JP4361414B2 - タイヤ加硫用ブラダー - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ加硫用ブラダーに関する。
タイヤ加硫用ブラダーは、タイヤの加硫成形時に用いられるものであり、ブラダーをグリーンタイヤの内側に配置し、ブラダー内部に加熱媒体を充填させて該タイヤを内側から押圧することにより、タイヤの加硫形成を行なう。このブラダーは加硫回数を経るたびに、常温、常圧時の寸法が初期の寸法と比較して、とくにラジアル方向に少しずつ伸びてしまうことにより、ブラダークリースを発生させ、ブラダー交換を行うことがやむを得なくなり、ブラダーの寿命を短くしてしまう。
この問題を解決するために、たとえば、主に厚さ(ゲージ)を工夫する方法(特許文献1参照)、および特定の繊維からなる編物あるいは織物をブラダーに用いる方法(特許文献2参照)が提案されている。さらに、加硫時間を短縮させる目的で、ブラダーに炭素繊維を配合する方法も知られている(特許文献3参照)。しかしながら、これらの方法によっても、ブラダーの寿命を充分に延ばすことができないのが現状である。
一方、タイヤ性能向上のために有機材料からなる短繊維をタイヤ部材に配合することが知られている(たとえば、特許文献4〜5参照)。しかしながら、現在までのところ、ブラダーに有機材料からなる短繊維を使用した例は、一切知られていない。
特開2001−30258号公報 特開2000−317942号公報 特開2004−9319号公報 特開2000−265007号公報 特開2000−198318号公報
本発明は、寿命の長いタイヤ加硫用ブラダーを提供することを目的とする。
本発明は、短繊維をブラダー配合に用いることにより、ブラダーの寿命向上を図るものである。
すなわち、本発明は、有機材料からなる短繊維を含有するタイヤ加硫用ブラダーに関する。
前記ブラダーにおいて、短繊維の平均繊維径が10〜500μmであり、かつ平均繊維長が50〜5000μmであることが好ましい。
また、前記ブラダーに含有された短繊維の80%以上が、ブラダーのラジアル方向に対して0〜20度の角度で配向していることが好ましい。
本発明によれば、ブラダー配合に短繊維を用いることにより、加硫回数を経ることによるブラダーの伸びを小さくすることができ、ブラダークリースを発生させる時期を遅らせることができる。よって、結果的に、従来よりも寿命の長い(連続加硫回数の多い)ブラダーを得ることができる。
本発明のタイヤ加硫用ブラダーは、有機材料からなる短繊維を含有する。
前記有機材料としては、ポリ−p−フェニレンテレフタラミドなどの芳香族ポリアミド;ナイロン6、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン611、ナイロン612などの脂肪族ポリアミド;ポリヘプタメチレン尿素、ポリウンデカメチレン尿素などのポリ尿素やポリウレタンなどのポリマー分子中にウレタン結合を有する熱可塑性ポリマー;木綿、レーヨンなどのセルロース、ポリエステル、塩化ビニリデン、結晶性ポリブタジエン、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(POB)などがあげられる。なかでも、加硫工程における加熱に対する安定性と、すでにタイヤ素材として使用しているという点で、ポリエステルが好ましい。
前記短繊維の平均繊維径は、好ましくは10μm以上、より好ましくは50μm以上である。平均繊維径が10μmより小さいと、寿命に対する効果がほとんど見られない傾向がある。また、平均繊維径は、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下である。平均繊維径が500μmより大きいと、短繊維とゴムとの間にクラックを生じ、かえって寿命を短くする傾向がある。
前記短繊維の平均繊維長は、好ましくは50μm以上、より好ましくは500μm以上である。平均繊維長が50μmより小さいと、寿命に対する効果がほとんど見られない傾向がある。また、平均繊維長は、好ましくは5000μm以下、より好ましくは2500μm以下である。平均繊維長が5000μmより大きいと、短繊維とゴムとの間にクラックを生じ、かえって寿命を短くするという傾向がある。
前記短繊維の平均アスペクト比は、好ましくは10以上、より好ましくは20以上である。平均アスペクト比が10より小さいと、短繊維を同一方向に配向させるのが困難であり、ゴム成分から脱落しやすくなる傾向がある。また、平均アスペクト比は、好ましくは200以下、より好ましくは100以下である。平均アスペクト比が200をこえるとブラダーの表面状態が変わり、摩擦係数が大きくなることで寿命が下がることがある傾向がある。
前記短繊維は、その80%以上が、ブラダーのラジアル方向(タイヤ軸方向)に対して、短繊維の長手方向の傾きが0〜20度となるように配向していることが好ましい。さらには、80%以上の短繊維が、ラジアル方向に対して0〜10度となるように配向していることが好ましい。このように短繊維を実質的にブラダーのラジアル方向に配向させることによって、ブラダーの膨張を均一にすることができるという効果がある。
前記短繊維は、ブラダー全体にわたって配置されていてもよいし、局部的に配置されていてもよい。一般に、タイヤのビード部に対応する部分近辺が、とくに摩擦による劣化によりパンクしやすいため、この部分に局所的に配置することにより、伸びに対する強度および擦れに対する強度向上につながって、ブラダーの寿命に対する効果が大きい。
前記短繊維の含有量は、後述するゴム成分100重量部に対して、好ましくは3重量部以上、より好ましくは5重量部以上である。短繊維の含有量が3重量部未満では寿命向上の効果が小さい傾向がある。また、短繊維の含有量は、好ましくは20重量部以下、より好ましくは10重量部以下である。短繊維の含有量が20重量部をこえるとゴム練りが困難になり、不均一に配置される傾向がある。
本発明のブラダーの基材となるゴム成分としては、とくに制限はないが、たとえば、ブチルゴム、クロロプレンゴム、イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体臭素化物、シリコーンゴムなどがあげられる。なかでも、連続して加熱されることによる硬化が少ないという点で、ブチルゴム(レギュラーブチル)が好ましい。
本発明のブラダーは、そのほかにも、酸化亜鉛、ステアリン酸、可塑剤(アロマオイルなど)、無機充填剤(カーボンブラック、ホワイトカーボン、無水ケイ酸、含水ケイ酸、合成ケイ酸、活性化炭酸カルシウム、タルク、アルミナなど)、有機補強剤(ハイインパクトスチレン樹脂、クマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、石油樹脂など)、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、耐熱性向上剤、難燃剤、熱伝導付与剤などを含有することができる。
本発明のブラダーの厚さは、好ましくは2mm以上、より好ましくは4mm以上である。ブラダーの厚さが2mm未満では寿命が極端に低下する傾向がある。また、ブラダーの厚さは、好ましくは12mm以下、より好ましくは10mm以下である。ブラダーの厚さが12mmをこえると寿命向上の効果も小さく、ブラダー自体が重たくなり、作業性が悪化する傾向がある。
本発明のブラダーは、公知の方法で製造することができる。たとえば、前記成分をバンバリーミキサーなどの混練り機を用いて、混練り温度110〜150℃、混練り時間5〜150分間の条件で混練りしてゴム組成物を得る。つぎに、カレンダーロールを用いた圧延や、成形台を具えた押出機からの押し出しなどにより、前記ゴム組成物を帯状に成形する。これによって、短繊維の配向方向を実質的に材料の送り出し方向あるいは押し出し方向に配列させることができる。さらに、得られたシートを上下ブラダーモールドの間の内側にセットし、モールドを閉じてゴムを押しつぶすことにより、ブラダーの形状に成形する。また、インジェクションによる成形も可能である。
以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに制限されるものではない。
実施例1〜7および比較例1
ブチルゴム95重量%およびクロロプレンゴム5重量%からなるゴム成分100重量部に対して、表1に示す寸法の有機短繊維(素材:ポリエステル)7重量部、カーボンブラックを60重量部、オイルを20重量部、酸化亜鉛を3.0重量部、ならびにタッキロールを1.5重量部、バンバリーミキサーを用いて、100℃で10分間混練りした。ただし、比較例1のみ、従来通り、有機短繊維を含まない配合とした。つぎにこの混練物を、押出し機を使用して押出し、上型・下型ブラダーモールドとコアモールドとを用いてこれらの接合部に押出された帯状ゴムを配置して上下から圧縮することにより、厚さ6.0mmのブラダーを製造した。
(短繊維の配向性)
電子顕微鏡によりブラダー方向に対する切断面を観察し、短繊維とブラダーのラジアル方向との角度を測定し、さらに単位面積当りの短繊維の数を測定した。
(150%伸張するのに必要な引張抗力の比(%))
ブラダーより、その配向方向(ラジアル方向)および周方向に該当する部分をそれぞれサンプリングして「50mm×50mm」のゴムシートを作製し、それについて引張り試験をおこなったときに150%伸張させるのに必要な力の比を測定した。ラジアル方向のサンプルの引張抗力をX、周方向のサンプルの引張抗力をYとし、Xに対するYの比(=Y/X×100(%))を求めた。短繊維の配向がそろう、あるいは短繊維が大きい場合に該比は大きくなる。
(ブラダーの寿命)
得られたブラダーを用いて、タイヤサイズ:11R22.5のタイヤを加硫することを繰り返した。加硫時のブラダー内圧力は2000kPa、1回の加硫時間は50分間とした。加硫時のブラダーのラジアル方向の伸び率(加硫時のラジアル方向ブラダー長さ÷非加硫時の同じ部分の長さ×100)、周方向の伸び率(加硫時の周方向のブラダー長さ÷非加硫時の同じ部分の長さ×100)は、ともに130%であった。ブラダーの使用を打ち切ったときの加硫回数(寿命)とその理由を、表1に示す。
それぞれの試験結果を表1に示す。
Figure 0004361414

Claims (3)

  1. 有機材料からなる短繊維を含有するタイヤ加硫用ブラダーであって、
    前記短繊維の平均繊維径が10〜500μm以下であり、かつ平均繊維長が50〜5000μmであるタイヤ加硫用ブラダー
  2. 前記ブラダーに含有された短繊維の80%以上が、ブラダーのラジアル方向に対して0〜20度の角度で配向している請求項1記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  3. タイヤ加硫用ブラダーの厚さが2〜12mmである請求項1または2記載のタイヤ加硫用ブラダー。
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