JP4360726B2 - 並列電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電源装置を並列接続して共通負荷の運転を行う並列電源装置に係り、特に、各電源装置から負荷に供給する電流を均等化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パソコンやAV機器等、半導体集積回路が用いられる電気、電子機器においては、集積回路を動作させるために、5〜10ボルト程度の安定した直流電源を必要とし、このような電源として、シリーズレギュレータやシャントレギュレータ、スイッチングレギュレータ等の安定化電源装置が多く使用されている。
【0003】
また、他方において、電源装置のストレス軽減化、冗長化に対応させるため昨今においては、電源装置を複数台設置し、これらを並列接続して負荷に対し電源電圧を供給する方式が採用されつつある。すなわち、複数台の電源装置を並列接続する方式を採用すれば、仮に1台の電源装置が故障しても、残りの電源装置でこれを補うことができ、また、1台の電源装置に加えられるストレス(発熱等に起因する動作不良)を抑制することができ、安定に動作させることができるという利点がある。
【0004】
従来における、電源装置の並列接続回路では、出力電圧値が同一である複数台の電源装置を並列的に接続し、この出力端子に負荷を接続して電圧を供給する方式を採用している。ところが、出力電圧が同一である電源装置を使用しても、実際には各電源装置毎に出力電圧がわずかに相違する場合があり、この場合には、各電源装置より出力される電流値が均等化されないという欠点がある。
【0005】
つまり、同一の部品を使用し、同一に構成した電源装置を複数台製作し、これらを並列接続した場合でも、実際には各部品毎に特性のバラツキがあるので、各電源装置毎に出力電圧値の誤差が発生し、各電源装置が供給する電流値が均一化されず、出力電圧の高い電源装置から多くの電流が出力され、その他の出力電圧の低い電源装置の出力電流は低く抑えられてしまうという問題が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来における電源装置の並列接続回路においては、各電源回路毎に部品特性のバラツキが存在するので、各電源装置に接続する負荷への供給電圧を一致させることが容易では無く、各電源装置の供給電圧が相違する場合には、各電源装置の出力電流が均一化されないという欠点があった。
【0007】
この発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、複数台の電源装置を並列運転する際に、各電源装置から負荷に供給する電圧値を一定にすることが可能な並列電源装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)および(2)の本発明により達成される。
【0012】
) 複数の電源装置を有し、各電源装置の出力端子を負荷に共通接続してそれぞれの電源装置が供給する出力電流の均等化を図る並列電源装置であって、
前記各電源装置は、
電源部と、
該電源部から前記負荷に供給する電流値を検出する電流検出用抵抗と、
前記電流検出用抵抗で検出された電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換手段と、
前記電流電圧変換手段より出力される電圧信号に、オフセット電圧を重畳して重畳電圧信号を得るオフセット電源と、
前記重畳電圧信号を電流信号に変換する電圧電流変換手段と、
前記電圧電流変換手段により変換された前記電流信号に基づいて該電流信号に応じた大きさの入力側電流信号および出力側電流信号を生成するカレントミラー回路と、
当該電源装置における重畳電圧信号と、他の電源装置における重畳電圧信号とを比較し、当該電源装置における重畳電圧信号が前記他の電源装置における重畳電圧信号よりも小さい場合には、前記電圧電流変換手段の出力側にローレベルの信号を出力して該電圧電流変換手段により当該電源装置における重畳電圧信号を電流信号に変換する動作を可能にし、当該電源装置における重畳電圧信号が前記他の電源装置における重畳電圧信号以上の場合には、前記電圧電流変換手段の出力側にハイレベルの信号を出力して該電圧電流変換手段により当該電源装置における重畳電圧信号を電流信号に変換する動作を阻止するエラー検出手段とを有し、
前記電源部は、前記出力側電流信号に基づいて該出力側電流信号に応じた大きさの電圧信号を生成し、該電圧信号を該電源部より出力される電圧に加算する加算手段を有し、
当該電源装置における重畳電圧信号が、前記他の電源装置における重畳電圧信号よりも小さい場合、前記電圧電流変換手段により、当該電源装置における重畳電圧信号が電流信号に変換され、該電流信号に応じた大きさの入力側電流信号および出力側電流信号が前記カレントミラー回路を流れ、前記加算手段により、前記出力側電流信号に応じた電圧信号が生成され、該電圧信号が前記電源部より出力される電圧に加算されるよう構成されていることを特徴とする並列電源装置。
(2) 前記加算手段により前記出力側電流信号に応じた大きさの前記電圧信号が前記電源部より出力される電圧に加算されることにより、当該電源装置における重畳電圧信号と、他の電源装置における重畳電圧信号との大きさが等しくなると、前記エラー検出手段より前記電圧電流変換手段の出力側に前記ハイレベルの信号が出力され、該電圧電流変換手段により当該電源装置における重畳電圧信号を電流信号に変換する動作が阻止され、前記入力側電流信号および前記出力側電流信号が前記カレントミラー回路を流れず、これにより前記電源部の出力電圧の上昇が停止するよう構成されている上記(1)に記載の並列電源装置。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明が適用された並列電源装置1の回路構成を示す説明図であり、同図は2台の電源装置(第1の電源装置2-1,第2の電源装置2-2)を並列的に接続した例を示している。なお、2台の電源装置2-1,2-2は、中心から左右に鏡像配置された構成であるので(負荷抵抗R7のみ共通である)、第1の電源装置2-1についてはその構成要素にサフィックス「-1」を付してその構成を説明し、第2の電源装置2-2についてはその構成要素にサフィックス「-2」を付してその構成説明を省略する。
【0014】
同図に示すように、第1の電源装置2-1は、電源部3-1を有しており該電源部3-1の出力電圧は、出力端子OUT1および抵抗R6-1を介して負荷抵抗R7に印加されるようになっている。電源部3-1は、アンプA5-1と、直流電源Vref-1と、抵抗Rr-1、R2-1、R3-1から構成されている。また、電源部3-1の出力部と出力端子OUT1との間には、電流検出用抵抗Rs-1が介置されており、該電流検出用抵抗Rs-1の両端は、電流電圧変換アンプ(電流電圧変換手段)A4-1の2つの入力端に接続されている。
【0015】
電流電圧変換アンプA4-1の出力端は、オフセット電源Vr-1のマイナス極に接続され、このプラス極は3系統に分岐されている。このうち、1つ目の分岐線は理想ダイオード4-1に接続され、2つ目の分岐線は電圧電流変換アンプ(電圧電流変換手段)5-1に接続され、そして、3つ目の分岐線はエラーアンプ(エラー検出手段)6-1に接続されている。
【0016】
理想ダイオード4-1は、アンプA1-1と、ダイオードD1-1とから構成され、電圧電流変換アンプ5-1は、アンプA2-1と、抵抗R1-1と、トランジスタQ3-1とから構成されている。また、エラーアンプ6-1は、アンプA3-1とバイアス電源Vb-1とから構成されている。
【0017】
理想ダイオード4-1の出力端は、電流モニタ端子PC1に接続され、該電流モニタ端子PC1は、第2の電源装置2-2の電流モニタ端子PC2と接続されている。また、電圧電流変換アンプ5-1および電源部3-1には、トランジスタQ1-1、Q2-1からなるカレントミラー回路が接続されている。
【0018】
また、第1の電源装置2-1側の抵抗R6-1と、第2の電源装置2-2側の抵抗R6-2とは、点P1で接続され、該点P1にて共通の負荷抵抗R7に電圧を供給する。
【0019】
次に、上記のように構成された本実施形態の動作について説明する。いま、初期状態として、2つの電源装置2-1、2-2を並列運転して負荷抵抗R7に電圧を供給する際に、電源部3-1より出力される電圧(出力端子OUT1における電圧)V01が、電源部3-2より出力される電圧(出力端子OUT2における電圧)V02よりも小さくなった場合について説明する。この場合には、第1の電源装置2-1側がカットオフされ、負荷抵抗R7に供給される電流は、全て第2の電源装置2-2側から供給される。したがって、負荷抵抗R7と抵抗R6-2との接続点P1の電圧V0の初期値V0initは、「V0init=V02/(1+R);ただし、R=R6/R7」となる。
【0020】
第2の電源装置2-2の電源部3-2より出力される電流は、電流検出用抵抗Rsを通過するので、電流電圧変換アンプA4-2の出力側には、この電流値に比例した大きさの電圧が発生することになる。そして、この電圧信号にオフセット電源Vr-2より与えられるオフセット電圧が重畳され、オフセット電圧が重畳された後の電圧信号(以下、これを重畳電圧信号という)は、理想ダイオード4-2、電圧電流変換アンプ5-2のアンプA2-2の非反転入力端子、および、エラーアンプ6-2に供給される。
【0021】
したがって、この重畳電圧信号は理想ダイオード4-2を介して電流モニタ端子PC2に出力されることになる。同様に、第1の電源装置2-1においても、重畳電圧信号(オフセット電源Vr-1のプラス側に出力される電圧信号)が電流モニタ端子PC1に出力されることになる。
【0022】
そして、上記したように、第1の電源装置2-1は出力がカットオフされているので、電流モニタ端子PC2に出力される電圧の方が、電流モニタ端子PC1に出力される電圧よりも大きくなる。換言すれば、各電流モニタ端子PC1,PC2の接続点の電圧は、電流モニタ端子PC2より出力される電圧に支配されることになる。
【0023】
したがって、エラーアンプ6-2のアンプA3-2の反転入力端子には、第2の電源装置2-2側の重畳電圧信号が供給され、かつ、このアンプA3-2の非反転入力端子側には、重畳電圧信号にバイアス電源Vb-2より与えられるバイアス電圧が加えられた電圧が供給されるので、アンプA3-2の出力信号は「H」レベルを保持することになる。このため、該アンプA3-2には、トランジスタQ2-2を介して電流が流れ込まず、カレントミラー回路を構成するトランジスタQ1-2側にも電流は流れない。つまり、電源部3-2の出力電圧は変化しない。
【0024】
一方、電流モニタ端子PC1の電圧は、この電圧よりも大きい電流モニタ端子PC2の電圧値(第1の比較信号)となるので、エラーアンプ6-1のアンプA3-1の出力信号は反転し「L」レベル(第2の比較信号)となる。そして、アンプA3-1の出力信号が「L」レベルとなることにより、電圧電流変換アンプ5-1のアンプA2-1より出力される電流を増幅した電流が、トランジスタQ2-1、Q3-1を介して電源VccからアンプA3-1側へ流れる。
【0025】
ここで、トランジスタQ1-1を介して電源Vccから電源部3-1側へ流れる電流値について説明する。この電流値は、電流電圧変換アンプA4-1の出力電圧に相当する分と、オフセット電源Vr-1に相当する分とを加算した値となる。
【0026】
電流検出用抵抗Rs-1に流れる電流値をyN(Nは電流検出の回数を示す番号であり、N=1,2,・・・である)、電流検出用抵抗Rs-1の抵抗値をRs、電圧電流変換アンプ5-1のコンダクタンスをGmとすると、オフセット電源Vr-1の電圧を考慮しなければ、トランジスタQ2-1、Q3-1を介して流れる電流は、「yN・Rs・Gm」となる。したがって、カレントミラー回路により、トランジスタQ1-1には、この電流「yN・Rs・Gm」が流れることになり、抵抗Rr-1には、電圧「yN・Rs・Gm・Rr」が発生することになる。ただし、「Rr」は抵抗Rr-1の抵抗値である。そして、アンプA5-1の増幅率を「K」とすると、該アンプA5-1の出力側の電圧には、「yN・Rs・Gm・Rr・K」なる電圧(以下、この電圧値をVccNとする)が重畳される。
【0027】
また、同様の手順により、オフセット電源Vr-1の電圧により、抵抗Rr-1には、電圧値「Vr・Gm・Rr」(ただし、Vrはオフセット電源Vr-1の出力電圧値)となる電圧信号が発生し、アンプA5-1の出力側の電圧には、「Vr・Gm・Rr・K」なる電圧(以下、この電圧値をVrrとする)が重畳される。
【0028】
したがって、VccN+Vrr=VNとすれば、電源部3-1の出力電圧は、直流電源Vref-1による電圧V01に電圧VNを加算した電圧値となる。つまり、N回目の電流検出により、電源部3-1の出力電圧は、「V01」から、「V01+VN」へと上昇することになる。
【0029】
ここで、現時点では、第1の電源装置2-1の出力がカットオフされているので、電流検出用抵抗Rs-1に流れる電流はゼロであり、VccNはゼロである。すなわち、VN=Vrrである。
【0030】
また、上記したように、点P1における電圧は、電圧値V0initとなっており、Vw=V0init−V01とした場合に、下記のように動作する。
【0031】
(イ)VN(=Vrr)がVwよりも大きい場合には、第1の電源部3-1の出力電圧V01にVNを加えた電圧(これを、V01Nとする)が出力端子OUT1に発生し、この電圧V01Nは抵抗R6-1を介して点P1に供給される。つまり、出力端子OUT1の電圧の方が、点P1における電圧(V0init)よりも大きいので、抵抗R6-1を介し、出力端子OUT1から負荷抵抗R7に向けて電流が流れる。
【0032】
(ロ)VN(=Vrr)がVw以下である場合には、出力端子OUT1の電圧は、点P1における電圧(V0init)よりも小さいので、抵抗R6-1を介して電流は流れない。すなわち、カットオフの状態が保持される。
【0033】
上記(ロ)の場合には、カットオフの状態が保持されるので、オフセット電源Vr-1の出力電圧Vrを上昇させない限り、第1の電源装置2-1は立ち上がらず、2台の電源装置2-1、2-2の並列運転は行われない。換言すれば、オフセット電源Vr-1の出力電圧Vrを一定値以下に低減させることにより、第1の電源装置2-1を停止させることができる。これは、複数台の電源装置のシェアリングを行う場合に有効である。
【0034】
上記(イ)の場合には、電流検出用抵抗Rs-1に電流が流れ始めるので、この電流値に相当する電圧VccNが発生し、この電圧は時間経過と共に(すなわち、Nの増加と共に)増加する。そして、電圧VN(=VccN+Vrr)と、電圧V01とを加算した値V01N(=V01+VN)が、第2の電源装置2-2側の端子OUT2の電圧V02と一致したところで、第1の電源装置2-1より出力される電圧値の上昇が停止する。これは、電流モニタ端子PC1とPC2の各出力電圧値がバランスすることによる。
【0035】
また、点P1における電圧値は、VinitからV0Nへ増加する。ここで、「V0N=(V01N+V02)/(2+R);ただし、R=R6/R7」である。さらに、第1の電源装置2-1より出力される電流I01Nは、「I01N=(V01N−V0N)/R6」となり、第2の電源装置2-2より出力される電流I02Nは、「I02N=(V02−V0N)/R6」となるので、時間経過と共に、V01NとV02とが等しくなると、第1の電源装置2-1より出力される電流I01Nと第2の電源装置2-2より出力される電流I02Nとが等しくなり、安定した並列運転ができるようになる。こうして、2台の電源装置の出力電流の均等化を図ることができるのである。
【0036】
次に、第1の電源装置2-1におけるオフセット電源Vr-1の出力電圧Vrを適宜変更したときの、各電源装置2-1、2-2の出力電圧、および出力電流の変化について説明する。図2(a)は、オフセット電圧Vrを小さく設定したとき(ただし、Vw>Vrrが成立する)の、電圧変化を示す特性図、同図(b)は電流変化を示す特性図である。なお、同図において、V0Nは点P1の電圧値、V01Nは第1の電源装置2-1の出力電圧(出力端子OUT1に発生する電圧)、V02は第2の電源装置2-2の出力電圧(出力端子OUT2に発生する電圧)を示し、横軸は、検出回数N(時間軸に相当する)を示す。また、I01Nは第1の電源装置2-1より出力される電流値、I02Nは、第2の電源装置2-2より出力される電流値を示す。さらに、同図では、第1の電源装置2-1の初期的な出力電圧を4.75ボルト、第2の電源装置2-2の初期的な出力電圧を5.25ボルトとし、点P1に発生する初期的な電圧(V0init)を5ボルトとしている。
【0037】
同図(a)に示すように、オフセット電圧Vrが小さいときには、カットオフが継続されるので、第1の電源装置2-1の出力電圧は4.75ボルトから上昇せず、したがって、第1の電源装置2-1から負荷抵抗R7へ電流は供給されない。すなわち、同図(b)に示すように、電流値I01Nはゼロであり、負荷抵抗R7に供給される全ての電流は第2の電源装置2-2より出力される。
【0038】
図3(a)は、オフセット電圧Vrを中程度の大きさに設定したとき(ただし、Vw<Vrrが成立する)の、電圧変化を示す特性図、同図(b)は電流変化を示す特性図である。なお、各符号、および初期的な設定値は図2に示した場合と同様である。
【0039】
オフセット電圧Vrが中程度であり、Vw<Vrrが成立する場合には、上記の条件(イ)を満足するので、電源部3-1の出力電圧V01に電圧VNが印加されて出力されることになる。したがって、図3(a)に示すように、時間の経過と共に(Nのインクリメントと共に)第1の電源装置2-1の出力電圧値V01Nは上昇し、所定時間経過後には、第2の電源装置2-2の出力電圧V02と一致する。また、時間の経過と共に、第1の電源装置2-1より出力される電流値I01Nは、増加し、第2の電源装置2-2より出力される電流値I02Nは減少し、所定時間経過後に、各電流値I01N、およびI02Nは一致する。こうして、2台の電源装置2-1、2-2の並列運転が可能となる。
【0040】
図4(a)は、オフセット電圧Vrを大きく設定したとき(ただし、Vw<Vrrが成立する)の、電圧変化を示す特性図、同図(b)は電流変化を示す特性図である。なお、各符号、および初期的な設定値は図2に示した場合と同様である。
【0041】
オフセット電圧Vrが大きく、Vw<Vrrが成立する場合には、上記の条件(イ)を満足するので、電源部3-1の出力電圧V01に電圧VNが印加されて出力されることになる。したがって、図4(a)に示すように、瞬時的に第1の電源装置2-1の出力電圧値V01Nは上昇し、即時に第2の電源装置2-2の出力電圧V02と一致する。また、同図(b)に示すように、瞬時的に第1の電源装置2-1より出力される電流値I01Nは増加し、第2の電源装置2-2より出力される電流値I02Nは減少し、即時に各電流値I01N、およびI02Nは一致する。こうして2台の電源装置2-1、2-2の並列運転が可能となる。
そして、上記した図2〜図4で示した各特性により、以下のことが言える。
【0042】
(ハ)オフセット電圧Vrを小さく設定すると、2台の電源装置2-1、2-2はバランスせず、並列運転しない。
【0043】
(ニ)オフセット電圧Vrをある程度大きくすると、2台の電源装置2-1、2-2は所定時間の経過の後にバランスし、並列運転が可能となる。
【0044】
(ホ)オフセット電圧Vrを大きく設定すると、2台の電源装置2-1、2-2は瞬時的にバランスし、並列運転が可能となる。
【0045】
したがって、複数台の電源装置を並列運転する際には、各電源装置のオフセット電圧を適宜調節することにより、運転させる電源装置と運転させない電源装置とを任意に切り換えることができる。例えば、複数台の電源装置を並列運転させ、このうち何台かの電源装置の発熱量が多くなり、これらの電源装置の運転を停止させたい場合には、上記(ハ)に示したように、これらの電源装置のオフセット電圧Vrが小さくなるように調整する。これにより、図2(a)、(b)に示したように、これらの電源装置から供給される電流値がゼロとなるので、当該電源装置の運転を停止させることができる。すなわち、複数台の電源装置によるシェアリングを適宜変更することができる。
【0046】
また、上記(ニ)に示したように、オフセット電圧Vrを中程度に大きくすると、2台の電源装置2-1、2-2の出力電流は、即時にバランスせず、一定の時間経過後にバランスするように動作する。これにより、突出電流の発生を防止することができる。
【0047】
さらに、上記(ホ)に示したように、オフセット電圧Vrを大きく設定すると、2台の電源装置2-1、2-2の出力電流は瞬時的にバランスするので、即応性が要求される場合には有用となる。
【0048】
なお、上記した実施形態では、第2の電源装置2-2の出力電圧が第1の電源装置2-1の出力電圧よりも大きく、第2の電源装置2-2の出力電圧に第1の電源装置2-1の出力電圧が追従するように動作する例について説明したが、これとは反対に、第1の電源装置2-1の出力電圧が大きくなった場合でも、上記と同様に、この電圧に第2の電源装置2-2の出力電圧が追従するように動作する。
【0049】
このようにして、本実施形態における並列電源装置によれば、2台の電源装置を並列接続して運転する際に、第1の電源装置2-1の出力電圧と、第2の電源装置2-2の出力電圧とが一致しない場合には、電圧値が小さい方の電源装置の電圧値が増加するように動作して各電源装置の電圧値が一致するように制御される。したがって、各電源装置2-1、2-2から負荷抵抗R7へ、均等に電流が供給されるようになるので、電源装置の出力電圧の変動によらず、常にバランスのよい並列運転が可能となる。
【0050】
また、オフセット電源Vr−1の電圧値、オフセット電源Vr−2の電圧値を適宜選択することにより各々の電源装置の出力電流に差をつけることができるので、電源装置のシェアリングを容易に行うことができる。
【0051】
また、本実施形態の並列電源装置では、リモートセンシングを容易に行うことができる。すなわち、図1に示した並列電源装置では、点P1における電圧値が一定となるように、各電源装置2-1、2-2の出力電圧を調整することができるので、仮に点P1と負荷抵抗R7との距離が長くなり、この距離による電圧降下が大きい場合でも、リモートセンシングにより、各電源装置2-1、2-2の出力電圧を調整して、負荷抵抗に所望の電圧を供給することができ、かつ、2台の電源装置2-1、2-2をバランス良く並列運転することができる。
【0052】
なお、上記した実施形態では、2台の電源装置2-1、2-2を接続して並列運転する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3台以上の各電源装置を接続して並列運転させることも可能である。この場合には、3台以上の電源装置のうち、最も出力電圧の大きい電源装置にその他の電源装置の出力電圧が一致するように動作する。
【0053】
以上、本発明の並列電源装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による並列電源装置によれば、複数台の電源装置を並列的に接続して負荷を運転する際に、各電源回路の出力電圧に差異が発生した場合でも、出力電圧の最も大きい電源装置の出力電圧に他の電源装置の出力電圧が一致するように動作し、各電源装置が供給する電流が均一化されるので、常時安定した並列運転が可能となる。
【0055】
また、オフセット電圧を適宜変更することにより、各々の電源装置の出力電流に差をつけることができるので、複数台の電源装置のシェアリングを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる並列電源装置の一実施形態の構成を示す回路図である。
【図2】(a)はオフセット電圧を小さく設定したときの電圧値の変化を示す特性図、(b)は電流値の変化を示す特性図である。
【図3】(a)はオフセット電圧を中程度の大きさに設定したときの電圧値の変化を示す特性図、(b)は電流値の変化を示す特性図である。
【図4】(a)はオフセット電圧を大きく設定したときの電圧値の変化を示す特性図、(b)は電流値の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
1 並列電源装置
2-1 第1の電源装置
2-2 第2の電源装置
3-1、3-2 電源部
4-1、4-2 理想ダイオード
5-1、5-2 電圧電流変換アンプ(電圧電流変換手段)
6-1、6-2 エラーアンプ(エラー検出手段)
A4-1、A4-2 電流電圧変換アンプ(電流電圧変換手段)
Vr-1、Vr-2 オフセット電源
Vb-1、Vb-2 バイアス電圧
Rs 電流検出用抵抗(電流検出手段)

Claims (2)

  1. 複数の電源装置を有し、各電源装置の出力端子を負荷に共通接続してそれぞれの電源装置が供給する出力電流の均等化を図る並列電源装置であって、
    前記各電源装置は、
    電源部と、
    該電源部から前記負荷に供給する電流値を検出する電流検出用抵抗と、
    前記電流検出用抵抗で検出された電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換手段と、
    前記電流電圧変換手段より出力される電圧信号に、オフセット電圧を重畳して重畳電圧信号を得るオフセット電源と、
    前記重畳電圧信号を電流信号に変換する電圧電流変換手段と、
    前記電圧電流変換手段により変換された前記電流信号に基づいて該電流信号に応じた大きさの入力側電流信号および出力側電流信号を生成するカレントミラー回路と、
    当該電源装置における重畳電圧信号と、他の電源装置における重畳電圧信号とを比較し、当該電源装置における重畳電圧信号が前記他の電源装置における重畳電圧信号よりも小さい場合には、前記電圧電流変換手段の出力側にローレベルの信号を出力して該電圧電流変換手段により当該電源装置における重畳電圧信号を電流信号に変換する動作を可能にし、当該電源装置における重畳電圧信号が前記他の電源装置における重畳電圧信号以上の場合には、前記電圧電流変換手段の出力側にハイレベルの信号を出力して該電圧電流変換手段により当該電源装置における重畳電圧信号を電流信号に変換する動作を阻止するエラー検出手段とを有し、
    前記電源部は、前記出力側電流信号に基づいて該出力側電流信号に応じた大きさの電圧信号を生成し、該電圧信号を該電源部より出力される電圧に加算する加算手段を有し、
    当該電源装置における重畳電圧信号が、前記他の電源装置における重畳電圧信号よりも小さい場合、前記電圧電流変換手段により、当該電源装置における重畳電圧信号が電流信号に変換され、該電流信号に応じた大きさの入力側電流信号および出力側電流信号が前記カレントミラー回路を流れ、前記加算手段により、前記出力側電流信号に応じた電圧信号が生成され、該電圧信号が前記電源部より出力される電圧に加算されるよう構成されていることを特徴とする並列電源装置。
  2. 前記加算手段により前記出力側電流信号に応じた大きさの前記電圧信号が前記電源部より出力される電圧に加算されることにより、当該電源装置における重畳電圧信号と、他の電源装置における重畳電圧信号との大きさが等しくなると、前記エラー検出手段より前記電圧電流変換手段の出力側に前記ハイレベルの信号が出力され、該電圧電流変換手段により当該電源装置における重畳電圧信号を電流信号に変換する動作が阻止され、前記入力側電流信号および前記出力側電流信号が前記カレントミラー回路を流れず、これにより前記電源部の出力電圧の上昇が停止するよう構成されている請求項1に記載の並列電源装置。
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