JP4360105B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動清掃が可能なフィルター装置を備えた空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和機は、図8及び図9に示すように熱交換器11の前面に、空気調和機の本体内部へ塵埃が侵入することを防ぐためのエアフィルター6が設けられており、このエアフィルター6は、付着した塵埃を手で清掃できるように着脱自在に構成されている。
【0003】
一方、空気調和機には、エアフィルターの清掃手段として、回転ブラシと、ブラシカバーと、前記回転ブラシに同軸に設けられるピニオンからなるフィルターブラシが構成されているものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
また、捕集装置と、清浄装置と、吸込み機構と、前記吸込み機構に繋がる担持ビームと、前記担持ビームに接続されたホースと真空発生器などで構成されているものが知られている(例えば特許文献2参照)。
【0005】
また、ベルト状のフィルターを張設した駆動軸及び従動軸と、サーボモータと、ブラシと、排気管に配設された塵埃センサー及びファンと、前記フィルターの連続使用時間を算出する演算処理手段と、制御手段とが構成されているものが知られている(例えば特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−226331号公報(第2頁、第1〜4図)
【特許文献2】
特開平1−75020号公報(第1〜9頁、第4図)
【特許文献3】
特開平6−74521号公報(第2頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のフィルターの構成では、空気調和機の使用頻度に応じて空気調和機より取り外し、水洗いもしくは掃除機などで付着した塵埃を掃除するという周期的なメンテナンスを要する。また、周期的なメンテナンスが成されなかった場合、エアフィルターに塵埃が堆積し吸込み空気の通気抵抗が増大するため空気調和機の性能が低下、消費電力が増大するという課題があった。
【0008】
また、動作手段に制約があったり、集塵後の塵埃処理の手間が発生するなどして確実な手段ではなかった。
【0009】
また、動作手段に制約があったり、本体サイズが拡大化するなどの課題を有した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するため、本発明の空気調和機は、フィルター枠と、エアフィルターと、移動可能で、且つ移動方向に対し前後に近接して並べて配設しそれぞれに吸入口を設けた複数の吸入ノズルと、前記複数の吸入ノズルに吸い込みダクトを設け、さらに前記吸い込みダクトに連結する吸引排気装置と排気ダクトとを具備したフィルター装置を備えたものである。
また本発明の空気調和機は、複数の吸入口は移動方向に対して直行する方向に隙間なく、もしくはオーバーラップさせて配列したものである。
【0011】
上記構成により、エアフィルターの清掃を自動的に、且つ確実に行うことが可能となり、空気調和機の性能維持、及び消費電力の増大防止を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるフィルター装置の斜視図、図2、3は本発明の実施の形態1におけるの吸入ノズルの外観図、図4は空気調和機の正面図、図5、図6は本発明の実施の形態1における空気調和機の断面図である。
【0014】
空気調和機本体13の内部には、熱交換器11とファン12が配設されており、本体13の前面から上面に渡り形成される複数の吸込口(図示せず)からは、ファンの動作により空気が吸い込まれ、これらの空気中に漂う塵埃は、前記吸込口と熱交換器11との間に設けたフィルター装置1で取り除かれる。
【0015】
このフィルター装置1は、フィルター枠2と、エアフィルター6と、移動可能な吸入ノズル5と、吸入ノズル5に吸い込みダクト3を設け、さらに吸い込みダクト3に連結する吸引排気装置7と排気ダクト8とから構成したものである。ここで、吸入ノズル5は吸入ノズル5の移動方向に対し2本並べた形態で配設し、それぞれに第一吸入口5a1、第二吸入口5a2を設けている。第一吸入口5a1はエアフィルター6の前面部に相対する位置に、第二吸入口5a2はエアフィルター6の上面部に相対する位置に開口している。
【0016】
このように構成されたフィルター装置1の動作について説明する。空気調和機本体13の運転停止後に、吸引排気装置7が運転開始し、吸い込みダクト3に設置された2本の吸入ノズル5に個々に設けた第一吸入口5a1、第二吸入口5a2から空気を吸い込み始める。そして、エアフィルター6の片側端に位置していた2本の吸入ノズル5が、駆動モータ10に連結された駆動用ワイヤー9によって、図1に示すようにAの矢印方向に移動し、エアフィルター6の表面に付着した塵埃を吸入ノズル5に設けた第一吸入口5a1、第二吸入口5a2から吸い取り、塵埃は吸い込みダクト3、吸引排気装置7を通り、排気ダクト8から室外へ吐き出される。
【0017】
ここで、吸入ノズル5がエアフィルター6の表面を全面清掃し、対向する片側端まで移動したときに駆動モータ10を逆回転させれば、吸入ノズル5は初期の位置に戻る方向に移動して、もう一度エアフィルター5の表面を清掃することが可能となる。
【0018】
前述のように、2本の吸入ノズル5を設けて吸入口を分割することで、吸入ノズル1本当りの吸入口の開口面積を小さくすることができるため、吸入口を通過する吸込み空気の速度が増して、吸引力を上げることができる。このため、エアフィルター6の表面に付着した塵埃をより確実に吸引することが可能となる。
【0019】
本実施の形態では、2本構成の吸入ノズル5を設けたが、場合によっては、2本以上の構成としてもよい。また、図2、図3に示したように、1本の吸入ノズル5において、吸入通路5cを分割し、それぞれの吸入通路5cに吸入口を設けても構わない。
【0020】
そして、この実施の形態によれば、空気調和機に、吸塵性能に優れた、自動清掃可能なフィルター装置を設けることができ、性能維持、及び消費電力の増大防止を図ることができる。
【0021】
(実施の形態2)
図7は本発明の実施の形態2を説明した図である。
【0022】
分割した吸入通路5cに個々に設けた吸入口5a1、5a2を、吸入ノズル5の移動方向に対して直交する方向に、隙間なく、もしくはオーバーラップさせて配列(δ≧0)することで、エアフィルター6の表面に付着している塵埃を残すことなく吸引することができる。このためエアフィルター6をより確実に清掃することが可能となる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明の空気調和機においては、フィルター枠と、エアフィルターと、移動可能な複数の吸入ノズルと、前記複数の吸入ノズルに吸い込みダクトを設け、さらに前記吸い込みダクトに連結する吸引排気装置と排気ダクトとを具備したフィルター装置を設けたことで、エアフィルターの清掃を自動的に、且つ確実に行うことが可能になり、空気調和機の性能維持、及び消費電力の増大防止を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるフィルター装置の斜視図
【図2】 本発明の実施の形態1におけるフィルター装置の吸入ノズルの外観図
【図3】 本発明の実施の形態2におけるフィルター装置の吸入ノズルの外観図
【図4】 本発明の実施の形態1における空気調和機の正面図
【図5】 図4のI−I断面における断面図
【図6】 図4のII−II断面における断面図
【図7】 本発明の実施の形態2におけるフィルター装置の吸入ノズルの外観図
【図8】 従来例を示す空気調和機の正面図
【図9】 図8のIII−III断面における断面図
【符号の説明】
1 フィルター装置
2 フィルター枠
3 吸い込みダクト
5 吸入ノズル
5a1 第一吸入口
5a2 第二吸入口
5c 吸入通路
6 エアフィルター
7 吸引排気装置
8 排気ダクト
9 駆動用ワイヤー
10 駆動モータ
11 熱交換器
12 ファン
13 本体
Claims (2)
- 空気調和機の熱交換器と吸込口との間に、フィルター枠と、エアフィルターと、塵埃を吸入する移動可能で、且つ移動方向に対し前後に近接して並べて配設し、それぞれに吸入口を設けた複数の吸入ノズルと、前記複数の吸入ノズルに吸い込みダクトを設け、さらに前記吸い込みダクトに連結する吸引排気装置と、塵埃を室外に排気する排気ダクトとを具備したフィルター装置を設けたことを特徴とする空気調和機。
- 複数の吸入口は移動方向に対して直行する方向に隙間なく、もしくはオーバーラップさせて配列したことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
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