JP4359885B2 - ベルヌーイチャック - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンエピタキシャルウェーハをはじめとするシリコン半導体ウェーハなどの装置への出し入れや搬送に使用されるベルヌーイチャックの構造に関するものである。
シリコンエピタキシャルウェーハ(以下、ウェーハと呼ぶことがある)をエピタキシャル製造装置から取り出す場合、ウェーハの搬送装置として様々な装置が提案されてきた。その中でも、ベルヌーイ法を利用したウェーハチャック装置、いわゆるベルヌーイチャックは、ウェーハを非接触でチャック、搬送できる利点があり、高温のウェーハ搬送やレジストコートウェーハ等の搬送にも用いられている。
図2は従来のベルヌーイチャックの構造図であり、図2の(a)は従来のベルヌーイチャックのウェーハ吸着面側からみた平面図、図2の(b)はガス配管側からみた平面図、図2の(c)はそのA−A断面図である。ウェーハをチャックする際には、これらの図が示すように、まず窒素ガスをベルヌーイチャックCの配管1、3内に導入する。その際、該配管1、3間にあるフィルター2でパーティクル等のコンタミネーションを除去する。配管3の先端は、搬送されるウェーハより大口径で石英材料等からなる円板状治具4に接続されており、窒素ガスは円板状治具4の中心に設けられたガス流出口5から吹き出される。また、円板状治具4には、ウェーハがベルヌーイチャックCから飛び出すのを防止するピン6が取り付けられている。このようなベルヌーイチャックCをウェーハに近づけると、ウェーハは円板状治具4と非接触状態で、かつ、数十μm程度の間隔を経て、円板状治具4のピン6より内側の領域にチャックされる。ウェーハのチャックを解除したい場合には、ベルヌーイチャックを所望の位置に移動させ、窒素ガスの供給を止めれば解除することができる。
上記のようなベルヌーイチャックは一般的に用いられているが、上記チャック以外の形式のベルヌーイチャックも考案されている(例えば、特許文献1〜3)。特許文献1におけるベルヌーイチャックは、ベルヌーイチャックにガスを導入するガス配管と、コンタミネーションを除去するフィルターは図2と同じであるが、該ガス配管に接続されるガス経路を形成する上部円盤と、該ガス経路に連通されるガス流出口を形成する下部円盤からなる一対の円盤と、下部円盤に対向配置され、ガス流出口と対応可能な開口部が形成されるとともに制限された角度回転可能な回転プレートとを備えている点が異なっている。このベルヌーイチャックでは、ウェーハのチャック時およびアンチャック時にガスを一定流量流しながら、ガス流出口と開口部のオーバーラップ面積を変化させ、ウェーハをチャックするためのガス流量を変化させることにより、ガス流量の急激な変動を抑えコンタミネーションの発生を防ぎながらウェーハのチャック及びアンチャックを行っている。
また、特許文献2、もしくは3のようなベルヌーイチャックも考案されている。これらのベルヌーイチャックはウェーハを回転させながら処理を行うウェーハ処理装置に備え付けられるものであり、ガスを噴出するスリット穴がウェーハ周縁部に対向する位置に設けられ、該スリット穴からガスを流出することにより、ウェーハの周縁部に均一にベルヌーイ効果を生じさせるようになっている。
しかしながら、図2に示すような従来のベルヌーイチャックには、以下のような課題があった。例えば、図3のような縦型エピタキシャル成長装置31によってウェーハの主表面上にシリコンエピタキシャル層を成長させた直後のシリコンエピタキシャルウェーハ32をベルヌーイチャックCで吸着する場合において、エピタキシャル層が成長された主表面を上面とすると、シリコンエピタキシャルウェーハ32は下に凸の形に反る。このとき、窒素ガスを吹き出すガス流出口5とウェーハ主表面中心部の距離は反りによって大きくなるため、シリコンエピタキシャルウェーハ32の主表面近傍にウェーハの中心から外周へ向かう窒素ガスの流れをつくり、シリコンエピタキシャルウェーハ32の主表面側と主裏面側の間に窒素ガスの流速の差を形成することによってシリコンエピタキシャルウェーハ32に浮力を与えられるだけの窒素ガスを大量にシリコンエピタキシャルウェーハ32の中心部へ吹き付ける必要がある。そのためには、窒素ガスの流出圧力を大きくする必要がある。
窒素ガスの圧力が小さいと、シリコンエピタキシャルウェーハ32の主表面近傍に十分な窒素ガスの流れが形成されず、浮力を与えることができないので、ベルヌーイチャックCにシリコンエピタキシャルウェーハ32を吸着させることができない。そのため、全てのシリコンエピタキシャルウェーハ32を吸着できるだけの十分な窒素ガスをガス流出口5から吹き出させる必要があるが、高い圧力の窒素ガスをウェーハ中心部へ大量に吹き付けると、中心部のみが急速に冷やされてしまうため、シリコンエピタキシャルウェーハ32は大きく変形してしまうことがある。このとき、シリコンエピタキシャルウェーハ32のウェーハ厚さが薄いと、窒素ガスを吹き付けた瞬間にウェーハ自体の変形によって割れてしまうことがある。また、たとえ割れなくてもウェーハ自体の大きな変形のため、櫛歯付きウェーハ収納用カセットへウェーハを挿入する際、ウェーハが正規の櫛歯位置からずれて収納されることがある。さらに、高い圧力の窒素ガスをウェーハ中心部へ吹き付けると、ウェーハとベルヌーイチャックとの間を通って外部へ流れ出る窒素ガスが、その高い圧力のため、エピタキシャル成長装置内の冶具やサセプター33上のパーティクルを巻き上げてしまい、ウェーハ表面にパーティクルを付着させてしまうことがある。
また、エピタキシャル成長直後よりも冷却されたシリコンエピタキシャルウェーハを吸着する場合、該シリコンエピタキシャルウェーハの反りはエピタキシャル成長直後よりも小さくなっているため、ベルヌーイチャックCに吸着された際には、エピタキシャル成長された主表面を上面としたとき、シリコンエピタキシャルウェーハは上に凸に反るかたちとなり、シリコンエピタキシャルウェーハの中心部が円板状治具4に接触して、その接触部分にキズが発生することがある。さらに、このキズと、高い圧力の窒素ガスのウェーハ中心部への大量吹き付けで起きるウェーハ中心部の急冷によるウェーハの変形によって、甚だしい場合にはシリコンエピタキシャルウェーハが割れる場合もある。
ウェーハの主表面上に厚くシリコンエピタキシャル層が形成されると、該エピタキシャル層が形成された主表面を上面とした場合、シリコンエピタキシャルウェーハ32はシリコンエピタキシャル層が厚い分だけ、より大きく下に凸の形に反る。このため、該ウェーハ32の裏面と該ウェーハを載置しているサセプター33のエッジ部が全体的に接触するかたちとなり、ベルヌーイチャックCで窒素ガスをシリコンエピタキシャルウェーハ32に吹き付けても、ウェーハ32の裏面とサセプター33の接触部で窒素ガスの流れが遮断され、ウェーハ32に浮力が生じないことがある。
そのため、シリコンエピタキシャルウェーハ32の裏面とサセプター33の間に窒素ガスを吹き込んで該ウェーハ32の位置をずらし、シリコンエピタキシャルウェーハ32の裏面とサセプター33の間に隙間を設けて窒素ガスを前記ウェーハ32の裏面に回り込みやすくした後、ベルヌーイチャックCで窒素ガスを前記ウェーハ32に吹き付けて吸着させる手法を取っていたが、この方法を用いるとサセプター33に付着していたパーティクルが舞い上がったり、エピタキシャル成長装置31内に付着していたエピタキシャル副生成物が剥離し落下することがあり、前記シリコンエピタキシャルウェーハ32のエピタキシャル層の主表面上にこれらが付着してしまうことがある。さらに、このような厚いエピタキシャル層を成長させたり、サセプター33にピンホール等がある場合、シリコンエピタキシャルウェーハ32の裏面とサセプター33の接触部分の貼り付きが大きくなってしまうことがあり、そのような状態で窒素ガスを吹き込むとシリコンエピタキシャルウェーハ32が割れてしまうことがある。
そして、このような窒素ガスの吹き込み作業を行いながらシリコンエピタキシャルウェーハ32をベルヌーイチャックCで吸着し、エピタキシャル成長装置31から取り出す場合、取り出しに時間がかかってしまい、エピタキシャル成長装置31内の石英製ベルジャー34を長時間大気に曝す事になる。すると、ベルジャー34に付着している副生成物に空気中の水分が吸着される。この吸着された水分はエピタキシャル成長中に副生成物から脱離し、ベルジャー34内のウェーハ32の主表面に付着してクモリを発生させる。このクモリがひどくなると、ベルジャー34の交換を行う必要が生じるが、交換を行う場合には該ベルジャー34を長時間大気にさらすこととなり、エピタキシャル成長装置の稼働率を悪くし、ひいてはシリコンエピタキシャルウェーハの製造効率を悪くする。また、交換されて取り外されたベルジャーは薬液洗浄されるため、石英がフッ酸でエッチングされ、劣化が早まることがある。
また、図4のようなシリンダータイプのエピタキシャル成長装置41でエピタキシャル層が成長されたシリコンエピタキシャルウェーハ42を図2のベルヌーイチャックCで吸着させて取り出す場合、該ウェーハ42は略垂直に立てかけられた状態でサセプター43に保持されており、ベルヌーイチャックCをシリコンエピタキシャルウェーハ42に対向させてガス流出口5から窒素ガスを吹き付けると、重力の作用で鉛直上向きに向かう窒素ガス流と鉛直下向きに向かう窒素ガス流が不均一になり、それによってシリコンエピタキシャルウェーハ42も不均一に傾いてベルヌーイチャックCへ吸着される。そのため、ウェーハ42の外周部の一部とベルヌーイチャックCの円板状治具4が接触し、円板状治具4に付着していたパーティクルがウェーハ42のシリコンエピタキシャル層主表面に付着して該主表面を汚してしまうことがある。さらに、ウェーハの直径が大きくなると、ウェーハの重量も大きくなるため、ベルヌーイチャックCでの吸着がより困難になる。
そこで、図5のような直径約150mmのシリコンエピタキシャルウェーハ(いわゆる6インチシリコンエピタキシャルウェーハ)吸着用のベルヌーイチャックCを準備した。このベルヌーイチャックCでは、配管3と円板状治具4との間にガスバッファ部9を設けるとともに、ベルヌーイチャックCの円板状治具4の中心にガス流出口7を、その中心から半径50mmの円周上に4つのガス流出口8を形成した。このとき、形成されたガス流出口7および8は、ウェーハ吸着面に対して垂直に形成されている。そして、配管3から供給されたガスはガスバッファ部9を通り、ガス流出口7、8から流出するかたちとなる。このベルヌーイチャックCを用いて、窒素ガスの圧力と流量を減らすことができるか検討するために、直径約150mmのウェーハ(いわゆる6インチウェーハ)の吸着試験を行った。冷却された常温のシリコンエピタキシャルウェーハを吸着したところ、ウェーハの中心部にベルヌーイチャックCとの接触による従来のような接触キズが発生することはなくなった。しかしながら、エピタキシャル成長直後のウェーハを吸着する場合には、従来の中心1つ穴のベルヌーイチャックC(図2参照)と同じくウェーハの変形が発生し、櫛歯付きウェーハ収納用カセットへウェーハを挿入する際、ウェーハが正規の櫛歯位置からずれて収納されることがあった。
上記の結果を受けて、ベルヌーイチャックCの円板状治具4のガス流出口7を塞ぎ、前記中心から半径50mmの円周上に4つのガス流出口8のみから窒素ガスを流出させることにした。その結果、エピタキシャル成長直後の高温のシリコンエピタキシャルウェーハであっても、大きな変形を生じさせずに吸着できることがわかった。そのため、ウェーハのワレが防止できるとともに、上記のようなウェーハ収納時のトラブルが発生しなくなった。しかしながら、図5に示されるベルヌーイチャックCはガスバッファ部9を設けたために重くなり、ハンドリングが難しくなった。また、ガス流出口7、8がゴミ等により詰まったり、ガスバッファ部9に高い圧力のガスを供給したりすると、ガスバッファ部9が破壊されてしまうという不具合も発生した。
さらに、ベルヌーイチャックCのウェーハ吸着面の中心穴を塞いだ状態で、上記特許文献1乃至3のようにウェーハ吸着面の外縁部付近、すなわち、ウェーハの半径をRとしたとき、ベルヌーイチャックCにおけるウェーハ吸着面の幾何学的中心から2R/3を越えた位置にガス流出口があるベルヌーイチャックを作製し、ウェーハをチャックしてみたところ、ガス流出口からウェーハ外周端部までわずかな距離しかないため、ウェーハ外周端部における窒素ガス流の線速が速くて、ガスがウェーハ裏面へ回り込まず、ウェーハの吸着ができない場合のあることがわかった。そして、ウェーハ吸着面とウェーハの間が水平でなく、わずかに傾いている場合には、たとえウェーハを吸着できてもウェーハがウェーハ吸着面の正規の吸着位置からずれて吸着されてしまう可能性があった。
ガス流出口の平均位置がベルヌーイチャックのウェーハ吸着面の幾何学的中心以外にあるときの、ウェーハ吸着状況を調べる為に図6に示すようなベルヌーイチャックCによるウェーハ吸着試験を行った。このベルヌーイチャックCの中には特許文献1のベルヌーイチャックと同様に、ガス流通経路を形成した石英プレートとガス流出口を形成した石英プレートを貼り合わせて製造されているものもある。また、ガス流出口5の平均位置はウェーハ吸着面の幾何学的中心からずれていて、ベルヌーイチャックCの一部に偏って形成されている。このようなベルヌーイチャックCでウェーハを吸着する場合、ウェーハ外周部へ向かうガス流が不均一になるため、ウェーハに不均一な浮力が与えられ、ウェーハがウェーハ吸着面の幾何学的中心からずれて吸着されたり、ウェーハと円板状治具4とが接触してしまうことがあった。
なお、特許文献1に記載されたベルヌーイチャックは回転プレートの回転によりガス流出口の開口面積を自由に変更することができるが、回転プレートの回転による部材の摺動によりパーティクルが発生し、それが吸着対象のウェーハ主表面に付着する可能性がある。
特開平8−203984号公報 特開2003−60015号公報 特開2003−203891号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、吸着対象のウェーハの変形やワレを防止し、該ウェーハの主表面にキズを発生させたり、パーティクルを付着させたりせずに良好な主表面状態を保つとともに、ハンドリングが簡単で、高いガス圧力がかかるようなことがあっても破壊されることがないベルヌーイチャックを提供することを目的とする。また、シリコンエピタキシャルウェーハのエピタキシャル成長装置からの取り出し作業の効率を高めることができるベルヌーイチャックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ウェーハ搬送に用いるベルヌーイチャックであって、ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置とは異なる位置に、ウェーハを吸着するためのガスを流出する複数のガス流出口が該中心位置に対する周方向に分散配置され、かつ前記ウェーハ吸着面側へ前記ガスを供給するガス供給配管から、前記複数のガス流出口のそれぞれに直接至るガス供給分岐配管が設けられることを特徴とする。
このようなベルヌーイチャックであれば、ガスバッファ部を形成しないため、図5のベルヌーイチャックに比べて重さが軽くなってハンドリングがしやすくなる。また、高いガス圧力がかかるようなことがあっても、ガスがスムーズにガス流出口から流出するので、本発明のベルヌーイチャックが破壊される可能性が低くなり、長寿命化が期待できる。さらに図5のベルヌーイチャックに比べて安く製造することができる。
このとき、ウェーハの半径をRとしたとき、複数のガス流出口は全て前記ウェーハ吸着面の前記幾何学的中心位置から半径2mm以上2R/3以下のリング状領域にあることが好ましい。
このようなベルヌーイチャックであれば、ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置から半径2mm以上2R/3以下のリング状領域に複数のガス流出口が形成されているため、前記ガス流出口からウェーハ外周端部までの距離を長く取ることができる。これにより、ガス流出口から流出するガスは、半径方向外側へ向かって広がる過程でガスの線速が遅くなり、吸着対象のウェーハの主裏面に対し回り込みやすいガス流を形成しやすくなる。そのため、ガス流出口が複数形成されていることによるガス流の均一化との相乗効果により、流出させるガスの量及び圧力を減らすことができ、ウェーハの変形やワレ、ウェーハの主表面に発生するキズを防止することができる。
この場合、前記ウェーハ吸着面に形成された複数のガス流出口の平均位置が前記ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置と一致することが好ましい。ガス流出口を上記のように配置すれば、吸着対象のウェーハの中心近傍から外周部へ向けて均一なガス流をより形成しやすくなるので、より良好な状態でウェーハを吸着することができる。
また、前記複数のガス流出口は、前記ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置に対して円周方向に等間隔で配置されていることがなお好ましい。このように、ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置に対して円周方向に等間隔で配置されるよう複数のガス流出口を形成すれば、さらに均一なガス流を形成することができ、より良好な状態でウェーハを吸着することができる。
さらに、前記複数のガス流出口は、前記ウェーハ吸着面に対し傾斜して設けられることが好ましい。ガス流出口が、ウェーハ吸着面に対し傾斜することなく、吸着対象であるウェーハに対して垂直に形成されている場合は、流出するガスがウェーハに対して垂直に衝突し、その際にそのガスの流れが乱れる可能性がある。この場合、ウェーハの外周方向に向かうガスの流れは均一化されず、従って、ウェーハを安定して吸着することが困難となる可能性がある。ところが、上記のように、ガス流出口がウェーハ吸着面に対し傾斜して形成されることで、ガスがウェーハに対して衝突する際に生じるガスの乱れを抑制することができ、従ってウェーハを安定して吸着することができる。
そして、前記複数のガス流出口は、前記ウェーハ吸着面に対し外側方向へ放射状に形成されることが好ましい。このようなガス流出口を形成すれば、ガスが自然とウェーハの中心近傍から外周部へ向けて流出するので、ウェーハの外周方向へ向かう均一なガス流をより形成しやすくなり、さらに良好な状態でウェーハを吸着することができる。なお、これらのガス流出口は、ウェーハ吸着面に対して外側方向へ向けて傾斜していればよいので、その傾斜角度に関しては特に限定されず、任意に決定してよい。
このとき、ガス流出口は3〜8個であることが好ましい。ガス流出口が3個以上であれば、ウェーハを好適に吸着できる。また、ガス流出口の数を多くする程コストがかかるので、ガス流出口の数が8個以下であれば、コストの安いベルヌーイチャックを作製できる。
ガス流出口の大きさは直径または短径が2mm以下であることが好ましい。直径または短径がこれより大きくなると、ガスの圧力を上げてもガスの線速が大きくならず、ウェーハの吸着がしづらくなる。
さらに、前記ガス供給分岐配管は、前記ガス流出口が形成されているウェーハ吸着盤に熔接されていることが好ましい。前記ガス供給分岐配管は、直径が小さい場合があり、その場合上記のようにウェーハ吸着盤に熔接されていれば、配管の強度を高めることができる。
本発明のベルヌーイチャックによれば、図5に示すようなベルヌーイチャックに比べて、重量を小さくすることができるので、取り扱いが容易になる。また、製造コストも安くできる。また、ガス圧力が高い場合でもベルヌーイチャックが壊れる可能性が小さい。さらに、図2に示すようなベルヌーイチャックに比べて、ウェーハを吸着するためのガス圧力やガス流量を小さくでき、ウェーハの主表面に均一なガス流を形成することができるので、ウェーハを均一に吸着でき、ウェーハのゆがみやワレ、ウェーハとベルヌーイチャック部材の接触、およびウェーハ主表面中心部に発生するキズを防止することができる。また、ウェーハ裏面とサセプターの間にガスを吹き込まなくてもウェーハを本発明のベルヌーイチャックで吸着できるようになるため、サセプター上のパーティクルを巻き上げたり、エピタキシャル成長装置部材に付着したエピタキシャル副生成物を剥離、落下させることがなくなり、ウェーハ主表面をパーティクルの少ない良好な状態に保てるようになる。さらに、エピタキシャル成長装置からのシリコンエピタキシャルウェーハの取り出し作業を短縮できるので、エピタキシャル層表面に生ずるクモリを防止できるとともに、エピタキシャル成長装置内のベルジャー等の石英部品の交換頻度を減らすことも可能となるため、これらの石英部品が交換時のエッチングによって劣化することを防ぐことができる。
以下、本発明のベルヌーイチャックを、図面を参照にさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されないことは言うまでもない。
本発明者は、ベルヌーイチャックでウェーハを吸着する際に発生するウェーハの変形やワレの原因が、ベルヌーイチャックのウェーハ吸着面の幾何学的中心に形成されるガス流出口から大量、高圧の窒素ガスをウェーハ主表面に対し吹き付けることにあることを突き止め、ガス供給配管の形状やガス流出口の配置、位置、角度、形状を鋭意検討した。その結果、ウェーハ主表面近傍に形成されるガス流がウェーハ全面においてウェーハ中心近傍から外周部へ向かって均一に形成されるとともに、ウェーハ主裏面に該ガス流が回りこむような線速になるように、ガス流出口にガスを導くためのガス供給通路の構造や、ウェーハ吸着面におけるガス流出口の配置、位置、角度、形状を決定すれば、ガス流出口から流出される窒素ガスの圧力、流量を小さくでき、ウェーハのゆがみやワレ、及びウェーハ中心部に発生するキズが防げることに想到し本発明を完成させた。
すなわち、図1に示すように、ベルヌーイチャックCのウェーハ吸着面4の幾何学的中心位置にガス流出口がなく、複数のガス流出口5が該中心位置に対する周方向に分散配置され、かつ、前記ベルヌーイチャックCへガスを供給するガス供給配管3から各ガス流出口5へ直接至るガス供給分岐配管10が設けられている本発明のベルヌーイチャックであれば、分岐したガス供給分岐配管10が各ガス流出口5へ直接至るので、瞬間的に高いガス圧力がかかる部分(例えば図5のバッファ部9)がなくなり、たとえ、ガス圧力が高い場合であってもベルヌーイチャックの破壊を防ぐことができる。また、図5のバッファ部9のように石英を大量に使用する部分がなくなるため、ベルヌーイチャックCの重量を軽くでき、ハンドリングを容易に行うことができる。さらに、上記ガス供給分岐配管10は、石英配管をガス供給配管3と円板状治具(本発明のウェーハ吸着盤に相当)4に熔接するだけで形成できるため、図5のベルヌーイチャックCに比べ、コストを安くすることができる。なお、図5は、図5の(a)が、上記ベルヌーイチャックをウェーハ吸着面側から見た平面図を、図5の(b)が、ガス配管側から見た平面図を、図5の(c)が、そのA−A断面図をそれぞれ示しているとともに、図5のうち、図2と同様の部品については同じ符号を付けて説明している。
このとき、複数のガス流出口5は、ウェーハの半径をRとしたとき、全て前記中心位置から半径2mm以上2R/3以下のリング状領域にあるよう形成すれば、ガス流出口5からウェーハ外周端部までの距離が十分あるので、前記ガス流出口5から流出されたガスの線速はウェーハ外周端部で十分遅くなり、ウェーハの裏面側に回りこみやすくなる。これにより本発明のベルヌーイチャックCはウェーハに浮力を与えやすくなるため、厚膜のシリコンエピタキシャルウェーハや直径約150mm以上(6インチ以上)のシリコンエピタキシャルウェーハを確実に吸着できるうえ、ウェーハの変形やワレも非常に少なくすることができる。また、温度の下がったシリコンエピタキシャルウェーハを吸着する場合においても、ウェーハの中心部にベルヌーイチャックとの接触キズを発生させることがない。なお、図1は、図1の(a)が、上記ベルヌーイチャックをウェーハ吸着面側から見た平面図を、図1の(b)が、ガス配管側から見た平面図を、図1の(c)が、そのA−A断面図をそれぞれ示しているとともに、図1は図2と同様の部品については同じ符号を付けて説明している。
そして、複数のガス流出口5の位置は、前記中心位置から半径2mm以上0.5R以下のリング状領域にあることが好ましく、さらには、半径2mm以上0.2R以下のリング状領域にあることが好ましい。このような領域にガス流出口5があれば、ウェーハの中心から外周にわたって、より広い範囲に均一なガス流を形成できるので、図7に示すように、ウェーハに浮力を与えてベルヌーイチャックに吸着させる吸着圧力と、ウェーハをベルヌーイチャックに保持させておく最低保持圧力とを両方とも低くでき、それに応じてガス流出量も小さくすることができる。ここで、最低保持圧力とは、ベルヌーイチャックに吸着させておいたウェーハがベルヌーイチャックから落下する寸前の圧力のことである。
図7に示されるとおり、ウェーハの半径をRとしたとき、ガス流出口5の位置がベルヌーイチャック吸着面(ウェーハ吸着面)の幾何学的中心位置から2R/3よりも大きいリング状領域にあれば、最低保持圧力(ウェーハ吸着後、吸着を維持するために必要なガスの最低圧力)は低く保てるが、吸着圧力(ウェーハを吸着するために必要なガスの最低圧力)は大きくせざるを得ず、ガス流出量もそれに応じて大きくする必要がある。そして、ガス流出量が大きくなれば、ウェーハが変形する可能性も高くなる。しかし、前記中心位置から半径2mm以上2R/3以下、より好ましくはは半径2mm以上0.5R以下、さらに好ましくは半径2mm以上0.2R以下のリング状領域にガス流出口5が形成されていれば、最低保持圧力だけでなく、吸着圧力も低く保てるので、ガス流出量も小さくできる。そして、大量のガスがウェーハ主表面に吹き付けられることがなくなるので、ウェーハの変形する可能性はほとんどなくなる。
このとき、複数のガス流出口5の平均位置が前記ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置と一致するようにガス流出口5を形成すれば、ウェーハ中心近傍からウェーハ外周部へ向かう放射状のガス流がウェーハ主表面上に形成されるので、均等な浮力をウェーハに与えることができ、ウェーハがずれて吸着されることを防ぐことができる。また、前記ガス流出口5が前記中心位置に対して円周方向に等間隔で配置されていれば、より均一な放射状のガス流が形成できるので、より好適にウェーハを吸着することができる。
そして、前記複数のガス流出口5が、前記ベルヌーイチャックCのウェーハ吸着面に対し傾斜して設けられれば、ウェーハ主表面にガス流をより形成しやすくなるので、ウェーハをより吸着しやすくなる。特に、ガス流出口5が吸着面に対し外周側方向へ放射状に形成されれば、さらにウェーハ主表面に均一なガス流を形成しやすくなるので、ウェーハをさらに吸着しやすくなる。なお、このようにガス流出口が傾斜して形成される場合には、ガス流出口が形成される治具(ウェーハ吸着盤)をウェーハ吸着面の反対側から見た際に、その表面に現れるガス流出口(図1の(a)の符号5´)が、ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置から半径2mm以上、2R/3以下のリング状領域、特には前記幾何学的中心位置から半径2mm以上0.5R以下のリング状領域にあることが好ましく、さらには、半径2mm以上0.2R以下のリング状領域にあることがより好ましい。このとき、ガス流出口5のウェーハ吸着面からの角度にあわせて前記ガス供給分岐配管10を傾斜させれば、ガス供給配管3からのガスをガス流出口5へ無理なく導入できる。また、ベルヌーイチャックを洗浄する場合において、図5のベルヌーイチャックに比べ、ガス供給分岐配管10およびガス供給配管3が洗浄しやすくなるので、これら配管内に滞留するパーティクルを効果的に少なくすることができる。
このとき、ガス流出口5が3個以上、より好ましくは4個以上であれば、ウェーハがずれずにベルヌーイチャックのウェーハ吸着面へ吸着される。一方、ガス流出口5が8個を越えると、ベルヌーイチャックの流出口付近の強度が低下し、加工が困難になるとともに、個数の増加に伴ってベルヌーイチャック製造のコストが上昇するので、ガス流出口5は3〜8個が好ましい。
そして、ウェーハ吸着面に対しガス流出口5が傾斜していない場合はガス流出口5の直径が2mm以下であることが好ましい。また、ウェーハ吸着面に対しガス流出口5が傾斜している場合は、ガス流出口5が略楕円形になっているので、その短径は2mm以下であることが好ましい。ガス流出口5の直径または短径が2mmより大きくなると、ガスの流量は大きくなるが、ガスの線速は大きくならないため、ガス流量が多い分だけウェーハ表面に形成されるガス流が不均一になってウェーハにはたらく浮力が安定せず、吸着しづらいベルヌーイチャックになってしまう。
このようなベルヌーイチャックにおいて、前記ガス供給分岐配管10は、前記ガス流出口5が形成されているウェーハ吸着盤4に熔接されているとなお好ましい。上記のように、ガス供給分岐配管10はその内径が2mm以下と細いので、ガス供給配管3および円板状治具4のガス流出口5の形成部分に熔接した後、さらに円板状治具の他の部分に熔接しておけば、その強度を高めることができる。
上記のような本発明のベルヌーイチャックでエピタキシャル成長装置内のサセプター上にあるシリコンエピタキシャルウェーハを吸着する場合、例えば直径約150mmウェーハ(6インチウェーハ)用のベルヌーイチャックであっても直径約125mmウェーハ(5インチウェーハ)を吸着することができる。さらに、図4のシリンダータイプのエピタキシャル成長装置からウェーハを吸着、取り出しする場合には、直径約150mmウェーハ(6インチウェーハ)用のベルヌーイチャックで直径約100mmウェーハ(4インチウェーハ)を吸着することも可能である。したがって、図2のような従来のベルヌーイチャックでは、吸着対象のウェーハの大きさが異なれば、ベルヌーイチャックの円板状治具4を交換する必要があるが、本発明のベルヌーイチャックでは、そのような交換頻度が少なくなり、より作業効率を向上させることができる。また、前記特許文献1乃至3に記載のベルヌーイチャックではガス流出口が吸着対象のウェーハ外縁部付近にあるため、本発明のベルヌーイチャックのように、本来吸着すべきウェーハより小さい大きさのウェーハを吸着することは原理的に不可能である。
また、本発明のベルヌーイチャックを用いれば、バランスのよい浮力が吸着対象のウェーハに与えられるので、厚膜のエピタキシャル層を成長させたシリコンエピタキシャルウェーハや直径約150mm以上(6インチ以上)の大口径エピタキシャルウェーハであっても速やかに吸着可能である。したがって、これらのウェーハを吸着する際、ウェーハとサセプターの間に窒素ガスを吹き込む必要がないので、ウェーハをエピタキシャル成長装置から取り出す時間が短縮でき、装置の稼動効率を向上させることができる。そして、サセプターや成長装置内に設置される治具に付着したパーティクルを舞い上げることもないため、エピタキシャルウェーハの主表面を舞い上がったパーティクルで汚すこともなくなる。さらに、ウェーハ取り出し時間の短縮によりエピタキシャル層表面に生ずるクモリを防止できるとともに、エピタキシャル成長装置内に設置されるベルジャー等の石英部品の交換頻度を減らすことができるため、石英部品の交換時のエッチングによる劣化を防ぐことが可能となる。
まず、本発明の直径約150mmウェーハ(6インチウェーハ)用ベルヌーイチャックを準備した。前記ベルヌーイチャックのウェーハ吸着盤(円板状治具:厚さ3mm)には、短直径(短径)1.8mm、長直径(長径)3.6mmの略楕円形をしたガス流出口が4個設けられており、配管からガス流出口へ至るガス供給分岐配管はウェーハ吸着面に対し30°傾斜している。そして、これらのガス流出口は、ウェーハ吸着盤のウェーハ吸着面とは反対側において、ガス流出口の中心がウェーハ吸着面の幾何学的中心位置から半径25mmの円周上、すなわち、該ウェーハ吸着盤をウェーハ吸着面から見た場合、その中心位置から半径約30mmの円周上に表れ、90°間隔で配置されている。この直径約150mmウェーハ(6インチウェーハ)用ベルヌーイチャックを用いて、エピタキシャル成長直後のシリコンエピタキシャルウェーハをサセプターから50枚取り出し、ウェーハ収納用カセットへ収納する作業を行った。その結果、ウェーハのワレは0枚、カセットの隣の櫛歯へずれて挿入されるウェーハ変形トラブルは0枚、ウェーハ1枚あたりの取り出し時間は平均約1秒、フィルター通過前の窒素ガス圧力は0.04MPaであった。
比較例
比較例として、ベルヌーイチャックのウェーハ吸着盤の中央に直径4mmの円形ガス流出口を1つ設けた従来の直径約150mmウェーハ(6インチウェーハ)用ベルヌーイチャックを準備した。この従来の直径約150mmウェーハ(6インチウェーハ)用ベルヌーイチャックを用いて、エピタキシャル成長直後のシリコンエピタキシャルウェーハをサセプターから50枚取り出し、ウェーハ収納用カセットへ収納する作業を行った。その結果、ウェーハのワレは2枚、カセットの隣の櫛歯へずれて挿入されるウェーハ変形トラブルは3枚、ウェーハ1枚あたりの取り出し時間は平均約6秒、フィルター通過前の窒素ガス圧力は0.25MPaであった。
以上、本発明の実施の形態、および実施例について説明したが、上述した本発明のベルヌーイチャックは、ガス流出口を備えるウェーハ吸着面を有するとともに、該ウェーハ吸着面にウェーハを対向配置し、前記ガス流出口からガスを噴出することにより、ベルヌーイ効果を利用して前記ウェーハを吸着し、前記ウェーハを非接触状態に保持しつつ搬送することができるウェーハ搬送装置であり、ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置とは異なる位置に、ウェーハを吸着するためのガスを流出する複数のガス流出口が該中心位置に対する周方向に分散配置され、かつこれら複数のガス流出口に前記ガスを導くガス配管構造が設けられるとともに、該ガス配管構造は、前記ウェーハ吸着面側に前記ガスを供給するガス供給配管と、該ガス供給配管から供給される前記ガスを前記複数のガス流出口のそれぞれに直接供給するための複数の分岐配管を有するガス供給分岐配管とからなることを特徴とするものであるが、本発明はこれに限定されず、種々の変更が可能である。例えば、実施例ではガス流出口5を傾斜して設け、そのウェーハ吸着面からの傾斜角度を30°に設定したが、この角度は、ウェーハ表面に均一なガス流を好適に形成できるのであれば、どのような角度であってもよい。
産業上の利用の可能性
また、このベルヌーイチャックはエピタキシャル成長装置からウェーハを取り出す作業に使用するだけでなく、レジスト塗布装置やエッチング装置等、ウェーハの搬送が必要な装置に組み込んで利用することも可能である。
本発明のベルヌーイチャックを示した概略図である。 従来のベルヌーイチャックの第一の実施例を示した概略図である。 縦型エピタキシャル成長装置の概略図である。 シリンダータイプのエピタキシャル成長装置の概略図である。 従来のベルヌーイチャックの第二の実施例を示した概略図である。 従来のベルヌーイチャックの第三の実施例を示した概略図である。 本発明と従来のベルヌーイチャックのガス流出口位置とウェーハ吸着圧力及びウェーハ最低保持圧力との関係を示した図である。
符号の説明
C:ベルヌーイチャック(ベルヌーイチャック)
1、3:配管
2:フィルター
4:円板状治具(ウェーハ吸着面)
5、7、8:ガス流出口
5´:ウェーハ吸着面とは反対側から見たときのガス流出口(破線)
6:ピン
9:バッファ部
10:ガス供給分岐配管
31:縦型エピタキシャル成長装置
32、42:シリコンエピタキシャルウェーハ
33、43:サセプター
34、44:石英製ベルジャー
41:シリンダータイプのエピタキシャル成長装置

Claims (9)

  1. ウェーハ搬送に用いるベルヌーイチャックであって、ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置とは異なる位置に、ウェーハを吸着するためのガスを流出する複数のガス流出口が該中心位置に対する周方向に分散配置され、かつ前記ウェーハ吸着面側へ前記ガスを供給するガス供給配管から、前記複数のガス流出口のそれぞれに直接至るガス供給分岐配管が設けられることを特徴とするベルヌーイチャック。
  2. 前記ウェーハの半径をRとしたとき、前記複数のガス流出口は全て前記ウェーハ吸着面の前記幾何学的中心位置から半径2mm以上2R/3以下のリング状領域にあることを特徴とする請求項1に記載のベルヌーイチャック。
  3. 前記ウェーハ吸着面に形成された前記複数のガス流出口の平均位置が前記ウェーハ吸着面の幾何学的中心位置と一致することを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1項に記載のベルヌーイチャック。
  4. 前記複数のガス流出口は、前記ウェーハ吸着面の前記幾何学的中心位置に対して円周方向に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のベルヌーイチャック。
  5. 前記複数のガス流出口は、前記ウェーハ吸着面に対し傾斜して設けられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のベルヌーイチャック。
  6. 前記複数のガス流出口は、前記ウェーハ吸着面に対し外側方向へ放射状に形成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のベルヌーイチャック。
  7. 前記複数のガス流出口は、3個以上8個以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のベルヌーイチャック。
  8. 前記複数のガス流出口は、その直径もしくは短径が2mm以下であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のベルヌーイチャック。
  9. 前記ガス供給分岐配管は、前記ガス流出口が形成されるウェーハ吸着盤に熔接されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のベルヌーイチャック。
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