JP4359615B2 - レーザ画像表示装置 - Google Patents
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Description
本発明は、光源としてレーザを使用する画像表示装置に関するものである。より詳細には、ディスプレイ内に現れるスペックルノイズを低減するための手段を有するレーザ画像表示装置に関するものである。
図7に従来のレーザディスプレイの概略構成を示す。RGB3色(R:赤色、G:緑色、B:青色)のレーザ光源101a〜101cからの光は、始めに集光レンズ109a〜109cを備えたエキスパンダ光学系102によりビーム拡大される。次に、拡大された光は、レンズと小型レンズアレイとで構成されたインテグレータ光学系103により、空間光変調素子105に均一照射するためにビーム成形される。ここで、フィールドレンズ104a〜104cは、投射レンズ107の開口内に効率よく光を通過させるよう、空間光変調素子105a〜105cを通過した光を収束ビームに変換させるためのものである。
続いて、ビーム成形された光は、入力映像信号に応じて空間光変調素子105a〜105cで強度変調され、ダイクロイックプリズム106にて合波される。合波された光は、投射レンズ107で拡大され、スクリーン108上に投射される。これにより、スクリーン108上に2次元の画像が表示される。この構成のディスプレイでは、RGBそれぞれの光源の光が単色光であるため、適当な波長のレーザ光源を用いることで色純度が高く、鮮やかな画像の表示が可能となる。
しかしながら、このようなディスプレイでは光源に干渉性の高いレーザ光源を用いているために生じる、いわゆるスペックルノイズが問題となる。スペックルノイズは、レーザ光がスクリーン108で散乱される際、スクリーン108上の各部分からの散乱光同士が干渉することによって生じる微細なムラ状のノイズである。
従来は特許文献1に記載されているように、振動モータ110によってスクリーン108を振動させたり、あるいは、特許文献2にあるように、拡散板を外力によって振動・回転させたりすることにより、スペックルノイズを除去してきた。これらの手法は、人間の知覚できる表示の書き換え時間より短い時間でスペックルパターンを変化させ、スペックルパターンの平均化によって観察者の目がスペックルノイズを視覚に留めないようにする方法である。また、特許文献3には、レーザ光の偏光状態を時間的に変化させ、当該レーザ光を複屈折性結晶体の粒子を塗布したスクリーンに投射することでスペックルノイズを防止する方法が挙げられている。
また、特許文献4に記載されているように移動型拡散板を使用してもスペックルノイズを低減することができるが、拡散板の動作時にモータ駆動音等の騒音が発生するという問題があった。そのため、モータ駆動等の騒音を防止するために特許文献5には、低コストで機械的に駆動することなくスペックルノイズを防止する手法として、微粒子をセル内に封入し、当該セル内の微粒子を電気的に微小振動させる拡散手段光学系を用いた方法が挙げられている。
特開昭55−65940号公報
特開平6−208089号公報
特開平3−109591号公報
特開2003−98476号公報
特開平11−218726号公報
しかしながら、特許文献5で示されたスペックルノイズ低減方法では、空間光変調素子と拡散手段光学系との間の距離が大きくなると、拡散手段光学系で散乱された光の一部が空間光変調素子の画像表示部分の外側にまで散乱される。その結果、光量ロスが大きくなり、スクリーン上の輝度が低下してしまう。
また、拡散手段光学系として微粒子を使用する場合、セル内部の微粒子は偏在するため、拡散手段光学系内の局所的な散乱角や透過率等は場所によって異なる。そのため、拡散手段光学系と空間光変調素子との距離が近づくと、この透過率の偏りによって空間光変調素子上での光強度にも分布(明度ムラ)が生じる。そして、拡散光学系の動きに応じて、この明度ムラが投影画面上で動いて画像に重畳されてしまう。したがって、明度ムラによる画質の低下を抑えるためには、拡散板を空間光変調素子から一定以上の距離を離して設置する必要がある。
すなわち、微粒子を用いた拡散手段光学系に代表されるスペックルノイズ防止光学系は、空間光変調素子に対し最適な場所で設置しなければ、スペックルノイズを除去し、かつ明度ムラのない高画質でかつ明るい画像を実現することはできない。しかしながら、これまで、拡散手段光学系と空間光変調素子との最適な位置関係に関して議論がなされることはなかった。
そこで本発明は、このような問題を解決し、レーザ光源等のコヒーレント光源を用いた場合に特有のスペックルノイズを効果的に低減し、明るくかつ明度ムラがなく高画質な画像を実現し得るレーザ画像表示装置を提供することを目的とする。
この目的のために本発明の一態様に係るレーザ画像表示装置は、一つのレーザ光源と、光散乱物体が封入され、前記光散乱物体が流動あるいは揺動あるいは振動する光拡散手段と、前記レーザ光源からの光を前記光拡散手段に照射する照明光学系と、前記光拡散手段に近接して設置され、前記光拡散手段によって拡散された光が照射されることにより像を生成する空間光変調素子と、前記空間光変調素子により生成された像を空間上の所定の面に投射する投射レンズと、を備え、前記光拡散手段による光の拡散角θと、前記光拡散手段において発生した透過ムラのピッチPと、前記照明光学系の開口数NAと、前記空間光変調素子と前記光拡散手段との間の距離Lとの間に、
P < 2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×L
の関係が成り立つことを特徴とする。
P < 2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×L
の関係が成り立つことを特徴とする。
この態様によれば、レーザ光源からの光は、まず、照明光学系により光拡散手段に照射される。光拡散手段には光散乱物体が封入されており、照明光学系からの光は当該光散乱物体により拡散される。このとき、当該光散乱物体は、流動、揺動あるいは振動させられているため、拡散される光の位相パターンが瞬時瞬時に変化し、それに起因してスペックルパターンも変化する。すなわち、瞬時瞬時に異なるスペックルパターンが生じることとなり、空間光変調素子と投射レンズとを介して所定の面に投射された像を観察する際には、これらのスペックルパターンが時間平均されるため、スペックルノイズが抑圧された高画質な2次元画像を得ることができる。
また、照明光学系から光拡散手段に入射する光の広がりは、当該照明光学系の開口数をNA、光拡散手段による光の拡散角を全角でθとすると、θ/2+Sin−1(NA)となる。したがって、前記光拡散手段と空間光変調素子との間の距離をLとすると、空間光変調素子上での光の広がりは2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×Lで与えられる。この広がりが光拡散手段において発生した透過ムラ(透過光の明度ムラ)のピッチPより大きければ、隣り合ったムラを形成する光が拡散され、それらがお互いに重なり合う。これにより、ムラによる画質の低下を抑えることができる。
本発明によれば、レーザ光源等のコヒーレント光源を用いた場合に特有のスペックルノイズを効果的に低減し、明るくかつ明度ムラがなく高画質な画像を実現し得る。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に本発明のレーザ画像表示装置の概略構成図を示す。赤色レーザ光源1a、緑色レーザ光源1b、青色レーザ光源1cから出射した光は、集光レンズ9a、9b、9cによってそれぞれ集光される。集光された光は、エキスパンダ光学系2とインテグレータ光学系(照明光学系)3とを通過し、一様な光強度分布にビーム成形された後、電気泳動拡散板(光拡散手段)10a、10b、10c上にそれぞれ照射される。電気泳動拡散板10a、10b、10cに入射した光は、封入されている光散乱物体により散乱される。その結果、電気泳動拡散板10a、10b、10c通過後の光の進行方向は拡散する。
図1に本発明のレーザ画像表示装置の概略構成図を示す。赤色レーザ光源1a、緑色レーザ光源1b、青色レーザ光源1cから出射した光は、集光レンズ9a、9b、9cによってそれぞれ集光される。集光された光は、エキスパンダ光学系2とインテグレータ光学系(照明光学系)3とを通過し、一様な光強度分布にビーム成形された後、電気泳動拡散板(光拡散手段)10a、10b、10c上にそれぞれ照射される。電気泳動拡散板10a、10b、10cに入射した光は、封入されている光散乱物体により散乱される。その結果、電気泳動拡散板10a、10b、10c通過後の光の進行方向は拡散する。
電気泳動拡散板10a、10b、10cで拡散されたレーザ光は、例えば液晶パネルなどで構成される空間光変調素子5a、5b、5cを照明し、2次元画像となる。空間光変調素子5a、5b、5cをそれぞれ通過した光は、ダイクロイックプリズム6で合波され、投射レンズ7によってスクリーン8に投影される。
ここで、フィールドレンズ4a、4b、4cは、投射レンズ7の開口内に効率よく光を通過させるよう、空間光変調素子5a〜5cを通過した光を収束ビームに変換させるためのものである。また、レーザ光源1a、1b、1cとしては、He−Neレーザ、He−Cdレーザ、Arレーザなどの気体レーザ、AlGaInP系やGaN系の半導体レーザ、固体レーザを基本波とするSHGレーザなどを用いることができる。
図1の構成のレーザ画像表示装置におけるスペックル抑圧の動作について、図2を用いて説明する。図2は図1のレーザ画像表示装置の1色分の光学系を抽出した概念図である。簡単のためにエキスパンダ光学系、インテグレータ光学系、フィールドレンズ、ダイクロイックプリズム等の光学系は省略している。レーザ光源1から出射されインテグレータ光学系を通過した光ビームは、電気泳動拡散板10上で一様な強度分布を持つ光ビームに成形される。電気泳動拡散板10で拡散された光は、空間光変調素子5上を一様な強度分布をもって照射する。そして、空間光変調素子5上で強度変調された光が投射レンズ7を通過することで拡大投影され、映像としてスクリーン8上に投射される。
ここで、ある時刻に投影されるスクリーン8上の画像には、前述したようにスペックルノイズが存在する。ただし、光ビームが電気泳動拡散板10の通過の際、当該電気泳動拡散板10の内部に、溶媒としての水溶液13と共に封入された電気泳動粒子A14、あるいは電気泳動粒子B15によって拡散されると、電気泳動拡散板10通過後の光ビームの位相パターンが変化する。そのため、スクリーン8上の画像に生じるスペックルノイズのパターンも変化する。ここでは、電気泳動拡散板10内に封入された光散乱物体として、電圧を印加することによって流動、揺動、あるいは振動(流動・揺動・振動)させることのできるもの(例えば、TiBaO3等からなり誘電分極を起こす粒子など。以下、それらを泳動粒子という。)を使用する。
この場合、電気泳動拡散板10の両端に電極11を形成し、電極11に交流電圧を印加すると、当該交流電圧の変調周波数等に応じて、電気泳動拡散板10内の泳動粒子が流動、揺動あるいは振動する。これにより、泳動粒子の電気泳動拡散板10内における面内の分布状態が瞬時瞬時に変化し、それによって毎時に生じるスペックルパターンが変化する。すなわち、瞬時瞬時に異なるスペックルパターンが生じることとなり、投影像を観察する際にはこれらのスペックルパターンが時間平均されるため、スペックルノイズが抑圧された2次元画像を観察することができる。このとき、電気泳動拡散板10における泳動粒子を流動、揺動あるいは振動させる際の交流電圧の変調周波数が高く、電圧振幅が大きい程、泳動粒子の電気泳動拡散板10内での空間分布の変化が大きいため、時間平均されて目で感じるスペックルノイズがより抑圧される。
また、電気泳動拡散板10を効果的に用いるためには、上述のような主に変調周波数によって決定される移動速度以外に、電気泳動拡散板10と空間光変調素子5との間の距離を規定する必要がある。図3は、本発明のレーザ画像表示装置の実施の形態1における電気泳動拡散板10により拡散される光の広がりを説明するための模式図である。
インテグレータ光学系3から電気泳動拡散板10に入射する光の広がりは、インテグレータ光学系3の開口数をNAとすると、電気泳動拡散板10への入射位置に依らずSin−1(NA)で与えられる。この光は、拡散前の光として図中に破線で示されている。電気泳動拡散板10による拡散角が全角でθであるとすると、電気泳動拡散板10による拡散前の光(図中に破線で示した光)は、当該拡散前の光を中心軸とし円錐状にそれぞれθ/2ずつ拡散される。その結果、電気泳動拡散板10を通過した光の広がり角はさらにθ/2だけ加算されてθ/2+Sin−1(NA)となる。
したがって、電気泳動拡散板10と空間光変調素子5との間の距離をLとすると、空間光変調素子5上での光の広がりは、2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×Lで与えられる。ここで、インテグレータ光学系3の開口数NAは、投射レンズ7の開口数に依存して決められる。一般に開口数の大きな投射レンズ7は高価であるため、コストを下げるためには小さな開口数の投射レンズ7を用いる。一般的に投射レンズ7としては、F値が1.4〜2.0、開口数が0.25〜0.36のものを使用する。そのため、電気泳動拡散板10の有無に関わらず、インテグレータ光学系3の開口数NAはそれよりも小さな値である必要がある。
電気泳動拡散板10と空間光変調素子5との距離が大きくなると、電気泳動拡散板10によって散乱された光の一部が空間光変調素子5の画像表示部分の外側にまで拡散される。その結果、光量ロスが大きくなり、スクリーン上の輝度が低下してしまう。この光量ロスを一定以下に抑えるためには、図3に示したように、電気泳動拡散板10の拡散角をθ、インテグレータ光学系3(光インテグレータによる照明光学系)の開口数をNA、電気泳動拡散板10と空間光変調素子5との間の距離をL、空間光変調素子5の画像表示範囲の対角の長さをDとしたときに、下記の条件式
tan(θ/2+Sin−1(NA))×L < D/3 ・・・(式1)
を満たすように設定すればよい。ここで、空間光変調素子5内の方向に拡散する光は光量ロスとは関係ないので、(式1)の左辺に示した光の広がりは、前述した空間光変調素子5上での光の広がりの半分である。
tan(θ/2+Sin−1(NA))×L < D/3 ・・・(式1)
を満たすように設定すればよい。ここで、空間光変調素子5内の方向に拡散する光は光量ロスとは関係ないので、(式1)の左辺に示した光の広がりは、前述した空間光変調素子5上での光の広がりの半分である。
(式1)の左辺に示した光の広がりは、電気泳動拡散板10と空間光変調素子5との間の距離Lが増加するに伴って単調に増加し、スクリーン上の輝度は低下する。また、通常の輝度を有するレーザ光源を用い、図1に示したような本発明の一実施形態に係る構成の光学系を用いた場合には、人がスクリーン8上の画像を違和感なく認識できる輝度の許容範囲は、電気泳動拡散板10に入射する光の輝度の25%程度までと考えられる。つまり、輝度がそれ以下となると、スクリーン8上の画像はかなり暗いものとなる。そのため、鮮明な映像を得るためには、光源のパワーを大きくするか、光量ロスを抑える必要がある。この光量ロスを75%(空間光変調素子5の取り込みが25%)以下に抑えることは、光の広がりを空間光変調素子5の画像表示範囲の対角の長さDの3分の1(=D/3)より小さく設定することにより達成される。
以下、本明細書においてNAの値は、理想的な条件下における確定した1つの値を示す訳ではなく、インテグレータ光学系3を構成する各光学系を製造する際の誤差や、インテグレータ光学系3として配置する際の位置ずれ等による影響を含めた実質的な値を指すものとする。つまり、例えば、設計上はNA=0.2となる構成であっても、0.19や0.22といったその前後の値を除外するものではない。
電気泳動拡散板10として泳動粒子の空間分布が偏在したものを用いた場合には、局所的な散乱角、透過率が電気泳動拡散板10の位置によって異なる。このため、電気泳動拡散板10が空間光変調素子5に近くなると、この透過率の偏りによって空間光変調素子5上での光強度にも分布が生じる。そして、電気泳動拡散板10内の泳動粒子の動きに応じて明度ムラが投影画面上で動いて画像に重畳されてしまう。これを防ぐため、電気泳動拡散板10を空間光変調素子5から一定以上の距離を離して設置することになる。電気泳動拡散板10はインテグレータ光学系3の各エレメントレンズから異なる方向に照明されている。そのため、電気泳動拡散板10と空間光変調素子5との距離Lを十分にとることで、それぞれのエレメントレンズで照明された光の明度ムラを平均化することができる。
具体的には、電気泳動拡散板10の拡散角θ、電気泳動拡散板10の空間光変調素子5側の面上における透過光の明度ムラ(透過ムラ)のピッチP、電気泳動拡散板10と空間光変調素子5との距離Lは、インテグレータ光学系3の開口数NAに応じて、
P < 2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×L ・・・(式2)
となるように決めればよい。図3において、電気泳動拡散板10の空間光変調素子5側の面上における透過光の輝度の最も高い部分を電気泳動拡散板10上に横方向(y方向)の実線で示す。縦方向(x方向)における、この最高輝度部分の間隔が、ムラのピッチPである。本来は、横方向(y方向)にもムラは発生するが、この図においては簡単のために省略している。また、図3においては、電気泳動拡散板10上におけるピッチPと同じ長さを空間光変調素子5上にも横方向(y方向)の実線で、さらに隣り合った実線間において、当該実線からの距離が等しい位置を破線で示している。
P < 2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×L ・・・(式2)
となるように決めればよい。図3において、電気泳動拡散板10の空間光変調素子5側の面上における透過光の輝度の最も高い部分を電気泳動拡散板10上に横方向(y方向)の実線で示す。縦方向(x方向)における、この最高輝度部分の間隔が、ムラのピッチPである。本来は、横方向(y方向)にもムラは発生するが、この図においては簡単のために省略している。また、図3においては、電気泳動拡散板10上におけるピッチPと同じ長さを空間光変調素子5上にも横方向(y方向)の実線で、さらに隣り合った実線間において、当該実線からの距離が等しい位置を破線で示している。
空間光変調素子5上での拡散後の光の広がりが、電気泳動拡散板10上における透過光のムラのピッチPより大きければ、隣り合ったムラを形成する光が拡散され、それらがお互いに重なり合う。つまり(式2)を満たすことにより、ムラによる画質の低下を抑えることができる。
さらに、上記においては、透過光のムラのピッチPは一定であるとして説明したが、このピッチの値は一定ではなく異なっていてもよい。その場合、複数のピッチPの平均(例えば、相加平均)を新たに一定のピッチPとすればよい。
また、(式1)と(式2)とにより、電気泳動拡散板10と空間光変調素子5との間の距離Lは
P /tan(θ/2+Sin−1(NA))/2< L< D/ tan(θ/2+Sin−1(NA))/ 3 ・・・(式3)
の間に設定することが好ましい。通常、拡散板の透過光のムラのピッチPは拡散板の粒状径dの10倍以下である。したがって、例えば開口数0.1のインテグレータ光学系3を用いた時には、拡散板内の泳動粒子の粒状径(10マイクロメートルから100マイクロメートル)に応じて、0.26ミリメートルから2.6ミリメートル以上の距離を離せばよい。
P /tan(θ/2+Sin−1(NA))/2< L< D/ tan(θ/2+Sin−1(NA))/ 3 ・・・(式3)
の間に設定することが好ましい。通常、拡散板の透過光のムラのピッチPは拡散板の粒状径dの10倍以下である。したがって、例えば開口数0.1のインテグレータ光学系3を用いた時には、拡散板内の泳動粒子の粒状径(10マイクロメートルから100マイクロメートル)に応じて、0.26ミリメートルから2.6ミリメートル以上の距離を離せばよい。
なお、本実施の形態では電気泳動を用いた泳動粒子の移動手段を利用したが、熱、音波、磁気を利用した光散乱物体の流動・揺動・振動手段であっても同様の効果を得ることができる。また、光散乱物体と共に封入された溶媒を流動・揺動・振動させることによっても同様の効果を得ることができる。
また、封入する光散乱物体については、2種類以上の特性の異なる粒子を混入すると、例えば、それぞれの粒子の移動速度が異なるため、粒子の空間分布はより複雑になる。そのため、拡散板通過後の光ビームの位相パターンはより多数にわたり形成されるため、異なるスペックルパターン数が増加する。したがって、2種類以上の特性の異なる粒子を混入することは、スペックルノイズを低減するのに効果的である。例えば、液晶を用いて上述したような拡散板を構成する場合は、分極の大きさの異なる2種類以上の液晶を封入すると、電界印加時の応答速度が異なる。そのため、光ビームの散乱パターンが多種におよび、多数のスペックルパターンを形成することができるので、スペックルノイズの低減に効果的である。
また光散乱物体として用いる粒子の特性としては、上記の分極の他に、粒子の大きさや質量、さらには密度等を挙げることができる。例えば、分極の大きさや密度が同じで大きさが異なる粒子が封入されている場合には、電圧を印加したときに小さな粒子は速く移動し、大きな粒子はそれに比べて遅く移動する。いずれの場合も、このように粒子の移動速度を異ならせることができるため、スペックルノイズを低減することが可能となる。
他の例を挙げると、異なる種類の泳動粒子を用いた場合、粒子の電界に対する応答速度が異なるために、一種類の泳動粒子を封入した場合と比べ、より不規則で、複雑な拡散状態を発生させることが可能である。粒子の電気的、あるいは磁気的作用により応答速度が異なるものを封入することで、拡散板内の粒子の空間分布をより複雑にすることができるため、スペックルノイズの低減に関しては同様の効果が得られる。
他にも、不規則な拡散を起こさせるためには粒子の流動(揺動、振動)速度、流動(揺動、振動)方向をランダムにする方法も有効である。例えば電気泳動拡散板10に備えられた電極11(透明電極)をいくつかに区分して、それぞれを個別に電界制御する方法、区分した電極11の電極形状をそれぞれ異なる形状にして電界制御を行う方法、さらには図2に示した電気泳動拡散板10において、上下方向の電極11のみならず手前側と向こう側にも別の電極を配置して個別に電界制御する方法等により、電気泳動拡散板10内の粒子の空間分布を複雑かつ多種に形成することができるため、スペックルノイズの低減率は増大する。また、上記の電極は、図2に示した電極11のように同一平面上にある必要はなく、段差がある面に形成されていても構わない。
本発明のレーザ画像装置の特長は、スクリーン8や電気泳動拡散板10を振動および移動させないため、それらに伴う音の発生がなく、低騒音レーザ画像装置を実現することができる。
以上、本発明に係る実施の形態を、投影光学系とスクリーンとが別体になった投写型ディスプレイの図を用いて説明した。しかしながら、本発明に係る実施の形態は、投影光学系と透過型スクリーンとを組み合わせた背面投写型画像表示装置や、背面よりレーザで照射された空間光変調素子を直接観察するタイプの2次元画像表示装置(例えば現在実用化されている液晶テレビなど)にも適用可能である。
また、カラー画像の表示装置を例に説明したが、本発明は単色レーザの画像投影装置、たとえば半導体プロセスに用いる露光照明装置などにも利用可能である。露光照明装置では、空間光変調素子として例えばガラス基板上に金属膜をパターニングしたフォトマスク等を用い、半導体基板をスクリーンとしてそこにマスクパターン像を形成することになる。
(実施の形態2)
また本発明のレーザ画像表示装置の別の構成は、図4に示すように光散乱物体を封入した電気泳動拡散板10が,空間光変調素子5と一体化することによって、スペックルノイズを低減、除去するものである。ここでは、簡単のため、インテグレータ光学系3等の光学系は省略した。この構成では、光源から出射した光ビームがエキスパンダ光学系及びインテグレータ光学系を通過後、当該光ビームを一様な照明光の状態で電気泳動拡散板10と空間光変調素子5とが一体化した光学系に照射することができる。さらに、図5に示すように空間光変調素子を反射型空間光変調素子にする構成も可能である。ここでは、反射型空間光変調素子として,反射型液晶16の中でも代表的なLCOS(Liquid Crystal On Silicon)を用いた。また、上記以外に、反射型液晶として強誘電液晶を用いれば、液晶の応答速度を速くすることができるので、残像が気にならない映像を投影することが可能となる。
また本発明のレーザ画像表示装置の別の構成は、図4に示すように光散乱物体を封入した電気泳動拡散板10が,空間光変調素子5と一体化することによって、スペックルノイズを低減、除去するものである。ここでは、簡単のため、インテグレータ光学系3等の光学系は省略した。この構成では、光源から出射した光ビームがエキスパンダ光学系及びインテグレータ光学系を通過後、当該光ビームを一様な照明光の状態で電気泳動拡散板10と空間光変調素子5とが一体化した光学系に照射することができる。さらに、図5に示すように空間光変調素子を反射型空間光変調素子にする構成も可能である。ここでは、反射型空間光変調素子として,反射型液晶16の中でも代表的なLCOS(Liquid Crystal On Silicon)を用いた。また、上記以外に、反射型液晶として強誘電液晶を用いれば、液晶の応答速度を速くすることができるので、残像が気にならない映像を投影することが可能となる。
(実施の形態3)
また本発明のレーザ画像表示装置の別の構成は、図6に示すように光散乱物体を封入した拡散板と映像を投影するための二次元空間光変調素子で使用する液晶とを同一液体内に封入するものである。例えば、粒子を熱により流動させることで拡散板として機能させ、一方、液晶(図6では反射型液晶を使用)を電気により制御することで二次元光変調素子として機能させる。
また本発明のレーザ画像表示装置の別の構成は、図6に示すように光散乱物体を封入した拡散板と映像を投影するための二次元空間光変調素子で使用する液晶とを同一液体内に封入するものである。例えば、粒子を熱により流動させることで拡散板として機能させ、一方、液晶(図6では反射型液晶を使用)を電気により制御することで二次元光変調素子として機能させる。
ここでも実施の形態1と同様に、拡散板と光変調素子との距離は、光量ロスと明度ムラを最小限に抑えるため、最適な位置に配置する必要がある。そのため、拡散機能と光変調機能の位置はそれぞれ分離され、同一液体内に封入された粒子および液晶も適切な位置に配置する必要がある。
(他の好ましい実施形態)
図4及び図5においては、拡散板の一形態として電気泳動拡散板10を記載したが、本発明の実施形態に係る拡散板はそれに限られず、熱や音波あるいは磁界を印加することによって流動、揺動、あるいは振動させることのできる光散乱物体をセル内に封入したものとしてもよい。そのとき、例えば、光散乱物体は、大きさ、質量、密度あるいは磁気モーメントの大きさなどの特性が異なる2種類以上の物質から構成されることが好ましい。
図4及び図5においては、拡散板の一形態として電気泳動拡散板10を記載したが、本発明の実施形態に係る拡散板はそれに限られず、熱や音波あるいは磁界を印加することによって流動、揺動、あるいは振動させることのできる光散乱物体をセル内に封入したものとしてもよい。そのとき、例えば、光散乱物体は、大きさ、質量、密度あるいは磁気モーメントの大きさなどの特性が異なる2種類以上の物質から構成されることが好ましい。
(実施の形態の概要)
本発明に係る実施の形態の概要を以下に記載する。
本発明に係る実施の形態の概要を以下に記載する。
(1)上記したように、本願発明に係るレーザ画像表示装置は、一つのレーザ光源と、光散乱物体が封入され、前記光散乱物体が流動あるいは揺動あるいは振動する光拡散手段と、前記レーザ光源からの光を前記光拡散手段に照射する照明光学系と、前記光拡散手段に近接して設置され、前記光拡散手段によって拡散された光が照射されることにより像を生成する空間光変調素子と、前記空間光変調素子により生成された像を空間上の所定の面に投射する投射レンズと、を備え、前記光拡散手段による光の拡散角θと、前記光拡散手段において発生した透過ムラのピッチPと、前記照明光学系の開口数NAと、前記空間光変調素子と前記光拡散手段との間の距離Lとの間に、
P < 2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×L
の関係が成り立つことが好ましい。
P < 2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×L
の関係が成り立つことが好ましい。
この構成によれば、レーザ光源からの光は、まず、照明光学系により光拡散手段に照射される。光拡散手段には光散乱物体が封入されており、照明光学系からの光は当該光散乱物体により拡散される。このとき、当該光散乱物体は、流動、揺動あるいは振動させられているため、拡散される光の位相パターンが瞬時瞬時に変化し、それに起因してスペックルパターンも変化する。すなわち、瞬時瞬時に異なるスペックルパターンが生じることとなる。そのため、空間光変調素子と投射レンズとを介して所定の面に投射された像を観察する際には、これらのスペックルパターンが時間平均され、スペックルノイズが抑圧された高画質な2次元画像を得ることができる。
また、照明光学系から光拡散手段に入射する光の広がりは、当該照明光学系の開口数をNAとすると、Sin−1(NA)で与えられる。光拡散手段による光の拡散角を全角でθとすると、さらに光拡散手段を通過することにより光の広がり角はθ/2だけ加算されてθ/2+Sin−1(NA)となる。したがって、光拡散手段と空間光変調素子との間の距離をLとすると、空間光変調素子上での光の広がりは2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×Lで与えられる。この広がりが光拡散手段において発生した透過ムラ(透過光の明度ムラ)の、光拡散手段上であって空間光変調素子側の面上におけるピッチPより大きければ、隣り合ったムラを形成する光が拡散され、それらがお互いに重なり合う。これにより、ムラによる画質の低下を抑えることができる。
(2)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)であって、前記光拡散手段による光の拡散角θと、前記照明光学系の開口数NAと、前記空間光変調素子と前記光拡散手段との間の距離Lと、前記空間光変調素子の対角方向の画面サイズDとの間に、
tan(θ/2+Sin−1(NA))×L < D/3
の関係が成り立つことが好ましい。
tan(θ/2+Sin−1(NA))×L < D/3
の関係が成り立つことが好ましい。
この構成によれば、空間光変調素子上での光の広がりが光拡散手段の空間光変調素子側の面上における透過光のムラのピッチPより大きいので、隣り合ったムラを形成する光が拡散され、それらがお互いに重なり合う。これにより、ムラによる画質の低下を抑えることができる。さらに、空間光変調素子上での光の広がりの半分を空間光変調素子の画像表示範囲の対角の長さDの3分の1(=D/3)より小さく設定しているので、空間光変調素子に入射しない光量(光量ロス)を75%程度に抑えることができる。これにより、スクリーン等の所定の面に投射された画像を違和感なく認識することが可能となる。
(3)上記したように、本願発明に係るレーザ画像表示装置は、一つのレーザ光源と、光散乱物体が封入され、前記光散乱物体が流動あるいは揺動あるいは振動する光拡散手段と、前記レーザ光源からの光を前記光拡散手段に照射する照明光学系と、前記光拡散手段に近接して設置され、前記光拡散手段によって拡散された光が照射されることにより像を生成する空間光変調素子と、前記空間光変調素子により生成された像を空間上の所定の面に投射する投射レンズと、を備え、前記光拡散手段による光の拡散角θと、前記照明光学系の開口数NAと、前記空間光変調素子と前記光拡散手段との間の距離Lと、前記空間光変調素子の対角方向の画面サイズDとの間に、
tan(θ/2+Sin−1(NA))×L < D/3
の関係が成り立つことが好ましい。
tan(θ/2+Sin−1(NA))×L < D/3
の関係が成り立つことが好ましい。
この構成によれば、レーザ光源からの光は、まず、照明光学系により光拡散手段に照射される。光拡散手段には光散乱物体が封入されており、照明光学系からの光は当該光散乱物体により拡散される。このとき、当該光散乱物体は、流動、揺動あるいは振動させられているため、拡散される光の位相パターンが瞬時瞬時に変化し、それに起因してスペックルパターンも変化する。すなわち、瞬時瞬時に異なるスペックルパターンが生じることとなる。そのため、空間光変調素子と投射レンズとを介して所定の面に投射された像を観察する際には、これらのスペックルパターンが時間平均され、スペックルノイズが抑圧された高画質な2次元画像を得ることができる。
また、照明光学系から光拡散手段に入射する光の広がりは、当該照明光学系の開口数をNAとすると、Sin−1(NA)で与えられる。光拡散手段による光の拡散角を全角でθとすると、さらに光拡散手段を通過することにより光の広がり角はθ/2だけ加算されてθ/2+Sin−1(NA)となる。したがって、前記光拡散手段と空間光変調素子との間の距離をLとすると、空間光変調素子上での光の広がりは2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×Lで与えられる。この広がりの半分を空間光変調素子の画像表示範囲の対角の長さDの3分の1(=D/3)より小さく設定することにより、空間光変調素子に入射しない光量(光量ロス)を75%程度に抑えることができる。これにより、スクリーン等の所定の面に投射された画像を違和感なく認識することが可能となる。
(4)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(3)のいずれかであって、前記光散乱物体は、前記光拡散手段に印加された電圧により流動あるいは揺動あるいは振動することが好ましい。この構成によれば、光散乱物体として、電圧を印加することによって流動、揺動、あるいは振動させることのできる物質を用いる。この物質の一例としては、TiBaO3等からなり誘電分極を起こす粒子などが挙げられる。ここで、例えば、光拡散手段に交流電圧を印加すると、当該電圧の変調周波数に応じて光散乱物体を流動、揺動、あるいは振動させることができる。つまり、電圧の変調周波数に応じて光拡散手段により拡散される光のスペックルパターンを多様に変化させることができるため、スペックルノイズを有効に低減することができる。
(5)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(4)であって、前記光拡散手段は複数の電極を有し、前記光散乱物体の動きは当該複数の電極に個別に印加される電圧によって制御されることが好ましい。この構成によれば、光拡散手段が備える複数の電極には個別に、例えば交流電圧が印加される。すると、電極間毎に異なる電界が発生し、当該電界の影響を受ける光散乱物体の動きも電極間毎に異なることとなる。つまり、光拡散手段により拡散される光のスペックルパターンを、例えば複数の電極に個別に印加される変調周波数により多様に変化させることができるため、スペックルノイズをより有効に低減することができる。また、このとき、例えば電界の方向が直交するなど平行ではない方向に印加されるように電極の配置を調整すること等により、光散乱物体の動きをより複雑に変化させることができるので、スペックルノイズをさらに有効に低減することが可能となる。
(6)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(3)のいずれかであって、前記光散乱物体は、前記光拡散手段に加えられた熱により流動あるいは揺動あるいは振動することが好ましい。この構成によれば、光散乱物体に電荷を与えたり、分極させたりする必要がなく、特別の物体を用いなくても流動、揺動あるいは振動させることができる。また、加える熱により、光散乱物体の移動速度等の動きを多様に変化させることも可能であるため、スペックルノイズを有効に低減することができる。
(7)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(3)のいずれかであって、前記光散乱物体は、前記光拡散手段に加えられた音波により流動あるいは揺動あるいは振動することが好ましい。この構成によれば、光散乱物体に電荷を与えたり、分極させたりする必要がなく、特別の物体を用いなくても流動、揺動あるいは振動させることができる。また、例えば、変調周波数を制御可能な音波を用いれば、光拡散手段により拡散される光のスペックルパターンを当該変調周波数により多様に変化させることができるため、スペックルノイズを有効に低減することができる。
(8)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(3)のいずれかであって、前記光散乱物体は、前記光拡散手段に印加された磁界により流動あるいは揺動あるいは振動することが好ましい。この構成によれば、光散乱物体として、磁界を印加することによって流動、揺動、あるいは振動させることのできる物質を用いる。この物質としては、種々の強磁性体やフェリ磁性体からなる粒子などが挙げられる。ここで、例えば、磁界としてコイルに交流電圧を印加することにより発生する変調磁界を光拡散手段に印加すると、当該印加電圧の変調周波数に応じて光散乱物体を流動、揺動、あるいは振動させることができる。つまり、磁界を発生させるための電圧の変調周波数により、拡散される光のスペックルパターンを多様に変化させることができるため、スペックルノイズを有効に低減することができる。
(9)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(3)のいずれかであって、前記光散乱物体は溶媒と共に封入されており、当該溶媒が流動あるいは揺動あるいは振動することが好ましい。この構成によれば、光拡散手段において、光散乱物体と共に封入された溶媒が流動、揺動あるいは振動する。そのため、光散乱物体を直接に動かさなくても、当該溶媒の動きにより光散乱物体も動かされ、光拡散手段により拡散される光のスペックルパターンは瞬時瞬時に異なることとなる。これにより、スペックルノイズが抑圧された高画質な2次元画像を得ることができる。
(10)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(9)のいずれかであって、前記光散乱物体は、特性の異なる2種類以上の物質で構成されていることが好ましい。この構成によれば、光散乱物体は、分極の大きさや、粒子の大きさ、質量あるいは密度などの特性が異なる2種類以上の物質から構成されている。例えば、分極の大きさが異なる場合は、光拡散手段に電圧を印加したとすると、2種類以上の光散乱物体毎に移動速度等が異なるため、光散乱物体全体の動きをより複雑に変化させることができる。これにより、多様なスペックルパターンが生じることとなり、スペックルノイズが抑圧された高画質な2次元画像を得ることができる。
(11)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(5)のいずれかであって、前記光散乱物体は、分極の大きさが異なる2種類以上の液晶で構成されていることが好ましい。この構成によれば、分極の大きさの異なる2種類以上の液晶は、電界印加時の応答速度等がそれぞれ異なる。そのため、光拡散手段における光の散乱パターンが多種におよび、多数のスペックルパターンを形成することができるので、スペックルノイズの低減に効果的である。
(12)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(10)のいずれかであって、前記光散乱物体は、分極の大きさが異なる2種類以上の粒子で構成されていることが好ましい。この構成によれば、分極の大きさの異なる2種類以上の粒子は、電界印加時の移動速度等がそれぞれ異なる。そのため、光拡散手段における光の散乱パターンが多種におよび、多数のスペックルパターンを形成することができるので、スペックルノイズの低減に効果的である。
(13)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(12)のいずれかであって、前記光拡散手段は前記空間光変調素子と一体化していることが好ましい。この構成によれば、光拡散手段と空間光変調素子とを密着させて一体化する場合には、光拡散手段により拡散され、空間光変調素子に入射できない光の量を最小限に抑えることができる。また、所定の距離を保って、光拡散手段と空間光変調素子とを一体化する場合には、空間光変調素子に入射できない光の量を小さく抑えることができることに加え、さらに、空間光変調素子上における透過光のムラによる画質の低下を抑えることができる。いずれの場合も、振動等による光拡散手段と空間光変調素子との相対的な位置ずれを抑えることができるため、経時変化を低減させることが可能となる。
(14)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(13)であって、前記空間光変調素子は液晶により光変調を行うことが好ましい。この構成によれば、電気的に与えられる入力映像信号に応じて液晶の配向を容易に制御できるため、有効に強度変調を行うことができる。
(15)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(14)であって、前記空間光変調素子は反射型液晶により光変調を行うことが好ましい。この構成によれば、空間光変調素子に入射した光が液晶中を通過しないので、光量のロスが少なく、明るい画像を表示することができる。
(16)レーザ画像表示装置は、レーザ画像表示装置(1)乃至(15)のいずれかであって、前記レーザ光源は、赤色のレーザ光を出射するレーザ光源と、青色のレーザ光を出射するレーザ光源と、緑色のレーザ光を出射するレーザ光源と、であり、当該レーザ光源から出射されたレーザ光は、当該レーザ光源に個別に備えられた前記光拡散手段、前記照明光学系及び前記空間光変調素子をそれぞれ通過した後、1本のレーザ光に合波され、前記投射レンズは当該合波されたレーザ光を空間上の所定の面に投射することが好ましい。
この構成によれば、RGB3色(R:赤色、G:緑色、B:青色)のレーザ光源のそれぞれに光拡散手段、照明光学系及び空間光変調素子が備えられている。そして、当該3つのレーザ光源からの光は、それぞれ、照明光学系により光拡散手段に照射される。この光拡散手段には、流動、揺動あるいは振動させられている光散乱物体が封入されているため、瞬時瞬時に異なるスペックルパターンが生じる。そして、空間光変調素子を通過したRGB3色のレーザ光は1本に合波された後、投射レンズにより空間上の所定の面に投射される。これにより、スペックルノイズが抑えられた鮮やかなカラー画像の表示が可能なレーザ画像表示装置が実現できる。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
本発明のレーザ画像表示装置は、一つのレーザ光源と、光散乱物体が封入された光拡散手段を備えた構成により、スクリーン等の振動系を用いることなく、レーザ光を光散乱させてスペックルノイズを低減、あるいは除去することができるため、静かな環境下で微細なムラ状ノイズのない、鮮やかな映像をスクリーン上に投射することができ、かつ光拡散手段を備えた光学系を最適な位置に設置しているため、光拡散後の光量ロスを最小とし、明度ムラのない明るく、高画質の画像を実現することができ、ディスプレイ内に現れるスペックルノイズを低減するための手段を有するレーザ画像表示装置として有用である。
Claims (16)
- 一つのレーザ光源と、
光散乱物体が封入され、前記光散乱物体が流動あるいは揺動あるいは振動する光拡散手段と、
前記レーザ光源からの光を前記光拡散手段に照射する照明光学系と、
前記光拡散手段に近接して設置され、前記光拡散手段によって拡散された光が照射されることにより像を生成する空間光変調素子と、
前記空間光変調素子により生成された像を空間上の所定の面に投射する投射レンズと、
を備え、前記光拡散手段による光の拡散角θと、前記光拡散手段において発生した透過ムラのピッチPと、前記照明光学系の開口数NAと、前記空間光変調素子と前記光拡散手段との間の距離Lとの間に、
P < 2×tan(θ/2+Sin−1(NA))×L
の関係が成り立つことを特徴とするレーザ画像表示装置。 - 前記光拡散手段による光の拡散角θと、前記照明光学系の開口数NAと、前記空間光変調素子と前記光拡散手段との間の距離Lと、前記空間光変調素子の対角方向の画面サイズDとの間に、
tan(θ/2+Sin−1(NA))×L < D/3
の関係が成り立つことを特徴とする請求項1記載のレーザ画像表示装置。 - 一つのレーザ光源と、
光散乱物体が封入され、前記光散乱物体が流動あるいは揺動あるいは振動する光拡散手段と、
前記レーザ光源からの光を前記光拡散手段に照射する照明光学系と、
前記光拡散手段に近接して設置され、前記光拡散手段によって拡散された光が照射されることにより像を生成する空間光変調素子と、
前記空間光変調素子により生成された像を空間上の所定の面に投射する投射レンズと、
を備え、前記光拡散手段による光の拡散角θと、前記照明光学系の開口数NAと、前記空間光変調素子と前記光拡散手段との間の距離Lと、前記空間光変調素子の対角方向の画面サイズDとの間に、
tan(θ/2+Sin−1(NA))×L < D/3
の関係が成り立つことを特徴とするレーザ画像表示装置。 - 前記光散乱物体は、前記光拡散手段に印加された電圧により流動あるいは揺動あるいは振動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
- 前記光拡散手段は複数の電極を有し、前記光散乱物体の動きは当該複数の電極に個別に印加される電圧によって制御されることを特徴とする請求項4記載のレーザ画像表示装置。
- 前記光散乱物体は、前記光拡散手段に加えられた熱により流動あるいは揺動あるいは振動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
- 前記光散乱物体は、前記光拡散手段に加えられた音波により流動あるいは揺動あるいは振動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
- 前記光散乱物体は、前記光拡散手段に印加された磁界により流動あるいは揺動あるいは振動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
- 前記光散乱物体は溶媒と共に封入されており、当該溶媒が流動あるいは揺動あるいは振動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
- 前記光散乱物体は、特性の異なる2種類以上の物質で構成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
- 前記光散乱物体は、分極の大きさが異なる2種類以上の液晶で構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
- 前記光散乱物体は、分極の大きさが異なる2種類以上の粒子で構成されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
- 前記光拡散手段は前記空間光変調素子と一体化していることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
- 前記空間光変調素子は液晶により光変調を行うことを特徴とする請求項13記載のレーザ画像表示装置。
- 前記空間光変調素子は反射型液晶により光変調を行うことを特徴とする請求項14記載のレーザ画像表示装置。
- 前記レーザ光源は、赤色のレーザ光を出射するレーザ光源と、青色のレーザ光を出射するレーザ光源と、緑色のレーザ光を出射するレーザ光源と、であり、
当該レーザ光源から出射されたレーザ光は、当該レーザ光源に個別に備えられた前記光拡散手段、前記照明光学系及び前記空間光変調素子をそれぞれ通過した後、1本のレーザ光に合波され、前記投射レンズは当該合波されたレーザ光を空間上の所定の面に投射することを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載のレーザ画像表示装置。
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