JP4358386B2 - 折畳みテーブル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用状態と折畳み状態とに変換可能な折畳みテーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
天板を折り畳めるようにした折畳みテーブルの例が、特開平10−211023号公報に記載されている。
この折畳みテーブルは、天板を、ほぼ水平の使用位置から、ほぼ垂直の折畳み位置まで、脚に対して回動させて折り畳めるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の折畳みテーブルでは、天板は、ほぼ垂直に折り畳まれるものの、脚は折り畳まれないため、テーブルを折り畳んでも、依然として、前後方向に大きな空間を占めることになる。
【0004】
また、天板を垂直に折り畳むと、折り畳まれた天板の上部が、脚の上方に大きく突出するため、上下方向にも大きな空間を占めることとなる。
【0005】
さらに、天板を使用位置と折畳み位置とにそれぞれ保持する固定装置は、操作レバーを操作することによって、天板を回動自在とするとともに、天板を使用位置と折畳み位置とに保持するようになっているので、その構造が複雑であるとともに、操作が面倒である。
【0006】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑みてなされたもので、極めてコンパクトに折り畳むことができるとともに、構造を簡素化して、容易に折り畳むことができるようにした折畳みテーブルを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)縦杆の上下端より、それぞれ同方向を向くほぼ水平の上杆および下杆を連設した1対のフレームの縦杆同士を、連結部材をもって、前記両縦杆がそれぞれの中心軸回りに回動自在として連結し、一方のフレームの上杆に、天板の裏面を上杆回りに回動自在として枢着するとともに、天板の裏面に、両フレームが、両上杆における一方の側面同士が対向するように平面視ハの字状に拡開し、両上杆がほぼ水平をなす使用位置にあり、かつ、前記天板がほぼ水平の使用位置にある時に、他方のフレームの上杆に係合する第1の係合手段を設け、さらに天板の裏面に、両フレームが、その上杆における他方の側面同士が近接する折畳み位置にあり、かつ、前記天板がほぼ垂直の折畳み位置にある時に、一方のフレームの縦杆に係合する第2の係合手段を設ける。
【0008】
(2)縦杆の上下端より、それぞれ同方向を向くほぼ水平の上杆および下杆を連設した1対のフレームの縦杆同士を、連結部材をもって、前記両縦杆がそれぞれの中心軸回りに回動自在として連結し、一方のフレームの上杆に、天板の裏面を上杆回りに回動自在として枢着するとともに、天板の裏面に、両フレームが、両上杆における一方の側面同士が対向するように平面視ハの字状に拡開し、両上杆がほぼ水平をなす使用位置にあり、かつ、前記天板がほぼ水平の使用位置にある時に、他方のフレームの上杆に係合する第1の係合手段を設け、さらに天板の裏面と他方のフレームの上杆のいずれか一方に被係止部を設け、同じく他方に、天板とフレームがともに折畳み位置にある時に、前記被係止部に係合して、両フレームを折り畳み位置に保持する係止部を設ける。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を備える折畳みテーブル(1)について、添付図面を参照しながら説明する。
なお、以下の説明中においては、図1の下側を「前方」とし、上側を「後方」とする。
【0010】
円管状のパイプ材を側面視ほぼコ字形に折曲した、左右1対の第1フレーム(2)と第2フレーム(3)は、その遊端部と基部とに接床部材(4)(5)が固着された下杆(2a)(3a)と、下杆(2a)(3a)の基部から上方に向かって鋭角に折曲され、前上方にやや傾斜しながら延出する縦杆(2b)(3b)と、縦杆(2b)(3b)の上端部から下杆(2a)(3a)とほぼ同方向に向かって鈍角に折曲され、ほぼ水平に延出する上杆(2c)(3c)とからなる。
【0011】
第1フレーム(2)と第2フレーム(3)の縦杆(2b)(3b)の上下2か所は、連結部材(6)により、それぞれ縦杆(2b)(3b)の軸回りに回動自在として連結されている。
【0012】
第1フレーム(2)の上杆(2c)には、金属製のブラケット(7)に形成されたU字状の溝部(7a)の内部に装着されたブッシュ(8)が、回転自在に嵌合され、かつ溝部(7a)の上端より両側方に突出するフランジ(7b)を、天板(9)の裏面の左側部にねじ止めすることにより、天板(9)は、上杆(2c)に回転自在に装着されている。
【0013】
ブラケット(7)の溝部(7a)における長手方向の中央部には、半円弧状の長孔(10)が穿設され、上杆(2c)の長手方向の中央部の下面に穿設されたねじ孔(図示略)に、長孔(10)を通して止めねじ(11)を螺合し、止めねじ(11)の頭部を、長孔(10)の内周面に当接させることにより、ブラケット(7)が上杆(2c)と同方向へ移動するのが規制されるとともに、天板(9)の回動範囲が、図6に示す起立位置と、図7に示す折畳み位置との間で規制されている。
【0014】
ブラケット(7)における、図1〜図4において第2フレーム(3)の上杆(3c)と対向する側面の先端には、L字形の係止片(12)の上端部が固着されている。
また、第2フレーム(3)の上杆(3c)における、図1〜図4において第1フレーム(2)とは反対側に位置する側面の先端には、内向コ字状枠(13)が固着されており、コ字状枠(13)と上杆(3c)との間は、係止孔(14)となっている。
【0015】
天板(9)の裏面の右側部には、後述する使用状態において、第2フレーム(3)の上杆(3c)に係合する合成樹脂製の第1把持部材(15)と、折畳み状態において、第1フレーム(2)の縦杆(2b)に係合する合成樹脂製の第2把持部材(16)とが固着されている。
【0016】
次に、以上のような構成からなる折畳みテーブル(1)の使用要領について説明する。
【0017】
図1〜図4は、折畳みテーブル(1)が使用状態にある場合を示している。
この時、第1フレーム(2)と第2フレーム(3)の下杆(2a)(3a)と上杆(2c)(3c)は、所定角度をなして前向きに平面視ハの字状に拡開するとともに、上杆(2c)(3c)はほぼ水平をなし、かつ縦杆(2b)(3b)が前傾する使用位置にある。
天板(9)も水平な使用位置にあり、その裏面に設けられた第1把持部材(15)は、第2フレーム(3)の上杆(3c)に弾性係合しており、天板(9)と両フレーム(2)(3)は、この状態に保持されている。
【0018】
このようにして、天板(9)上で所定の作業を行うことができる。
【0019】
このような使用状態から、第1把持部材(15)を上杆(3c)から外し(図5の状態)、天板(9)を、図6に示す起立位置まで上向きに約90°回転させ、かつ第2フレーム(3)を、その下杆(3a)と上杆(3c)が、第1フレーム(2)の下杆(2a)と上杆(2c)と一直線をなす位置まで、平面視反時計回りに回動させ(図6参照)、その後、天板(9)を下向きに回動させながら、第2フレーム(3)と連結部材(6)とを、第2フレーム(3)が第1フレーム(2)と平行をなすとともに、両フレーム(2)(3)が近接する折畳み位置(図7参照)まで回動させ、最後に、天板(9)を下向き垂直となる折畳み位置(図7参照)まで回転させて、係止片(12)を係止孔(14)に下方から嵌合するとともに、第2把持部材(16)を第1フレーム(2)の縦杆(2b)に弾性係合すると、折畳みテーブル(1)は、図7に示す折畳み状態に保持される。
【0020】
この折畳み状態においては、天板(9)だけでなく、フレーム(2)(3)も折り畳まれるので、折畳みテーブル(1)は、全体として非常にコンパクトな状態になる。
また、天板(9)の上端部は、上杆(2c)(3c)の上方へほとんど突出しないので、折畳みテーブル(1)が上下方向に占める空間は小である。
【0021】
なお、本実施形態では、ブラケット(7)に係止片(12)を固着し、上杆(3c)にコ字状枠(13)を固着してあるが、コ字状枠(13)をブラケット(7)の側面に固着し、コ字状枠(13)とブラケット(7)との間に係止孔(14)を形成するとともに、係止片(12)を上杆(3c)に固着して、折畳みテーブル(1)を折り畳んだ際に、係止孔(14)が係止片(12)に嵌合するようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
求項1および2記載の発明によると、フレームと天板を回動させることによって、折畳みテーブルを簡単に使用状態に組み立て、かつ保持することができるとともに、構造が簡単で、折畳み作業も簡単である。
【0023】
また、請求項記載の発明によると、フレームと天板を回動させることによって、折畳みテーブルを簡単に折り畳むことができるとともに、その折り畳んだ状態で天板をふらつくことなく確実に保持することができる。
【0024】
求項記載の発明によると、折畳み状態の他方のフレームを確実に保持し、そのふらつきを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の使用状態を前方から見た外観図である。
【図2】 同じく、使用状態の正面図である。
【図3】 同じく、使用状態の側面図である。
【図4】 同じく、図2のIV-IV線に沿う横断底面図である。
【図5】 同じく、使用状態から折り畳み状態への変形作業の中間状態を示す、前方から見た外観図である。
【図6】 同じく、使用状態から折り畳み状態への変形作業の中間状態を示す斜視図である。
【図7】 同じく、折畳み状態を示す斜視図である。
【図8】 同じく、折畳み状態における要部の拡大正面図である。
【符号の説明】
(1)折畳みテーブル
(2)第1フレーム(一方のフレーム)
(2a)下杆
(2b)縦杆
(2c)上杆
(3)第2フレーム(他方のフレーム)
(3a)下杆
(3b)縦杆
(3c)上杆
(4)(5)接床部材
(6)連結部材
(7)ブラケット
(7a)溝部
(7b)フランジ
(8)ブッシュ
(9)天板
(10)長孔
(11)止めねじ
(12)係止片(係止部)
(13)コ字状枠
(14)係止孔(被係止部)
(15)第1把持部材(第1の係合手段)
(16)第2把持部材(第2の係合手段)

Claims (2)

  1. 縦杆の上下端より、それぞれ同方向を向くほぼ水平の上杆および下杆を連設した1対のフレームの縦杆同士を、連結部材をもって、前記両縦杆がそれぞれの中心軸回りに回動自在として連結し、一方のフレームの上杆に、天板の裏面を上杆回りに回動自在として枢着するとともに、天板の裏面に、両フレームが、両上杆における一方の側面同士が対向するように平面視ハの字状に拡開し、両上杆がほぼ水平をなす使用位置にあり、かつ、前記天板がほぼ水平の使用位置にある時に、他方のフレームの上杆に係合する第1の係合手段を設け、さらに天板の裏面に、両フレームが、その上杆における他方の側面同士が近接する折畳み位置にあり、かつ、前記天板がほぼ垂直の折畳み位置にある時に、一方のフレームの縦杆に係合する第2の係合手段を設けたことを特徴とする折畳みテーブル。
  2. 縦杆の上下端より、それぞれ同方向を向くほぼ水平の上杆および下杆を連設した1対のフレームの縦杆同士を、連結部材をもって、前記両縦杆がそれぞれの中心軸回りに回動自在として連結し、一方のフレームの上杆に、天板の裏面を上杆回りに回動自在として枢着するとともに、天板の裏面に、両フレームが、両上杆における一方の側面同士が対向するように平面視ハの字状に拡開し、両上杆がほぼ水平をなす使用位置にあり、かつ、前記天板がほぼ水平の使用位置にある時に、他方のフレームの上杆に係合する第1の係合手段を設け、さらに天板の裏面と他方のフレームの上杆のいずれか一方に被係止部を設け、同じく他方に、天板とフレームがともに折畳み位置にある時に、前記被係止部に係合して、両フレームを折り畳み位置に保持する係止部を設けたことを特徴とする折畳みテーブル。
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