JP4357641B2 - Mri装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サチュレーションパルス(飽和パルス)と呼ばれるRFパルスを用いて血流アーチファクト(ゴースト)を低減させるMR(磁気共鳴)イメージングに係り、とくに、MR造影剤を被検体に投与して撮影を行うときに顕著になる動脈からのアーチファクトを確実に且つ安定的に抑制するMRイメージングに関する。
【0002】
【従来の技術】
MR(磁気共鳴)イメージングは、静磁場の中に置かれた被検体の原子核スピンをそのラーモア周波数の高周波信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生するMR信号を収集して、この収集データから画像を再構成する手法である。
【0003】
このMRイメージングには多様な形態があるが、血流からのMR信号がアーチファクトとなる場合がある。このようなMRイメージングを行う場合、従来、例えばFE法などによる本撮影用(イメージング用)のパルスシーケンスの実行直前に、プレサチュレーションパルスを印加し、それを関心撮影領域の外側の領域(サチュレーション領域)に印加し、流入する血流のMR信号を飽和させて、できるだけ無信号にすることで、血流アーチファクトを抑制する手法がある。
【0004】
このサチュレーションパルスを印加する血流アーチファクト抑制法は、一般的な腹部のT2画像などの他に、いわゆる「全肝ダイナミック撮影」などにも用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したサチュレーションパルスを印加する血流アーチファクト抑制法において、とくに、被検体にMR造影剤(以下、単に造影剤と言う)を投与してMR撮影を行う場合、血流アーチファクトの抑制効果が著しく低いという問題がある。
【0006】
これは、造影剤を投与すると、通常、血流のT1緩和時間が短くなるので、関心撮影領域にその外側から流入する血流からのMR信号(血流信号)を一度、飽和させても、直ぐにT1回復してしまい、流入した後も無信号(飽和状態)の状態を維持させることが殆ど困難となるからである。
【0007】
このため、従来の、単に関心撮影領域の血流流入外側にサチュレーションパルスを印加する手法の場合、心拍動に伴って飽和効果が変動し、したがって血流信号の抑制効果が変動し、結果として、血流アーチファクトを確実に且つ十分に抑制することはできなかった。
【0008】
この血流アーチファクトは、本来の血管像のエンコード方向外側に広がるため、読影上、大きな支障を来すことになる。
【0009】
本発明は、このような従来のMRイメージングが直面している状況に鑑みてなされたもので、例えば被検体に造影剤を投与したときの如く、血流のT1時間が見かけ上、短くなる場合でも、血流アーチファクトを安定的に抑制でき、信頼性が高く、高品質且つ高描出能のMR画像を提供することを、その目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の着想の出発点は、まず、造影剤を投与した場合、血流のT1緩和が非常に短くなるので、関心撮影領域における血流信号を無信号状態にすることは事実上、不可能であるという事実の認識にある。つまり、プレサチュレーションパルスをいくら印加しても、安定的且つ効果的な飽和効果の効きを得ることは不可能である。
【0011】
そこで、観点を変えて、関心撮影領域に流入する血流の信号強度を、本撮影での励起に拠る飽和効果とほぼ同じにし、その飽和効果を時間的及び空間的に連続的になるようにすることを、発明の1つの要旨とする。
【0012】
さらに、拍動により血流が移動しても(勢い良く押し出される)、信号強度の一様性が極力くずれないように、撮影スライスを移動させる方向を血流の移動方向と互いに反対となるようにすることを、発明の別の要旨とする。
【0013】
上述の要旨に基づく本発明の構成の概略を、従来のプレサチュレーション法と対比させて説明する。
【0014】
従来のプレサチュレーション法は、画像データ収集用の本撮影に先立って、流入血流からの信号を飽和させる手法である。プレサチュレーション法の「プレ」という言葉が、その意を表している。したがって、従来の場合、サチュレーションパルスのフリップ角は90度、或いは、飽和させた後の本撮影までの間に何がしかのT1緩和が起こることを考慮に入れて90度よりも深めの角度(例えば110度)に設定される。
【0015】
しかし、造影剤を投与して例えば、息止め下で、2D−FE法マルチスライススキャンを繰り返す、いわゆる「全肝造影ダイナミック撮影」を行う場合、T1回復が速くなるため、流入血流からの信号を無信号にして本撮影を行うことは事実上、不可能である。
【0016】
このことを示すT1緩和時間の計算例を説明する。血液のT1値は930ms程度であり、造影剤Gd−DTPAの緩和率R1は4[1/mmol/l・sec]であるので、造影剤の濃度がx[mmol/l]のときに観察されるT1値は、
【数1】
(1/T1)=(1/0.93)+4x
から、
【数2】
T1=1/(1.075+4x)
となる。造影剤の大動脈での最大濃度は6[mmol/l]程度と言われているので、このときのT1時間は40ms程度となる。つまり、造影剤を投与することで、T1時間が一例として1/20以上も小さくなるのである。
【0017】
したがって、プレサチュレーション法に拠る無信号化の代わりに、本発明では、前述したように、流入血流の信号強度を本撮影における励起に拠る飽和効果と同程度とし、飽和効果を時間的、空間的に連続的になるようにデータを並べる、さらには、拍動によって血流が移動しても信号強度の一様性がなるべく崩れないように撮影選択領域(スライス、スラブ)の移動方向を血流の移動方向と互いに逆方向となるように設定する、ことを要旨とする。
【0018】
そこで、これらの要旨を具体化する主要構成として、
(1).サチュレーションパルスのフリップ角を本撮影のイメージングによるフリップ角と同程度にする(従来は一般的には、流入血流の信号を消すために、プレサチュレーションパルスのフリップ角を90度又はそれ以上に設定している)、
(2).本撮影時のスライスや薄切りスラブの選択励起順を、主要な血流の流入方向の下流から上流に向かう方向、すなわち血流方向の逆方向にする(従来、かかる選択励起順は、表示順などのほかのパラメータに依存して決まる)、及び、
(3).サチュレーションパルスのスライス特性、特に端部のエッジ特性をよりシャープにする(従来は、スライス特性よりもスキャン時間の短縮を優先させている)、
を提案する。これらの主要構成は、それぞれ単独で実行してもよいし、その2つ以上を適宜に組み合わせて実行してもよい。
【0020】
上記目的を達成させるため、本発明は具体的には、以下の構成を採る。
【0021】
本発明によれば、被検体に造影剤を投与して、前記被検体に設定した関心領域に流れ込む血流からのMR信号を飽和させるためのサチュレーションパルスを当該被検体に設定された、前記関心領域に略隣接するサチュレーション領域に印加した後、前記関心領域に対してマルチスライス法に従う非アンギオイメージング用スキャンを選択励起法に拠り実行するように構成したMRI装置において、前記選択励起法に拠り選択励起される前記関心領域内でスライス選択される複数枚のスライスが移動する方向を、前記血流の流れ方向の下流から上流に向かう方向のみに設定したことを特徴とする。
【0022】
とくに、前記サチュレーションパルスのフリップ角を前記イメージング用スキャンのパルス列のフリップ角と同程度に設定することができる。このとき、例えば、前記サチュレーションパルスのフリップ角及び前記イメージング用スキャンのパルス列のフリップ角は共に90度よりも小さい値に設定される
【0023】
好適には前記サチュレーションパルスは、前記イメージング用スキャンに用いるパルスシーケンスの繰返し時間TR毎に1回だけ印加される。
【0024】
また、前記サチュレーションパルスを印加するサチュレーション領域の厚みを厚くすることができる一例として、前記サチュレーション領域の厚さは、前記対象の運動方向にて10cm以上である。また、前記サチュレーションパルスは、前記サチュレーション領域を選択励起するときのエッジ特性を向上させたRFパルスであってもよい。前記RFパルスはSinc関数波形を有し、その正負のπ長の内、少なくとも一方の極性のπ長が5π以上であってもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
【0027】
最初に、以下の実施形態で用いられるMRI(磁気共鳴イメージング)装置の概略構成を図1に示す。
【0028】
このMRI装置は、被検体としての患者Pを載せる寝台部と、静磁場を発生させる静磁場発生部と、静磁場に位置情報を付加するための傾斜磁場発生部と、高周波信号を送受信する送受信部と、システム全体のコントロール及び画像再構成を担う制御・演算部と、被検体Pの心時相を表す信号としてのECG信号を計測する心電計測部とを備えている。なお、心電計測部の代わりに、被検体の脈波を計測する脈波計測部を設けてもよい。
【0029】
静磁場発生部は、例えば超電導方式の磁石1と、この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備え、被検体Pが遊挿される円筒状の開口部(診断用空間)の軸方向(Z軸方向)に静磁場Hを発生させる。なお、この磁石部にはシムコイル14が設けられている。このシムコイル14には、後述するホスト計算機の制御下で、シムコイル電源15から静磁場均一化のための電流が供給される。寝台部は、被検体Pを載せた天板を磁石1の開口部に退避可能に挿入できる。
【0030】
傾斜磁場発生部は、磁石1に組み込まれた傾斜磁場コイルユニット3を備える。この傾斜磁場コイルユニット3は、互いに直交するX、Y及びZ軸方向の傾斜磁場を発生させるための3組(種類)のx,y,zコイル3x〜3zを備える。傾斜磁場部はまた、x,y,zコイル3x〜3zに電流を供給する傾斜磁場電源4を備える。この傾斜磁場電源4は、後述するシーケンサ5の制御のもと、x,y,zコイル3x〜3zに傾斜磁場を発生させるためのパルス電流を供給する。
【0031】
傾斜磁場電源4からx,y,zコイル3x〜3zに供給されるパルス電流を制御することにより、物理軸である3軸X,Y,Z方向の傾斜磁場を合成して、互いに直交するスライス方向傾斜磁場Gs、位相エンコード方向傾斜磁場Ge、および読出し方向(周波数エンコード方向)傾斜磁場Grの各論理軸方向を任意に設定・変更することができる。スライス方向、位相エンコード方向、および読出し方向の各傾斜磁場は、静磁場Hに重畳される。
【0032】
送受信部は、磁石1内の撮影空間にて被検体Pの近傍に配設されるRFコイル7と、このコイル7に接続された送信器8T及び受信器8Rとを備える。この送信器8T及び受信器8Rは、後述するシーケンサ5の制御のもとで動作する。送信器8Tは、核磁気共鳴(NMR)を励起させるためのラーモア周波数のRF電流パルスをRFコイル7に供給する。受信器8Rは、RFコイル7が受信したMR信号(高周波信号)を取り込み、これに前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリングなどの各種の信号処理を施した後、A/D変換してMR信号のデジタル量データ(原データ)を生成する。
【0033】
さらに、制御・演算部は、シーケンサ(シーケンスコントローラとも呼ばれる)5、ホスト計算機6、演算ユニット10、記憶ユニット11、表示器12、および入力器13を備える。この内、ホスト計算機6は、後述するように種々の態様に基づく、予め記憶したソフトウエア手順により、シーケンサ5にパルスシーケンス情報を指令するとともに、装置全体の動作を統括する機能を有する。
【0034】
シーケンサ5は、CPUおよびメモリを備えており、ホスト計算機6から送られてきたパルスシーケンス情報を記憶し、この情報にしたがって傾斜磁場電源4、送信器8T、受信器8Rの動作を制御するとともに、受信器8Rが出力したMR信号のデジタルデータを一旦入力し、これを演算ユニット10に転送するように構成されている。ここで、パルスシーケンス情報とは、一連のパルスシーケンスにしたがって傾斜磁場電源4、送信器8Tおよび受信器8Rを動作させるために必要な全ての情報であり、例えばx,y,zコイル3x〜3zに印加するパルス電流の強度、印加時間、印加タイミングなどに関する情報を含む。
【0035】
本実施形態で実施されるMR撮影は、図2に示す如く、全肝造影ダイナミック撮影と呼ばれる撮影である。すなわち、被検者に造影剤を投与して肝臓の全領域をカバーするイメージング領域についてマルチスライス法でダイナミックに撮影する手法である。これに使用されるパルスシーケンスは、FE(グラディエントフィールドエコー)法、FE系のEPI(エコープラナーイメージング)法など、FE系のパルス列である。図3には、FE系のパルスシーケンスを部分的に示す。
【0036】
また、演算ユニット10は、受信器8Rが出力したデジタルデータ(原データまたは生データ)をシーケンサ5を通して入力し、その内部メモリ上のフーリエ空間(k空間または周波数空間とも呼ばれる)に原データを配置し、この原データを各組毎に2次元または3次元のフーリエ変換に付して実空間の画像データに再構成する。また演算ユニットは、画像に関するデータの合成処理、差分演算処理などを行うことが可能にもなっている。
【0037】
記憶ユニット11はメモリを有し、再構成された画像データのみならず、上述の合成処理や差分処理が施された画像データを保管することができる。また、記憶ユニットは、記録媒体として、MRイメージングにおけるパルスシーケンスをプログラムデータの形態で記録し且つコンピュータで読み取り可能なROM(図示せず)を備える。このROMには、パルスシーケンス(ここでは、FE法によるマルチスライス法のパルス列)の情報が記録されている。
【0038】
表示器12は画像を表示する。また入力器13を介して、術者が希望する撮影条件、パルスシーケンス、画像合成や差分演算に関する情報をホスト計算機6に入力できる。
【0039】
さらに、心電計測部は、被検体の体表に付着させてECG信号を電気信号として検出するECGセンサ17と、このセンサ信号にデジタル化処理を含む各種の処理を施してホスト計算機6およびシーケンサ5に出力するECGユニット18とを備える。この心電計測部による計測信号は、イメージングスキャンを実行するときにシーケンサ5により用いられる。これにより、ECGゲート法(心電同期法)による同期タイミングを適切に設定でき、この同期タイミングに基づくECGゲート法のイメージングスキャンを行ってデータ収集できるようにもなっている。
【0040】
また、ホスト計算機6及びシーケンサ5には、被検体Pに息止めを音声により指示する音声発生器16が接続されている。
【0041】
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
【0042】
この実施形態のMRI装置では、図2に示す如く、被検者Pの肝臓LVに対する全肝造影ダイナミック撮影が行われる。この撮影のスキャンは、図3に示す如く、FE法のパルス列をマルチスライス法に従って印加するパルスシーケンスで実行される。
【0043】
このパルスシーケンスにおけるスライス選択のパラメータを適宜に設定することによって、図2に示す如く、肝臓LVの全領域にわたる、複数枚のスライスS1〜Sn(例えば14〜18枚程度)で成るイメージング領域RGimaが設定される。各スライスSは例えば8mm厚で、スライス間ギャップは例えば2mmである。マルチスライス法で各スライスを順次励起していくが、その励起順が本発明の特徴の一つを成している。つまり、ここでは、血流としての下行大動脈ARの血流の流入方向に対して、反対方向にスライスを順次励起するようにパルスシーケンスのパラメータ(例えばスライス傾斜磁場の強度)を定めている。
【0044】
また、パルスシーケンスにおけるサチュレーションパルス印加に関わるパラメータを適宜に選択することにより、イメージング領域RGimaにほぼ隣接する状態で、心臓HT及び下行大動脈ARをカバーするサチュレーション領域RGsatが設定される。このサチュレーション領域RGsatの厚さは極力厚くすることを一つの特徴としており、心臓HTと下行大動脈ARの駆出側とを十分にカバーした、例えば10cm以上の値に設定されている。
【0045】
このマルチスライス法に従うパルスシーケンスを説明する。
【0046】
図3に模式的に表す如く、このパルスシーケンスは、各繰返し時間TRの間に複数枚のスライス(たとえば、14〜18枚程度)に対する、1位相エンコード分のエコーデータ収集が行われる。この繰返し時間TR毎のエコーデータ収集が位相エンコード1〜128について夫々実行され、これにより、複数枚のスライスの全エコーデータが収集される。
【0047】
繰返し時間TR毎にその最初の時間帯において、1回だけ、サチュレーションのパルス列PTsatが印加される。このパルス列PTsatは、サチュレーションパルスPSsat及びこれと並行して印加されるスライス傾斜磁場パルスGsと、この後に印加するディフェーズ用の傾斜磁場スポイラGspoilとから成る。
【0048】
サチュレーションパルスPSsatは例えばSinc関数で形成され、その波形面積はフリップ角SatFA=70°になるように設定されている。このサチュレーションパルスPSsatのフリップ角SatFAの値は、本実施形態では90度よりも低い値に設定することを特徴とする。好適には、このフリップ角SatFAは、イメージング領域RGimaに印加するイメージングパルス列によるRF励起に伴うフリップ角度と同程度に設定される。サチュレーションパルスPSsatのRF周波数及びスライス傾斜磁場パルスGsは、前述したように、サチュレーション領域RGsatをスライス選択するように設定されている。
【0049】
各回の繰返し時間TRにおいて、上述のサチュレーションパルスPSsatの印加が終わると、1つの位相エンコード量に対する全スライスS1〜Snのエコーデータが収集される。各エコーデータ収集のためのイメージングパルス列PTimaは、励起RFパルスPSext及びこれと並行して印加するスライス傾斜磁場Gs、位相エンコード傾斜磁場Ge(図示せず)、及び読出し傾斜磁場Grを含む。励起RFパルスPSextのフリップ角FAはここでは70°に設定されている。このフリップ角FAは90°以下であることが望ましく、サチュレーションパルスPSsatのフリップ角SatFAの値とに対比によって決められる。
【0050】
1エンコード量に対する各エコーデータ収集下におけるスライス励起順は、例えばRF周波数の設定順序を制御することにより、下行大動脈ARに逆行する方向とする。
【0051】
以上のパルスシーケンスの実行において、繰返し時間TRとしては例えば約160msで、全体のスキャン時間としては例えば約20secである。
【0052】
全肝造影ダイナミック撮影は、図2にも模式的に示す如く、下行大動脈ARの影響を受けて、血流アーチファクトを発生し易い。とくに、心臓HTからの拍動の影響は大きく、造影剤によって血流のT1時間が見掛け上短縮されたことに因って、速くT1緩和してしまった(サチュレーションの効きが悪い)スピンがイメージング領域RGimaに周期的に流入することに因るMR信号の周期的な出入りする。これにより、図4(a)に示す如く、時間(エンコード番号)軸方向に信号強度をとったときに、信号強度の周期的な変動を生じる。このため、同図(a)の変動する信号値をフーリエ変換する(画像化)と、同図(b)に示す如くゴースト(血流アーチファクト)が発生してしまう。
【0053】
この血流アーチファクトを防止又は抑制すべく本発明が提案されている訳である。本発明者は、本発明を適用した上述の実施形態法の有効性を確認すべく、従来法とその実施形態法とについて信号強度の比較シミュレーションを行った。代表例について図5〜図9を用いて説明する。
【0054】
従来法に拠る撮影条件としては最も典型的な条件と思われるものを想定した。すなわち、R−R間隔=800ms、TR=160ms、サチュレーションパルスの印加は1TR当たり1回、サチュレーションパルスのフリップ角SatFA=90°、イメージングの励起パルスのフリップ角FA=70°、及びスライス励起順=下行大動脈の流れに沿う順方向である。図2に示すモデルを考え、血流の上流にサチュレーション領域をとり、隙間2cmを開けて、その下流に14〜18スライスのイメージング領域をとった。
【0055】
T1=200ms(造影剤1mmol/lに相当)としたときの信号強度SIのシミュレーション結果を図5に示す。縦軸に信号強度SIを、横軸にエンコード番号を、前後方向にスライス番号をとっている。そして、信号強度については、第1エンコードから順に各スライスについて順次計算し、その内の第1〜第15エンコード目まで(3R−R分)の信号強度を図5にグラフ表示した。これにより、各スライスの第15エコーまでの信号強度の振る舞いが示された。
【0056】
これによると、上流スライスの影響などが大きく、信号が不安定になる。これを詳述すると、最初に、第1エンコード目の信号強度、すなわち図5の矢印(1)に沿って順に各スライスの信号強度を計算する。最初の内は殆ど飽和していないスピンが対象であるので、信号強度は大きい。しかし、8スライス目から信号強度が急激に低下する(図中、(A)部参照)。この低下は、ここではR波から100ms程経過してから心拍動により流速が大きくなると想定しているため、あるスライスで使用した部分飽和スピンがその下流スライスで繰り返し使用されることに因ると考えられる。スライスの励起移動速度よりも最高血流速が大きくなる場合にこの効果が表れる。
【0057】
次に、第2エンコード目以降の計算を順次行う(図中、矢印(2)、(3)、…参照)。第2エンコード目以降になると、サチュレーション領域から流入した血流の影響で信号強度が第1エンコード目よりも低下している。なお、図中(B)部では信号強度が上がっている。この高信号域(B)は、サチュレーション領域とイメージング領域との間の隙間(ここでは2cmに設定)に在って飽和していなかった血流スピンが、拍動によりこのスライスNO.16,17付近まで(他のスライスによる励起を受けずに)到達しているためと考えられる。
【0058】
この従来法によるゴーストを見積もった結果を図6に示す。この見積もりは、上記計算データに離散的フーリエ変換を施して求めた。このフーリエ変換データは、本来像、第1ゴースト、第2ゴーストを表す.
同図に示す如く、ゴーストの量は本来像の2割程度にも達する。このときの本来像及びゴースト(第1、第2のゴースト)の大きさのT1値(造影剤濃度)に対する依存性及びR波からのデータ収集開始タイミングの遅れ時間に対する依存性を図7(a),(b)に夫々示す。両依存性のグラフ共に、ゴーストは相当に大きな値を呈している。
【0059】
これに対して、本発明を実施した本実施形態の手法に拠るシミュレーション結果は図8,9に示すようになった。
【0060】
図8は、本実施形態の手法に従う各スライスの信号値の計算結果を示し、図5と対比されるグラフである。このときの撮影条件は、図5に関して説明した最も典型的な撮影条件の内、サチュレーションパルスのフリップ角SatFA=70°、イメージングの励起パルスのフリップ角FA=70°、及びスライス励起順=下行大動脈の流れに対向する逆方向とし、残りのパラメータは前述のものと同じにしている。
【0061】
これによると、上流スライスを励起したときの影響が小さくなること等に拠って、信号強度の変動がかなり低減していることが分かる。
【0062】
具体的には、1)血流の最高速度とスライス励起の移動速度が同程度であることを加味してスライス励起順を血流の対して逆向きとしていること、2)両方のフリップ角SatFA=FAで且つ浅めの値としたことで、他の励起スライスからの信号飽和の影響とサチュレーション領域から流入する血流の信号飽和の影響を同程度とできること、により、飽和の状態を下流から上流に向かって連続的に与えることができるとともに、この変動の少ない状態で各スライスのイメージング用エコーデータが収集される。したがって、収集データも時間的且つ空間的に変動の少ない、より連続的なデータ群を成し、ゴースト、すなわち血流アーチファクトを低減させることができる。
【0063】
また、この本実施形態の手法に係る信号強度からゴーストを前述と同様に見積もった結果、図9(a),(b)に示す如く、グラフ化できた。前述した図7のグラフと比較すると一目瞭然であり、ゴースト(第1、第2ゴースト)は著しく低下した。具体的には、一部のスライスを除き、数%以下までゴーストの大きさを低減できることが判明した。とくに、T1値(造影剤濃度)やR波からの遅れ時間を変更した場合でも、ゴーストの大きさ(量)は安定的に低下することも分かった。
【0064】
なお、上述したシミュレーションでも議論したが、上流のサチュレーション領域RGsatと下流のイメージング領域RGimaとの間には一定の隙間を設定している。この隙間の幅は、サチュレーションパルスPSsatがイメージング領域に影響を与えないように、、サチュレーションパルスの印加時におけるエッジ特性の程度に応じて決められる。印加時のスライス特性のエッジ部分が矩形波から崩れるほど、隙間は大きく設定する必要がある。そこで、上述した実施形態において、サチュレーションパルスPSsatをSinc関数で構成し、そのπ長をより長く設定する。例えば、図10(a)に示す如く、Sinc関数の正負のπ長を±5πに設定したり、同図(b)に示す如く、Sinc関数の負側のみのπ長を−5πに設定すればよい。反対に、正側のみを5πに設定してもよい。また、その正負側について、−5π、2πに設定してもよい。
【0065】
このようにπ長を長く設定することで、サチュレーションパルスPSsatを印加するときのスライス特性のエッジ部分はより矩形状に近い波形となる。この結果、サチュレーション領域RGsatとイメージング領域RGimaとの間の隙間をより小さく設定することができる。これは、サチュレーション領域RGsatの幅を大きく、例えば10cm以上にも設定するためにも好適である。したがって、この隙間に在ってサチュレーションされないスピンは極力少なくなり、そのようなスピンがイメージング領域に流入して信号変動を引き起こすという事態を抑制できる。すなわち、図5の(B)部の高信号域を排除又は抑制でき、全体の信号変動をより減少させて、血流アーチファクトをより確実に抑制することができる。
【0066】
なお、以上の構成において説明した、1)サチュレーションパルスのフリップ角SatFAをイメージングRFパルスのフリップ角FAと同等で且つ抑え気味の値にする(好適には、90°以下の値にする)、2)複数スライスの選択励起を主要な血管の下流側から上流に向かう順番で行う、及び3)サチュレーションパルスのスライス特性のエッジ特性を向上させる、ことから成る主要な構成要件は、その内の任意の1つの構成のみを又は2つの構成のみを併せて実施してもよい。すなわち、サチュレーションパルスのフリップ角を本撮影のイメージングによるフリップ角と同程度にする、本撮影時のスライスや薄切りスラブの選択励起順を、主要な血流の流入方向の下流から上流に向かう方向(逆方向)にする、及び、サチュレーションパルスのスライス特性、特に端部のエッジ特性をよりシャープにするという構成を単独で又は適宜組み合わせて実施することができる。
【0067】
また、上述した実施形態では、本発明の手法を2Dマルチスライス法に基づくイメージングに適用した例を示したが、3次元スキャンでデータ収集を行う比較的薄いスラブを移動させて一定の大きさのイメージング領域を撮影するときに、その複数個の薄いスラブとサチュレーション領域との間に本発明を適用するようにしてもよい。このときスラブの移動は、第1スラブで必要なデータを全て収集して、次に第2スラブ、第3スラブと、順次データを収集する方式だけでなく、データ収集のスラブを連続的に移動する方式としてもよい(米国特許第5,631,560参照)。
【0068】
さらに、イメージング領域のスキャンは、FE系のEPI法に基づくパルスシーケンスを用いて行ってもよい。
【0069】
本発明は前述した実施形態のものに限定されることなく、当業者であれば、請求項記載の発明の要旨を逸脱しない範囲で更に適宜に変形可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るMRI装置によれば造影剤を投与して血流のT1値が見掛け上、低下した場合でも、拍動によるスピン移動の影響、サチュレーション領域とイメージング領域との間に在った未飽和のスピン移動の影響、他のスライス励起に伴う飽和スピンの移動の影響などを受け難くなり、スピン飽和の状態を下流から上流に向かって連続的に且つ安定的に受けることとなり、これにより、収集するMR信号の強度も安定することから、血流アーチファクトを確実且つ安定的に抑制でき、したがって、信頼性が高く、高品質且つ高描出能のMRイメージングを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る磁気共鳴イメージング(MRI)装置の構成の概要を説明するブロック図。
【図2】サチュレーション領域とイメージング領域の位置関係及びスライス励起順を説明する図。
【図3】スキャン方法をパルスシーケンスと共に示すタイミングチャート。
【図4】血流アーチファクトの発生を説明する図。
【図5】従来法に基づくシミュレーション結果として示す信号強度のグラフ。
【図6】従来法に基づくシミュレーション結果として示すゴーストの大きさを示すグラフ。
【図7】従来法に基づくシミュレーション結果として示す、本来像及びゴースト信号のT1値依存性及びR波からの遅れ時間依存性を夫々表すグラフ。
【図8】本発明に基づく手法のシミュレーション結果として示す信号強度のグラフ。
【図9】本発明に基づく手法のシミュレーション結果として示す、本来像及びゴースト信号のT1値依存性及びR波からの遅れ時間依存性を夫々表すグラフ。
【図10】別の実施形態として説明する、スライス特性を向上させたサチュレーションパルスの実時間波形図。
【符号の説明】
1 静磁場磁石
3 傾斜磁場コイル
4 傾斜磁場電源
5 シーケンサ
6 ホスト計算機
8T 送信器
8R 受信器
10 演算ユニット
11 記憶ユニット
12 表示器
13 入力器

Claims (9)

  1. 被検体に造影剤を投与して、前記被検体に設定した関心領域に流れ込む血流からのMR信号を飽和させるためのサチュレーションパルスを当該被検体に設定された、前記関心領域に略隣接するサチュレーション領域に印加した後、前記関心領域に対してマルチスライス法に従う非アンギオイメージング用スキャンを選択励起法に拠り実行するように構成したMRI装置において、
    前記選択励起法に拠り選択励起される前記関心領域内でスライス選択される複数枚のスライスが移動する方向を、前記血流の流れ方向の下流から上流に向かう方向のみに設定したことを特徴とするMRI装置。
  2. 請求項1に記載のMRI装置において、
    前記サチュレーションパルスのフリップ角を90度よりも低い角度に設定したことを特徴とするMRI装置。
  3. 請求項1に記載のMRI装置において、
    前記サチュレーションパルスのフリップ角を前記イメージング用スキャンのパルス列のフリップ角と同程度に設定したことを特徴とするMRI装置。
  4. 請求項3に記載のMRI装置において、
    前記サチュレーションパルスのフリップ角及び前記イメージング用スキャンのパルス列のフリップ角は共に90度よりも小さい値に設定したことを特徴とするMRI装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載のMRI装置において、
    前記サチュレーションパルスは、前記イメージング用スキャンに用いるパルスシーケンスの繰返し時間TR毎に1回だけ印加されることを特徴とするMRI装置。
  6. 請求項1に記載のMRI装置において、
    前記サチュレーションパルスを印加するサチュレーション領域の厚みを厚くしたことを特徴とするMRI装置。
  7. 請求項6記載のMRI装置において、
    前記サチュレーション領域の厚さは、前記血流の運動方向にて10cm以上であることを特徴とするMRI装置。
  8. 請求項7記載のMRI装置において、
    前記サチュレーションパルスは、前記サチュレーション領域を選択励起するときのエッジ特性を向上させたRFパルスであることを特徴とするMRI装置。
  9. 請求項8記載のMRI装置において、
    前記RFパルスはSinc関数波形を有し、その正負のπ長の内、少なくとも一方の極性のπ長が5π以上であることを特徴とするMRI装置。
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