JP4357516B2 - 列車保安車上装置及びその検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、列車を自動的に停止させる列車保安車上装置及びその検査装置に関する。
列車保安車上装置として、列車を自動的に停止させる列車自動停止装置(ATS)がある。この列車保安車上装置は、レールの中央部に設置され信号機の色と連動してその状態が変化する地上子の状態を読み取る車上子と、列車の自動的に停止するための車上装置本体とを有し、列車が地上子上を通過するときに、車上子が地上子の状態を読み取り、信号を無視して列車が通過しようとすると、車上装置本体は列車の走行を制御する装置にこの情報を伝え列車を自動的に停止させる(例えば、特許文献1参照)。
図8は列車保安装置の構成図である。車両11には車上装置本体12と車上子13とが設けられ、一方、地上には地上子14と信号機15と信号制御装置16が設けられる。車上に設置された車上子13は、地上の信号機15と連動した地上子14との間で速度制限など信号情報(電文)aを交換して、車上装置本体12の通信部17を介して制御部18に入力する。車上装置本体12の制御部18は、通信部17を介して列車番号情報(列番情報)bや地上子14の電力cを送信する。また、車上装置本体12の制御部18には、運転台19から運転に必要な設定情報dが入力され、車両11からは列車情報eが入力される。
そして、車上装置本体12の制御部18は、速度制限など信号情報(電文)に基づいて適切な列車速度を演算すると共に、列車の走行速度やブレーキ操作などの列車状況を入力して、運転手に対してブレーキ操作を促したり、表示情報fや故障情報gを運転台19に出力する。そして、ブレーキ操作を促したにもかかわらず、運転手が操作を怠った場合には、列車のブレーキ装置に対してブレーキ指令である制御信号hを出力して所定の速度以下に列車速度を保つ。
図9は車上装置本体12の詳細図である。車上装置本体12の通信部17は、車上子13に対し列番情報bを送信するためのTx/Rx列番情報送信回路20と、地上子14を介して得られた信号情報(電文)aを受信するTx/Rx電文情報受信回路21と、地上子14への電力を供給するためのHTx電力波送信回路22とからなる。
また、車上装置本体12は、車上子13を含む通信部17の健全性を自己照査するために、車上子13の断線有無を定期的に検査すると共に、制御部18から通信部17を経由して車上子13に対して列車番号などの列番情報bを定期的に送信し、そのエコーバックが適正な時間内に信号化けなど無く戻ってくるのかなどを一定周期で確認して、車上装置本体12の信頼性を常時確認して安全性を保つ仕組みを内蔵している。
特開2005−323445号公報
しかし、列車運行密度の向上に伴い、列車保安装置が故障した場合の列車のダイヤ遅れに与える影響が大きくなってきている。1編成の列車の1台の車上装置本体12の故障が同一路線を走行するすべての列車ダイヤの遅れとして影響を及ぼすことがある。例えば、故障を起こした当該列車を待避線に誘導するなど路線から切り離すまでの間において、同一路線を走行するすべての列車ダイヤの遅れとして影響を及ぼすことになる。従って、1台の車上装置本体12の故障と言えども列車運行密度に及ぼす影響が大きい。この場合、車上装置本体12が故障した列車は徐行運転で待避線へと誘導されるので、待避線までの走行時間は通常の運転走行時間の10倍から20倍に達している。
一方、車上装置本体12の高信頼化技術として、車上装置本体12を二重系にして冗長性を増すことが考えられる。しかし、このために解決すべきいくつかの問題がある。まず、車上装置本体12の通信部17は車上子13と1対1に対応する必要があり、車上装置本体12の二重化に伴い車上子13も二重化することが必要となる。車上子13の設置位置は決められているので、二重化により追加する車上子13の設置場所がない。
そこで、車上装置本体12を二重化した場合であっても1台の車上子13しかないので、1台の車上子13を共有することになる。そのためには、切換回路を設けて1台の車上子13を切り換えて使用することになる。そうした場合には、切り換えにより健全な車上装置本体12による制御が保証されるようにしなければならない。すなわち、二重系の1系が故障して2系に切換わったときに2系も故障しているという事態は避けなければならない。
本発明の目的は、二重化された車上装置本体のうちの待機中の車上装置本体の健全性を確保でき、車上装置本体の切り換えの際に高信頼性を保つことができる列車保安車上装置及びその検査装置を提供することである。
本発明の列車保安車上装置は、列車に搭載された車上子と地上に設置された地上子との間で情報を送受信し、列車を安全に停止させる列車保安車上装置において、二重化された車上装置本体と、電源の入切情報を不揮発性メモリに記憶しておき前記不揮発性メモリに記憶された電源の入切情報に基づいて二重化された車上装置本体を交互に切り換えていずれか一方を主系とし他方を従系とする主系選択回路と、前記主系選択回路で選択された主系の車上装置本体を車上子に接続する車上子選択回路と、前記主系選択回路で選択された主系の車上装置本体と外部の入出力装置とを接続する入出力選択回路とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、不揮発性メモリに記憶された電源の入切情報に基づいて二重化された車上装置本体を交互に切り換えていずれか一方を主系とし他方を従系とするので、二重化された車上装置本体のうちの待機中の車上装置本体の健全性を確保できる。従って、車上装置本体の切り換えの際に高信頼性を保つことができる。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる列車保安車上装置の構成図である。本発明の第1の実施の形態に係わる列車保安車上装置は、図9に示した従来に対し、車上装置本体が二重化され1系車上装置本体12A、2系車上装置本体12Bを有しており、これに伴い、主系選択回路23、車上子選択回路24、入出力選択回路25を追加して設けたものである。図9と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
主系選択回路23は、主系選択シーソー回路26を有し、電源の入切情報を不揮発性メモリに記憶しておき不揮発性メモリに記憶された電源の入切情報に基づいて二重化された車上装置本体を交互に切り換えていずれか一方を主系とし他方を従系とするものである。
二重化された車上装置本体12A、12Bのうち、制御信号hを出力する側の車上装置本体を主系の車上装置本体、待機する側の車上装置本体を従系の車上装置本体と呼ぶことにしたとき、主系を交互に選択する方法としては、1日毎に切り換える方法や運転手が手動で設定する方法等が考えられる。1日毎に切り換える方法では日付の特定をカレンダーで行う必要があるため、どちらの車上装置本体を主系とするかはカレンダーを記憶した記憶部からの指示となり、二重系の信頼性を持つ車上装置本体12A、12Bへの指示を1重系のカレンダー記録部が行うことになるので信頼性低下が否めない。
また、運転手による手動で運転台の鍵(マスター・コントローラ・キー:マスコン・キーと略す)により起動側に入る毎に切り換える方式の場合は、前回使用した車上装置本体を記憶しておかなければならない。従って、電源が初期化されたときは前回使用した車上装置本体の記憶が消失する可能性があるので、信頼性の低下が否めない。
そこで、本発明の第1の実施の形態では、電源立ち上がり毎に主系と従系とを切り換える方法を採用する。電源立上り毎に主系と従系とを切り換える方法を採用するにあたり、前回起動時の状況を不揮発性メモリに記憶し、この不揮発性メモリに記憶された電源の入切情報に基づいて二重化された車上装置本体を交互に切り換えていずれか一方を主系とし他方を従系とする。これにより、いつ電源が切られても前回の起動時の状況を記憶しているので、バッテリー等の補助電源の搭載をする必要がなくなり、また、電源の起動の度に主系と従系とを切り換えるので、待機中の車上装置本体の故障検知の確率が高くなり信頼性が向上する。
主系選択回路23からは、1系の車上装置本体12Aを選択したときは主系選択信号i1が出力され、2系の車上装置本体12Bを選択したときは主系選択信号i2が出力される。
次に、車上子選択回路24は主系選択回路23からの主系選択信号i1、i2で選択された主系の車上装置本体12を車上子13に接続するものであり、同様に、入出力選択回路25は主系選択回路23からの主系選択信号i1、i2で選択された主系の車上装置本体12と外部の入出力装置とを接続するものである。
例えば、1系の車上装置本体12Aが主系選択回路23で選択され主系選択信号i1が出力されたときは、車上子選択回路24は車上装置本体12Aと車上子13とを接続する。また、入出力選択回路25は運転台19を含む外部入出力装置と車上装置本体12Aとを接続する。これにより、車上装置本体12AのTx/Rx列番情報送信回路20Aからの列番情報b1やHTx電力波送信回路22Aからの電力c1が車上子選択回路24で選択されて、列番情報bや電力cとして車上子13に出力される。また、車上子13からの電文情報aは車上選択回路24を介して車上装置本体12AのTx/Rx電文情報受信回路21Aに電文情報a1として入力される。
同様に、制御部18Aからの表示情報f1や制御信号h1が入出力選択回路25で選択されて外部に出力され、設定情報dや列車情報eは入出力選択回路25を介して車上装置本体12Aに設定情報d1や列車情報e1として入力される。
ここで、二重化された車上装置本体12A、12Bには、車上子選択回路24が車上子13に車上装置本体12A、12Bを接続した情報を車上子選択アンサ信号j1、j2としてフィードバックされている。車上装置本体12A、12Bは、この車上子選択アンサ信号j1、j2により、自己が主系として選択されたか否かを確認することになる。
一方、主系選択回路23には、二重化された車上装置本体12A、12Bの制御部18A、18Bからそれぞれ故障信号g1、g2が入力されている。主系選択回路23は、故障信号g1、g2のいずれかが成立したとき、つまり、二重化された車上装置本体12A、12Bのいずれかが故障したときは、故障していない車上装置本体12を主系として選択するようになっている。そして、故障信号g1、g2の双方が成立したときには故障信号gを運転台19に出力する。
図2は車上装置本体12A、12Bの制御部18A、18Bにおける故障信号g1、g2の出力部の回路図である。制御部18Aは、自己が正常であるときはリレーCHAR1をONしている。従って、リレーCHR1は電源電圧P24により励磁(付勢)され故障信号g1は「1」となる。故障信号g1が「1」であるときは制御部18Aは正常であり、故障信号g1が「0」となると制御部18Aは異常状態である。
図3は主系選択回路23及び主系選択シーソー回路26の回路図である。図2に示した車上装置本体12A、12Bの制御部18A、18Bからの故障信号g1、g2は主系選択回路23の故障信号出力部27に入力される。故障信号出力部27は、故障信号g1、g2の双方が「0」であるとき、つまり、車上装置本体12A、12Bの双方が故障であるときに故障信号gが「0」となり故障であることを出力する。
すなわち、車上装置本体12A、12Bの双方が正常であるときは、リレーCHR1、CHR2の接点はONしており、リレーCHRもONであるので故障信号gが「1」となり正常であることを出力する。車上装置本体12A、12Bのいずれかが正常であるときは、リレーCHR1、CHR2のいずれかの接点はONしているのでリレーCHRもONであり、このときも故障信号gが「1」となり正常であることを出力している。一方、故障信号g1、g2の双方が「0」であるときは、故障信号gが「0」となり故障であることを出力する。
次に、主系選択シーソー回路26は1ビットの記憶容量を持つ不揮発性メモリ28A、28Bを有し、この不揮発性メモリ28A、28Bに電源の入切情報を記憶している。1系の車上装置本体12Aの制御部18A及び2系の車上装置本体の制御部18Bは、電源立ち上がり信号mを入力すると、それぞれ不揮発性メモリ28A、28Bの記憶内容を調べ、不揮発性メモリ28A、28Bの記憶内容を反転させる。
例えば、不揮発性メモリ28A、28Bが「0」を記録している場合は、不揮発性メモリ28A、28Bに「1」を書き込み、不揮発性メモリ28A、28Bに「1」を書き込んだときは接点X1、X2をONする。これにより、選択信号k1、k2が「1」となる。つまり、接点X1、X2がONとなり選択信号k1、k2が「1」となるとリレーCR1がONとなり系選択信号kが「1」となる。
逆に、不揮発性メモリ28A、28Bが「1」を記録している場合は、不揮発性メモリ28A、28Bに「0」を書き込み、不揮発性メモリ28A、28Bに「0」を書き込んだときは接点X1、X2をOFFする。これにより、選択信号k1、k2が「0」となる。つまり、接点X1、X2がOFFとなり選択信号k1、k2が「0」となるとリレーCR1がOFFとなり系選択信号kが「0」となる。そして、系選択信号kが「1」のときに1系の車上装置本体12Aを選択し、系選択信号kが「0」のときに2系の車上装置本体12Bを選択するように定めておく。
このように、主系選択シーソー回路26は電源が投入されると、制御部18A、18Bが初期化動作を行う際に、不揮発性メモリ28A、28Bが「0」を記録している場合は「1」を書き込み、不揮発性メモリ28A、28Bが「1」を記録している場合は「0」を書き込む動作をする。ここで、工場出荷時には、1系の不揮発性メモリ28A、2系の不揮発性メモリ28B共に「0」を記録しておく。1系、2系の電源は同時に入り切りされるので、制御部18A、18Bの選択信号k1、k2の出力は共に電源を入れる毎に「1」(正常)、「0」(正常)を繰り返すこととなる。従って、バッテリー無しで、いつ電源が切られるか分からない条件の下でも交互に主系を切り換えることができるようになる。
リレーCR1は、1系の制御部18Aの選択信号k1と2系の制御部18Bの選択信号k2とのOR(論理和)で動作するので、系選択信号kは、1系の制御部18Aの選択信号k1と2系の制御部18Bの選択信号k2との組合せで表1に示す出力となる。
Figure 0004357516
次に、図2に示した車上装置本体12A、12Bの制御部18A、18Bからの故障信号g1(CHR1)、g2(CHR2)、及び主系選択シーソー回路26の系選択信号k(CR1)は、主系選択回路23の主系選択信号出力部29に入力される。車上装置本体12A、12Bに故障が無く正常であるときは、主系選択シーソー回路26の系選択信号k(CR1)のONとOFFの繰り返しで、主系選択信号i1、i2が交互に出力される。従って、車上装置本体12A、12Bは電源の起動の度に交互に主系/従系に選択される。
一方、車上装置本体12A、12Bのいずれかが故障したときは、故障が発生していない車上装置本体12が選択される。
また、1系の車上装置本体12A、2系の車上装置本体12Bのどちらかだけの電源が入り切りされた場合は、表1の1(異常)に遷移するが、この場合は1系が優先的に選択され、1系故障で2系に切り換わる動作となる。この場合は、1系か2系のヒューズを抜く等して正常に戻せば良い。または、異常な組合せを検知して1系か2系の電源をOFF−ONして初期化する回路を付加することでも解決できる。
図4は車上子選択回路24の回路図である。車上子選択回路24は、主系選択回路23で選択された主系選択信号i1、i2を用いて、車上装置本体12A、12BのTx/Rx列番情報送信回路20A、20B、Tx/Rx電文情報受信回路21A、21B、HTx電力波送信回路22A、22Bを車上子13に接続する。その際には、従系の出力信号については、Tx/Rx列番情報送信回路20及びHTx電力波送信回路22の出力にダミー負荷30を接続して、送信回路の損傷を防ぐようにしている。入力信号については、Tx/Rx電文情報受信回路21A、21Bに並列に入力することで主系の制御部18Aと従系の制御部18Bに同一信号を同一タイミングで入力する。
また、車上子選択アンサ信号j1、j2を主系の制御部18Aと従系の制御部18Bに入力することで車上子13の切り換えを確認し、信頼性を向上させるようにしている。すなわり、図4に示すように、車上子選択アンサ信号j1、j2を車上子切り換えリレーの接点Yから引き出し、主系の制御部18Aと従系の制御部18Bに入力している。
以上の説明では、入出力選択回路25は主系選択回路23からの主系選択信号i1、i2に基づき、運転台19を含む外部入出力装置と車上装置本体12A、12Bとを接続するようにしたが、主系選択信号i1、i2に代えて、車上子選択アンサ信号j1、j2を用いるようにしてもよい。図5に示すように、車上子選択アンサ信号j1、j2を入出力選択回路25にフィードバックし、車上子13が選択された側の系の車上装置本体12A、12Bの出力を運転台19を含む外部の入出力装置に接続する。この場合は、入出力選択回路25は車上子選択回路24の選択した側の系の車上装置本体12と同じ車上装置本体12を選択することができるので信頼性が向上する。
以上述べたように、本発明の第1の実施の形態に係わる列車保安車上装置によれば、車上子選択回路24は、電源の起動の度に交互に切り換わる主系選択信号i1、i2を用いて、二重化された車上装置本体12A、12Bを選択するので、一方の車上装置本体12が長期間に亘って待機系であることを防止できる。従って、待機系の車上装置本体12の健全性が確保できる。また、従系の車上装置本体12の出力にはダミー負荷30を接続するので、待機中である従系の車上装置本体12の損傷を防ぐことができる。また、二重化された車上装置本体12A、12Bのうちの一方が故障したときは、正常な車上装置本体12を選択するので安全に列車の保安動作を行うことができる。
(第2の実施の形態)
図6は本発明の第2の実施の形態に係わる列車保安車上装置の構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、制御部18のブレーキ指令である制御信号hの出力を遅延させる遅延回路34A、34Bを加え、乗り心地の改善を図ったものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
図6において、車上装置本体12A、12Bは、ブレーキ信号h1、h2を遅延させる遅延回路34A、34Bが設けられている。遅延回路34A、34Bは、相手系の故障信号g2、g1を入力して相手系が故障していない場合には入出力選択回路25が切換わるまでの時間、ブレーキ信号h1、h2を遅延させる。遅延回路34A、34Bを設けたのは以下の理由による。
図1において、車上装置本体12は、故障を検知すると故障情報gを出力すると同時にブレーキ指令である制御信号hをONにして、列車を停車させる機能を備えている。主系車上装置12Aの故障により従系車上装置12Bに制御が移る際に、入出力選択回路25は、制御信号hとしてh1(ON)を出力し、主系選択信号がi2に切換わった後はh2(OFF)を選択して正常な動作を継続するが、主系から従系への切換えの瞬間、hが一瞬間ONとなりブレーキをかけるので乗り心地が悪くなるという課題があった。
例えば、1系が主系であった場合に、1系が故障し、正常である2系に制御が移る場合の信号の流れを考えると、制御信号h1は、図2のCHAR1が出力されるのと同時に出力されONとなる。この瞬間は入出力選択回路25は制御信号h1を選択しておりブレーキ信号が出力される。しかるに、入出力選択回路25のブレーキ信号hの切換えは、1系故障で図2のリレーCHAR1がOFFになり、これを受けCHR1(g1)がOFF、次いで図3のCSR(i1)がOFF、CSR(i2)がONとなって制御信号h2(正常時はOFF)が選択されhに出力される。すなわち、リレーCHR1、CSRが切換わり入出力選択回路25が切換わるまでの一瞬、制御信号hがONになりブレーキ指令が出力されることになる。
そこで、図6に示すように、車上装置本体12A、12Bは、ブレーキ信号h1、h2を遅延する遅延回路34A、34Bを設け、入出力選択回路25が切換わるまでの時間、相手系の制御部12B、12Aが正常である場合は遅延させる。
第2の実施の形態によれば、主系が故障して従系に切換わる間においても、従系が正常であればブレーキ指令である制御信号hがONとなることはなく、切換えの一瞬間だけブレーキがかかり乗り心地が悪くなることを防ぐことが可能となる。すなわち、主系が故障して従系に切換わる間の不要なブレーキ出力が抑制され乗り心地が向上する。
(第3の実施の形態)
図7は本発明の第3の実施の形態に係わる列車保安車上装置の検査装置の構成図である。この第3の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、列車保安車上装置の健全性の検査を行う検査装置31を追加して設けたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
図7において、検査装置31は、主系選択回路23に対し二重化された車上装置本体12A、12Bを主系または従系に順次切り換えるための試験信号pを出力する試験信号発生部32と、この試験信号発生部32からの試験信号pに応動した主系選択回路23及び車上装置本体12A、12Bの故障信号g1、g2を監視する故障監視部33とを備えている。
検査装置31の試験信号発生部32は、運転台19からの点検指令信号qを受けて、主系選択回路23に対して、1系の車上装置本体12A、2系の車上装置本体12Bを順次主系に切り換える試験信号pを出力する。この試験信号pに対して、故障監視部33は、故障出力信号g、1系故障信号g1、2系故障信号g2を監視して、その点検結果を正常/故障信号rとして運転台19に出力する。運転台19では、正常/故障信号の内容を必要に応じて表示する。
以上の説明では、第1の実施の形態に対し検査装置31を追加して設けた場合について説明したが、第2の実施の形態に対し検査装置31を追加して設けるようにしてもよい。
第3の実施の形態によれば、主系が故障して従系に切り換わる以前においても、検査装置31の検査により、1系及び2系が正常か否かの判定が可能となる。すなわち、列車の出区点検(車両基地を出発する前の車上点検)または始業点検において、1系の車上装置本体12A、2系の車上装置本体12Bともに正常か否かを確認できるようになるので運用上の安全性が向上する。
本発明の第1の実施の形態に係わる列車保安車上装置の構成図。 本発明の第1の実施の形態における車上装置本体の制御部の故障信号の出力部の回路図。 本発明の第1の実施の形態における主系選択回路及び主系選択シーソー回路の回路図 本発明の第1の実施の形態における車上子選択回路の回路図。 本発明の第1の実施の形態に係わる列車保安車上装置の他の一例の構成図。 本発明の第2の実施の形態に係わる列車保安車上装置の構成図。 本発明の第3の実施の形態に係わる列車保安車上装置の検査装置の構成図。 従来の列車保安装置の構成図。 従来の列車保安装置における車上装置本体の詳細図。
符号の説明
11…車両、12…車上装置本体、13…車上子、14…地上子、15…信号機、16…信号制御装置、17…通信部、18…制御部、19…運転台、20…Tx/Rx列番情報送信回路、21…Tx/Rx電文情報受信回路、22…HTx電力波送信回路、23…主系選択回路、24…車上子選択回路、25…入出力選択回路、26…主系選択シーソー回路、27…故障信号出力部、28…不揮発性メモリ、29…主系選択信号出力部、30…ダミー負荷、31…検査装置、32…試験信号発生部、33…故障監視部、34…遅延回路

Claims (5)

  1. 列車に搭載された車上子と地上に設置された地上子との間で情報を送受信し、列車を安全に停止させる列車保安車上装置において、二重化された車上装置本体と、電源の入切情報を不揮発性メモリに記憶しておき前記不揮発性メモリに記憶された電源の入切情報に基づいて二重化された車上装置本体を交互に切り換えていずれか一方を主系とし他方を従系とする主系選択回路と、前記主系選択回路で選択された主系の車上装置本体を車上子に接続する車上子選択回路と、前記主系選択回路で選択された主系の車上装置本体と外部の入出力装置とを接続する入出力選択回路とを備えたことを特徴とする列車保安車上装置。
  2. 前記二重化された車上装置本体は、前記車上子選択回路が前記車上子に前記車上装置本体を接続した情報を車上子選択アンサ信号としてフィードバックし、自己が主系として選択されたか否かを確認することを特徴とする請求項1記載の列車保安車上装置。
  3. 前記主系選択回路は、二重化された車上装置本体のいずれかが故障したときは、故障していない車上装置本体を主系として選択することを特徴とする請求項1または2記載の列車保安車上装置。
  4. 前記車上装置本体から出力される制御信号の出力を遅延させる遅延回路を設け、主系から従系に切換わる際に、従系が故障していないことを条件として、前記主系選択回路や前記車上子選択回路のリレー動作時間による遅延を保障することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の列車保安車上装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の列車保安車上装置の前記主系選択回路に対し二重化された車上装置本体を主系または従系に順次切り換えるための試験信号を出力する試験信号発生部と、前記試験信号発生部からの試験信号に応動した前記主系選択回路及び前記車上装置本体の故障信号を監視する故障監視部とを備えたことを特徴とする列車保安車上装置の検査装置。
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