JP4357019B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルタを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、それぞれ配向膜を有する2枚の電極基板を、配向膜同士が対向するように配置し、その間に液晶層を挾持して構成されている。これらの2枚の電極基板は、周辺領域に配置されたシール材および封止材によって貼り合わされているとともに、その間には基板間距離を保持するために粒状スペーサまたはフォトリソグラフィー法により形成された樹脂からなるスペーサ柱が配置されている。
【0003】
このような液晶表示装置によりカラー表示する場合には、2枚の基板の一方に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)からなる着色層が配置され、必要に応じて着色層上やスイッチング素子を有する基板上に、樹脂からなる透明保護膜が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように構成される液晶表示装置において、着色層を構成する材料など、液晶層または配向膜と直接接する材料に起因して、表示むら、焼き付けが発生する場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情の下になされ、液晶層または配向膜と接触する材料に起因する表示むらを防止した液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題につき、種々検討を加えた結果、液晶表示装置の表示むらは、着色層の中の有機不純物が液晶層や配向膜中に溶出し、その結果、配向むらや焼き付け現象などの表示むらが発生することによるものであることを見出だした。すなわち、着色層には、アルキル酸、フェニルカルボン酸、フェニルカルボン酸誘導体、フェニレンジカルボン酸、フェニレンジカルボン酸誘導体、アルキルアミン、アニリン、アニリン誘導体、フェニレンジアミン、フェニレンジアミン誘導体、フェニレンアミンカルボン酸、フェニレンアミンカルボン酸誘導体、アルキルイミド、フタルイミド誘導体、シアノベンゼン誘導体、およびジシアノベンゼン誘導体などの有機不純物が含まれており、これが液晶層や配向膜中に溶出し、その結果、表示むらを発生させる原因であることが分かった。
【0007】
更に、これらの不純物は、着色層の中でも緑色層に多く含まれていることが分かった。すなわち、通常、液晶表示装置のカラーフィルタの緑色着色材料に用いられる顔料は、G7やG36の顔料であるが、これらは上記のような不純物が多く含まれている。また、緑色着色材料を着色ペーストに分散する際の分散剤にも上記のような多くの不純物が含まれている。
【0008】
更に調べていくと、着色層に用いる着色剤に含有される顔料を分散させるための分散剤は、耐熱性が悪く、分解し易いものが多く、上記不純物は分散剤が分解した際に発生することが多いことが分かった。特に、このような不純物の発生は、緑色着色層に用いられる分散剤に多くみられることが分かった。
【0009】
これは、G7やG36等のような、塩素化銅フタロシアニンまたは臭素化銅フタロシアニンといった緑色顔料では、他の赤、青の着色層に用いられる顔料と比べて、これら顔料を分散するための分散剤の選択が困難であることもあり、従来、緑色着色層に用いられてきた分散剤では、不純物の問題は解決できていなかったからである。
【0010】
特に、着色層上にパターニングされた電極が配置されるような構造、すなわち液晶表示装置を構成したときに、液晶層と着色層とが直接接触または配向膜を介して隣接する構造をとる場合に、この不純物の問題は、特に顕著である。
【0011】
例えば、このような構造としては、アレイ基板上に着色層を配置し、この着色層上にパターニングされた画素電極が配置されるCOA(カラーフィルタオンアレイ)構造や、横電界モードでアレイ基板と対向する基板に着色層や配向膜を配置した構造などが挙げられる。
【0012】
更には、着色層上のほぼ前面を電極で覆っている構造であっても、液晶表示装置の状態でトランスファが配置される領域付近で電極が形成されず、液晶層と着色層が直接接触するような領域が部分的にある場合においても、不純物の問題が生じる場合がある。
【0013】
そこで、本発明者らは、分散剤の熱的性質を調べたところ、着色層形成工程時の温度から―20℃以上高い分解温度を有する分散剤、好ましくは着色層形成工程時の温度より高い分解温度を有する分散剤を用いることにより、製造工程中の有機不純物の発生を抑えることができることを見出した。ここで、分散剤としては、着色層形成工程時の温度より20℃程度低い分散剤を用いても、分解物が極く少量のため、実質上問題にならず、工程時温度から―20℃以上高い分解温度を有する分散剤であればよい。
【0014】
本発明において、分解温度とは、分散剤を含む着色剤を加熱処理して着色層を形成した場合に、この着色層を液晶で抽出した時の有機不純物の抽出量が100ppmとなった時の加熱処理温度である。この加熱処理温度から―20℃付近では、有機不純物の抽出量は約10ppm程度である。有機不純物の抽出量は、液晶セルとしたときの値を示すもので、硬化後の着色層の材料を液晶に抽出した時の値を示している。
【0015】
有機不純物の液晶への溶出量は、有機不純物を含む着色材料の硬化片10mm3と液晶50ccをアンプル管に収容し、封止した後、80℃で100時間保存し、次いで分析することにより求めることが出来る。抽出に用いる液晶材料としては、フッ素系液晶やシアノ系ネマティック液晶を使用する事が出来、具体的にはZL1−1565(E.メルク社製)のシアノ系液晶またはLOXON5001(チッソ社製)のフッ素系液晶を用いた。測定機には、ガスクロマト分析装置である島津14A(島津社製)を用いた。
【0016】
また、上記で定義した分解温度は、熱重量分析における屈曲点とほぼ対応する。分散剤を加熱していくと、図3に示すグラフの実線のように、溶剤や吸着水分が飛んで徐々に重量減少が生じ、分解が開始されると、温度上昇に対する重量減少が激しくなり、カーブを描く。この分解前のグラフの点線Aの延長と分解後のグラフの点線Bの延長との交点(屈曲点)が分解温度である。
【0017】
更に、具体的に用いる分散剤としては、一般的な着色層形成工程時の温度及び着色層形成工程以降で着色層が加熱される状態となる工程時、例えば2枚の基板の貼り合せ工程時などの工程温度を考慮すると、分解温度が200℃以上のものを用いることが望ましい。
【0018】
すなわち、本発明は、一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、前記複数の着色層の少なくとも1つを形成するための分散剤として、前記着色層形成工程時の温度から―20℃以上高い分解温度、好ましくは、着色層形成工程時の温度よりも高い分解温度を有する分散剤を用いたことを特徴とする液晶表示装置を提供する。
【0019】
また、本発明は、基板の一主面上に交差して配置された複数の信号線及び複数の走査線と、前記交差部毎に配置されたスイッチング素子と、前記信号線、前記走査線及び前記スイッチング素子の少なくとも一部を覆うように配置された、少なくとも緑色部分を含む着色層と、前記着色層に形成されるスルーホール部により前記スイッチング素子の各々に接続されるとともに、前記着色層上に配置された複数の画素電極と、を有するアレイ基板、前記アレイ基板と対向して配置された対向基板、前記アレイ基板と前記対向基板とを所定の間隙をあけて配置して接着する液晶注入口を除いて基板外周に配置されたシール手段、前記間隙間を保持するスペーサ、前記液晶注入口から前記間隙に注入されてなる液晶層、および前記液晶注入口を封止する封止材とを備えた液晶表示装置において、前記着色層に用いた分散剤は、着色層形成工程時の温度から―20℃以上高い分解温度を有することを特徴とする液晶表示装置を提供する。
【0020】
更に、本発明は、基板の一主面上に交差して配置された複数の信号線及び複数の走査線と、前記交差部毎に配置されたスイッチング素子と、前記信号線、前記走査線及び前記スイッチング素子の少なくとも一部を覆うように配置された、赤色部分、緑色部分、および青色部分を含む着色層と、前記着色層に形成されるスルーホール部により前記スイッチング素子の各々に接続されるとともに、前記着色層上に配置された複数の画素電極と、を有するアレイ基板、前記アレイ基板と対向して配置された対向基板、前記アレイ基板と前記対向基板とを所定の間隙をあけて配置して接着する液晶注入口を除いて基板外周に配置されたシール手段、前記間隙間を保持するスペーサ、前記液晶注入口から前記間隙に注入されてなる液晶層、および前記液晶注入口を封止する封止材とを備えた液晶表示装置において、前記着色層の緑色部分を形成するために用いた分散剤は、200℃以上の分解温度を有することを特徴とする液晶表示装置を提供する。
【0021】
なお、前記スペーサを黒色樹脂により構成し、この黒色樹脂に含まれる分散剤として、200℃以上の分解温度を有するものを用いることも可能である。
【0022】
なお、上述の、分散剤を分解することにより着色剤中に含有されることとなる有機不純物として、下記(1)式で表されるアルキル酸、下記(2)式で表されるフェニルカルボン酸またはフェニルカルボン酸誘導体、下記(3)式で表されるフェニレンジカルボン酸またはフェニレンジカルボン酸誘導体、下記(4)式で表されるアルキルアミン、下記(5)式で表されるアニリンまたはアニリン誘導体、下記(6)式で表されるフェニレンジアミンまたはフェニレンジアミン誘導体、下記(7)式で表されるフェニレンアミンカルボン酸またはフェニレンアミンカルボン酸誘導体、下記(8)式で表されるアルキルイミド、下記(9)式で表されるフタルイミド誘導体、下記(10)式で表されるシアノベンゼン誘導体、下記(11)式で表されるジシアノベンゼン誘導体が挙げられる。
【0023】
【化1】
Figure 0004357019
【0024】
【化2】
Figure 0004357019
【0025】
【化3】
Figure 0004357019
【0026】
以上の式において、R1 は炭素数1ないし20のアルキル基、R2 は―Hまたは炭素数1ないし20のアルキル基、R3は炭素数1ないし20のアルキル基、V,W,X,Y,Zは炭素数1ないし10のアルキル基、炭素数1ないし10のアルコキルル基、―F、―Cl、―Br、―C5 、―Hから選ばれる1つ、nは1または2である。
【0027】
本発明において使用可能な、着色層に含まれる顔料として、下記に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
緑色顔料例
【化4】
Figure 0004357019
【0029】
青色顔料例
【化5】
Figure 0004357019
【0030】
赤色顔料例
【化6】
Figure 0004357019
【0031】
本発明において、着色層形成工程の最高温度を220℃としたとき、使用可能な分散剤として、以下のものを挙げることが出来る。
【0032】
塩基性高分子系分散剤
PB711(味の素(株)社製)、分解温度:240℃
PB821(味の素(株)社製)、分解温度:220℃
ブロック共重合体(顔料に強い親和性を有する)
Disperbyk-161(ビッグケミージャパン(株)社製)、分解温度:220℃
くし形コーポリマーSOLSPRERSE34750
(ゼネカ(株)社製)、分解温度:220℃
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1および図2を参照して説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を示す断面図であり、図2は、図1の液晶表示装置のカラーフィルタ基板を示す断面図である。
【0035】
図1に示すように、液晶表示装置10は、対向基板120とカラーフィルタ基板110の間に液晶層70を挟持しており、これらの2枚の基板間距離は、例えば粒状スペーサ31によって保持されている。そして、対向基板120とカラーフィルタ基板110は、液晶注入口を除く基板外周を囲むように配置されるシールによって接着され、液晶注入口には封止材が塗布されている。本実施形態では、液晶材料としてZLI−1565(E−メルク社製)、シール材料として熱硬化型エポキシ系接着剤ES−5500(三井東圧化学(株)社製)を用いた。
【0036】
対向基板120は、透明基板21上にITOからなる透明電極22および配向膜13を順次配置して構成されている。
【0037】
図2に示すように、カラーフィルタ基板(アレイ基板)110は、透明基板11上にMoW(モリブデン・タングステン)からなる走査線(図示せず)及びゲート電極16を配置し、走査線及びゲート電極16を覆うように酸化シリコンおよび窒化シリコンからなるゲート絶縁膜12を配置して構成されている。
【0038】
ゲート絶縁膜12上には、アモルファスシリコンなどの半導体層15が配置され、更にMo/Al/Moの3層構造からなるソース電極20、ドレイン電極18、信号線(図示せず)が配置されている。信号線及び走査線は交差して配置され、その交差部毎にゲート電極16、ゲート絶縁膜12、半導体層15、ソース電極20、ドレイン電極18からなるスイッチング素子14と、このスイッチング素子に接続する画素電極30が配置されている。
【0039】
そして、スイッチング素子14を覆うように、緑色着色層(G)24a、青色着色層(B)24b、赤色着色層(R)24cがストライプ状に配置されている。画素電極30は、この着色層24上に配置されており、着色層24に形成されているスルーホール26を介してソース電極20と接続している。更に、画素電極30及び着色層24を覆うように、基板全面には配向膜13が配置されている。
【0040】
着色層材料としては、赤色顔料(ピグメントレッド)を含む紫外線硬化型アクリル樹脂CRY−S623C(赤色)、緑色顔料(ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン3b)を含むCGY−S624D(緑色)、青色顔料( ピグメントブルー16)を含むCBV−S625C(青色)(富士フィルムオーリン(株)社製)を、配向膜材料としては、ポリイミドAL−1051(JSR株式会社製)を用いた。なお、緑色層の分散剤として、PB711(味の素(株)社製)を用いた。この分散剤の分解温度は、240℃である。
【0041】
次に、本実施形態に係る液晶表示装置の製造工程について説明する。
【0042】
まず、カラーフィルタ基板110の製造工程について説明する。透明基板11上に、スパッタリング法により約0.3μmのモリブデン・タングステン膜を堆積し、パターニングすることにより、ゲート電極16、及び走査線を形成した。次いで、CVD法により、アモルファスシリコン膜を堆積し、これをパターニングして、TFTの半導体層15を形成した。
【0043】
次に、Mo(モリブデン)、Al(アルミニウム)、Mo(モリブデン)を順次堆積し、パターニングして、信号線、ソース電極20、およびドレイン電極18を形成した。
【0044】
その後、紫外線硬化型アクリル系緑色レジスト液(上記CGY−S624D)を、電極が形成された基板上にスピンナ塗布した。続いて、約90℃で約5分間プリベークし、所定のマスク・パターンを用いて、150mJ/cm2 の強度の紫外線により露光した。ここで用いるフォトマスクパターンは、緑色着色層に対応するストライプ形状パターンと、画素電極30とソース電極12との接続のためのスルーホール26として直径15μmの円形形状パターンを有している。
【0045】
続いて、約0.1重量%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドライド)水溶液を用いて、緑色レジスト膜を約60秒間現像し、さらに水洗い後、約200℃で1時間ほどポストベークを行うことによって、スルーホール26を有する緑色着色層24aを形成した。
【0046】
続いて、青色着色層24b,赤色着色層24cを、緑色着色層24aと同様の工程により形成した。その際、緑色着色層24aのパターンの端が、青色着色層24bや赤色着色層24cの端で覆われている構成とした。これは、上記のように、各着色層を加工する際に用いる露光マスクを適合するように作製することで達成された。なお、これらの着色層の形成に際しての温度は、220℃であり、使用した分散剤の分解温度より低いものであった。
【0047】
次に、着色層24上にスパッタリング法によりインジウム・すず酸化物(ITO)を堆積し、これをパターニングすることにより画素電極30を形成し、ポリイミドからなる配向膜材料を基板全面に塗布し、配向処理を施して配向膜を形成して、カラーフィルタ基板110を得た。
【0048】
次に、透明基板21上にスパッタリング法によりITOを約100nmの厚さに堆積して対向電極22を形成し、続いてポリイミドからなる配向膜材料を基板全面に塗布し、配向処理を施して配向膜を形成して、対向基板120を得た。
【0049】
対向基板120の配向膜面上に、直径約5μmの粒状スペーサ31を1平方mmあたり約100個の割合で散布した。続いて、図3に示すように、対向基板120の外周周辺部に所定の大きさを有するファイバを混入したシール材25を、液晶所注入用の注入口を除いて塗布した。この対向基板120、カラーフィルタ基板110とをシール材25により貼り合わせて、空状態のセルが完成する。
【0050】
次に、カイラル材が添加されたネマティック液晶材料を、注入口32からセル内に真空注入し、注入後、注入口32を封止材33としての紫外線硬化樹脂を用いて封止したあと、セルの両側にそれぞれ偏光板を配置することにより液晶表示装置が完成する。
【0051】
このようにして作製された液晶表示素子は、緑色層の顔料分散材剤として分解温度が220℃であるPB821(味の素(株)社製)を用いているため、緑色層からの不純物の溶出を抑制することができ、配向むらや焼き付きなどの表示むらがなかった。
【0052】
なお、上に述べた例では、2枚の基板を一定に保つためのスペーサとして、粒状スペーサを基板上に散布する方法をとったが、基板上に樹脂層を所定の膜厚、所定の形状にパターニングすることにより形成することも可能である。この場合、樹脂層として上記の着色層を積層して形成する方法や、着色層とは別に、透明又は黒色の材料を用いることも出来る。黒色材料としては、顔料として赤、緑、青の顔料をレジストに分散させたものを使用することができる。また、これらは、感光性材料を用いるか、または非感光性材料の場合には感光性レジストを用いてエッチングすることにより形成することが出来る。
【0053】
また、上に述べた例では、緑色層の上に他の色層を部分的に積層するパターンとしたが、緑色層の上に他の着色層を積層しない構成でも、緑色層形成の後に他の色層を形成するという製造方法をとれば、用いる液晶材料や配向膜材料の種類によっては、緑色層表面近くに多く存在する不純物を、他の色層を形成する際に洗浄除去することにより、用いる液晶材料や配向膜材料の種類によっては、配向むらや焼き付きなどの表示むらを実行上問題ない程度に抑制できることも分かった。
【0054】
ただし、緑色層の顔料分散剤として、分解温度200℃以上のものを用いた場合のほうが、表示むらを効果的に改善することが出来る。
【0055】
また、上記実施形態では、スイッチング素子が配置されるアレイ基板側にカラーフィルタを配置しているが、対向基板上にカラーフィルタを配置する場合にも適用できることは言うまでもない。
【0056】
本実施形態では、緑色の着色層に用いられる分散剤の分解温度について考慮したが、緑色用の分散剤に限られず、分解により有機化合物を発生させる着色層の構成部剤である分散剤などのうち、分解により有機化合物を発生させる構成部剤を用いた場合に、本発明を適用することが出来る。
【0057】
また、本実施形態においては、TNモードについて記載しているが、これに限られるものではなく、正の誘電異方性液晶を用いるTN、STN、ECB、GH、IPS(横電界)モード、負の誘電異方性液晶を用いるVAN、ECB、GH、IPSモードなどの各種モードの液晶表示装置、相転移系液晶、強誘電系液晶、反強誘電系液晶などを用いた液晶表示装置にも適用できる。
【0058】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によると、着色層、特に緑色層の顔料分散剤として、形成温度以上、特に200℃以上の分解温度を有するものを用いいことにより、着色層からの不純物の溶出を抑制することができ、配向むらや焼き付きなどの表示むらを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を示す縦断面図。
【図2】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置のアレイ基板を示す縦断面図。
【図3】分散剤の分解温度を示す特性図。
【符号の説明】
10…液晶表示装置
11,21…基板
12…ゲート絶縁膜
13…配向膜
14…スイッチング素子
15…半導体層
16…ゲート電極
18…ドレイン電極
20…ソース電極
22…対向電極
24…着色層
26…スルーホール
30…画素電極
31…スペーサ
70…液晶層
110…カラーフィルタ基板
120…対向基板。

Claims (6)

  1. 一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、前記一対の基板のいずれか一方には、異なる色の複数の着色層が形成されており、前記複数の着色層の少なくとも1つを形成するための分散剤として、前記着色層形成工程時の温度及び220℃よりも高い分解温度を有する分散剤を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記複数の着色層は緑色着色層を有し、前記分散剤は前記緑色着色層に含有されることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 基板の一主面上に交差して配置された複数の信号線及び複数の走査線と、前記交差部毎に配置されたスイッチング素子と、前記信号線、前記走査線及び前記スイッチング素子の少なくとも一部を覆うように配置された、異なる色の複数の着色層と、前記着色層に形成されるスルーホール部により前記スイッチング素子の各々に接続されるとともに、前記着色層上に配置された複数の画素電極と、を有するアレイ基板、
    前記アレイ基板と対向して配置された対向基板、
    前記アレイ基板と前記対向基板とを所定の間隙をあけて配置して接着する液晶注入口を除いて基板外周に配置されたシール手段、
    前記間隙間を保持するスペーサ、
    前記液晶注入口から前記間隙に注入されてなる液晶層、および
    前記液晶注入口を封止する封止材
    とを備えた液晶表示装置において、
    前記複数の着色層の少なくとも1つを形成するための分散剤として、前記着色層形成工程時の温度及び220℃よりも高い分解温度を有する分散剤を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 前記複数の着色層は緑色着色層を有し、前記分散剤は前記緑色着色層に含有されることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記スペーサが黒色樹脂からなり、この黒色樹脂に含まれる分散剤は、200℃以上の分解温度を有することを特徴とする請求項3または4に記載の液晶表示装置。
  6. 基板上に異なる色の複数の着色層が配置された液晶表示装置用カラーフィルタ基板において、
    前記複数の着色層の少なくとも1つを形成するための分散剤として、前記着色層形成時の温度及び220℃よりも高い分解温度を有する分散剤を用いたことを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタ基板。
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