JP4357013B2 - 収納容器の蓋開閉ラッチ機構 - Google Patents

収納容器の蓋開閉ラッチ機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェーハやマスクガラス等の精密基板(以下、単に「精密基板等」という。)を収納して、輸送や保管に使用する収納容器に採用される蓋開閉ラッチ機構に関し、特には、精密基板等の加工に用いられる標準化された機械的インターフェース(SMIF,StandarizedMechanical Interface)または前面開放インターフェース機構標準(FIMS,Front-openingInterface Mechanical Standard )を有する装置に接続可能な精密基板等の収納容器の蓋開閉ラッチ機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、精密基板等の加工装置に接続して使用する収納容器は、1つの開口部を有するカバーケースと該開口部をシール可能に閉鎖する蓋とシールガスケットとから構成されていた。該蓋には、蓋とカバーケースとの施錠・解錠などのアクセスを行うことにより、蓋を開閉するための蓋開閉ラッチ機構(以下、単に「蓋開閉ラッチ機構」という。)が蓋の内側中央部に取り付けられており、この蓋開閉ラッチ機構に、外部加工装置に取り付けられた蓋開閉装置を接続して、収納容器の蓋の開閉を自動的に行っていた。このような収納容器の蓋開閉ラッチ機構としては、特表平4−505234号公報や特開平8−340043号公報等において提案されたものが知られている。これらの蓋開閉ラッチ機構は、蓋の中央部に回転プレートを有し、この回転プレートの上下に1対のラッチプレートを配置し、1対のラッチプレートの先端部にカバーケースの係止用凹部に挿嵌される複数個の係止爪を有している。これら従来のラッチプレートには、主に金属製のものが採用されていた。
【0003】
図9は従来の蓋開閉ラッチ機構を説明するもので、(a)は、収納容器の蓋に設けられた従来の蓋開閉ラッチ機構の係止爪が、カバーケース(図示せず)の係止位置に前進している状態を示す平面図であり、(b)は、(a)のD−D矢視線に沿った断面の一部を、係止爪が係合するカバーケースの一部と共に拡大して示す部分拡大縦断面図である。
従来の蓋開閉ラッチ機構は、図9(a)および(b)に示すように、回転プレート51と、回転プレート51の上下に配置された1対のラッチプレート52,52とからなり、ラッチプレート52は回転プレート51上の係合突起53が挿入される案内溝54を有し、回転プレート51の回転運動をラッチプレート52の直線運動に変換し、ラッチプレート52の先端部に設けられた複数の係止爪55を、カバーケースの係合部63に設けられた係止用凹部62に挿入し、さらに、回転プレート51の外縁部に設けられた傾斜面59とこれに連続する突起60によって、ラッチプレート52の末端部64が持ち上げられ、その際ラッチプレート52の先端部61は、蓋のパネル56,57の間に配置された支柱58を支点にして、逆に下方に押しつけられ、蓋をカバーケースに施錠することにより、容器をシールしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、収納する精密基板等の大型化に伴い容器が大きくなると、従来のラッチ機構では、カバーケースの開口部の上下辺側のみに係止爪による係止部があり、左右の辺側には係止爪による係止部がないため、左右の辺側や各コーナー部分が十分にシールされず、その結果、容器のシール漏れを起こし、内部に収納する精密基板等を汚染するといった問題があった。特に、300mmの大型精密基板を収納する大型容器の場合、従来のラッチプレートの配置では開口部全周を均一にシールするための十分な係止を得ることが難しい。また、従来は、ラッチプレートは高い剛性が必要なことから金属製のものが使用されていたが、そのため蓋の洗浄が困難であったり、精密基板等を汚染してしまうといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、収納容器が大型化しても、ケースと蓋とを十分なシール強度を保ったまま施錠・解錠でき、ラッチプレートの洗浄が容易で、収納容器内に汚染物質を発生させることがなく、かつ、SMIFまたはFIMSを有する装置に接続可能な、精密基板等の収納容器の蓋開閉ラッチ機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来の問題点を解決するもので、回転部品とこれに連結されたラッチプレートでカバーケースと蓋との施錠・解錠を行うことにより、精密容器等の収納容器の蓋を開閉するラッチ機構であって、以下に述べる構成からなる。
【0007】
即ち、請求項1記載の発明は、精密基板等の収納容器の開口部に取り付けられる蓋の開閉ラッチ機構であって、蓋の内側面には、収納容器の支持溝に支持される精密基板のガタツキを防止するリテーナが取り付けられ、このラッチ機構は、この蓋の外部から施錠・解錠の操作が可能で、蓋の内部に設置された回転部品とこの回転部品と係合して移動可能に設置され、先端部にカバーケースの係止用凹部に係止される係止爪を有する複数のラッチプレートを備え、回転部品には、蓋外面に設けられる孔部からアクセス可能な係合孔と、第一の外周部と、これより径大な第二の外周部とを有し、この係止爪により係止される係止用凹部がこの容器の開口部の4辺全てに1または複数個設けられていて、ラッチプレートが、回転部品を挟んで設置され、第一の外周部と係合し該開口部の上辺および下辺方向に移動可能な第1、第2のラッチプレートと、これらと直交する左辺または右辺方向に移動可能となるように第二の外周部に係合する第3のラッチプレートとからなる
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記回転部品は、一方の外周部に前記第1と第2のラッチプレートと係合し駆動させるための1対の係合突起が配設され、他方の外周部に前記第3のラッチプレートと係合し駆動させるための係合突起が配設され、各ラッチプレートは前記係合突起が挿嵌される案内溝を有している。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、回転部品が、最初の位置から90°回転させられることにより、ラッチプレートの末端部が回転部品の突起斜面に持ち上げられ、該係止爪は、前記係止用凹部の1面に押さえつけられ、その反力で蓋をシールする方向に押し付けている。
【0010】
前記回転部品が、一度に4枚のラッチプレートを操作可能となっていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のラッチ機構は、1つのラッチ機構で3枚以上のラッチプレートを操作するものであり、ラッチプレートには、特にカバーケース開口部の上下の辺方向だけでなくこれらと直行する方向にあたる左辺および/または右辺方向にも係止爪を設けた点に特徴を有するものである。
【0012】
また、本発明のラッチ機構では、回転部品は回転カムを採用し、この回転カムは、90゜回転する間に、係合するラッチプレートのそれぞれを、ほぼ直交する2つの方向に操作可能な2つのカム部分を有している。なお、本発明で用いられる回転部品は回転カムを採用しているが、回転カムには限定されない。
本発明のラッチ機構は、3枚以上のラッチプレートを1つの回転カムで操作可能にするため、回転カムは第1の外周部とこれより径大の第2の外周部とを有するように形成され、一方の外周部には上下の辺方向に移動可能なラッチプレートを駆動させるための1対の係合突起が配設され、また、この他方の外周部には更に左辺または右辺方向に移動可能に配置された1または複数枚のラッチプレートを駆動させるための更なる別の係合突起が1または複数個配設されている。また、各ラッチプレートには回転カムの係合突起が嵌挿される案内溝が形成され、この案内溝に沿って係合突起が移動することで、各ラッチプレートの係止爪を前進および後退させる。
係止爪をカバーケースの係止用凹部に挿入するためには、まず各ラッチプレートの係止爪を、係止位置から完全に引っ込んでいて、蓋の開閉を自由に行うことが可能な位置から係止位置まで前進させる。次に、係止爪を、蓋をシールする方向に移動させるため、回転カムには更にラッチプレートの末端部を持ち上げ傾斜させるための傾斜面とそれに続く突起部が、各ラッチプレートに形成されている。
【0013】
本発明では、回転カムとこれに連動するラッチプレートの係止爪を上下方向と、これらに直交する左右方向にも設けることにより、シーリング材の局部的圧縮がなくなり、カバーケースの開口部全周に亘って均一にシールすることが可能となる。
また、本発明のラッチ機構によれば、係止爪の数を増やすことで、係止爪の1カ所あたりの負荷が減るため、蓋の変形もなくなり、またラッチプレートを薄肉にすることもできる。したがって、ラッチプレートを金属の替わりに、高剛性でパーティクル汚染を低減できる樹脂材料で製作することが可能になるため、材料の選択幅が広がり、また洗浄も容易となるので、パーティクル汚染を低減することが可能となる。
このように高剛性の樹脂材料でラッチプレートを作成することが可能となるため、蓋の厚さも薄くコンパクトにすることができ、結果的に、容器全体の軽量化を図ることができる。
【0014】
下、本発明の一実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1(a)は、本発明の蓋開閉ラッチ機構を備えた蓋の前面パネルを取り外した状態の平面図、(b)はラッチ機構1の一態様を示す拡大平面図であり、図2は、本発明の蓋開閉ラッチ機構を備えた、蓋とカバーケースからなる収納容器を表す斜視図であり、図3〜図5は蓋の前面パネルを取り外して本発明の蓋開閉ラッチ機構の要部を施錠の動作順に示している。図3は係止爪が後退している状態、図4は係止爪がカバーケースの係止用凹部に挿入された状態、図5は係止爪がシール方向に移動した状態を示し、それぞれ(a)はラッチ機構の要部を示す部分平面図であり、(b)は(a)の各矢視線に沿った縦断面図である。
【0015】
図1に示す本発明の蓋開閉ラッチ機構は、図2に示すような精密基板等の収納容器に採用される。
図2に示すように、収納容器は、一面に開口を有するカバーケース4と、開口部をシール可能に閉鎖する蓋2とシールガスケット3とからなる。この、カバーケース4は、SMIFまたはFIMSを有する装置に接続する場合には、その底部に装置とカバーケースとの位置決めを行う複数個のブイグルーブ14や識別部品等が取り付けられたボトムプレート13が必要に応じて取り付けられる。なお、前記の位置決め部品等はカバーケースの底部に一体に設けたり、別部品としてカバーケースに直接取り付けてもよい。
【0016】
カバーケース4の相対する内壁には、精密基板等(図示せず)を水平方向に一定寸法隔離して支持する支持溝11を有する1対のカラム12が対峙して配置される。カバーケース4の天面には、収納容器をロボット搬送する際に使用される把持部品15が取り付けられている。また、カバーケース4の各側壁には、マニュアル把持部品26がそれぞれ着脱可能に取り付けられている。
蓋2の内側面には、カバーケース4の支持溝11内の精密基板等のガタツキを防止する、1ないし複数個のリテーナ(保持部材)10が取り付けられている。
【0017】
蓋開閉ラッチ機構1は、図1(a)に示すように、蓋2内に2個設置され、各ラッチ機構1,1は、図2〜図5に示すように、蓋2の外面に設けられた孔部22からアクセス可能な回転カム5と、回転カム5に係合して移動することができるラッチプレート6a,6b,6cからなり、各ラッチプレートの先端部にはカバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cに係止される複数の係止爪7a,7b,7cが設けられている。このラッチ機構1により、カバーケース4と蓋2との施錠・解錠を行い、蓋2を開閉する。
なお、蓋2の一方の側をヒンジ等でカバーケースと接続して開閉する構造にした場合には、このラッチ機構1は、蓋2内に1個設置するだけでよい。
【0018】
特に、ラッチ機構1は、図1(b)に示すように、回転カム5と、回転カム5に上辺および下辺方向に移動可能に設置されるラッチプレート6a,6bおよびこれらに直交する、開口部の左辺または右辺方向に移動可能に設置されるもう1つのラッチプレート6cとから構成される。
回転カム5はドア2の外面に設けられた孔部22からアクセス可能な係合孔9を有し、さらに、第1の外周部24とこれより径大の第2の外周部25とを有し、回転カム5を回転させたときに各ラッチプレート6a,6b,6cをそれぞれの方向に移動させるための複数個の円柱状の係合突起16a,16b,16cが回転カム5の裏面に設けられている。
【0019】
第1の外周部24にはラッチプレート6a,6bを上辺および下辺方向に駆動させるための係合突起16a,16bが配置され、第2の外周部25にはラッチプレート6cを左辺または右辺方向に駆動させるための係合突起16cが配置されている。
係合突起16a,16b,16cは、各ラッチプレート6a,6b,6cの係止爪7a,7b,7cを、係止位置から完全に引っ込んでいて、蓋の開閉を自由に行うことが可能な位置から、カバーケース4に設けられた蓋係止用凹部8a,8b,8cの係止位置まで前進させる。
回転カム5の第1,第2の外周部24,25にはさらに、係止位置にある各ラッチプレート6a,6b,6cの係止爪7a,7b,7cをカバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cに押しつけるための傾斜面を有する突起18a,18b,18cが、各ラッチプレート6a,6b,6cの配置に応じて3箇所形成されている。回転カム5が後述する回転手段により回転させられると、突起18a,18b,18cと支持リブ19a,19b,19cにより、係止爪7a,7b,7cはカバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cに係止され、蓋は確実にシールされる。
【0020】
ラッチプレート6a,6b,6cは、それぞれ先端部に、カバーケース4に設けられた蓋係止用凹部8a,8b,8cに挿入して蓋2を係止するための係止爪7a,7b,7cを有し、回転カム5との係合部には、係合突起16a,16b,16cがラッチプレート6a,6b,6cの案内溝17に挿嵌され、回転カム5の回転運動をラッチプレートの直線運動に変換する。また、各ラッチプレート6a,6b,6cにはカバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cへの直線方向の動きをガイドするための長穴20a,20b,20cが形成され、それらに裏面パネル23aから立設された円柱状突起21a,21b,21cが挿入され、ラッチプレート6a,6b,6cの横方向または縦方向の動きを制限している。
さらに、ラッチプレート6a,6b,6cの係止爪7a,7b,7cに近い先端部には、回転カム5の傾斜面と突起18a,18b,18cによって係止爪7a,7b,7cをカバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cに押し付ける際の支点となる支持リブ19a,19b,19cが設置されている。
【0021】
収納容器の蓋2の外面には、図2に示すように、回転カム5を蓋2の外部からアクセスして回転させるために、回転カム5に回転手段27が挿嵌される孔部22が設けられており、回転手段27は、図6に示すように、この孔部22を通って回転カム5の係合孔9に連結される。
なお、回転手段27との接続位置並びに寸法は、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International ,半導体製造装置材料インターナショナル機構)規格で容器のサイズ毎に定められるものであり、この接続位置に回転カム5の中心位置が来るように配置される。例えば、300mmウェーハ用の収納容器のドア部の規格は、SEMI規格のE62に対応して定められている。
【0022】
図3は、蓋2の内部に配置された本発明の蓋開閉ラッチ機構1の一状態を示し、(a)はカバーケース4の開口部を閉鎖するため、開口部に蓋2が挿嵌された状態を示す部分平面図であり、(b)は(a)のA−A矢視線に沿った縦断面を表し、ラッチプレート6a,6b,6cの係止爪7a,7b,7cが、カバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cから後退している状態を表している。
この状態では、ラッチプレート6a,6b,6cの先端部に有する係止爪7a,7b,7cは、カバーケース4に設けられた係止用凹部8a,8b,8cから後退し、蓋2とカバーケース4との係止が解かれ、蓋はカバーケース4に対して脱着自在の状態にある。
【0023】
図4は、蓋2の内部に配置された本発明の蓋開閉ラッチ機構1の一状態を示し、(a)はカバーケース4に蓋2を係止するために、回転カム5が蓋2の外面から回転手段によって操作され、蓋2の外側から見て反時計回りに約50゜回転させられて、ラッチプレート6a,6b,6cの先端部の係止爪7a,7b,7cをカバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cまで前進させた状態を表している。なお、(b)は(a)のB−B矢視線に沿った縦断面を表している。
【0024】
まず、回転カム5が、蓋2の外面から回転手段26により操作され、反時計回りに約50゜回転させられて、第1の外周部24に設けられた係合突起16a,16bにより、回転運動を上下方向の直線運動に変え、ラッチプレート6a,6bの先端部の係止爪7a,7bをカバーケース4の係止用凹部8a,8bまで前進させる。同時に、回転カム5の回転運動により、第2の外周部25に配置された係合突起16cにより、ラッチプレート6cの先端部の係止爪7cをカバーケース4の係止用凹部8cまで前進させる。この態様では、3つの係止爪7a,7b,7cが3つの係止用凹部8a,8b,8cに前進するまでの3つの前進運動を一つの回転カム5の運動で行っている。
【0025】
図5は、蓋2の内部に設けられた本発明のドア開閉ラッチ機構1の一状態を示し、(a)は回転カム5が更に回転されて図3で示す最初の状態から90゜(図4の位置から40゜)回転した状態を表し、ラッチプレート6a,6b,6cの先端部がカバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cの一面に押し下げられた状態を表している。(b)は(a)のC−C矢視線に沿った縦断面を示している。
このように、図4に示す回転カム5の最初の回転(約50゜)により、係止爪7a,7b,7cがカバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cの位置まで前進し、次に図3に示す最初の位置から90゜(図4の位置から40゜)回転させることにより、ラッチプレート6a,6b,6cの先端部に位置する係止爪7a,7b,7cがカバーケース4の係止用凹部8a,8b,8cの開口部前面側の一面に押さえ付けられることになるので、蓋2はその反力でシール方向に押し付けられる。
【0026】
この時、図5(b)に示すように、ラッチプレート6aの末端部は、回転カム5の突起18aの斜面に沿って蓋2のパネル23b側に押し上げられるので、係止爪7aは蓋2のパネル23a,23bに設けられた支持リブ19aを支点として、蓋2をシールする方向に押し付けることとなり、最終的に突起18aによりロックされ、蓋2はカバーケース4の開口部にシールされて蓋2の施錠が完了する。蓋2の開錠は、施錠と逆の操作をすることで行われる。
ラッチプレート6b,6cの各末端部も、上記と同様の動作により、係止爪7b,7cが支持リブ19b,19cを支点として、蓋2をシールする方向に押し付けられることとなり、最終的に突起18b,18cによりロックされ、カバーケース4の開口部にシールされて蓋2の施錠が完了する。
【0027】
また、図7、図8は本発明の蓋開閉ラッチ機構の別の態様のラッチ機構を収納した蓋の前面パネルを取り外した状態を示し、図7はカバーケースの4辺それぞれに1個設けられた係止用凹部に係止爪が係止される例を示す概略平面図、図8は係止爪により係止される係止用凹部がカバーケースの4辺それぞれに2個設けられた例を示す概略平面図である。
まず、図7(a)に示すように、この蓋開閉ラッチ機構は、1つの回転カムで一度に4枚のラッチプレートを操作することができ、回転カム31と、回転カム31に上辺および下辺方向に移動可能に設置されたラッチプレート32a,32bおよびこれらに直交する、開口部の左辺および右辺方向に移動可能に設置されたラッチプレート32c,32dとからなる。回転カム31は第1の外周部34とこれより径大の第2の外周部35とを有し、第1の外周部34にはラッチプレート32a,32bを上辺および下辺方向に駆動させるための係合突起33a,33bが配置され、第2の外周部35にはラッチプレート32c,32dを左辺および右辺方向に駆動させるための係合突起33c,33dが配設されている。
この蓋開閉ラッチ機構も、回転カム31を、外部からアクセス可能な回転手段を係合孔38に係合させて回転させ、各ラッチプレートに設けられた係合突起33a,33b,33c,33dと案内溝37a,37b,37c,37dにより、ラッチプレート32a,32b,32c,32dをそれぞれ前進させ、各ラッチプレート先端部に設けられた係止爪36a,36b,36c,36dを、カバーケース(図示せず)の各4辺に1つづ設けられた各係止用凹部に挿入して、蓋とカバーケースを係止し、蓋の施錠・解錠を行う。
【0028】
図8に示す蓋開閉ラッチ機構は、2組のラッチプレートを上下に重ね合わせたもので、このラッチ機構を蓋の内側に2個配置した構成である。この蓋開閉ラッチ機構の基本構成及び作用は前記したものとほぼ同一である。
即ち、回転カム41は、第1の外周部44を有する部分と、第1の外周部44より径大の第2の外周部45とを有し、第1の外周部44には上辺および下辺方向に駆動させるためのラッチプレート42a,42bが配設され、第2の外周部45には左辺および右辺方向に放射状に駆動させるためのラッチプレート42c,42dが配設されている。ラッチプレート42a,42b,42c,42dの先端部には係止爪43a,43b,43c,43dが設けられている。
回転カム41を、外部からアクセス可能な回転手段(図示せず)を係合孔46に係合させて回転させると、ラッチプレート42a,42b,42c,42dの先端部に設けられた係止爪43a,43b,43c,43dがカバーケース(図示せず)の各4辺に2つづ設けられた各係止用凹部に挿入されて蓋とカバーケースを係止し、蓋の施錠・解錠を行う。
【0029】
なお、本発明では、上記機構の、回転カムの係止突起とラッチプレートの案内溝の係合に替えて、ラックとピニオンやネジ機構とラッチプレートの連結あるいは回転プレートとのリンク機構等を使ってラッチプレートを連動させても同様の効果を得ることができる。
【0030】
ラッチ機構1を構成する各部品は、摺動性が良好で十分な強度を有する材質、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)といった樹脂から、適宜選択して形成される。また、ポリアセタール樹脂や、フッ素樹脂等が含有され摺動性が改質された各種樹脂を用いることもできる。
さらに、機械的強度を増すために、前記の樹脂にガラス繊維等の充填剤を加えて補強したものを用いてもよく、また、金属部品等を内部にインサートして、成型したものを用いてもよい。
各係止爪は、パーティクルの発生を防止するため、カバーケース4との接触部を削ることがないように、外周部がR形状で形成するのがよい。
【0031】
また、本発明のラッチ機構1は、ラッチ機構の操作により発生するパーティクルの容器内への混入を防止するため、図3(b)、図4(b)、図5(b)に示すように蓋2の外壁を形成する2枚の蓋パネル23a,23bに挟まれる形で、蓋2の内部に収納されている。
【0032】
【発明の効果】
本発明の蓋開閉ラッチ機構では、ラッチプレートの施錠・解錠に際して、開口部の全域に亘って、蓋を、カバーケースに高いシール性を維持して均一で安定的に施錠できる。また、係止爪の数を増やすことで、係止爪の1箇所あたりの負荷が減るので、蓋の変形がなくなり、ラッチプレートを薄肉にでき、したがって蓋の厚さも薄くコンパクトにでき、軽量化できると共に、ラッチプレートを高剛性の樹脂材料で製作することが可能となり、洗浄も可能となるので、精密基板等のパーティクル汚染を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の蓋開閉ラッチ機構を備えた、蓋の前面パネルを取り外した状態の平面図であり、(b)は本発明のラッチ機構の一態様を示す拡大平面図である。
【図2】 本発明の蓋開閉ラッチ機構を備えた蓋とカバーケースとからなる収納容器を表す斜視図である。
【図3】 本発明のラッチ機構を収納した蓋の前面パネルを取り外したラッチ機構の要部を示し、(a)は係止爪が後退している状態を表す部分平面図であり、(b)は(a)のA−A矢視線に沿った縦断面図である。
【図4】 本発明のラッチ機構を収納した蓋の前面パネルを取り外したラッチ機構の要部を示し、(a)は係止爪がカバーケースの係止用凹部に挿入された状態を表す部分平面図であり、(b)は(a)のB−B矢視線に沿った縦断面図である。
【図5】 本発明のラッチ機構を収納した蓋の前面パネルを取り外したラッチ機構の要部を示し、(a)は係止爪がシール方向に移動した状態を表す部分平面図であり、(b)は(a)のC−C矢視線に沿った縦断面図である。
【図6】 本発明のラッチ機構と回転手段との接続状態を示す概略部分縦断面図である。
【図7】 本発明の蓋開閉ラッチ機構の、係止爪により係止される係止用凹部がカバーケースの4辺それぞれに1個設けられた例の概略平面図である。
【図8】 本発明の蓋開閉ラッチ機構の、係止爪により係止される係止用凹部がカバーケースの4辺それぞれに2個設けられた例の概略平面図である。
【図9】 従来の蓋開閉ラッチ機構を示し、(a)はその平面図、(b)は(a)のD−D矢視線に沿った部分拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1…ラッチ機構 31…回転カム
2…蓋 32a,32b,32c,32d
3…シールガスケット …ラッチプレート
4…カバーケース 33a,33b,33c,33d
5…回転カム …係合突起
6a,6b,6C…ラッチプレート 34…第1の外周部
7a,7b,7C…係止爪 35…第2の外周部
8a,8b,8C…蓋係止用凹部 36a,36b,36c,36d
9…係合孔 …係止爪
10…リテーナ(保持部材) 37a,37b,37c,37d
11…支持溝 …案内溝
12…カラム部品 38…係合孔
13…ボトムプレート
14…ブイグルーブ 41…回転カム
15…ロボット把持部品 42a,42b,42c,42d
16a,16b,16c…係合突起 …ラッチプレート
17…案内溝 43a,43b,43c,43d
18a,18b,18C …係止爪
…斜面を有する突起 44…第1の外周部
19a,19b,19C…支持リブ 45…第2の外周部
20a,20b,20C…長穴 46…係合孔
21a,21b,21C…円柱突起
22…孔部 51…回転プレート
23a,23b…蓋パネル 52…ラッチプレート
24…第1の外周部 53…係合突起
25…第2の外周部 54…案内溝
26…マニュアル把持部品 55…係止爪
27…回転手段 56,57…蓋パネル
58…支柱
59…傾斜面
60…突起
61…先端部
62…係止用凹部
63…係合部
64…末端部

Claims (4)

  1. 精密基板等の収納容器の開口部に取り付けられる蓋の開閉ラッチ機構であって、蓋の内側面には、収納容器の支持溝に支持される精密基板のガタツキを防止するリテーナが取り付けられ、該ラッチ機構は、該蓋の外部から施錠・解錠操作が可能で、蓋の内部に設置された回転部品と、該回転部品と係合して移動可能に設置され、先端部にカバーケースの係止用凹部に係止される係止爪を有する複数のラッチプレートとを備え、回転部品には、蓋外面に設けられる孔部からアクセス可能な係合孔と、第一の外周部と、これより径大な第二の外周部とを有し、該係止爪により係止される係止用凹部が前記容器の開口部の4辺それぞれに1または複数個設けられていて、ラッチプレートが、回転部品を挟んで設置され、第一の外周部と係合し該開口部の上辺および下辺方向に移動可能な第1、第2のラッチプレートと、これらと直交する左辺または右辺方向に移動可能となるように第二の外周部に係合する第3のラッチプレートとからなることを特徴とする収納容器の蓋開閉ラッチ機構。
  2. 前記回転部品は、一方の外周部に前記第1と第2のラッチプレートを係合し駆動させるための1対の係合突起が配設され、他方の外周部に前記第3のラッチプレートを係合し駆動させるための係合突起が配設され、各ラッチプレートは前記係合突起が挿嵌される案内溝を有していることを特徴とする請求項1に記載の収納容器の蓋開閉ラッチ機構。
  3. 前記回転部品が、最初の位置から90°回転させられることにより、ラッチプレートの末端部が回転部品の突起斜面に持ち上げられ、該係止爪は、前記係止用凹部の1面に押さえつけられ、その反力で蓋をシールする方向に押し付ける請求項1又は請求項2に記載の収納容器の蓋開閉ラッチ機構。
  4. 前記回転部品が、一度に4枚のラッチプレートを操作可能となっている請求項1〜3のいずれか1項に記載の収納容器の蓋開閉ラッチ機構。
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