JP4356773B2 - 弾性表面波デバイスとこれを用いたモジュール装置又は発振回路 - Google Patents
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これらの要求を実現するSAWデバイスとして、STカット水晶基板を用いたSAWデバイスがある。STカット水晶基板は結晶X軸を回転軸としてXZ面を結晶Z軸より反時計方向に42.75°回転した面(XZ’面)を持つ水晶板のカット名であり、結晶X軸方向に伝搬するレイリー波と呼ばれる(P+SV)波であるSAW(以下、STカット水晶SAWと称す)を利用する。STカット水晶SAWデバイスの用途は、発振素子として用いられるSAW共振子や、移動体通信端末のRF段とIC間に配置されるIF用フィルタなど幅広く存在する。
更に、SAWデバイスを使用する上で重要な要素に周波数温度特性がある。上述のSTカット水晶SAWにおいては、周波数温度特性の1次温度係数が零であり、その特性は2次曲線で表され、頂点温度を使用温度範囲の中心に位置するように調整すると周波数変動量が格段に小さくなるので周波数安定性に優れていることが一般的に知られている。
前記問題を解決する手法として、Meirion Lewis, “Surface Skimming Bulk Wave, SSBW”, IEEE Ultrasonics Symp. Proc., pp.744〜752 (1977)及び特公昭62−016050号に開示されたSAWデバイスがある。このSAWデバイスは、図14に示すように回転Yカット水晶基板のカット角θを結晶Z軸より反時計方向に−50°回転した付近に設定し、且つ、SAWの伝搬方向を結晶X軸に対して垂直方向(Z’軸方向)にしたことが特徴である。なお、前述のカット角をオイラー角で表示する場合は(0°,θ+90°,90°)=(0°,40°,90°)となる。このSAWデバイスは、圧電基板の表面直下を伝搬するSH波をIDTによって励起し、その振動エネルギーを電極直下に閉じ込めることを特徴としていて、周波数温度特性が3次曲線となり、使用温度範囲における周波数変動量が極めて少なくなるので良好な周波数温度特性が得られる。
この問題を解決すべく、特公平01−034411号では、図15に示すように回転Yカット水晶基板のカット角θを−50°付近に設定し、SAWの伝搬方向を結晶X軸に対し垂直方向(Z’軸方向)にした圧電基板111上に800±200対もの多対のIDT112を形成することにより、グレーティング反射器を利用せずIDT112自体の反射だけでSAWエネルギーを閉じ込め高Q化を図った所謂多対IDT型SAW共振子が開示されている。
また、前記特公平01−034411号に開示されているSAW共振子においては、IDTにて励振されたSAWの波長をλとした時、電極膜厚を2%λ以上、好ましくは4%λ以下にすることによりQ値を高めることができるとされており、共振周波数200MHzの場合、4%λ付近でQ値が飽和に達するが、その時のQ値は20000程度しか得られずSTカット水晶SAW共振子と比較してもほぼ同等のQ値しか得られない。この原因として、膜厚が2%λ以上4%λ以下の範囲ではSAWが圧電基板表面に十分集まっていないので反射が効率良く利用できないことが考えられる。
本発明の適用例1のSAWデバイスは、カット角θが−64.0°<θ<−49.3°の範囲にある回転Yカット水晶基板を用い、SAWの伝搬方向が結晶X軸に対して90°±5°として励振されるSH波を用い、IDTやグレーティング反射器の電極材料をAlまたはAlを主とした合金にて構成し、波長で基準化した電極膜厚H/λを0.04<H/λ<0.12とすることで、本来基板内部に潜って進んでいく波を基板表面に集中させてグレーティング反射器等によりSAWの反射を効率良く利用できるようにしたので、STカット水晶SAWデバイスと比較して小型でQ値が高く、且つ周波数安定性が優れたSAWデバイスを提供することができる。
また、電極膜厚とライン占有率の積H/λ×mrとカット角θの条件を満足することにより、頂点温度Tp(℃)を実用的な温度範囲内に設定することができる。
本発明の適用例2のSAWデバイスは、カット角θが−61.4°<θ<−51.1°の範囲にある回転Yカット水晶基板を用い、SAWの伝搬方向が結晶X軸に対して90°±5°として励振されるSH波を用い、IDTやグレーティング反射器の電極材料をAlまたはAlを主とした合金にて構成し、波長で基準化した電極膜厚H/λを0.05<H/λ<0.10とすることで、本来基板内部に潜って進んでいく波を基板表面に集中させてグレーティング反射器等によりSAWの反射を効率良く利用できるようにしたので、STカット水晶SAWデバイスと比較して小型でQ値が高く、且つ周波数安定性が優れたSAWデバイスを提供することができる。
また、電極膜厚とライン占有率の積H/λ×mrとカット角θの条件を満足することにより、頂点温度Tp(℃)を実用的な温度範囲内に設定することができる。
適用例5の発明は、前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板の弾性表面波の伝搬方向に対して複数個の弾性表面波共振子を平行に近接配置した横結合型多重モードフィルタであることを特徴とした。
適用例8の発明は、前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板上に弾性表面波を双方向に伝搬させるIDTを所定の間隔を空けて複数個配置したトランスバーサルSAWフィルタであることを特徴とした。
適用例9の発明は、前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板上に弾性表面波を一方向に伝搬させるIDTを少なくとも1つ配置したトランスバーサルSAWフィルタであることを特徴とした。
適用例10の発明は、前記弾性表面波デバイスは、弾性表面波センサであることを特徴とした。
適用例3乃至10の種々の方式のSAWデバイスを用いれば、小型でQ値が高く、且つ周波数安定性が優れたSAWデバイスを提供することができる。
適用例11のSAWデバイスは、IDTの両側にグレーティング反射器を配置してSAWのエネルギーを前記IDT内に十分閉じ込めることができるので、小型でQ値が高いSAWデバイスを提供することができる。
適用例13の発明は、前記保護膜がSiO2であることを特徴とする。
適用例14の発明は、前記保護膜がAlを陽極酸化したものであることを特徴とする。
本発明は、適用例12乃至14に記載のSAWデバイスのように、保護膜を設けた場合でも適用が可能である。
適用例15に記載のモジュール装置、又は発振回路は、本発明のSAWデバイスを用いているので小型で高性能なモジュール装置、又は発振回路を提供することができる。
一般的にSAW共振子における最適設計とは、周波数温度特性が優れており、Qが高く且つ容量比γの小さいもの、即ち性能指数(Q/γ)が大きいことが重要である。ここで、本発明のSAW共振子の諸特性について調べた。図2は、図1に示すSAW共振子において、圧電基板1に−51°回転Yカット90°X伝搬水晶基板(オイラー角表示では(0°,39°,90°))を用い、共振周波数を315MHz、電極膜厚H/λを0.06、IDT2の対数を100対、グレーティング反射器3a、3bの本数を各々100本とした場合の共振子の諸特性を表している。図2(a)にQ値、性能指数、2次温度係数を、図2(b)に周波数温度特性を実際の試作結果に基づき示している。また、比較の為に、圧電基板のサイズを同じにしたSTカット水晶SAW共振子の諸特性を従来品として併記した。
更に、本発明のSAW共振子はSTカット水晶SAW共振子よりも良好なQ値を保ちながら圧電基板のサイズを小型化できる。これは、本発明のSAW共振子の電極膜厚H/λの増加に対するIDT又はグレーティング反射器でのSAWの反射量の増加分が、STカット水晶SAW共振子と比較して著しく大きいことに起因する。即ち、本発明のSAW共振子は電極膜厚H/λを大きくすることで、STカット水晶SAW共振子よりも少ないIDT対数又はグレーティング反射器本数で高いQ値を実現可能である。
また、特公平01−034411号にある多対IDT型SAW共振子と本発明のSAW共振子のQ値を比較すると、特公平01−034411号で得られているQ値は共振周波数が207.561(MHz)における値であり、これを本実施例で適用している共振周波数315(MHz)に変換するとQ値は15000程度となり、STカット水晶SAW共振子とほぼ同等である。また、共振子のサイズを比較すると、特公平01−034411号の多対IDT型SAW共振子は800±200対もの対数が必要なのに対し、本発明ではIDTとグレーティング反射器の両方で200対分の大きさで十分であるので格段に小型化できる。従って、電極膜厚を0.04<H/λ<0.12の範囲に設定し、グレーティング反射器を設けて効率良くSAWを反射することで、特公平01−034411号に開示されている多対IDT型SAW共振子よりも小型で且つQ値が高いSAWデバイスを実現できる。
以上より、電極膜厚H/λを0.04<H/λ<0.12の範囲に設定することで、STカット水晶SAWデバイス及び特公平01−034411号に開示されているSAWデバイスよりも小型でQ値が高く、且つ周波数安定性に優れたSAWデバイスを提供できる。
また、これまでカット角θを−51°とした場合についてのみ示してきたが、本発明のSAW共振子においてはカット角θを変えても膜厚依存性は大きく変化せず、−51°から数度ずれたカット角においても電極膜厚を0.04<H/λ<0.12の範囲に設定することで、良好なQ値と2次温度係数が得られる。
Tp(H/λ)=−41825×(H/λ)2+2855.4×(H/λ)−26.42 ・・・(1)
また、−50°近傍のカット角においても切片を除けばおおよそ(1)式が適用できる。
また、図5(b)は、本発明のSAW共振子において電極膜厚H/λを0.06とした時のカット角θと頂点温度Tpの関係を示している。同図から明らかなように、カット角θの絶対値を小さくすると頂点温度Tpは下がり、カット角θと頂点温度Tpの関係は次の近似式で表わされる。
Tp(θ)=−43.5372×θ−2197.14 ・・・(2)
式(1)及び式(2)から電極膜厚H/λを0.04<H/λ<0.12とした時に頂点温度Tpを実用的な使用温度範囲(−50〜+125℃)に設定するには、カット角θを−59.9°≦θ≦−48.9°の範囲に設定すれば良いことが分かる。
Tp(H/λ,θ)=Tp(H/λ)+Tp(θ)=−41825×(H/λ)2+2855.4×(H/λ)−43.5372×θ−2223.56 ・・・(3)
式(3)より、頂点温度Tpを使用温度範囲(−50〜+125℃)に設定するには、次式で表される範囲に電極膜厚H/λ及びカット角θを設定すれば良い。
0.9613≦−18.498×(H/λ)2+1.2629×(H/λ)−0.019255×θ≦1.0387 ・・・(4)
このように、本発明ではカット角θが−59.9°≦θ≦−48.9°の範囲にある回転Yカット水晶基板を用い、SAWの伝搬方向がX軸に対してほぼ垂直方向として励振されるSH波を用い、IDTやグレーティング反射器の電極材料をAlまたはAlを主とした合金にて構成し、その電極膜厚H/λを0.04<H/λ<0.12とすることで、STカット水晶SAWデバイスより小型で、且つQ値が大きく、且つ周波数安定性の優れているSAWデバイスを実現できる。
0.9845≦−18.518×(H/λ)2+1.2643×(H/λ)−0.019277×θ≦1.0155 ・・・(5)
以上では、図5(a)のカット角θを−50.5°とした時の電極膜厚H/λと頂点温度Tpの関係、及び図5(b)の電極膜厚H/λを0.06とした時のカット角θと頂点温度Tpの関係から、頂点温度Tpが実用的な使用温度範囲に入るような電極膜厚H/λとカット角θの関係式を導き出したが、更にカット角θの範囲を広げて実験を行ったところ、より詳細な条件を見出すことができたので以下説明する。
Tp=−50(℃):H/λ≒−1.02586×10-4×θ3−1.73238×10-2×θ2−0.977607×θ−18.3420
Tp=0(℃):H/λ≒−9.87591×10-5×θ3−1.70304×10-2×θ2−0.981173×θ−18.7946
Tp=+70(℃):H/λ≒−1.44605×10-4×θ3−2.50690×10-2×θ2−1.45086×θ−27.9464
Tp=+125(℃):H/λ≒−1.34082×10-4×θ3−2.34969×10-2×θ2−1.37506×θ−26.7895
図7は、電極膜厚とライン占有率の積H/λ×mrと頂点温度Tpの関係を示している。なお、縦軸は頂点温度Tp(℃)を、横軸は電極膜厚とライン占有率との積H/λ×mrを示しており、この時の水晶基板のカット角θは−51.5°としている。同図に示すように、電極膜厚とライン占有率の積H/λ×mrの値を大きくする程、頂点温度Tpは下がることが分かる。
Tp=−50(℃):H/λ×mr≒−6.15517×10-5×θ3−1.03943×10-2×θ2−0.586564×θ−11.0052
Tp=0(℃):H/λ×mr≒−5.92554×10-5×θ3−1.02183×10-2×θ2−0.588704×θ−11.2768
Tp=+70(℃):H/λ×mr≒−8.67632×10-5×θ3−1.50414×10-2×θ2−0.870514×θ−16.7678
Tp=+125(℃):H/λ×mr≒−8.04489×10-5×θ3−1.40981×10-2×θ2−0.825038×θ−16.0737
図9は圧電基板31上にSAWの伝搬方向に沿ってIDT32、33を配置し、その両側にグレーティング反射器34a、34bを配置した2ポートSAW共振子を示しており、1ポートSAW共振子と同じく高いQ値を実現できる。
図10は、共振子フィルタの1つの方式としてSAW共振子の音響結合を利用した2重モードSAW(DMS)フィルタを示しており、(a)は圧電基板41上にSAW共振子42を伝搬方向に対して平行に近接配置した横結合型DMSフィルタ、(b)は圧電基板51上にIDT52からなるSAW共振子をSAWの伝搬方向に沿って配置した2ポートの縦結合型DMSフィルタである。前記横結合型DMSフィルタは伝搬方向に対し垂直方向の音響結合を利用し、前記縦結合型DMSフィルタは伝搬方向に対し水平方向の音響結合を利用している。これらDMSフィルタは平坦な通過帯域と良好な帯域外抑圧度が得られる特徴がある。なお、前記縦結合型DMSフィルタは、通過域近傍を高減衰にするためにSAW共振子を接続する場合がある。また、更に高次のモードを利用した多重モードSAWフィルタや、伝搬方向に対し垂直方向と水平方向の双方で音響結合させた多重モードSAWフィルタにも応用できる。
図12は、トランスバーサルSAWフィルタを示しており、(a)は圧電基板71上にSAWの伝搬方向に沿って入力用IDT72と出力用IDT73を所定の間隙をあけて配置したトランスバーサルSAWフィルタである。なお、前記IDT72、73は双方向にSAWを伝搬させる。また、入出力端子間の直達波の影響を防ぐためにシールド電極74を設けたり、基板端面からの不要な反射波を抑圧するために圧電基板71の両端に吸音材75を塗布する場合がある。トランスバーサルSAWフィルタは、振幅特性と位相特性を別々に設計可能であり、帯域外抑圧度が高いためIF用フィルタとして多用されている。
前記トランスバーサルSAWフィルタにおいて、SAWは伝搬方向に沿って左右に等しく伝搬するためフィルタの挿入損失が大きくなってしまうという問題がある。この問題を解決する手法として、図12(b)に示すように電極指配列や電極指幅を変化させることによりSAWの励振及び反射に重み付けを施してSAWの励振を一方向性にした所謂単相一方向性電極(Single Phase Uni-Directional Transducer:SPUDT)82、83を配置したトランスバーサルSAWフィルタがある。SAWの励振が一方向性となるので低損失なフィルタ特性が得られる。また、他の構造として、IDTの励振電極間にグレーティング反射器を配置した所謂反射バンク型トランスバーサルSAWフィルタ等がある。
また、上述のSAWデバイスにおいて、IDTやグレーティング反射器上にSiO2等の保護膜やAlを陽極酸化した保護膜等を形成したり、Al電極の上部あるいは下部に密着層あるいは耐電力向上等の目的で別の金属薄膜を形成した場合においても、本発明と同様の効果を得られることは明らかである。また、センサ装置やモジュール装置、発振回路等に本発明のSAWデバイスが適用できることは言うまでもない。また、電圧制御SAW発振器(VCSO)等に本発明のSAWデバイスを用いれば、容量比γを小さくできるので周波数可変幅を大きくとれる。
2 IDT、3a、3b グレーティング反射器、4a、4b 入出力用パッド、5a、5b 金属ワイヤ、6 パッケージ、31 圧電基板、32、33 IDT、34a、34b グレーティング反射器、41 圧電基板、42 SAW共振子、51 圧電基板、52 IDT、61 圧電基板、62 1ポートSAW共振子、71 圧電基板、72 入力用IDT、73 出力用IDT、74 シールド電極、75 吸音材、82、83 一方向性電極
Claims (15)
- 圧電基板と、該圧電基板上に形成されAl又はAlを主成分とする合金からなるIDTとを備え、励振波をSH波とした弾性表面波デバイスであって、
前記圧電基板は、そのカット角θを結晶X軸を回転軸とした結晶Z軸の回転角度とし、結晶+Z軸から結晶+Y軸側へ回転させる方向を前記カット角θが負となる回転方向として、−64.0°<θ<−49.3°の範囲に設定し、且つ、弾性表面波の伝搬方向を結晶X軸に対し90°±5°とした水晶平板からなる回転Yカット水晶基板であり、
励振する弾性表面波の波長をλとした時、前記IDTの波長で基準化した電極膜厚H/λを0.04<H/λ<0.12とし、
前記IDTを構成する電極指の電極指幅/(電極指幅+電極指間のスペース)をライン占有率mrとした時に、カット角θ及び電極膜厚とライン占有率の積H/λ×mrの関係が、−8.04489×10-5×θ3−1.40981×10-2×θ2−0.825038×θ−16.0737<H/λ×mr<−6.15517×10-5×θ3−1.03943×10-2×θ2−0.586564×θ−11.0052を満足していることを特徴とした弾性表面波デバイス。 - 圧電基板と、該圧電基板上に形成されAl又はAlを主成分とする合金からなるIDTとを備え、励振波をSH波とした弾性表面波デバイスであって、
前記圧電基板は、そのカット角θを結晶X軸を回転軸とした結晶Z軸の回転角度とし、結晶+Z軸から結晶+Y軸側へ回転させる方向を前記カット角θが負となる回転方向として、−61.4°<θ<−51.1°の範囲に設定し、且つ、弾性表面波の伝搬方向を結晶X軸に対し90°±5°とした水晶平板からなる回転Yカット水晶基板であり、
励振する弾性表面波の波長をλとした時、前記IDTの波長で基準化した電極膜厚H/λを0.05<H/λ<0.10とし、
前記IDTを構成する電極指の電極指幅/(電極指幅+電極指間のスペース)をライン占有率mrとした時に、カット角θ及び電極膜厚とライン占有率の積H/λ×mrの関係が、−8.67632×10-5×θ3−1.50414×10-2×θ2−0.870514×θ−16.7678<H/λ×mr<−5.92554×10-5×θ3−1.02183×10-2×θ2−0.588704×θ−11.2768を満足していることを特徴とした弾性表面波デバイス。 - 前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板上にIDTを少なくとも1個配置した1ポートの弾性表面波共振子であることを特徴とした請求項1乃至2のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板の弾性表面波の伝搬方向に沿ってIDTを少なくとも2個配置した2ポートの弾性表面波共振子であることを特徴とした請求項1乃至2のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板の弾性表面波の伝搬方向に対して複数個の弾性表面波共振子を平行に近接配置した横結合型多重モードフィルタであることを特徴とした請求項1乃至2のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板の弾性表面波の伝搬方向に沿って複数個のIDTからなる2ポートの弾性表面波共振子を配置した縦結合型多重モードフィルタであることを特徴とした請求項1乃至2のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板上に複数個の弾性表面波共振子を梯子状に接続したラダー型弾性表面波フィルタあることを特徴とした請求項1乃至2のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板上に弾性表面波を双方向に伝搬させるIDTを所定の間隔を空けて複数個配置したトランスバーサルSAWフィルタであることを特徴とした請求項1乃至2のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記弾性表面波デバイスは、前記圧電基板上に弾性表面波を一方向に伝搬させるIDTを少なくとも1つ配置したトランスバーサルSAWフィルタであることを特徴とした請求項1乃至2のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記弾性表面波デバイスは、弾性表面波センサであることを特徴とした請求項1乃至2のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記弾性表面波デバイスは、IDTの両側にグレーティング反射器を有することを特徴とした請求項1乃至10のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 少なくともIDT上に保護膜を設けたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記保護膜がSiO2であることを特徴とする請求項12に記載の弾性表面波デバイス。
- 前記保護膜がAlを陽極酸化したものであることを特徴とする請求項12に記載の弾性表面波デバイス。
- 請求項1乃至14のいずれかに記載の弾性表面波デバイスを用いたモジュール装置、又は発振回路。
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