JP4356161B2 - 描画装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光線によって金属製品、シリコンウエハあるいは樹脂製品への日付、製造番号、バーコード、2次元コード等をマーキングするレーザ描画装置、並びにフォトレジストが塗布されたプリント基板の回路形成、フォトレジスト塗布基板に対するバーコード、2次元コード形成など精度をあまり必要としない露光描画装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、描画装置としてつぎの方法が提案されている。第1の従来例は、図21に示すレーザ描画装置である(例えば特開平6−8643)。この装置はレーザ光を発する光源5から出射されるレーザ光線LBをX軸のスキャナモータ212及びミラー211、並びにY軸のスキャナモータ222及びミラー221から構成されるスキャナ2に入射させ、集光レンズ3を通して基板4に所定の文字、図形若しくは記号等のパターンを描画するものである。このようなレーザ描画装置は、システムコントローラ6の指令をレーザコントローラ61とモータドライバ62に送り、レーザコントローラは光源5へレーザパワーPWと光学スイッチへレーザのON/OFF指令AOMを送り、モータドライバは62は各スキャナモータ212、222に電流Ix、Iyをそれぞれ供給するものである。文字、図形若しくは記号は、システムコントローラ6に例えば拡大図に示すような2次元コード図形を描画するように予めレーザパワーPW、光学スイッチへレーザのON/OFF指令、電流Ix、Iyをコントロールするプログラムを作成し、それを実行させ描画するものである。描画時には、レーザビームLBを2次元コードの各セル毎に走査するものである。通常、2次元コードの1つのセルはレーザビーム径に相当する大きさで、レーザビーム一回の照射で形成されている。
第2の従来例は、図22に示す露光装置である(例えば特開平10−112579)。この露光装置は、紫外線を発する光源7、デジタルマイクロミラーデバイス1(以下、DMDと呼ぶ)、DMD上で反射した光を吸収する光アブソーバ8、光学系9、支持台11に固定されたフォトレジスト塗布の基板4を動かすXYテーブル10から構成される。露光はCADで形成した図形等のパターンデータを電気信号としてDMD1に入力し、DMD1の複数の各微小ミラーが入力されたパターンデータに応じて傾動する。この複数の微小ミラーに光源7からの光を入射すると、傾動した微小ミラーで構成される図形と同様の画像が光学系9を通してフォトレジスト塗布の基板4上に露光される。XYステージを操作してフォトレジスト塗布の基板4を次の位置に移動させ、同じ操作を繰り返して、次々とレジストを露光させ、いわゆる遂次式露光を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、第1の例では図21の拡大図に示されているような2次元コードを描画する場合、レーザビームLBを2次元コードの各セル毎に走査し、スキャナ2の起動、停止、及びレーザビームLBの照射、停止とをいう操作をセル数分だけ、繰り返す必要がある。例えば、20×20セルの2次元コードでは約400回の操作を繰り返さなければならない。通常、1セルあたり、スキャナモータの起動および停止に必要な時間は約5m秒で、レーザビームの照射に必要な時間は、YAGレーザで約0.5m秒である。したがって、20×20セルの2次元コード形成時間は、そのほとんどが、スキャナを動作させる時間に費やされ、そのため、コード形成時間が長くなっていた。また、スキャナの起動、停止時間を2m秒間割り当てて、レーザビームを照射すると、セルの位置決め精度が悪くなり、最悪コードが読めないということがあった。
一方、第2の例ではパターン分解能がDMDの画素分解能に依存するためプリント基板に露光した場合、DMDの微小ミラーの並びと同じ方向では露光部と非露光部との境界が直線的なる。しかし、斜めのパターンは、図23のように露光部と非露光部との境界が凹凸になるという問題点があった。さらに、DMDの微小ミラーは、隣の微小ミラーとの間に約1μmの隙間があり、この隙間は露光に寄与しない。そのため、未露光の間隙は拡大投影したその拡大率に比例して広くなり、最悪の場合、露光、形成したパターンの内部に格子模様が形成されることになる。
そこで、本発明はパターンの形成時間が短く、2次元コードセルの位置決め精度がよく、かつ斜線の図形が正確に描画できる描画装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、光ビームを発する光源(5)と、前記光ビームを走査するスキャナ(2)と、前記光ビームが照射される基板(4)と前記スキャナ(2)との間に設けた集光レンズ(3)とを具備し、前記光ビームを前記スキャナの走査によって前記基板(4)上に照射し所定の文字、図形若しくは記号等のパターンを描画する描画装置において、前記光源(5)と前記スキャナ(2)との間に設けた独立に傾動する複数の微小ミラーからなるDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)(1)を設けた構成としている。また、前記光源(5)と前記DMD(1)との間、又は前記DMD(1)と前記レーザスキャナ(2)との間の光軸上に前記画像の大きさを調整する調整レンズ(12)と、この調整レンズ(12)を前記光軸に対して並行に移動させる調整レンズ移動手段(32)とを設け、前記調整レンズ(12)を、拡張レンズ、縮小レンズ若しくはコリメータレンズのいずれかにしてもよい。また、前記基板(4)は、金属、有機物、若しくは金属薄膜蒸着のガラス又はフォトレジスト塗布したものでもよい。また、前記光源(5)は、He−Cdレーザ、Arレーザ、若しくはエキシマレーザ、又は非線形光学結晶及びYAGレーザ、半導体レーザ、YVO、レーザ、YLFレーザ若しくはファイバレーザと組み合わせることによって高調波成分の波長のビームを発するレーザとしてもよい。また、前記光源(5)は紫外線を発する水銀ランプにしても良い。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1の実施の形態を図1に示す。図1は描画装置を示す2次元コードマーキング用露光装置の模式図である。
図において、1は複数の微小ミラーを有するDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)、2はX軸のスキャナミラー211及びスキャナモータ212、並びにY軸のスキャナミラー221及びスキャナモータ222からなるスキャナ、3はFθの集光レンズ、4は金属、有機物若しくは金属薄膜蒸着ガラス基板、又はフォトレジストが塗布されたプリント基板などの基板である。5はYAGレーザ、炭酸ガスレーザ、He−Cdレーザ若しくはArレーザ等の光源である。6はシステムコントローラで、レーザコントローラ6a、スキャナコントローラ6b、DMDコントローラ6c他からなり、スキャナドライバ62、レーザドライバ61、DMDドライバ63に指令信号を送る。8は微小ミラーの露光に寄与しないレーザビームを吸収する光アブソーバ、12はコリメータレンズ、13は便宜上設置した反射ミラーで、14は2次元コードのデータ内容を送るホストコンピュータである。
【0007】
つぎに動作について述べる。露光形成される2次元コードは、まずホストコンピュータ14から日付、製品番号等を含むコードデータ及びコード形成位置データがシステムコントローラ6に送られ、システムコントローラ内部の2次元コードエンコーダによってコード図形が形成される。形成されたコード図形の画像は、DMDドライバにモノクロのVGA信号としてDMDドライバ63に送られ、さらにDMDドライバ63はモノクロのVGA信号に応じたコード図形になるようにDMD1の各微小ミラーの傾動を制御する。次に、システムコントローラ6は、D/Aコンバータを介してスキャナドライバ62に位置指令信号を送り、スキャナドライバ62は所定の回転角度までスキャナモータ212及び222が回転するように駆動電流Ix、Iyを供給する。各スキャナモータ212及び222が所定の回転角度で停止した後、システムコントローラ6はレーザコントローラ61にレーザ出射指令を送り、予めレーザコントローラ61からレーザパワー電流若しくは電圧PWが送られ発振可能状態になっている光源5は、光学スイッチ動作指令AOMによってレーザビームを発射するものである。出射されたレーザビームはコリメータレンズ12を通りほぼ平行光となってDMD1に照射され、DMD1の傾動していない微小ミラーに照射されたレーザビームは反射して光アブソーバ8によってレーザのエネルギは吸収される。
【0008】
また、DMD1の傾動した微小ミラーに照射されたレーザビームは反射し、さらに反射ミラー13上で反射した後、スキャナ2に入る。この時スキャナ内に入るレーザビームの断面はすでに2次元コード図形となっており、スキャナ内部の所定の角度に回転したスキャナミラー211、221によって反射され、Fθ集光レンズを通してフォトレジストが塗布されたプリント基板4に照射される。この操作によりプリント基板上には、システムコントローラ6で形成された2次元コード図形が露光描画される。さらにAOMのスイッチによってレーザ出射を停止し、同様の操作を行えばプリント基板の別の位置に同様若しくは異なる2次元コードを形成できるものある。また、DMD1画面で露光し、スキャナで1画面分画像を移動させ、これを繰り返せば大きな図形等の描画も可能となる。
【0009】
本発明の第2の実施の形態を図2に示す。図2は描画装置を示す2次元コードマーキング用露光装置の模式図である。図1と符号が同じのものは機能も同じであるため説明を省く。図において、23は基板4を保持固定し、任意の位置に移動させる移動テーブルであり、X軸テーブル231、Y軸テーブル232及びθテーブル233、並びに図示していない基板チャックからなる。6はシステムコントローラであり、テーブルコントローラ6d、レーザコントローラ6a、DMDコントローラ6c他からなり、テーブルドライバ64、レーザドライバ61、DMDドライバ63に指令信号を送る。テーブルドライバ64はXYθテーブルを駆動させる。
【0010】
つぎに動作について述べる。まず、ホストコンピュータ14からDXFファイルの図形データがシステムコントローラ6に送られ、システムコントローラ6内部のファイル変換器によってDXFファイルの図形データがレーザ描画データに変換される。変換されたレーザ描画データは、モノクロのVGA信号としてDMDドライバ63に送られ、さらにDMDドライバ63はモノクロのVGA信号に応じた図形になるようにDMD1の各微小ミラーを傾動、制御する。次に、システムコントローラはD/Aコンバータを介してXYθのテールブドライバ64に位置指令信号を送り、Xテーブル231、Yテーブル232及びθテーブル233が所定の位置まで駆動するように電流Ix、Iy及びIθが供給される。各テーブル231、232及び233が所定の位置で停止した後、システムコントローラ6はレーザコントローラ6aにレーザの出射指令を送り、予めレーザコントローラ6aからレーザパワー電流若しくは電圧PWが送られ発振可能状態になる。
【0011】
光源5は光学スイッチ動作指令AOMによってレーザビームを発射するものである。出射されたレーザビームはコリメータレンズ12を通り、ほぼ平行光となってDMD1に照射され、DMD1の傾動していない微小ミラーに照射されたレーザビームは、図示していない光アブソーバによってレーザのエネルギは吸収される。また、DMD1の傾動した微小ミラーに照射されたレーザビームは反射し、さらに反射ミラー13上で反射した後、Fθの集光レンズ3に入る。集光レンズ3内に入るレーザビームの断面はすでに所定の図形となっており、集光レンズ3を通してフォトレジストが塗布されたプリント基板4に照射される。この操作により基板4上には、システムコントローラ6で形成された図形が露光描画される。さらにAOMのスイッチによってレーザ出射を停止し、同様の操作を行えばプリント基板の別の位置に同様の若しくは異なる図形を形成できる。これを基板4全体に露光すれば、1つの描画図形を描くことができる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)
本実施例は、図1に示した描画装置を用いた実施結果についてを述べる。基板4には、ポジタイプのフォトレジストを約0.8μm塗布したクロム蒸着ガラスを使用し、光源5には、波長442nm、発振出力100mW、シングルモードのレーザビームを発するHe−Cdレーザを使用して20×20セルの2次元データコードを作製した。レーザビームの直径は、コリメータレンズ12を通過した位置で8mmであった。DMD1の上では、縦横各10枚、合計100枚の微小ミラーで2次元コード1セル分を形成し、200×200、合計40000枚の微小ミラーによって20×20セル、3.4mm角の2次元コードをDMD1の図形画像を形成した。
DMD1で画像化された2次元コードのレーザビームは、スキャナ2内を通りFθの集光レンズ3で集光し、1/2の大きさの2次元コードを(フォトレジストが塗布されたクロム蒸着の)基板4に照射し露光する。
レーザビームの照射時間(露光時間)は、約0.3秒間以上で現像後十分認識可能な2次元コードを作成でき、1秒以上でオーバ露光状態になった。
【0013】
本発明の露光プロセスのタイムチャートを図3に示す。システムコントローラ6は、ホストコンピュータ14からコード内容の指令を受けるための交信時間24、2次元コードをエンコードする時間25、DMD1にエンコードデータ画像を送る時間26、スキャナドライバに位置指令を送る時間27、レーザの光学スイッチ(AOM)にレーザ出射指令を送る時間28、並びにAOMへのOFF指令、スキャナモータの原点復帰指令並びにDMD画像OFF指令を送る時間29の時間を必要とする。実施例では、交信時間は指令交信24を約60m秒間、25が約200m秒間、26を33m秒間、27を10m秒間、28を5m秒間および29を10m秒間とした。また、指令交信24と25、25と26、及び26と27の間はそれぞれ2m秒間とし、スキャナミラーの位置決め時間を15m秒間、露光時間を300m秒間、指令交信29と24のインターバルは20m秒間とした。
【0014】
すなわち、本発明による描画装置では20×20セルの2次元コードを形成するために644m秒間必要であった。これは、第1の従来例に開示された描画装置の描画時間に比べると著しく短縮されている。図4は、第1の従来例の装置を用いて本実施例と同様の2次元コードを形成したときのタイムチャートである。
開示されている描画装置の露光プロセスにおいて、システムコントローラ6は、ホストコンピュータ14からコード内容の指令を受けるための交信時間24、2次元コードをエンコードする時間25、スキャナドライバにセル位置指令を送る時間30、AOMにレーザ出射指令を送る時間28、AOMにレーザ出射停止指令とスキャナドライバに2次元コードセルの第2、3、・・・・・nの位置指令を送る時間31が必要となる。
従来の描画装置では、24が約60m秒間、25が約200m秒間、30が10m秒間、24と25及び25と30がそれぞれ2m秒間、位置決め時間が15m秒間×セル数、露光時間が3m秒間×セル数の合計の時間、2次元コード形成にかかり、20×20セルで00セルを露光する必要がある2次元コードで3674m秒間の描画に費やしていた。
また、この時間の約3000m秒間はスキャナ2を操作させている時間であった。さらに、従来方法でスキャナ2の位置決め時間を短縮しようとすると、スキャナモータが急激な回転の加減速に追従しなくなり、停止位置で減衰振動の発生を伴って、最悪正規位置とは違う位置にセルを描画してしまうことがあった。本発明では、従来に比べ、描画時間を約1/5に短縮できるという効果と共に、2次元コード描画中にスキャナを1回しか動作させないのでセルの位置が精密な2次元コードを形成できる効果もある。
【0015】
本発明は、液晶パネルのような大量生産され、しかも生産ラインのマーキングタクトタイムが極めて短い製品に対する2次元コードの描画に最適である。また、バーコード等のレーザビームスキャン距離が極めて長い描画には、さらに効果がある。本実施例で、3つの画像をつなぎ合わせてバーコードを形成する時間は約2.3秒であるが、従来例では15秒以上の時間を要する。すなわち、描画する図形が大きくなればなるほど、本発明の効果は大きくなる。
なお、本実施例では光源5にHe−Cdレーザを使用したが、Arレーザ若しくはエキシマレーザ、又は非線形光学結晶及びYAGレーザ、半導体レーザ、YVO4 レーザ、YLFレーザ若しくはファイバレーザと組み合わせることによって高調波成分の波長のレーザビームを発する光源を使用しても良い。すなわち、光源がフォトレジストを感光されることができれば、特に光源を限定するものではなく、紫外線を発する水銀ランプでも良い。なお、YAGレーザ、YVO4 レーザ、YLFレーザおよびファイバレーザは、希土類元素を含有するものである。また、本実施例では2次元コードを描画対象としたが、文字、記号若しくは図形の描画も可能である。
【0016】
(実施例2)
本実施例は、図1に示す構成の描画装置において、図5に示すようにレーザの光源とDMDとの間の光軸上に光軸方向に移動可能なコリメータレンズを配置した描画装置の例である。
図1のコリメータレンズが稼働しない描画装置では、Fθの集光レンズ3直下と周辺部におけるレーザビームの形状が図6のように異なる。レーザビーム形状はFθ集光レンズ直下では真円に近いが、周辺部では楕円状になる。図7は基板上の描画位置におけるレーザビーム形状の真円度を示すものである。なお、基板上の描画位置が0cmは光軸上を表す。図7からわかるように、描画位置が光軸から離れるとレーザビーム形状の真円度は最大10%程度悪くなる。したがって、図1の描画装置における描画画像は歪むことがあった。
図5において、32はX軸スライダで、これによりコリメータレンズ12は光軸と平行方向に移動可能となる。よって、コリメータレンズ12を通過するレーザビーム径を変えることができる。また、スライダ32をモータとボールベアリングをX軸スライダに取り付ければ、任意の位置にコリメータレンズを移動できるようになる。さらに、スキャナミラーの回転角度をスキャナモータに具備する回転角度検出器によって検知し、スキャナミラーの回転角度に応じてX軸スライダ32を所定の位置に移動させればレーザビームのスポット径はさらに改善される。図8は基板上の描画位置におけるレーザビーム形状の真円度を示すもので、実施例1の場合に比べレーザビームの真円度は約40〜50%改善された。
【0017】
本実施例では、レーザビームをスキャンモータの回転角度検出器によって予見、すなわち間接的に検知したが、図9のように、スキャンミラーとFθの集光レンズ3との間に90%透過ミラー33を設置し、90%透過ミラー33で反射したレーザビームを集光レンズ3を通してCCD等の2次元画像センサ35で検知すれば直接ビーム位置を検出することも可能である。図9の描画装置を用いた場合、描画プロセスのタイムチャートは図10のように、システムコントローラは、AOMへのON指令28の前に、AOMへON/OFF指令36を出し、1〜3m秒間レーザを出射する。この時、すでにスキャナミラーは露光すべき位置に位置決めされているので、2次元画像センサ35上の特定の位置にレーザビームが照射される。2次元画像センサ35上でレーザビーム照射位置を特定した後、図5に示すコリメータレンズ12をスライダ32によって所定の位置に移動させれば、図8に示した実施例2の楕円率に相当するレーザビーム形状を得ることができる。
【0018】
以上のようにレーザビームの位置をスキャナモータの回転角度から間接的に検知する方法の他、2次元画像センサを用いた直接検知によってコリメータレンズを移動させ、レーザビーム形状の改善も可能である。
また、2次元画像センサによって、描画する図形の位置を検出して図形の歪み率を予め把握しておけば、DMD画像の図形の歪みを補正して描画することも可能である。
また、本実施例ではコリメータレンズを使用したが拡張レンズ、縮小レンズを使用しても良いことは明らかである。さらに本実施例ではレーザ光源とDMDとの間にコリメータレンズを移動させるXスライダを配置したが、DMDとスキャナとの間にコリメータレンズをXスライダと共に配置してもよい。
【0019】
(実施例3)
本実施例は、図23のような露光部と非露光部の斜め境界線が直線にならない現象に対する解決例を示したものである。たとえば、図11のような形状の図形を露光する場合、図1に示した本発明の描画装置では、露光描画して形成されるパターンは図12のようになる。これは、DMD1の微小ミラーが四角形であるため、四角形一辺の長さ以下の分解能の図形は原理的に描画できないことによるものである。したがって、露光部と非露光部の斜めの直線は微小ミラーの平面形状が反映された凹凸形状になる。図13は、図11のような図形を描画する時のDMD微小ミラーの傾動状態を模式的に示したもので、図13からも斜線を直線にすることが困難であることは明らかである。
そこで、本実施例ではレーザの光学スイッチAOMをON状態にしたとき、露光すべき図形画像をスキャナミラーによってDMD1の微小ミラー1列以下若しくは複数列以下に相当する距離を移動するようにしたものである。その様子を図14に示す。図14は描画する基板面の露光状態を模式的に表したもので、DMDで形成された投影図形を矢印方向に微小ミラー斜め一列以下分繰り返し動かすものである。これによって、描画された図形は図15に示すように露光部と非露光部の斜め境界の凹凸がなめらかになる。これは、微小ミラー斜め一列以下分繰り返し矢印方向に動かすことによって、露光部分と未露光部分の境界が不明瞭になるためである。
【0020】
次に具体的なスキャナミラーの動作方法について説明する。実施例1では、図16(a)に示すように、システムコントローラ6の指令によりスキャナドライバ62からスキャナモータ212、222にスキャナモータ電流が供給され、スキャナミラーが所定の位置に達すると、スキャナモータ212、222はスキャナモータ電流IRによってサーボロックされる。これによりスキャナミラー211,221の回転角度は指令点で停止することになる。一方、本実施例では図16(b)に示すように、サーボロックされるスキャナモータ電流に100Hz、振幅IFの変調電流を印加する。これによりスキャナミラーの回転角は指令点を基準にして100Hzの振動を発する。したがって、描画される図形は基板面において、図14のように繰り返し動くことになる。すなわち、図17に示す露光部と非露光部の斜め境界のAおよびBの値は小さくなる。本実施例では、さらに基板上における露光部と非露光部の斜め境界のAおよびBの値の変調振幅距離依存性を調べた。図18はその結果を示すものである。スキャナミラーを振動させない場合AおよびBの値は16μm弱で、変調振幅距離の増加に伴い、AおよびBの値はだんだん小さくなった。変調振幅距離4μmでAおよびBの値は10μm以下になり露光部と非露光部の斜め境界の直線性は良くなった。以上のように本発明ではスキャナミラーを振動させることにより直線性の良い境界線を得ることができる。また、図1に示した構成の描画装置で拡大露光を行うとき、その描画図形は図19のように微小ミラーの境界に相当する部分が未露光になり、露光図形に格子状の模様が残るという問題点があった。このような拡大露光に対して本実施例の図形を振動させながら露光を行えば、未露光部分はなくなり目的とした図形を描画できるという効果もある。
【0021】
また、DMD画像を1画素分、移動させることによって本実施例と同様の効果がある。描画の過程を模式的に表したものを図20に示す。図において101、102、103及び104はDMD上の微小ミラーで、401は微小ミラー102が傾動したときの基板4上での露光領域を、402は微小ミラー103が傾動したときの基板4上での露光領域を示す。図のように微小ミラー102と103を高速に交互に移動させると微小ミラーが傾動する過程で必然的に401と402が露光されることになる。すなわち、図19の図形を1画列だけ交互に移動させると、微小ミラーの間隙に相当する未露光部はなくすことができる。
なお、本実施例では、スキャナーミラーを振動させ図形を移動させたが、基板を支持するテーブルにXYステージや圧電素子等を取り付けて振動させても良く、あるいはレーザの光源とスキャナとの間にポリゴンミラー等のレーザビーム走査機構によって図形を移動させても良い。また、図2に示す本発明の描画装置に対しても有効である。
【0022】
本実施例では、1画素列を交互に繰り返し動かしたが、図形によってはn画素以上の画素を1ユニットとした場合にはn列分以上動かしても同様の効果が得られる(nは2以上の整数)。
また、本実施例では、図1に示す描画装置について実施したものであるが、図2の描画装置において、支持デーブル、若しくはDMD上の微小ミラーからなる画像を1画素列若しくは複数画素列動かせば同様の効果が得られることは明らかである。
なお、本発明の描画装置はフォトレジストを感光させる紫外線による露光に限定するものではなく、DMDの微小ミラー、スキャナミラー及び反射ミラー、並びにレンズ等を適切に選定すれば、レーザ光源に炭酸ガスレーザ、YAGレーザ等の赤外線を発するレーザ光源の使用も可能である。これによって、樹脂、紙、金属材料、又は金属薄膜蒸着ガラス基板へのマーキングも可能となる。
また、本発明の描画装置はバーコードの描画にも使用できる。
【0023】
【発明の効果】
以上の述べたように、本発明によれば、レーザ光源とレーザスキャナとの間に、独立に傾動する複数の微小ミラーからなるデジタルマイクロミラーデバイスを配置し、レーザビームをデジタルマイクロミラーデバイス上で反射させ描画するので、2次元コードの形成時間が短くなり、しかもセルの位置決め精度が良くなる効果がある。また、斜線図形に対して露光部と非露光部との境界が直線的なり、しかもDMDの各微小ミラーの間隙に相当する格子模様が形成されなくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の描画装置を示す模式図である。
【図2】本発明の第2の描画装置を示す模式図である。
【図3】本発明の実施例1の描画装置を用いた露光プロセスのタイムチャートである。
【図4】従来の描画装置を用いた露光プロセスのタイムチャートである。
【図5】本発明の実施例2に用いた描画装置の模式図である。
【図6】本発明の実施例2に用いた描画装置によるレーザビーム形状を示す模式図である。
【図7】本発明の実施例1に係る描画装置による基板上の描画位置におけるレーザビーム形状の真円度を示す図である。
【図8】本発明の実施例2に係る描画装置による基板上の描画位置におけるレーザビーム形状の真円度を示す図である。
【図9】レーザビーム位置検出ができる本発明の実施例2に係る描画装置を示す模式図である。
【図10】図9に係る描画装置を用いた露光プロセスのタイムチャート図である。
【図11】実施例3で形成するべき図形形状を示す図である。
【図12】従来技術で形成した図11の図形である。
【図13】DMD上の微小ミラーをに傾動させ形成した図11の図形である。
【図14】描画する基板面の露光状態を示す模式図である。
【図15】図14の示す露光方法で形成された図形形状を示す図である。
【図16】本発明の(実施例1及び3に係る)スキャナ回転角及びスキャナモータ電流を示すタイムチャートである。
【図17】露光描画すべき露光部と非露光部の斜め境界図形の距離A及びBを説明する図である。
【図18】形成された斜め線図形の距離A及びBのスキャナによる基板上の変調振幅距離依存性を示す図である。
【図19】拡大露光描画した図形の模式図である。
【図20】本発明の実施例3の露光プロセスを示す図である。
【図21】従来のスキャナを具備した描画装置を示す模式図である。
【図22】従来のDMDを具備した描画装置を示す模式図である。
【図23】従来のDMDを具備した描画装置で形成した描画図形を示す図である。
【符号の説明】
1:DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)
101〜104:微小ミラー
2:スキャナ
211:X軸スキャナミラー 212:X軸スキャナモータ
221:Y軸スキャナミラー 222:Y軸スキャナモータ
3:集光レンズ
4:基板
401、402:露光領域
5、7:光源
6:システムコントローラ
6a:レーザコントローラ
6b:スキャナコントローラ
6c:DMDコントローラ
6d:テーブルコントローラ
61:レーザドライバ
62:スキャナドライバ
63:DMDドライバ
64:テーブルドライバ
8:光アブソーバ
9:光学系
10:移動テーブル
11:XYテーブル
12:コリメータレンズ
13:反射ミラー
14:ホストコンピュータ
33:90%透過ミラー
34:集光レンズ
35:2次元画像センサ

Claims (6)

  1. 光ビームを発する光源(5)と、前記光ビームを走査するスキャナ(2)と、前記光ビームが照射される基板(4)と前記スキャナ(2)との間に設けた集光レンズ(3)とを具備し、前記光ビームを前記スキャナの走査によって前記基板(4)上に照射し所定の文字、図形若しくは記号等のパターンを描画する描画装置において、
    前記光源(5)と前記スキャナ(2)との間に設けた独立に傾動する複数の微小ミラーからなるDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)(1)を設けたことを特徴とする描画装置。
  2. 前記光源(5)と前記DMD(1)との間、又は前記DMD(1)と前記レーザスキャナ(2)との間の光軸上に前記画像の大きさを調整する調整レンズ(12)と、この調整レンズ(12)を前記光軸に対して並行に移動させる調整レンズ移動手段(32)とを設けた請求項1記載の描画装置。
  3. 前記調整レンズ(12)は、拡張レンズ、縮小レンズ若しくはコリメータレンズのいずれかである請求項2記載の描画装置。
  4. 前記基板(4)は、金属、有機物、若しくは金属薄膜蒸着のガラス又はフォトレジスト塗布したものである請求項1記載の描画装置。
  5. 前記光源(5)は、He−Cdレーザ、Arレーザ、若しくはエキシマレーザ、又は非線形光学結晶及びYAGレーザ、半導体レーザ、YVO、レーザ、YLFレーザ若しくはファイバレーザと組み合わせることによって高調波成分の波長のビームを発するレーザである請求項1記載の描画装置。
  6. 前記光源(5)は紫外線を発する水銀ランプからなる請求項1記載の描画装置。
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