JP4356145B2 - 軸受装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸受によりシャフトを回転自在に保持した軸受装置およびその製造方法に関するもので、特に、外部からの振動や衝撃が加わった時に、シャフトが軸受から抜けないようにするための抜け止め機構を、製造時に、容易に、製造、組み立てられるようにした構成および方法に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、磁気ディスクを高速回転駆動するディスク駆動装置におけるシャフトの抜け止め機構としては、図4に示す構成のものがある。図4は、従来のディスク駆動装置の断面図であり、4は中空の円筒状の軸受保持部材であり、基板8に、その一端部が突出するように固定されている。この軸受保持部材4の内側には、軸受3の外輪が固定され、その内輪にはシャフト1が挿入固定され、シャフト1は、回転自在に軸受保持部材4に保持されている。
【0003】
2は、一方が開口され、他方が閉成部2aにより閉成されており、その閉成部2aの中央に前記シャフト1と係合する透孔2bを有するカップ状の回転部材であり、前記透孔2をシャフト1に圧入することによりシャフト1に固定されている。また、このカップ状の回転部材2の内側壁には環状のロータマグネット9が固定されており、そのロータマグネット9と前記軸保持部材4の外側に環状に配置固定された駆動コイル10とによりモータが構成されている。そして、前記カップ状の回転部材2の外側壁には1枚あるいは複数枚の磁気ディスク(図示せず)が固定されている。
【0004】
また、前記シャフト1の下端部には係止溝1aが設けられており、この係止溝1aにはドーナツ状の抜け止め部材5が回転可能に係合され、その抜け止め部材5の外周部は軸受保持部材4に固定されている。すなわち、前記シャフト1が抜けようとすると、前記抜け止め部材5が前記係止溝1aに引っ掛かり、シャフト1が抜けるのを防止するよう構成されている。なお、6はシャフト1のスラスト軸受である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来構成では、加工精度を要するシャフトに係止溝を設けるためのコストが掛かり、また、軸受上方にシール機構がないために、モータ回転時に遠心力により軸受オイルが飛散してしまうという問題点も有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明の軸受装置は、一端部が突出するように基板に固定された中空の円筒状の軸受保持部材と、その軸受保持部材の前記中空部内壁に外周が固定された軸受と、その軸受に回転自在に保持されたシャフトよりなる軸受装置において、一方が開口され、他方が閉成部により閉成されており、その閉成部の中央に前記シャフトと係合する透孔を有するカップ状部材の前記閉成部から、切り出された前記透孔を含む盤状部材を、その透孔を前記シャフトに挿入することによりシャフトに固定するとともに、前記カップ状部材を、前記盤状部材を覆うように、前記閉成部と盤状部材との間に所定の間隙が存在した状態で、前記軸受保持部材の先端に固定したことを特徴とする軸受装置であり、この構成によれば、抜け止めのために、特に、シャフト自体に加工を施す必要もなく、抜け止めを構成する円盤状部材は、カップ状部材の閉成部より切り出されたものであるため、特に、新たな材料を必要としないものである。また、カップ状部材と盤状部材とで、実質的に、軸受の上方を閉鎖した状態となるため、軸受からの油の離散を阻止する働きもある。
【0010】
次に、本発明の請求項1に記載の発明は、一端部が突出するように基板に固定された中空の円筒状の軸受保持部材と、その軸受保持部材の前記中空部内壁に外周が固定された軸受と、その軸受に回転自在に保持されたシャフトよりなる軸受装置の製造方法において、一方が開口され、他方が閉成部により閉成されており、その閉成部の中央に前記シャフトと係合する透孔を有するカップ状部材の前記閉成部から、前記透孔を中心とする盤状部材を離脱可能に形成し、透孔を有する回転部材を、その透孔を前記シャフトに挿入することによりシャフトに固定するとともに、離脱可能に前記カップ状部材に保持されている前記盤状部材の透孔を前記シャフトに挿入固定し、その回転部材とカップ状部材が固定されたシャフトを、前記軸受保持部材に固定され軸受に所定の位置まで挿入し、その挿入過程において、前記カップ状部材は、前記軸受保持部材の先端に係合固定され、さらなる前記シャフトの挿入に伴って、前記盤状部材を、前記カップ状部材から離反させて、前記軸受の端部と前記カップ状部材の閉成部材との間に位置せしめることを特徴とする軸受装置の製造方法であり、この方法によれば、抜け止めのために、特に、シャフト自体に加工を施す必要もなく、抜け止めを構成する円盤状部材は、カップ状部材の閉成部より切り出されたものであるため、特に、新たな材料を必要としないものである。また、カップ状部材と盤状部材とで、実質的に、軸受の上方を閉鎖した状態となるため、軸受からの油の離散を阻止する働きも軸受装置が容易に製造できるものである。
【0011】
次に、本発明の請求項2に記載の発明は、前記盤状部材は、カップ状部材の前記閉成部を、プレス加工により打ち抜いた後、元の位置に圧入されていることを特徴とする請求項4に記載の軸受装置の製造方法であり、前記盤状部材は、プレス加工によりカップ状部材より切り出されているため、その円盤状部材は、容易には、その切り出された後の開口から抜け出ることはないものである。
【0012】
次に、本発明の請求項3に記載の発明は、前記回転部材は、前記透孔の周辺に突起部を有しており、シャフトに固定された状態で、その突起部が前記カップ状部材の盤状部材に当接されていることを特徴とする請求項4に記載の軸受装置の製造方法であり、回転部材に形成された突起部を盤状態に当接せしめることにより、シャフト挿入時に、より確実に盤状体をカップ状部材から離反せしめることができるものである。
【0015】
(実施の形態)
以下に、請求項1ないし請求項8に記載された本発明の実施の形態について、図1ないし図3を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態における抜け止め部材のプレス加工工程の説明図、図2は軸受装置の組立工程の説明図であり、図3は本発明の実施の形態における軸受装置の断面図である。なお、従来例で説明したものと類似な構成部には同一の符号を付している。
【0016】
図1において、5は一方が開口され、他方が閉成部5bにより閉成されており、その閉成部5bの中央に後述のようにシャフト1と係合する透孔5cを有する金属よりなるカップ状部材であり、前記閉成部5bから、プレス加工により前記透孔5cを中心とする円盤状等の盤状部材5aを一度打ち抜き、その打ち抜かれた盤状部材5aを元の位置に圧入する。すなわち、盤状部材5aは、いわゆるプッシュバックされ、離脱可能にカップ状部材5に保持されている。
【0017】
図2において、1はシャフトであり、2は一方が開口され、他方が閉成部2bにより閉成されており、その閉成部2bの中央に前記シャフトと係合する透孔を有するカップ状部体であり、かつ、その透孔の周辺は内側に向かって突出した突出部2dが形成されている。また、前記カップ状部材2の内側壁には、モータを構成する環状のロータマグネット9が固定されいる。
【0018】
この両カップ状部材5と2は、図2に示すように、それぞれに設けられた透孔をシャフト1に圧入することにより固定される。このとき、カップ状部材2に形成された前記突起状部2dの先端が前記盤状部材5に当接し、両カップ状部材5,2の閉成部5bsと2bとの間には間隙が出来るように配置されている。
【0019】
このように両カップ状部材5,2が固定されたシャフト1を、カップ状部材5の内壁に接着剤を塗布した状態で、従来例と同様に軸受保持部材4に予め固定されている含油軸受3の内輪に、シャフト1の先端がスラスト軸受6に当接するまで圧入し、固定する。
【0020】
このシャフト1の挿入過程において、まず、カップ状部材5が軸受保持部材4の先端に当接係合し、軸受保持部材4の先端に接着固定される。この状態で、さらに、シャフト1を下降せしめると、シャフト1に固定されている前記盤状部材5はシャフト1と共に下降しようとし、あるいは、カップ状部材2に形成された突起部2dに押されて、プッシュバックによりカップ状部材5に仮止め状態にある盤状部材5は、カップ状部材5より離反し、図3に示すように、カップ状部材5の閉成部5bと軸受3の上端との間に位置した状態となる。
【0021】
この状態で、何らかの原因でシャフト1に軸受3より抜ける方向に力が掛かると、盤状部材5aがキャップ状部材5の閉成部5bに当接し、シャフト1が抜けるのを阻止するように働く。更に、図3に示すように、前記カップ状部材5および盤状部材5aは、前記含油軸受3の上側を実質的に覆うように形成されているため、前記含油軸受3のオイルのシール効果も有している。
【0022】
なお、プレス加工で打ち抜かれた部分の破断面は、下方向に向かって変形しているか、少なくとも平面でないために、一度打ち抜くと、逆方向から打ち抜いた部分を通すことができず、たとえ破断面が平面であっても直径が同じであると通すことができないため、係止部を設けなくとも、抜け止めが確実に行えるものである。
【0023】
また、殆どの組立を一方向から行い、1つのプレス部品で抜け止め機構を形成しているため、複雑な工程を要さず、更に抜け止め機構を形成しているカップ状部材5が含油軸受3の上部を覆っているため、軸受のシール効果も有するという安価で優れた軸受装置を実現できる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明の軸受装置およびその製造方法によれば、1つのプレス部品で抜け止め機構を形成しているため、複雑な工程を要さず、更に抜け止め機構を形成しているカップ状部材が含油軸受の上部を実質的に覆っているため、軸受のシール効果も有するという安価で優れた軸受装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における軸受装置に使用される抜け止め部材のプレス加工工程における側断面図
【図2】本発明の実施の形態における軸受装置を使用したディスク駆動装置の組立て工程中の側断面図
【図3】本発明の実施の形態における軸受装置を使用したディスク駆動装置の断面図
【図4】従来のディスク駆動装置の断面図
【符号の説明】
1 シャフト
1a 係止溝
2 カップ部材
2a 閉成部
2d 突起部
3 軸受
4 軸受保持部材
5 カップ状部材
5a 盤状部材
5b 閉成部
6 スラスト軸受
8 基板
Claims (3)
- 一端部が突出するように基板に固定された中空の円筒状の軸受保持部材と、その軸受保持部材の前記中空部内壁に外周が固定された軸受と、その軸受に回転自在に保持されたシャフトよりなる軸受装置の製造方法において、一方が開口され、他方が閉成部により閉成されており、その閉成部の中央に前記シャフトと係合する透孔を有するカップ状部材の前記閉成部から、前記透孔を中心とする盤状部材を離脱可能に形成し、透孔を有する回転部材を、その透孔を前記シャフトに挿入することによりシャフトに固定するとともに、離脱可能に前記カップ状部材に保持されている前記盤状部材の透孔を前記シャフトに挿入固定し、その回転部材とカップ状部材が固定されたシャフトを、前記軸受保持部材に固定され軸受に所定の位置まで挿入し、その挿入過程において、前記カップ状部材は、前記軸受保持部材の先端に係合固定され、さらなる前記シャフトの挿入に伴って、前記盤状部材を、前記カップ状部材から離反させて、前記軸受の端部と前記カップ状部材の閉成部材との間に位置せしめることを特徴とする軸受装置の製造方法。
- 前記盤状部材は、カップ状部材の前記閉成部を、プレス加工により打ち抜いた後、元の位置に圧入されていることを特徴とする請求項1に記載の軸受装置の製造方法。
- 前記回転部材は、前記透孔の周辺に突起部を有しており、シャフトに固定された状態で、その突起部が前記カップ状部材の盤状部材に当接されていることを特徴とする請求項2に記載の軸受装置の製造方法。
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