JP4355504B2 - グラビア塗布方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、均一な塗布量分布を要求される用途に有用なグラビア塗布方法及びその装置に関し、特に互いに平行な多数の細い彫刻模様を表面に有するグラビアロールに関する。
【0002】
【従来の技術】
塗布液をフィルムベース上に塗布する方法として、グラビア塗布方法がよく知られている。グラビア塗布方法は一例を図1に示すように、回転駆動されるグラビアロール1の表面に塗布液2を供給し、グラビアロール1の表面に押し当てたドクターブレード3によってグラビアロール1の表面の余剰塗布液を掻き落とした後、グラビアロール1のセル内の塗布液をフィルムベース4上に塗布するというものである。ドクターブレード3は、塗布液貯留部5からグラビアロール1表面に塗布液2が供給されてからフィルムベース4に接触するまでの間で、グラビアロール1表面を押し当てている。なお、図1において6a〜6cはガイドロール、8は乾燥部、90は紫外線照射式硬化装置である。また、フィルムベース4は矢印Y1方向に走行し、グラビアロール1は矢印Y2方向に回転する。このことから「リバース」グラビア塗布方法と呼ばれている。
【0003】
この場合、図2に示すように、ドクターブレード3は真直な先端縁をグラビアロール1の表面に押し当てているが、実際には図3に示すように、グラビアロール1は自重等で下方に撓むため、ドクターブレード3の接触端3aとグラビアロール1と間には、図4に模式的に示すように、ロール幅方向に不均一な隙間7ができてしまう。従って、その影響でドクターブレード3による掻き取り量がロール幅方向で不均一となり、その結果、フィルムベース4(図1参照)に対する幅方向塗布量分布が不均一になってしまう。
【0004】
その影響は、フィルムベース4に対する塗布量が少ない場合に特に顕著に現れる。例えば、液晶ディスプレイの反射防止膜を構成する塗布液をフィルムベース上に塗布するような場合、塗布量が10cc/m以下と少ないために、塗布量(膜厚)分布の均一化要求が特に厳しく、塗布量均一化のための対策が必須となる。
【0005】
塗布量をフィルムベースの幅方向に均一化する方法は、各塗布方式によって種々開発されている。例えば特開平6−55124号公報には、ブレードコーターの場合において、図5に示すように、ブレード11の先端縁11aをバックアップロール12の撓みに合わせて湾曲化する技術が開示されている。
しかし、上記公報の技術を応用して、グラビア塗布の場合のドクターブレードの先端縁を湾曲化しても、ドクターブレードを接触させる対象が金属製のグラビアロールであり、ブレードコーターの場合のフィルムや紙と異なり柔軟性を有しないため、グラビアロールにドクターブレードを均一に当てて塗布量分布の均一化を図ることは難しい。
【0006】
そのため、実際には、塗布量均一化を図るための対策として、図6に示すように、ドクターブレード3の組み付け初期の段階において、ドクターブレード3を、回転するグラビアロール1に押し当て、ドクターブレード3の先端縁をグラビアロール1により摩耗させ、両者の当たりを馴染ませるという方法をとらざるを得なかった。図において、9はならし運転により削り取られる部分を示す。しかし、グラビアロール1の撓みが大きい場合には、ドクターブレード3の先端が十分に削れるまでに長い時間をかけてならし運転しなくてはならず、生産性を大きく低下させる要因となっていた。
【0007】
また、グラビアロール1自体を撓みにくい構造にすることで塗布量分布の均一化を図ることも考えられる。具体的には、図7に示すように、グラビアロール端部に形成したジャーナル部1aを軸受部10に嵌合することでグラビアロール1を軸支する構造において、グラビアロール1の軸受間距離L1を狭めたり、ジャーナル部1aの径djを大きくしたり、ジャーナル部1a基端部と軸受部10との間隔L2を狭めたり、グラビアロール1の径dGを大きくする等の手段によって、グラビアロール1の撓みを抑えることができる。しかしながら、このような種々の手段を講じてもグラビアロール1の撓みを完全に無くすことはできず、従って、残された撓み量によって塗布量分布が不均一となる問題は解消されることはない。
【0008】
上記事情を考慮して、グラビア塗布の塗布量が極めて少ない場合であっても、ドクターブレードの使用開始直後からグラビアロール円周方向の塗布量分布の均一化を図ることができ、これにより、ならし運転を殆ど要せずに微小量のグラビア塗布時であっても良好な均一塗布面が得られ、塗布時間を大幅に短縮して生産性の向上を図ることのできるグラビア塗布方法及び装置が求められていた。
そこで、本出願人の先行発明に係るグラビア塗布方法(例えば、特許文献1参照)では、後述するように、グラビアロール表面に塗布液を供給し、該グラビアロール表面に押し当てたドクターブレードによってグラビアロール表面の余剰塗布液を掻き落とした後、グラビアロールのセル内の塗布液をフィルムベースに塗布するグラビア塗布方法であって、前記グラビアロールの軸垂直方向撓みと略同等の撓みをドクターブレードに付与して前記余剰塗布液の掻き落としを行うようにしている。
【0009】
【特許文献1】
特願2002−63792号
【0010】
このグラビア塗布方法によれば、ドクターブレードにグラビアロールの撓み相当の撓みを予め付与するようにしているので、ドクターブレードの組み付け初期の段階から、自重等により撓んだ状態のグラビアロール表面にドクターブレードの接触端をロール軸方向にわたって均一に当てることができる。従って、グラビアロール表面の塗布液の量をロール軸方向で均一に制御することができ、フィルムベースに対する塗布量分布の均一化を図ることができる。また、新しくドクターブレードを組み込んだ初期の段階から、ならし運転を長時間しなくとも、グラビアロール表面にドクターブレードを均一に当てることができるので、生産性を向上することができるようになった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記グラビア塗布で使用するグラビアロール1の版(メッシュ)の形状は、斜線(斜線型カップ)、格子(台形カップ)、ピラミッド(ピラミッド型カップ)など種々ある。
しかしながら、このようなグラビア塗布方法で塗布量が少ないと、ベース上に塗布された塗料がグラビア版形状通りの模様を形成してしまう場合がある。また、塗膜を薄く形成する場合、各セルに保持される塗料の量が少なくなるため、塗り抜けがより生じやすくなった。種々の実験の結果、グラビアにおいてグラビア彫刻の形状は、ロール円周方向に対して所定の角度αで平行に刻まれた多数の細い彫刻模様(断面ノコギリ刃状)の斜線(斜線型カップ)が他の形状のものよりも秀でていることが判明した。図8はこの平行に刻まれた多数の細い彫刻模様を有するグラビアロールの例を示している。この場合、メッシュの大きさも、例えば♯50〜#500/インチの範囲で効果が大きいことが判った。
【0012】
ところが、Wetの塗布量10cc/m以下で、このようなロール円周方向に対して所定の角度αで平行に刻まれた多数の細い彫刻模様のグラビアロールを用いてみると、彫刻模様(版目)が塗布面に現れる場合のあることが分かった。この版目は特にフィルムベースに対する塗布量が少ないほど顕著に現れた。特に、塗布液中に微粒子を含むような場合には微粒子が彫刻模様に並び易いことが分かった。特に、微粒子を含む液をフイルム上に塗布し、彫刻模様の幅が数百μmとなるような場合には彫刻模様そのものは肉眼では確認し難いが、同種の幅の模様を持つ機材に重ねた時、重ねる角度によって干渉縞が発生することが分かった。
そこで本出願人は、その対策として塗布量を増やしたり、粘度を塗布量との兼ね合いで上下させることで対処していたが、しかし塗布量を増やすと風によるムラや乾燥負荷が増したり、粘度を上下させるとスジが発生し易くなったり、その対策として塗布速度を下げたりしなければならなくなるなどの別の問題が生じていた。
【0013】
本発明の目的は、上記事情を考慮してなされたもので、グラビア塗布方式で、塗布量10cc/m2以下で塗布した時にも、グラビアロールの彫刻模様の写りを塗布面に出ないようにすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明のグラビア塗布方法は、ロール円周方向に対して所定の角度αで平行なメッシュを表面に有するグラビアロールを回転させ、該グラビアロール表面に粒径10μm以下の粒子を含む0.1〜20cPの塗布液を供給して該グラビアロール表面に押し当てたドクターブレードによってグラビアロール表面の余剰塗布液を掻き落とし、プラスチックフィルムを該グラビアロールに押圧した状態で、該グラビアロールの回転方向と逆方向に前記プラスチックフィルムを走行させることによって、前記彫刻模様内の塗布液を前記プラスチックフィルムに塗布量10cc/m以下で塗布するグラビア塗布方法において、
前記プラスチックフィルムの走行速度をVbとし、前記グラビアロール表面の回転速度をVgとするとき、その比R=Vb/Vgと前記所定角度αの関係が次の(1)〜(3)のいずれか1つを満たすことを特徴とするグラビア塗布方法。
(1)R≦0.3の場合は、前記所定角度α≦45度
(2)0.3<R≦2の場合は、45<α≦60度
(3)2<Rの場合は、60α。
上記グラビア塗布方法は、更に、前記グラビアロールの外径が15mm〜250mmで、メッシュが♯100〜500/インチであることを特徴とする。
また、グラビア塗布装置の発明は、フィルムベースに塗布液を塗布するグラビアロールであってロール円周方向に対して所定の角度αで平行に刻まれた多数の細い彫刻模様を表面に有するグラビアロールと、グラビアロール表面に塗布液を供給する塗布液供給部と、塗布液が供給されてからフィルムベースに接触するまでの間のグラビアロール表面に押し当てられることでグラビアロール表面の余剰塗布液を掻き落とすドクターブレードと、前記グラビアロールの回転方向と逆方向に前記フィルムベースを走行させるフィルムベース供給手段と、を具備し、前記彫刻模様内の塗布液を前記フィルムベースに塗布量10cc/m以下で塗布するグラビア塗布装置において、前記グラビアロールが前記所定角度α≦45度のグラビアロールと、45<α≦60度のグラビアロールと、60αのグラビアロールと、の少なくとも3種類のグラビアロールから構成されるものであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用されるグラビア塗布方法及びその装置において、まず、グラビアロール表面の塗布液の量をロール円周方向で均一に制御することができ、フィルムベースに対する塗布量分布の均一化を図ることができる本出願人の先行発明の手法について図面を用いて説明する。
図10にグラビアロールとドクターブレードとの関係を表す説明図を示した。(a)は斜視図で(b)はIb矢視図である。1は本発明が対象とするグラビアロール、3は先行発明が扱っているドクターブレードである。図10において、軸受間に回転自在に軸支されたグラビアロール1の表面に塗布液2(図1)を供給し、グラビアロール1の表面に押し当てたドクターブレード3によってグラビアロール1の表面の余剰塗布液を掻き落とした後、グラビアロール1のセル内の塗布液をフィルムベース4(図1)に塗布するもので、図10(a),(b)に撓みを誇張して示すように、グラビアロール1の軸垂直方向撓みと略同等の撓みをドクターブレード3に付与して、余剰塗布液の掻き落としを行うものである。
【0016】
この場合、少なくともドクターブレード3の先端のグラビアロール1に対する接触端3aが、グラビアロール1の表面、特にグラビアロール表面の同一母線(ロール撓み無しの状態におけるロール表面の軸方向線)上に確実に接するように、ドクターブレード3に撓みが与えられていればよい。なお、図10(b)のIb方向は、グラビアロール1の最大撓み方向(略鉛直方向)に直角な方向(略水平方向)である。
【0017】
ここで、グラビアロール1の撓みの求め方を図11を参照しながら説明する。まず、グラビアロール1に撓みを与える力としては、グラビアロール1に接触するフィルムベース4の張力Tの鉛直成分、グラビアロール1に対するドクターブレード3の押圧力PBの鉛直成分、グラビアロール1の自重が存在する。ドクターブレード3は、グラビアロール1の中心から鉛直線に対して角度b1の方向の点Qの表面に、水平線とのなす角度b2の傾きで押し当てられている。ただし、次の条件を満足するように各要素が設定されている。
【0018】
(a)グラビアロールの自重>ドクターブレードの押圧力
(b)0゜<b1<90°
(c)−45°<b2<45°
(d)a1≦30゜,a2≦30゜
【0019】
即ち、(a)によれば、ドクターブレードの押圧力がグラビアロールの自重より小さいことにより、ドクターブレードの押圧力の水平成分が十分に小さくなる。また、(b)によれば、角度b1を、ドクターブレードによる水平方向の力が大きくならず、ブレードの掻き取り性の良い範囲に設定でき、(c)によれば、ドクターブレードの押圧力の水平成分を鉛直成分より小さくできる。そして、(d)によれば、フィルムベースの張力による水平成分を小さくできる。従って、上記(a)〜(d)の条件を満足することにより、グラビアロールに作用する水平方向の力が、鉛直方向の力に対して十分小さくなって、鉛直方向の力だけを考慮して撓みを求めても、実質的に問題ないレベルとなる。また、フィルムベースの張力は、フィルムベースがa1>a2の関係を有すれば、発生する水平方向分力はドクターブレードの押圧力による水平方向分力と相反する方向で生じるため、水平方向に作用する力は略相殺されることになる。仮に無視できない水平方向の力が存在しても、例えば特開平6−55124号に記載された図16に示すブレード形状とすることで、グラビアロール軸方向に沿って均一な押し当て状態が得られ、これにより塗布量分布の均一化が図られる。
【0020】
いま、グラビアロール1の最大撓みは軸垂直方向の鉛直方向に発生し、水平方向の撓みは無視できる程度と考え、鉛直方向の力にのみ注目する。グラビアロール1の自重は鉛直下方に作用するので、そのまま力Cとする。フィルムベース4の張力Tによってグラビアロール1に働く鉛直方向の力Aは、(1)式で表される。
【0021】
A=Tsina1+Tsina2 ・・・(1)
ただし、a1はフィルムベース4の入側の水平線とのなす角、a2はフィルムベース4の出側の水平線とのなす角である。また、グラビアロール1に対するドクターブレード3の押圧力PBの鉛直方向分力Bは、(2)式で表される。
【0022】
B=PBcosb2 ・・・(2)
これらA、B、Cの合力が鉛直方向に作用するので、鉛直方向の力Pを、
P=A+B+C ・・・(3)
とすれば、グラビアロール1の軸垂直方向である鉛直方向の撓みは、図12に示す両端支持梁への均等荷重による撓みとして、(4)式で求められる。
【0023】
撓み={L4P/(2EI)}
〔1/2・{(L−x)/L}2−1/12・{(L−x)/L}4〕
・・・(4)
ただし、
P:グラビアロールに撓みを与える力(均等荷重)
E:グラビアロールの縦弾性係数
I:グラビアロールの断面二次モーメント
L:グラビアロール面長(軸受間距離)/2
x:グラビアロール軸方向中点からの距離
【0024】
そこで、このグラビアロール1に生じる撓みと略同等の撓みを(4)式に基づいてドクターブレード3に付与する。これにより、ドクターブレード3の組み付け初期の段階から、自重等により撓んだ状態のグラビアロール1の表面に、ドクターブレード3の接触端3aをロール軸方向に沿って均一に当てられる。従って、グラビアロール1の表面の塗布液の量がロール軸方向で均一となり、もって、塗布液の塗布量を高精度に一定量に制御することができ、フィルムベース4に対して塗布液を、フィルムベース4の幅方向にわたって均一に塗布することができる。また、新しくドクターブレード3を組み込んだ初期の段階から、ならし運転を長時間しなくても済み、生産性の向上が図られる。
【0025】
なお、ドクターブレード3に付与する上記(4)式の撓み量分布は、これに限らず、撓み量分布を2次または3次曲線で近似して設定することもでき、この場合にも上記同様の効果が奏される。また、ドクターブレード3に付与する撓みは、上述した外力により撓ませること以外にも、計算から求まる撓み量と同じカーブを描くように、予めドクターブレード3を塑性変形させることであってもよい。即ち、本明細書ではドクターブレード3に付与する撓みとは、弾性変形により付与されるものと、塑性変形により付与されるものとの双方を含むものとする。また、前記グラビアロール3の撓みと略同等の撓みとは、求めた撓み曲線と完全に一致していなくても、±30%以内の誤差範囲に収まっていれば実質的に問題はない。
【0026】
次に、上記グラビア塗布方法を実現するためのグラビア塗布装置を詳細に説明する。
このグラビア塗布装置100は、図1に示すように、図示しない駆動手段によって回転駆動されフィルムベース4に塗布液2を塗布するグラビアロール1と、グラビアロール1の表面に塗布液2を供給する塗布液供給部(塗布液貯留部5)と、塗布液2が供給されてからフィルムベース4に接触するまでの間のグラビアロール1表面に押し当てられることでグラビアロール1表面の余剰塗布液を掻き落とすドクターブレード3とを具備し、図1に示すように、少なくともグラビアロール1に対するドクターブレード3の接触端3aに、グラビアロール1の軸垂直方向撓みと略同等の撓みを付与したものである。
【0027】
ドクターブレード3を保持する手段として、本グラビア塗布装置100ではブレードホルダを備えている。図13にブレードホルダの断面図を示した。ブレードホルダ20は、ドクターブレード3の基端部を挟む2枚の押え板21,22と、これら2枚の押え板21,22を介してドクターブレード3に挟持力を及ぼす2つの金属ブロック23,24と、金属ブロック23,24を互いに締結する締結ボルト25及びナット26とで構成している。締結ボルト25及びナット26の代わりに、流体圧で締付力(押え板に対する挟持力)を得るように構成することも可能であり、ドクターブレード3の挟持力を得る形式については特に限定されない。
【0028】
なお、ブレードホルダ20の押え板21から突出するドクターブレード3の長さLbは1mm〜50mm、好ましくは3mm〜20mmに設定することで、ブレードホルダ20側で設定されるブレード長手方向の撓み曲面を忠実にドクターブレード3の接触端3aで再現できる。また、ドクターブレード3の幅Wbは、ブレード長手方向長さが大きいほど広く設定し、取り扱い性確保のために30〜200mmに設定している。ドクターブレード3は、図14にブレード先端部の拡大図を示すように、先端の角度を鋭角の5゜〜80゜程度に設定し、そのブレード先端部の傾斜面3bと押し付けるグラビアロール表面の接線との角度が±5゜以下となるようにしている。これにより、ブレード先端部の傾斜面3bとグラビアロール表面とが互いに平坦に押し当てられ、塗布液を塗布開始直後から安定して塗布できるようになる。また、ドクターブレード3の板厚tは0.05mm〜0.5mm、好ましくは0.05mm〜0.3mmであり、適度な剛性と可撓性を備えたものが適宜使用される。また、押え板21,22の厚みは0.3mm〜3mmのものが用いられる。
【0029】
そして、本グラビア塗布装置100では、ブレードホルダ20自身を撓ませることで、グラビアロール1と同等の撓みをドクターブレード3に付与している。即ち、図15にグラビアロールにブレードホルダに狭持されたドクターブレードを押し当てている様子を示すように、ブレードホルダ20の両端を支持体31,31で支持することにより、ブレードホルダ20全体が長手方向にわたって中央部分が鉛直方向へ撓むようになる。その中央部分にホルダ撓み付与手段としての上下動機構33で外力を加えることにより、ブレードホルダ20を下方(場合によっては上方)に撓ませ、それにより、ブレードホルダ20で挟持したドクターブレード3に、グラビアロール1の軸垂直方向撓みと略同等の撓みを与えている。なお、ブレードホルダ20自身の自重も、ここでは外力の一部として考慮する。外力を付与する作用点は、ブレードホルダ20の長手方向中央部の1箇所に限らず、所定の間隔をおいて複数箇所に設け、撓み形状をより精密に設定する構成としてもよい。上下動機構33としては、ネジ式や流体圧式等、任意のものを採用することができる。
【0030】
また、上記ブレードホルダ20は、図示は省略するが、ドクターブレード3をグラビアロール1に対して着脱する機構を有しており、例えばエアシリンダによりブレードホルダ20を前後に移動させて、ドクターブレード3のグラビアロール表面からの離反動作、及び接触動作を行える構成となっている。
【0031】
このように、ブレードホルダ20を撓ませることによりドクターブレード3に撓みを付与する場合には、ドクターブレード3の撓み曲線を任意に変化させることが容易にできる。
【0032】
また、ドクターブレード3の材質は、金属、例えばSK材(炭素工具鋼 JIS G 4401)、又はポリプロピレン等の樹脂のいずれも採用することができる。金属で構成した場合は、十分な耐摩耗性を発揮できると共に高い剛性を発揮できることにより、余剰塗布液の掻き取り性が良好となり、高精度な塗布量分布を安定して確保できる。また、樹脂で構成した場合は、グラビアロールに傷を付けるおそれがなくなる。
さらに、ドクターブレード3のグラビアロール1との接触は、グラビアロール1との接触点における接線とドクターブレードとの交差角が45゜以下とすることが好ましく、この場合に良好な掻き取り性が得られる。
【0033】
また、グラビアロール1は金属で構成するのが基本であるが、金属ロールの表面を摩耗防止のためのセラミックコーティングで覆い、その表面に版目(メッシュ)を形成したセラミックグラビアロールとしてもよい。
フィルムベース4は、シート状でもよく、帯状の連続フィルム又は紙ベースでもよい。使用するフィルムベースの幅は例えば最大3m前後で、厚みは5〜300μmのものが好適であるが、この限りではない。
【0034】
また、フィルムベース4はその用途により適宜好ましいものが選択され、具体的には透明支持体が用いられる。透明支持体としては、プラスチックフィルムを用いることが好ましい。プラスチックフィルムを形成するポリマーとしては、セルロースエステル(例:トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例:ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、ポリオレフィンなどが挙げられる。
【0035】
また、塗布液は、特に限定されないが、固形分濃度0.01〜80重量%で、粘度0.1〜20cP、塗布量10cc/m 以下とし、水系でも有機溶剤系でもよい。水系のバインダーとしては、ゼラチンやPVAなど水に溶解し、乾燥後膜を形成するものなら何でもよい。また、溶剤系のバインダーとしては、モノマーでもポリマーでもよいが、例えばモノマーの場合、二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマー、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル(例:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビニルベンゼン及びその誘導体(例:1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)及びメタクリルアミドが含まれる。
【0036】
更に、二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの代わり又はそれに加えて、架橋性基を導入してもよい。架橋性官能基の例には、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基及び活性メチレン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステル及びウレタン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシド、ブロックイソシアナート基があってもよい。これら架橋基を有する化合物を使用する場合には塗布後熱などによって架橋させる必要がある。また、他の例には、ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビニルナフタレン、ビニルフェニルスルフィド、4−メタクリロキシフェニル−4'−メトキシフェニルチオエーテル等も挙げられる。
【0037】
また、無機超微粒子や有機、無機の微粒子、光反応開始剤や界面活性剤などを含んでもよい。無機超微粒子としては、チタン、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、アンチモン及びジルコニウムの酸化物からなる粒径100nm以下の超微粒子、好ましくは50nm以下の超微粒子。このような超微粒子の例としては、TiO2 、Al2 O3 、In2 O3 、ZnO、SnO2 、Sb2 O2 、ITO、ZrO2等が挙げられる。
バインダ中の無機超微粒子の含有量は、塗布液の全重量の10〜90重量%であることが好ましく、20〜80重量%であると更に好ましい。
【0038】
また、塗布液には粒子径10μm以下の無機微粒子又はポリマー微粒子を添加しても良い。 無機微粒子としてはシリカビーズ等がある。ポリマー微粒子としては、ポリメタクリル酸メチルアクリレートビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリスチレンビーズ、ポリアクリルスチレンビーズ、シリコーンビーズ等がある。
【0039】
その他のバインダの例としては、架橋性のフッ素高分子化合物があり、パーフルオロアルキル基含有シラン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラデシル)トリエトキシシラン)等の他、含フッ素モノマー成分と架橋性基付与のためのモノマー成分を構成成分とする含フッ素共重合体が挙げられる。
【0040】
上記含フッ素モノマー成分の具体例としては、例えばフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)、(メタ)アクリル酸の部分又は完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例えばビスコート6FM(大阪有機化学製)やM−2020(ダイキン製)等)、完全又は部分フッ素化ビニルエーテル類等である。
【0041】
架橋性基付与のためのモノマー成分としてはグリシジルメタクリレートのように分子内に予め架橋性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーの他、カルボキシル基やヒドロキシル基、アミノ基、スルホン酸基等を有する(メタ)アクリレートモノマー(例えば(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアクリレート等)が挙げられる。後者は共重合の後、架橋構造を導入できることが特開平10−25388及び特開平10−147739に知られている。
【0042】
また上記含フッ素モノマーを構成単位とするポリマーだけでなく、フッ素原子を含有しないモノマーとの共重合体を用いてもよい。
【0043】
併用可能なモノマー単位には特に限定はなく、例えばオレフィン類(エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート等)、スチレン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等)、ビニルエーテル類(メチルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリルアミド類(N−tertブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド類、アクリロニトリル誘導体等を挙げることができる。
【0044】
溶剤としてはアルコール類、ケトン類が主に使用され、アルコールではメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどが主に使用される。ケトンではメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどが主に使用される。その他ではトルエンやアセトンなども使用される。これらは単独の場合もあるが、混合されて使用される場合もある。
【0045】
次に、本発明の目的であるグラビア塗布方式で、塗布量10cc/m以下で塗布した時にも、グラビアロールの彫刻模様の写りを塗布面に出ないようにする手法について説明する。
図8のグラビアロールで説明したように、グラビアロール1の表面には、ロール円周方向に対して所定の角度αで平行に刻まれた多数の細い彫刻模様が刻まれている。彫刻模様の断面はノコギリ刃状をしている。これまでは所定の角度αは45度前後が最適であるように思われていた。
ところが本出願人の種々検討の結果、必ずしもそうでないことが判明した。すなわち、本発明のようなグラビアロール表面に塗布液を供給してドクターブレードによってグラビアロール表面の余剰塗布液を掻き落として、フィルムベースをグラビアロールに押圧した状態で、グラビアロールの回転方向と逆方向に前記フィルムベースを走行させて、彫刻模様内の塗布液をフィルムベースに塗布量10cc/m以下で塗布するような場合、角度αや走行するベースの速度、グラビアロールの回転速度によって、グラビアロールの彫刻模様の写りが塗布面に出ることや、出ないことが起こった。
本出願人は、種々の実験の結果、フィルムベースの走行速度(Vb)とグラビアロール表面の回転速度(Vg)との間に次のような関係があることを見いだした。すなわち、速度比(Vb/Vg)をRとすると、
(1)R≦0.3の場合は、前記所定角度α≦45度とし、
(2)0.3<R≦2の場合は、45<α≦60度とし、
(3)2<Rの場合は、60α、
とするとよいことである。
【0046】
【表1】
Figure 0004355504
【0047】
表1はこの実験結果を示している。
塗布液を次のように調整した。
シクロヘキサン104.1g、メチルエチルケトン61.3gの混合溶媒に、エアディスパで撹拌しながら酸化ジルコニウム(粒径役30nm)分散物含有ハードコード塗布液(商品名:KZ−7991、JSR(株)製)217.0g、を添加し、さらにこの溶液に、平均粒径2μmの架橋ポリスチレン粒子(商品名:SX−200H、綜研化学(株)製)5gを添加して、高速デバイスにて5000rpmで1時間撹拌、分散した後、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタで濾過して塗布液を調製した。
厚さ80μmのTACフイルム(商品名:TAC−TD80U、富士写真フイルム(株)製)に、上記の塗布液を塗布し、120℃で乾燥の後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィック(株)製)を用いて、照度400mW/cm2 、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ約1.5μmの層(下層)を形成した。
表は表の上左から右にグラビアロールの外径、メッシュの大きさ、フィルムベースの走行速度(Vb)、とグラビアロール表面の回転速度(Vg)、その速度比(Vb/Vg)、グラビアロールの彫刻角度α、グラビアロールの彫刻模様(版目)が塗布面に出るか否か、を示している。表の縦は実験回数を示し、それぞれいずれかの要素の数値を変えて18回実験している。
1)実験1〜3では、グラビア径50mmでメッシュ200/インチ、Rが0.286のときのα(彫刻角度)を変えるとどうなるかを示している。αが40度又は30度のときは版目模様が出なかったが、αが50度では版目模様が出た。
したがって、Rが0.29前後ではαが40度と50度の間(例えば、45度)にその境界があり、それ以下であればよいものと推察される。
【0048】
2)実験4〜7では、グラビア径50mmでメッシュ100、Rが1.0のときのαを変えるとどうなるかを示している。αが40度又は30度のときは版目模様が出たが、αが50度では版目模様が出なかった。また、αが65のときは版目模様が出た。
したがって、Rが1前後ではαが40度と50度の間(例えば、45度)に下限が、またαが60度にその上限があるものと推察される。
【0049】
3)実験8〜10では、グラビア径50mmでメッシュ100、Rが3.0のときのαを変えるとどうなるかを示している。αが50度のときは版目模様が出たが、αが60度又は70度では版目模様が出なかった。
したがって、Rが3前後ではαが60度以上が良好であるものと推察される。
【0050】
4)実験1〜10ではグラビア径が50mmであったが、実験11〜18では、グラビア径100mmで、そのメッシュ100のものを用い、Rを3種類選び、それぞれについてαを変えるとどうなるかを示している。
実験11〜13では、αが0.286のとき、αが40度で版目模様が出なかったが、45では版目模様が弱く出た。また、αが50度では版目模様が出てしまった。
したがって、Rが0.29前後ではαが45度前後にその境界があるものと推察される。
【0051】
5)実験14〜16では、グラビア径100mmでメッシュ200、Rが0.667のときのαを変えるとどうなるかを示している。αが40で版目模様が出たが、αが50度では版目模様が出なかった。また、αが65度では版目模様が出てしまった。
したがって、Rが0.67前後ではαが45〜60度が適切であると推察される。
【0052】
6)実験17および18では、グラビア径100mmでメッシュ100、Rが2.5のときのαを変えるとどうなるかを示している。αが50で版目模様が出たが、αが60度では版目模様が出なかった。
したがって、Rが2.5前後ではαが60度にその境界があるものと推察される。
【0053】
以上のことから、おおよそ次のことが言える。
(1)R≦0.3の場合は、前記所定角度α≦45度とし、
(2)0.3<R≦2の場合は、45<α≦60度とし、
(3)2<Rの場合は、60α、
とすることがよいことが判る。
【0054】
また、グラビアロールについては、表1から、その外径が15mm〜250mmで、メッシュが♯100〜1500/インチであるのがよいと考えられる。
【0055】
図9はロール円周方向に対して種々の彫刻角度αで平行に刻まれた多数の細い彫刻模様のグラビアロールを示す説明図で、(a)はα1=80度、(b)はα2=60度、(c)はα3=45度、(d)はα4=30度、(e)はα5=20度の平行溝をそれぞれ有するグラビアロールである。
本グラビア塗布装置では、このような種々のαを有するグラビアロールを多数用意しておき、フィルムベースの走行速度(Vb)とグラビアロール表面の回転速度(Vg)とからその速度比(Vb/Vg)Rを求め、その比Rが異なる毎に、上記関係を満たすグラビアロールを選んで用いるようにするとよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、グラビアロール1の表面にあるロール円周方向に対して所定の角度αで平行に刻まれた多数の細い彫刻模様がフィルムベースの走行速度(Vb)とグラビアロール表面の回転速度(Vg)との比(Vb/Vg)をRとすると、
(1)R≦0.3の場合は、前記所定角度α≦45度とし、
(2)0.3<R≦2の場合は、45<α≦60度とし、
(3)2<Rの場合は、60α、
とすることにより、塗布量10cc/m以下で塗布した時でもグラビアロールの彫刻模様の写りを塗布面に出ないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】グラビア塗布方法及び装置の説明図である。
【図2】従来のグラビア塗布方法の要部を示す概略説明図である。
【図3】従来のグラビア塗布方法の問題点を示す説明図である。
【図4】図3で示す問題点を模式的に示す説明図である。
【図5】従来の公知例によるブレードコーターの説明図である。
【図6】従来のブレードの当たり均一化対策を説明するための図である。
【図7】グラビアロールの軸支構造を示す説明図である。
【図8】ロール円周方向に対して所定の角度で平行に刻まれた多数の細い彫刻模様のグラビアロールを示す説明図である。
【図9】ロール円周方向に対して種々の角度で平行に刻まれた多数の細い彫刻模様のグラビアロールを示す説明図である。
【図10】本発明の実施形態のグラビア塗布方法の説明図で、(a)は撓みを誇張して示す斜視図、(b)は(a)図のIb矢視図である。
【図11】グラビア塗布方法を実施する際のグラビアロールの撓みの求め方を示す説明図である。
【図12】グラビアロールの撓み計算に使用する条件の説明図である。
【図13】グラビア塗布装置に使用するブレードホルダの側面図である。
【図14】ドクターブレード先端部の拡大図である。
【図15】グラビアロールにブレードホルダに狭持されたドクターブレードを押し当てている様子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 グラビアロール
2 塗布液
3 ドクターブレード
3a 接触端
4 フィルムベース
5 塗布液貯留部(塗布液供給部)
11 グラビアロール表面に刻まれた彫刻斜線
20,40,50 ブレードホルダ
21,22 押え板
21a,22a 湾曲面
23,24 金属ブロック
23a,24a 湾曲面
33 上下動機構(ホルダ撓み付与手段)
α グラビアロール表面に刻まれた彫刻斜線の円周方向に対する角度

Claims (3)

  1. ロール円周方向に対して所定の角度αで平行なメッシュを表面に有するグラビアロールを回転させ、該グラビアロール表面に粒径10μm以下の粒子を含む0.1〜20cPの塗布液を供給して該グラビアロール表面に押し当てたドクターブレードによってグラビアロール表面の余剰塗布液を掻き落とし、プラスチックフィルムを該グラビアロールに押圧した状態で、該グラビアロールの回転方向と逆方向に前記プラスチックフィルムを走行させることによって、前記彫刻模様内の塗布液を前記プラスチックフィルムに塗布量10cc/m以下で塗布するグラビア塗布方法において、
    前記プラスチックフィルムの走行速度をVbとし、前記グラビアロール表面の回転速度をVgとするとき、その比R=Vb/Vgと前記所定角度αの関係が次の(1)〜(3)のいずれか1つを満たすことを特徴とするグラビア塗布方法。
    (1)R≦0.3の場合は、前記所定角度α≦45度
    (2)0.3<R≦2の場合は、45<α≦60度
    (3)2<Rの場合は、60α。
  2. 前記グラビアロールの外径が15mm〜250mmで、メッシュが♯100〜500/インチであることを特徴とする請求項1記載のグラビア塗布方法。
  3. フィルムベースに塗布液を塗布するグラビアロールであってロール円周方向に対して所定の角度αで平行に刻まれた多数の細い彫刻模様を表面に有するグラビアロールと、
    グラビアロール表面に塗布液を供給する塗布液供給部と、
    塗布液が供給されてからフィルムベースに接触するまでの間のグラビアロール表面に押し当てられることでグラビアロール表面の余剰塗布液を掻き落とすドクターブレードと、
    前記グラビアロールの回転方向と逆方向に前記フィルムベースを走行させるフィルムベース供給手段と、を具備し、前記彫刻模様内の塗布液を前記フィルムベースに塗布量10cc/m以下で塗布するグラビア塗布装置において、
    前記グラビアロールが前記所定角度α≦45度のグラビアロールと、45<α≦60度のグラビアロールと、60αのグラビアロールと、の少なくとも3種類のグラビアロールから構成されるものであることを特徴とするグラビア塗布装置。
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