JP4355411B2 - ガス吹き込み用ランスパイプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属溶湯内に精錬ガスを吹き込むガス吹き込み用ランスパイプに関する。
【0002】
【従来の技術】
このガス吹き込み用ランスパイプ(以下ランスパイプと略称する)は、先端部分を溶銑或いは溶鋼等の溶湯内に浸漬し、所望のガスを供給して先端部に設けた吐出孔から吐出することで、溶湯を所定の成分あるいは温度に調整するために使用される。
【0003】
ところが、溶湯に浸漬したり引き上げるという作業を繰り返すために、周方向に設置した吐出孔を連結するような亀裂が発生し、これがその寿命(使用回数)を制限する原因となる場合が多い。また、溶湯とガスとの接触が不十分な場合には、撹拌効率が小さく、また、ガス吹き込みにより溶湯・スラグが飛散し易いと言う問題もある。
【0004】
この問題を解決するための対策として、例えば、実開昭55−106658号公報、特開昭57−203712号公報に開示されているように、吐出孔を上下二段に分離して設け、これによって周方向に設置した吐出孔を連結する亀裂の発生を低減する構造のものが提案されている。
【0005】
しかしながら、実開昭55−106658号公報においては、全ての吐出孔がランスパイプ中心軸線に交わる直角線方向に設置されているため、ガス吹き込み中の溶湯、スラグの飛散などの問題は完全には解消されていない。また、特開昭57−203712号公報においては、全ての吐出孔が下向きに30°傾斜しており、これでは、溶湯容器の底面の耐火物の損傷を速めることになり、しかも、吐出孔を連結するような亀裂の発生の問題も依然として解決されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、溶湯への浸漬あるいは引き上げという繰り返し作業においてもランスパイプの使用回数を延長させ、かつ、ガスをランス周りから均一に吐出させて、ガス吹き込み中の溶湯、スラグ等の飛散を押さえて撹拌効率を良くするとともに、溶湯容器の底面の耐火物の損傷を減少させることができるガス吹き込み用ランスパイプを得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、溶湯内に浸漬する部分で上下二段に設けられた吐出孔を有するガス吹き込み用ランスパイプであって、上下二段に設けられた吐出孔のそれぞれの中心線がランスパイプの中心軸線上で略直角に交叉し、上段の吐出孔の中心線は、ランスパイプ中心軸線に交わる直角線よりもランスパイプの外周面方向に下向きに5〜20°傾斜し、下段の吐出孔の中心線は、ランスパイプ中心軸線に対し略直角に交わり、上段と下段の吐出孔のそれぞれ開口した吐出口との間隔を50〜200mmとしたことを特徴とする。
【0008】
吐出孔を二段に設けるのは、以下の理由による。例えば、ランスパイプの周囲に2個設けるよりは4個設ける方が処理能力に優れていると言えるが、4つの吐出口が同一円周上に存在する場合に比較して、2つの吐出口が同一円周上に存在する方が、その間隔が離れている分だけ発生した亀裂の伝播による連結が遅くなり、その分だけランスパイプの寿命、すなわち、使用回数の延長が図れることになる。
【0009】
また、吐出孔の中心線をランスパイプの中心軸線上で略直角に交差させることは、吐出口の位置をランスパイプの周面に均等に配設し、ガスの吐出を均一に分散させ溶湯の撹拌効率を高めることができる。
【0010】
吐出口の上下の間隔を50〜200mmとしたのは、間隔が200mmよりも開き過ぎると溶湯やスラグの飛散が大きくなり、また、間隔を50mmよりも狭くすると吐出孔を二段にした効果が得られないためである。
【0011】
上段の吐出孔を中心軸線と交わる直角線よりランスパイプ外周面へ向けての下向角度を5〜20°傾斜させることは、溶湯やスラグの飛散を抑制するためである。しかしながら、この傾斜角が20°よりも大きくなると、溶湯の流れが下方向にかわり溶湯容器底面の耐火物の損耗が激しくなり、また、5°より小さい場合には、溶湯容器の底面近くまで溶鋼流が届かず撹拌効率を低下させることになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を図1と図2に示す実施例により説明する。
【0013】
図1は、本発明のランスパイプの浸漬される先端部分の側断面図である。同図において、1はランスパイプ全体を示し、2は耐火物3で被覆されたランスの芯金パイプを示す。上段の吐出孔4aの吐出口4bは、溶湯容器底面への溶湯流による損耗を和らげるためランスパイプ中心軸線に対する直角線から下方向へ5〜20°(α)傾斜させて設け、下段の吐出孔5aの吐出口5b(図2参照)とは50〜200mm(h)の間隔をおいて設けられている。
【0014】
図2は、図1を90°度回転させた位置での側断面図であり、図1と同様に1はランスパイプ、2芯金パイプ、3は耐火物であり、4aは上段の吐出孔、5aは下段の左右一直線に挿通された吐出孔で、5bはその吐出口を示す。
【0015】
本発明のランスパイプを溶湯精錬に使用したところ、溶湯、スラグの飛散は少なく、繰り返し行う溶湯の出し入れにおいても、亀裂の連結が遅くなり、その寿命は従来品の1.5倍を示すことができた。また、溶湯容器底面の耐火物損耗は従来より軽減された。
【0016】
【発明の効果】
本発明のランスパイプは、繰り返される溶湯への出し入れにおいても、発生した亀裂の伝播速度を低減し、その寿命は従来品以上の耐用を示すことができる。また、ガス吹き込み中の溶湯やスラグ等の飛散を押さえることができ、さらに、ガスの吹き込み角度を溶湯容器の底面に集中して当たることを防ぎ、耐火物の損傷を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ランスパイプの側断面図を示す。
【図2】図2は、図1の状態から90°回転した位置における側断面図である。
【符号の説明】
1 ランスパイプ
2 芯金パイプ
3 耐火物
4a 上段吐出孔
4b 上段吐出口
5a 下段吐出孔
5b 下段吐出口
Claims (1)
- 溶湯内に浸漬する部分で上下二段に設けられた吐出孔を有するガス吹き込み用ランスパイプであって、
上下二段に設けられた吐出孔のそれぞれの中心線がランスパイプの中心軸線上で略直角に交叉し、
上段の吐出孔の中心線は、ランスパイプ中心軸線に交わる直角線よりもランスパイプの外周面方向に下向きに5〜20°傾斜し、
下段の吐出孔の中心線は、ランスパイプ中心軸線に対し略直角に交わり、
上段と下段の吐出孔のそれぞれ開口した吐出口との間隔を50〜200mmとしたガス吹き込み用ランスパイプ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP33323999A JP4355411B2 (ja) | 1999-11-24 | 1999-11-24 | ガス吹き込み用ランスパイプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33323999A JP4355411B2 (ja) | 1999-11-24 | 1999-11-24 | ガス吹き込み用ランスパイプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001152239A JP2001152239A (ja) | 2001-06-05 |
JP4355411B2 true JP4355411B2 (ja) | 2009-11-04 |
Family
ID=18263890
Family Applications (1)
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JP33323999A Expired - Fee Related JP4355411B2 (ja) | 1999-11-24 | 1999-11-24 | ガス吹き込み用ランスパイプ |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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KR101091935B1 (ko) * | 2004-11-01 | 2011-12-09 | 주식회사 포스코 | 다공노즐을 포함한 탈류 랜스와 이를 이용한 예비처리탈류 방법 |
-
1999
- 1999-11-24 JP JP33323999A patent/JP4355411B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP2001152239A (ja) | 2001-06-05 |
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