JP4355358B2 - 蛍光ランプ及び蛍光ランプを用いた照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蛍光ランプとこの蛍光ランプを用いた照明装置に関する。
一般照明用の蛍光ランプとして、直管形蛍光ランプ、蛍光管が丸形や四角状であり、電極を備えた端部同士を口金で跨いで連結した環形蛍光ランプ、直管状のバルブを複数本ブリッジ状に接続して端部で保持した、いわゆる直管形のツイン形蛍光ランプ、丸形や四角状のバルブを複数本ブリッジ状に接続して形成した、いわゆるツイン形状の環形蛍光ランプ等が知られている。
このような蛍光ランプにおける口金は、通常、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はポリカーボネート(PC)等の合成樹脂から形成されている。また、環状蛍光ランプの場合、外観視した場合に全体的に白色の輪に見えるように、バルブ内に塗布された蛍光体の白色に合わせて、且つ、太陽光からの紫外線、蛍光ランプ自体の発する紫外線及び周辺の他の蛍光灯等からの紫外線による変色や機械的強度の低下を防ぐため、口金を形成する樹脂には、TiO2等の白色顔料を混合している(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
また、電球型蛍光灯では、口金だけでなく回路を収納しているホルダ部分にもPBT等の合成樹脂が使用されているが、同様に紫外線により変色や機械的強度が低下するおそれがある。そこで、高分子樹脂に分散させたTiO2等の白色顔料をホルダ表面に塗布することにより、耐紫外線効果を付与することが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開昭56−106336号公報 特開昭59−184432号公報 特開平6−139997号公報
上記従来の口金では、紫外線吸収剤として機能するTiO2等の白色顔料は、口金を形成する樹脂に混合されているため、紫外線が直接照射される口金表面部分では、紫外線吸収剤が存在する部分と、樹脂のみが存在する部分とが混在し、その樹脂のみが存在する部分では、紫外線による変色や機械的強度の低下を防止することは困難である。このため、従来の口金は、蛍光ランプを長期間使用すると変色したり、機械的強度が低下したりすることは避けられなかった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、紫外線と口金樹脂とを完全に隔離し、紫外線吸収効果を長期間にわたって十分に発揮させることができる口金を備えた蛍光ランプを提供する。
本発明の蛍光ランプは、蛍光管と、前記蛍光管の端部に配置された口金とを含む蛍光ランプであって、前記口金が樹脂で形成され、前記口金の内面および外面には、紫外線吸収層が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の照明装置は、上記本発明の蛍光ランプを含むことを特徴とする。
本発明は、紫外線と口金樹脂とを完全に隔離し、紫外線吸収効果を長期間にわたって十分に発揮させることができる口金を備えた蛍光ランプを提供できる。また、本発明の蛍光ランプを用いることで、長期間にわたって口金の変色や機械的強度の低下を防止した照明装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。但し、下記実施形態は、本発明の一例であって、本発明は下記実施形態に限定されない。
(実施形態1)
先ず、本発明の蛍光ランプの一例である環形蛍光ランプの実施形態について説明する。図1は、本実施形態の環形蛍光ランプの平面図である。図1において、蛍光ランプ1は、消費電力が30Wであって、蛍光管2と口金3とを備えている。
蛍光管2は、内部に一対の電極(図示せず。)を有し、内部に水銀を供給するための粒状の亜鉛スズ水銀合金と、希ガスとしてのアルゴンガスとが封入されている。また、口金3は、蛍光管2の両端部を覆い且つその両端部を跨いで配置されている。
蛍光管2の内面には、保護膜と蛍光体層とが順次積層(図示せず。)されている。蛍光管2は、ソーダガラス製であって、管内径が28mm、肉厚が1.0mm、管軸方向の長さが540mmである。蛍光管2の両端部は、鉛ガラス製のフレアステム(図示せず。)により封止されている。フレアステムにはタングステン製のフィラメントコイルからなる電極を架設した2本のリード線が封着されている(図示せず。)。蛍光管2の端部にはフレアステムを固着するために蛍光体が塗布されていない透明部分、即ち蛍光体非塗布部が形成されている(図示せず。)。これは蛍光体を塗布した後、フレアステムを固着する箇所の蛍光体を削り取って形成するものであり、口金3はこのような蛍光管2の端部の透明の蛍光体非塗布部を覆って配置されている。
図2は、本実施形態の蛍光ランプ1に用いた口金3の分解斜視図である。口金3は、二分割された半円筒形状の第一部材4と第二部材5とから構成される。第一部材4及び第二部材5は、PBT、PC等の難燃性の樹脂で形成されている。この樹脂には、紫外線による口金3の変色や機械的強度の低下を防止するため、紫外線吸収材料としてTiO2等の白色顔料が混合されており、第一部材4及び第二部材5は白色を呈している。但し、第一部材4及び第二部材5を形成する樹脂には、TiO2等の紫外線吸収材料を混合しなくてもよい。また、第一部材4及び第二部材5のいずれか一方のみを紫外線吸収材料を混合した樹脂で形成してもよい。
口金3を構成する第一部材4は、蛍光ランプ1の主発光面とはほぼ反対側に位置する部分であり、第一部材4には4本の電力供給用のピン6が立設されている。また、口金3を構成する第二部材5は、蛍光ランプ1のほぼ主発光面側に位置する部分である。ここで、蛍光ランプ1の主発光面とは、被照射物のある方向に向かう面をいい、例えば蛍光ランプを通常の天井灯等に用いる場合において、例えば下方向に向かう面を指す。具体的には、電力供給用のピン6が立設されている側とは反対側の部分をいう。
また、口金3の外面8には第一紫外線吸収層が形成されている。第一紫外線吸収層は、蛍光ランプ1自体から発せられる紫外線や、蛍光ランプ1の周囲に位置する他の蛍光灯等からの紫外線による口金3の変色や機械的強度の低下を防ぐ効果を有している。また、口金3の内面7には第二紫外線吸収層が形成されている。第二紫外線吸収層は、蛍光ランプ1の口金3の内面7を保護し、口金3の内面7の紫外線による変色や機械的強度の低下を防ぐ効果を有するものである。本実施形態では、口金3の外面8と内面7との両面に紫外線吸収層を形成したが、外面8及び内面7のうち、いずれかの表面に紫外線吸収層を形成してもよい。
第一紫外線吸収層及び第二紫外線吸収層は、無機粒子からなる紫外線吸収材料により形成されている。紫外線吸収材料として使用できる無機粒子としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(TiO2)、酸化セリウム(CeO2)等を挙げることができ、特にZnOは紫外線吸収能力が高いため最も好ましい。紫外線吸収材料は、これらの無機粒子を単独又は混合して使用することができる。
上記無機粒子の粒子径は、20nm〜100nmであることが好ましい。この範囲内であれば、波長375nmに代表される近紫外線まで吸収することができるからである。また、紫外線吸収層の厚みは、0.5μm〜5μmであることが好ましい。0.5μm未満であると紫外線吸収効果が少なく、5μmを超えると紫外線吸収層が厚くなりすぎて、紫外線吸収層が脱落するおそれがあるからである。このように口金3の表面だけに紫外線吸収層を設けることで、少ない紫外線吸収材料を用いても紫外線吸収効果を十分に発揮させることができる。このため、口金3を形成する樹脂自体に紫外線吸収材料を混合することを省略できる。
上記無機粒子の少なくとも一部が、口金3を形成する樹脂の表面から内部に侵入、言い換えれば樹脂の表面に無機粒子の一部が埋設されていることが好ましい。即ち、無機粒子が樹脂の表面に紫外線吸収層として単に付着しているのではなく、樹脂の表面に埋め込まれた状態で、樹脂の表面を紫外線吸収層として被覆していることが好ましい。これにより、樹脂からなる口金3の表面に紫外線吸収層を強固に接合できる。また、上記無機粒子の上記樹脂の表面からの侵入深さは、10nm〜100nmであることが好ましい。10nm未満であると紫外線吸収層の接合強度が不十分となり、100nmを超えると口金3が変形するおそれがあるからである。
上記紫外線吸収層は、上記無機粒子をイソプロピルアルコール等の有機溶媒に分散させた紫外線吸収層形成用塗布液を、口金3の表面に塗布して乾燥して形成すればよい。この際、紫外線吸収層形成用塗布液中の有機溶媒が口金3を形成する樹脂の表面をわずかに溶解するため、樹脂の表面から上記無機粒子を内部に侵入させることができる。紫外線吸収層形成用塗布液中の無機粒子の含有量は、無機粒子の種類によって異なるが、例えば、ZnOの場合は、紫外線吸収層形成用塗布液の全重量割合で5重量%〜30重量%が好ましい。5重量%未満では紫外線吸収層の厚みを0.5μm以上にすることが困難であるため、紫外線吸収効果が少なくなり、30重量%を超えると紫外線吸収層の厚みも5μmを超えてしまうため、紫外線吸収層が脱落するおそれがあるからである。
また、口金3の表面は、凹凸を有することが好ましく、本実施形態の口金3の外面8及び内面7には凹凸が形成されている。このような凹凸は、例えばシボ加工により形成できる。このような凹凸を設けることにより、紫外線吸収層の口金3に対する接合強度がさらに大きくなり、蛍光ランプ1の取り扱い中に振動等を与えても紫外線吸収層が脱落することを防ぐことができる。
本実施形態では、口金3の外面8及び内面7の両面に凹凸を形成したが、外面8及び内面7のうち、いずれか一方に凹凸を形成すれば上記効果を得ることができる。
第一部材4と第二部材5とは嵌合されて組み立てられて口金3を構成する。第二部材5の第一部材4と向かい合う端面には、そのほぼ中央部に第一部材4に向かって突出する2つの係止凸部9が設けられている。第一部材4の第二部材5と向かい合う端面には、第二部材5の2つの係止凸部9が挿入され、且つ嵌合するための係止凹部(図示せず。)が形成されている。
また、第二部材5のほぼ中央部には、蛍光ランプ1の両端部間を仕切るよう補強部材10が設けられている。さらに、第一部材4にはねじ穴11が設けられ、このねじ穴11に挿入されたねじ12が、第二部材5の補強部材10に設けられたねじ穴13にねじ込まれて第一部材4と第二部材5とが固定される。
口金3の肉厚は、本実施形態では約1mmとしたが、例えば、0.8mm〜1.5mmとしても良い。この範囲内であれば、シボ加工等の加工が行いやすく、また、一般的な照明器具への取り付け、取り外しに対する口金3の強度を付与することができる。
本実施形態においては口金3の表面の全面に紫外線吸収層を形成したが、口金3の表面に紫外線吸収層を形成しその一部に紫外線吸収層を形成していない紫外線吸収層非形成部を形成した形態、又は紫外線吸収層の膜厚を異ならせて形成した形態も実施できる。これにより、紫外線吸収層の形成されていない部分又は薄く形成された部分において、所定時間経過後に口金を変色するよう構成することによって、ランプ交換の時期を表示する機能を付与できる。
(実施形態2)
次に、本発明の蛍光ランプの他の例である環形蛍光ランプの実施形態について説明する。本実施形態の蛍光ランプは、紫外線吸収材料を他の材料に変更した以外は、実施形態1の蛍光ランプと同様であるため、共通する部分の説明は省略する。
本実施形態の蛍光ランプでは、紫外線吸収材料として、有機材料を用いる。紫外線吸収材料として使用できる有機材料としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物等を用いることができ、特にベンゾトリアゾール系化合物は紫外線吸収能力が高いため最も好ましい。これらの有機材料は、それぞれ単独又は混合して使用することができる。
上記ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等を使用できる。上記ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン等を使用できる。上記トリアジン系化合物としては、例えば、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5〔(ヘキシル)オキシ〕−フェノール等を使用できる。
紫外線吸収材料として有機材料を用いた場合、上記紫外線吸収層の厚みは、0.1μm〜10μmであることが好ましい。0.1μm未満であると紫外線吸収効果が少なく、10μmを超えると紫外線吸収層が厚くなりすぎて、紫外線吸収層が脱落するおそれがあるからである。このように口金3の表面だけに紫外線吸収層を設けることで、少ない紫外線吸収材料を用いても紫外線吸収効果を十分に発揮させることができる。
上記有機材料の少なくとも一部は、上記樹脂の表面から内部に侵入していることが好ましい。これにより、樹脂からなる口金3の表面に紫外線吸収層を強固に接合できる。また、上記有機材料の、上記樹脂の表面からの侵入深さは、10nm〜100nmであることが好ましい。10nm未満であると紫外線吸収層の接合強度が不十分となり、100nmを超えると第二部材5が変形するおそれがあるからである。
上記紫外線吸収層は、上記有機材料をイソプロピルアルコール等の有機溶媒に分散させた紫外線吸収層形成用塗布液を、口金3の表面に塗布して乾燥して形成すればよい。この際、紫外線吸収層形成用塗布液中の有機溶媒が口金3を形成する樹脂の表面をわずかに溶解するため、樹脂の表面から上記有機材料を内部に侵入させることができる。紫外線吸収層形成用塗布液中の有機材料の含有量は、有機材料の種類によって異なるが、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物の場合は、紫外線吸収層形成用塗布液の全重量割合で0.1重量%〜1重量%が好ましい。0.1重量%未満では紫外線吸収層の厚みを0.1μm以上にすることが困難であるため、紫外線吸収効果が少なくなり、1重量%を超えると紫外線吸収層の厚みも10μmを超えてしまうため、紫外線吸収層が脱落するおそれがあるからである。
(実施形態3)
次に、本発明の蛍光ランプの他の例である直管形ツイン蛍光ランプの実施形態について説明する。図3は、本実施形態の直管形ツイン蛍光ランプの平面図である。図3では、図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付けてその説明を省略する場合がある。図3において、蛍光ランプ10は、複数の蛍光管2と口金3とを備えている。蛍光管2は、直管状のバルブを複数本ブリッジ接続して、両端部にそれぞれ電極を設けたものであって、蛍光ランプ10は、その蛍光管2の端部を口金3で保持したものである。蛍光管2は、形状を除けば実施形態1の蛍光管2とほぼ同様に構成されている。口金3は、全体が実施形態1と同様の樹脂で形成されている。口金3の外面には、紫外線吸収層が形成されている。これにより、蛍光ランプ10自体から発せられる紫外線や、蛍光ランプ10の周囲に位置する他の蛍光灯等からの紫外線による口金3の変色や機械的強度の低下を防ぐことができる。また、口金3の内面にも紫外線吸収層を形成することができ、これにより、蛍光ランプ10の口金3の内部から侵入する紫外線による口金3の変色や機械的強度の低下を防ぐことができる。
紫外線吸収層については、実施形態1又は実施形態2と同様の紫外線吸収層を形成すればよい。また、本実施形態の蛍光ランプ10の他の構成は、実施形態1の蛍光ランプ1と矛盾しない範囲で同様に形成することができ、同様の効果を有する。
(実施形態4)
次に、本発明の蛍光ランプの他の例であるボール形蛍光ランプの実施形態について説明する。図4は、本実施形態のボール形蛍光ランプの平面図である。図4では、図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付けてその説明を省略する場合がある。図4において、蛍光ランプ20は、U字状バルブを複数本ブリッジ接続し、両端部にそれぞれ電極を設けた蛍光管2と、この蛍光管2を覆うグローブ21と、蛍光管2を支持するホルダを備えた口金3とからなる。蛍光管2の端部は口金3のホルダに固着され、口金3で保持されている。蛍光管2は、形状を除けば実施形態1の蛍光管2とほぼ同様に構成されている。口金3は、全体が実施形態1と同様の樹脂で形成されている。口金3の外面には、紫外線吸収層が形成されている。これにより、蛍光ランプ20自体から発せられる紫外線や、蛍光ランプ20の周囲に位置する他の蛍光灯等からの紫外線による口金3の変色や機械的強度の低下を防ぐことができる。また、口金3の内面にも紫外線吸収層を形成することができ、これにより、蛍光ランプ20の口金3の内部から侵入する紫外線による口金3の変色や機械的強度の低下を防ぐことができる。
紫外線吸収層については、実施形態1又は実施形態2と同様の紫外線吸収層を形成すればよい。また、本実施形態の蛍光ランプ20の他の構成は、実施形態1の蛍光ランプ1と矛盾しない範囲で同様に形成することができ、同様の効果を有する。
(実施形態5)
次に、本発明の蛍光ランプを備えた照明装置の一例である吊り下げ式蛍光灯の実施形態について説明する。図5は、本実施形態の吊り下げ式蛍光灯の側面図である。図5において、蛍光灯30は、蛍光ランプ31と、傘部32とを備えている。蛍光ランプ31は、実施形態1又は実施形態2の蛍光ランプ1と同様の蛍光ランプを用いており、蛍光管2と口金3とを備えている。また、傘部32の下方は円形開口部を形成し、蛍光ランプ30の発光が直接照射されるように構成されている。
本実施形態の蛍光灯30は、実施形態1又は実施形態2の蛍光ランプを備えているので、長期間使用しても口金3の変色や機械的強度の低下を防止できる。
(実施形態6)
次に、本発明の蛍光ランプを備えた照明装置の他の例であるドーム型蛍光灯の実施形態について説明する。図6は、本実施形態のドーム型蛍光灯の斜視図である。図6において、蛍光灯40は、蛍光ランプ41と、シーリングカバー42とを備え、天井に設置されている。蛍光ランプ41は、実施形態1又は実施形態2の蛍光ランプ1と同様の蛍光ランプを用いており、蛍光管2と口金3とを備えている。また、シーリングカバー42は、半透明の樹脂から形成され、蛍光ランプ40の発光がシーリングカバーを通して照射されるように構成されている。
本実施形態の蛍光灯40は、実施形態1又は実施形態2の蛍光ランプを備えているので、長期間使用しても口金3の変色や機械的強度の低下を防止できる。
以下、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施形態1と同様の構成の蛍光ランプ1の口金3を次のとおり作製した。先ず、口金3の第一部材4は、TiO2を1重量%添加したPBTで形成した。第二部材5は、透光性のPBTのみで形成した。なお、第二部材5を透光性のPBTで形成したのは、着色等の変化が確認し易いためである。次に、紫外線吸収層は、次のとおり形成した。紫外線吸収材料としては、粒子径が20nm〜100nmであるZnO微粒子を用いた。このZnO微粒子をイソプロピルアルコールに分散させて、紫外線吸収層形成用塗布液を作製した。ZnO微粒子の添加量は、紫外線吸収層形成用塗布液の全重量割合で10重量%とした。作製した紫外線吸収層形成用塗布液を、口金3の外面8と内面7とに塗布して乾燥した。
(実施例2)
ZnO微粒子の添加量を13重量%とした以外は、実施例1と同様にして口金を作製した。
(実施例3)
ZnO微粒子の添加量を19重量%とした以外は、実施例1と同様にして口金を作製した。
(比較例1)
紫外線吸収層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして口金を作製した。
<分光透過率の測定>
比較例1の口金の分光透過率を日立製作所製の分光光度計“U−4100”を用いて測定した。その後、口金に紫外線ランプ(中心波長350nm、出力:3J)を用いて、口金の上方5cmの距離から紫外線を42時間照射した。その後、同様にして口金の分光透過率を測定した。その結果、図7に示すように、紫外線照射前後での分光透過率は大きく変化した。図7において、曲線Aは、紫外線照射前の分光透過率を示し、曲線Bは、紫外線照射後の分光透過率を示す。図7から、紫外線照射前では波長410nm以上の領域で透過率は80%以上であったが、紫外線照射後では波長350nm〜470nmの領域で透過率が大きく低下したことが分かる。
また、図8の斜線部に示すように、波長350nm〜400nmの領域における5nmおきの紫外線照射前後での透過率fのトータル変化量S1を下記式(1)から計算した。
Figure 0004355358
同様にして実施例1〜3の口金の上記変化量S1を求めた。その結果を図9に示す。図9から、紫外線照射前後での上記変化量S1は、ZnO添加量を増加させると徐々に減少し、19重量%で殆ど変化しなくなった。このことから、ZnO微粒子からなる紫外線吸収層を設けることにより、紫外線を照射しても口金はほとんど経時劣化しないことが分かる。
また、図9には、ZnO添加量と紫外線吸収層の膜厚との関係も示す。図9から、膜厚は、ZnO微粒子の添加量に比例して増加することが分かる。
<分光特性の測定>
実施例1〜3及び比較例1の口金を用いて、実施形態1の蛍光ランプ1と同様の環形蛍光ランプ(FCL40:品番)を作製した。作製した蛍光ランプの口金以外の構成部分は、通常の部材を使用し、通常の方法により作製した。
次に、各蛍光ランプを点灯させて、口金中央の透過光の分光特性をトプコン社製の表面輝度分光測定装置“SR−3”で測定した。蛍光ランプと測定装置“SR−3”との距離は1mとし、測定スポットの大きさは約2mm径とした。また、分光標準光としては、標準ランプを用いた。口金中央を通過した透過光の分光特性を図10に示す。図10において、365nmにおいて水銀原子線のピークが見られる。紫外線吸収層の有無で365nm付近の分光特性が大きく変化し、この水銀原子線を紫外線吸収層が吸収していることが分かる。ここで、波長300nm〜370nmの領域における透過率T(λ)を積分した値S2を下記式(2)で表現する。
Figure 0004355358
上記S2について、紫外線吸収層がない場合をS2aとし、紫外線吸収層を形成した場合をS2bとし、〔(S2a−S2b)/S2a〕を紫外線吸収比とする。ZnO添加量と紫外線吸収比〔(S2a−S2b)/S2a〕との関係を図11に示す。図11から、ZnO添加量の増加と共に紫外線吸収比〔(S2a−S2b)/S2a〕が増加し、紫外線吸収層を設けることにより、96%以上の紫外線(特に水銀原子線の365nm)をほとんど吸収することができた。
以上のように、本発明は、紫外線と口金樹脂とを完全に隔離し、紫外線吸収効果を長期間にわたって十分に発揮させることができる口金を備えた蛍光ランプを提供できる。また、本発明の蛍光ランプを用いることで、長期間にわたって口金の変色や機械的強度の低下を防止した照明装置を提供できる。
実施形態1の環形蛍光ランプの平面図である。 実施形態1の蛍光ランプ1に用いた口金3の分解斜視図である。 実施形態3の直管形ツイン蛍光ランプの平面図である。 実施形態4のボール形蛍光ランプの平面図である。 実施形態5の吊り下げ式蛍光灯の側面図である。 実施形態6のドーム型蛍光灯の斜視図である。 比較例1の口金の紫外線照射前後の分光透過率を示す図である。 比較例1の口金の紫外線照射前後の分光透過率における変化量S1を示した図である。 ZnO添加量と変化量S1との関係を示す図である。 実施例1〜3及び比較例1の口金中央を通過した透過光の分光特性を示す図である。 ZnO添加量と紫外線吸収比との関係を示す図である。
符号の説明
1 蛍光ランプ
2 発光管
3 口金
4 第一部材
5 第二部材
6 ピン
7 内面
8 外面
9 係止凸部
10 補強部材
11 ねじ穴
12 ねじ
13 ねじ穴

Claims (13)

  1. 蛍光管と、前記蛍光管の端部に配置された口金とを含む蛍光ランプであって、
    前記口金が樹脂で形成され、
    前記口金の内面および外面には、紫外線吸収層が形成されていることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 前記紫外線吸収層は、紫外線吸収材料を含み、前記紫外線吸収材料は、無機粒子からなる請求項1に記載の蛍光ランプ。
  3. 前記無機粒子は、TiO2、ZnO及びCeO2からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載の蛍光ランプ。
  4. 前記紫外線吸収層の厚みが、0.5μm〜5μmである請求項2または3に記載の蛍光ランプ。
  5. 前記無機粒子の少なくとも一部が、前記樹脂の表面から内部に侵入している請求項2〜4のいずれか1項に記載の蛍光ランプ。
  6. 前記無機粒子の前記樹脂の表面からの侵入深さが、10nm〜100nmである請求項5に記載の蛍光ランプ。
  7. 前記紫外線吸収層は、紫外線吸収材料を含み、前記紫外線吸収材料は、有機材料からなる請求項1に記載の蛍光ランプ。
  8. 前記有機材料は、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物及びトリアジン系化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の蛍光ランプ。
  9. 前記紫外線吸収層の厚みが、0.1μm〜10μmである請求項7または8に記載の蛍光ランプ。
  10. 前記有機材料の少なくとも一部が、前記樹脂の表面から内部に侵入している請求項7〜9のいずれか1項に記載の蛍光ランプ。
  11. 前記有機材料の前記樹脂の表面からの侵入深さが、10nm〜100nmである請求項10に記載の蛍光ランプ。
  12. 前記口金の表面が、凹凸を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の蛍光ランプ。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の蛍光ランプを含むことを特徴とする照明装置。
JP2008254550A 2008-09-30 2008-09-30 蛍光ランプ及び蛍光ランプを用いた照明装置 Expired - Fee Related JP4355358B2 (ja)

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