JP4354775B2 - メカニカルシール装置 - Google Patents

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Description

本発明は、酸、塩類等のケミカル流体をシールするメカニカルシール装置に関する。更に詳しくは、スラリーを含む液、酸類、塩類、アルカリ類等のケミカル液を処理する装置、特に、有機液等を処理する装置又はポンプに用いられて有用なメカニカルシール装置に関する。
技術背景
従来、メカニカルシールの摺動部品に付着して固形化する液、腐食性の強い液体、スラリーを含む液をシールするためには、メカニカルシールの部品の被密封流体に接触する接液部を耐食性に優れた高価な金属を使用したり、シール部をフラッシングしたりしてきた。この為に、部品の加工が高価になる問題が生じていた。又、設備が付加されるために、メカニカルシール装置の設備費が高価になり、装置としての採算が合わない問題が生じる。又、メカニカルシール装置には、一対の密封環の一方を移動自在にするために、密封環が移動する摺動間から被密封流体が漏洩しないようにOリングが設けられている。このOリングを取り付ける取付溝に被密封流体が入り込むから、Oリングと密封環の摺動面に被密封流体が付着して固形化し、密封環の摺動を悪化させる。この為に、一対の密封環のシール面の密接に対する応動が不十分となって、メカニカルシール装置は、シール能力を低下させる。又、一方の密封環を押圧するばねは、腐食を防止する為に、被密封流体に接触しない場所に取り付けなければならない。この為に、メカニカルシールの部品の構造を複雑にする問題が存する(特許文献1参照)。
図4は、本発明に先行するメカニカルシール装置の関連技術である。この軸封装置は、液体アンモニア等のケミカル液をシールするための軸封装置である(例えば、特許文献2参照)。この軸封装置には、二つのメカニカルシール111、121を軸方向に並列に配置すると共に、その二つのメカニカルシール111、121間に不活性ガス等の高圧のバッファ流体Gを供給して二つのメカニカルシール111、121のシール手段とバッファ流体Gによる圧力封止により被密封流体をシールするタンデム形メカニカルシールが開示されてある。
被密封流体側Aの第1メカニカルシール111は、回転軸116に嵌着されたスリーブ108の段部に固定環107が固定されている。この固定環107に回転用密封環112が取り付けられている。又、回転用密封環112に対向して密接する固定用密封環113が配置されている。この固定用密封環113は、保持環106に嵌着している。この保持環106はケース105に嵌合して摺動自在に取り付けられている。又、ケース105はハウジング115に密封状態に嵌着している。この保持環106とケース105との間には、Oリング109が配置されている。このOリング109は、保持環106の背面に作用する被密封流体がパージ流体領域Cへ漏洩するのを防止すると共に、被密封流体が保持環106の背面に作用できるようにする。又、保持環106は、スプリング114により回転用密封環112側へ弾発に押圧されている。このスプリング114と、Oリング109は、被密封流体に接触して不具合になる側に配置されている。更に、第1メカニカルシールの図示上部に設けられた通路からフラッシング液F又はクエンチング液Fが第1メカニカルシールへ向けて噴射するように構成されている。このフラッシング液F又はクエンチング液Fは一対の密封環112、113をフラッシングする為にポンプ等により再循環させる設備を必要とする。
上述したように、第1メカニカルシール111は、固定環107と、回転用密封環112と、ケース105と、保持環106と、固定用密封環113と、Oリング109と、スプリング114と、スリーブ108と、が主要な構成である。この主要な構成の全部品は、被密封流体に接触する。この為に、被密封流体が金属やゴムを腐食させる液体の場合には、これらの部品が腐食して第1メカニカルシール111のシール能力を低下させる。特に、スプリング114が腐食すると、保持環106を押圧する弾発力が弱くなるから、回転用密封環112と固定用密封環113とのシール面の密接力が低下する。この為に、第1メカニカルシール111の被密封流体をシールする能力が低下する。又、スラリーを含む被密封流体又は付着性液体の場合には、作動している間は、Oリング109の周囲から被密封流体の漏れは少ないが、再起動時にOリングの周囲から被密封流体の漏れが発生する傾向が大きい。更に、フラッシング液を循環するときに酸類又は塩類等のケミカル液がフラッシング液に混入するので、フラッシング液を圧送する装置に錆の問題が生じる。この為に、フラッシング液からケミカル液を取り除く再処理が必要となる。
次に、第1メカニカルシール111より大気側Bに配置された第2メカニカルシール121は、第2固定環に保持された第2回転用密封環122と、第2ケースに移動自在に嵌合した第2保持環に結合している第2固定用密封環123とが密接して流通路から供給されるパージ流体Gをシールする。この第2固定環は、スリーブ108を介して回転軸116に嵌着している。又、第2固定用密封環123に結合した第2保持環は、第2スプリング124により押圧されている。この第2回転用密封環122のシール面には、動圧発生溝122aが形成されている。つまり、第2メカニカルシール121は、非接触型のガスシールである。そして、第1メカニカルシール111が被密封流体により腐食されてシール能力が低下すると、被密封流体はパージ流体領域Cへ流入する。このパージ流体領域Cへ流入した被密封流体は、第2スプリング124を腐食させて第2メカニカルシール121のシール能力を低下させる。又、被密封流体は、第2Oリングに付着して第2保持環の作動を悪化させるので、第2メカニカルシール121のシール能力は低下する。
揮発性流体、付着しやすい流体、腐食する流体をシール為には、ダブル型又はタンデム型メカニカルシールに構成する必要がある。又、タンデム型メカニカルシールは、パージ流体領域Cに大気圧より高いパージガスをポンプにより供給しなければならない。この二つのメカニカルシールの構成は、製作コストを上昇させる。又、パージ流体を供給するために、ポンプ等の付帯設備を必要とするので、コストを上昇させる。このように、従来のメカニカルシール装置で付着性流体、腐食性流体等のケミカル液をシールするためには、上述のような問題を解決しなければならない。
特開2001−141149号公報(図1、2頁から7頁) 特公平7−69018号公報(図1、2頁から3頁)
本発明は、上述のような問題点に鑑み成されたものであって、その発明が解決しようとする課題は、腐食性流体、揮発性流体、スラリーを含む流体等のケミカル流体の被密封流体をシールするときに、メカニカルシール装置の部品が腐食しないようにしてシール能力を向上させることにある。又、一対の密封環のうちの一方の密封環の作動を良好にしてシール面の密接を向上させることにある。更に、メカニカルシール装置のシール方法をアウトサイドシール及びカートリッヂシールにしてシール装置の組立を容易にすることにある。又、メカニカルシール装置の構造を簡単にしてコストを低減することにある。
本発明は、上述のような技術的課題を解決するために成されたものであって、その技術的解決手段は、以下のように構成されている。
請求項1に係わる本発明のメカニカルシール装置は、ケミカル液をシールするメカニカルシール装置であって、シール面を有する耐腐食材製の固定用密封環と、前記固定用密封環の前記シール面と対向して密接する対向シール面を有する耐腐食材製の回転用密封環と、前記回転用密封環を回動自在に保持すると共に回転軸に嵌着可能な円筒状に形成されている耐腐食材製のスリーブと、前記固定用密封環を保持する円筒状に形成されている耐腐食材製のケースと、前記ケースに一端の保持部が嵌着すると共に他端の支持部が前記固定用密封環に密着して前記固定用密封環を前記回転用密封環へ弾発に押圧する環状の耐腐食材製のパッキンとを有し、前記パッキンは前記保持部から支持部へ長手に形成され、前記パッキンは、被密封流体の圧力が作用して前記固定用密封環を前記回転用密封環へ弾発に押圧する受圧面を有し、前記パッキンと前記固定用密封環と前記回転用密封環とが被密封流体の通路を囲んでおり、前記固定用密封環と前記スリーブとの間に被密封流体の通路が形成されており、前記パッキンはパーフロロエラストマー又は弾性を有するフッ素樹脂材製であり、前記スリーブ及び前記ケースはセラミック又はアルミナ材製であるものである。
請求項2に係わる本発明のメカニカルシール装置は、固定用密封環が円筒状を成すと共に、パッキンよりシール面側の固定用密封環の取付面に嵌着する押圧リングを有し、押圧リングがばね手段により回転用密封環側へ弾発に押圧されているものである。
この請求項1に係わる本発明のメカニカルシール装置では、一対の密封環側に連通する被密封流体の通路が、耐腐食材製の固定用密封環回転用密封環とケースとパッキンとに囲まれているので、メカニカルシール装置が被密封流体により腐食されるのを防止できる。この為に、メカニカルシール装置を長期に渡り防食することができる。しかも、固定用密封環とケースとの間に配置されて軸方向へ長手で環状を成すパッキンに形成されているので、固定用密封環を押圧するばね手段を不用とし、メカニカルシール装置の構造を極めて簡単にすることができる。この為にメカニカルシール装置の製作費が低減できる。更に、パッキンは、弾発方向へ長手の弾性板状に形成されているから、パッキンに被密封流体が付着して固形化しても、固定用密封環とケースとの間が離れており、固定用密封環とケースとの間に固定用密封環のシール面の応動を疎外するような被密封流体の固着が生じないので、固定用密封環の応動を容易にしてシール面の密接力を高めることができる。更に又、被密封流体が高圧のときは、高圧に応じてパッキンに被密封流体の圧力が作用するから、被密封流体の高圧に応じた固定用密封環のシール面のシール能力を向上することができる。
また、請求項1に係わる本発明のメカニカルシール装置では、回転軸に嵌着するスリーブと固定用密封環との間に被密封流体用の通路を形成することができるから、通路の間隙を大きくすることが可能になる。この為に、大きい間隙にできない通路で被密封流体が通路に固形化する様な問題を防止できる。又、従来は、耐腐食性の被密封流体に対してアウトサイドシールの構造が採用できなかったが、このアウトサイドシール構造を可能にし、メカニカルシール装置が簡単な構造で、しかも、組立が容易になる。
また、請求項1に係わる本発明のメカニカルシール装置では、パッキンがパーフロロエラストマー又は弾性を有するフッ素樹脂材製であるから、耐熱性に優れると共に、ケミカル液に対する耐腐食性に優れる。又、パッキンの長手の形状は、ケースと固定用密封環との間隔を大きくできるので、弾性変形可能にして、固定用密封環回転用密封環に対して弾発に押圧することが可能になる。そして、固定用密封環のケースに対する摺動面をOリングによるシールする構造を不用とする。その結果、一対の密封環の構造を簡単にしてメカニカルシール装置の製作費を低減できる。
また、請求項1に係わる本発明のメカニカルシール装置では、円筒状にしたスリーブと円筒状にしたケースがセラミック又はアルミナ材製であるため、メカニカルシール装置の主要部が耐腐食材製にすることが可能になる。そして、スリーブとケースの両部品とも円筒状であるために、成形加工が容易である。しかも、固定用密封環を円筒状にすれば、パッキンを介してスリーブとの間に大きな空間の間隙にできるので、固定用密封環とスリーブとの間に被密封流体を固形化する問題もなくなり、フラッシングやクエンチングを不用とすることができる。この為に、従来は、フラッシング液を循環するときに、ケミカル液がフラッシング液に混入するので、フラッシング液により循環させるポンプを劣化させていたが、本発明では、このフラッシングを必要としないので、フラッシング液からケミカル液を排除する再処理設備も不用となる。
この請求項2に係わる本発明のメカニカルシール装置では、固定用密封環の外周面のパッキンの位置より回転用密封環側に押圧リングが嵌着されている。そして、この押圧リングをばね手段により押圧すれば、ばね手段は、ケミカル液に浸ることなく固定用密封環を弾発に押圧することが可能になる。そして、大気側に設けられた押圧リングはケミカル液が付着することもないので、固定用密封環はケミカル液の固形化により作動不良を惹起することもなく、ばね手段により固定用密封環を最適に押圧することが可能になる。更に、この押圧リングの構成は、パッキンと固定用密封環の取付及び取り外しを極めて容易にする。そして、固定用密封環は、回転用密封環に対して密接する良好な作動を成すことができる。
以下、本発明に係わる実施の形態のメカニカルシール装置を図面に基づいて詳述する。尚、以下に説明する各図は設計図を基にした作図である。
図1は、本発明に係わる好ましい第1実施の形態を示すメカニカルシール装置1である。このメカニカルシール装置1は回転軸50とハウジング60との間の通路30を流れる被密封流体Lをシールするために取り付けられる。このステンレス鋼のハウジング60には孔が設けられており、この孔の内部Bに動力用の回転軸50が貫通している。この孔を塞ぐようにハウジング60の外端面にガスケット33を介してステンレス鋼のシールハウジング62をボルト64により取り付ける。シールハウジング62は、メカニカルシール装置1を取付けやすくするために、3部品の第1円盤62Aと、第2円盤62Bと、第3円盤62Cとに分割されている。
シールハウジング62の内部には、アウトサイド型メカニカルシールとしてメカニカルシール装置1が配置されている。又、第1円盤62Aと第2円盤62Bとの内周面にはセラミック又はアルミナ材製のケース3を嵌着している。ケース3は円筒体に形成されている。そして、内周面3Bと、段部を設けた外周面3Cと、端部に段部状の保持面3Aを設けている。又、第3円盤62Cの内周を段部にして空所を形成している。この空所の内部には固定用密封環2を配置する。この固定用密封環2は、円筒体に形成されている。この円筒体の一端面にはシール面2Aを設ける。又、円筒体の外周面を段面にして取付面2Cに形成している。更に、円筒体の内周はスリーブ51と大きな間隔を設けた内周面2Bに形成されている。更に又、円筒体の取付面2Cに於ける段面の外周には周面に沿って複数の係止ピン用の係止溝を設ける。この固定用密封環2は、SiC又はカーボン材製である.この固定用密封環2は耐腐食能力を有する材料により形成されている。
この固定用密封環2の取付面2Cとケース3の保持面3Aとに間隔を設けてパッキン4が結合している。このパッキン4は、パーフロロエラストマー、バイトン、フッ素ゴム、弾性のあるフッ素樹脂(例えば、4弗化エチレン−パーフロオロメチルビニルエーテルゴム)等の弾性材料から作られている。この弾性材料は、酸類、塩類、アルカリ類等に対して高温でも腐食しない耐腐食性を主要な目的にしている。パッキン4は断面が長方形状に形成されている。そして、パッキン4は、一端の保持部4Cがケース3の保持面3Aに嵌着すると共に、他端の支持部4Dが固定用密封環2の取付面2Cに密着している。又、パッキン4の被密封流体L側は、受圧面4Bに形成されていると共に、外部A側は傾斜面4Aに形成されている。そして、パッキン4により固定用密封環2を回転用密封環12側へ弾発に押圧している。このパッキン4は、種々の形状に形成される。しかし、その形状は、ケース3と固定用密封環2との間隔を大きくするように長手に形成されると共に、被密封流体Lがパッキン4の受圧面4Bに作用できるように形成する必要がある。又、被密封流体Lがケース4と固定用密封環2との間に接着して固形化しても、固形物が成長してケース4と固定用密封環2とに連結できない大きな間隔に形成されている。
固定用密封環2の取付面2Cには、パッキン4より外部A側に押圧リング5を嵌着する。この押圧リング5の側面の内周側には係止ピン5Aが設けられており、この係止ピン5Aが固定用密封環2の切欠溝と係止する。又、押圧リング5の外周部には複数個のU形状の切欠部が設けられている。この押圧リング5の切欠部にシールハウジング62に取り付けられた固定ピン7が係止して押圧リング5が回動しないように保持されている。更に、押圧リング5は、固定用密封環2が回動しないように保持されている。更に又、押圧リング5の側面とシールハウジング62との間にはコイルばね6が周面に沿って等配に複数個を配置する。このコイルばね6により固定用密封環2を回転用密封環12へ弾発に押圧する。このコイルばね6は、パッキン4より外部Aに設けられており、被密封流体に接触しないようにされている。このコイルばね6は、パッキン4のみで回転用密封環12を弾性的に押圧できる場合には、不用となる。この押圧リング5とコイルばね6は固定用密封環2の取付面2Cに嵌着するのみであるから,取付け、取り外しが極めて容易である。
固定用密封環2の外部A側の位置には、固定用密封環2と対向する回転用密封環12が配置されている。この回転用密封環12の一端面には、固定用密封環2のシール面2Aと対向して密接する対向シール面12Aを設ける。回転用密封環12の対向シール面12Aに対して背面の外周側にはドライブピン用の係止溝が設けられている。この回転用密封環12は炭化硅素又はカーボン等の耐腐食材製である。又、回転用密封環12の内周面は、アダプタ14の段部14BとOリング32を介して嵌着する。このアダプタ14は、内周面14AがOリング31を介してスリーブ51に嵌着する。アダプタ14には、内周面14Aに金属製又は樹脂材製の円筒部を嵌着してOリング31を装着する取付溝を形成する。このアダプタ14はセラミック又はアルミナ材製である。
このアダプタ14を結合した回転用密封環12は、回転軸50に嵌着した第1カラー21により保持される。この第1カラー21はステンレス鋼製である。第1カラー21の正面には、回転用密封環12の係止溝と係止するドライブピンを突出させる。又、第1カラー21はスリーブ51と嵌着している。そして、回転用密封環12は、第1カラー21に設けられたドライブピンを介してスリーブ51と一体の回転軸50と共に回動する。更に、第1カラー21の凹部は、第2カラー22に設けられたノックピンと係止して結合する。このステンレス鋼の第2カラー22は、止めねじ65により回転軸50に固定されている。第1カラー21には、セットプレート56が取り付けられており、このセットプレート56の凹部をシールハウジング62の凸部62C1に係止して回転用密封環12を取り付けるときに位置決めをする。尚、セットプレート56は、回転用密封環12を位置決めした後は、取り外す。尚、第3円盤62Cに設けられたドレン孔40はシール面2A、12Aから漏れた被密封流体Lを直ぐに流出させる孔である。
図2のメカニカルシール装置1は、本発明の第2実施の形態を示すものである。この第2実施の形態のメカニカルシール装置1は、図1のメカニカルシール装置1と全体構成は、略同様に構成されている。大きく相違する点は、パッキン4である。このパッキン4は、パーフロロエラストマー又は弾性を有するフッ素樹脂である。このフッ素樹脂としては、例えば、4弗化エチレン−パーフロオロメチルビニルエーテルゴムがある。又、パッキン4には、薄板状の板ばね8Aが埋設されている。この板ばね8Aは、円錐板に形成している。又、板ばね8Aには、周面に沿って等配に配置された長孔を形成することもできる。この長孔の両端は半円形に形成すると良い。そして、長孔を介してパッキン4が板ばね8Aの両側に強力に結合している。尚,被密封流体L用の通路30は耐腐食性材製のケース3、パッキン4、固定用密封環2、回転用密封環12、アダプタ14等の部品により囲まれて形成される。図2のその他の構成は、図1のメカニカルシール装置1の同一符号で説明したように同一構成である。
図3のメカニカルシール装置1は、本発明の第3実施の形態を示すものである。
この図3に示すメカニカルシール装置1は、図1に示すメカニカルシール装置1と全体構成が略同様である。大きな相違する点は、パッキン4である。このパッキン4は、パーフロロエラストマー又はフッ素ゴム材製である。尚、パッキン4には、弦巻ばね8Bを埋設している。このパッキン4は、保持部4Cがケース3の段部状の保持面3Aに結合すると共に、支持部4Dが固定用密封環2の取付面2Cに結合する。又、図示省略するが、パッキン4より外部A側に固定用密封環2を弾発に押圧するばねを設けることもできる。更に、回転用密封環2はアダプタ14を設けることなく、直接に回転軸50と嵌着することもできる。この場合、回転軸50は耐腐食材製である。又、回転用密封環12と回転軸50との間に配置されるOリング31を円筒状の弾性パッキンに構成することもできる。このパッキン4により回転用密封環12を固定用密封環2の方向へ弾発に押圧することもできる。そして、回転用密封環12の対向シール面12Aを固定用密封環2のシール面2Aに弾発に密接できる。
ケース3は、アルミナ材製である。又はケース3をセラミックすることもできる。更に、固定用密封環2と回転用密封環12は、炭化硅素である。従って、被密封流体Lの通路30は耐腐食性材により囲まれた部品により形成される。
以上、説明したように、本発明のメカニカルシール装置1は、被密封流体Lが通じる通路30が、耐腐食性材により囲まれて形成されている。この為、通路30に腐食性の流体が流れても、メカニカルシール装置1を構成する部品が腐食されるのを防止できる。
又、被密封流体Lが固形化する付着性の液体であっても、パッキン4により固定用密封環2とケース3との間が大きく離れているので、固定用密封環2とケース3との間隙に被密封流体Lが付着してケース4と固定用密封環2とを結合するように固形化するのが防止できる。この為、固定用密封環2が被密封流体Lの圧力に応じて応動することができる。そして、固定用密封環2のシール面2Aが回転用密封環12の対向シール面12Aに密接してシールする。又、パッキン4には受圧面4Bが設けられているから、被密封流体Lの圧力が受圧面4Bに作用して固定用密封環2を回転用密封環12へ弾発に押圧し、被密封流体Lの圧力に応じてシール面2Aの密接力を高めることが可能になる。
更に、固定用密封環2の内周面2Bとスリーブ51との間が大きくできるから、被密封流体Lの流動性を良くして固定用密封環2の内周面2Bとスリーブ51との間に被密封流体Lが固形化するのを防止できる。又、本発明の構成は、メカニカルシール装置1をダブル型シールにすることなくケミカル液をシールできるから、構造が簡単にできる。更には、メカニカルシール装置1は、ケミカル液であっても、特殊なパッキンの形状にすることにより、アウトサイドシール型のメカニカルシール装置1に構成することが可能である。この為に、メカニカルシール装置1の取付が容易になる。
以上のように、本発明のメカニカルシール装置は、ケミカル液である腐食性の流体、付着性の液体、スラリーを含む流体等をシールするメカニカルシール装置として有用である。アウトサイドシール型の構造として組立を容易にするメカニカルシール装置として有用である。しかも、メカニカルシール装置の製作コストが安く、構造を簡単にしたメカニカルシール装置として利用できる。
本発明の第1実施の形態に係わるメカニカルシール装置の断面図である。 本発明の第2実施の形態に係わるメカニカルシール装置の断面図である。 本発明の第3実施の形態に係わるメカニカルシール装置の半断面図である。 本発明の関連技術として示すメカニカルシール装置の半断面図である。
符号の説明
1 メカニカルシール装置
2 回転用密封環
2A シール面
2B 内周面
2C 取付面
3 ケース
3A 保持面
3B 内周面
3C 外周面
4 パッキン
4A 凸曲面
4B 受圧面
4C 保持面
4D 支持面
5 押圧リング
6 弾発ばね
7 止めねじ
8A 板ばね
8B 弦巻ばね
12 回転用密封環
12A 対向シール面
10B 内周面
14 アダプタ
14A 内周面
14B 段部
14C 外周面
21 第1カラー
22 第2カラー
30 通路
31 Oリング
32 Oリング
33 ガスケット
40 ドレン孔
50 回転軸
51 スリーブ
55 ボルト
56 セットプレート
60 ハウジング
62 シールハウジング
62A 第1円盤
62B 第2円盤
62C 第3円盤
62C1 凸部
64 ボルト
65 止めねじ
A 外部
B 内部
L 被密封流体

Claims (2)

  1. ケミカル液をシールするメカニカルシール装置であって、
    シール面を有する耐腐食材製の固定用密封環と、
    前記固定用密封環の前記シール面と対向して密接する対向シール面を有する耐腐食材製の回転用密封環と、
    前記回転用密封環を回動自在に保持すると共に回転軸に嵌着可能な円筒状に形成されている耐腐食材製のスリーブと、
    前記固定用密封環を保持する円筒状に形成されている耐腐食材製のケースと
    前記ケースに一端の保持部が嵌着すると共に他端の支持部が前記固定用密封環に密着して前記固定用密封環を前記回転用密封環へ弾発に押圧する環状の耐腐食材製のパッキン
    を有し、
    前記パッキンは前記保持部から支持部へ長手に形成され
    前記パッキンは、被密封流体の圧力が作用して前記固定用密封環を前記回転用密封環へ弾発に押圧する受圧面を有し、
    前記パッキンと前記固定用密封環と前記回転用密封環とが被密封流体の通路を囲んでおり、
    前記固定用密封環と前記スリーブとの間に被密封流体の通路が形成されており、
    前記パッキンはパーフロロエラストマー又は弾性を有するフッ素樹脂材製であり、
    前記スリーブ及び前記ケースはセラミック又はアルミナ材製である
    ことを特徴とするメカニカルシール装置。
  2. 前記固定用密封環が円筒状を成すと共に、前記パッキンより前記シール面側の前記固定用密封環の取付面に嵌着する押圧リングを有し、前記押圧リングがばね手段により前記回転用密封環側へ弾発に押圧されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール装置。
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