JP4353875B2 - 通信媒体選定方法と装置およびプログラムと記録媒体 - Google Patents

通信媒体選定方法と装置およびプログラムと記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、通信品質およびコストを最適化する媒体選定技術に係り、特に通信局外の通信設備を選定する際に、よりコスト・品質を加味した経路を選定するため、サービスの申し込み者(ユーザ)に提供可能な通信経路の中で、最もコスト・品質の面で優位性が高い経路を動的・静的に選定することが可能な通信局外における媒体選定装置および方法、ならびにそのプログラムと該プログラムを記録した記録媒体に関する。
所外光設備での運用においては、サービスを開通するユーザに最も近い所外光ケーブル内のテープ内の心線を効率的に選定することが必要となる。最良なテープを選定した後、このテープ内の心線を取り出し、スプリッタと接続することで、PDS(Passive Double Star)サービスをユーザへ提供することが可能になる。しかし、所外設備の特性については、需要発生時にユーザへサービスを提供するためには、ユーザの直近の光ケーブル内にあるテープ内の1心線とスプリッタを接続することで開通が可能になる。この際、切断した箇所から下部側の上部使用済心線は未使用のままとなるが、管理上の運用性からこの設備は再利用しないことが必要とされていた。
図6は、所外通信設備の状態説明図である。
通信事業者ビルの通信装置(OLT)のパッケージPKGを選定した後、所内光ケーブルを選定し、さらに所定ケーブルを選定する。選定された所外光ケーブルがユーザの最も近い電柱に到達すると、ドロップケーブルを介してユーザの通信装置に至る。最近の電柱で切断された所外光ケーブルの残りの上部使用済心線は未使用にされていた。
図7は、通信サービスの種類に関する説明図である。
図7により、通信設備のサービス特性について述べる。通信設備の場合には、主にサービス種別として、2つのパターンが存在する。
サービス種別の一つは、図7に示す直収方式と言われるサービスである。これは、始点(ユーザ側)から終点(所内装置側)までの間は常に1対1の関係が維持され、一つの始点に対して必ず終点が一つ存在するという形態をとる。中間の中継点では、分岐はない。
サービス種別の他の一つは、図7に示す多分岐方式と言われるサービスである。これは、始点(ユーザ)から終点(所内装置側)までの間が、n対1の関係が成り立つ。これは終点である装置側から発せられる光信号を途中に分岐装置(以下、SP)まで一本のファイバーを複数の加入者で共有する形式であるため、SPまでは1つの心線・端子であり、分岐機器以降は複数の心線・端子にてサービスが提供される。
上述のように、多分岐方式の場合においては、1本のファイバーが複数心線に分岐されることから、分岐点より下部側において、SPとユーザまでをつなぐ設備が多く必要となることが分かる。
図8は、多分岐方式サービス増加時の問題点(1)を示す説明図である。
前述のように、多分岐サービスにおけるSPから下部側では、直収方式に比較して多くの電柱間を通るケーブル(以下、電柱間ケーブル)等の設備が必要となる。これを詳細化した図を、図8に示す。
所外のネットワーク構成としては、各電柱において、所外光ケーブルが敷設され、その中に光心線が存在する構成である。各電柱の最寄のユーザよりサービスの申し込みが発生した場合には、最寄電柱にある光心線を切断し、SPを配線点として設置することにより、SPの端子数分のユーザに対してサービスを提供することが可能となる。
この際、切断した配線点より下部側の心線は上部使用済心線となる。
また、それぞれのSPの空き端子を全て使い切ってしまった状態で新たなサービス申し込みが発生した場合、需要が発生した電柱に新たに多額の設備投資を実施して、所外光ケーブルを敷設するのはコスト的に不適当であることから、上部側のSPに空き端子が存在する場合に限り、電柱間ケーブルを敷設し、需要が発生したユーザに対して電柱よりドロップ線を敷設することが一般的であった。さらには、このような対応を実施する場合、上部使用済心線を利用すると、電柱間ケーブルを利用する場合に比較して接続点数が増加する等の理由により、基本的には上部使用済心線は未来永劫利用することなく、放置されている、という状態が設備使用率の面で問題とされていた。
図9は、多分岐方式サービス増加時の問題点(2)を示す説明図である。
以下、従来の技術を実施した場合の問題点を定量的にシミュレートする。
本シミュレーションでは、既存の技術を利用した場合における多分岐方式を利用したサービス需要対応へのコスト分析を実施する。
(前提条件)
1)各配線ブロックにSP利用サービスの需要が4回線ずつ出るという予測で、配線点毎にSPを設置した。
2)配線方法は無逓減方式とした。
3)配線点間は35mと設定、増設コストは5000円/mとした。
4)増設時の電柱間ケーブルは1心とした。
(シミュレーション方法)
1)実需要を各配線エリアにランダムに発生させる。
2)空き無SPの配線ブロックの需要を賄う場合は、直近の空き有SPより、電柱間ケーブルを利用して配線する。
3)電柱間ケーブル設備量の増加量および心線使用率を計測する。
このような仮定でシミュレーションを行う場合の状態は、図9に示すようになる。
(シミュレーション結果)
図10は、多分岐方式サービス増加時の問題点(3)を示す説明図である。
上記シミュレーションにおける分析結果を述べる。
コスト分析:一度設置されたスプリッタの下部側に需要が発生した場合、需要発生位置までの電柱間ケーブルを敷設し開通することが必要となる。
しかし、需要の増加に伴って、図10に示すように、電柱間ケーブルの設備量が増加することになり、必要な設備コストは増加することがわかる。
このように、電柱間ケーブルを併設することは、設備コストの増加が発生するが、需要が見込める時期においては手法として好ましいとされていた。
類似する技術として、例えば特開2000−332893号公報に記載の『通信媒体選定装置および方法』(特許文献1参照)がある。上記技術は、対象となる技術範囲が主に通信局外における設備であって、特殊な設備構造(テープ構造)を持つ所外通信媒体の構成や特質および需要管理のための配線ブロックなどの観点を加味した上での配線ブロックおよび配線ブロックに隣接する配線ブロックから通信媒体の選定を実施するものである。
しかし、この技術は、サービスの黎明期等の需要が今後見込める時を前提とし、使用した心線の下部側にある上部使用済心線は再利用することを加味した選定は考慮していない。
また、心線選定においても、あくまで下部側のテープ心線の利用状況を加味した上での選定を実施し、損失等のサービス品質を考慮していない選定ロジックとなっている点で、上記技術分野が目的としているものは、本発明の目的とは異なっている。
特開2000−332893号公報
前述のように、通信局より外の所外通信媒体選定において、従来では、心線利用の観点から配線点から下部のサービスに利用していない光心線を再利用することによるコスト・品質が考慮されておらず、シミュレーション結果からもコスト増加を解消することが課題となっていた。
(目的)
本発明の目的は、心線利用の観点から配線点から下部のサービスに利用していない光心線を再利用することによるコスト・品質を加味した心線選定を実施することで、心線利用率向上およびコスト削減が可能な通信局外における媒体選定装置および方法、ならびにそのプログラムと記録媒体を提供することにある。
本発明においては、光需要が飽和してきた段階で散発的な需要に対応することが可能な通信媒体選定方法を実施する。そして、通信局外の通信設備を選定する際に、よりコスト・品質を加味した経路を選定するため、サービス申し込み者(ユーザ)に提供可能な通信経路の中で、最もコスト・品質の面で優位性の高い経路を動的・静的に選定する。
すなわち、本発明は、通信局より外の所外通信媒体選定において、発生した需要の最寄りにある電柱にサービス開通可能なスプリッタ(SP)があるか否かを確認し、あればSP内部に空き端子があるか否かを確認し、あれば選定成功とし、なければ上部の電柱から対応できる数があるか否かを判断し、あれば選定可能とし、なければ対応できないとして、選定を行い、同時にコスト計算、経路による品質に関して求め、最適な経路を提供する。
本発明によれば、通信局外における通信媒体選定を実施する際に、上部使用済心線を利用し、上部使用済心線を使い切った後に電柱間ケーブルを利用することにより、サービス申し込み者(ユーザ)に提供可能な通信経路の中で、最もコスト・品質の面で優位性の高い経路を選定することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る媒体選定装置のブロック構成図である。
図1において、本実施形態に係る媒体選定装置は、申込者と通信装置までの通信設備の情報を記憶し、管理する通信媒体基本情報記憶部101と、予約情報を管理する予約情報管理部103と、選定出力を送出する出力部106と、サービス申込みにより、情報を入力する入力部107と、サービスの情報から媒体選定実施する必要があるものか否かを処理するコマンド処理部105と、経路を抽出する経路抽出部104と、通信媒体基本情報および抽出された経路から、コスト・品質面において最適な経路を決定する経路決定部102と、経路決定部102、通信媒体基本情報記憶部101、予約情報管理部103および入出力インタフェース部と連携し、これら全体を制御する制御部100と、入力・出力する情報のインターフェイスとなり、入出力の管理を行う入出力インタフェース部108と、各種情報を入力・出力する入出力装置109とから構成される。
図2は、図1における経路決定部の詳細ブロック構成図である。
本実施形態に係る経路決定部102は、図2に示すように、経路決定のための情報を入力する入力部200と、経路品質およびコストを計算する経路品質・コスト算出部201と、最終的に選定する経路を判断する経路判断部202と、決定した経路を記憶する記憶部203とから構成される。
(経路選定)
図3は、本発明の一実施形態に係る経路抽出処理のフローチャートである。
需要発生時において、本実施形態の経路を抽出する手順を、図3により説明する。
本処理により、設備増設が必要なく、該当する電柱に存在する空き端子からドロップ線を利用して開通するか、あるいは、行き詰まりとしてエラーで処理を終了するか、のいずれかを判断する。
(1)需要が発生する(301)。
(2)発生した需要の最寄りにある電柱にサービス開通可能なSPが設置されているか否かを確認する(302)。
(3)最寄りにある電柱にサービス開通可能なSPがある場合には、SP内部に空き端子が存在するか否かを確認する(303)。
(4)SPが無い場合には、対応可能なSP(初期に配線エリアに適用することを予定していたSP数の中に在庫があるか否かを判断)数の有無を確認する(304)。
(5)空き端子がない場合には、上部にある電柱に設置されているSPの空き端子の有無を確認する(305)(307)。
(6)空き端子がある場合においては、需要発生位置から上部側SPまでの区間に上部使用済心線の有無を確認する(306)(308)。
(7)上記(5)で上部側のSPに空き端子がない場合には、選定終了として行き詰まりを判断する(309)。
(8)上記(6)で上部使用済心線がない場合には、電柱間ケーブルを利用して開通可能とする(310)。
(9)上記(6)で上部使用済心線がある場合には、選定成功とする(311)。
(10)上記(3)(4)で対応可能なSPがある場合(ドロップ線で対応)には、選定成功とする(312)。
(経路品質・コスト算出)
図4は、本発明の一実施形態に係る経路品質・コスト算出の処理手順を示すフローチャートである。
前述の経路選定において、抽出された経路が上部使用済心線を利用して提供可能な経路であった場合、該当ルートを電柱間ケーブルにて対応した場合の経路を同時に算出し、コスト情報(401)と品質情報(402)を取得する。そして、それぞれの経路のコスト情報と品質情報とを比較し、総合的に判断する手順を実施する(403)。総合判断の結果、空き端子からドロップ線を利用して開通させるか(406)、もしくは、上部使用済心線を利用して開通させる(405)。なお、前述の経路選定において、空き端子からドロップ線を利用した開通が不可能である場合、行き詰まりとしてエラーとなる場合、または上部使用済心線を利用することが不可能である場合においては、本手順は実施しないこととなる。
(コスト情報、品質情報の取得)
図5は、本発明の一実施形態に係るコスト・品質情報取得の処理手順を示すフローチャートである。
前述の経路品質・コスト算出におけるそれぞれの経路に対するコスト情報取得、品質情報取得の手順を、図5により説明する。まず、コスト情報取得の手順としては、上部使用済心線を利用することにより、スプリッタを保有しているクロージャを変更する必要が発生する場所か否かを判断する(503)。これは、設置されているSPの施工方法によってはクロージャを変更し、新しいクロージャを設置する必要が生じるため、加味する工程を経由する。この場合、クロージャを変更する際には、利用SPを変更する必要があるため、現在利用しているSPにおいて、サービス提供中の回線が何回線あるのかを加味する必要がある。その際には、一度提供中のサービスを停止することから、回線をユーザから借用する回線借用を実施してから行う必要が生じる(借用数取得504)。
しかし、SPの施工方法によっては、クロージャを変更する必要が無い場合もあるため、その場合には、本工程を経由しない。また、これらの工程を踏まえて、実際に配線点から電柱間ケーブルを新設する場合において必要となる亘長(505)と、それぞれの経路において必要となる接続点数(506)を踏まえ、両経路のコストを算出する(507)ために必要な情報を取得する工程を経由する。
最終的に、これらの工程を踏まえ、オペレータによって設定されたコスト計算式を利用して、それぞれの経路においてサービスを提供した場合の設備コストを算出する。
次に、品質情報取得の手順を図5の右側に示す。前述のコスト情報取得時に、両経路における接続点数を取得する(510)。本情報により、それぞれの経路における接続点数の比較を実施し、通信サービスにおいて、品質を左右する接続点の数が同じか否かを判断する(511)。同じの場合には、両経路での品質は同質として処理を終了し(514)、異なる場合には、それぞれの接続種別毎にサービス提供を実施する際に基準となる損失値に対して、どれだけの損失値を両経路において発生するのかを判断する(512,513)。上記の処理を踏まえ、品質・コストの面で比較を実施し、より優位な経路を動的に決定することが可能となる。
(技術実現イメージ)
図11は、本発明の一実施形態に係る媒体選定方法の実現イメージを示す図である。
図11に示すように、電柱1においてSPが既に2つ設置されている。両SPは、全ての端子がドロップ線によりユーザにサービスが提供されているため、新規に需要が発生しても新たに需要に対応することができない。その状況下に、電柱1を最寄の電柱とするユーザの需要が発生した場合、上部側である電柱2に設置されているSPに空き端子が存在するため、本空き端子からサービスを提供することが可能であることが分かる。その場合、電柱2のSPに利用している現用心線の下部側に存在する上部使用済心線を使う経路と、電柱1〜2間に電柱間ケーブルを新規敷設して対応する経路が選定される(図3の処理手順(経路抽出)を参照)。
この両経路において発生するコスト情報を取得した後、品質情報を取得の上、総合的にどちらのルートがオペレータにとって良いかを動的に判断することが可能となる。この際の判断基準は、事前にオペレータにより設定し、動的に判断することも可能であり、また両経路のコスト情報・品質情報をオペレータに提示の上、オペレータにより任意に決定することも可能である。
(実施の効果)
図12、図13および図14は、それぞれ本実施形態の実施の効果測定(1)(2)(3)を示す図である。
本発明の効果をより具体的に評価するため、全ての需要対応において電柱間ケーブルを敷設する場合と、上部使用済心線を利用することが可能な場合には上部使用済心線を採用した場合での、電柱間ケーブルの平均増設回数を比較する。なお、上部使用済心線を利用する経路と電柱間ケーブルを利用する経路との間に発生する品質の差は同じとし、上部使用済心線を利用する場合には、既に敷設済の心線を利用することから、電柱間ケーブルを利用する場合のコストよりも低くなることを前提とし、両者の電柱間ケーブルの平均増設回数を電柱数の推移において比較することとする。
(シミュレーション条件)
一般的に配線系の設備は、本線路、分岐線路により構成されるが、本シミュレーションは図12に示す最も簡単な構成で行う。
シミュレーション条件
(条件1)シミュレーションモデルは一次元とする。
(条件2)電柱数をパラメータとして変化させる。
(条件3)光心線は電柱数と同じとする(電柱に均等に需要が発生した場合に光心線を使い切るモデル)
(条件4)全ての光心線は端末まで存在する。
(条件5)需要が発生した電柱には4分岐SPを取り付け、サービスを提供する。4個のSP端子を使い切った場合には別の光心線に4分岐SPが設置される。
(条件6)電柱につき当初設計需要を4とするが、シミュレーションでは需要はランダムに発生する。
(条件7)上部使用済心線及び電柱間ケーブルは、上部から下部へのみ設置する。
面的に広がる所外光ケーブルは二次元で表されるが、シミュレーションモデルを簡単にするために一次元モデルを採用した(図12参照)。二次元モデルは一次元モデルを拡張することにより想定可能である。また、現在の配線法は、需要に応じた設備量を建設し、初期建設コストを抑制する逓減配線法が主として採用されている。本シミュレーションでは、上部使用済心線を下部で再利用する場合の実現性をシミュレートするものであり、電柱毎に逓減するモデルは需要が完全に割り付けられ心線融通の前提条件が守れないことから無逓減配線とした。
(シミュレーション方法)
需要数は1電柱につき4を見込み、図12でのモデルでは発生させる需要数は4Nとなる。
需要の発生順により設備形態は異なる。図13では、電柱1、電柱Nにそれぞれスプリッタが設置されるように需要が発生する場合、図14では、電柱1に需要が集中し、光心線を使い切ってしまう場合である。需要は無作為に発生することから、どちらの場合も発生し得る。なお、丸内の数字は、需要発生順を示す番号である。
図14と同様のケースで、電柱2で全ての光心線を使い切ってしまった場合には、電柱1の需要に対応せず所外光ケーブル増設で対応することとする。上記条件において、需要をランダムに発生させ、電柱毎のドロップ線の増設回数をシミュレートした。本シミュレーションにはモンテカルロシミュレーション(実行回数5,000回)を採用した。
(開通例)
図16は、本発明の一実施形態に係る媒体選定方法の効果測定(4)を示す図である。
上部使用済心線を利用した場合における開通例を、図16に従って説明する。
図16(A)に示すような電柱数2本の設備形態の場合、2本のファイバー心線を敷設する。需要はランダムに発生するため、それぞれの需要が発生した時点でSPを設置し、ドロップ線によりSP内の空き端子とユーザを結ぶことにより開通が成立する。(1)〜(3)は需要発生順を示しており、(1)の需要によって電柱1に対してSPが設置され、(2)の需要は最寄電柱である電柱1に設置されているSP内部の空き端子があるため開通が可能となる。(3)の需要によって、電柱2においてもSPが設置される。次に、図16(B)に示すように、需要(4)〜(6)が電柱2のSPによって開通した場合には、これ以上SP内部に空き端子が無いため、(7)の需要が発生した時点では、電柱1にある空き端子を利用して開通を実施する必要がある。
この場合、電柱1,2の間には上部使用済心線が存在し、開通することが可能となる。
次の(8)の需要が発生した場合には、これ以上上部使用済心線は該当電柱区間には存在しないことから、電柱間ケーブルを敷設することで、対応することになる。
上部使用済心線を利用しなかった場合での開通例を以下に述べる。
図16(C)に示すような電柱数2本の設備形態において、初期に電柱1に需要が集中した場合には、電柱1にSPを2つ設置し、需要(1)〜(5)を対応することとなる。この場合、図16(C)に示すように、電柱2に需要が発生したとしても、該当電柱には光ファイバー心線が敷設されていないことから、SPを設置することができない。また、上部使用済心線も利用しない形態のため、(6),(7)の需要に対しての開通方法は、それぞれ電柱間ケーブルを敷設することで対応することとなる(図16(D)参照)。
(最終的な効果)
図15は、本発明の実施形態に係る最終的な効果(シミュレーション結果)を示す図である。
図15の横軸は電柱数、縦軸は電柱間ケーブルを増設する平均回数である。図15のAは、上部使用済心線を利用せず、電柱間ケーブルのみを利用する場合のグラフである。また、Bは、まず上部使用済心線を利用し、上部使用済心線を使い切った後に電柱間ケーブルを利用する場合のグラフである。
このグラフから、従来方法と比較して上部使用済心線を再利用することにより、電柱間ケーブルを増設する回数が2分の1以下に削減できることが確認された。電柱数が増加するに従って電柱間ケーブル平均増設回数が減少するのは、需要変動に対する対応性が増すことによる。
SP空き端子から光心線を上部使用済心線へ接続する工程を見た場合、光心線を送り込む配線柱での光心線接続(接続点2箇所)が発生し、顧客の最寄りの電柱まで送り込んだ後、ドロップ線で引き落とす(接続点1箇所)ことから、接続回数は3回となる。
一方、光心線を上部使用済心線へ送り込まず電柱間ケーブルのみで対応する場合には、電柱間ケーブルとの接続のみ(接続点1箇所)となることから、接続回数は2回分少ない。しかし、電柱間ケーブルの新設コストや物品コストと比較した場合に心線接続コストは十分に小さいことから、図15の比較結果は変わらないと考えられる。以上より、上部使用済心線を再利用すると、心線接続だけで下部の需要に対応できることから、設備コストの削減が可能であることが確認された。
図3の処理手順フロー、図2の経路決定部の処理フロー、図4の経路品質・コスト算出フロー、図5のコスト・品質情報取得フローをそれぞれプログラム化することで、通信局外における通信媒体選定を容易に実施することが可能となる。従って、通信サービス提供において、設備コスト、品質の最適な敷設方法を動的に決定する処理手順をプログラムコード化して記録媒体に記録することにより、本発明の通信媒体選定技術を市場に広く流通させることが可能である。
本発明は、通信局外の通信設備に特化した技術ではなく、容易に他の分野(他業種)に適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る媒体選定装置のブロック構成図である。 図1における経路決定部の詳細ブロック構成図である。 本発明の一実施形態に係る経路抽出処理のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る経路品質・コスト算出のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るコスト・品質情報取得のフローチャートである。 所外通信設備の状態説明図である。 通信サービスの種類を示す説明図である。 多分岐方式サービス増加時の問題点(1)の説明図である。 多分岐方式サービス増加時の問題点(2)の説明図である。 多分岐方式サービス増加時の問題点(3)の説明図である。 本発明の一実施形態に係る技術実現イメージの図である。 本発明の一実施形態に係る効果測定(1)を示す図である。 本発明の一実施形態に係る効果測定(2)を示す図である。 本発明の一実施形態に係る効果測定(3)を示す図である。 本発明の最終的な効果(シミュレーション結果)を示す図である。 本発明の一実施形態に係る効果測定(4)を示す図である。
符号の説明
101…通信媒体基本情報記憶部、102…経路決定部、103…予約情報管理部、
104…経路抽出部、105…コマンド処理部、106…出力部、107…入力部、
108…入出力インタフェース部、109…入出力装置、200…入力部、
201…経路品質・コスト算出部、202…経路判断部、203…記憶部。

Claims (5)

  1. 電柱間に敷設された所外光ケーブルから切断した一本の心線を電柱に設けられたスプリッタでドロップ線に分岐してユーザ通信装置に接続し、各ユーザ通信装置に光通信サービスを提供する多分岐方式サービスにおける、新たなサービス申込による需要発生に際しての通信媒体の選定を、プログラムされたコンピュータ処理により行う通信媒体選定方法であって、
    プログラムされたコンピュータによる処理手順として、
    新たなサービス申込者の最寄の電柱におけるスプリッタの有無を予め記憶装置に記憶された情報を参照して判断する第1の手順と、
    該第1の手順で最寄電柱にスプリッタが無いと判断した場合は、該最寄電柱に設置可能なスプリッタ利用可能数から対応可能であるか否かを予め記憶装置に記憶された情報を参照して判断する第2の手順と、
    該第2の手順で対応可能と判断した場合は該当電柱にスプリッタを設置してドロップ線を敷設するという選定を行う第3の手順と、
    前記第2の手順で対応不可能と判断した場合は該当電柱より上部側の電柱において空き端子を保有するスプリッタが存在するか否かを予め記憶装置に記憶された情報を参照して判断する第4の手順と、
    該第4の手順で空き端子を保有するスプリッタが存在しないと判断した場合は選定終了を選定する第5の手順と、
    前記第4の手順で空き端子を保有するスプリッタが存在すると判断した場合は、最寄電柱における上部側使用済心線の有無を予め記憶装置に記憶された情報を参照して判断する第6の手順と、
    第6の手順で上部使用済心線があると判断した場合は、該上部使用済心線を利用する、もしくは、最寄電柱と上部側の電柱間に電柱間ケーブルを新設するという選定を行う第7の手順と、
    前記第6の手順で上部使用済心線が無いと判断した場合は、最寄電柱と上部側の電柱間に電柱間ケーブルを新設するという選定を行う第8の手順と、
    前記第1の手順で最寄電柱にスプリッタが有ると判断した場合は該当スプリッタ内に空き端子があるか否かを予め記憶装置に記憶された情報を参照して判断する第9の手順と、
    該第9の手順で該当スプリッタ内に空き端子があると判断した場合には、該スプリッタ内の空き端子からドロップ線を敷設するという選定を行う第10の手順と、
    前記第9の手順で該当スプリッタ内に空き端子が無いと判断した場合は、該当電柱より上部側の電柱において空き端子を保有するスプリッタが存在するか否かを予め記憶装置に記憶された情報を参照して判断する第11の手順と、
    該第11の手順で空き端子を保有するスプリッタが存在しないと判断した場合は選定終了を選定する第12の手順と、
    前記第11の手順で空き端子を保有するスプリッタが存在すると判断した場合は、最寄電柱における部使用済心線の有無を予め記憶装置に記憶された情報を参照して判断する第13の手順と、
    該第13の手順で上部使用済心線があると判断した場合は、該上部使用済心線を利用する、もしくは、最寄電柱と上部側の電柱間に電柱間ケーブルを新設するという選定を行う第14の手順と、
    前記第13の手順で上部使用済心線が無いと判断した場合は、最寄電柱と上部側の電柱間に電柱間ケーブルを新設するという選定を行う第15の手順
    含むと共に、
    前記第7,第14の手順は、
    前記上部使用済心線を利用する際に要するコストと品質、前記ドロップ線を新設する際に要するコストと品質を、予め記憶装置に記憶された情報を参照して算出する第16の手順と、
    該第16の手順で算出したコストと品質に対して予め設定され記憶装置に記憶された判断基準に従って、前記上部使用済心線の利用と前記ドロップ線の新設のいずれを選定するかを判断する第17の手順とを含み、
    かつ、入力装置から入力される前記第1,第2,第4,第6,第9,第11,第13,第16の手順のそれぞれで参照する情報および前記第17の手順で用いる判断基準を前記記憶装置に記憶する第18の手順を含む
    ことを特徴とする通信媒体選定方法。
  2. 請求項1記載通信媒体選定方法であって、
    前記第16,第17の手順からなる前記第7,第14の手順の代わりに、
    前記上部使用済心線の利用および前記電柱間ケーブルの新設で、スプリッタを収容するクロージャを変更する必要があるか否かを予め記憶装置に記憶された情報を参照して判断する第19の手順と、
    該第19の手順でクロージャの変更が必要であると判断した場合、前記上部使用済心線の利用および前記電柱間ケーブルの新設でクロージャの変更時に発生するサービスを停止するために必要な回線借用において発生するコストと、
    前記上部側の電柱に設けられたスプリッタからの前記利用する上部使用済心線の利用距離および前記新設する電柱間ケーブルの新設距離を示す亘長
    および、
    前記上部使用済心線を利用する場合の接続点数と前記電柱間ケーブルを新設する場合の接続点数を、
    予め記憶装置に記憶された情報を参照して算出する第20の手順と、
    前記第19の手順でクロージャの変更が不要であると判断した場合、
    前記利用する上部使用済心線および前記新設する電柱間ケーブルの前記亘長、および、前記上部使用済心線を利用する場合の接続点数と前記電柱間ケーブルを新設する場合の接続点数を予め記憶装置に記憶された情報を参照して算出する第21の手順と、
    前記第20,第21の手順で算出したコストと亘長および接続点数に対して予め設定され記憶装置に記憶された判断基準に従って、前記上部使用済心線の利用と前記ドロップ線の新設のいずれを選定するかを判断する第22の手順とを含み、
    かつ、入力装置から入力される前記第19,第20,第21の手順のそれぞれで参照する情報および前記第22の手順で用いる判断基準を前記記憶装置に記憶する第23の手順を含む
    ことを特徴とする通信媒体選定方法。
  3. 電柱間に敷設された所外光ケーブルから切断した一本の心線を電柱に設けられたスプリッタでドロップ線に分岐してユーザ通信装置に接続し、各ユーザ通信装置に光通信サービスを提供する多分岐方式サービスにおける、新たなサービス申込による需要発生に際しての通信媒体の選定を、プログラムされたコンピュータ処理により行う通信媒体選定装置であって、
    プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
    請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の通信媒体選定方法における各手順を実行する手段を具備したことを特徴とする通信媒体選定装置。
  4. コンピュータに、請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の通信媒体選定方法における各手順を実行させることを特徴とするプログラム。
  5. 請求項4に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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