JP4353378B2 - 膜密着性測定方法、膜密着性測定装置、及び膜密着性測定用サンプル - Google Patents

膜密着性測定方法、膜密着性測定装置、及び膜密着性測定用サンプル Download PDF

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Description

本発明は、例えば半導体装置に設けられている絶縁膜の基板に対する密着性を調べる為の技術に関する。
大規模集積回路(LSI)は、益々、集積度が高くなっており、これに伴って集積回路を構成するトランジスタ等の半導体素子は小型化されている。この小型化により半導体素子の動作速度は向上するものの、集積度の向上によって配線量が増大する為、配線の増大による遅延時間がLSIの動作速度を律速するようになっている。配線に起因する遅延時間は配線抵抗(R)と配線容量(C)との積(RC)によって決まることから、配線抵抗と配線容量との低減が求められている。配線抵抗の低抵抗化は、配線の主材料をAlからCuに変更することで達成できる。配線容量の低減化は、絶縁膜をポーラス構造のものとすることが試みられている。しかしながら、絶縁膜をポーラス構造のものとした場合、この絶縁膜の密着性が十分であるか否かが十分に検証されなければならない。又、半導体装置の表面にはバッファー膜が設けられる。このバッファー膜についても、密着性が十分であるか否かが十分に検証されなければならない。
さて、これまで、膜の密着性(剥離度)を調べる方法が、幾つか、提案されている。
例えば、代表的な方法として、碁盤目試験法(JIS−K5400)が知られている。すなわち、基板上に設けられた膜に、例えば1mm×1mmの大きさの片(碁盤目片)が出来るようにナイフで切り目を入れて100個の碁盤目片を作成し、この後で粘着テープを上から貼り付け、そして貼り付けられた粘着テープを剥離することによって、何個の碁盤目片が粘着テープの側に貼り付いて剥離するかを数え、この数の大小によって密着性を評価するものである。例えば、特開2001−183528号公報では、フィルム基材上に少なくとも1層の樹脂層を設け、さらにその上に活性線硬化樹脂層を設けた光学フィルムにおいて、ヘイズ0.5%以下でかつ透過率が92%以上であり、かつ、活性線硬化樹脂層の鉛筆硬度が2H以上であり、該活性線硬化樹脂層が、スチールウール#000にて4.9N/cm2の応力をかけて10往復擦った場合に入る傷が5本以下である耐擦傷性を有し、紫外線強度100mW/cm2で100時間照射後のJIS−K5400記載の碁盤目試験法の評価が10である密着性を有することを特徴とする光学フィルムが開示されている。
又、ピール試験法も知られている。例えば、特開2000−323804号公報では、低誘電率の特性を持つプリント配線板用銅張り積層板を提供することを目的として、ポリシロキサン系弾性体が分散したマレイミド樹脂からなる絶縁層と銅箔との間に、ピール試験法(電気絶縁性プライマーを塗布した銅箔(厚さ18μm)をマレイミド樹脂からなるプリプレグに重ね130℃1時間及び200℃2時間加圧加熱処理した銅張り板を、121℃、2気圧、相対湿度97%のプレッシャークッカー試験機に96時間放置した後、エッチング法により5mm幅で銅箔を残し、クロスヘッド速度50mm/minで銅箔の90°ピール試験)で測定した時の銅箔引き剥がし強度が0.2kgf/cm以上である電気絶縁性プライマーの硬化物層を設けることを特徴とするプリント配線板用銅張り積層板が開示されている。
又、スタッドプル試験法(米国MIL STD−883)が知られている。すなわち、ICチップと基板との接合界面の破断強度を試験するもので、チップにスタッドを貼り付け、このスタッドを基板面から垂直方向に引っ張り、チップが基板から破断した時の強度を測定するものである。
特開2001−183528号公報 特開2000−323804号公報
さて、碁盤目試験法(JIS−K5400)による密着性の評価には、粘着テープと膜との間の密着力が評価結果に影響を与えている。すなわち、本法による密着力は、評価したい基板と膜との密着力のみを測定しているものでは無い。従って、厳密な意味では、目的とした膜の密着性を測定していない。更には、例えば剥離数が共に0である場合、同じ密着性のものであるかと言うと、そうでも無い。この場合には、どちらの膜が密着性に優れているのかは判らないに過ぎない。
又、ピール試験法は、膜が破断しない為には、一定以上の破断強度が必要であり、かつ、膜が変形するものでは正確な値が得られない。従って、対象となる膜は限られてしまう。
又、スタッドプル試験法(米国MIL STD−883)は、膜上に樹脂を硬化形成し、試験時に膜と基板界面から剥離することが必要である為、膜と樹脂との密着力が十分に得られない物では測定できない。
更に、上記何れの方法でも、積層膜のような多数の物性の異なる膜から構成される膜において、特定の界面の密着性を評価することが出来ない。
従って、本発明が解決しようとする課題は、上記の課題を解決することである。すなわち、測定評価対象に制約が少なく、かつ、膜の密着性の定量的評価が可能な技術を提供することである。
さて、本発明者は、膜密着性の評価技術として、基板上に設けた膜の側面に冶具を当てて力を作用させ、膜の押し遣りによるズレ移動量(移動距離)と印加した力(強度)との関係を調べていた。そして、移動距離を横軸に、強度を縦軸に取ってプロットした処、図1に示されるプロフィールが得られた。
しかしながら、このプロフィールが如何なる特性を表しており、ここから何を取り出せば、膜の密着性が評価できるのかは全く判らなかった。従って、基板上に設けた膜の側面に冶具を当てて力を作用させ、膜の押し遣りによるズレ移動量(移動距離)と印加した力(強度)との関係から、膜密着性を評価することは出来なかった。すなわち、この手法による評価技術の開発は諦めるしかなかった。
そして、1年余り経過した後も、膜の大きさを変えて同様な試験を行っている中に、面白い現象に遭遇するに至った。すなわち、図2タイプのプロフィールや図3タイプのプロフィールが見出されるに至った。
そこで、このような相違は何に起因して起きているのかの検討を、鋭意、推し進めて行った。その結果、図1タイプのものは、膜の剥離が、一度では無く、繰り返し繰り返し起きており、各々のピークにおける強度は膜の剥離が起きる度の剥離強度に相当するものであろうこと、又、図2タイプのものは、膜の剥離が2度に亘って起きており、各ピークにおける強度は膜の剥離が起きる時のものに相当するものであろうことが予想されるに至った。そして、複雑な計算を行えば、図1や図2のプロフィールからでも、膜の密着度を求めることは可能であるかも知れないものの、そのようなことは、現時点では到底に不可能であった。例えば、膜の剥離が2回に分かれて行われている場合、第1回目の剥離に際しての剥離強度と第2回目の剥離に際しての剥離強度とを合算しても、その膜本来の剥離強度に相当していないであろうと予想できる。すなわち、図2タイプのプロフィールのものから、正確な剥離強度を求めることは難しいであろうことを理解できる。況してや、図1タイプのプロフィールから密着特性を求めようとするのは気が遠くなるだけである。
これに対して、図3タイプのプロフィール、即ち、ピークが一つのものは、剥離が一度に行われていることを表しているであろうことに気付くに至った。そして、剥離が一度に行われている場合、即ち、図3タイプのプロフィールの場合、そのピークにおける強度は密着性を正確に表しているであろうとの啓示を得るに至った。
このような知見に基づいて本発明が達成されたものである。
すなわち、前記の課題は、
膜の密着性の測定方法であって、
平面視において、作用させる力の方向に沿った長さ方向の寸法が5〜1000μm、前記力の方向に対して直交する幅方向の寸法が30〜2000μmの形状の膜を、基板上に設ける設膜工程と、
前記設膜工程で基板上に設けられた膜をずらせて剥離するように該膜の側方から該膜に力を作用させる力作用工程
とを具備することを特徴とする膜密着性測定方法によって解決される。
又、膜の密着性の測定方法であって、
平面視において、作用させる力の方向に沿った長さ方向の寸法が5〜1000μm、前記力の方向に対して直交する幅方向の寸法が30〜2000μmの形状の膜を、基板上に設ける設膜工程と、
前記設膜工程で基板上に設けられた膜をずらせて剥離するように該膜の側方から該膜に力を作用させる力作用工程
とを具備し、
前記設膜工程は、
薄膜形成手段によって大きめの膜を基板上に設ける第1工程と、
前記第1工程の後、前記膜の上にレジスト膜を設ける第2工程と、
前記第2工程の後、前記レジスト膜を、平面視において、作用させる力の方向に沿った長さ方向の寸法が5〜1000μm、前記力の方向に対して直交する幅方向の寸法が30〜2000μmの所定形状に加工する第3工程と、
前記第3工程の後、前記所定形状のレジスト膜をマスクとして、前記膜を所定形状に加工する第4工程
とを具備することを特徴とする膜密着性測定方法によって解決される。
又、上記の膜の密着性の測定方法であって、力作用工程において該膜の折曲が起きないようにする為の補強材を膜の上に設ける補強工程を具備することを特徴とする膜密着性測定方法によって解決される。
又、上記の膜の密着性の測定方法であって、力作用工程で作用させられた力の大きさの最大値を求める最大値求得工程を具備することを特徴とする膜密着性測定方法によって解決される。
又、前記の課題は、膜の密着性の測定装置であって、
基板上に設けられた膜の側方から力を作用させた際における該膜の移動距離と該力の大きさとの関係をX−Y座標にプロットした場合に唯一つのピークが存するプロフィールを持つ所定形状の膜をずらせて基板から剥離するように該膜の側方から該膜に力を作用させる力作用手段と、
前記力作用手段による力が膜に作用させられた結果起きる該膜の移動量を求める膜移動量測定手段と、
前記力作用手段によって作用させた力の大きさを求める作用力大きさ求得手段
とを具備することを特徴とする膜密着性測定装置によって解決される。
又、前記の課題は、
基板に対する膜の密着性を測定する為のサンプルであって、
前記サンプルは、基板と、該基板上に設けられた膜とを具備し、
前記基板上に設けられた膜は、平面視において、作用させる力の方向に沿った長さ方向の寸法が5〜1000μm、前記力の方向に対して直交する幅方向の寸法が30〜2000μmのものである
ことを特徴とする膜密着性測定用サンプルによって解決される。
特に、上記の膜密着性測定用サンプルであって、長さ方向の寸法が10〜500μm(更には、10〜90μm)、幅方向の寸法が90〜1000μm(更には、90〜300μm)であることを特徴とする膜密着性測定用サンプルによって解決される。
本発明によれば、膜の密着性を定量的に評価できる。しかも、対象となる膜に対する制約も非常に少ない。
例えば、膜Aと膜Bと膜Cと膜Dとが順に積層された積層膜における膜Bと膜Cとの間の界面における密着力(剥離力)を調べたいような場合でも、特に膜Bと膜Cとの間の界面における密着力(剥離力)が膜Aと膜Bとの間の界面における密着力(剥離力)より大きい場合でも、膜B上における膜Cを本発明の如きのパターンのものとし、そして力作用手段を膜Cの側面に当てて行うことにより、膜Bに対する膜Cの密着力(剥離力)を定量的に調べることが出来る。
本発明の方法は、膜の密着性の測定方法である。そして、基板上に設けられた膜の側方から力を作用させた際における該膜の移動距離と該力の大きさとの関係をX−Y座標にプロットした場合に唯一つのピークが存するプロフィールを持つ所定形状の膜を、基板上に設ける設膜工程を具備する。設膜工程は、特に、薄膜形成手段によって大きめ(後述の所定形状より大きい:最終的な形状のものよりも大きい)の膜を基板上に設ける第1工程と、前記第1工程の後、前記膜の上にレジスト膜を設ける第2工程と、前記第2工程の後、前記レジスト膜を、前記膜の側方から力を作用させた際における該膜の移動距離と該力の大きさとの関係をX−Y座標にプロットした場合に唯一つのピークが存するプロフィールを持つ所定形状に加工(露光・現像)する第3工程と、前記第3工程の後、前記所定形状のレジスト膜をマスクとして、前記膜を所定形状に加工(エッチング)する第4工程とを具備する。前記設膜工程で基板上に設けられた膜は、その平面視において、作用させる力の方向に沿った長さ方向の寸法が好ましくは1〜1000μm(下限値は、5μm以上、更には10μm以上のものが一層好ましい。上限値は、500μm以下、更には200μm以下、特に90μm以下、中でも50μm以下のものが一層好ましい。)、前記力の方向に対して直交する幅方向の寸法が好ましくは1〜2000μm(特に、30μm以上、更には90μm以上。そして、1000μm以下、更には500μm以下、中でも300μm以下)である。又、前記設膜工程で基板上に設けられた膜をずらせて剥離するように該膜の側方から該膜に力を作用させる力作用工程を具備する。又、必要に応じて、力作用工程において該膜の折曲が起きないようにする為の補強材を膜の上に設ける補強工程を具備する。又、力作用工程で作用させられた力の大きさの最大値を求める最大値求得工程を具備する。
本発明の装置は、膜の密着性の測定装置である。そして、基板上に設けられた膜の側方から力を作用させた際における該膜の移動距離と該力の大きさとの関係をX−Y座標にプロットした場合に唯一つのピークが存するプロフィールを持つ所定形状の膜をずらせて基板から剥離するように該膜の側方から該膜に力を作用させる力作用手段を具備する。又、力作用手段による力が膜に作用させられた結果起きる該膜の移動量を求める膜移動量測定手段を具備する。又、力作用手段によって作用させた力の大きさを求める作用力大きさ求得手段を具備する。
本発明のサンプルは、上記本発明の方法や装置で使用されるものである。すなわち、基板に対する膜の密着性を測定する為のサンプルである。本サンプルは、基板と該基板上に設けられた膜とを具備する。膜と基板とを側方から眺めた場合に凸状に構成されている。又、必要に応じて、力を作用させた時、膜の折曲が起きないようにする為、膜の上に設けられた補強材を具備する。前記膜は、基板上に設けられた膜の側方から力を作用させた際における該膜の移動距離と該力の大きさとの関係をX−Y座標にプロットした場合に唯一つのピークが存するプロフィールを持つ形状である。特に、長さ方向の寸法が好ましくは1〜1000μm(下限値は、5μm以上、更には10μm以上のものが一層好ましい。上限値は、500μm以下、更には200μm以下、特に90μm以下、中でも50μm以下のものが一層好ましい。)、幅方向の寸法が好ましくは1〜2000μm(特に、30μm以上、更には90μm以上。そして、1000μm以下、更には500μm以下、中でも300μm以下)である。このような大きさのものとすることによって、膜の側面に冶具を当てて力を作用させた場合に膜は一気に剥がれるようになり、図3タイプのパターンのプロフィールが得られるものとなる。すなわち、長さ方向の寸法が1000μmを越えたものである場合、膜の側面に力を加えて膜をずらせて剥離させようとしても、膜は一気には剥がれず、或いは膜が途中で折れ曲がったりするようになり、図1や図2タイプのプロフィールのものとなってしまい、密着性(剥離性)の定量的な評価を簡単には出来ないものとなってしまったからである。尚、膜の長さ方向の上限値は膜の種類によっても変動しており、これが90μm以下の場合には膜の種類に寄らずに殆どが図3タイプのものであった。従って、膜の長さ寸法は90μm以下、中でも50μm以下とするのが好ましかった。すなわち、膜の密着力を定量的に評価しようとすると、膜の形状は膜種類に寄らずに一定のものとしておくことが大事である。従って、このような観点からすると、膜の長さ寸法は90μm以下、中でも50μm以下とするのが特に好ましい。尚、膜の長さが1μmより小さい場合には、測定値にバラツキが大きくなった。従って、このような観点から、膜の長さは1μm以上、好ましくは5μm以上、更には10μm以上とすることが好ましいものであった。そして、幅方向の寸法が2000μmを越えたものである場合、膜の側面に力を加えて膜をずらせて剥離させようとしても、膜は一気には剥がれ難くなり、或いは膜が途中で折れ曲がったりするようになり、図1や図2タイプのプロフィールのものとなってしまうことが多く、密着性(剥離性)の定量的な評価を簡単には出来ないものとなってしまった。従って、幅方向の寸法は2000μm以下を好ましいものとした。逆に、1μmより小さなものになると、力の印加によって膜は一気に剥がれるものの、測定値にバラツキが大きなものとなった。従って、このような観点から、膜の幅は1μm以上、好ましくは30μm以上、更には90μm以上とすることが好ましいものであった。特に、膜の側面に均一に力を作用させると言う観点からは、膜の幅を30μm以上、更には90μm以上とすることが好ましいものであった。
以下、更に詳しく説明する。
図4及び図5は、本発明になるサンプルの平面図及び断面図(図4のA−A’断面図)である。
各図中、1は、表面が平坦な基板である。尚、基板1は、密着性を調べようとする膜が設けられている基板と同材質のものである。例えば、Si,SiN,SiO,SiCN,Ti,Au,Ni,Pb,Zr,Cu,Al、サファイア、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール等がある。勿論、これに限られるものでは無い。尚、基板1には、密着性を調べようとする膜とは別の膜が表面に設けられていても良い。例えば、アクリル樹脂などの樹脂膜が設けられた上に、密着性を調べようとしている目的(対象)の膜が設けられるものであっても良い。2は、基板1上に凸状に設けられた所定形状の膜(密着性を調べようとしている目的(対象)の膜)である。3は、膜2上に設けられたフォトレジスト膜(所定形状の膜2を形成する為のものであるが、これを残したままにしていると、補強膜としての機能を奏する)である。
尚、膜2は、次のようにして出来たものである。例えば、先ず、塗布手段、湿式メッキ手段、PVD(Physical Vapor Deposition)手段やCVD(Chemical Vapor
Deposition)手段などの乾式メッキ手段により、基板1のほぼ全面に亘って(即ち、最終形状のものよりも大きめの)膜を設ける。この膜上にフォトレジスト膜を設ける。そして、フォトレジスト膜に所定のパターンで露光し、現像を行い、図4,5に示されるパターンのものにする。この後、所定パターンに形成されたフォトレジスト膜をマスクとして膜にエッチングを行い、所定形状(図4,5参照)の膜2とする。勿論、所定形状のものとする手段としては、前記の如きの半導体分野で採用されている膜形成手法に限られるものでは無い。例えば、ダイシングソーやカッター手段を用いることも出来る。又、密着性を知りたいとする樹脂が手に入る場合には、基板上に土手(囲いとなる塀)を作り、この塀内に前記樹脂を流し込んで膜を形成した後、塀を取り除く手法を用いることも出来る。但し、半導体分野で採用されている膜形成方法は微細加工に適していることから、本発明の場合において用いられると、非常に好都合である。特に、最大でも1000μm×2000μmの大きさであるから、前記の膜形成方法は非常に好都合である。更には、フォトレジスト膜を除去しないで残したままにしていると、フォトレジスト膜3が補強材としての機能を奏し、密着力測定時、即ち、剥離の為の力を印加時に膜2が折れ曲がるような事態の発生を防止できて、好都合であるからによる。
膜2の形状は、長さ方向(シェア方向)の寸法がXμm、幅方向の寸法がYμmの矩形状である。尚、通常は、矩形状であるが、これに限られるものでは無い。例えば、台形状や三角形状などであっても良い。そして、膜2の厚さは、該膜の密着力を知りたいと考えている膜の厚さと等しいように設定されている。本例では7μmである。
次に、密着性測定方法について説明する。
先ず、膜2及びフォトレジスト膜3が設けられた基板1を固定台に固定する。そして、横幅が150μmのシェアツール4を、図5に示す如く、シェアツール4の下端を基板1の表面から1μm浮かせた状態で、膜2の側面に当接させ、万能型ボンドテスター(デイジ社製:シリーズ4000)を用いて、シェア試験を行った。
そして、印加力の大きさ測定装置(図示せず)により測定された力の強度を縦軸に、シェアツール4の移動距離(膜2のズレによる移動距離)測定装置(図示せず)により測定された移動距離を横軸にプロットした。その結果が図6(実施例1)〜図11(実施例6)及び図12(比較例1)に示される。
尚、実施例1(図6)における膜2は長さ(Xμm)が30μm、幅(Yμm)が120μmの矩形、実施例2(図7)における膜2は長さ(Xμm)が30μm、幅(Yμm)が600μmの矩形、実施例3(図8)における膜2は長さ(Xμm)が20μm、幅(Yμm)が120μmの矩形であり、実施例4(図9)における膜2は長さ(Xμm)が30μm、幅(Yμm)が120μmの矩形、実施例5(図10)における膜2は長さ(Xμm)が30μm、幅(Yμm)が120μmの矩形、実施例6(図11)における膜2は長さ(Xμm)が30μm、幅(Yμm)が120μmの矩形、比較例1(図12)における膜2は長さ(Xμm)が2000μm、幅(Yμm)が100μmの矩形であり、そして実施例1〜実施例3及び比較例1は膜素材が同一であるものの膜形が異なる場合であり、実施例1及び実施例4〜実施例6のものは膜素材が異なるものの膜形が同一の場合である。勿論、基板1は同じものが用いられている。そして、シェアツール4の膜当接時(当接前瞬間時)におけるシェアツール4の走行速度は10μm/sである。尚、走行速度を1〜200μm/sの範囲内で種々変更して行ったが、結果に大きな差異は認められなかった。
これによれば、実施例1〜実施例6のものはピークが一つであって、密着力を定量的に評価できるものとなっているのに対して、比較例1のものはピークが幾つも有り、密着力の定量的評価が出来ないことが判る。
移動距離−強度のプロフィール(比較例) 移動距離−強度のプロフィール(比較例) 移動距離−強度のプロフィール(本発明) 本発明のサンプルの平面図 本発明のサンプルの断面図 実施例1の移動距離−強度のプロフィール 実施例2の移動距離−強度のプロフィール 実施例3の移動距離−強度のプロフィール 実施例4の移動距離−強度のプロフィール 実施例5の移動距離−強度のプロフィール 実施例6の移動距離−強度のプロフィール 比較例1の移動距離−強度のプロフィール
符号の説明
1 基板
2 所定形状の膜
3 フォトレジスト膜
4 シェアツール

特許出願人 次世代半導体材料技術研究組合
代 理 人 宇 高 克 己

Claims (8)

  1. 膜の密着性の測定方法であって、
    平面視において、作用させる力の方向に沿った長さ方向の寸法が5〜1000μm、前記力の方向に対して直交する幅方向の寸法が30〜2000μmの形状の膜を、基板上に設ける設膜工程と、
    前記設膜工程で基板上に設けられた膜をずらせて剥離するように該膜の側方から該膜に力を作用させる力作用工程
    とを具備することを特徴とする膜密着性測定方法。
  2. 設膜工程は、
    薄膜形成手段によって大きめの膜を基板上に設ける第1工程と、
    前記第1工程の後、前記膜の上にレジスト膜を設ける第2工程と、
    前記第2工程の後、前記レジスト膜を、平面視において、作用させる力の方向に沿った長さ方向の寸法が5〜1000μm、前記力の方向に対して直交する幅方向の寸法が30〜2000μmの所定形状に加工する第3工程と、
    前記第3工程の後、前記所定形状のレジスト膜をマスクとして、前記膜を所定形状に加工する第4工程
    とを具備することを特徴とする請求項1の膜密着性測定方法。
  3. 長さ方向の寸法が10〜500μm、幅方向の寸法が90〜1000μmである
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2の膜密着性測定方法。
  4. 長さ方向の寸法が10〜90μm、幅方向の寸法が90〜300μmである
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか一項の膜密着性測定方法。
  5. 力作用工程において該膜の折曲が起きないようにする為の補強材を膜の上に設ける補強工程を具備する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれか一項の膜密着性測定方法。
  6. 力作用工程で作用させられた力の大きさの最大値を求める最大値求得工程を具備する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれか一項の膜密着性測定方法。
  7. 基板に対する膜の密着性を測定する為のサンプルであって、
    前記サンプルは、基板と、該基板上に設けられた膜とを具備し、
    前記基板上に設けられた膜は、平面視において、作用させる力の方向に沿った長さ方向の寸法が5〜1000μm、前記力の方向に対して直交する幅方向の寸法が30〜2000μmのものである
    ことを特徴とする膜密着性測定用サンプル。
  8. 長さ方向の寸法が10〜90μm、幅方向の寸法が90〜300μmである
    ことを特徴とする請求項7の膜密着性測定用サンプル。
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