JP4352892B2 - マイクロ傾斜検知装置 - Google Patents
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Description
それらの基本原理は、水平な基板を有し、そこから立設した部材に、錘を垂下させたものであり、測定したいものの上にその装置をのせ、その傾斜を基準位置からの変位として計測するものである。それそれの方式はその変位の測定方法に特徴があり、トルクバランス式では発光素子等を用いて測定している。
また、特許文献2(特開平8−184435号公報)においては、固定盤から錘りの両サイドに平行になるように2枚の恒弾性体板バネを取り付けてこの恒弾性体板に錘りを垂直につり下げるとともに、固定盤側に磁気検出器を、対向する錘り側に磁石を取り付けた傾斜計が開示されている。また、上記傾斜計を水平面上の2つの直交軸方向に配設することが記載されている。この装置は、地上に設置して使用される。
しかし、これらの傾斜計は、いずれも、錘を垂下する方式のため、鉛直方向に長く、大型で部品点数も多く、小型化することが困難であった。
最近では、携帯電話、携帯端末などモバイル機器には磁気コンパスが利用されるようになってきた。磁気コンパスは 地磁気の水平成分の大きさを測定して、方位を出力するものであるが、一般にモバイル機器は手に持って操作することが多いのでそのモバイル機器の姿勢は様々であり方位誤差を生みやすい。そこでモバイル機器の姿勢すなわち傾斜角度と傾斜方向を傾斜検知装置で測定し、その傾斜情報により方位誤差を補正することが行われはじめている。しかしながら近年のモバイル機器は非常に小型かつ薄型に作られており電子回路基板に実装するためには、ICなどと同じパッケージの高さか、あるいはそれ以下の実用的な超小型の傾斜検知装置として実現する必要がある。
しかし、前述の従来技術からなる傾斜センサは錘を重力方向に懸垂する構造のため、縦方向(重力方向)の寸法を小さくすることが困難であり、かつ±90°までの広い傾斜角には対応できず、さらに構造が複雑なため小型化ができない等の問題点を有していた。
また、一般的な傾斜の検知は重力による弾性体の変形を変位として変位検出器で電気的に信号を得るものであったが、重力―変位変換装置を構成する弾性体の寸法が大きいほど大きな変位が得られるので従来のメカニズムは大型であった。このようなメカニズムをそのまま小型化しても、十分な変位感度が得られない。たとえば一般的に用いられる片持ち梁の力に対する変位量は梁長さの4乗に比例するので、この長さを小さくして行くと所定の力に対する変位の感度は急激に減少し通常の変位検出手段ではとても検出ができなくなる。また、これらの従来技術は、移動体に組み込まれることを想定しておらず、その環境下での問題点の認識もなく、解決手段も提示されていない。
よって、しかし、上記のすべての分野で実装可能な超小型で高感度な傾斜検知装置は出現していない。
更に、本発明においては、(移動する被検出体において)、移動に伴うノイズを除去することにより、超小型で任意の傾斜角および傾斜方向を高精度で検知できるマイクロ傾斜検知装置の提供を目的とする。
更に、本発明においては、磁気的変位検出手段を用いた超小型で任意の傾斜角および傾斜方向を高精度で検知できるマイクロ傾斜検知装置の提供を目的とする。
更には、上記磁気的変位検出手段をしようした場合に、超高感度ゆえに生じる地磁気ノイズを除去することにより、超小型で任意の傾斜角および傾斜方向を高精度で検知できるマイクロ傾斜検知装置の提供を目的とする。
また、この重力―変位変換装置の弾性体は長辺mを基板と平行に配置し、そして短辺lを垂直方向にに配設しているため、従来の傾斜装置の錘の垂下方式に比べ、大幅に高さの低い構造である。
第一および第二変位検出手段は前記弾性体の変位量に対応する電気信号Su、Svを出力する。
信号演算装置は、たとえば前記第一および第二弾性体の長辺mの延長線が互いになす角αが90°の場合において、前記基板を重力に垂直に設置した場合を傾斜がゼロの状態とし、傾斜がゼロのときの第一弾性体の長辺mを含む軸をX軸、第二弾性体の長辺mを含む軸をY軸とし、そのときのX−Y平面を基準X−Y平面とする。前記基板を基準X−Y平面から傾斜させたとき、基板の最大傾斜ベクトルの基準X−Y平面への正射影ベクトルと、基準X−Y平面上のX軸とのなす角θを基板の傾斜方向θとし、それを数1により演算した。また、最大傾斜ベクトルと基準X−Y平面となす角φを基板の傾斜角φとし数2より演算し出力する。
また、本願発明は、基板と、外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第一弾性体と、外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第二弾性体とを有し、基板に対して、第一弾性体及び第二弾性体の短辺lを垂直であり、かつ、基板との間に隙間δを有するように配設し、第一弾性体及び第二弾性体の長辺mの延長線が基板と平行な面内で所定の角度αで交差するように配設し、各弾性体の長辺方向に2箇所ある短辺lの内のいづれか一方を固定する手段を有し、各弾性体は、短辺lと長辺mで形成される第一重力作用面と、長辺mと厚さ辺nで形成される第二重力作用面を有し、第一重力作用面に対して垂直に重力が作用したときの各弾性体の固定されていないもう一方の短辺l(以下、自由端とする。)の変位量t1とし、第二重力作用面に対して垂直に重力が作用したときの各弾性体の自由端の変位量t2としたとき、t1/t2≧100との関係を有する重力−変位変換装置と、当該重力−変位変換装置の第一、第二弾性体のそれぞれの変位を測定する第一、第二変位検出手段とからなるマイクロ傾斜検知装置であって、当該マイクロ傾斜検知装置の当該基板を重力に対して垂直に配置し、そこから当該基板が傾斜したときに上記各変位検出手段から得られた信号を演算処理し、重力に対して垂直に配置した当該基板を含む面を基準面として傾斜角および傾斜方向を出力する信号演算装置とからなることを特徴とするマイクロ傾斜検知装置である。
上記により基板の傾斜に対応する変位量t1に対して誤差となる変位量t2の割合を1/100以下にすることができるので、傾斜測定の誤差が1%以下の高精度なマイクロ傾斜検知装置の実現を可能にした。
これにより第一重力作用面に垂直な方向の変位感度を大きくすることができる。このため前記第一および第二弾性体の長辺mを1〜3mmとしても第一重力作用面に対して垂直に重力が作用したときの重力方向への変位量を10μm〜300μmとすることができ、超小型の傾斜検知装置の実現を可能にするという効果を得た。
上記により前記重力―変位変換装置を収納したパッケージの高さを1.5mm以下とすることができ、携帯電話のような小型モバイル機器に実装できる実用的なマイクロ傾斜検知装置として実現可能になった。当該短辺lの長さが、0.6mm以下であることが好ましい。この場合の当該パッケージの高さを1.0mm以下とすることができる。
上記の構成による磁気的変位検出手段において、前記二つの弾性体の自由端近傍が変位すると、これに固定されている磁石も変位するため、第一及び第二の磁気的変位検出手段に印加される前記磁石の磁界が変化する。この磁界を電気信号に変換することで、非接触かつ自由端に何ら作用を与えることなく精度良く変位を計測する。
マグネトーインダクティブ磁気検出器はホール素子を使用した磁気検出器の1000倍以上の高感度の磁気検出器であり、かつ、センサヘッドであるアモルファスワイヤの直径が代表的に20〜30μmであり非常に小型のため、前記弾性体の10〜300μmの微小な変位を磁界の変化から高精度かつ高感度で検知することができる。このため非常に微小変位の弾性体と組み合わせることで超小型のマイクロ傾斜検知装置の実現を可能にした。
本願発明は、当該信号演算装置が当該各種変位検出手段の信号に対して前記重力―変位変換装置の固有振動周波数よりも低いカットオフ周波数の低周波フィルタ処理を行うマイクロ傾斜検知装置である。
上記手段は、本装置が移動を伴うデバイスに使用されるときに、デバイスの移動に伴う加速度の発生による傾斜の測定ノイズを排除するためのものである。
特に、本発明が搭載されるモバイル機器等は手に持てる程軽量なため、容易にかなりの運動加速度が発生してしまい、かつ、本発明のマイクロ傾斜検知装置の対重力感度が非常に高く構成されているために、その運動加速度の影響が大きなノイズとなってくる。これらは、通常の傾斜装置においては発生しえなかった課題である。
この場合は、マグネトーインダクティブ磁気検出器の感度が高感度なため、地磁気あるいはその他周囲環境の磁気の影響を受けるので、前記変位信号に和としてこれらノイズが重畳する。
これらは、通常の傾斜装置においては発生しえなかった課題である。
本発明においては、具体的には、信号演算装置が前記2つの磁気センサの信号に対応して周囲磁界補償演算を行い前記変位信号からノイズを取り除くことで高精度な傾斜角および傾斜方向の計測を可能にした。
本発明の実施例を図1を使って説明する。図1において第一重力―変位変換装置1aは第一弾性体11の一方の短辺lが固定手段である固定台12に固着されることで構成される。第二の重力―変位変換装置1bは第二弾性体13の一方の短辺lが固定手段である固定台14に固着されることで構成される。また、この二つの固定台12、14は前記第一および第二の弾性体の長辺mの延長線が直交するべく基板1に配設されている。
第一の変位検出手段Aはアモルファスワイヤ21とその周囲に巻回した検出コイル22とセンサ台23からなるセンサヘッド2aと信号処理回路24からなるマグネトーインダクティブ磁気検出器2と前記第一弾性体のもう一方の短辺に固着した変位検出用の磁石25を含む重力−変位変換装置1aから構成される。第二の変位検出手段はアモルファスワイヤ31とその周囲に巻回した検出コイル32とセンサ台33からなるセンサヘッド3aと信号処理回路34からなるマグネトーインダクティブ磁気検出器3と前記第二弾性体のもう一方の短辺に固着した変位検出用の磁石35を含む重力−変位変換装置1bから構成される。
第一の変位検出手段Aの信号処理回路24の出力は端子p1によって変位信号Suを外部電気回路に接続できるようになっている。また、第二の変位検出手段Bである信号処理回路34の出力は端子p2によって変位信号Svを外部電気回路に接続できるようになっている。
信号演算装置60はマイクロコンピュータからなり、ソフトウエアによって演算を行う。該信号演算装置60は低周波フィルタ演算装置61と周囲磁界補償装置62およびベクトル演算装置63から成る。低周波フィルタ61は前記変位信号SuおよびSvを前記出力端子p1、p2から入力しそれぞれの信号から所定のカットオフ周波数よりも低い周波数成分の信号のみを通過させて運動加速度に伴うノイズをカットして周囲磁界補償装置62に伝送する。周囲磁界補償装置62は周囲磁界に対応する前記磁気センサの信号MuおよびMvを前記出力端子p3、p4から入力し、Su−a*Mu(aは係数)の演算結果を補正後の変位信号Suとして、またSv−b*Mv(bは係数)を補正後の変位信号Svとしてベクトル演算装置63に伝送することによって地磁気等の周囲磁界によるノイズをカットしてベクトル演算装置63は前出の数1および数2により演算を行い、その結果傾斜角θを出力端子p10から、傾斜方向φを出力端子p11から出力するよう構成されている。
なお実施例で用いた第一および第二の重力―変位変換装置の寸法は図3(a)に拡大図示したごとく弾性体の短辺lの長さは0.3mm、長辺mの長さは1.5mm、厚さすなわち辺nの長さは5μmであり、第一重力作用面には穴部11aがあり、その長辺方向g長さは0.8mm、短辺方向h長さは0.22mmである。上記のごとく重力―変位変換装置の短辺lの長さは0.3mmであるため、高さ寸法が非常に小さい傾斜検知装置を実現できることが分かる。
なお、実施例に限らず、本発明の弾性体が略直方体である場合の短辺l、長辺m、厚さ辺n、及びそれらの長さについて図3(b)に示した。本願発明においての短辺l、長辺m、厚さ辺nと記載した場合であっても、その場合の弾性体の形状は直方体に限られるものではなく、いかなる形状であっても良い。
また、上記構造は、二つの片持ち梁を隙間を持って上下に配設された片持ち梁構造からなり、該二つの片持ち梁の自由端が結合部材により一体的に固着されているとも言うことができる。
更に、11b部に磁石を載せることにより、その質量により、さらに変形量を増加できるため、重力に対する変位量を増大することができる。一方、第二重力作用面に垂直な方向の断面二次モーメントはあまり減少しないので、第二重力作用面に垂直な方向への変位は無視でき、測定精度を落とすことは無い。
なお第一および第二弾性体には穴部のないものを用いることも可能である。
1a、b 重力―変位変換装置
11、13 弾性体
12.14 固定台
2、3 マグネトーインダクティブ磁気検出器
2a、b センサヘッド
C,D 磁気センサ
25,35 磁石
5 IC台
60 信号演算装置
61 低周波フィルタ演算装置
62 周囲磁界補償装置
63 ベクトル演算装置
Claims (10)
- 基板と、外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第一弾性体と、
外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第二弾性体とを有し、
基板に対して、第一弾性体及び第二弾性体の短辺lを垂直であり、かつ、基板との間に隙間δを有するように配設し、
第一弾性体及び第二弾性体の長辺mの延長線が基板と平行な面内で所定の角度αで交差するように配設し、
各弾性体の長辺方向に2箇所ある短辺lの内のいづれか一方を固定する手段を有し、
各弾性体は、短辺lと長辺mで形成される第一重力作用面と、長辺mと厚さ辺nで形成される第二重力作用面を有し、
第一重力作用面に対して垂直方向への力に対する断面2次モーメントをI1とし、第二重力作用面に対して垂直方向への力に対する断面2次モーメントをI2としたとき、I2/I1≧100との関係を有する重力−変位変換装置と、
当該重力−変位変換装置の第一、第二弾性体の固定されていないもう一方の短辺l(以下、自由端とする。)の変位を測定する第一、第二変位検出手段とからなるマイクロ傾斜検知装置であって、
当該マイクロ傾斜検知装置の当該基板を重力に対して垂直に配置し、そこから当該基板が傾斜したときに上記各変位検出手段から得られた信号を演算処理し、重力に対して垂直に配置した当該基板を含む面を基準面として傾斜角および傾斜方向を出力する信号演算装置とからなることを特徴とするマイクロ傾斜検知装置。 - 基板と、外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第一弾性体と、
外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第二弾性体とを有し、
基板に対して、第一弾性体及び第二弾性体の短辺lを垂直であり、かつ、基板との間に隙間δを有するように配設し、
第一弾性体及び第二弾性体の長辺mの延長線が基板と平行な面内で所定の角度αで交差するように配設し、
各弾性体の長辺方向に2箇所ある短辺lの内のいづれか一方を固定する手段を有し、
各弾性体は、短辺lと長辺mで形成される第一重力作用面と、長辺mと厚さ辺nで形成される第二重力作用面を有し、
第一重力作用面に対して垂直に重力が作用したときの各弾性体の固定されていないもう一方の短辺l(以下、自由端とする。)の変位量t1とし、
第二重力作用面に対して垂直に重力が作用したときの各弾性体の自由端の変位量t2としたとき、t1/t2≧100との関係を有する重力−変位変換装置と、
当該重力−変位変換装置の第一、第二弾性体のそれぞれの変位を測定する第一、第二変位検出手段とからなるマイクロ傾斜検知装置であって、
当該マイクロ傾斜検知装置の当該基板を重力に対して垂直に配置し、そこから当該基板が傾斜したときに上記各変位検出手段から得られた信号を演算処理し、重力に対して垂直に配置した当該基板を含む面を基準面として傾斜角および傾斜方向を出力する信号演算装置とからなることを特徴とするマイクロ傾斜検知装置。 - 当該第一弾性体及び当該第二弾性体における第一重力作用面内に穴部を有することを特徴とする請求項1〜2に記載されたマイクロ傾斜検知装置。
- 当該第一弾性体及び第二弾性体における短辺lの長さが、0.6mm以下であることを特徴とする請求項1〜2に記載されたマイクロ傾斜検知装置。
- 当該厚さ辺nの長さが2μm〜50μmであることを特徴とする請求項4に記載されたマイクロ傾斜検知装置。
- 基板と、外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第一弾性体と、
外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第二弾性体とを有し、
基板に対して、第一弾性体及び第二弾性体の短辺lを垂直であり、かつ、基板との間に隙間δを有するように配設し、
第一弾性体及び第二弾性体の長辺mの延長線が基板と平行な面内で所定の角度αで交差するように配設し、
各弾性体の長辺方向に2箇所ある短辺lの内のいづれか一方を固定する手段を有し、
各弾性体は、短辺lと長辺mで形成される第一重力作用面と、長辺mと厚さ辺nで形成される第二重力作用面を有し、各弾性体の固定されていないもう一方の短辺l(以下、自由端とする。)近傍には磁石が配設されており、
第一重力作用面に対して垂直方向への力に対する断面2次モーメントをI1とし、第二重力作用面に対して垂直方向への力に対する断面2次モーメントをI2としたとき、I2/I1≧100との関係を有する重力−変位変換装置と、
当該重力−変位変換装置の第一及び第二弾性体の長辺mの長手方向に沿い、当該自由端面に垂直に基板上に配設された第一及び第二磁気的変位検出手段とからなるマイクロ傾斜検知装置であって、
当該マイクロ傾斜検知装置の当該基板を重力に対して垂直に配置し、そこから当該基板が傾斜したときに上記各変位検出手段から得られた信号を演算処理し、重力に対して垂直に配置した当該基板を含む面を基準面として傾斜角および傾斜方向を出力する信号演算装置とからなることを特徴とするマイクロ傾斜検知装置。 - 当該第一磁気的変位検出手段、第二磁気的変位検出手段が、アモルファスワイヤと該アモルファスワイヤの周囲に検出コイルを巻回したセンサヘッドを含み前記アモルファスワイヤにパルス通電するときのパルスの立ち上がりもしくは立下り時に前記検出コイルに発生する誘導電圧の最大値から磁界を検出するマグネトーインダクティブ磁気検出器であることを特徴とする請求項6に記載したマイクロ傾斜検知装置。
- 請求項1において信号演算装置は前記変位検出手段の信号に対して前記重力―変位変換装置の固有振動周波数よりも低いカットオフ周波数の低周波フィルタ演算を行うことを特徴とするマイクロ傾斜検知装置。
- 請求項1において、地磁気を含む周囲環境の磁界成分を検出する2つの磁気センサを、当該基板上で、各弾性体の磁石部から所定距離はなれた所で、かつ、両者の検出軸を交差する2つの方向に配設し、当該磁気センサからの信号にもとづいて、前記信号演算装置が周囲磁界補償演算を行い前記変位検出手段の信号を補正することを特徴とするマイクロ傾斜検知装置。
- 基板と、外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第一弾性体と、
外形が短辺l、長辺mと、長辺m及び短辺lに垂直な方向に厚さ辺nとを有する第二弾性体とを有し、
基板に対して、第一弾性体及び第二弾性体の短辺lを垂直であり、かつ、基板との間に隙間δを有するように配設し、
第一弾性体及び第二弾性体の長辺mの延長線が基板と平行な面内で所定の角度αで交差するように配設し、
各弾性体の長辺方向に2箇所ある短辺lの内のいづれか一方を固定する手段を有し、
各弾性体は、短辺lと長辺mで形成される第一重力作用面と、長辺mと厚さ辺nで形成される第二重力作用面を有し、
第一重力作用面に対して垂直方向への力に対する断面2次モーメントをI1とし、第二重力作用面に対して垂直方向への力に対する断面2次モーメントをI2としたとき、I2/I1≧100との関係を有し、当該基板を重力に垂直に設置した場合に、出力信号がゼロであるマイクロ傾斜検知装置用重力−変位変換装置。
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