JP4351406B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、周期的なカウンタの値に基づいて特定の遊技状態(例えば大当たり状態)の発生条件を生成する遊技機の不正防止に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機(例えば弾球遊技機)においては、下限値(最小値)と上限値(最大値)の間で循環して更新される周期的カウンタを備え、遊技における所定の事象の発生(例えば特定の入賞口や始動口への遊技球の入賞)に基づいて取得した周期的カウンタの値に基づいて、特定の遊技状態の発生(例えば大当たり)の抽選をするものが知られている。
【0003】
このような周期的カウンタは、例えば、大当たり乱数や大当たり乱数初期値を決定するためにも用いられており、大当たりの抽選は、大当たり乱数初期値カウンタで示す値から、大当たり乱数カウンタを所定のタイミングで更新(インクリメントなど)し、大当たり乱数カウンタが1周すると、新たに大当たり乱数初期値カウンタの値を取得して、この値から大当たり乱数カウンタの更新を行う。そして、遊技球が始動口へ入賞した時点の大当たり乱数カウンタの値が、予め設定した大当たり値であれば、大当たり遊技が開始され、遊技者に有利な状態を提供するのである。
【0004】
ここで、大当たり乱数初期値カウンタは、不正な遊技を防止するため、大当たり乱数カウンタの更新開始位置を、大当たり乱数が1周するたび(周回毎)に変更し、大当たり乱数カウンタの値が大当たり値となるタイミングを、周期的に変更するものである。
【0005】
これにより、不正行為者が、例えば遊技機の遊技制御装置から各種被制御装置への制御信号の送信タイミングなどに基づいて周期的カウンタの更新タイミングを割り出したとしても、周回の初期値の変更について解析しない限り周期的カウンタの値まで割り出すことは難しく、特定の遊技状態(大当たり状態)を発生させる不正行為を行うことが著しく困難になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、遊技制御装置の起動時などのでは、周期的カウンタの値は初期化されてしまうため、大当たり乱数カウンタは所定の初期値(例えば、0など)から更新(インクリメント)を行わざるを得ず、最初の1周目を終えた時点で、乱数初期値カウンタの値により初めてカウント開始の値を撹拌することになる。
【0007】
このため、遊技制御装置の初期化直後の大当たり乱数カウンタの1周目に限ってみれば、大当たり乱数初期値カウンタによる乱数の撹拌は行われていないため、遊技制御装置のプログラムを解析して、この乱数カウンタの大当たり値(例えば7)を捕捉さえすれば、強制的にリセットして初期化を行い、乱数カウンタが所定の大当たり値となるタイミングで入賞検出信号の送信を行うことで、不正な大当たり遊技が行われてしまうという問題がある。
【0008】
ここで、不正行為者は、強制的に遊技制御装置の初期化を発生させるために、電源基板と遊技制御装置の間に、遊技制御装置に対してリセット信号を発生する不正基板を介装しておき、さらに、始動口の入賞信号を任意に操作するため、始動口のスイッチに関連する回路にも不正基板を介装しているのである。そして、近年の電子部品の小型化により、これら不正基板のサイズも微小になっているため、遊技盤の背面を見ただけでは容易に発見できないという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、外部からの乱数の捕捉を困難にして不正行為の防止を目的とし、また、不正行為があったときには周囲に報知することを目的とし、さらに、不正基板を容易に取り付けることのできない遊技機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、遊技を制御する遊技制御手段を備え、特定の遊技状態の発生に基づいて遊技価値を付与可能な遊技機において、前記遊技制御手段は、所定の最小値と最大値の範囲内で循環して更新される周期的カウンタと、前記周期的カウンタの値を記憶保持する記憶手段と、遊技制御の実行に基づいて前記最小値と最大値の範囲内で循環して更新され、前記周期的カウンタの周回初期値を生成する初期値生成手段としての初期値カウンタと、動作クロックの受信に基づいて所定のアルゴリズムにより前記周期的カウンタの周回初期値をランダムに生成するハードウェア乱数ICと、所定の攪拌条件が成立する毎に、前記初期値生成手段及び前記ハードウェア乱数ICの何れか一方により生成された周回初期値を前記周期的カウンタの新たな周回初期値として設定するカウンタ値攪拌手段と、遊技における所定の事象の発生を検出する検出手段の検出結果に基づいて前記周期的カウンタの値を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記周期的カウンタの値に基づいて特定の遊技状態発生の抽選を行う抽選手段と、当該遊技機への電源投入に基づくリセット信号の入力に基づいて遊技制御をリセットするリセット手段と、を備え、前記初期値カウンタは、ループしながら繰り返し実行されるメイン処理及び所定時間毎に実行されるタイマ割込処理においてそれぞれ更新され、前記攪拌条件は、前記リセット手段によって遊技制御がリセットされた場合、前記周期的カウンタが更新されて当該周回の周回初期値に達した場合に成立し、前記カウンタ値攪拌手段は、遊技制御のリセットによって前記攪拌条件が成立した場合には、当該リセット後における前記周期的カウンタの最初の更新前であって前記検出手段による前記所定の事象を検出するための検出処理の実行前に、当該周期的カウンタの1周目の周回初期値として前記ハードウェア乱数ICによりランダムに生成された周回初期値を設定する一方、前記周期的カウンタが周回初期値に達することで前記攪拌条件が成立した場合には、当該周期的カウンタの新たな周回初期値として前記初期値カウンタの値を設定する。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、周期的カウンタは循環して更新され、遊技球の入賞などの遊技の所定の事象が検出されたときに周期的カウンタの値を取得して、大当たり等の特定遊技状態抽選を行っているが、リセット後(電源投入後)には、当該リセット後における周期的カウンタの最初の更新前であって検出手段による所定の事象を検出するための検出処理の実行前に、周期的カウンタの1周目の周回初期値として、動作クロックの受信に基づいて所定のアルゴリズムによりランダムな値を生成するハードウェア乱数ICにより生成された値を設定する一方、周期的カウンタが更新されて周回初期値に達した場合には、周期的カウンタの新たな周回初期値として、ループしながら繰り返し実行されるメイン処理及び所定時間毎に実行されるタイマ割込処理のそれぞれにおいて最小値と最大値の範囲内で循環して更新される初期値カウンタの値を設定するので、リセット後(電源投入後)の周期的カウンタの値を外部から捕捉することが困難となるし、各周回毎の周期的カウンタの値を捕捉することも困難になる。したがって、不正行為者が周期的カウンタの更新タイミングを割り出したとしても、リセット後の周期的カウンタの1周目の周回初期値や各周回の周回初期値を捕捉することが著しく困難になり、不正な遊技を防止できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態を示す遊技機(カード球貸ユニットを併設したCR機)全体の構成を示す正面図で、図2は遊技機の背面図である。
【0034】
遊技機(パチンコ遊技機)1の前面枠3は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠3の裏面に取り付けられた収納フレーム50(図2参照)に収装される。
【0035】
遊技盤6の表面には、変動表示装置8、大入賞口を備えた変動入賞装置10、一般入賞口11〜15、始動口16、普通図柄始動ゲート27A、27B、普通図柄表示器7、普通変動入賞装置9等が配設された遊技領域が形成される。前面枠3には、遊技盤6の前面を覆うカバーガラス18が取り付けられている。
【0036】
変動表示装置8は、表示領域に、左、中、右の三つの表示図柄(識別情報)が表示される。これらの表示図柄には、例えば「0」〜「9」までの各数字と、「A」〜「E」のアルファベット文字が割り当てられている。
【0037】
変動表示装置8は、始動口16へ遊技球の入賞があると、前述した数字、文字で構成される表示図柄が順に表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、変動入賞装置10の大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ大きく開き、多くの遊技球を獲得することができる。
【0038】
この始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52で検知される。この遊技球の通過タイミング(具体的には、入賞検出時点での遊技制御装置100(図2参照)内に備えられた特別図柄乱数カウンタの値)は、特別図柄入賞記憶として、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄乱数記憶領域)に、最大で連続した4回分を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、変動表示装置8の上側に設けられた4つのLEDからなる特別図柄記憶状態表示器17に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、変動表示装置8にて可変表示ゲームを行う。
【0039】
普通図柄表示器7は、普通図柄始動ゲート27A、27Bへ遊技球の入賞があると、普通図柄(例えば一つの数字からなる図柄)の変動表示を始める。普通図柄始動ゲート27A、27Bへの入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄(当たり番号)で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9が所定の時間(例えば0.5秒)だけ大きく開き、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
【0040】
この普通図柄始動ゲートへの遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53A、53Bで検知される。この遊技球の通過タイミング(具体的には、遊技制御装置100内に備えられた普通図柄乱数カウンタの通過検出時点での値)は、普通図柄入賞記憶として、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄乱数記憶領域)に、所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は、普通図柄表示器7の左右に設けられた4つのLEDからなる普通図柄記憶状態表示器19に表示される。遊技制御装置100は、普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。
【0041】
前面枠3の下部の開閉パネル20には球を打球発射装置に供給する上皿21が、固定パネル22には下皿23及び打球発射装置の操作部24等が配設される。
【0042】
カバーガラス18の上部の前面枠3には、点灯により球の排出の異常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ランプ32が設けられている。
【0043】
カード球貸ユニット用の操作パネル26には、カードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)と、球貸しを指令する球貸しスイッチ28と、カードの返却を指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
【0044】
カード球貸ユニット2には、前面のカード挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータの読込、書込等を行うカードリーダライタと球貸制御装置が内蔵され、カード球貸ユニット用の操作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成される。
【0045】
図2は遊技機1の裏側を示すもので、前面枠3の裏面には、遊技盤6を収納する収納フレーム50が取り付けられ、収納フレーム50の裏面に、各装置を配設する裏機構盤61が取り付けられる。
【0046】
裏機構盤61の上部には、外部から電源を取り入れるターミナル基板44、枠用外部端子42A、遊技球を貯留する球貯留タンク46、球貯留タンク46の球を樋ユニット部47に導くシュート48が取り付けられる。裏機構盤61の右側は、樋ユニット部47の球を遊技機1前面側の上皿21、下皿(受皿)23に払い出す排出装置600が取り付けられ、また、裏機構盤61の左側には、電源装置(電源基板)250が配設される。
【0047】
裏機構盤61の下部には、遊技を統括的に制御する遊技制御装置100、排出装置600を制御する排出制御装置400等が配設され、遊技制御装置100の奥方に一部を隠した位置には、発射装置500を制御する発射制御装置550が配設される。
【0048】
前面枠3の下部には、中央にオーバーフロー流路(上皿21と下皿23とを結ぶ流路)等の連絡樋ボックス62が、左側に発射装置500が、右側にスピーカ95が取り付けられ、スピーカの収納カバーにカード球貸ユニット2と接続するための中継基板32が取り付けられる。
【0049】
遊技盤6の裏面側のほぼ中央には保護カバー40が配設され、この保護カバー40は、変動表示装置8を制御する表示制御装置150、装飾用のランプ等を制御する装飾制御装置200、音制御装置300、電源装置250、遊技盤用外部端子43等を覆うように配設される。なお、図中保護カバー40は、電源装置250の上部を切り欠いた状態を示す。
【0050】
そして、電源装置250と遊技制御装置100は、電源ラインやリセット信号などの信号線等から構成されるケーブル(ハーネス)101、コネクタ102、252を介して接続されている。なお、保護カバー40にはケーブル101を挿通する開口部(図示せず)を備える。
【0051】
ここで、電源装置250と遊技制御装置100を接続するケーブル101は、複数の信号線を平行して束ねたフラットケーブルなどで構成され、このケーブル101の両端に設けられるコネクタ102及び252は、図3に示すようにロック機構を備え、かつ電源装置250または遊技制御装置100を覆うカバー260に設けた開口部261を挿通する
【0052】
図3は、電源装置250とケーブル101の接続部位の断面図を示しており、電源装置250上に取り付けたコネクタ270は、ケーブル101の一端に設けたコネクタ252と嵌合するとともに、ロック機構271によって結合して容易に取り外しできないように構成される。
【0053】
さらに、電源装置250は、上記保護カバー40とは別に、カバー260で覆われており、このカバー260に形成した開口部261がコネクタ252を取り囲むように構成され、かつ、この開口部261は、コネクタ252の取付位置よりも高い(電源装置250の基板からの距離)位置に設定されており、コネクタ252の近傍に不正基板を取り付けるスペースを与えない。なお、ロック機構271を操作してコネクタ252を取り外すには、所定の工具で取り外すように、開口部261とコネクタ252の間隙を狭めても良い。図示はしないが、遊技制御装置100側も同様に構成され、ケーブル101の他端もロック機構付きコネクタで遊技制御装置100の基板に結合される。
【0054】
さらに、ケーブル101と遊技制御装置100の接続位置では、遊技制御装置100を覆う保護カバー103にコネクタを取り囲むような開口部104が形成されて、ケーブル101と遊技制御装置100の基板との結合部も、上記電源装置250と同様に、不正基板を介装しにくい構造を備える。
【0055】
また、ケーブル101は、遊技制御装置100と電源装置250との間で、視認可能な位置に配置され、不正基板などの発見を容易にしておくとともに、遊技制御装置100と電源装置250を直接接続する。つまり、ケーブル101の途中に中継基板などを設けると、不正基板の装着が容易になるので、これを防止する。なお、ケーブル101のうち、リセット信号線を容易に識別できるように、色分けしておくことで、不正基板の発見を容易にすることができる。
【0056】
図4は各制御装置の接続を示すブロック図で、遊技制御装置(主基板)100、表示制御装置(表示制御基板)150、装飾制御装置(ランプ制御基板)200、音制御装置(音声制御基板)300、排出制御装置(払出制御基板)400、発射制御装置(発射制御基板)等の各種制御装置が設けられている。
【0057】
そして、遊技制御装置100、表示制御装置150、装飾制御装置200、音制御装置300、排出制御装置400は、それぞれ、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース(I/F)で構成されている。
【0058】
遊技制御装置100には各種検出装置からの検出信号が入力され、入出力インターフェースを介してCPUに入力される。これらの各種検出装置には、一般入賞口11〜15への入賞を検出する一般入賞口センサ51.1〜51.N、始動口16への入賞球の検出によって変動表示装置8による可変表示ゲームを開始するための特別図柄始動センサ52、球の検出によって普通変動入賞装置9の作動を決定するための普通図柄表示器7の変動を開始させる普通図柄始動センサ53A、53B、大入賞口への入賞を検出するカウントセンサ54及び大入賞口継続センサ55、遊技盤前面のガラス枠の開放を検出する金属枠開放センサ56、排出ユニット600によって排出された遊技球が貯留過多となったことを検出するオーバーフローセンサ57、排出ユニット600への遊技球の供給が不十分であることを検出する半端球検出センサなどが含まれる。
【0059】
遊技制御装置100のCPUは、これらの検出信号に基づいて、ROMに記録されたプログラム(遊技プログラム)を実行し、遊技の統括的な制御(遊技制御)を行う。
【0060】
具体的には、遊技制御装置100は、表示制御装置150に表示パラレル通信によって表示制御指令信号を出力し、装飾制御装置200にランプパラレル通信によって装飾制御指令信号を出力し、音制御装置300に音声パラレル通信によって音制御指令信号を出力し、排出制御装置400に賞球パラレル通信によって賞球制御指令信号を出力して、これらの従属制御装置を制御する。なお、遊技制御装置100から各従属制御装置(表示制御装置150、装飾制御装置200、音制御装置300、排出制御装置400)へのデータは単方向で通信され、従属制御装置から遊技制御装置100へはデータが送信されないようになっている。
【0061】
遊技制御装置100は、大入賞口ソレノイド10A、普通変動入賞口ソレノイド9Aに制御信号を送信し、これらのソレノイドへの通電を制御することにより、特別変動入賞装置10、普通変動入賞装置9の開閉を制御する。さらに、普通図柄表示器7に制御信号を送信し、この表示を制御する。
【0062】
また、遊技制御装置100は、賞球排出が正確に行われているかを監視する。具体的には、排出制御装置400へ賞球制御指令信号として送信した排出を指令した賞球数と、賞球検出センサ713A、713Bにより計数された実際の排出数が一致するかの監視及び賞球排出指令が送信されていないにも関わらず賞球排出がなされていないかの監視を行う。
【0063】
賞球排出指令信号が送信されていないにも拘わらず、賞球排出がされている等の異常が認められたときは、異常対応処理を行う。例えば、枠用外部情報出力部42Aから異常検出信号を管理装置(ホールコンピュータ)に出力し、装飾制御装置200に装飾制御指令信号を送信して、第1報知ランプ(賞球異常報知LED)31を点滅させて異常を報知する。あるいは、遊技制御の停止、打球発射の停止等により、遊技を強制的に中止させる。
【0064】
遊技制御装置100のCPU(マイクロプロセッサ)110は、遊技制御を行うプログラムを格納したROMと、このプログラムを実行するためのRAM111を備える。
【0065】
このRAM111は、CPU110による遊技制御時にワークエリアとして利用されるものである。このRAM111には、停電時にもバックアップ電源(図示せず)から電源供給され、必要なデータがバックアップされるようになっている。RAM111には、バックアップエリアと制御エリアとから構成される。バックアップエリアは、停電からの復帰時にも原則としてデータ内容が初期化されないエリアで、チェックデータの他、後述する大当たり乱数初期値カウンタ(攪拌値生成手段)、大当たり乱数カウンタ(周期的カウンタ)、特別図柄乱数記憶、普通図柄乱数カウンタ、普通図柄乱数記憶、演出用乱数カウンタ等が、対応する格納領域に記憶されている。一方、制御エリアは、バックアップエリア以外の領域で、タイマ値等が記憶されている。
【0066】
排出制御装置400には、排出された球を検出する賞球検出センサ713A、713Bからの検出信号が入力される。具体的には、排出ユニット600から賞球として排出された球を検出する賞球検出センサ713A、713Bの各検出信号と、排出ユニット600から貸球として排出された球を検出する貸球検出センサ714A、714Bの各検出信号とが入力される。そして、排出制御装置400は、賞球制御指令信号に基づいて、排出ユニット600からの遊技球の排出及び流路切換ユニットにおける流路切換を制御する。
【0067】
また、排出制御装置400には、遊技制御装置100からの賞球制御指令信号とは別に、カードユニット2から貸球要求信号が入力される。排出制御装置400は、賞球制御指令信号及び貸球要求信号に基づいて排出ユニット600を制御し、排出球検出手段としての排出センサ(貸球検出センサ714A、714B)の検出信号を用いて、貸球の排出を行う。
【0068】
なお、賞球検出センサ713A、713Bの各検出信号は、中継基板を介して遊技制御装置100へも入力されている。
【0069】
遊技制御装置100、排出制御装置400は、通常動作中は、所定時間(2ミリ秒)間隔で発生するクロックパルスに基づいて(又は所定時間(2ミリ秒)のウェイトを設けることにより)呼び出される割込処理により、所定時間間隔で賞球検出センサ713A、713Bの出力を読み込みカウンタ(確認カウンタ、貯留カウンタ)を減算する。また、遊技制御装置100、排出制御装置400の通常動作中に停電が発生すると、停電検出回路253により発生する停電検出信号に基づくNMI割込により停電検出処理が実行される。
【0070】
装飾制御装置200には、遊技制御装置100からのランプを点灯(点滅)させる指令信号である装飾制御指令信号が入力され、各種ランプを点灯駆動する。具体的には、遊技制御装置100が遊技機1の異常を検出すると、異常報知ランプ(第1報知ランプ)31を点灯させる。また、遊技制御装置100から排出制御装置400に賞球制御指令信号が送られ、賞球の排出が始まると、賞球排出ランプ32を点灯させる。さらに、遊技機1が大当り状態となると、遊技に抑揚をつけるように、装飾ランプ45.1〜45.Nを点灯(点滅)させる。
【0071】
電源装置250は、電源回路251、停電検出回路253、バックアップ電源回路256を有している。電源回路251は、遊技店の島設備から遊技機1が外部ターミナル42Aを介して受電した24ボルトの交流電源を、各制御装置(遊技制御装置100、排出制御装置400等)の動作に必要な電圧(12V、18V等)の直流電源に変換して、各制御装置100、400等に供給する。停電検出回路253は、遊技機に供給される電圧の変動を監視し、電圧の低下を検出すると、停電検出信号を出力して、各制御回路(遊技制御回路100、排出制御装置400)に停電処理を実行させる。バックアップ電源回路256は電源回路251からの5Vの出力が常時印加されている大容量素子(二次電池、スーパーキャパシタ等)によって構成され、遊技機への電源の供給が停止した状態(停電時)で、電源回路からの出力が消滅しても、停電時にも動作をする必要がある回路に電源を供給するものである。例えば、停電時にも記憶内容を保持する必要があるバックアップメモリに電源を供給する。
【0072】
図5、図6は、遊技制御装置100のCPU(マイクロプロセッサ)で実行されるメインルーチンの一例を示すフローチャートである。
【0073】
リセット信号が非アクティブとなりCPU110が起動すると、初期化処理又は停電復旧処理のために通常割込を禁止し(S101)、CPUを初期化する(S102)。その後、全出力ポートにオフ信号(2値信号の「0」に相当する信号)を出力する(S103)。なお、リセット信号によってCPU(マイクロコンピュータ)110の各ドライバICはオフに設定(リセット)されているので、あらためて各ポートにオフ信号を出力する必要はないが、ステップS103では念のために出力ポートにオフ信号を出力している。
【0074】
次に、停電フラグがRAM111に正常に設定(記憶)されているか否か判断し(S104)、正常に設定されていれば、このCPU110の起動は電源復旧時であると判定して、ステップS105に進み、停電復旧処理(S105〜S111)を実行する。
【0075】
一方、停電フラグが異常であれば(正常に記憶されてなければ)、通常の電源投入あるいはリセットからの起動であると判定して、ステップS112に進み、初期化処理(S112〜S117)を実行する。
【0076】
なお、停電フラグは、後述する停電発生時の割込処理(図8のステップS155)で設定されるものである。例えば、停電発生フラグを、1バイトのデータで構成すると、RAM111の停電フラグを設定するエリア(停電検査領域)の値は、通常の電源投入時(初期化状態)には初期化時の値(例えば、FFh)になり、停電発生時には、この領域に特定の値(例えば、55h)が設定される。
【0077】
このため、上記停電検査領域の値が55hのときは、停電によって電源が遮断された後の電源の投入(停電復旧時)であり、55h以外のときには、正常に電源が遮断された後の、通常の電源投入時またはリセットが発生したと判定できる。なお、停電発生フラグが一旦55hに設定されたものの、長期間電源遮断状態(停電状態)が継続して、遊技用CPU110のRAM111をバックアップするバックアップ電源装置がバックアップできる時間を越えてしまったために、停電フラグのデータが55h以外となったとき(データが正常に記憶されていないとき)にも、通常の電源投入時と判定され、初期化処理(S112〜S117)が実行される。
【0078】
この初期化処理では、まずステップS112で、予め設定したRAM111の領域に記憶されたデータを消去する。これは、バックアップ電源によりRAM111は、電源遮断時またはリセット直前のデータを保持しているため、ワークエリアなどのデータを消去する。ただし、大当たり乱数初期値カウンタや大当たり乱数カウンタなどのデータは消去せず、電源投入後またはリセットによる再起動後に利用する。
【0079】
次に、スタックポインタの設定(S113)、大当たり乱数初期値などの初期値の必要なRAM111の領域への初期値設定(S114)、リセットコマンドの送信(S115)を行った後、CTC(カウンタ・タイマ・サーキット)による通常割込処理(図7)を起動すべく、割込タイマを設定して(S116)、割込を許可して(S117)、ステップS118(図6)に進む。
【0080】
そして、RAM検査領域の記憶内容をチェックし(S118)、RAM検査領域の記憶内容の検査結果が異常である場合には(S119で”NO”)、RAM111の記憶内容を初期化するために、ステップS101に戻ってステップS101〜S103及びS112〜S117の処理を実行する。
【0081】
ここで、RAM検査領域のチェックとは、ステップS118で、RAMの検査領域に、所定の値(例えば55h)を書き込み、ステップS120〜S127の一連の遊技処理の実行後に、その検査領域のデータが55hのままか否か(破壊されていないか否か)をチェックするものである。
【0082】
一方、RAM検査領域の記憶内容の検査結果が正常の場合には(S119で”YES”)、通常の遊技処理(S120〜S127)を開始する。
【0083】
通常の遊技処理のステップS120のスイッチ入力監視処理では、例えば、後述する通常割込処理(図7)のステップS142でポートから入力される信号によって設定されるスイッチ入力フラグを監視し、特別図柄始動センサ52のスイッチ入力フラグが設定されていると、当たり乱数(後述のステップS140で更新・生成される乱数)を抽出し、RAM111の始動記憶領域に記憶する処理を実行する。
【0084】
また、ステップS120では、一般入賞口センサ51.1〜Nの検出信号の読み取り結果に応じて、入賞口毎に定められた排出すべき賞球数を算出し、決定された賞球数の情報は、後述するステップS125、S136の処理によって払出コマンドとして排出制御装置400に送信され、未排出の賞球数情報の記憶値を更新(加算)する。
【0085】
さらに、ステップS120では、排出される賞球を検出するセンサの検出信号を読み取って、この読み取り結果に応じて未排出の賞球数情報の記憶値を更新(減算)する処理も行う。
【0086】
なお、各種センサの出力状態の検出結果によって設定される各スイッチ入力フラグは、各センサの検出信号を読み取った結果が2回連続してアクティブ状態(例えば、Hレベル)であるときに設定される。
【0087】
次に、エラーの発生/解除を監視して、エラー情報を設定するエラー監視処理を実行する(S121)。
【0088】
そして、変動表示装置(特別図柄表示装置)8に表示される識別情報の変動表示ゲームのための特図ゲーム処理を行う(S122)。
【0089】
具体的には、ステップS120で抽出され、記憶された大当たり乱数カウンタ値が当たりか否か判定する処理や、変動表示装置8での演出表示のための処理などを行う。そして、大当たり乱数カウンタ値が所定の値であれば、大当たり状態となり、識別情報が当たり図柄で停止し、大入賞口ソレノイド10Aに対するオンデータを送信領域に設定して、特別遊技状態を開始する。
【0090】
すなわち、変動表示装置8の表示領域に表示される変動表示ゲームの進行状況に合わせて、表示制御装置150、装飾制御装置200、音制御装置300などへ送信する制御情報(コマンド)の内容(コマンドデータ)を設定する。
【0091】
さらに、普通図柄表示器7に表示される普通図柄による変動表示ゲームのための普図ゲーム処理を行う(S123)。具体的には、普通図柄始動センサ53A、53Bで検知された普通図柄始動ゲート27A、27Bへの遊技球の通過に基づいて、普通図柄入賞記憶に記憶された普通図柄乱数カウンタ値(ステップS120で抽出・記憶した乱数)が当たりか否か判定し、普通図柄表示器7の変動表示のための処理を行う。普通図柄乱数カウンタ値が所定の値であれば、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄(当たり番号)で停止する。
【0092】
次に、外部情報編集処理を実行する(S124)。この外部情報編集処理では、例えば、変動表示装置8における変動表示ゲームの進行状態に基づいて、スタート信号、図柄確定信号、特賞信号等を、遊技機外に設けられ、遊技機からの情報を収集する管理装置(ホールコンピュータ)に通知すべく、これらの信号を送信領域に設定する。
【0093】
そして、ステップS123等で設定された各コマンドを送信順に編集し、送信領域に設定するコマンド編集処理(S125)を実行する。
【0094】
次に、ステップS126では、大当たり乱数初期値カウンタを「1」だけ増加させるとともに、演出用の各乱数値も「1」だけ増加させて各乱数値を更新する乱数更新処理(S126)が行われる。
【0095】
この大当たり乱数初期値カウンタの更新では、大当たり乱数初期値が所定の最大値を超えると、予め設定した最小値が設定され、最小値と最大値との間で周期的に大当たり乱数初期値の更新を繰り返す。例えば、大当たり乱数初期値カウンタが図10(B)のように最小値「0」、最大値「316」の場合では、更新後のカウンタ値が「317」になると、「0」がセットされる。
【0096】
なお、演出用の乱数としては、前述した特別図柄乱数、普通図柄乱数の他に、リーチ態様等の変動パターンを決定する変動パターン選択用乱数等がある。
【0097】
一方、図5に戻って、ステップS104において停電復旧時であると判定された場合には、ステップS105に進み、停電復旧処理(S105〜S111)を実行する。
【0098】
停電復旧処理では、まず、後述する強制(NMI)割込処理(図8のS153)でRAM111に記憶保持していたスタックポインタのデータを読み込んで、停電復旧後のスタックポインタのデータとして設定した後(すなわち、スタックポインタのデータを復旧させた後)、記憶保持していた情報に基づいてRAM111の初期化すべき特定の領域のみを初期化する(S106)。
【0099】
次に、排出制御装置400を除く他の制御装置(表示制御装置150、装飾制御装置200、音制御装置300)に電源が復旧した旨を通知するコマンド(電源復旧時コマンド)を送信するための処理を実行する(S107)。そして、処理を再開すべく出力ポートの状態を電源遮断時の状態に復元する(S108)。なお、この出力ポートの復元処理により、大入賞口ソレノイド10A、普通変動入賞口ソレノイド9A等の制御状態も電源遮断時の状態に復元されるため、電源遮断時に特別遊技状態中であった場合には、当該特別遊技が停電検出時のラウンド数、カウント数そのままで再開される。
【0100】
その後、CTC(カウンタ・タイマ・サーキット)による通常割込処理(図7)を起動すべく、割込タイマを起動する(S109)。そして、後述する強制割込処理(図8のS152)でRAM111に記憶保持したレジスタのデータを読み込んで、全レジスタのデータを復元する(S110)。さらに、後述する強制割込処理(図8のS151)でRAM111に記憶保持した割込の状態のデータを読み込んで、割込の許可/禁止を設定して、割込の状態(許可又は禁止)を電源遮断時の状態に復元する(S111)。
【0101】
その後、電源遮断時(強制割込による中断時)のアドレス(中断アドレス)の処理に戻る。これにより、電源遮断時の状態から遊技機の動作が再開される。
【0102】
図7は、遊技制御装置100において行われる通常割込(タイマ割込)処理を示すフローチャートである。
【0103】
この通常割込処理は、前述したステップS109又はS116において起動され、例えば、0.5ミリ秒毎に実行される。
【0104】
まず、レジスタのデータをRAM111の所定エリアに退避させる(S131)。次いで、前述したメイン処理のステップS122やS124等で設定された出力データを出力ポートに設定し出力する出力処理を実行する(S132)。そして、前述のステップS125で編集された表示制御装置150への制御情報(コマンド)を送信する処理を実行する(S133)。
【0105】
次いで、時分割カウンタの値を更新し(S134)、分岐処理(S135)で時分割カウンタに対応する処理に進む。例えば、「0」〜「7」の範囲で値が順次変化する時分割カウンタの値が「0、2、4、6」の場合には、ステップS140〜S142を順次実行し、時分割カウンタの値が「1」の場合にはステップS136を実行し、時分割カウンタの値が「3」の場合にはステップS137を実行し、時分割カウンタの値が「5」の場合にはステップS138を実行し、時分割カウンタの値が「7」の場合にはステップS139を実行する。このような時分割によって、ステップS140〜S142は1ミリ秒毎に実行されることになり、ステップS136〜S139はそれぞれ4ミリ秒毎に実行されることになる。
【0106】
そして、ステップS140では、大当たり乱数カウンタ、大当たり乱数初期値カウンタ、特別図柄乱数、普通図柄乱数、変動パターン選択用乱数等の遊技用の乱数値を「1」だけ増加させて各乱数値を更新する。
【0107】
この大当たり乱数初期値カウンタの更新は、上記ステップS126と同一で、大当たり乱数初期値が、所定の最大値を超えると、予め設定した最小値が設定され、最小値と最大値との間で周期的に大当たり乱数初期値の更新を繰り返す。
【0108】
一方、大当たり乱数カウンタの更新は、大当たり乱数が、所定の最大値(例えば、316)を超えると、最小値「0」にセットされ、初期値(この周回の開始値)に達すると大当たり乱数初期値カウンタの値を読み込み、この値が大当たり乱数カウンタの新たな初期値として設定される。
【0109】
例えば、大当たり乱数初期値カウンタ及び大当たり乱数カウンタが、図10(A)、(B)のように最小値「0」、最大値「316」の場合で、大当たり乱数カウンタの現在の周回が「315」から開始されたとすると、更新後の大当たり乱数カウンタ値が「315」になると、そのときの大当たり乱数初期値カウンタの値「11」を読み込み、この「11」が大当たり乱数カウンタの新たな初期値としてセットされる。このため、大当たり乱数初期値カウンタと、大当たり乱数カウンタは、同一の最小値、最大値で構成される。
【0110】
次に、メイン処理の各処理で使用するために基準となる時間(1ミリ秒)を生成する、タイマ更新処理1を実行する(S141)。
【0111】
続いて、ポート入力処理(スイッチ読込処理)を行う(S142)。ポート入力処理は、遊技用CPU110の各入力ポートに入力されている信号を読み込む処理である。すなわち、各センサ類(特図始動センサ52、普図始動センサ53A、53B、一般入賞口センサ51.1〜51.N、半端センサ、オーバーフローセンサ、ガラス枠開放センサ、賞球検出センサ等)の検出信号を読み取る。具体的には、各センサの出力値を1ミリ秒毎に判定し、同じレベルの出力値が所定回数(例えば2回)以上継続した場合に、この出力値のレベルを各センサの検出信号の確定的な値として読み取るようにして、センサの一時的な出力の変動(チャタリング)による誤判定を防止している。
【0112】
また、ステップS136〜S138では、前述のステップS126で編集された各制御装置へ制御情報(コマンド)をそれぞれ送信する。すなわち、払出コマンドを排出制御装置400へ送信し(S136)、音声コマンドを音制御装置300へ送信し(S137)、ランプコマンドを装飾制御装置200へ送信する(S138)。
【0113】
また、タイマ更新処理2を実行して、メイン処理の各処理で使用するために基準となる時間(4ミリ秒)を生成する(S139)。
【0114】
次いで、メイン処理を再開するために、ステップS131で退避したレジスタの値を復旧し(S143)、割込を許可し(S144)、その後、割込時に中断した処理に復帰して、中断された処理を再開する。
【0115】
図8は、遊技制御装置100のマイクロプロセッサにおいて行われる停電処理を示すフローチャートである。この処理は、停電監視回路から出力される停電検出信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断して強制的に開始されるものである。
【0116】
上記停電検出信号が入力され、停電検出処理(NMI割込処理)が開始すると、NMI割込発生前のタイマ割込の許可・禁止状態のデータ、全レジスタの値及びスタックポインタのデータを待避し、バックアップされているRAM111の所定エリアに保存する(S151〜S153)。
【0117】
次いで、全出力ポートにオフデータを出力し、全てのポートの出力をオフする(S154)。そして、RAM111の停電検査領域に停電フラグをセットして、RAM111へのアクセスを禁止した後(S156)、演算、入出力等の処理を一切行わずに待機して、リセット信号入力待ち状態となる。
【0118】
ここで、遊技用CPU110の動作状態を待機して、ポートの出力をオフし、RAM111へのアクセスを禁止し、待機する処理は、遊技用CPU110がリセット信号によってハード的に動作を停止するまでの間、実質的に機能を停止(ソフト的に動作を停止)して、不定な信号が出力されたり不定なデータが誤ってRAM111に書き込まれることを、高い信頼性で防止している。また、全レジスタやスタックポインタ等の全データを待避、保存する処理では、電源復帰後に電源遮断時と同じ状態(遊技状態や遊技制御状態、排出制御状態等)に復帰して動作を電源遮断時点の状態からそのまま再開できるようにしている。
【0119】
図9は、遊技制御装置100のマイクロプロセッサにおいて行われる、大当たり乱数初期値カウンタの初期化処理のサブルーチンを示し、この処理は上記図5のステップS114で実行される。
【0120】
ステップS161では、RAM111のバックアップエリアに格納されている大当たり乱数初期値を読み込む。ここでは、大当たり乱数初期値は2バイトのデータで構成される場合を示す。
【0121】
次に、ステップS162では、読み込んだ大当たり乱数初期値を、予め設定したマスクで所定のビットをクリアする。ここでは、マスクの一例として000FHを用い、上位バイトと下位バイトの上位4ビットをクリアする。
【0122】
そして、ステップS163では、マスクにより上位バイトと下位バイトの上位4ビットがクリアされた値を新たな大当たり乱数初期値としてRAM111の所定の領域に記憶し、また、起動直後の大当たり乱数カウンタの初期値として設定し処理を終了する。これにより、図6の通常処理では、第1回目のループで用いる大当たり乱数初期値カウンタの値が、前回の電源遮断時またはリセット時の値をマスクによって撹拌した値となり、大当たりの抽選を行う大当たり乱数カウンタは、この値から更新を開始することで、遊技制御装置100の起動の度に、大当たり乱数カウンタの初期値をランダムに撹拌することができるのである。
【0123】
ここで、マスクに設定する値は、大当たり乱数初期値カウンタの最大値を超えないような値に設定され、例えば、大当たり乱数初期値カウンタ及び大当たり乱数カウンタが、図10に示すように、0から316を周期的に繰り返す場合では、例えば、マスクの値を00FFH未満の値に設定すれば、遊技制御装置100の起動直後の大当たり乱数初期値カウンタの値を、0〜255の範囲でランダムに設定でき、かつ所定の最大値を超えることがない。
【0124】
以上の処理により、通常の遊技処理では、上記図6のステップS118〜S126が繰り返して実行され、1回のループで大当たり乱数初期値カウンタが「1」ずつ加算され(S126)、また、図7の1msごとのタイマ割込で、大当たり乱数初期値カウンタと大当たり乱数カウンタが、それぞれ「1」ずつ加算される。
【0125】
そして、大当たり乱数初期値カウンタは、所定の最大値を超えると最小値に設定され、これを周期的に繰り返す。大当たり乱数カウンタは、所定の最大値を超えると、大当たり乱数初期値を読み込んで新たな更新開始位置として設定するので、周回毎にランダムな初期値から乱数の更新が開始されることになる。
【0126】
これにより、通常の遊技中では、不正行為者が大当たり乱数カウンタの更新タイミングを割り出しとしても、各周回の初期値の撹拌について解析しない限り大当たり乱数カウンタの値を捕捉することはできず、特定の遊技状態(大当たり)を発生させる不正行為を行うことが著しく難しくなる。
【0127】
一方、前述の不正基板などにより人為的に遊技制御装置100にリセット信号を与えると、CPU110は再起動して図5のステップS112からS117の初期化処理を行うことになる。
【0128】
そして、RAM111は、大当たり乱数初期値カウンタなどの乱数を除いてRAMの消去を行った後、ステップS114で図9のマスク処理を行うことで、リセット後の、大当たり乱数初期値の値をランダムに設定し、この値で1周目の大当たり乱数の更新を開始することにより、起動直後の1回目の周回から大当たり乱数初期値の撹拌を行うことで、大当たり乱数の値が補足されるのを防ぎ、人為的なリセットによる不正な遊技が行われるのを防止できる。
【0129】
すなわち、図10で示すように、人為的なリセットの直前の大当たり乱数カウンタの値が「315」であった場合、初期化処理で実行される図9のマスク処理で、000FHのマスクにより2バイトの大当たり乱数初期値カウンタの上位バイトと下位バイトの上位4ビットをクリアし、下位4ビットを初期値とするので、この場合では「11」となり、この値を大当たり乱数初期値カウンタ、大当たり乱数カウンタにセットすることで、起動直後の1周目は、ランダムに生成された初期値「11」から大当たり乱数の更新を開始することになる。
【0130】
また、不正行為者がリセット信号を連続して発生させて、仮にRAM111の内容が破壊された場合であっても、ステップS119のRAM検査領域チェックで再起動となり、ステップS114の大当たり乱数初期値カウンタの設定では、所定の最大値を超えないようなマスクを用いるので、破壊されたRAM111の内容を乱数として用いることができ、上記と同様に起動直後の不正な遊技を著しく困難にすることができる。
【0131】
なお、起動直後の大当たり乱数初期値のランダムな設定は、ハードウェアによるものであってもよく、例えば、抵抗の抵抗値およびコンデンサの静電容量値により決まる発振周波数にしたがって、動作クロックを出力する無安定マルチバイブレータ回路と、この動作クロックの受信に基づいて所定のアルゴリズムによりランダムな値を更新(生成)するIC(乱数IC)を備え、この乱数ICから取得した値を起動直後の大当たり乱数初期値としてもよい。
【0132】
また、起動直後の大当たり乱数初期値のランダムな設定は、CPU110の全レジスタ(リフレッシュレジスタや汎用レジスタなど)の値を加算し、この値を所定の最大値未満となるようにマスク処理を行った値を用いてもよい。
【0133】
図11は、第2の実施形態を示し、大当たり乱数撹拌の他の一例である。起動時の初期化でRAM111の全てを0でクリアする場合に、起動直後の大当たり乱数の1周目に、大当たり乱数が所定の値となったときに、撹拌を開始する所定値へ飛ばすものである。
【0134】
前記従来例と同様に、初期化処理において、RAM111の全ての領域を所定値(例えば、0)でクリアする場合では、大当たり乱数が0から更新(インクリメント)される。
【0135】
そして、大当たり乱数の値が大当たり(特定遊技状態)を示す所定値(例えば、「7」)となる以前に、所定の最大値(「316」)またはその近傍の予め設定した値(例えば、「315」)に、大当たり乱数を更新する。
【0136】
例えば、0から加算を開始した大当たり乱数が「6」になると、「316」へ飛ばされて、以降の乱数の更新で、「0」となり、最初の1周目を終える。この時点で、大当たり乱数初期値カウンタの値で、大当たり乱数の初期値が撹拌されることになる。
【0137】
これにより、起動時の初期化でRAM111を全てクリアする場合でも、起動直後の最初の1周目の大当たり乱数を、大当たりを示す値となる以前に、最大値またはその近傍へ飛ばすことで、大当たり乱数初期値カウンタによって大当たり乱数の値を撹拌することができ、人為的なリセットによる不正行為が行われても、大当たりとなるタイミングを外部から補足するのが非常に困難になって、不正行為の抑制を図ることができる。
【0138】
なお、リセット後の、大当たり乱数の1周目のみ、大当たりを示す値となる以前に大当たり乱数の撹拌を実行するように、撹拌条件を設定しても同様であり、例えば、リセット後の1周目のみ、大当たり乱数が「5」(大当たり判定値「7」未満の値)で撹拌を行うように、撹拌条件を設定することで、大当たりとなるタイミングを外部から補足するのが困難になる。
【0139】
図12は、第3の実施形態を示し、上記第2実施形態と同様、RAM初期化処理で全ての領域を0クリアする場合を示す。
【0140】
図12は、遊技制御装置100で行われる処理のフローチャートの一例で、起動から通常処理を示す。
【0141】
ステップS100AのCPU初期化は、上記第1実施形態の図5に示したステップS101〜S103の処理を示し、ステップS104も上記図5と同様に停電復旧の判定を行う。停電復旧時では、ステップS105Aに進み、上記図5のS105からS111の処理を行う。
【0142】
一方、通常の電源投入やリセット時ではステップS112AのRAM初期化処理を行う。ここでいうRAM初期化処理は、RAM111の全領域を所定値でクリアするもので、その他は上記図5のステップS113〜S117と同様である。ただし、ステップS114の初期値設定では、大当たり乱数初期値カウンタ及び大当たり乱数カウンタはともに「0」がセットされる。
【0143】
初期化が終了するとステップS200で、ダミー処理が行われる。このダミー処理は、起動直後の大当たり乱数の更新が1周して、大当たり乱数初期値カウンタによる乱数の撹拌が行われるまで実行される。
【0144】
具体的には、上記図6のステップS118からS126の処理と図7のタイマ割込を行うが、遊技球が始動口16へ入っても大当たり乱数の取得(抽選)を行わずに、賞球の排出を行うだけとする。
【0145】
そして、大当たり乱数カウンタが1周して、大当たり乱数初期値カウンタによる更新(撹拌)が行われるとダミー処理が終了して、ステップS120Aの通常処理を実行し、通常の遊技制御が開始される。なお、ステップS120Aは、上記図6のステップS118からS126の処理と同一である。
【0146】
この場合、リセットによって初期値に初期化された大当たり乱数カウンタが攪拌されるまでの間、大当たり乱数カウンタの値を取得することを制限するため、不正行為者が初期値及び更新タイミングを割り出したとしても、大当たり乱数の値が特定遊技状態となる値に更新されるタイミングを外部から捕捉するのは困難になる。また、このように大当たり乱数の取得を制限しても、リセット開始から、遊技者の操作に基づく所定の事象の検出までには、大当たり乱数カウンタの更新に比して十分に長い時間を要するのが普通であり、この間の大当たり乱数カウンタ値の取得を制限しても遊技者に不利益を与える可能性は極めて少ない。
【0147】
あるいは、ダミー処理においては、大当たり乱数カウンタが1周するまでの間は、スイッチ入力監視(S120)を行わない用にしてもよく、この場合、入力を行わないので、大当たりのタイミングで始動口からの検出信号が入っても無視されることになり、リセット直後の不正行為を抑制できる。なお、スイッチ入力を行っても、検出結果を記憶しないようにしてもよい。
【0148】
また、ダミー処理においては、リセットによって初期値に初期化された大当たり乱数カウンタが攪拌されるまでの間、抽選に用いる値をはずれの値に固定しておくことで、リセット直後の不正行為を防止してもよい。
【0149】
また、ダミー処理においては、大当たり乱数カウンタが1周するまでの間は、物理的な入力、例えば、始動口16への入賞などがあった時点で、大当たり乱数カウンタの更新(撹拌)を行ってもよい。
【0150】
つまり、図17に示すように、遊技機の入力処理(例えば、始動口16)では、1msecを1フレームとして検出スイッチの監視を行い、さらに、チャタリングやノイズを防止するため、2フレーム連続して入力信号がHiレベルのときに検出値がONとなって、大当たり乱数の取得などの動作を行う。
【0151】
そこで、ダミー処理では、入力信号の立ち上がりで大当たり乱数の撹拌を行うようにすれば、図17のフレーム4で撹拌が実行され、次のフレーム5で大当たり乱数の取得が行われるため、仮に不正行為者が、リセット直後の大当たりのタイミングで始動口の検出信号を送出しても、特定の遊技状態が発生するのを抑制できる。
【0152】
また、図17のフレーム2のように、1フレームだけ入力信号がHiレベルとなるノイズなどで大当たり乱数の撹拌を行ってもよい。
【0153】
また、ダミー処理の例としては、大当たり乱数カウンタのインクリメントを最大値(上限値)まで行うだけのものでもよく、この場合、通常の遊技制御(S120A)へ入ると同時に大当たり乱数カウンタの更新が行われるため、通常の遊技が開始されたときには、すぐに撹拌が行われることになって、外部から大当たり乱数カウンタの値を捕捉することが困難になる。
【0154】
図13、図14は第4の実施形態を示し、不正なリセット信号を検出したときには、装飾制御装置200と音制御装置300にそれぞれ設けた、不正報知部で不正の恐れがあることを報知するものである。
【0155】
図13は、遊技制御装置100で行われる処理のフローチャートの一例で、起動から通常処理を示す。
【0156】
ステップS100AのCPU初期化は、上記第1実施形態の図5に示したステップS101〜S103の処理を示し、ステップS104も上記図5と同様に停電復旧の判定を行う。停電復旧時では、ステップS105Aに進み、上記図5のS105からS111の処理を行う。
【0157】
一方、通常の電源投入やリセット時では、ステップS201で不正なリセットか否か、換言すれば電源遮断操作を含んだリセットであるか否かを判定し、リセット信号のみが発生した場合には、不正と判定してステップS202へ進み、装飾制御装置200、音制御装置300による不正報知を行う。
【0158】
その後、ステップS112A’のRAM初期化処理を行う。ここでいうRAM初期化処理は、上記第1実施形態と同様である。
【0159】
次に、初期化が終了すると、ステップS120Aの通常処理を実行し、通常の遊技制御が開始される。なお、ステップS120Aは、上記図6のステップS118からS126の処理と同一である。
【0160】
そして、装飾制御装置200の不正報知部は、通常の遊技で使用する装飾(第1報知ランプ)31から独立した装飾装置(ランプなど)31Aを有し、同様に、音制御装置300の不正報知部も通常の遊技で使用するスピーカ95から独立した装飾装置31Aを有し、不正またはその恐れがあることを報知し、従業員に警告を促すものである。
【0161】
この報知の期間は、所定時間(数十分など)あるいは電源が正常に遮断されるまで継続してもよく、通常の遊技用から独立させることで、遊技の進行に関わらず報知を継続することが可能となる。
【0162】
あるいは、電源投入後にリセットが発生したときに上記報知を行ってもよい。
【0163】
また、上記報知期間中に音制御装置300や装飾制御装置200が、遊技制御装置100から報知に関する内容が消滅するようなコマンドを受信した場合には、このコマンドを無効とすることで、不正に対する報知の無効化を抑止できる。なお、報知に関する内容が消滅しないコマンドであれば、受信したコマンドに応じて音や装飾の制御を実行する。
【0164】
図15、図16は、第5の実施形態を示し、前記第1実施形態の図3に示した電源装置250と遊技制御装置100を接続するケーブル101からリセット信号線を独立させるとともに、リセット信号を光ファイバ701で接続したものである。
【0165】
図15、図16は、電源装置250側におけるケーブル101(電気的接続手段)と光ファイバ(光接続手段)701の接続状態を示し、遊技制御装置100も同様に構成される。
【0166】
フラットケーブルなどで構成されるケーブル101は、停電検出信号線と電源供給線などを含んでおり、前記第1実施形態の図3と同様に、コネクタ252を介して基板と接続されている。
【0167】
光ファイバ701は、コネクタ702を介して基板上の光電変換ユニット700に接続される。この光電変換ユニット700は、電気的なリセット信号を、半導体レーザやLED等の光に変換して遊技制御装置100へ伝達するものである。
【0168】
リセット信号線を光ファイバ701で構成したため、不正基板を取り付けるには光ファイバ701を切断して、不正な装置を介装することになるが、切断した光ファイバ701に別途光ファイバを接続するには、クラッド同士を融着などの作業で結合する作業が必要となり、大がかりな作業となってしまい、容易かつ迅速に不正な基板を取り付けるのは難しい。また、光信号を送出する不正基板は、光学系を必要とするため小型化が難しく、仮に装着に成功したとしても、容易に発見することが可能となる。
【0169】
また、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の遊技盤を示す正面図である。
【図2】パチンコ機の裏面図で、保護カバーの一部を透視した状態を示す。
【図3】電源装置とケーブルの接続状態を示す断面図である。
【図4】パチンコ機の制御系統を示すブロック図である。
【図5】遊技制御のフローチャートで、メインルーチンの前半部である。
【図6】遊技制御のフローチャートで、メインルーチンの後半部である。
【図7】遊技制御のフローチャートで、タイマ割込処理を示す。
【図8】停電時のNMI割込処理を示すフローチャートである。
【図9】乱数初期化処理のサブルーチンのフローチャート。
【図10】乱数及び撹拌値のカウンタの説明図で、(A)は大当たり乱数初期値カウンタを示し、(B)は大当たり乱数カウンタを示す。
【図11】第2実施形態を示し、大当たり乱数カウンタの様子を示す説明図。
【図12】第3実施形態を示すフローチャートで、メインルーチンを示す。
【図13】第4実施形態を示すフローチャートで、メインルーチンを示す。
【図14】同じく、遊技制御装置と装飾制御装置及び音制御装置の構成を示すブロック図。
【図15】第5実施形態を示し、電源装置と遊技制御装置を接続するケーブル及び光ファイバの正面図。
【図16】同じく、電源装置と光ファイバの接続部を示す断面図。
【図17】入力信号と時間(フレーム)の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
6 遊技盤
8 変動表示装置
100 遊技制御装置
110 遊技用マイコン(遊技制御手段、変動時間制御手段)
111 RAM(記憶手段)
150 表示制御装置(変動表示態様記憶手段、表示制御態様選択手段、変動表示制御手段)
200 装飾制御装置
250 電源装置
300 音制御装置
700 光電変換ユニット
701 光ファイバ
Claims (1)
- 遊技を制御する遊技制御手段を備え、特定の遊技状態の発生に基づいて遊技価値を付与可能な遊技機において、
前記遊技制御手段は、
所定の最小値と最大値の範囲内で循環して更新される周期的カウンタと、
前記周期的カウンタの値を記憶保持する記憶手段と、
遊技制御の実行に基づいて前記最小値と最大値の範囲内で循環して更新され、前記周期的カウンタの周回初期値を生成する初期値生成手段としての初期値カウンタと、
動作クロックの受信に基づいて所定のアルゴリズムにより前記周期的カウンタの周回初期値をランダムに生成するハードウェア乱数ICと、
所定の攪拌条件が成立する毎に、前記初期値生成手段及び前記ハードウェア乱数ICの何れか一方により生成された周回初期値を前記周期的カウンタの新たな周回初期値として設定するカウンタ値攪拌手段と、
遊技における所定の事象の発生を検出する検出手段の検出結果に基づいて前記周期的カウンタの値を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記周期的カウンタの値に基づいて特定の遊技状態発生の抽選を行う抽選手段と、
当該遊技機への電源投入に基づくリセット信号の入力に基づいて遊技制御をリセットするリセット手段と、を備え、
前記初期値カウンタは、ループしながら繰り返し実行されるメイン処理及び所定時間毎に実行されるタイマ割込処理においてそれぞれ更新され、
前記攪拌条件は、前記リセット手段によって遊技制御がリセットされた場合、前記周期的カウンタが更新されて当該周回の周回初期値に達した場合に成立し、
前記カウンタ値攪拌手段は、
遊技制御のリセットによって前記攪拌条件が成立した場合には、当該リセット後における前記周期的カウンタの最初の更新前であって前記検出手段による前記所定の事象を検出するための検出処理の実行前に、当該周期的カウンタの1周目の周回初期値として前記ハードウェア乱数ICによりランダムに生成された周回初期値を設定する一方、
前記周期的カウンタが周回初期値に達することで前記攪拌条件が成立した場合には、当該周期的カウンタの新たな周回初期値として前記初期値カウンタの値を設定することを特徴とする遊技機。
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