JP4350495B2 - 有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置 - Google Patents

有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4350495B2
JP4350495B2 JP2003417007A JP2003417007A JP4350495B2 JP 4350495 B2 JP4350495 B2 JP 4350495B2 JP 2003417007 A JP2003417007 A JP 2003417007A JP 2003417007 A JP2003417007 A JP 2003417007A JP 4350495 B2 JP4350495 B2 JP 4350495B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
organic sludge
unsolubilized
upward flow
sludge volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003417007A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005169360A (ja
Inventor
文夫 小濱
文一 末広
繁 則武
誠二 今林
和男 上地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Breweries Ltd
Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd
Original Assignee
Asahi Breweries Ltd
Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Breweries Ltd, Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd filed Critical Asahi Breweries Ltd
Priority to JP2003417007A priority Critical patent/JP4350495B2/ja
Publication of JP2005169360A publication Critical patent/JP2005169360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4350495B2 publication Critical patent/JP4350495B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • Y02W10/12

Description

本発明は有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置に関する。
下水、し尿、工場廃水等の有機性廃水の処理には、活性汚泥法や嫌気性処理法等の生物処理が広く利用される。これらの生物処理では余剰の有機性汚泥が発生するが、この有機性汚泥の処理負担を低減するために有機性汚泥を減容化することが求められている。有機性汚泥の減容化装置として、オゾン処理によって汚泥を可溶化しこれを生物処理して減容する減容化装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。図5は特許文献1記載の減容化装置501を示す。減容化装置501では、生物処理槽503から流出した汚泥が沈殿槽505で分離され、可溶化槽507へ導入される。汚泥は可溶化槽507において、オゾン供給源509から供給されたオゾンを用いて可溶化処理された後、固液分離槽511で固液分離がされる。分離された未可溶化物は可溶化槽507へ戻され、液体成分は生物処理槽503へ戻され、生物処理される。
特開2002−177981号公報
しかしながら、減容化装置501では、可溶化槽とは別に固液分離槽511を設ける必要があるため装置の設置スペースを小さくすることが困難であるという問題点があった。
そこで、本発明は上記問題点を解決し、設置スペースを小さくすることができる有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の有機性汚泥減容化装置は、有機性汚泥を可溶化し嫌気性処理して減容する有機性汚泥減容化装置であって、有機性汚泥を上向きに流動させ有機性汚泥を可溶化する上向流部と、上向流部の上部において未可溶化成分と液体成分とを分離する固液分離部と、固液分離部で分離された未可溶化成分を回収する未可溶化成分回収部と、未可溶化成分回収部で回収された未可溶化成分を上向流部の下部へ戻す未可溶化成分循環経路と、を有する可溶化装置と、固液分離部で分離された液体成分を嫌気性処理する上向流式嫌気性処理装置と、を備えたことを特徴とする。
上記有機性汚泥減容化装置において、可溶化装置の可溶化槽が上向流部の上部に一体で固液分離部を有しているので、可溶化槽と別に固液分離槽を設ける必要がない。このため、上記有機性汚泥減容化装置によれば、設置スペースを小さくすることが可能となる。また、上記有機性汚泥減容化装置によれば、未可溶化成分回収部で回収された未可溶化成分は上向流部の下部へ再び戻されるので、未可溶化成分の滞留時間が長くなり、可溶化が効率よく行われる。
また、本発明の有機性汚泥減容化装置は、固液分離部が、上向流部の上端を囲むように上向流部の外周部に設けられたことを特徴としてもよい。
上記有機性汚泥減容化装置は、固液分離部が上部の外周部に設けられている。このため、汚泥の可溶化反応により上向流部で気体が発生し未可溶化成分に付着しても、付着したガスは上向流部の上部中央部の液面において未可溶化成分から離される。従って、未可溶化物が上向流部の上部外周部に達したときに、ガスの影響をほとんど受けることなく効率よく分離される。
また、上記有機性汚泥減容化装置は、固液分離部が、上向流部から離間され当該上向流部上端の周りを囲むように設けられた未可溶化成分案内板を有し、未可溶化成分案内板は、上向流部の上端を越流した未可溶化成分を未可溶化成分回収部へ沈降させるように下方へ導くことを特徴としてもよい。このように案内板を設けることにより、未可溶化成分を効率よく回収することができる。
また、本発明の有機性汚泥減容化装置は、可溶化装置が、有機性汚泥を加熱するヒータと、有機性汚泥にアルカリ性可溶化剤を添加するアルカリ添加手段と、を更に有することを特徴としてもよい。
上記有機性汚泥減容化装置によれば、ヒータで有機性汚泥を加熱することにより可溶化反応を促進することができる。また、一般的には、嫌気性処理装置の前段では液体成分にアルカリ剤を添加しpH調整をするが、上記有機性汚泥減容化装置によれば、既に可溶化装置で有機性汚泥に可溶化剤としてアルカリ剤を添加しているので、上記嫌気性処理装置前段でのアルカリ剤の添加を省略し、もしくはアルカリ剤の添加量を節約することができる。
また、本発明の廃水処理装置は、上記何れかの有機性汚泥減容化装置を備えた廃水処理装置であって、処理対象となる原水を上向流式嫌気性処理装置へ導入する原水導入経路を有することを特徴とする。
上記廃水処理装置は、本発明の有機性汚泥減容化装置を備えており、上向流式嫌気性処理装置を、原水を嫌気性処理する処理装置と兼用しているので、装置の設置スペースをあまり大きくすることなく原水の処理を行うことができ、かつ、排出される余剰汚泥を減容することができる。
本発明によれば、設置スペースを小さくすることが可能な有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る有機汚泥減容化装置1を示す図である。以下図1を参照し、有機汚泥減容化装置1の処理フローを説明しながらその構成を説明する。有機汚泥減容化装置1は、可溶化装置7、上向流式嫌気性処理装置2を備えている。上向流式嫌気性処理装置2は、酸生成槽3、中和剤添加装置9、及び上向流式嫌気性汚泥床槽5を備えている。減容化処理の処理対象となる有機性汚泥(以下、単に「汚泥」と称する)S1は、ラインL1を通して可溶化装置7へ導入される。
ラインL1は可溶化装置7中のラインL2と合流しており、合流点の上流側にはアルカリ添加装置11が設けられている。アルカリ添加装置11ではラインL2を通過する未可溶化成分S1(後述する)に例えば水酸化ナトリウム水溶液といったアルカリ剤が可溶化剤として添加される。可溶化装置7へ導入された汚泥Sは未可溶化成分S1及びアルカリ添加装置11から添加されたアルカリ剤と混合され、ポンプ12によってラインL2、L3を通じて可溶化槽13へ導入される。このとき、アルカリ剤は汚泥Sと未可溶化成分S1との混合物に対して0.05〜0.5規定の濃度になるように添加される。このような濃度でアルカリ剤が添加されることによって混合物M1中のアルカリ剤濃度が可溶化に適した濃度となる。
アルカリ剤が添加された混合物M1は可溶化槽13内でいわゆる熱アルカリによる可溶化反応により可溶化される。すなわち、混合物M1は可溶化槽13に設けられたヒータより加熱されながらアルカリ剤と反応して可溶化される。その後、可溶化槽13の上部に設けられた固液分離部53において未可溶化成分S1と液体成分W1とに分離される。分離された未可溶化成分S1は未可溶化成分回収部55で回収され、ラインL2、L3を通じて再び可溶化槽13の下部へ導入される。ラインL3を通過する混合物M1の一部がラインL4へ分岐し余剰汚泥S2として有機汚泥減容化装置1から排出される。一方、分離された液体成分W1はラインL5を通じて、上向流式嫌気性処理装置2の酸生成槽3へ導入される。
酸生成槽3では、液体成分W1中の有機物が酸生成菌によって有機酸に分解される。また、酸生成槽3では、中和剤添加装置9から中和剤として例えば水酸化ナトリウム水溶液といったアルカリ剤が0.2〜0.5規定の濃度で添加されpHの調整がされる。次にラインL6を経て上向流式嫌気性汚泥床槽5へ導入され、メタン発酵処理がされる。
上向流式嫌気性汚泥床槽5はその底部にグラニュール汚泥5aが充填されており、その中にメタン生成菌が存在する。処理される液体は、ラインL6を経て上向流式嫌気性汚泥床槽5の下部から導入され、グラニュール汚泥床を通され、上部から排出される。上向流式嫌気性汚泥床槽5で処理された液体の一部がラインL7を通して処理水Wsとして有機汚泥減容化装置1から排出される。排出された処理水Wsは、必要に応じて更に、生物処理、物理化学的処理等によって有機物や窒素成分、リン成分を取り除いた後放流される。処理された液体の残りの一部はラインL8を通して循環水として酸生成槽3へ戻される。上向流式嫌気性汚泥床槽5のグラニュール汚泥5aのうち余分となった排出汚泥S3はラインL9を通してラインL1へ合流し、再び可溶化装置7へ導入される。
図2(a)、(b)を参照し、可溶化槽13の構造について更に詳細に説明する。図2(a)は可溶化槽13の垂直方向の断面図、図2(b)はI−I断面における水平方向の断面図を示す。可溶化槽13は円筒形の内筒31と、内筒31の外側に設けられた外筒35と、内筒31と外筒35との間に設けられた中筒33と、を有している。内筒31の下部は下に行くほど円錐状に狭くなっており、下端には入泥口37が設けられている。内筒31の上端は上蓋39とは接触せず開口されている。外筒35は下蓋41の縁部から上に伸びて設けられている。外筒35の上端は上蓋39とは接触せず開口されている。また外筒35の上端は内筒31の上端よりもやや高い位置にある。下蓋41は、内筒31の外壁周囲を囲むように設けられている。下蓋41は水平面に対して傾斜がつけられており、この傾斜に合わせて外筒35の下端も傾斜するように設けられている。中筒33は、内筒31と外筒35との間に、上蓋39から下方に伸びている。中筒33の下端は、下蓋41の最も高い位置よりも高く、内筒31の上端及び外筒35の上端よりも低い位置に設けられている。内筒31、中筒33、及び外筒35は水平方向における断面図が互いに同心円状になるように設けられている。外筒35の外壁にはトラフ部51が設けられている。トラフ部51の上端は上蓋39の縁部に連なっている。
内筒31の下端に設けられた入泥口37は、ラインL3(図1)に接続されている。外筒35の最も低い位置には排泥口43が設けられ、ラインL2(図1)に接続されている。トラフ部51の外壁下端には引抜き口45が設けられ、ラインL5(図1)に接続されている。ヒータ47は上蓋39に挿通して設けられ、内筒31の内側の空間へ挿入されるように下方向に伸びている。また、内筒31の内側で入泥口37付近には回転可能なバッフル板49が設けられている。
ここで、可溶化槽13及び可溶化装置7の動作について説明する。図3は動作中の可溶化装置7の概略図を示す。なお、図中の可溶化槽13は混合物M1等が満たされた状態の動作中の端面図を示す。可溶化槽13の動作中は、混合物M1が継続的に導入されているので、混合物M1の液面は外筒35の上端と同じ高さ(図中の水平位置H)に達している。まず、ラインL5から入泥口37を介してアルカリ剤が導入された汚泥S及び未可溶化成分S1の混合物M1が導入される。導入された混合物M1は回転するバッフル板49に攪拌され、ポンプ12の圧力によって内筒31の内側の空間を上向きに流動する。このとき、混合物M1はヒータ47により加熱され、汚泥S及び未可溶化成分S1がアルカリ剤と反応し、可溶化される。このように、内筒31に囲まれた内側の空間は上向流部R1として用いられる。このとき、未可溶化成分S1と液体成分W1との分離(後述)の効率を向上させる観点から、導入された混合物M1が上昇速度3〜15m/hで上昇するように設定されることが好ましく、4〜6m/hに設定されることが更に好ましい。また、可溶化反応を促進させる観点から、上向流部R1における混合物M1の滞留時間は0.1〜10時間に設定されるのが好ましく、1.5〜3時間に設定されるのが更に好ましい。また、加熱温度は30〜100℃に設定されるのが好ましく、50〜70℃に設定されるのが更に好ましい。
上向流部R1の上端(図3中の水平位置H)に達した混合物M1には反応し切れなかった未可溶化成分S1、反応により可溶化した液体成分W1、及び反応により発生したガス成分が混在した状態となっている。ガス成分は水平位置Hの液面より放出され、上蓋39と液面に挟まれた空間R5に溜まる。また、ガス成分の一部は未可溶化成分S1に気泡として付着し、未可溶化成分S1を液面に浮かせるが、このようなガス成分も液面で未可溶化成分S1から離れ、同様に空間R5に溜まる。溜まったガスは図示しない排出口から可溶化槽13外部へ排出される。
ガス成分を放出した未可溶化成分S1及び液体成分W1は内筒31の上端を越流し、中筒33に案内され、内筒31と中筒33とに挟まれた流路R2を重力によって下降する。混合物M1のうち未可溶化成分S1は、流路R4へ向けて重力によりそのまま沈降する。ここで流路R4は内筒31、外筒35、及び下蓋41とに挟まれた空間であり、中筒33の下端部よりも下の空間である。このように、中筒33は未可溶化成分案内板として機能する。一方、液体成分W1は中筒33と外筒35とに挟まれた流路R3を上昇して外筒35の上端を乗り越え、トラフ部51へと溢れ出し、引抜き口45より排出される。このように、中筒33、流路R2、及び流路R3は、混合物M1を未可溶化成分S1と液体成分W1とに分離する固液分離部53を構成する。
排出された液体成分W1は前述のとおりラインL5を通じて酸生成槽3へ送られる(図1参照)。流路R4を下降した未可溶化成分S1は下蓋41上に積層し、下蓋41の傾斜によって排泥口43へ向けて滑り落ち、排泥口43より排出される。このように、流路R4及び傾斜して設けられた下蓋41は、未可溶化成分回収部55を構成する。
排泥口43から排出された未可溶化成分S1は前述のとおり、アルカリ添加装置11でアルカリ剤が添加され、更に汚泥Sが混合され混合物M1となる。混合物M1はラインL2、L3を通じて再び上向流部R1の下部に設けられた入泥口37から上向流部R1へ導入される。このように、ラインL2、L3は未可溶化成分循環経路として用いられ、アルカリ添加装置11はアルカリ添加手段として用いられる。また前述の通り、混合物M1のうち一部が余剰汚泥S2としてL4を通じて可溶化装置7の外部へ排出される。
引抜き口45より排出された液体成分W1は、前述のとおりラインL5、酸生成槽3を介して上向流式嫌気性汚泥床槽5へ導入され、嫌気性処理がされる。このように、酸生成槽3及び上向流式嫌気性汚泥床槽5は嫌気性処理装置として用いられる。
上記有機汚泥減容化装置1は、可溶化装置7が固液分離部53を有しているので、可溶化槽13と別に固液分離槽を設ける必要がない。このため、有機汚泥減容化装置1によれば、設置スペースを小さくすることが可能となる。
また、有機汚泥減容化装置1では、可溶化装置7において、未可溶化成分S1を液体成分W1とは切り離して可溶化槽13を循環させているので、未可溶化成分S1にのみ可溶化剤を添加し反応させることができる。このため、添加した可溶化剤が液体成分とも反応して無駄に消費されることを防止することができ、効率のよい汚泥の可溶化が可能である。
また、可溶化装置7は、固液分離部53が上向流部R1上部の外周部に設けられている。このため、混合物M1が上向流部R1の上端に達したときに、未可溶化成分S1に付着したガス成分が上向流部R1の上部中心から放出された後、固液分離部53へ導入されることとなる。固液分離部53へ導入されたときには、未可溶化成分S1に付着したガス成分の量が少なくなっているので、未可溶化成分S1はガス成分の浮力の影響が低減している。よって、未可溶化成分S1は流路R2からR4へ向かってスムースに沈降するので、液体成分W1から効率よく分離される。
また、可溶化装置7には未可溶化成分案内板として機能する中筒33が設けられている。このことにより、未可溶化成分S1は固液分離部で下方へ導かれ、効率よく回収される。また、固液分離部は、流路の構造を利用して未可溶化成分と液体成分とを分離しているので、例えば分離膜等を使用して分離する場合に比較して装置の取り扱い、メンテナンス等が容易である。
また、可溶化装置7が、混合物M1を加熱するヒータ47を有しているので、混合物M1を加熱することにより可溶化反応を促進することができる。
また、可溶化装置7から排出される液体成分W1には未可溶化成分S1がほとんど含まれていない。このため、液体成分W1の後段の処理装置として上向流式嫌気性汚泥床槽5を用いることが可能であり、効率の高い廃水処理が可能となる。
また、有機汚泥減容化装置1によれば、既に可溶化装置7の循環経路L2上で未可溶化成分S1に可溶化剤としてのアルカリ剤を添加しているので、嫌気性処理前に中和剤添加装置9から添加される中和剤としてのアルカリ剤の添加量を節約することができる。
続いて図4は、本発明の実施形態に係る廃水処理装置101を示す図である。廃水処理装置101は例えばビール製造廃水等の原水Wを処理し、処理水Wsと余剰汚泥S2とを排出する廃水処理装置に用いられる。廃水処理装置101は有機性汚泥減容化装置1、及び原水導入経路L101を有している。原水導入経路L101は、処理対象となる原水Wを、有機性汚泥減容化装置1の上向流式嫌気性処理装置4へ導入する。原水導入経路L101はラインL5と合流しており、原水Wは、ラインL5を経て上向流式嫌気性処理装置4の酸生成槽3へ導入される。原水Wは可溶化装置7から排出された液体成分W1と共に上向流式嫌気性処理装置4で嫌気性処理され、有機物が取り除かれる。処理後の処理水WsはラインL7を通して廃水処理装置101より排出される。
上向流式嫌気性処理槽5で発生した排出汚泥S3は、ラインL9、L1を通じて可溶化装置7へ導入される。減容化された余剰汚泥S2が廃水処理装置101から排出される工程は上述した有機性汚泥減容化装置1の説明と同様であるので説明を省略する。なお、この場合、ラインL1を通じて別の汚泥Sを導入することは必要ではないが、別の汚泥SをラインL1から導入することも可能である。
上記のように廃水処理装置101は、有機性汚泥減容化装置1を備えており、上向流式嫌気性処理装置2を、原水Wを嫌気性処理する処理装置として兼用しているので、装置の設置スペースをあまり大きくすることなく原水Wの処理を行うことができる。なおかつ、排出される余剰汚泥S2は排出汚泥S3より小さくなり、汚泥を減容することができる。
以下、図1に示す有機汚泥減容化装置1を用いてビール製造廃水処理の際に発生する汚泥を減容化した実施例について説明する。導入されるビール製造廃水Wを処理した上向流式嫌気性汚泥床槽5から発生した有機性汚泥(ラインL1における汚泥濃度2〜3.5%)を毎時350リットルの速度で、ラインL1を通じて可溶化槽13へ供給し、熱アルカリ条件で可溶化を行った。可溶化槽13は直径0.52m、高さ1.6m、可溶化部の有効容積可溶170リットルとし、混合物の上昇速度は6m/h、滞留時間は2.0時間とした。可溶化槽13における温度は60℃、アルカリ添加装置11から添加する水酸化ナトリウム水溶液は0.25規定になるように量を設定した。上記条件下で2ヶ月の連続運転を行った結果、導入した汚泥Sの有機成分の約80%を可溶化することができた。すなわち、有機汚泥減容化装置1の外部に排出された余剰汚泥S2の容積は、ラインL1から導入された汚泥Sの約30%に減容されたことを意味する。また、可溶化槽13から排出される液体成分W1には固形物が少なく、上向流式嫌気性汚泥床槽5へ固形物が混入することが少ないので、順調な運転が可能であった。すなわち、固液分離部53において未可溶化成分と液体成分との分離が正しく行われたことを意味する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、上記した有機汚泥減容化装置1では可溶化槽13のヒータ47を上向流部R1に設置したが、本発明では、可溶化槽13の外壁部にヒータを設けることや、循環経路L2、L3の配管内にヒータを設置することも可能であり、循環経路L2、L3上に加熱槽を別途設けることも可能である。
また、上記した有機汚泥減容化装置1では、アルカリ添加装置を循環経路のラインL2に設けているが、本発明では、アルカリ剤を例えば可溶化槽13内に添加してもよく、有機性汚泥にアルカリ剤を添加することができれば循環ルートの中の何れの箇所で添加することとしてもよい。また、有機汚泥減容化装置1では、熱アルカリによる可溶化反応によって混合物M1を可溶化しているが、本発明では、可溶化の方法として酸処理、酸化処理(例えばオゾン、塩素系酸化剤、フェントン試薬等を用いた酸化処理)、超音波処理、またはそれらを適宜組み合わせた方法を用いてもよい。超音波処理法を用いた処理は内部に超音波発振素子を内蔵した可溶化槽7を用いることにより可能である。
有機性汚泥減容化装置を示す図である。 (a)は可溶化槽の垂直方向の断面図、(b)は可溶化槽のI−I断面における水平方向の断面図を示す。 動作中の可溶化装置の概略図を示す。 廃水処理装置を示す図である。 (a)、(b)は従来の有機性汚泥減容化装置を示す。
符号の説明
1…有機性汚泥減容化装置、2…上向流式嫌気性処理装置、3…酸生成槽、5a…グラニュール汚泥、5…上向流式嫌気性汚泥床槽、7…可溶化装置、9…中和剤投入装置、11…アルカリ添加装置、13…可溶化槽、31…内筒、33…中筒、35…外筒、47…ヒータ、53…固液分離部、51…トラフ部、55…未可溶化成分回収部、101…廃水処理装置、R1…上向流部、R2、R3、R4…流路、S1…未可溶化成分、S2…余剰汚泥、S3…排出汚泥、W…原水、W1…液体成分、Ws…処理水。

Claims (5)

  1. 有機性汚泥を可溶化し嫌気性処理して減容する有機性汚泥減容化装置であって、
    前記有機性汚泥を上向きに流動させ前記有機性汚泥を可溶化する上向流部と、前記上向流部の上部において未可溶化成分と液体成分とを分離する固液分離部と、前記固液分離部で分離された未可溶化成分を回収する未可溶化成分回収部と、前記未可溶化成分回収部で回収された未可溶化成分を前記上向流部の下部へ戻す未可溶化成分循環経路と、を有する可溶化装置と、
    前記固液分離部で分離された液体成分を嫌気性処理する上向流式嫌気性処理装置と、
    を備えたことを特徴とする有機性汚泥減容化装置。
  2. 前記固液分離部は、
    前記上向流部の上端を囲むように前記上向流部の外周部に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の有機性汚泥減容化装置。
  3. 前記固液分離部は、
    前記上向流部から離間され当該上向流部上端の周りを囲むように設けられた未可溶化成分案内板を有し、
    前記未可溶化成分案内板は、
    前記上向流部の上端を越流した前記未可溶化成分を前記未可溶化成分回収部へ沈降させるように下方へ導くことを特徴とする請求項2に記載の有機性汚泥減容化装置。
  4. 前記可溶化装置は、前記有機性汚泥を加熱するヒータと、前記有機性汚泥にアルカリ性可溶化剤を添加するアルカリ添加手段と、を更に有すること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の有機性汚泥減容化装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の有機性汚泥減容化装置を備えた廃水処理装置であって、
    処理対象となる原水を前記上向流式嫌気性処理装置へ導入する原水導入経路を有することを特徴とする廃水処理装置。
JP2003417007A 2003-12-15 2003-12-15 有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置 Expired - Fee Related JP4350495B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003417007A JP4350495B2 (ja) 2003-12-15 2003-12-15 有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003417007A JP4350495B2 (ja) 2003-12-15 2003-12-15 有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005169360A JP2005169360A (ja) 2005-06-30
JP4350495B2 true JP4350495B2 (ja) 2009-10-21

Family

ID=34736052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003417007A Expired - Fee Related JP4350495B2 (ja) 2003-12-15 2003-12-15 有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4350495B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5846160B2 (ja) * 2013-06-10 2016-01-20 栗田工業株式会社 アルコール製造排水の処理装置及び処理方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5926108A (ja) * 1982-08-02 1984-02-10 Oji Paper Co Ltd スラリ−濃縮装置
JPS62282691A (ja) * 1986-06-02 1987-12-08 Sanki Eng Co Ltd 嫌気性生物反応装置に於ける沈降分離機構
JPH0783878B2 (ja) * 1991-04-26 1995-09-13 日本碍子株式会社 下水汚泥の処理方法
JPH05115709A (ja) * 1991-10-28 1993-05-14 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 懸濁物除去装置
JP3433365B2 (ja) * 1995-02-03 2003-08-04 岡田産業株式会社 汚泥減量槽
JP3425930B2 (ja) * 2000-07-07 2003-07-14 新菱冷熱工業株式会社 生ごみを発酵槽を用いて減容化する装置及び方法
JP2002177981A (ja) * 2000-12-13 2002-06-25 Sumitomo Heavy Ind Ltd 廃水処理方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005169360A (ja) 2005-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4072323B2 (ja) ガリウム砒素含有排水の処理方法およびガリウム砒素含有排水の処理装置
EP0225965B1 (en) Method of treating waste water and equipment therefor
KR100723337B1 (ko) 산화 가압 부상장치
JP2007313504A (ja) 廃水処理装置、および方法
KR100198191B1 (ko) 폐수처리장치 및 폐수처리방법
JP5868059B2 (ja) 排水処理装置およびその運転方法
KR101634774B1 (ko) 펜톤산화반응 효율이 향상된 제트루프 유동층 펜톤 반응기, 오폐수 처리 시스템 및 그 방법
JPH1080693A (ja) 排水処理方法および排水処理装置
JP6104829B2 (ja) 嫌気性水処理システム
JP4571065B2 (ja) 粒状微生物汚泥生成方法及び粒状微生物汚泥生成装置
JP2008012466A (ja) 水処理装置
JP5451282B2 (ja) 脱窒装置及び生物学的硝化脱窒装置
JP4940415B2 (ja) 好気消化槽及びこの好気消化槽を備えた汚水浄化槽
JP4350495B2 (ja) 有機性汚泥減容化装置及び廃水処理装置
JP2006289153A (ja) 汚水浄化方法及び装置
JP2003503200A (ja) 廃水の浄化方法及び装置
JP2007275846A (ja) 廃水処理装置及び廃水処理方法
JP4339775B2 (ja) 有機性廃棄物の処理方法及び装置
JP4468771B2 (ja) 有機性廃水の処理装置
JP3280293B2 (ja) 水処理装置及び水処理方法
JP2006272198A (ja) 汚泥処理装置および汚泥処理方法
JP2007117867A (ja) 有機性固形物処理方法ならびに有機性固形物処理設備
JP2001269675A (ja) 汚水処理方法および装置
JP2001047085A (ja) 嫌気性廃水処理装置
JPH0975994A (ja) 生物学的廃水処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060811

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070628

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20071011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090714

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090722

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4350495

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130731

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees