JP2006272198A - 汚泥処理装置および汚泥処理方法 - Google Patents

汚泥処理装置および汚泥処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006272198A
JP2006272198A JP2005096612A JP2005096612A JP2006272198A JP 2006272198 A JP2006272198 A JP 2006272198A JP 2005096612 A JP2005096612 A JP 2005096612A JP 2005096612 A JP2005096612 A JP 2005096612A JP 2006272198 A JP2006272198 A JP 2006272198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
tank
treatment
liquid
inorganic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005096612A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamotsu Tanaka
有 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2005096612A priority Critical patent/JP2006272198A/ja
Publication of JP2006272198A publication Critical patent/JP2006272198A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

【課題】無機成分を多く含む無機汚泥を汚泥処理装置から引抜き、さらには性状が安定した可溶化汚泥を生物処理工程に返送して生物処理工程を安定化させることに寄与する、簡易な構成の汚泥処理装置および汚泥処理方法を提供する。
【解決手段】生物処理槽12で生物処理され、沈殿池13で固液分離された分離汚泥が可溶化される可溶化槽14の後段に泡分離槽15を設け、この泡分離槽15の底部に無機汚泥路45を接続する。泡分離槽15の内部には内筒68を設け、可溶化槽14から流出する処理液を内筒68の内側に流入させ流動層51と滞留層53とを形成させる。これにより、泡分離槽15内に無機成分を集積させて無機成分を多く含む無機汚泥を無機汚泥路45から引抜くとともに、生物処理槽12に返送する液体に含まれるオゾン量を低減する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機性排水を生物処理することにより発生する有機性汚泥を減容化する汚泥処理装置および汚泥処理方法に関する。
下水や産業排水等の廃水処理からは初沈汚泥や余剰汚泥等の有機物を主体とする有機性汚泥が大量に発生する。こうした有機性汚泥は従来、脱水後に埋め立てまたは焼却処理されていたが、有機性汚泥は脱水後も含水率が高く、埋め立てまたは焼却処理にコストがかかる。
そこで、有機性汚泥を生物処理により減容化する様々な方法が提案され、例えば有機性排水の活性汚泥処理過程で発生する余剰汚泥を減容化する方法として特許文献1に開示された方法が知られている。特許文献1に開示された方法は、有機性排水の活性汚泥処理において、被処理液に含まれる有機物が微生物により同化されて発生する汚泥量が微生物の自己分解量を上回り汚泥量が増加する場合に、この汚泥の増加量より多い量の汚泥をオゾンにより可溶化し、可溶化汚泥を前記活性汚泥処理工程に返送して生物処理する。
また特許文献2には、有機性排水の生物処理によって発生する余剰汚泥等の有機性汚泥を消化することにより生じる消化汚泥をオゾン処理して可溶化し、可溶化汚泥を前記消化工程に返送して生物処理する方法が開示されている。特許文献1および2に開示された方法によれば、生物処理工程から引抜いた汚泥を可溶化してさらに生物処理することにより、有機物の無機化を促進して有機性汚泥の発生量を低減する。
ところで、上記有機性汚泥の生物的減容化方法において、生物処理を行なう生物処理系内への流入物の性状によっては系内に無機成分が蓄積される場合もある。すなわち、通常の下水や産業排水では土砂等の無機物の含有量は多くないため、生物処理工程前段で被処理液を沈殿池等の固液分離装置で処理して無機成分を分離することにより、生物処理系内での無機成分の蓄積を防止することもできる。しかし、大雨等により大量の土砂等の無機物を含む被処理液が大量に排水処理施設に流入した場合には、生物処理系内に無機成分が蓄積されるおそれがある。
生物処理系内に無機成分が蓄積すると、生物処理槽内の微生物濃度が低下するといった問題が生じるおそれがあるため、生物処理系内に無機成分が蓄積した場合にこれを系外に排出できることが望ましい。しかし、無機成分の蓄積量は有機性汚泥の発生量に比して多くはなく、また、上述したように生物処理系での無機成分の蓄積状況は被処理液の性状等によっても異なるため、無機成分を生物処理系外に排出するための手段はできるだけ簡易であることが好ましい。
この点に関し、例えば特許文献3には可溶化処理された可溶化汚泥が供給される生物処理槽後段に互いに直列に接続された2つの固液分離手段を備える汚泥処理装置が開示されている。特許文献3の汚泥処理装置では、2段階で固液分離を行うため、前段の固液分離手段では有機性汚泥より比重が大きい無機成分を多く含む汚泥(無機汚泥)が得られる。このため、特許文献3の汚泥処理装置によれば、前段側の固液分離手段で分離された汚泥を生物処理系外へ引抜くことにより、無機成分が生物処理系内に蓄積することを防止できる。
特許第2973761号公報 特開平8−299995号公報 特開2002−316186号公報
ところで、可溶化処理された直後の可溶化汚泥は、可溶化処理で発生した泡沫を含んでいたり、高温である場合がある。このため、可溶化汚泥をそのまま生物処理工程に返送すると、生物処理工程の処理効率が低下する場合もある。
本発明は上記課題を鑑みてなされ、無機成分を多く含む無機汚泥を汚泥処理装置から引抜き、さらには性状が安定した可溶化汚泥を生物処理工程に返送して生物処理工程を安定化させることに寄与する、簡易な構成の汚泥処理装置および汚泥処理方法を提供することを目的とする。
(1) 有機性汚泥を可溶化処理して可溶化汚泥と泡とを含む処理液を得る可溶化槽と、前記可溶化汚泥が導入され生物処理される生物処理槽と、を備える汚泥処理装置であって、 前記可溶化槽から流出する処理液を導入して当該処理液から泡を分離する泡分離槽を前記可溶化槽の後段に備え、 前記泡分離槽は、泡と分離された可溶化汚泥を前記生物処理槽に供給する可溶化汚泥路と、前記処理液とともに当該泡分離槽に流入する無機成分が集積した無機汚泥を引抜く無機汚泥路と、を備えることを特徴とする汚泥処理装置。
(2) 前記泡分離槽は、一端縁が槽内液の液面から突出し他端縁が当該泡分離槽の底から離間する状態で前記泡分離槽の槽内に設けられる略筒状の内筒と、 前記内筒の液面から突出する前記一端縁側から前記処理液を槽内に導入する供給管と、をさらに備えることを特徴とする(1)に記載の汚泥処理装置。
(3) 有機性汚泥を可溶化槽に導入し可溶化処理して可溶化汚泥と泡とを含む処理液を得る可溶化工程と、 前記可溶化工程から流出する処理液を導入して当該処理液から泡を分離する泡分離槽を備える泡分離工程と、 前記泡分離工程で泡と分離された可溶化汚泥を生物処理槽に導入して生物処理を行なう生物処理工程と、を含み、 前記泡分離工程において前記泡分離槽に保持される槽内液が流動する流動層と前記槽内液が滞留する滞留層とを形成させることにより前記処理液とともに当該泡分離槽に流入する無機成分が集積した無機汚泥を可溶化汚泥から分離する分離処理を行なう汚泥処理方法。
ここで「有機性汚泥」とは無機成分の濃縮を特に行っていない汚泥であり、後述する「無機汚泥」と比較するために「有機性汚泥」と称して区別する。なお、有機性汚泥の有機性成分の割合、すなわち汚泥に含まれる固形物(SS)の中で、強熱減量分として表示される有機性成分(VSS)の割合(VSS/SS)は系内への流入物の性状や運転条件によって異なるが、VSS/SSはおよそ50重量%以上であり、好ましくは50〜90重量%となるが、この値に限定されるものではなく、運転条件によっては30重量%程度となることもある。
また「無機汚泥」とは、泡分離槽から生物処理槽へ供給する可溶化汚泥よりも無機成分が濃縮された汚泥であり、その有機性成分の割合、すなわちVSS/SSは系内への流入物の性状等によって異なるが、およそVSS/SSが50重量%未満、好ましくは40重量%未満、さらに好ましくは30重量%未満にある汚泥である。なお、「無機成分」とは汚泥の構成成分のうち、汚泥を強熱処理(600℃±25℃の強熱処理を30分間行う処理)した際に残留する物質である。
有機性汚泥はオゾン処理に限定されず、他の化学的処理、物理的処理、生物的処理、熱処理等、任意の可溶化処理により可溶化すればよい。具体的には化学的処理として、オゾンや過酸化水素等の酸化剤により有機性汚泥を酸化する酸化処理、アルカリにより可溶化するアルカリ処理、酵素により可溶化する酵素処理等が挙げられる。また物理的処理としては湿式ミル、ミキサー、ホモジナイザー等の破砕機により機械的に有機性汚泥を破砕する機械処理、超音波破砕処理等がある。さらに生物処理としては、好熱菌による処理が挙げられる。
可溶化槽に供給する被処理液としては、有機性汚泥を含む液状物であれば特に限定されず、具体的には有機性排水を生物処理することにより得られる処理液であって有機性汚泥を含む液体(以下、「生物処理液」)、生物処理液を固液分離して得られる分離汚泥、分離汚泥を遠心分離機等で濃縮した濃縮汚泥等が挙げられる。なお、「生物処理液」には、有機性排水を活性汚泥法等により生物処理して得られる生物処理液(以下、「活性汚泥処理液」)のみならず、余剰汚泥を好気的または嫌気的に生物処理して得られる処理液(以下、「消化処理液」)も含まれる。
可溶化槽で有機性汚泥が可溶化処理することにより得られた可溶化汚泥は、生物処理槽に供給して生物的に無機化する。本発明において用いられる生物処理槽は、有機物を好気的または嫌気的条件で生物的に無機化するものであればよい。具体的には、生物処理槽としては、被処理液として有機性排水を供給して活性汚泥処理等の好気的処理を行なう活性汚泥処理槽、余剰汚泥や初沈汚泥を含む有機性汚泥を好気的または嫌気的に処理する消化槽等が用いられる。
可溶化処理を行なう可溶化工程では、汚泥を可溶化する手段により気泡が発生する等して可溶化槽から流出する液体(処理液)が泡沫を含む等する場合がある。特に、可溶化処理としてオゾン処理を行なう場合、処理液は可溶化汚泥とオゾンガスを有する泡沫とを含んだ状態で可溶化槽から排出される。
可溶化汚泥はまた、可溶化された有機性成分のみならず無機成分をも含む場合があり、処理液は無機成分を含んだ状態で可溶化槽から流出することになる。本発明ではかかる場合を考慮して可溶化槽の後段に泡分離槽を設け、当該泡分離槽で無機成分を集積させ、無機成分を多く含む無機汚泥を引抜く。
泡分離槽は、槽内に保持されるスラリ(有機性成分、無機成分、および泡を含む泥状液)の一部が流動し、他部が実質的に流動せずに滞留するように構成する。具体的には、泡分離槽の内部に槽内液を流動化させる流動手段として、略筒状の内筒を底から離間させた状態で設け、内筒の内側に泡分離槽に供給される可溶化汚泥を流入させる構成が挙げられる。かかる構成によれば、内筒の内側に流入させた液体が内筒の開口端で乱流となって内筒の開口端の近傍に流動層が形成され、形成された流動層の上側に滞留層が形成される。
上記発明では、有機性成分と無機成分とを含むスラリが泡分離槽で流動化されることにより流動層と滞留層とが形成され、流動層と滞留層との界面に無機汚泥の層が形成され、時間の経過とともに蓄積した無機汚泥の一部が可溶化槽底部に沈降し、堆積する。このため、泡分離槽に無機汚泥路を設けることにより、汚泥処理装置を大型化させずに無機成分を系外に容易に排出することができる。
なお、可溶化汚泥から無機成分を分離するためには、泡分離槽に限らず可溶化槽に循環手段等の槽内液の流動手段を設けて可溶化槽の槽内液を流動させ、可溶化槽から無機汚泥を引抜くようにしてもよい。このように可溶化槽においても無機成分を分離する場合は、可溶化槽の最底部に無機汚泥を引抜くための配管を接続する。
本発明によれば、遠心分離機のような無機成分分離用の装置を設けることなく、無機成分を有機性成分と分離することができ、また可溶化汚泥の性状を安定させて生物処理工程に返送することができる。このため、少ない動力で無機成分が生物処理系内に蓄積することを防止し、また生物処理工程の処理を安定化できる。また、無機成分の含有割合の高い無機汚泥を得ることができるため、汚泥の排出量の増大を防止できる。
以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る汚泥処理装置10の模式図である。汚泥処理装置10は、有機性排水を処理する排水処理装置1の一部であり、被処理液である有機性排水と、後述する可溶化槽から返送される可溶化汚泥とを生物処理する生物処理槽12と、生物処理槽12で生成された有機性汚泥を可溶化処理する可溶化槽14と、可溶化汚泥に含まれる泡沫を取り除く泡分離槽15と、を備える。また、排水処理装置1はこれらの槽以外に、生物処理槽12から排出され有機性汚泥を含む生物処理液を固液分離して清澄な処理水と分離汚泥とを得る固液分離手段である沈殿池13を備える。
生物処理槽12には被処理液が供給される被処理液路22の末端、および槽内で被処理液が生物処理されることにより得られる有機性汚泥を含む生物処理液を取り出す生物処理液路23の一端が接続されている。生物処理液路23の他端は沈殿池13と接続され、生物処理液は沈殿池13で固液分離されて清澄な処理水が処理水路25から、また分離汚泥が分離汚泥路26から取り出される。
分離汚泥路26には分離汚泥の一部を返送汚泥として可溶化処理せずに生物処理槽12に返送する返送汚泥路27が接続されている。また分離汚泥路26は一端が可溶化槽14と接続され、分離汚泥の一部が可溶化槽14で処理される被処理液として可溶化槽14に供給されるように構成されている。
本実施形態において、生物処理槽12は下水、屎尿、および工場廃水等、BOD(生物学的酸素要求量)で示される有機物濃度が100〜300mg/L程度の有機性排水が被処理液として導入される活性汚泥処理槽である。この生物処理槽12には散気管32等の酸素供給手段が設けられ、酸素を含む気体を供給しながら好気的条件下で被処理液に含まれる有機物を活性汚泥処理法により生物的に分解する。
なお、本実施形態において生物処理槽12は単一の槽で構成されているが、複数の層を直列または並列に接続して構成してもよい。また生物処理槽12は、被処理液として有機性汚泥を導入し、嫌気的または好気的条件下で生物処理を行なう消化槽としてもよい。生物処理槽12を消化槽とした場合には消化汚泥は固液分離手段を経ることなく直接、可溶化槽14に供給することが好ましい。
本実施形態の可溶化槽14は、第1オゾン反応塔14a、第2オゾン反応塔14b、および第3オゾン反応塔14cが直列に接続されて構成されたものである。第1オゾン反応塔14a、第2オゾン反応塔14b、および第3オゾン反応塔14cはそれぞれ攪拌手段16を備え、加圧状態で使用される円筒状密閉型のいわゆるジャー型オゾン反応器である。図1において符号16aは第1オゾン反応塔14aの攪拌手段、符号16bは第2オゾン反応塔14bの攪拌手段、符号16cは第3オゾン反応塔14cの攪拌手段をそれぞれ示す。オゾン発生装置34で発生させたオゾンガスは、散気管35を介して第1オゾン反応塔14aに吹き込まれるように構成されている。
前記可溶化槽14では散気管35を介して吹き込まれるオゾンや、オゾンが分離汚泥と反応して生成される酸素等により気泡が発生する。そして可溶化槽14から流出する可溶化汚泥を含む液はオゾンガスを有する泡沫を含むため、本発明においては可溶化槽14の後段に供給管としての可溶化汚泥路44を介して泡分離槽15を直列接続して泡分離槽15でオゾンガスを含んだ泡沫を取り除く。
図2は、泡分離槽15の模式図である。この図に示すように、泡分離槽15は底部側が漏斗状になった略円筒型の密閉容器で構成され、内部に一端が開口する略筒状の内筒68が設けられている。内筒68上端側には排オゾンを取り出す排オゾン路43が接続され、排オゾン路43から取り出された排オゾンは活性炭等のオゾン分解触媒が充填された排オゾン処理装置61に導入されオゾンが除去された処理気体が排気路62から排出される。
泡分離槽15には可溶化汚泥路44を供給管として、内筒68の内側に泡沫と可溶化汚泥を含む液体(処理液)が供給される。泡分離槽15に導入された処理液は内筒68の内側を下降して内筒68が開口した端部で乱流となり、内筒68の下端下部側に流動槽51を形成する。一方、この流動層51の上側には滞留層53が形成される。
可溶化汚泥には、オゾン処理により可溶化された有機性成分のみならず無機成分が含まれる場合があり、この無機成分は処理液に含まれた状態で泡分離槽15に流入する。無機成分は、通常は粒径が50〜200μm、密度が1.5〜3g/cm程度であり、密度が1g/cm程度の有機性成分より沈降し易い。このため、本発明では有機性成分より比重が大きい無機成分が泡分離槽15に形成される滞留層53において有機性成分より早く沈降することにより泡分離槽15の底部に無機成分が集積し、無機汚泥が堆積する。
無機汚泥は、泡分離槽15の底部に接続した無機汚泥路45から取り出して排出し、無機成分の含有量が低減された分離液を分離液路47から取り出して自然流下により生物処理槽12に返送する。生物処理槽12に返送された分離液に含まれる可溶化汚泥は、被処理液路22から供給される有機性排水とともに生物処理槽12で生物処理により無機化され、減溶化する。
ここで分離液路47は泡分離槽15の上部側に接続し、無機汚泥路45は漏斗状となった泡分離槽15の底部の最下部に接続することが好ましい。このように、泡分離槽15で泡沫および無機成分と分離された分離液は有機性成分の含有割合が高く、生物処理を行なう生物処理槽12を含む排水処理装置1の系内に無機成分が蓄積することが防止できる。また、分離液はオゾンをほとんど含まないため、オゾンが生物処理槽12に持ち込まれることが防止でき、生物処理槽12の安定化を図ることができる。
また、泡分離槽15から引抜かれる無機汚泥は、無機成分の含有割合が高く、特に泡分離槽15の底部を漏斗状としてその最下部から無機汚泥を引抜くことにより、無機成分の割合を例えば70重量%以上にできる。このように、無機成分の含有割合を高めることにより、廃棄処分する排出汚泥の発生量を低減できる。なお、泡分離槽15の形状は本実施形態のものに限定されず、例えば平坦な底部を備えるものとしてもよいが、底部が平坦である場合には、無機成分が効率的には堆積、濃縮されないため、単位時間当たりの引抜き回数を多くするか、あるいは無機成分濃度が薄い状態で引抜くこととなる。
また、泡分離槽の槽内液の循環速度や槽内に流入する可溶化汚泥の流入速度を調整するだけで流動層と滞留層とを形成させることもできる。すなわち、泡分離槽内に無機汚泥を堆積させるためには、泡分離槽の大きさ、槽内液の滞留時間および固形物濃度を考慮し、泡分離槽に供給される可溶化汚泥の流入速度や、可溶化汚泥路の接続位置、循環配管の配置等を調整して無機汚泥を堆積させることができる。
なお、可溶化槽14はオゾンの代わりに酸やアルカリ等を供給して有機性汚泥を酸処理またはアルカリ処理する構成としてもよい。さらに、可溶化処理として湿式ミル等による機械処理や熱処理等を行なうものとしてもよい。さらに、可溶化槽14を泡分離槽65と同様に循環処理を行なう構成とする等して、可溶化槽14においても槽内液を流動させて無機汚泥を堆積させて引抜くようにしてもよい。
次に、図1の汚泥処理装置10を用いた有機性汚泥の処理方法の一例について説明する。まず、排水処理装置1の被処理液として、下水等の有機性排水を被処理液路22から生物処理槽12に導入し、空気等の酸素含有気体を供給して好気的条件下で活性汚泥処理する生物処理工程を行なう。生物処理工程で有機物が分解され、有機物濃度が低減された生物処理液は有機性汚泥および無機成分を含んだ状態で生物処理液路23から沈殿池13に送られ、沈殿池13を用いた固液分離工程で処理水と分離汚泥とに分離される。
固液分離工程で得られた分離汚泥は、一部を返送汚泥として返送汚泥路27から生物処理槽12へ返送され、他部が可溶化槽14の被処理液として分離汚泥路26から可溶化槽14に供給される。可溶化槽14では、オゾン発生装置34で発生させたオゾンにより、分離汚泥に含まれる有機性成分を可溶化して可溶化汚泥を得る。
かかる可溶化工程により、可溶化槽14には有機性汚泥に含まれる有機性成分が可溶化された可溶化汚泥と、可溶化されない無機成分とが混合した状態の液体がオゾン処理により発生する泡沫を含んだ状態で保持される。本実施形態ではこの液体を泡分離槽15に送り、泡分離槽15の槽内液を流動させて流動層51と滞留層53とを形成させて無機成分を多く含む無機汚泥を泡分離槽15底部に堆積させる分離処理を行ない、この無機汚泥を無機汚泥路45から泡分離槽15外に取り出す。
一方、前記分離処理により無機成分とオゾンを含む泡沫が低減された泡分離槽15内の液は分離液路47から取り出し、生物処理槽12に返送して生物処理工程で有機性排水とともに生物処理して無機化する。このように、可溶化汚泥が生物処理工程に返送されることにより、有機性排水の生物処理で生じる余剰汚泥の発生量が低減され、また、無機汚泥が泡分離槽15から排出されることで生物処理系内への無機成分の蓄積が防止される。
このように本発明によれば遠心分離等の特別な操作を行うことなく、泡分離槽15の槽内液の流動状態を調整するという簡易な操作により、可溶化処理後の液体に含まれる泡沫等の異物を分離して生物処理工程に返送し、生物処理工程の安定化を図ることができる。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明する。実施例として、図1に示す排水処理装置1を用い、下水(BOD濃度150mg/L)を被処理液として実験を行った。生物処理槽12の処理条件は以下とした。なお、HRTは水理学的滞留時間、SRTは活性汚泥の平均滞留時間を意味する。
[処理条件]
容量 ;400m
溶解性BOD負荷 ;0.1kg/m・日
HRT ;24時間
SRT ;30日
生物処理槽12から流出する生物処理液は、沈殿池13で固液分離した。沈殿池13で得られた分離汚泥はSS(固形物)濃度20,000mg/L、VSS濃度14,000mg/Lであった。この分離汚泥の一部を返送汚泥とし400m/日の返送量で生物処理槽12に返送し、他部を可溶化するため10m/日の供給量で可溶化槽14に供給した。
可溶化槽14では、以下の処理条件で分離汚泥を可溶化処理した。
[処理条件]
第1反応塔容量 ;15L
第2反応塔容量 ;15L
第3反応塔容量量 ;85L
供給汚泥量 ;10m/日
オゾン吹き込み量 ;2m/時間
各反応塔内圧力 ;0.1Mpa
可溶化処理により得られた可溶化汚泥は0.1m/日の供給量で泡分離槽15に供給した。泡分離槽15に供給される可溶化汚泥は2mg/Lのオゾンを含んでいた。泡分離槽15の詳細な構成および処理条件は以下である。
[処理条件]
槽直径 ;50cm
槽高さ ;150cm(漏斗状の底部の高さは20cm)
内筒直径 ;20cm
内筒高さ ;100cm
泡分離槽15の底部からは無機汚泥を0.1m/日で引抜き、槽内液面付近から分離液を取り出して分離液路47を介して9.9m/日の返送量で生物処理槽12に返送して上記条件で生物処理して減溶した。泡分離槽15から引抜かれた無機汚泥はSS濃度97,000mg/L、VSS濃度35,000mg/Lであり、約65%が無機成分であった。一方、分離液路47から生物処理槽に返送された分離液はSS濃度19,000mg/L、VSS濃度14,000mg/Lであった。
このように、本発明では、泡分離槽15での分離処理により、可溶化槽14に供給される分離汚泥に比して有機性成分の割合が高く、無機成分の低い分離液を生物処理槽12に返送でき、系内に無機成分が蓄積することが防止できることが示された。
本発明は、有機性汚泥を生物的に減溶する方法として利用できる。
本発明の一実施形態に係る汚泥処理装置を含む排水処理装置の模式図である。 前記実施形態に係る汚泥処理装置の泡分離槽の模式図である。
符号の説明
1 排水処理装置
10 汚泥処理装置
12 生物処理槽
14 可溶化槽
15 泡分離槽
44 可溶化汚泥路(供給管)
45 無機汚泥路
51 流動層
53 滞留層

Claims (3)

  1. 有機性汚泥を可溶化処理して可溶化汚泥と泡とを含む処理液を得る可溶化槽と、前記可溶化汚泥が導入され生物処理される生物処理槽と、を備える汚泥処理装置であって、
    前記可溶化槽から流出する処理液を導入して当該処理液から泡を分離する泡分離槽を前記可溶化槽の後段に備え、
    前記泡分離槽は、泡と分離された可溶化汚泥を前記生物処理槽に供給する可溶化汚泥路と、前記処理液とともに当該泡分離槽に流入する無機成分が集積した無機汚泥を引抜く無機汚泥路と、を備えることを特徴とする汚泥処理装置。
  2. 前記泡分離槽は、一端縁が槽内液の液面から突出し他端縁が当該泡分離槽の底から離間する状態で前記泡分離槽の槽内に設けられる略筒状の内筒と、
    前記内筒の液面から突出する前記一端縁側から前記処理液を槽内に導入する供給管と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の汚泥処理装置。
  3. 有機性汚泥を可溶化槽に導入し可溶化処理して可溶化汚泥と泡とを含む処理液を得る可溶化工程と、
    前記可溶化工程から流出する処理液を導入して当該処理液から泡を分離する泡分離槽を備える泡分離工程と、
    前記泡分離工程で泡と分離された可溶化汚泥を生物処理槽に導入して生物処理を行なう生物処理工程と、を含み、
    前記泡分離工程において前記泡分離槽に保持される槽内液が流動する流動層と前記槽内液が滞留する滞留層とを形成させることにより前記処理液とともに当該泡分離槽に流入する無機成分が集積した無機汚泥を可溶化汚泥から分離する分離処理を行なう汚泥処理方法。
JP2005096612A 2005-03-30 2005-03-30 汚泥処理装置および汚泥処理方法 Pending JP2006272198A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005096612A JP2006272198A (ja) 2005-03-30 2005-03-30 汚泥処理装置および汚泥処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005096612A JP2006272198A (ja) 2005-03-30 2005-03-30 汚泥処理装置および汚泥処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006272198A true JP2006272198A (ja) 2006-10-12

Family

ID=37207447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005096612A Pending JP2006272198A (ja) 2005-03-30 2005-03-30 汚泥処理装置および汚泥処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006272198A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101353111B1 (ko) 2012-06-04 2014-01-20 재단법인 포항산업과학연구원 준설토 투기장 배출수 거품 제거방법
KR101375586B1 (ko) * 2012-09-19 2014-03-27 정일교 태양광을 이용한 수평 회전식 초음파 녹조제거 부유 시스템
CN114853185A (zh) * 2022-05-26 2022-08-05 上海蓝科石化环保科技股份有限公司 一种高无机率污泥无机质分离及资源化系统与工艺

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101353111B1 (ko) 2012-06-04 2014-01-20 재단법인 포항산업과학연구원 준설토 투기장 배출수 거품 제거방법
KR101375586B1 (ko) * 2012-09-19 2014-03-27 정일교 태양광을 이용한 수평 회전식 초음파 녹조제거 부유 시스템
CN114853185A (zh) * 2022-05-26 2022-08-05 上海蓝科石化环保科技股份有限公司 一种高无机率污泥无机质分离及资源化系统与工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5023473B2 (ja) 汚水処理システム
JPWO2015166784A1 (ja) 汚泥処理装置および汚泥処理方法
KR20090090240A (ko) 초심층 가속증폭기법과 오존과 광촉매를 활용한 고농도하·폐수 처리장치 및 방법
CN106457074A (zh) 有机排放物的处理方法和设备
JP2003033780A (ja) 排水処理方法
JP2006272198A (ja) 汚泥処理装置および汚泥処理方法
JP4949085B2 (ja) 燐含有有機性廃水の処理装置および処理方法
CN106630373A (zh) 一种有效实现有机污泥减量的污水处理系统及方法
KR20020094421A (ko) 오존 처리에 의한 슬러지 감량화 및 재활용 시스템과 그방법
JP6594591B1 (ja) 下水処理装置および下水処理方法
JP4339775B2 (ja) 有機性廃棄物の処理方法及び装置
JPH09220592A (ja) 嫌気性処理装置
JP2006272197A (ja) 汚泥処理装置および汚泥処理方法
JP6334833B2 (ja) 汚泥処理装置および汚泥処理方法
JP2006026542A (ja) 有機性汚泥の嫌気性消化処理方法及び装置
JP4525161B2 (ja) 嫌気性処理装置
JP2018130656A (ja) 廃棄物処理方法及び廃棄物処理システム
JP2006239625A (ja) 有機性廃棄物の処理方法及び処理設備
JP2006075730A (ja) 嫌気性処理装置
JP4365617B2 (ja) 有機性廃液の処理方法および処理装置
JP2004148136A (ja) 汚水の処理方法および処理装置
JP2007117867A (ja) 有機性固形物処理方法ならびに有機性固形物処理設備
JP2008080274A (ja) 生物処理装置
JP2002219482A (ja) 排水処理装置
JP2005254199A (ja) 排水処理方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060725