JP4350139B2 - 液循環システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、入浴施設における浴槽等に適用できる液循環システムに関する。
入浴施設では、浴槽内の湯水を定期的にまたは常時循環させて濾過し、これを浴槽へ戻して再利用する循環濾過システムが備えられている(特許文献1参照)。図2に示すように、男湯用の浴槽103Aと、女湯用の浴槽103Bとがある場合、浴槽103Aから配管119で取り出した湯水と、浴槽103Bから配管121で取り出した湯水とを、配管127にて合流させ、濾過器108で濾過してから、分岐した配管129及び配管131でそれぞれの浴槽に戻すというシステムが採られる。
浴槽に入浴者が入ると、その浴槽の水位は上がり、水位が浴槽縁を越えると、湯水は浴槽の外側に排出される。その後、浴槽から入浴者が出たとき、その浴槽の水位は当初よりも下がってしまう。そこで、浴槽103Aと浴槽103Bとを直接連通させる連通管106を設け、例えば、浴槽103Aの水位が下がったときは、浴槽103B内の湯水を、連通管106を通して浴槽103Aに送るという手段がとられてきた。
特開2006−43410号公報
連通管106内に湯水の流れが生じるのは、2つの浴槽103A、103Bの水位に不均衡が生じたときのみであり、大部分の時間帯は、流れが生じない。また、湯水に消毒用の塩素などを添加しても、流れが生じにくい連通管106の内部では、その濃度が時間とともに低下してしまう。そのため、連通管106の内部は、適切に管理を行わなければ、汚れが付着したり、菌が繁殖してしまうおそれがあった。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、汚れの付着や菌の繁殖が生じにくい液循環システムを提供することを目的とする。
(1)請求項1の発明は、
それぞれ液体を保持する第1の槽及び第2の槽と、
前記第1の槽及び前記第2の槽から取り出された前記液体を、前記第1の槽及び前記第2の槽へ戻す循環手段と、
を備えた液循環システムであって、
前記第1の槽は、前記液体を槽外に取り出せる取り出し部1L及び取り出し部1Hを、前記取り出し部1Hの方が前記取り出し部1Lよりも上方となるように備え、
前記第2の槽は、前記液体を槽外に取り出せる取り出し部2L及び取り出し部2Hを、前記取り出し部2Hの方が前記取り出し部2Lよりも上方となるように備え、
前記循環手段は、
前記取り出し部1Lから取り出された前記液体の流路となる配管1Aと、
前記取り出し部1Hから取り出された前記液体の流路となる配管1Bと、
前記取り出し部2Lから取り出された前記液体の流路となる配管2Aと、
前記取り出し部2Hから取り出された前記液体の流路となる配管2Bと、
前記配管1Aと前記配管2Bとが合流して成る合流配管Xと、
前記配管2Aと前記配管1Bとが合流して成る合流配管Yと、
前記合流配管Xと前記合流配管Yとが更に合流して成る合流配管Zと、
を備え、
前記合流配管Zは分岐して、それぞれ、前記第1の槽及び前記第2の槽に至ることを特徴とする液循環システムを要旨とする。
本発明の液循環システムは、第1の槽と第2の槽とを直接連通する連通管がなくても、第1の槽の液面の高さと、第2の槽の液面の高さとのバランスをとることができる。そのため、連通管を有する液循環システム特有の問題、すなわち、液体が流れにくい連通管にて汚れが付着したり、菌が繁殖してしまうという問題が生じない。
前記液体としては、循環できるものであれば特に限定されないが、例えば、水(特に湯水)が挙げられる。水には、入浴剤、殺菌剤等の各種成分を添加してもよい。
(2)請求項2の発明は、
前記取り出し部1Hは、前記第1の槽の上縁であり、前記配管1Bは、前記第1の槽の上縁をオーバーフローした前記液体の流路となる配管であるとともに、
前記取り出し部2Hは、前記第2の槽の上縁であり、前記配管2Bは、前記第2の槽の上縁をオーバーフローした前記液体の流路となる配管であることを特徴とする請求項1記載の液循環システムを要旨とする。
本発明の液循環システムは、第1の槽及び第2の槽の上縁をオーバーフローした液体を取り出し、循環手段に送り出すので、例えば、液面付近に浮遊する比重が小さい汚れを第1の槽及び第2の槽から排出することができる。
(3)請求項3の発明は、
前記第1の槽及び前記第2の槽は、それらの液面が上昇したとき、前記上縁の上方に突出する可動堰部材をそれぞれ備えることを特徴とする請求項2記載の液循環システムを要旨とする。
本発明の液循環システムは、第1の槽及び第2の槽の液面が上昇したときでも、可動堰部材が上昇することにより、その上昇した液面を維持できるので、オーバーフローの流量が急激に増加することがない。そのため、オーバーフローの流量が急増し、液体があふれてしまうようなことが起こりにくい。
(4)請求項4の発明は、
前記循環手段を流れる前記液体を濾過する濾過手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液循環システムを要旨とする。
本発明の液循環システムは、濾過手段により液体中の汚れなどを除去することができる。特に、本発明の液循環システムは、槽の下方にある取り出し部1L、2Lから取り出した液体と、槽の上方にある取り出し部1H、2Hとから取り出した液体との両方を、濾過手段により濾過することができるので、槽の下方にある重い汚れと、槽の上方にある軽い汚れとの両方を除去できる。
(5)請求項5の発明は、
前記第1の槽及び前記第2の槽はそれぞれ浴槽であり、
前記液体は湯水であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液循環システムを要旨とする。
本発明の液循環システムは、浴槽に適用できる。
1.濾過循環システム1の構成
本発明の液循環システムを適用した濾過循環システム1の構成を図1に基づいて説明する。
濾過循環システム1は、湯水を保持する第1の浴槽ユニット3と、同じく湯水を保持する第2の浴槽ユニット5と、第1の浴槽ユニット3及び第2の浴槽ユニット5から取り出された湯水を、再び、第1の浴槽ユニット3及び第2の浴槽ユニット5へ戻す循環配管7と、循環配管7の途中にそれぞれ設けられた濾過器8、濾過ポンプ10、昇温装置12、及びストレーナー14から構成される。
上記第1の浴槽ユニット3と第2の浴槽ユニット5とは、基本的に同一の構成を有しているので、ここでは、第1の浴槽ユニット3について説明する。第1の浴槽ユニット3は、上面が開口した略直方体形状を有する第1の浴槽9A(第2の浴槽ユニット5では、第2の浴槽9B)と、第1の浴槽9よりも小さい略直方体形状を有する上面吸込桝11とから成る。第1の浴槽9Aの浴槽縁のうち、上面吸込桝11側にある流入縁1H(第2の浴槽ユニット5では、流入縁2H)は、上面吸込桝11の上端と接続している。この流入縁1Hの高さは、第1の浴槽9Aにおける他の3方の浴槽縁15よりも、50〜100mm低く設定されている。第1の浴槽9Aの底面には、出口1L(第2の浴槽ユニット5では、出口2L)が形成されており、また、第1の浴槽9Aの底面から、第1の浴槽9Aの深さの略1/3だけ上方に、入口19が形成されている。
なお、第1の浴槽ユニット3における第1の浴槽9Aと、第2の浴槽ユニット5における第2の浴槽9Bとは、同一の形状を有しており、それらが設置されている場所の高さは等しい。
上面吸込桝11の上方は、流入縁1Hを除いて、点検蓋21で覆われている。また、点検蓋21は流入縁1Hの上方にまで張り出しており、点検蓋21と流入縁1Hとの間には、湯水の流れは許容するが、所定の大きさ以上のものの通過を許さない安全柵23が取り付けられている。
上面吸込桝11の底面のうち、流入縁1H側には、上方が開口した箱状部材であるスライド堰ボックス25が設けられている。スライド堰ボックス25の内部は、図示しない開口部により、上面吸込桝11における他の部分と連通している。よって、スライド堰ボックス25内の水位は、上面吸込桝11における他の部分の水位と一致する。スライド堰ボックス25の中には、水より比重が小さい材料(例えば、ポリプロピレン)から成る、板状のスライド堰板27が収容されている。スライド堰板27の向きは、その主たる面が、鉛直方向に平行であり、且つ、上面吸込桝11の側面のうち、流入縁1H側の側面11aと平行となる向きである。スライド堰板27は、その幅方向(図1における前後方向)において、流入縁1Hの端から端までカバーしている。また、スライド堰板27の厚みは、スライド堰ボックス25の内寸よりわずかに薄くなっており、上述した向きを維持したまま、スライド堰ボックス25の中で上下方向にスライド可能である。スライド堰板27の上端には、細かい3角形の切り込みが連続的に形成されている。この切り込みにおける谷部が、第1の浴槽9Aから上面吸込桝11へ向かう湯水の流路となる。
上面吸込桝11の底面における中央部には開口29が設けられ、そこには、上面吸込管1B(第2の浴槽ユニット5の場合は上面吸込管2B)が下方から差し込まれている。上面吸込管1Bの吸込口31の高さは、上面吸込桝11の底面よりわずかに高い位置となっている。また、上面吸込桝11の底面のうち、流入縁1Hとは反対側の部分には、開口33が設けられ、そこには、排水管35が下方から差し込まれている。排水管35の吸込口35aの高さは、上面吸込桝11の上縁よりやや低い位置であり、吸込口31よりも高い位置となっている。また、上面吸込桝11の内部には、上面吸込桝11内の水位を検出する水位センサー37が取り付けられている。
上記循環配管7は、第1の浴槽9Aの出口1Lに接続する配管1Aと、第2の浴槽ユニット5における上面吸込桝11の開口29に接続する上面吸込管2Bと、第2の浴槽9Bの出口2Lに接続する配管2Aと、第1の浴槽ユニット3における上面吸込桝11の開口29に接続する上面吸込管1Bとを備えている。配管1Aと上面吸込管2Bとは合流点47において合流し、合流配管Xとなる。また、配管2Aと上面吸込管1Bとは、合流点51において合流し、合流配管Yとなる。さらに、合流配管Xと合流配管Yとは、合流点55にて合流し、合流配管Zとなる。
合流配管Zには、湯水の流れ方向に沿って、ストレーナー14、濾過ポンプ10、濾過器8、及び昇温装置12が直列に取り付けられている。合流配管Zは、昇温装置12の下流にある分岐点58において、戻り配管59と戻り配管61とに分岐し、戻り配管59は第1の浴槽9Aの入口19に接続し、戻り配管61は、第2の浴槽9Bの入口19に接続している。
配管1Aは、合流点47の手前の部分に、流量調整バルブ63を備えており、上面吸込管2Bは、合流点47の手前の部分に、流量調整バルブ65を備えている。また、配管2Aは合流点51の手前の部分に、流量調整バルブ67を備えており、上面吸込管1Bは、合流点51の手前の部分に、流量調整バルブ69を備えている。また、合流配管Xは、合流点55の手前に、流量調整バルブ71を備えており、合流配管Yは、合流点55の手前に、流量調整バルブ73を備えている。また、合流配管Zは、ストレーナー14の手前に、仕切バルブ75を備えており、昇温装置12の下流に、仕切バルブ77を備えている。また、戻り配管59は、分岐点58の下流に、流量調整バルブ79を備えており、戻り配管61は、分岐点58の下流に、流量調整バルブ81を備えている。
2.濾過循環システム1の動作
(i)基本的な動作
まず、第1の浴槽ユニット3、第2の浴槽ユニット5、及び循環配管7に湯水を導入しておく。水量は、第1の浴槽ユニット3において、第1の浴槽9Aから流入縁1Hを通り、上面吸込桝11へのオーバーフローが生じるが、湯水が他の浴槽縁15を越えてあふれず、また、第2の浴槽ユニット5において、第2の浴槽9Bから流入縁2Hを通り、上面吸込桝11へのオーバーフローが生じるが、湯水が他の浴槽縁15を越えてあふれない量とする。流入縁1H、2Hにおける水流の深さは、ともに、10〜20mmとする。この状態で、濾過ポンプ10を駆動すると、次のような湯水の流れが生じる。
第1の浴槽9A内の湯水は、出口1Lから、配管1Aに入る。このとき、第1の浴槽9A内には、図1中の矢印bの方向の水流が生じる。一方、第2の浴槽ユニット5における上面吸込桝11内の湯水は、吸込口41から、上面吸込管2Bに入る。配管1A内を流れる湯水と、上面吸込管2B内を流れる湯水とは、合流点47にて合流し、合流配管Xに入る。また、第2の浴槽9B内の湯水は、出口2Lから、配管2Aに入る。一方、第1の浴槽ユニット3における上面吸込桝11内の湯水は、吸込口31から、上面吸込管1Bに入る。配管2A内を流れる湯水と、上面吸込管1B内を流れる湯水とは、合流点51にて合流し、合流配管Yに入る。合流配管X内を流れる湯水と、合流配管Y内を流れる湯水は、合流点55にて合流し、合流配管Zに入る。合流配管Z内を流れる湯水は、ストレーナー14、濾過ポンプ8を経て、濾過器8にて汚れを除去され、昇温装置12にて所定の温度まで昇温される。その後、合流配管Z内を流れる湯水は、分岐点58にて分岐し、一方は戻り配管59を通り、入り口19から、第1の浴槽9Aに戻る。このとき、第1の浴槽9A内には、図1中の矢印aの方向の水流が生じる。また、他方は、戻り配管61を通り、入り口19から、第2の浴槽9Bに戻る。
なお、各配管の口径は次のように設定することが好ましい。すなわち、配管1Aの口径は、出口1Lから合流点47までの損失水頭(h1)が、第1の浴槽9Aの底面から水面までの高さ(WL)より小さくなるように設定することが好ましい。同様に、配管2Aの口径は、出口2Lから合流点51までの損失水頭(h1)が、第2の浴槽9BにおけるWLより小さくなるように設定することが好ましい。上面吸込管1Bの口径は、第1の浴槽ユニット3における上面吸込桝11の底面から合流点51までの損失水頭が、h1―h2よりも小さくなるように設定することが好ましい。ここで、h2は、200mm程度とする。同様に、上面吸込管2Bの口径は、第2の浴槽ユニット5における上面吸込桝11の底面から合流点47までの損失水頭が、h1―h2よりも小さくなるように設定することが好ましい。排水管35の口径は、上面吸込管1B、上面吸込管2Bの口径より大きくすることが好ましい。
また、各流量調整バルブの開度は、次のように調整することが好ましい。すなわち、入浴者の出入り等がない定常状態において、合流配管Xの流量を10としたとき、配管1Aの流量を7〜5(特に好ましくは7)とし、上面吸込管2Bの流量を3〜5(特に好ましくは3)となるように、流量調整バルブ63、65により調整することが好ましい。同様に、入浴者の出入り等がない定常状態において、合流配管Yの流量を10としたとき、配管2Aの流量を7〜5(特に好ましくは7)とし、上面吸込管1Bの流量を3〜5(特に好ましくは3)とするように、流量調整バルブ67、69を調整することが好ましい。なお、第1の浴槽ユニット3と第2の浴槽ユニット5との流量割合は、流量調整バルブ71、73、79、81により調整できる。
(ii)入浴者の出入りがあったときの動作
第1の浴槽9Aに入浴者が入ると、その水位が上がり、第1の浴槽9Aから上面吸込桝11へのオーバーフローの流量が増え、上面吸込桝11の水位が上昇する。すると、スライド堰板27が浮き子となって上昇し、第1の浴槽9Aと上面吸込桝11との境が高くなる。その結果、第1の浴槽9Aの水位は高いまま維持される。入浴者がさらに増えると、第1の浴槽9Aの水位はさらに上昇し、スライド堰板27もさらに上昇する。スライド堰板27のスライド可能範囲には上限があり、その上限に達してから、さらに入浴者が増えると、スライド堰板27の高さは変化しないので、第1の浴槽9A内の水位は上昇することができず、オーバーフローの流量が急激に増す。その結果、上面吸込桝11内の水位が上昇し、排水管35の吸込口35aに達すると、排水管35から外部へ排水される。また、スライド堰板27の高さが、ちょうどスライド可能範囲の上限に達したときの第1の浴槽9Aの水位は、他の浴槽縁15と一致するので、そこからさらに入浴者が増したときは、第1の浴槽9A内の湯水は、流入縁1Hにおけるオーバーフローとともに、他の浴槽縁15を越えて外部に排出される。
第1の浴槽9Aから入浴者が出ると、その水位が下がり、上面吸込桝11へのオーバーフローが減少し、上面吸込桝11内の水位が低下する。すると、スライド堰板27は下方に移動する。なお、第2の浴槽9Bに入浴者の出入りがあったときも、第1の浴槽9Aの場合と同様である。
(iii)一方の浴槽のみから、入浴者が出たときの動作
第1の浴槽9Aに入浴者が入っており、第1の浴槽9Aの水位と、第2の浴槽9Bの水位とが同程度であるとする。なお、第2の浴槽9Bには、入浴者が入っていてもいなくてもよい。この状態において、第1の浴槽9Aから入浴者が出たとすると、第1の浴槽9Aの水位は一時的に低下し、上面吸込桝11へのオーバーフローが減少する。このため、上面吸込管1Bにおける押し込み圧力が減少し、上面吸込管1Bの流量が減少する。すると、上面吸込管1Bと合流する配管2Aは、湯水が流れやすくなるので、配管2Aの流量が増加する。その結果、第2の浴槽9Bから流れ出る湯水の流量(配管2Aの流量と上面吸込管2Bの流量との合計)は全体として増加する。第2の浴槽9Bに戻る湯水の流量は変化しないので、第2の浴槽9Bの水量は徐々に減少する。濾過循環システム1全体の水量は一定であるから、第2の浴槽9Bの水量が上記のように減少すれば、必然的に、第1の浴槽9Aの水量は増加し、その水位が上昇する。この状態が、第1の浴槽9Aの水位と、第2の浴槽9Bの水位とが同じになるまで続く。なお、上記の場合とは反対に、第2の浴槽9Bから入浴者が出た場合も、同様に、一旦低下した第2の浴槽9Bの水位が、やがて回復する。
(iv)逆洗時の動作
濾過循環システム1は、逆洗機能を備えている。逆洗機能とは、濾過器8に溜まった浮遊物や沈殿物を湯水とともに排水する機能である。具体的には、合流配管Zの上流側を、濾過器8が備える濾材(図示略)の下流側に接続して、濾材において通常とは逆方向に湯水を流し、濾材の上流側から出た湯水は、そのまま外部に排出する。このとき、濾材に溜まっていた浮遊物や沈殿物は、湯水ともに排出される。
逆洗を行うと、濾過循環システム1全体の水量が減少するので、第1の浴槽9A及び第2の浴槽9Bの両方で、オーバーフローが少なくなり、上面吸込桝11内の水位が低下する。第1の浴槽ユニット3及び第2浴槽ユニット5の両方で、所定の基準水位以下まで水位が低下したことを水位センサー37が検出すると、図示しない補給手段から、通常の水位となるまで、湯水が補給される。
3.濾過循環システム1が奏する効果
(i) 濾過循環システム1は、上述したように、第1の浴槽9Aと第2の浴槽9Bとを直接連通する連通管がなくても、第1の浴槽9Aの水位と、第2の浴槽9Bの水位とのバランスをとることができる。そして、濾過循環システム1が有する全ての配管には、基本的には常時湯水が流れる。そのため、連通管を有する濾過循環システム特有の問題、すなわち、湯水が流れにくい連通管にて汚れが付着したり、菌が繁殖してしまうという問題が生じない。
(ii) 濾過循環システム1は、上述したように、入浴者が増えたとき、スライド堰板27が上昇することにより、第1の浴槽9A、第2の浴槽9Bにおける水位の上昇を可能にするので、オーバーフローの流量が急激に増加することがない。そのため、入浴者が増えたとき、上面吸込桝11内の水位が上昇し、湯水が排水管35から外部に排出されてしまうようなことが起こりにくい。その結果、排出された水量を補うために加える補給水、および補給水を所定の温度まで昇温するエネルギーを低減できる。
(iii)入浴者が第1の浴槽9A、第2の浴槽9Bに持ち込む汚れには、重くて底面付近に沈むものと、水面付近に浮遊するものとがあるが、濾過循環システム1は、底面にある出口19から取り出した湯水と、流入縁1H、2Hをオーバーフローした湯水との両方を、濾過器8へ送り出すので、重い汚れと軽い汚れとの両方を除去できる。
4.比較例
図2に示す濾過循環システム101を製造した。濾過循環システム101は、湯水を保持する第1の浴槽103Aと、同じく湯水を保持する第2の浴槽103Bと、第1の浴槽103Aの底面と第2の浴槽103Bの底面とを直接連通させる連通管106と、第1の槽103A及び第2の槽103Bから取り出された湯水を、再び、第1の浴槽103A及び第2の浴槽103Bへ戻す循環配管107と、循環配管107の途中にそれぞれ設けられた濾過器108、濾過ポンプ110、昇温装置112、及びストレーナー114から構成される。
第1の浴槽103Aの底面には、出口117が形成され、側面には入口123が形成されている。また、第2の浴槽103Bの底面には、出口118が形成され、側面には入口125が形成されている。上記循環配管107は、出口117に接続する配管119と、出口118に接続する配管121とを備えている。配管119と配管121とは合流して合流配管127となる。合流配管127には、湯水の流れ方向に沿って、ストレーナー114、濾過ポンプ110、濾過器108、及び昇温装置112が直列に取り付けられている。合流配管127は、昇温装置112の下流にて分岐して、戻り配管129と戻り配管131とになり、戻り配管129は第1の浴槽103Aの入口123に接続し、戻り配管131は、第2の浴槽103Bの入口125に接続している。
濾過循環システム101では、以下のような湯水の循環が生じる。第1の浴槽103A内の湯水は、出口117から、配管119に入る。一方、第2の浴槽103B内の湯水は、出口118から、配管121に入る。配管119内を流れる湯水と、配管121内を流れる湯水とは、合流して配管127に入る。配管127内を流れる湯水は、ストレーナー114、濾過ポンプ108を経て、濾過器108にて汚れを除去され、昇温装置112にて所定の温度まで昇温される。その後、配管127内を流れる湯水は分岐して、一方は戻り配管129を通り、入口123から、第1の浴槽103Aに戻る。また、他方は、戻り配管131を通り、入口125から、第2の浴槽103Bに戻る。
濾過循環システム101では、第1の浴槽103Aの水位と、第2の浴槽103Bの水位とが等しいときは、連通管106内に湯水の流れは生じない。入浴者の出入りにより、例えば、第1の浴槽103Aの水位が、第2の浴槽103Bの水位より低くなると、連通管106の中に、第2の浴槽103Bから第1の浴槽103Aへ向かう湯水の流れが一時的に生じるが、水位が等しくなると、湯水の流れは止まる。よって、適切な管理を行わなければ、連通管106の内部は汚れが付着したり、菌が発生しやすい。
また、濾過循環システム101では、入浴者が増え、水位が上昇したとき、第1の浴槽103A及び第2の浴槽103Bの湯水は、直接、浴槽外に排出されるので、排出された水量を補うために加える補給水、および補給水を所定の温度まで昇温するエネルギーが多く必要となってしまう。
さらに、濾過循環システム101では、浴槽の底面から取り出した湯水しか濾過器108へ送り出さないので、水面近くに浮遊する軽い汚れを除去できない。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
実施形態の濾過循環システム1の構成を表す説明図である。 比較例の濾過循環システム101の構成を表す説明図である。
符号の説明
1、101・・・濾過循環システム 3・・・第1の浴槽ユニット
5・・・第2の浴槽ユニット 7、107・・・循環配管
8、108・・・濾過器 9A、103A・・・第1の浴槽
9B、103B・・・第2の浴槽 10、110・・・濾過ポンプ
11・・・上面吸込桝 12、112・・・昇温装置 1H・・・流入縁
2H・・・流入縁 14、114・・・ストレーナー 15・・・他の浴槽縁
1L、2L、117、118・・・出口 19、123、125・・・入口
21・・・点検蓋 23・・・安全柵 25・・・スライド堰ボックス
27・・・スライド堰板 29・・・開口 1B、2B・・・上面吸込管
31、35・・・吸込口 33・・・開口 35・・・排水管
37・・・水位センサー 1A、2A、119、121・・・配管
47、51、55・・・合流点 X、Y、Z、127・・・合流配管
58・・・分岐点 59、61・・・戻り配管
63、65、67、69、71、73、79、81・・・流量調整バルブ
75、77・・・仕切バルブ 106・・・連通管

Claims (5)

  1. それぞれ液体を保持する第1の槽及び第2の槽と、
    前記第1の槽及び前記第2の槽から取り出された前記液体を、前記第1の槽及び前記第2の槽へ戻す循環手段と、
    を備えた液循環システムであって、
    前記第1の槽は、前記液体を槽外に取り出せる取り出し部1L及び取り出し部1Hを、前記取り出し部1Hの方が前記取り出し部1Lよりも上方となるように備え、
    前記第2の槽は、前記液体を槽外に取り出せる取り出し部2L及び取り出し部2Hを、前記取り出し部2Hの方が前記取り出し部2Lよりも上方となるように備え、
    前記循環手段は、
    前記取り出し部1Lから取り出された前記液体の流路となる配管1Aと、
    前記取り出し部1Hから取り出された前記液体の流路となる配管1Bと、
    前記取り出し部2Lから取り出された前記液体の流路となる配管2Aと、
    前記取り出し部2Hから取り出された前記液体の流路となる配管2Bと、
    前記配管1Aと前記配管2Bとが合流して成る合流配管Xと、
    前記配管2Aと前記配管1Bとが合流して成る合流配管Yと、
    前記合流配管Xと前記合流配管Yとが更に合流して成る合流配管Zと、
    を備え、
    前記合流配管Zは分岐して、それぞれ、前記第1の槽及び前記第2の槽に至ることを特徴とする液循環システム。
  2. 前記取り出し部1Hは、前記第1の槽の上縁であり、前記配管1Bは、前記第1の槽の上縁をオーバーフローした前記液体の流路となる配管であるとともに、
    前記取り出し部2Hは、前記第2の槽の上縁であり、前記配管2Bは、前記第2の槽の上縁をオーバーフローした前記液体の流路となる配管であることを特徴とする請求項1記載の液循環システム。
  3. 前記第1の槽及び前記第2の槽は、それらの液面が上昇したとき、前記上縁の上方に突出する可動堰部材をそれぞれ備えることを特徴とする請求項2記載の液循環システム。
  4. 前記循環手段を流れる前記液体を濾過する濾過手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液循環システム。
  5. 前記第1の槽及び前記第2の槽はそれぞれ浴槽であり、
    前記液体は湯水であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液循環システム。
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