JP4347660B2 - 水中油型乳化油脂組成物 - Google Patents

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本発明は、酸性及び中性のデザート用の水中油型乳化油脂組成物に関する。この組成物はコーヒーゼリーの弱酸性あるいは果汁等を含有する酸性域のデザート食品のベース部の上または下に充填し、または層状に充填して多層にしたり、あるいは内包させて用いる。
従来の多層充填されたデザート食品は、ベース部分に色素やフレーバーの異なるものを用い、それらを多層充填して多層としたり、あるいはソース状の組成物をベース部の上または下に充填し、層状にして製品化したものが大部分を占めている。最近では、このベース部の上に乳化油脂組成物を充填したもの、あるいはクリームをホイップしてトッピングした製品も上市されている。
しかし、ベース部の上にクリームを充填したものは、ベース部が中性域に近いものか、コーヒーゼリーのように弱酸性のものに限られ、酸性域ではクリームは流動性を維持できないものであった。また、ホイップドクリームをトッピングするものでは、クリームはホイップされ絞り出し等により造花した状態にあり、保形性、離水等の変化はあるものの、クリームとしてはこれ以上変化することはない。
ところが、果汁、酸味料を用いて酸性域にあるベース部にクリームを充填した場合、クリームはベース部との接触面でベース部からの酸の移行により、可塑化を始める。通常の酸性デザート用ゼリー食品または酸性プディング状組成物は製造後に若干離水するので、この離水した酸性水の一部は保存中にクリームに移行し、このためクリームの可塑化が促進され、著しい場合にはホワイトチョコレート様の硬い凝集物を形成する。
フルーツゼリー食品等のベース部の硬さは、レオメーターを用い、ヨーグルトカッターで測定した降伏値で表す。その降伏値は100〜150g/cmであり、比較的軟らかいテクスチャーを維持しているので、添加するクリームもこれに合わせて、喫食時に流動性を保っていなければゼリー食品との調和がとれないものとなり、商品価値を著しく損ねるものになる。しかし従来のこの種のクリーム組成物を酸性のベース部に充填すると、保存中に全て可塑化が進むため、フルーツゼリー食品等の酸性ゼリー食品にクリームを載せた商品は少なく、あってもクリームの流動性が乏しいものであった。
一方で、流動性を求めるあまり、クリームの粘度が低すぎると乳感やコク感といった本来目的としているクリームの呈味が得られないばかりではなく、喫食時にベース部分と絡み合わない、あるいはスプーン等ですくった際に滴り落ちてしまうといった問題があることから、これらのクリームを工業的に製造する場合、製造時は充填適性が良好な低粘性でありながら、その後食べ易くかつ良好な呈味を発現する適度な粘度まで増粘するという機能性が求められる。
例えば、下記特許文献1には、酸性域での流動性を向上させた水中油型乳化油脂組成物として、蛋白質の種類と量を規定するとともにクエン酸塩を添加した水中油型乳化油脂組成物が開示されている。
しかし、これは乳感等の風味に影響を与える乳蛋白質の量を規定していることにより、従来のクリームと比較し風味がやや劣っている。また、このクリームは酸性域でのみの使用を前提としたものであり、これを中性域のデザートに使用した場合、喫食時粘度が低く、適度な呈味および物性が得られないといった問題があった。
特許第3253795号公報
本発明の目的は、製造時には低粘性でありながら喫食時には適度に増粘するという機能性を持ちながら、酸性域にあるゼリー食品やプディング等のデザート食品原料と接触させても良好な呈味を維持しながら、凝固、沈殿、可塑化等を起こさず安定であり、さらに中性域にあるデザートに使用された際にも良好な物性、風味を有する中性、酸性両用の水中油型乳化油脂組成物を提供することにある。さらに、本発明の他の課題は、水中油型乳化油脂組成物を、酸性域にあるゼリー状あるいはプディング状組成物を充填したものの上層または下層に充填するか、あるいは内包された状態に充填し、長期間保存しても保存中にこの水中油型乳化油脂組成物が可塑化することのないデザート食品を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の水中油型乳化油脂組成物は、ゼラチンを0.10〜0.40重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.10〜0.50重量%、無脂乳固形分を0.20〜3.50重量%含有することを特徴とする。無脂乳固形分としてミネラル濃縮ホエーを0.10〜1.50重量%と脱脂乳固形分を0.10〜2.00重量%含有し、また、ポリグリセリン脂肪酸エステルの平均グリセリン重合度が5以上かつ親水性親油性バランス(以下HLBという)が13以上であることを特徴とする。この乳化油脂組成物は、ゼラチンを添加することで、製造時は充填適性が良好な低粘性(200〜300cP)でありながら、その後食べ易く、また良好な風味を発現する適度な粘度(600〜800cP)まで増粘するという機能性が付与することができ、ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加することで、耐酸性を付与することができる。また脱脂乳固形分を0.10〜2.00重量%に規定することで、乳化油脂組成物の不安定要因である蛋白質の凝固、沈殿、可塑化等が起こることがなく、さらにミネラル濃縮ホエーを添加することで、蛋白質由来の風味低下を補うことができる。また、これらの成分の相乗効果により、適度な粘度と流動性、ヒートショック耐性、振動耐性が期待でき、保存安定性に優れており、風味も良好な水中油型乳化油脂組成物を提供することができる。さらに中性域にあるデザートに使用された際にも、保存安定性に優れており、風味も良好である。
本発明によれば、製造時には低粘性でありながら喫食時には適度に増粘するという機能性を持ちながら、酸性域にあるゼリー食品やプディング状食品を容器に充填しその下層、または上層、あるいは内包させた状態で長期間保存しても良好な風味を維持しながら、蛋白質の凝固、沈殿、可塑化等を起こさず安定であり、さらに中性域にあるデザート食品に使用された際にも同様の物性、風味を有する中性、酸性両用の水中油型乳化油脂組成物を提供することができる。
さらに本発明は、適度な粘度と流動性、ヒートショック耐性、振動耐性が期待でき、保存安定性に優れており、風味も良好である。
本発明で用いられる水中油型乳化油脂組成物は、ゼラチンを0.10〜0.40重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.10〜0.50重量%、無脂乳固形分を0.20〜3.50重量%含有するものである。また、無脂乳固形分としてミネラル濃縮ホエーを0.10〜1.50重量%と脱脂乳固形分を0.10〜2.00重量%含有し、ポリグリセリン脂肪酸エステルの平均グリセリン重合度が5以上かつHLB値が13以上であることを特徴とする。
本発明による水中油型乳化油脂組成物の使用原材料は、クリームの製造における公知の原材料の使用が可能である。例えば、蔗糖をはじめとする各種糖類、甘味料、着色料、リン酸塩等の従来のクリームの構成原材料が従来のものと同様の方法で使用できる。
一般的に、この種の乳化油脂組成物は、油相と水相をそれぞれ加温し、混合後、予備乳化し、均質化した後、殺菌または滅菌し、必要に応じて再び均質化し、冷却して製造されている。本発明による水中油型乳化油脂組成物の製造は、従来からの常法によるクリームの製造工程をそのまま使用でき、超高温短時間殺菌法(UHT法)により、115〜120℃での間接殺菌あるいは120〜150℃での直接滅菌等の工程を採用することも可能である。
使用原料について説明すると、油脂については、大豆油、パーム油、ナタネ油、ヤシ油等の植物油脂および乳脂、魚油等の動物油脂またはこれらの油脂を水素添加もしくはエステル交換して得られる改質油脂、さらにはこれらの混合油脂等、公知の動植物油脂の使用が可能である。脂肪含有率は特に規定するものではなく、ベース部との相性に応じて決定する。一般的には組成物中20〜40%程度の脂肪含量が好ましい。脱脂乳固形はクリームに乳感あるいはコク感を付与するのに重要であり、脱脂乳、脱脂濃縮乳、脱脂粉乳等が使用され、0.10〜2.00重量%、好ましくは0.50〜1.50%添加する。上限を超えると酸により乳蛋白質の凝集が促進され耐酸性を低下させ、下限未満では風味付与の効果が得られないため好ましくない。 乳蛋白由来の風味を補う素材としてミネラル濃縮ホエーを使用すると良い。ミネラル濃縮ホエーは乳蛋白質をほとんど含有していないが、呈味成分であるカリウム等のミネラルを豊富に含有していることから耐酸性を阻害することなく風味の向上が図れる。添加量は0.10〜1.50重量%、好ましくは0.50〜1.00重量%の添加が良い。上限を超えるとミネラル由来の塩味を感じるため逆効果であり、下限未満では効果が得られないため好ましくない。
本発明の水中油型乳化油脂組成物において使用する乳化剤としては、食品添加物として使用されるすべての乳化剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステルと併用して使用できるが、水中油型乳化油脂組成物を酸性域で使用した場合、適度な粘度と流動性、ヒートショック耐性、振動耐性が必要である。そのため、蔗糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルの併用が好ましい。
本発明では、平均グリセリン重合度が5以上かつHLB値が13以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルを0.10〜0.50重量%、好ましくは0.20〜0.30重量%使用する。上限を超えると乳化剤由来の風味を感じ、下限未満では耐酸性の効果が得られないため好ましくない。また、HLBが13未満では、クリームの乳化が良好に行われないばかりか、得られたクリームに耐熱性と耐酸性を付与できず、好ましくない。
増粘安定剤としては、現在食品に用いられているほとんどのものが使用可能であり、製造工程や商品特性にあわせて適宜選択される。例示すれば、ゼラチン、キサンタンガム、グアガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子ガム、タラガム、カラギナン、ペクチン等が効果的に使用できるが、充填時の工程適性(充填のしやすさ)および喫食時の適度な粘度を制御するためにはゼラチンを0.10〜0.40重量%好ましくは0.20〜0.30重量%添加するのが好ましい。上限を超えるとゼラチンがゲル化してしまい、クリームの流動性が乏しくなり、下限未満では喫食時の適度な粘度が付与できないため好ましくない。また、この乳化油脂組成物の粘性、保存性を付与するためには、ゼラチン以外の増粘多糖類を1種または2種以上組み合わせて使用することができ、キサンタンガム、グアガムを単独または組み合わせて使用するのが好ましい。
本発明に用いるクエン酸3ナトリウムはpH緩衝作用のために用いるが、特に蛋白質の解膠作用による液状安定性を保持するため、さらにはナトリウムイオンにより甘味がより増す効果があるため使用している。また、第2リン酸カリウムは、pH緩衝作用のために添加する。
次に、この乳化油脂組成物の甘味度および比重を調整するために糖類を添加する。添加する糖類としては上白糖、水飴、糖アルコール等が使用でき、特にその種類を選ばない。それぞれベース部とのバランスをとりながら、糖質の種類と添加量を設定すればよい。
次に本発明を実施例、比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこの実施例にのみ限定されるものではない。以下の実施例、比較例の配合量はすべて重量%を示すものである。
精製パーム油30.0%を80℃まで加温した。これとは別に、脱脂粉乳1.0%、ミネラル濃縮ホエー1.0%、ゼラチン0.30%、グアガム0.12%、キサンタンガム0.06%、砂糖8.0%、ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB15 商品名 SWA−10D,三菱化学フーズ社製;重合度 10)0.20%、グリセリン脂肪酸エステル0.30%、クエン酸三ナトリウム0.30%、第二リン酸カリウム0.20%、香料0.08%、を水58.42%に添加、溶解して水相を調製し、65℃まで加温した。水相を攪拌しながら、加温した油相を水相に添加し、ホモミキサーの高速剪断によって予備乳化を行い、予備乳化後直ちに2段均質機を用い、1段目10kg/cm、2段目10kg/cmで均質化を行った。均質化後の乳化油脂組成物をUHT殺菌機で120℃、2秒間の殺菌を行い、殺菌後再び2段均質機で1段目10kg/cm、2段目10kg/cmで均質化を行い、さらに20℃まで急速冷却した。以下これと同じ工程および条件で表1に示す配合により、実施例および比較例に用いる乳化油脂組成物を調製した。
Figure 0004347660
実施例1の精製パーム油の5重量%を無塩バターに代え、脱脂粉乳を0.5重量%増量し、ゼラチンを0.05重量%減量した以外実施例1と同じ原材料および同じ工程により本発明の乳化油脂組成物を調製した。
実施例1の精製パーム油の5重量%を無塩バターに代え、HLBが15のポリグリセリン脂肪酸エステルを0.1重量%増量した以外実施例1と同じ原材料および同じ工程により本発明の乳化油脂組成物を調製した。
実施例1の精製パーム油の10重量%を無塩バターに代え、HLBが15のポリグリセリン脂肪酸エステルを0.1重量%増量した以外実施例1と同じ原材料および同じ工程により本発明の乳化油脂組成物を調製した。
ここでは実施の一例を示したが、商品化に際して、デザート食品に用いる本発明の乳化油脂組成物は、その甘味度や乳感、濃厚感(こってりタイプ、あっさりタイプ)等ベース部となるゼリーのフレーバー、テクスチャー等によって原材料を適宜選択するのが良い。
比較例1
実施例1の脱脂粉乳を3重量%増量した以外実施例1と同じ原材料および同じ工程により本発明の乳化油脂組成物を調製した。
比較例2
実施例2のミネラル濃縮ホエーを無添加として、ゼラチンを0.05重量%増量した以外実施例2と同じ原材料および同じ工程により本発明の乳化油脂組成物を調製した。
比較例3
実施例3のゼラチンを無添加とし、グアガムを0.03重量%増量し、キサンタンガムを0.02重量%増量した以外実施例3と同じ原材料および同じ工程により本発明の乳化油脂組成物を調製した。
比較例4
実施例4のポリグリセリン脂肪酸エステルを無添加とし、グリセリン脂肪酸エステルを0.3重量%増量した以外実施例4と同じ原材料および同じ工程により本発明の乳化油脂組成物を調製した。
比較例5
実施例1のポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB15)をポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB7)に置換した以外実施例1と同じ原材料および同じ工程により本発明の乳化油脂組成物を調製した。
本発明の実施例および比較例により調製した乳化油脂組成物は、次に述べるフルーツゼリーを用いて耐酸性について試験した。100ml容量の容器にストロベリーゼリーミックス(pH3.6、酸度0.40)80gを充填し、冷却した。ゼリーがセットしたところで、調製した乳化油脂組成物15gをゼリーの上に充填し、上蓋をシールして保存試料とした。この保存試料を10℃で2週間保存し、ゼリー上に充填した乳化油脂組成物の脂肪球の状態と流動性を評価した。脂肪球の状態については粒度分布計SALD−2000(島津製作所社製)を用い、粒度分布を測定し、指標とした。粘度の充填時は、充填適性を評価していて、粘度の翌日と2週間後は、喫食時の適性を評価した。流動性については、静置保存の他に、静置保存後25℃1時間のヒートショック試験を行ったもの、さらにヒートショック試験後、10000回/時間の振動試験を1時間行ったサンプルについて評価を行った。評価結果を表2に示す。
Figure 0004347660
この結果によると、実施例のものはいずれもゼリー充填後の経時的な脂肪凝集はほとんどなく、乳化状態は良好であった。また、製造時は充填適性が良好な低粘性(200〜300cP)でありながら、その後食べ易く、かつ良好な呈味を発現する適度な粘度(600〜800cP)まで増粘するという機能性が付与され、流動性も損なわれることなく、風味、口溶けの劣化等の乳化破壊によって生じる品質の変化もほとんど認められなかった。また、ヒートショック耐性及びヒートショック後の振動耐性によって生じる流動性の変化もなく良好であった。
比較例1、4、5では充填後に乳化油脂組成物の可塑化がすすみ、2週間後には硬く固化した状態になった。比較例2は脂肪球の状態および流動性ともに良好であるが、ミネラル濃縮ホエーが添加されていないため、乳感に乏しく風味が著しく劣った。比較例3は脂肪球の状態および流動性ともに良好であるが、ゼラチンを使用していないことから、充填時の粘度(300〜400cP)が高く、充填適性が悪く、また喫食時には粘度(300〜400cP)が低すぎるため、食べにくく、またコク感に乏しいことから、商品としての価値は著しく損なわれた。
酸性域に接した乳化油脂組成物の可塑化は脱脂粉乳や全脂粉乳といった乳蛋白質と2価のアルカリ金属塩を多く含有するもので顕著に現れると一般的にいわれているが、乳蛋白を除くことによる風味低下は非常に大きいものである。本発明の実施例でも明らかなように、乳化油脂組成物中に規定量の乳蛋白およびミネラル濃縮ホエーを添加し、ポリグリセリン脂肪酸エステルを併用することで、乳化油脂組成物の可塑化は抑制され保存安定性に優れており、風味も良好であった。また、ゼラチンを組み合わせることにより、充填時の低粘性と喫食時の適度な増粘を実現することが可能である。
本発明の水中油型乳化油脂組成物は、製造時には低粘性でありながら喫食時には適度に増粘するという機能性を持っている。酸性域にあるゼリー食品やプディング状食品を容器に充填しその下層、または上層に本発明の水中油型乳化油脂組成物を充填する、あるいは内包させた状態で本発明の水中油型乳化油脂組成物を充填すると、長期間保存しても良好な風味を維持しながら、蛋白質の凝固、沈殿、可塑化等を起こさず安定であり、さらに中性域にあるデザート食品に使用された際にも同様の物性、風味を有する中性、酸性両用の耐酸性水中油型乳化油脂組成物として利用できる。
さらに本発明の水中油型乳化油脂組成物は、適度な粘度と流動性、ヒートショック耐性、振動耐性が期待でき、保存安定性に優れており、風味も良好である。

Claims (2)

  1. ゼラチンを0.10〜0.40重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.10〜0.50重量%、無脂乳固形分として、ミネラル濃縮ホエーを0.10〜1.50重量%と脱脂乳固形分を0.10〜2.00重量%含有してなることを特徴とするデザート用の耐酸性水中油型乳化油脂組成物。
  2. ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、平均グリセリン重合度が5以上かつHLBが13以上であることを特徴とする請求項1に記載のデザート用の耐酸性水中油型乳化油脂組成物。
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