JP4346848B2 - 麻酔時の中毒作用を回避するためのシステム - Google Patents

麻酔時の中毒作用を回避するためのシステム Download PDF

Info

Publication number
JP4346848B2
JP4346848B2 JP2001520172A JP2001520172A JP4346848B2 JP 4346848 B2 JP4346848 B2 JP 4346848B2 JP 2001520172 A JP2001520172 A JP 2001520172A JP 2001520172 A JP2001520172 A JP 2001520172A JP 4346848 B2 JP4346848 B2 JP 4346848B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anesthetic
gas mixture
carbon monoxide
gas
degradation product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001520172A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003508131A (ja
Inventor
フィッシャー,ベルンハルト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Koninklijke Philips Electronics NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV, Koninklijke Philips Electronics NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2003508131A publication Critical patent/JP2003508131A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4346848B2 publication Critical patent/JP4346848B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M16/00Devices for influencing the respiratory system of patients by gas treatment, e.g. mouth-to-mouth respiration; Tracheal tubes
    • A61M16/01Devices for influencing the respiratory system of patients by gas treatment, e.g. mouth-to-mouth respiration; Tracheal tubes specially adapted for anaesthetising
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M16/00Devices for influencing the respiratory system of patients by gas treatment, e.g. mouth-to-mouth respiration; Tracheal tubes
    • A61M16/10Preparation of respiratory gases or vapours
    • A61M16/104Preparation of respiratory gases or vapours specially adapted for anaesthetics
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/65Raman scattering
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M16/00Devices for influencing the respiratory system of patients by gas treatment, e.g. mouth-to-mouth respiration; Tracheal tubes
    • A61M16/10Preparation of respiratory gases or vapours
    • A61M16/1005Preparation of respiratory gases or vapours with O2 features or with parameter measurement
    • A61M2016/102Measuring a parameter of the content of the delivered gas
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M2230/00Measuring parameters of the user
    • A61M2230/40Respiratory characteristics
    • A61M2230/43Composition of exhalation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/65Raman scattering
    • G01N2021/651Cuvettes therefore

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【0001】
[発明の分野]
本発明は、麻酔時の中毒作用に関する。
【0002】
[発明の背景]
デスフルラン、アイソフルラン又はエンフルラン剤のうちの1つによる麻酔時では、患者が一酸化炭素COに不意にさらされる可能性があり、患者が不意に一酸化炭素中毒になる。Peter B. Berry等による“Severe Carbon Monoxide Poisoning during Desflurane Anesthesia” Anesthesiology V90, No2, Feb 1999, P.613では、この作用による血液中で最高の一酸化炭素COレベルとして、36%のカルボニルヘモグロビンHbCOを報告している。すなわち、デスフルランによる麻酔時間であるほんの15分後に(酸素の代わりに)、一酸化炭素COを過剰に与えた36%のヘモグロビンが報告されている。
【0003】
循環呼吸系ステムにおいて二酸化炭素CO2の吸収剤として一般に使用されるバラライム又はソーダ石灰と共に使用された麻酔薬の分解は、この一酸化炭素にさらされることの発端として確認されている。この薬剤の分解は、二酸化炭素CO2吸収剤があまりに乾いている条件下で発生することが分かっている。一酸化炭素COは、分解物のうちの1つとして確認されている。
【0004】
通常、一酸化炭素COに不意にさらされていることは検出されない。これは、一酸化炭素COが商業的に入手可能なガスモニタにより確認又は測定されないためである。臨床専門家であれば潜在的な問題に気付いているが、早期に認識して即座に治療するためには、経験及び使用される監視装置の調子についての一貫した知識が要求される。
【0005】
B. Berry等により記載された上記ケースでは、一風変わった観察のシーケンスを通して検出が行われている。第1に、100%の酸素の新鮮なガス流にも拘らず、患者の酸素飽和が93%に減少される。第2に、ガス分析装置が薬品自動識別モードに設定され、デスフルランが使用されているにも拘らず、「エンフルラン」に突如スイッチされる。その時にのみ、臨床専門家は、二酸化炭素CO2吸収体の乾燥から一酸化炭素COの中毒を感じる。カルボニルヘモグロビンHbCOについての血液分析は、臨床専門家が感じたことを確認する。
【0006】
一酸化炭素COによる中毒は、酸素の結合に競合して、ヘモグロビンに対するこの分子の強い結合を通して生じる。一酸化炭素COに対するヘモグロビンの親和性は、酸素に対するよりも300倍強い。したがって、血液中でのCOHbレベルを決定するCOにさらされる量が問題である。
【0007】
Harrison N等によるAnesthesia, Vol.51, p1037-1040(1996)では、1時間に0.1%の一酸化炭素COレベルは、約30%のCOHbレベルを与え、厳しい毒性であることを適度に証明する。Peter B等により報告されたケースでは、測定されたCOHbレベルは、麻酔時間の15分後に36%である。報告されたケースでは、吸収されたガス流におけるCO濃度は、0.5%のオーダのものでなければならないと結論することができる。
【0008】
麻酔環境において利用されるガス分析装置は、吸収体測定によるガス検出に基づいている。主として、赤外線(スペクトル)領域が使用される。上記報告されたケースでは、ガス分析装置の異常な振る舞いは、別の分解物であるトリフルオロメタンCHF3とエンフルランとの間の赤外線吸収スペクトルの類似性により説明され、麻酔薬の誤った認識を導く。
【0009】
“Severe Intraoperative CO Poisoning”,Anesthesiology V90, No.2. Feb 1999では、Harvey J. Woehlckにより、特に、朝又は頻繁に使用されない麻酔装置の場合に、非常に多くの患者が検出されない一酸化炭素レベルにさらされる危険があることが推定されている。また、新鮮な(乾燥した)ガスの速い流れにより、二酸化炭素CO2吸収体が乾燥し、薬剤分子を分解し始める可能性を高める。
【0010】
上述した問題を完全に回避するためには、二酸化炭素吸収剤(Harvey J. Woehlck等による“Reduction in the incidence of Carbon Monoxide Exposure in Humans Undergoing General Anesthesia”,Anesthesiology V87, No2, Aug1997, p228参照)の交換の慣例に関する厳密な訓練が要求される。
【0011】
しかし、交換の慣例に関するこの厳密な訓練は実行することが難しいため、一酸化炭素COガスを容易且つ明確に識別することが望ましい。しかし、臨床において現在使用されているガスモニタは、一酸化炭素COを検出することが不可能であり、呼吸ガス混合物における一酸化炭素COの存在を不確定に反応するのみであり、概して誤った情報をユーザに提供してしまう。
【0012】
[発明の概要]
したがって、本発明の目的は、麻酔時の中毒作用を回避することにある。この目的は、独立な請求項により解決される。好適な実施の形態は、従属する請求項により示される。
【0013】
本発明によれば、呼吸作用ガスにおける一酸化炭素の濃度は、実質的に連続なモニタプロセスにおいて直接的及び/又は間接的に測定される。モニタされる濃度が1つ以上の所与の閾値を超えるときに警告が与えられる。したがって、いずれかの危害が患者に加わる前に、臨床要員が二酸化炭素CO2吸収剤を置き換えることができるように、タイムリーな警告を発することができる。
【0014】
呼吸作用ガスにおける一酸化炭素CO濃度を間接的にモニタすることは、一酸化炭素CO以外の麻酔薬分解プロセスの副産物を測定することにより適用される。好ましくは、一酸化炭素COよりも非常に低い程度に人体に吸収され、したがって、一酸化炭素COよりも容易に検出されるものとして、上記副産物が選択される。このように、COの存在のインジケータとして、この副産物が使用される。好ましくは、トリフルオロメタンCHF3がかかるインジケータとして採用される。トリフルオロメタンCHF3は、ラマン分光器又は赤外線分光器を使用して検出することができる。
【0015】
生理学的に比較的無害のトリフルオロメタンCHF3は、危害を与える一酸化炭素COの存在について、優れた指標を提供する。一酸化炭素COは、現実には肺により血液に「吸収される」ので、呼吸循環における一酸化炭素COの濃度は、通常比較的低いままである。
【0016】
一酸化炭素COとは対照的に、トリフルオロメタンCHF3の濃度は、呼吸作用において累積される。これは、トリフルオロメタンCHF3は、通常結合されているか、又は一酸化炭素よりも非常に低い程度に人体に吸収されるためである。したがって、呼吸循環におけるトリフルオロメタンCHF3の濃度は、一酸化炭素COの濃度よりも通常より高く、したがって、非常に容易に検出することができる。
【0017】
一酸化炭素CO及び/又はトリフルオロメタンCHF3のような他の分解物は、一酸化炭素COの存在についてのインジケータとして使用することができる。このような呼吸ガスにおける麻酔薬分解物の存在を直接検出するために、呼吸ガスにおける一酸化炭素COの濃度の直接的なモニタは、ラマン分光器を使用して適用される。
【0018】
本発明は、好ましくは、気体分析プロセスのためにラマン散乱を適用する。一般に、気体検出は、光学的吸収の使用又は光の散乱の使用のいずれかにより達成される。光の散乱は、原子及び分子の周囲の電子雲の電子分極性の結果として生じる。殆どの照射フォトンは、レイリー散乱として知られるプロセスにおける周波数の変化がない状態で、サンプルにより散乱される。レイリー散乱は、原子と同様に分子から発生する。
【0019】
しかし、小さな確率で、散乱フォトンは、周波数f0+/−f1(f0は、照射フォトンの周波数、f1は、分子振動の周波数)を有する。このプロセスは、ラマン散乱と呼ばれる。散乱されたフォトンの変態は、分子の振動又は回転動作からエネルギーを得るか、又はエネルギーを失うかの何れかである照射フォトンから生じる。(温度に依存して)多数の異なる回転及び振動状態において、複雑な分子が存在するため、f1は多くの異なる値を取り得る。結果的に、ラマン活性ガスのラマンスペクトルは、多数の散乱ラインから構成される。酸素O2又は窒素N2の様な簡単な2原子分子は、たった1つのラマンラインを有する。
【0020】
周波数f0+/−f1での放射の観察を拡張するために、照射ビームに対して垂直方向に散乱放射線が観察される。強い照射強度を提供して、(回転の変化による)周波数f1が小さいラインの観察を可能にするために、ラマン分光器のソースは、単色の可視レーザとして通常選択される。次いで、散乱放射線は、光電子倍増管又は別の適切な光検出器を有する散乱光学的モノクロメータの使用により分析することができる。
【0021】
ラマン分光器を使用したガス分析装置は、様々なラマン活性ガスに対して検量することができる。ラマン活性ガスのスペクトル“fingerprint”は、非常に複雑なガス混合物であってもその組成を識別することができる。それぞれの組成ガスによるスペクトルの寄与である相対的な強度は、ガスを定量化するために使用される。
【0022】
本発明の好適な実施の形態では、ラマン分光器を使用したガス分析器は、トリフルオロメタンCHF3、一酸化炭素CO、又は通常有効な呼吸又は麻酔ガス以外の他の関心のある種類のような1つ以上の麻酔薬分解物に対して検量する。本明細書では、検量(calibration)とは、それぞれのラマン活性ガスの基準スペクトルが記憶され、それぞれのラマン活性ガスを検出するために使用されることを意味する。ラマンガスモニタが所与の閾値を超える望まない種の量を検出するとすぐに警告サインが生成され、たとえば臨床士に警告し、問題の発端及び性質に関する直接且つ明確な情報を与える。
【0023】
1実施の形態では、(直接の)一酸化炭素検出及びモニタは、一酸化炭素CO中毒を妨げる警告信号を発生するために適用される。別の実施の形態では、トリフルオロメタンCHF3混合物のようないずれか他の分解物の検出が採用される。トリフルオロメタンCHF3は、非常に強いラマン信号を与え、検出の下限は0.1%以下であることが証明されている。吸込んだガスが非常に有効に一酸化炭素COから消滅し、トリフルオロメタンCHF3が呼吸範囲に滞在して高濃度へと急速に濃縮されるように、一酸化炭素COは、ヘモグロビンと強力に結合されている。したがって、トリフルオロメタンCHF3は、一酸化炭素COの存在についての非常に良好なインジケータガスを表す。
【0024】
本発明の好適な実施の形態では、可視スペクトル領域においてレーザ源を使用して、ラマンスペクトルを励起するためにラマンガス分析装置が採用される。ラマンガス分析装置は、分光器をさらに備えており、好ましくは励起波長から約200nmのスペクトルレンジにおけるラマンライン測定する。このガス分析装置は、ラマン活性ガスについて、純サンプル(又は希薄にされた混合物)にラマン測定セルをさらすことにより、検量することができる。この純サンプルは、ラマン活性ガスを含み、それぞれのラマンスペクトルを検量されたスペクトルとして記録するものである。このようにして、分析装置は、一酸化炭素CO及び/又はトリフルオロメタンCHF3について、更には、ユーザに関心のある他の呼吸及び麻酔ガスについて検量することができる。
【0025】
警告するアルゴリズムは、臨床使用の間での呼吸ガス流における一酸化炭素CO及び/又はトリフルオロメタンCHF3の検出により、好ましくはトリガされて実現される。この警告は、患者の一酸化炭素CO中毒を回避するために、CO2吸収剤のチェック、及び新鮮な吸収剤へのその即座の交換をユーザに示す。
【0026】
本発明によるガスモニタは、一酸化炭素CO中毒の可能性に関する早期の警告を提供し、記載された分解プロセスによる不意の一酸化炭素CO中毒を信頼性高く回避することを可能にする。相互使用的な一酸化炭素CO中毒からの真の罹病についての医学的文献における大きな不確かさが存在するが、心臓、頭蓋又は脊椎手術を受ける患者における数パーセントのカルボニルヘモグロビンCOHbの適切なレベルは、深刻な酸素欠乏を引き起こす可能性がある。酸素欠乏が長引くと、神経障害となる。
【0027】
麻酔薬分解物を決定するための更なる可能性は、一酸化炭素CO及び/又はトリフルオロメタンCHF3の検出について、赤外線吸収分光器を使用することである。しかし、関心のある種の赤外線吸収帯域のより大きな幅及びオーバラップは、識別タスクを複雑なものにする。現在入手可能な医療ガス分析装置は、追加の光学フィルタにフィットしなければならず、アルゴリズムは、これに応じて変更されなければならない。この両者のための労力は非常に高価である。
【0028】
本発明の他の目的及び多くの付随する利点は、添付図面と共に以下の発明の実施の形態を参照することにより容易に理解され、また良好に理解される。
【0029】
[発明の実施の形態]
図1は、本発明によるガスモニタ10の概念図を示している。呼吸作用ガスのようなガス混合物によるガス流20は、サンプルセル30を通して向けられる。入射光ビーム40は、たとえば、レーザ源からのものであり、サンプルセル30において散乱され、散乱光50は、スペクトログラフ60により受けられる。このスペクトログラフ60は、ガス流20におけるガス混合物の組成を決定するために処理ユニット70にさらに結合されている。
【0030】
処理ユニット70は、強度のような、光ビーム40に関する情報を受けるために光ビーム40のビーム源に好ましくはさらに結合される。処理ユニット70は、サンプルセル内の圧力及び温度に関する情報を受けるためのサンプルセル30内の圧力決定手段(図示せず)及び温度センサ(図示せず)に好ましくはさらに結合される。
【0031】
第1ステップでは、ガスモニタ10のスペクトログラフ60は、ガス混合物のラマンスペクトルを測定する。第2ステップでは、処理ユニット70は、測定されたラマンスペクトルと、記憶されている麻酔物分解物の基準スペクトルとを比較することにより、ガス流20のガス混合物における1つ以上の麻酔薬分解物の定量的な量を決定する。それぞれの基準スペクトルは、公知の条件下で決定された、高純度ガス成分についてのラマンスペクトルを一般的に表している。この公知条件とは、たとえば、サンプルセル30内での圧力及び温度、並びに入射光ビームの40の強度である。
【0032】
したがって、基準スペクトルは、定義されたガス混合物を既に表して適用することができる。測定されたスペクトルのそれぞれの基準スペクトルに対する割合は、ガス混合物における(基準スペクトルにより表される)個々のガス成分の割合という直接の測度を提供する。個々のガス成分に対する測定されたスペクトルにおけるピークの割当ては、当該技術分野において公知として行うことができる。これは、たとえば、ピークでの波長と、個々のガス成分の基準スペクトルの波長との比較により行うことができる。
【0033】
測定されたラマンスペクトルと基準ラマンスペクトルとの比較は、スペクトログラフのそれぞれの波長チャンネルについての振幅(強度)の割合を決定することにより達成されることが好ましい。しかし、たとえば、ピーク領域等による他の比較方法を適用することができる。
【0034】
ある個々のガス成分1つ以上のラマンラインを表す場合では、全てのラインが実質的に一様に減衰されることが好ましい。これにより、本発明のために、ガス混合物における個々のガスの割合を決定するために、それぞれのガス成分について1つのみのラマンラインを評価することで通常十分である。波長の位置及び強度を有する基準スペクトルは、前の測定値により決定されることが好ましく、検量マトリクスに記憶することができる。
【0035】
実際の測定条件が基準スペクトルの測定条件からはなれる場合、たとえば、公知のアルゴリズムを使用して、圧力、温度及び光強度変化について、測定されたスペクトルが補正されなければならない。
【0036】
図2は、多数のガス組成を有するガス混合物の組成に関する測定条件の例を示している。スペクトログラフ60は、ガス混合物のラマンスペクトル100を測定する。複数のラマンラインの波長位置及び強度は、様々なガス組成について、複数の個々の基準スペクトル110A,...,110Zを有する検量マトリクス110に記憶される。
【0037】
ガス混合物の測定されたスペクトル100は、検量マトリクス110の基準スペクトル110A,...,110Bのそれぞれと比較される。基準スペクトル110A,110B及び110Zから測定されたスペクトル100へのピークレベルの割合は、ガス混合物における個々の成分についての直接的な測度を提供する。
【0038】
図2の例では、波長及び測定されたピークの特性は、窒素N2、酸素O2、トリフルオロメタンCHF3及び一酸化炭素COに対して説明している。この例では、ピークN2は、基準スペクトル110Aにおいて、窒素N2について基準ピークの77%を表しており、ピークO2は、基準スペクトル110Bにおいて、酸素O2について基準ピークの21%を表しており、(スペクトル100における左右両端に対する)ピークCHF3の両者は、基準スペクトル110Zにおいて、トリフルオロメタンCHF3について基準ピークの1%を表している。ピークCOは、一酸化炭素について(110では図示せず)、基準ピークの約0.5%を表している。したがって、測定されたスペクトル100のガス成分は、窒素N2が77%、酸素O2が21%、トリフルオロメタンCHF3が1%、及び一酸化炭素COが0.5%である。
【0039】
ガス混合物における1つ以上の麻酔薬分解物の決定された定量的な量が、それぞれの分解物についての所与の閾値を超える場合、第3ステップにおいて警告が与えられる。分解物の検出のための適切な閾値の決定は、測定システムの特定の形態に勿論依存している。一酸化炭素CO中毒の1つの危険な観点は、血液のヘモグロビンに堆積されるドーズであるので(ドーズは、露出時間により乗じられる濃度である)、閾値の最適化は、検出時間に関連するシステムの統合時間と共に、分解物についての検出限界の両者を考慮することが好ましい。
【0040】
一方では、できるだけ速く警告を発生するために、できるだけ低い閾値を有することが好ましいが、他方では、感知が過度のシステムにおいてトリガされる誤った警告を回避することもできる。好適な実施の形態では、トリフルオロメタンCHF3について閾値0.5%及び/又は一酸化炭素COについての閾値0.2%が満足できる値であることが分かっている。1つ以上の分解物が同時にモニタされる場合、警告の信頼性における更なる増加は、上記閾値のセットの濃度でこれらの物質の検出を相関付けることにより得ることができる。
【0041】
別の好適な実施の形態では、麻酔における患者の一酸化炭素CO中毒の可能性をモニタするために、1つのみの麻酔薬分解物が使用される。トリフルオロメタンCHF3が十分に強いラマン信号を供給し、検出の下限が0.1%以下であることが証明されているので、トリフルオロメタンCHF3のみがモニタされることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるガスモニタの概念図である。
【図2】 多数のガス組成を有するガス混合物の組成の測定例を示す図である。

Claims (5)

  1. 麻酔ガス混合物における麻酔薬分解物の定量的な量を決定する決定手段と、
    前記麻酔ガス混合物における前記麻酔薬分解物の前記決定された定量的な量が所与の閾値を超えたときに警告を与える警告手段と、
    を備える麻酔時の中毒作用を回避するためのシステムであって、
    前記麻酔薬分解物は、前記麻酔ガス混合物における一酸化炭素COの存在のためのインジケータとしてのトリフルオロメタンCHF 3 である、システム。
  2. 前記決定手段は、
    前記麻酔ガス混合物のラマンスペクトルを測定する測定手段と、
    前記測定されたラマンスペクトルと前記麻酔薬分解物の基準スペクトルとを比較することにより、前記麻酔ガス混合物における前記麻酔薬分解物の定量的な量を決定する処理ユニットと、
    を備える請求項1記載のシステム。
  3. 前記麻酔薬分解物は一酸化炭素COである、請求項1又は2記載のシステム。
  4. 呼吸ガスのようなガス混合物における麻酔薬分解物により生じる、麻酔時の一酸化炭素中毒作用を回避するためのシステムであって、
    前記ガス混合物のラマンスペクトルを測定する手段と、
    前記測定されたラマンスペクトルと、トリフルオロメタンCHF3及び/又は一酸化炭素COである前記麻酔剤分解物のうちの少なくとも1つの基準スペクトルとの比較により、前記ガス混合物における前記麻酔剤分解物のうちの少なくとも1つの定量的な量を決定する処理ユニットと、
    前記ガス混合物における前記麻酔薬分解物の前記決定された定量的な量が所与の閾値を超えたときに警告を与える手段と、
    を備えるシステム。
  5. 前記ガス混合物における前記麻酔薬分解物の定量的な量の決定が、ラマン分光光度計により行われる、請求項1又は4記載のシステム
JP2001520172A 1999-08-28 1999-08-28 麻酔時の中毒作用を回避するためのシステム Expired - Fee Related JP4346848B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/EP1999/006348 WO2001015762A1 (en) 1999-08-28 1999-08-28 Avoidance of poisoning effects during anesthesia

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003508131A JP2003508131A (ja) 2003-03-04
JP4346848B2 true JP4346848B2 (ja) 2009-10-21

Family

ID=8167410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001520172A Expired - Fee Related JP4346848B2 (ja) 1999-08-28 1999-08-28 麻酔時の中毒作用を回避するためのシステム

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7002678B1 (ja)
EP (1) EP1212113B1 (ja)
JP (1) JP4346848B2 (ja)
AT (1) ATE293470T1 (ja)
DE (1) DE69924888T2 (ja)
WO (1) WO2001015762A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10230165A1 (de) 2002-07-04 2004-01-15 Ino Therapeutics Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Administration von Kohlenmonoxid
FR2942879B1 (fr) 2009-03-09 2012-10-19 Inst Francais Du Petrole Nouvelle methode de mesure en ligne sur les unites en lit mobile simule ou les unites de separation par distillation et application au controle et regulation desdites unites
DE102013018588B3 (de) * 2013-11-04 2015-02-12 Dräger Safety AG & Co. KGaA Vorrichtung und Verfahren zur Bestimmung des Sättigungsgrades von Atemkalk
DE102017117709A1 (de) * 2017-08-04 2019-02-21 Carl Zeiss Jena Gmbh Musterbasierte spektroskopische Gasqualitätsüberwachung
IT202000027308A1 (it) 2020-11-16 2021-02-16 Sense Square S R L Sistema Raman di monitoraggio della qualità dell'aria (SMR)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2723939C2 (de) * 1977-05-24 1983-01-05 Hans-Jörg Dr.rer.nat. 8520 Erlangen Albrecht Vorrichtung zur Atemgasanalyse
US4784486A (en) * 1987-10-06 1988-11-15 Albion Instruments Multi-channel molecular gas analysis by laser-activated Raman light scattering
EP0557658B1 (en) * 1992-02-24 1997-05-07 Hewlett-Packard Company Raman spectroscopy of respiratory gases
US5733505A (en) * 1995-03-14 1998-03-31 Goldstein; Mark K. Non-regenerating carbon monoxide sensor
US5929981A (en) * 1996-06-18 1999-07-27 Ohmeda Inc. System for monitoring contamination of optical elements in a Raman gas analyzer
JP2001509042A (ja) * 1996-11-25 2001-07-10 アームストロング メディカル リミテッド 麻酔における炭酸ガス吸収剤
DE69800414T2 (de) * 1998-04-21 2001-04-12 Hewlett-Packard Co., Palo Alto Nachweis und Bestimmung von Edelgasen

Also Published As

Publication number Publication date
US7002678B1 (en) 2006-02-21
DE69924888D1 (de) 2005-05-25
EP1212113A1 (en) 2002-06-12
DE69924888T2 (de) 2006-03-09
JP2003508131A (ja) 2003-03-04
ATE293470T1 (de) 2005-05-15
EP1212113B1 (en) 2005-04-20
WO2001015762A1 (en) 2001-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090137055A1 (en) Measuring nitrogen oxides and other gases by ozone formation
CA1087867A (en) Method and apparatus for pulmonary function analysis
US20090270700A1 (en) Non-invasive glucose sensor
JPH0954040A (ja) 呼気中成分の光学的測定方法
US9541497B2 (en) Measurement device and method for analyzing a sample gas by infrared absorption spectroscopy
US6968221B2 (en) Low-cost method and apparatus for non-invasively measuring blood glucose levels
Park et al. Negative effect of methyl bromide fumigation work on the central nervous system
Soubani Noninvasive monitoring of oxygen and carbon dioxide
JP3181863U (ja) ラマン分析器
JPH03500207A (ja) 光又は他の放射を散乱する環境中の希薄成分の濃度を定量的に決定するための分光測光法
AU3144693A (en) Using led harmonic wavelengths for near-infrared quantitative measurements
JP2004508534A (ja) 健康関連の行動修正用のパーソナルコンピュータ息分析装置及びその方法
JP4346848B2 (ja) 麻酔時の中毒作用を回避するためのシステム
US7582873B2 (en) Method and apparatus for detecting the type of anesthetic gas
JP2000028528A (ja) 希ガスの検出及びその決定
EP1226432B1 (en) Differential gas measurement, in particular for breathing-gas analysis
US20080275355A1 (en) Method For Diagnosing An Infectioin Condition
Ross et al. The analysis of oral air using selected ion flow tube mass spectrometry in persons with and without a history of oral malodour
Cavaliere et al. Effects of acute hypoventilation and hyperventilation on exhaled carbon monoxide measurement in healthy volunteers
JPH10142153A (ja) 呼気中成分の光学的測定方法及び装置
US6046453A (en) Agent identification for anesthetic gas monitors using minimum alveolar concentration (MAC) values
WO2007142644A1 (en) Spectroscopic breath profile analysis device and uses thereof for facilitating diagnosis of medical conditions
EP0947825B1 (en) Noble gas detection and determination
Nagarajan et al. Measurement of pulse oximetry, capnography and pH
WO2017168432A1 (en) A non invasive hba1c meter for measuring blood glucose levels in diabetic patients without physical blood sample using nir (near infra red light)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090630

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120724

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130724

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees