JP2003508131A - 麻酔時の中毒作用を回避するためのシステム及び方法 - Google Patents

麻酔時の中毒作用を回避するためのシステム及び方法

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Abstract

(57)【要約】 麻酔時の中毒作用を回避するために、麻酔ガス混合物における麻酔剤分解物、好ましくは、一酸化炭素CO及び/又はトリフルオロメタンCHF3の定量的な量が決定される。麻酔ガス混合物における麻酔薬分解物の決定された定量的な量が所与の閾値を超える場合、警告が与えられる。これは、好ましくは、ガス混合物のラマンスペクトルを測定し、ガス混合物における麻酔薬分解物の定量的な量を決定して、測定されたラマンスペクトルと麻酔薬分解物の基準スペクトルとを比較することにより達成されることによる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の分野] 本発明は、麻酔時の中毒作用に関する。
【0002】 [発明の背景] デスフルラン、アイソフルラン又はエンフルラン剤のうちの1つによる麻酔時
では、患者が一酸化炭素COに不意にさらされる可能性があり、患者が不意に一
酸化炭素中毒になる。Peter B. Berry等による“Severe Carbon Monoxide Poiso
ning during Desflurane Anesthesia” Anesthesiology V90, No2, Feb 1999, P
.613では、この作用による血液中で最高の一酸化炭素COレベルとして、36%
のカルボニルヘモグロビンHbCOを報告している。すなわち、デスフルランに
よる麻酔時間であるほんの15分後に(酸素の代わりに)、一酸化炭素COを過
剰に与えた36%のヘモグロビンが報告されている。
【0003】 循環呼吸系ステムにおいて二酸化炭素CO2の吸収剤として一般に使用される
バラライム又はソーダ石灰と共に使用された麻酔薬の分解は、この一酸化炭素に
さらされることの発端として確認されている。この薬剤の分解は、二酸化炭素C
2吸収剤があまりに乾いている条件下で発生することが分かっている。一酸化
炭素COは、分解物のうちの1つとして確認されている。
【0004】 通常、一酸化炭素COに不意にさらされていることは検出されない。これは、
一酸化炭素COが商業的に入手可能なガスモニタにより確認又は測定されないた
めである。臨床専門家であれば潜在的な問題に気付いているが、早期に認識して
即座に治療するためには、経験及び使用される監視装置の調子についての一貫し
た知識が要求される。
【0005】 B. Berry等により記載された上記ケースでは、一風変わった観察のシーケンス
を通して検出が行われている。第1に、100%の酸素の新鮮なガス流にも拘ら
ず、患者の酸素飽和が93%に減少される。第2に、ガス分析装置が薬品自動識
別モードに設定され、デスフルランが使用されているにも拘らず、「エンフルラ
ン」に突如スイッチされる。その時にのみ、臨床専門家は、二酸化炭素CO2
収体の乾燥から一酸化炭素COの中毒を感じる。カルボニルヘモグロビンHbC
Oについての血液分析は、臨床専門家が感じたことを確認する。
【0006】 一酸化炭素COによる中毒は、酸素の結合に競合して、ヘモグロビンに対する
この分子の強い結合を通して生じる。一酸化炭素COに対するヘモグロビンの親
和性は、酸素に対するよりも300倍強い。したがって、血液中でのCOHbレ
ベルを決定するCOにさらされる量が問題である。
【0007】 Harrison N等によるAnesthesia, Vol.51, p1037-1040(1996)では、1時間に0
.1%の一酸化炭素COレベルは、約30%のCOHbレベルを与え、厳しい毒
性であることを適度に証明する。Peter B等により報告されたケースでは、測定
されたCOHbレベルは、麻酔時間の15分後に36%である。報告されたケー
スでは、吸収されたガス流におけるCO濃度は、0.5%のオーダのものでなけ
ればならないと結論することができる。
【0008】 麻酔環境において利用されるガス分析装置は、吸収体測定によるガス検出に基
づいている。主として、赤外線(スペクトル)領域が使用される。上記報告され
たケースでは、ガス分析装置の異常な振る舞いは、別の分解物であるトリフルオ
ロメタンCHF3とエンフルランとの間の赤外線吸収スペクトルの類似性により
説明され、麻酔薬の誤った認識を導く。
【0009】 “Severe Intraoperative CO Poisoning”,Anesthesiology V90, No.2. Feb 1
999では、Harvey J. Woehlckにより、特に、朝又は頻繁に使用されない麻酔装置
の場合に、非常に多くの患者が検出されない一酸化炭素レベルにさらされる危険
があることが推定されている。また、新鮮な(乾燥した)ガスの速い流れにより
、二酸化炭素CO2吸収体が乾燥し、薬剤分子を分解し始める可能性を高める。
【0010】 上述した問題を完全に回避するためには、二酸化炭素吸収剤(Harvey J. Woeh
lck等による“Reduction in the incidence of Carbon Monoxide Exposure in H
umans Undergoing General Anesthesia”,Anesthesiology V87, No2, Aug1997,
p228参照)の交換の慣例に関する厳密な訓練が要求される。
【0011】 しかし、交換の慣例に関するこの厳密な訓練は実行することが難しいため、一
酸化炭素COガスを容易且つ明確に識別することが望ましい。しかし、臨床にお
いて現在使用されているガスモニタは、一酸化炭素COを検出することが不可能
であり、呼吸ガス混合物における一酸化炭素COの存在を不確定に反応するのみ
であり、概して誤った情報をユーザに提供してしまう。
【0012】 [発明の概要] したがって、本発明の目的は、麻酔時の中毒作用を回避することにある。この
目的は、独立な請求項により解決される。好適な実施の形態は、従属する請求項
により示される。
【0013】 本発明によれば、呼吸作用ガスにおける一酸化炭素の濃度は、実質的に連続な
モニタプロセスにおいて直接的及び/又は間接的に測定される。モニタされる濃
度が1つ以上の所与の閾値を超えるときに警告が与えられる。したがって、いず
れかの危害が患者に加わる前に、臨床要員が二酸化炭素CO2吸収剤を置き換え
ることができるように、タイムリーな警告を発することができる。
【0014】 呼吸作用ガスにおける一酸化炭素CO濃度を間接的にモニタすることは、一酸
化炭素CO以外の麻酔薬分解プロセスの副産物を測定することにより適用される
。好ましくは、一酸化炭素COよりも非常に低い程度に人体に吸収され、したが
って、一酸化炭素COよりも容易に検出されるものとして、上記副産物が選択さ
れる。このように、COの存在のインジケータとして、この副産物が使用される
。好ましくは、トリフルオロメタンCHF3がかかるインジケータとして採用さ
れる。トリフルオロメタンCHF3は、ラマン分光器又は赤外線分光器を使用し
て検出することができる。
【0015】 生理学的に比較的無害のトリフルオロメタンCHF3は、危害を与える一酸化
炭素COの存在について、優れた指標を提供する。一酸化炭素COは、現実には
肺により血液に「吸収される」ので、呼吸循環における一酸化炭素COの濃度は
、通常比較的低いままである。
【0016】 一酸化炭素COとは対照的に、トリフルオロメタンCHF3の濃度は、呼吸作
用において累積される。これは、トリフルオロメタンCHF3は、通常結合され
ているか、又は一酸化炭素よりも非常に低い程度に人体に吸収されるためである
。したがって、呼吸循環におけるトリフルオロメタンCHF3の濃度は、一酸化
炭素COの濃度よりも通常より高く、したがって、非常に容易に検出することが
できる。
【0017】 一酸化炭素CO及び/又はトリフルオロメタンCHF3のような他の分解物は
、一酸化炭素COの存在についてのインジケータとして使用することができる。
このような呼吸ガスにおける麻酔薬分解物の存在を直接検出するために、呼吸ガ
スにおける一酸化炭素COの濃度の直接的なモニタは、ラマン分光器を使用して
適用される。
【0018】 本発明は、好ましくは、気体分析プロセスのためにラマン散乱を適用する。一
般に、気体検出は、光学的吸収の使用又は光の散乱の使用のいずれかにより達成
される。光の散乱は、原子及び分子の周囲の電子雲の電子分極性の結果として生
じる。殆どの照射フォトンは、レイリー散乱として知られるプロセスにおける周
波数の変化がない状態で、サンプルにより散乱される。レイリー散乱は、原子と
同様に分子から発生する。
【0019】 しかし、小さな確率で、散乱フォトンは、周波数f0+/−f1(f0は、照射
フォトンの周波数、f1は、分子振動の周波数)を有する。このプロセスは、ラ
マン散乱と呼ばれる。散乱されたフォトンの変態は、分子の振動又は回転動作か
らエネルギーを得るか、又はエネルギーを失うかの何れかである照射フォトンか
ら生じる。(温度に依存して)多数の異なる回転及び振動状態において、複雑な
分子が存在するため、f1は多くの異なる値を取り得る。結果的に、ラマン活性
ガスのラマンスペクトルは、多数の散乱ラインから構成される。酸素O2又は窒
素N2の様な簡単な2原子分子は、たった1つのラマンラインを有する。
【0020】 周波数f0+/−f1での放射の観察を拡張するために、照射ビームに対して垂
直方向に散乱放射線が観察される。強い照射強度を提供して、(回転の変化によ
る)周波数f1が小さいラインの観察を可能にするために、ラマン分光器のソー
スは、単色の可視レーザとして通常選択される。次いで、散乱放射線は、光電子
倍増管又は別の適切な光検出器を有する散乱光学的モノクロメータの使用により
分析することができる。
【0021】 ラマン分光器を使用したガス分析装置は、様々なラマン活性ガスに対して検量
することができる。ラマン活性ガスのスペクトル“fingerprint”は、非常に複
雑なガス混合物であってもその組成を識別することができる。それぞれの組成ガ
スによるスペクトルの寄与である相対的な強度は、ガスを定量化するために使用
される。
【0022】 本発明の好適な実施の形態では、ラマン分光器を使用したガス分析器は、トリ
フルオロメタンCHF3、一酸化炭素CO、又は通常有効な呼吸又は麻酔ガス以
外の他の関心のある種類のような1つ以上の麻酔薬分解物に対して検量する。本
明細書では、検量(calibration)とは、それぞれのラマン活性ガスの基準スペ
クトルが記憶され、それぞれのラマン活性ガスを検出するために使用されること
を意味する。ラマンガスモニタが所与の閾値を超える望まない種の量を検出する
とすぐに警告サインが生成され、たとえば臨床士に警告し、問題の発端及び性質
に関する直接且つ明確な情報を与える。
【0023】 1実施の形態では、(直接の)一酸化炭素検出及びモニタは、一酸化炭素CO
中毒を妨げる警告信号を発生するために適用される。別の実施の形態では、トリ
フルオロメタンCHF3混合物のようないずれか他の分解物の検出が採用される
。トリフルオロメタンCHF3は、非常に強いラマン信号を与え、検出の下限は
0.1%以下であることが証明されている。吸込んだガスが非常に有効に一酸化
炭素COから消滅し、トリフルオロメタンCHF3が呼吸範囲に滞在して高濃度
へと急速に濃縮されるように、一酸化炭素COは、ヘモグロビンと強力に結合さ
れている。したがって、トリフルオロメタンCHF3は、一酸化炭素COの存在
についての非常に良好なインジケータガスを表す。
【0024】 本発明の好適な実施の形態では、可視スペクトル領域においてレーザ源を使用
して、ラマンスペクトルを励起するためにラマンガス分析装置が採用される。ラ
マンガス分析装置は、分光器をさらに備えており、好ましくは励起波長から約2
00nmのスペクトルレンジにおけるラマンライン測定する。このガス分析装置は
、ラマン活性ガスについて、純サンプル(又は希薄にされた混合物)にラマン測
定セルをさらすことにより、検量することができる。この純サンプルは、ラマン
活性ガスを含み、それぞれのラマンスペクトルを検量されたスペクトルとして記
録するものである。このようにして、分析装置は、一酸化炭素CO及び/又はト
リフルオロメタンCHF3について、更には、ユーザに関心のある他の呼吸及び
麻酔ガスについて検量することができる。
【0025】 警告するアルゴリズムは、臨床使用の間での呼吸ガス流における一酸化炭素C
O及び/又はトリフルオロメタンCHF3の検出により、好ましくはトリガされ
て実現される。この警告は、患者の一酸化炭素CO中毒を回避するために、CO 2 吸収剤のチェック、及び新鮮な吸収剤へのその即座の交換をユーザに示す。
【0026】 本発明によるガスモニタは、一酸化炭素CO中毒の可能性に関する早期の警告
を提供し、記載された分解プロセスによる不意の一酸化炭素CO中毒を信頼性高
く回避することを可能にする。相互使用的な一酸化炭素CO中毒からの真の罹病
についての医学的文献における大きな不確かさが存在するが、心臓、頭蓋又は脊
椎手術を受ける患者における数パーセントのカルボニルヘモグロビンCOHbの
適切なレベルは、深刻な酸素欠乏を引き起こす可能性がある。酸素欠乏が長引く
と、神経障害となる。
【0027】 麻酔薬分解物を決定するための更なる可能性は、一酸化炭素CO及び/又はト
リフルオロメタンCHF3の検出について、赤外線吸収分光器を使用することで
ある。しかし、関心のある種の赤外線吸収帯域のより大きな幅及びオーバラップ
は、識別タスクを複雑なものにする。現在入手可能な医療ガス分析装置は、追加
の光学フィルタにフィットしなければならず、アルゴリズムは、これに応じて変
更されなければならない。この両者のための労力は非常に高価である。
【0028】 本発明の他の目的及び多くの付随する利点は、添付図面と共に以下の発明の実
施の形態を参照することにより容易に理解され、また良好に理解される。
【0029】 [発明の実施の形態] 図1は、本発明によるガスモニタ10の概念図を示している。呼吸作用ガスの
ようなガス混合物によるガス流20は、サンプルセル30を通して向けられる。
入射光ビーム40は、たとえば、レーザ源からのものであり、サンプルセル30
において散乱され、散乱光50は、スペクトログラフ60により受けられる。こ
のスペクトログラフ60は、ガス流20におけるガス混合物の組成を決定するた
めに処理ユニット70にさらに結合されている。
【0030】 処理ユニット70は、強度のような、光ビーム40に関する情報を受けるため
に光ビーム40のビーム源に好ましくはさらに結合される。処理ユニット70は
、サンプルセル内の圧力及び温度に関する情報を受けるためのサンプルセル30
内の圧力決定手段(図示せず)及び温度センサ(図示せず)に好ましくはさらに
結合される。
【0031】 第1ステップでは、ガスモニタ10のスペクトログラフ60は、ガス混合物の
ラマンスペクトルを測定する。第2ステップでは、処理ユニット70は、測定さ
れたラマンスペクトルと、記憶されている麻酔物分解物の基準スペクトルとを比
較することにより、ガス流20のガス混合物における1つ以上の麻酔薬分解物の
定量的な量を決定する。それぞれの基準スペクトルは、公知の条件下で決定され
た、高純度ガス成分についてのラマンスペクトルを一般的に表している。この公
知条件とは、たとえば、サンプルセル30内での圧力及び温度、並びに入射光ビ
ームの40の強度である。
【0032】 したがって、基準スペクトルは、定義されたガス混合物を既に表して適用する
ことができる。測定されたスペクトルのそれぞれの基準スペクトルに対する割合
は、ガス混合物における(基準スペクトルにより表される)個々のガス成分の割
合という直接の測度を提供する。個々のガス成分に対する測定されたスペクトル
におけるピークの割当ては、当該技術分野において公知として行うことができる
。これは、たとえば、ピークでの波長と、個々のガス成分の基準スペクトルの波
長との比較により行うことができる。
【0033】 測定されたラマンスペクトルと基準ラマンスペクトルとの比較は、スペクトロ
グラフのそれぞれの波長チャンネルについての振幅(強度)の割合を決定するこ
とにより達成されることが好ましい。しかし、たとえば、ピーク領域等による他
の比較方法を適用することができる。
【0034】 ある個々のガス成分1つ以上のラマンラインを表す場合では、全てのラインが
実質的に一様に減衰されることが好ましい。これにより、本発明のために、ガス
混合物における個々のガスの割合を決定するために、それぞれのガス成分につい
て1つのみのラマンラインを評価することで通常十分である。波長の位置及び強
度を有する基準スペクトルは、前の測定値により決定されることが好ましく、検
量マトリクスに記憶することができる。
【0035】 実際の測定条件が基準スペクトルの測定条件からはなれる場合、たとえば、公
知のアルゴリズムを使用して、圧力、温度及び光強度変化について、測定された
スペクトルが補正されなければならない。
【0036】 図2は、多数のガス組成を有するガス混合物の組成に関する測定条件の例を示
している。スペクトログラフ60は、ガス混合物のラマンスペクトル100を測
定する。複数のラマンラインの波長位置及び強度は、様々なガス組成について、
複数の個々の基準スペクトル110A,...,110Zを有する検量マトリク
ス110に記憶される。
【0037】 ガス混合物の測定されたスペクトル100は、検量マトリクス110の基準ス
ペクトル110A,...,110Bのそれぞれと比較される。基準スペクトル
110A,110B及び110Zから測定されたスペクトル100へのピークレ
ベルの割合は、ガス混合物における個々の成分についての直接的な測度を提供す
る。
【0038】 図2の例では、波長及び測定されたピークの特性は、窒素N2、酸素O2、トリ
フルオロメタンCHF3及び一酸化炭素COに対して説明している。この例では
、ピークN2は、基準スペクトル110Aにおいて、窒素N2について基準ピーク
の77%を表しており、ピークO2は、基準スペクトル110Bにおいて、酸素
2について基準ピークの21%を表しており、(スペクトル100における左
右両端に対する)ピークCHF3の両者は、基準スペクトル110Zにおいて、
トリフルオロメタンCHF3について基準ピークの1%を表している。ピークC
Oは、一酸化炭素について(110では図示せず)、基準ピークの約0.5%を
表している。したがって、測定されたスペクトル100のガス成分は、窒素N2
が77%、酸素O2が21%、トリフルオロメタンCHF3が1%、及び一酸化炭
素COが0.5%である。
【0039】 ガス混合物における1つ以上の麻酔薬分解物の決定された定量的な量が、それ
ぞれの分解物についての所与の閾値を超える場合、第3ステップにおいて警告が
与えられる。分解物の検出のための適切な閾値の決定は、測定システムの特定の
形態に勿論依存している。一酸化炭素CO中毒の1つの危険な観点は、血液のヘ
モグロビンに堆積されるドーズであるので(ドーズは、露出時間により乗じられ
る濃度である)、閾値の最適化は、検出時間に関連するシステムの統合時間と共
に、分解物についての検出限界の両者を考慮することが好ましい。
【0040】 一方では、できるだけ速く警告を発生するために、できるだけ低い閾値を有す
ることが好ましいが、他方では、感知が過度のシステムにおいてトリガされる誤
った警告を回避することもできる。好適な実施の形態では、トリフルオロメタン
CHF3について閾値0.5%及び/又は一酸化炭素COについての閾値0.2
%が満足できる値であることが分かっている。1つ以上の分解物が同時にモニタ
される場合、警告の信頼性における更なる増加は、上記閾値のセットの濃度でこ
れらの物質の検出を相関付けることにより得ることができる。
【0041】 別の好適な実施の形態では、麻酔における患者の一酸化炭素CO中毒の可能性
をモニタするために、1つのみの麻酔薬分解物が使用される。トリフルオロメタ
ンCHF3が十分に強いラマン信号を供給し、検出の下限が0.1%以下である
ことが証明されているので、トリフルオロメタンCHF3のみがモニタされるこ
とが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるガスモニタの概念図である。
【図2】 多数のガス組成を有するガス混合物の組成の測定例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G043 AA01 BA13 CA01 EA03 JA04 KA09 LA01 NA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麻酔時の中毒作用を回避するためのシステムであって、 麻酔ガス混合物における麻酔薬分解物の定量的な量を決定する決定手段と、 前記麻酔ガス混合物における前記麻酔薬分解物の前記決定された定量的な量が
    所与の閾値を超えたときに警告を与える警告手段と、 を備えるシステム。
  2. 【請求項2】 前記決定手段は、 前記麻酔ガス混合物のラマンスペクトルを測定する測定手段と、 前記測定されたラマンスペクトルと前記麻酔薬分解物の基準スペクトルとを比
    較することにより、前記麻酔ガス混合物における前記麻酔薬分解物の定量的な量
    を決定する処理ユニットと、 を備える請求項1記載のシステム。
  3. 【請求項3】 前記麻酔薬分解物は一酸化炭素COである、 請求項1又は2記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記麻酔薬分解物は、好ましくは、前記麻酔ガス混合物にお
    ける一酸化炭素COの存在のためのインジケータとしてのトリフルオロメタンC
    HF3である、 請求項1乃至3のいずれか記載のシステム。
  5. 【請求項5】 呼吸ガスのようなガス混合物における麻酔薬分解物により生
    じる、麻酔時の一酸化炭素中毒作用を回避するためのシステムであって、 前記ガス混合物のラマンスペクトルを測定する手段と、 前記測定されたラマンスペクトルと、好ましくはトリフルオロメタンCHF3
    及び/又は一酸化炭素COである前記麻酔剤分解物のうちの少なくとも1つの基
    準スペクトルとの比較により、前記ガス混合物における前記麻酔剤分解物のうち
    の少なくとも1つの定量的な量を決定する処理ユニットと、 前記ガス混合物における前記麻酔薬分解物の前記決定された定量的な量が所与
    の閾値を超えたときに警告を与える手段と、 を備えるシステム。
  6. 【請求項6】 麻酔時の中毒作用を回避するための方法であって、 (a)麻酔ガス混合物における、好ましくは一酸化炭素CO及び/又はトリフ
    ルオロメタンCHF3である麻酔薬分解物の定量的な量を決定するステップと、 (b)前記麻酔ガス混合物における前記麻酔薬分解物の前記決定された定量的
    な量が所与の閾値を超えたときに警告を与えるステップと、 を備える方法。
  7. 【請求項7】 前記決定するステップは、 前記麻酔ガス混合物のラマンスペクトルを測定するステップと、 前記測定されたラマンスペクトルと前記麻酔薬分解物の基準スペクトルとを比
    較することにより、前記麻酔ガス混合物における前記麻酔薬分解物の定量的な量
    を決定するステップと、 を備える請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 ガス混合物における麻酔薬分解物の定量的な量を決定するた
    めのラマン分光光度計の使用方法。
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