JP4346577B2 - 貯油装置 - Google Patents

Description

本発明は貯油装置に関するものであり、貯油装置は、ボールねじ又はリニアガイドウェーなどのリニア伝動装置に応用され、リニア伝動装置の潤滑油の貯油量を増加することにより、リニア伝動装置をモジュール化にすることが可能になり、且つ潤滑効果も向上になるためのものである。

従来のボールねじ又はリニアガイドウェーなどのリニア伝動装置は、内部の転がり体の潤滑状態を常時に良くするために、潤滑システムが設けてあり、前記潤滑システムは、潤滑油を貯蔵する機能を有しないものと、潤滑油を貯蔵する機能を有するものとがある。

潤滑システムが潤滑油を貯蔵する機能を有しないものである場合には、オイル供給用チューブを設置して使用者が定期に潤滑油を注入することが必要であるので、設備製造コストが増加すると共に、使用も不便になり、且つ注油作業を忘れた又はオイル供給用チューブが故障になった場合には、リニア伝動装置が損壊になることがよくあった。だから、リニア伝動装置の潤滑システムは、潤滑油を貯蔵する機能を有するものを採用することが多くなり、リニア伝動装置に潤滑油を注入しなくても、リニア伝動装置が長時期に使用できる。

しかしながら、従来の潤滑システムの貯油装置はおおざっぱに分けると２種類ある。その一つは、リニアガイドウェーのブロック内に、又はボールねじのナット内に、潤滑油を貯蔵するための貯油空間を設け、このような構造によれば、部品を別に増加することが必要ないが、注油孔を加工することが必要であり、且つ貯油空間も大きくない。その二つは、リニアガイドウェーのブロックの外部に、又はボールねじのナットの外部に、潤滑油を貯蔵するための貯油空間を設け、このような構造によれば、注油孔を加工することが必要なく、且つ貯油空間の大きさも制限されないが、貯油装置がブロックの外部に、又はナットの外部に設置されたので、潤滑油が受動的にブロックの内部に、又はナットの内部に流入するので、この構造によれば、設置箇所や、運動方向又は運動角度の違うことにより、潤滑油の供給が不均一になることがよくあった。

上記欠点を解決するためになされた本願の発明は、ボールねじのナットに設置され、円弧状を呈する貯油装置本体の内部には潤滑油を貯蔵するための貯油空間が設けてあり、且つ貯油空間内の潤滑油を流出するための注油構造が設けてある貯油装置において、前記貯油装置本体の貯油空間内には、貯油空間内の潤滑油に圧力を加えて搾り出して流出させ、前記ナット内の潤滑油の油量を持続的に補充するための弾性体が設けてあり、外ねじを形成したオイル通路用ボルトによって、前記貯油装置本体をナットに固定し、オイル通路用ボルトは潤滑油路を形成するための中心孔とサイド開口とが設けてあり、前記貯油空間内の潤滑油を前記ナット内に補充可能に構成したことを特徴とする、貯油装置であることを要旨としている。

本願の発明では、リニアガイドウェーのブロック・アセンブリに設置され、貯油装置本体の内部には潤滑油を貯蔵するための貯油空間が設けてあり、且つ貯油空間内の潤滑油を流出するための注油構造が設けてある貯油装置において、前記貯油装置本体の貯油空間内には、貯油空間内の潤滑油に圧力を加えてを搾り出して流出させ、前記ナット内の潤滑油の油量を持続的に補充するための弾性体が設けてあり、外ねじを形成したオイル通路用ボルトによって、前記貯油装置本体をナットに固定し、オイル通路用ボルトは潤滑油路を形成するための中心孔とサイド開口とが設けてあり、前記貯油空間内の潤滑油を前記ナット内に補充可能に構成したことを特徴とする、貯油装置であることを要旨としている。

本願の発明では、貯油空間内の潤滑油に圧力を加えるために、前記貯油空間内に前記弾性体を予めに変形（圧縮変形又は膨張変形）させて設けたことを特徴とする請求項１に記載の貯油装置であることを要旨としている。

本願の発明では、前記貯油空間内の弾性体は伸縮（膨張又は弾性収縮）自在な貯油袋であり、前記貯油袋の圧力によって潤滑油が搾り出されることを特徴とする請求項１に記載の貯油装置であることを要旨としている。

本願の発明では、前記貯油空間内の弾性体はバネとプラグの組合であり、前記バネの弾力によってプラグが潤滑油を搾り出すことを特徴とする、請求項１に記載の貯油装置であることを要旨としている。

本発明に係る貯油装置によれば、リニア伝動装置をモジュール化にすることが可能になり、且つ潤滑効果も向上になる。

以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。

図１は本発明に係る貯油装置がボールねじに応用されることを示す概略図であり、前記ボールねじは、ねじ軸１０と、ナット２０とから構成されたものであり、前記ナット２０の内部の転がり体の転がりにより、ねじ軸１０とナット２０は相対に運動することができる。本実施例では、貯油装置３０がナット２０の端面に設置され、前記貯油装置３０はオイル通路用ボルト４０によってナット２０に固定される。

図２は図１における貯油装置の実施例１の断面図であり、前記貯油装置３０の貯油装置本体３５の内部には潤滑油を貯蔵するための貯油空間３１が設けてあり、前記貯油本体３５には潤滑油を外側へ流出するためのオイル通過孔３３が開設してあり、本実施例では、貯油装置３０の貯油空間３１内の弾性体はバネ３２とプラグ３４の組合であり、前記バネ３２の弾力によってプラグ３４が潤滑油を搾り出し、これにより、貯油装置３０は貯油空間３１内の潤滑油を搾り出して潤滑箇所を持続的に潤滑する。

図３は図１における貯油装置の実施例２の断面図であり、図４は図１における貯油装置の実施例３の断面図である。この二つの実施例では、潤滑油が貯油本体３５の貯油空間３１内の貯油袋（３１１又は３１２）の内部に貯蔵され、且つ前記貯油本体３５には貯油袋（３１１又は３１２）の内部に貯蔵された潤滑油を外側へ流出するためのオイル通過孔３３が開設してあり、図３に示す貯油袋３１１は伸縮自在なものであり、貯油袋３１１の収縮圧力によって潤滑油が搾り出され、なお、図４に示す貯油袋３１２は伸縮できないものであり、バネ３２の弾力によって貯油袋３１２内に貯蔵された潤滑油が搾り出される。

図５は、図１における貯油装置のオイル通路用ボルトの斜視図であり、図６は図１における貯油装置の注油構造を示す概略図である。オイル通路用ボルト４０には、締結するためのボルトヘッド４１と外ねじ４２とが設けてあり、且つ潤滑油が通過する潤滑油路を形成するための中心孔４３とサイド開口４４とが設けてあり、前記ボルトヘッド４１にはサイド開口４４と同じ角度に位置し潤滑油路の開閉を表示するための番号マークが設けてあり、工具が合い溝４１２に嵌合すると前記ボルトヘッド４１を回転することができる。なお、貯油装置３０の注油構造は、貯油本体３５のオイル通過孔３３と、オイル通路用ボルト４０とから構成されたものであり、前記オイル通過孔３３には貯油本体３５の貯油空間３１を外部と連通するためのサイド開口が開設してあり、オイル通過孔３３にオイル通路用ボルト４０がねじ込まれ、図６Ａに示すように、オイル通路用ボルト４０により、オイル通路用ボルト４０のサイド開口４４をオイル通過孔３３のサイド開口に合って油路を閉鎖し、油路を開けようとする場合には、図６Ｂに示すように、前記ボルトヘッド４１の角度を調整することにより、オイル通路用ボルト４０のサイド開口４４をオイル通過孔３３のサイド開口に合せれば済む。だから、本実施例に係る貯油装置の注油構造は、締結機能を有すると共に、油路を開閉する機能もある。

図７は本発明に係る貯油装置がリニアガイドウェーに応用されることを示す概略図であり、レール５０では、ブロック６０とエンドカバー７０とから構成されたブロック・アセンブリーが摺動自在に設けてあり、前記ブロック・アセンブリーの内部の転がり体の転がりにより、ブロック・アセンブリーとレール５０は相対に運動することができる。本実施例では、貯油装置８０がリニアガイドウェーのブロック・アセンブリーに設置されている。

図８は図７における貯油装置の実施例１の断面図であり、前記貯油装置８０の貯油本体８１の内部には潤滑油を貯蔵するための貯油空間８２が設けてあり、前記貯油本体８１には潤滑油を外側へ流出するための注油部８１１が設けてあり、前記注油部８１１には貯油装置８０をブロック・アセンブリーに固定するための環状突起８１２が設けてあり、本実施例では、貯油装置８０の貯油空間８２内の弾性体はバネ８３とプラグ８４の組合であり、前記バネ８３の弾力によってプラグ８４が潤滑油を搾り出し、これにより、貯油装置８０は貯油空間８２内の潤滑油を主動に搾り出して潤滑箇所を持続に潤滑する。

図９は図７における貯油装置の実施例２の断面図であり、図１０は図７における貯油装置の実施例３の断面図である。この二つの実施例では、潤滑油が貯油本体８１の貯油空間８２内の貯油袋（８２１又は８２２）の内部に貯蔵され、且つ前記貯油本体８１には貯油袋（８２１又は８２２）の内部に貯蔵された潤滑油を外側へ流出するための注油部８１１と環状突起８１２が設けてあり、これにより、貯油空間８２内の貯油袋（８２１又は８２２）内に貯蔵された潤滑油が流出でき、且つ貯油装置８０がブロック・アセンブリーに固定し、図９に示す貯油袋８２１は伸縮自在なものであり、貯油袋８２１の収縮圧力によって潤滑油が搾り出され、なお、図１０に示す貯油袋８２２は伸縮できないものであり、バネ８３の弾力によって貯油袋８２２内に貯蔵された潤滑油が搾り出され潤滑箇所を持続に潤滑する。

本発明に係る貯油装置がボールねじに応用されることを示す概略図である。 図１における貯油装置の実施例１の断面図である。 図１における貯油装置の実施例２の断面図である。 図１における貯油装置の実施例３の断面図である。 図１における貯油装置のオイル通路用ボルトの斜視図である。 図１における貯油装置の注油構造を示す概略図である。 図１における貯油装置の注油構造を示す概略図である。 本発明に係る貯油装置がリニアガイドウェーに応用されることを示す概略図である。 図７における貯油装置の実施例１の断面図である。 図７における貯油装置の実施例２の断面図である。 図７における貯油装置の実施例３の断面図である。

符号の説明

１０ ねじ軸 ２０ ナット
３０ 貯油装置 ３１ 貯油空間
３１１ 貯油袋 ３１２ 貯油袋
３２ バネ ３３ オイル通過孔
３４ プラグ ３５ 貯油本体
４０ オイル通路用ボルト ４１ ボルトヘッド
４１１ 番号マーク ４２１ 合い溝
４２ 外ねじ ４３ 中心孔
４４ サイド開口 ５０ レール
６０ ブロック ７０ エンドカバー
８０ 貯油装置 ８１ 貯油本体
８１１ 注油部 ８１２ 環状突起
８２ 貯油空間 ８２１ 貯油袋
８２２ 貯油袋 ８３ バネ
８４ プラグ

Claims (4)

1. ボールねじのナットに設置され、円弧状を呈する貯油装置本体の内部には潤滑油を貯蔵するための貯油空間が設けてあり、且つ貯油空間内の潤滑油を流出するための注油構造が設けてある貯油装置において、
   前記貯油装置本体の貯油空間内には、貯油空間内の潤滑油に圧力を加えて搾り出して流出させ、前記ナット内の潤滑油の油量を持続的に補充するための弾性体が設けてあり、
   外ねじを形成したオイル通路用ボルトによって、前記貯油装置本体をナットに固定し、
   オイル通路用ボルトは潤滑油路を形成するための中心孔とサイド開口とが設けてあり、前記貯油空間内の潤滑油を前記ナット内に補充可能に構成したことを特徴とする、
   貯油装置。
2. 貯油空間内の潤滑油に圧力を加えるために、前記貯油空間内に前記弾性体を予めに変形させて設けたことを特徴とする、請求項１に記載の貯油装置。
3. 前記貯油空間内の弾性体は伸縮自在な貯油袋であり、前記貯油袋の圧力によって潤滑油が搾り出されることを特徴とする、請求項１に記載の貯油装置。
4. 前記貯油空間内の弾性体はバネとプラグの組合であり、前記バネの弾力によってプラグが潤滑油を搾り出すことを特徴とする、請求項１に記載の貯油装置。

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