JP4346503B2 - 紙料供給装置 - Google Patents
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Description
そうした古紙や損紙などの紙料について資源サイクルを行うために紙料スラリを作るパルパーは、これまで容器内に水と薬剤を混合した溶液と紙料を投入し、一定期間混合撹拌して離解が完了した後、排出口を開放して紙料スラリを全量取り出す、いわゆるバッチ式のものが実用化されていた。しかし、バッチ式のパルパーはロスタイムが多く操業性が良くないため、最近では紙料スラリを連続して取り出せる連続式のパルパーが要求され、種々提案されている。
しかし、圧縮梱包されたベールを破砕する破砕機はベールが回転刃に噛み込んだままで運転を停止させてしまうと、再度運転する場合に非常に大きな動力が必要になる。従って、運転を再開する際には電力消費が大きくなったり、最悪の場合には噛み込みが強くて回転刃が回らなくなってしまうおそれがある。そのため従来は、破砕機は連続的に運転しなければならないが、そうすると適時に適量の破砕済紙料を縦型円筒容器内に供給するのが難しかった。
また、本発明に係る紙料供給装置は、前記破砕機が、その回転刃をインバータモータによって回転させるものであることを特徴とする。
また、本発明に係る紙料供給装置は、前記掻取器は、その下側が前記コンベアの搬送方向とは反対側に回転するようにしたローラであることを特徴とする。
また、本発明に係る紙料供給装置は、前記コンベアが、前記破砕機から縦型円筒容器にかけて高くなるように傾斜をつけて配置されたものであることを特徴とする。
そして、本発明では、例えば縦型円筒容器内の液面高さについて上変換点と下変換点とが設定され、制御装置が、液面が上変換点に達したことを検出した場合には、コンベアの搬送速度を落として破砕済紙料の投入量を減らし、液面が下変換点に達したことを検出した場合には、コンベアの搬送速度を上げて破砕済紙料の投入量を増加させる。
一方、縦型円筒容器10の底部には取出口13へ紙料スラリを取り出すためのスクリューフィーダ19が設けられている。このスクリューフィーダ19は、モータ20の回転速度を制御することによって紙料スラリの吐出量を調整できるようになっている。そして、そのスクリューフィーダ19の先には、縦型円筒容器10から吐出された紙料スラリの異物を除去するためのセパレータ23が設けられている。
縦型円筒容器10内の液面調整は、上限値L1と下限値L2とをそれぞれ超えない範囲で行われる。そのため、上限値L1と下限値L2との間には上変換点L3と下変換点L4とが設定され、この値を基準に破砕機30やコンベア40の駆動制御が行われる。
紙料供給装置は、縦型円筒容器10内の溶液の量に対する破砕済紙料51の割合が適量になるようにしたものである。具体的には、縦型円筒容器10内の液面高さに応じ、破砕機30から放出される破砕済紙料51の量と、コンベア40による破砕済紙料51の移送速度を調整することとしたものである。特に本実施形態では、コンベア40上の破砕済紙料51の分布が均等になるようにしている。
本実施形態の連続式パルパー1は、底部に形成された縦型円筒容器10の取出口13から所定濃度の紙料スラリが連続して吐出される。そして、紙料スラリの吐出によって縦型円筒容器10内部の溶液と破砕済紙料51が減少するため、吐出量に応じて溶液や破砕済紙料51が適宜供給され、縦型円筒容器10内の液面が常に一定の高さ範囲で変動するようにして運転される。すなわち、縦型円筒容器10内の液面の高さが図2示す上限値L1と下限値L2との間を上下するようにして紙料スラリが作られていく。
連続式パルパー1では、縦型円筒容器10内には溶液が入れられ、そこにコンベア40から破砕済紙料51が投入される。液面レベルセンサ45は、縦型円筒容器10内の液面を計測し、その計測信号が制御装置46へ逐次送られている。液面レベルセンサ45からの計測信号を受け取った制御装置46では、縦型円筒容器10内の液面変化が確認される。そして、液面が上変換点L3にまで達すると、液面が下がるように破砕済紙料51の投入量を減少させ、逆に液面が下変換点L4まで下がると破砕紙料51の投入量を増加させるように、コンベア40及び破砕機30の駆動調整が行われる。
そこで次に、液面レベルセンサ45からの計測信号によって液面が下変換点L4まで下がったことが制御装置46で検出されると、制御装置46からコンベア40の可変速電動機42へ高速駆動信号が送られ、同時に破砕機30のインバータ装置36にも高速駆動信号が送られる。
なお、縦型円筒容器10への溶液の供給は、破砕済紙料51の投入に応じて行われる。また、仮に縦型円筒容器10内の液面が上限値L1を越えてしまったり、下限値L2を下回ったりした場合には、連続式パルパー1の駆動停止の他、溶液の供給や破砕済紙料51の投入も停止させる。
更に、破砕機30の回転刃33,33を回転させる駆動手段としてインバータモータを使用したことにより、適切な回転速度で回転刃33,33を回転させることで、適量の破砕済紙料51を破砕して連続式パルパー1へ供給することができた。
紙料供給装置は、連続式パルパー1の縦型円筒容器10と破砕機30との間にはコンベア40が配置され、破砕機30から放出されてコンベア40上に搭載された破砕済紙料51が縦型円筒容器10の供給口12へと送られるようになっている。
制御装置46には、液面レベルセンサ45の計測信号に基づいて縦型円筒容器10内の液面高さを調節すべく、コンベア40の搬送速度を調節する液面制御プログラムが格納されている。すなわち、本実施形態でも縦型円筒容器10内の液面調整を、上限値L1と下限値L2との間を超えない範囲で行い、それぞれに上変換値L3と下変換値L4とが設定され、この値を基準にコンベア40の駆動調整が行われる。
そして、破砕機30から放出された破砕済紙料51はベルト41上に積み上げられ、縦型円筒容器10へと搬送される。その搬送途中では、ベルト41の上に配置されたローラ60が搬送方向とは逆向きに回転しており、搭載された破砕済紙料51は、そこを通ることでローラ60の下限値より高い分だけ掻き取られる。そのため、ローラ60後方では、破砕済紙料51の高さ、すなわち搭載量分布が均一に整えられる。従って、縦型円筒容器10へは破砕済紙料51が一定量ずつ投入される。
縦型円筒容器10内には溶液が入れられ、そこにコンベア40から破砕済紙料51が投入される。そこで、液面が上変換点L3にまで達すると、液面が下がるように破砕済紙料51の投入量を減らし、逆に液面が下変換点L4まで下がると破砕紙料51の投入量を増やす。縦型円筒容器10への溶液の供給は、破砕済紙料51の投入に応じて行われる。
破砕済紙料51の投入量の調整は、コンベア40の搬送速度の調整によって行われ、それには制御装置46から可変速電動機42への駆動信号によって調整される。
前記第2実施形態では、コンベア40を水平状態に設置したが、これを例えば縦型円筒容器10側に高くなるように傾斜をつけるようにしてもよい。この場合、ローラ60によって掻き取られた余剰の破砕済紙料51が重力によって落下し、ローラ60に噛み込み難くなってより運転をスムーズに行えるようになる。
10 縦型円筒容器
30 破砕機
33 回転刃
35 電動モータ
36 インバータ装置
40 コンベア
41 ベルト
42 可変速電動機
43 ベルトスケール
45 液面レベルセンサ
46 制御装置
50 ベール
Claims (8)
- 縦型円筒容器内で製造した紙料スラリを連続的に吐出する連続式パルパーに対して破砕済紙料を供給するための紙料供給装置において、
一対の回転刃の間に入れられた紙料の塊であるベールを当該回転刃で砕いて破砕済紙料として下方に放出する破砕機と、その破砕機の下から前記連続式パルパーの供給口に前記破砕済紙料を搬送するコンベアと、前記破砕機とコンベアの駆動を制御する制御装置と、前記縦型円筒容器内の液面高さを計測して前記制御装置へその計測信号を送信する液面レベルセンサとを有し、
前記制御装置が、縦型円筒容器内の液面高さに応じて、前記コンベアの搬送速度と前記破砕機の回転刃の回転速度とを、前記コンベア上に搭載された破砕済紙料の搭載重量の分布がほぼ均一になるように調整しながら制御するようにしたものであることを特徴とする紙料供給装置。 - 請求項1に記載する紙料供給装置において、
前記縦型円筒容器内の溶液の液面高さについて上変換点と下変換点とが設定され、
前記制御装置は、前記液面レベルセンサからの計測信号に基づいて液面が上変換点と下変換点とに達したことを検出し、上変換点に達したことを検出した場合には前記コンベアの搬送速度を下げることともに前記破砕機の回転刃の回転速度を下げ、下変換点に達したことを検出した場合には前記コンベアの搬送速度を上げるとともに前記破砕機の回転刃の回転速度を上げるようにしたものであることを特徴とする紙料供給装置。 - 請求項1又は請求項2に記載する紙料供給装置において、
前記コンベア上に放出された破砕済紙料の搭載重量を検出するための搭載状態測定手段を有し、前記制御装置は、前記搭載状態測定手段から送られる計測信号に基づいてコンベア上における単位長さ当たりの搭載重量を算出し、その算出結果に基づいて前記破砕機の回転刃の回転速度を調整するようにしたものであることを特徴とする紙料供給装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載する紙料供給装置において、
前記破砕機は、その回転刃をインバータモータによって回転させるものであることを特徴とする紙料供給装置。 - 縦型円筒容器内で製造した紙料スラリを連続的に吐出する連続式パルパーに対して破砕済紙料を供給するための紙料供給装置において、
一対の回転刃の間に入れられた紙料の塊であるベールを当該回転刃で砕いて破砕済紙料として下方に放出する破砕機と、その破砕機の下から前記連続式パルパーの供給口に前記破砕済紙料を搬送するコンベアと、そのコンベアの上方に配置され、コンベアに搭載された破砕済紙料のうち所定高さ以上のものを掻き取る掻取器と、前記破砕機の駆動を制御する制御装置と、前記縦型円筒容器内の液面高さを計測して前記制御装置へその計測信号を送信する液面レベルセンサとを有し、前記制御装置は、縦型円筒容器内の液面高さに応じて前記コンベアの搬送速度を制御するようにしたものであることを特徴とする紙料供給装置。 - 請求項5に記載する紙料供給装置において、
前記縦型円筒容器内の溶液の液面高さについて上変換点と下変換点とが設定され、
前記制御装置は、前記液面レベルセンサからの計測信号に基づいて液面が上変換点と下変換点とに達したことを検出し、上変換点に達したことを検出した場合には前記コンベアの搬送速度を下げ、下変換点に達したことを検出した場合には前記コンベアの搬送速度を上げるようにしたものであることを特徴とする紙料供給装置。 - 請求項5又は請求項6に記載する紙料供給装置において、
前記掻取器は、その下側が前記コンベアの搬送方向とは反対側に回転するようにしたローラであることを特徴とする紙料供給装置。 - 請求項5乃至請求項7のいずれかに記載する紙料供給装置において、
前記コンベアは、前記破砕機から縦型円筒容器にかけて高くなるように傾斜をつけて配置されたものであることを特徴とする紙料供給装置。
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