JP4346257B2 - 監視システム、監視システム用送信器及び、監視装置 - Google Patents

監視システム、監視システム用送信器及び、監視装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視システム及び、この監視システムに用いる送信器及び監視装置に関し、特に、監視システムにおける監視解除信号の正当性を認証する認証システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の盗難監視システム、建物の機械警備システムなどの監視システムがある。例えば、車両の盗難監視システムでは、車両に搭載された監視装置は、監視状態がセット状態にあるときは、車両の盗難などの異常を検出すると、監視センタに異常通報をする。一方、監視状態が解除状態にあるときは、異常を検出しても監視センタへの通報は行わない。
【0003】
監視装置の監視状態の変更は、携帯可能な送信器から、監視装置に対して、無線にてセット指示信号又は解除指示信号を送信することにより行われることがある。監視装置では、セット指示信号を受信すると監視状態がセット状態に入り、解除指示信号を受信すると解除状態に入る。
送信器が送信するセット指示信号及び解除指示信号には、送信器を識別するためのIDコード(認証コード)が含まれている。監視装置では、受信した信号中のIDコードと、あらかじめ登録されているIDコードとを照合し、一致していれば正規の利用者による指示であると認識し、指示された監視状態又は解除状態に入る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の監視システムでは、正規の利用者が送信器から解除指示信号を送信しているときに、第三者が無線信号を傍受し、IDコードを含む指示信号を複製することが考えられる。この場合、第三者が複製した指示信号を他の送信器から監視装置に対して送信すると、上記従来の監視システムにおける認証システムでは、IDコードの照合にOKが出て、監視装置が解除状態に移行してしまう。この状態になると、監視装置は、異常を検出しても監視センタに対して通報をしなくなり、監視システムの安全性が問題となる。
【0005】
そこで、送信器からの指示信号が不正複製された場合に、監視装置での認証がNGとされて、監視状態の変更が行われないようにする必要がある。
また、利用者が送信器を紛失した場合、第三者がそれを取得して、不正に監視装置の監視状態を解除状態に変更することが考えられる。このような操作器の紛失が発生した場合、不正に操作器を取得した第三者が監視状態を解除状態に変更することを防止し、且つ、正規の利用者については、速やかに従来どおりの使用ができるようにしなければならない。
【0006】
本発明は、送信器からの指示信号に対する認証システムを改善し、監視システムの安全性を向上することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものである。
本発明の監視システムは、監視状態がセット状態又は解除状態に変更される監視装置と、この監視装置に対して、前記監視状態を変更するための指示信号を送信する送信器とから構成される。
【0008】
前記送信器は、自己を特定する認証コードと、送信の度に所定の規則により変動するサブコードとを含む指示信号を前記監視装置に対して送信する。
前記監視装置は、受信した指示信号に含まれる認証コードが記憶している認証コードと一致しており、且つ、今回受信したサブコードが前回受信したサブコードと所定の関係を有しているとき、受信した前記指示信号に従って、前記監視状態を、セット状態又は解除状態に変更する。
【0009】
本発明の監視システムにおけるサブコードの照合を具体例で説明すると、送信器から監視装置に送信されるサブコードは、送信ごとに1ずつ増加する。監視装置では、今回受信したサブコードが前回受信したサブコードより大きければ、照合をOKとする。これにより、指示信号の複製などの不正手段で前回と同一のサブコードを送信しても、監視装置は、照合OKとせず、監視状態を変更しない。したがって、監視システムの安全性を向上することができる。
【0010】
利用者が送信器を紛失した場合は、監視装置では、記憶してあるサブコードを、上記例の場合は、最大値に変更する。この場合、送信器を不正に入手した者が正規の送信器を操作しても、監視装置では、今回受信したサブコードが記憶したサブコードより大きくなることはないので、監視状態を変更しない。これにより、送信器の紛失に簡単に対応できる。
【0011】
また、上記の紛失処理を解除する場合は、上記の例では、記憶してあるサブコードを最小値に変更する。これにより、新たに送信器から受信したサブコードは、記憶したサブコードより大きくなるので、通常の動作に復帰する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図を用いて説明する。
図1は、本発明を適用した車両の盗難監視システムの構成を示す。
監視装置1が、盗難を防止しようとする車両に搭載される。監視装置1は、携帯電話基地局2、電話回線3を介して監視センタ4と通信をする。監視装置1は、監視状態としてセット状態と解除状態を有する。監視装置1は、セット状態で車両盗難異常を検出すると、監視センタ4に異常通報をする。一方、解除状態では、異常を検出しても通報をしない。なお、この処理は公知の処理であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0013】
監視装置1の監視状態の変更は、送信器5を操作することにより行われる。利用者は、車両を使用するときは、送信器5を操作して、監視装置1の監視状態を解除状態とする。これにより、車両が移動したとしても、監視装置1は監視センタ4への異常通報を行わない。
一方、利用者が車両から離れる場合は、送信器5を操作して、監視状態をセット状態とする。これにより、車両を移動させたりエンジンをかけたりすると、監視装置1はこれを検出し、監視センタ4に異常通報を行う。監視センタ4では、対処員の派遣などを行う。また、監視装置1がGPSなどの位置検出機能を具備している場合は、車両の追跡などを行う。
【0014】
図2は、送信器5の回路構成を示す。
記憶部11には、認証コード12、サブコード13、サブコード13を変更するために用いる規則14、監視装置1の監視状態の変更を指示する指示コマンド15が記憶される。操作部17が操作されると、信号生成部16が、記憶部11に記憶されたデータから、監視状態の変更を指示するための指示信号を生成して、送信部18から監視装置1に対して送信する。
【0015】
送信器5の電源19は、電池電源とされる。電池の消耗を最小限とするために、本例の送信器5は、監視装置1へ指示信号を送信するのみの単方向通信となっている。
図3は、監視装置1の回路構成を示す。
記憶部21には、アクセスを許容する送信器の認証コード22、サブコード23、監視装置1の監視状態(セット状態又は解除状態)24が記憶されている。なお、認証コード22は複数あっても良い。車両の異常を検出する振動センサ(図示せず)が接続されるセンサインターフェース25、送信器5からの指示信号を受信する受信部26、監視センタ4と信号の送受信を行う携帯電話通信部27が設けられる。
【0016】
監視装置1全体の制御を行う制御部31が設けられる。制御部31は、認証コードとサブコードの照合を行う照合部32、監視状態24の変更を行う状態変更部33、サブコード23の変更を行うサブコード変更部34、センサインターフェース25から入力された信号に基づいて異常の有無を判定する異常判定部35が設けられる。
【0017】
図4を用いて、送信器5の処理を説明する。
信号生成部16は、利用者が操作部17を操作して、操作部17からトリガーが入力されると動作を開始する。信号生成部16は、記憶部11から認証コード12を読み込み(S1)、認証コードを暗号化処理する(S2)。サブコード13を読み込み(S3)、規則14に従って新たなサブコードを生成し(S4)、記憶部11に記憶する。具体的には、サブコードを1だけ加算する。
【0018】
次いで、暗号化した認証コードと、新たに生成したサブコードと、監視状態変更指示である指示コマンド15とを指示信号として組み立てる(S5)。指示信号を送信部18から送信する(S6)。以上の処理により、操作部17を操作する度に、指示信号が送信され、指示信号に含まれるサブコードは、1ずつ増加していく。
【0019】
図5、図6を用いて、監視装置1の処理を説明する。なお、センサが異常を検出したときの、監視センタ4への異常通報処理については、公知のものであるので、ここでの説明は省略する。
図5の処理は、操作器5から指示信号を受信すると開始される。
照合部32にて、指示信号に含まれる認証コードを復号化し(S11)、この認証コードが記憶部21に記憶した認証コード22と一致するか否かを判定する(S12)。ここで一致をしなければ処理を終了する。一致をすれば、S13へ進む。
【0020】
S13で、受信したサブコードが記憶部21に記憶したサブコード23より大きいか否かを判定する。ここで、操作器5から送信されるサブコードは、送信ごとに1ずつ増加する。ただ、操作器5は、常に監視装置1に対して指示信号を送信するように操作されるとは限らない。例えば、操作器5を、監視装置と離れた場所で試しに操作するということがある。このように、監視装置1で受信するサブコードは1ずつ増加するとは限らない。したがって、ここでは、受信したサブコードが記憶したサブコードより大きければ照合OKとする。サブコードの照合がNGであれば、処理を終了する。
【0021】
サブコードの照合がOKであれば、監視状態24を変更する(S14)。記憶部21に記憶した現在の監視状態24がセット状態であれば解除状態に、解除状態であればセット状態に変更する。次いで、記憶部21に記憶したサブコード23を、今回受信したサブコードに書き替えて(S15)、処理を終了する。
以上説明したところから明らかなように、正規の操作器5から送信されてくるサブコードは、一定の規則に則って常に変動をする。したがって、通信を傍受することによりサブコードを含む指示信号を複製したとしても、その指示信号によっては監視状態を解除状態に変更することはできない。これにより、監視システムの安全性を向上させることができる。
【0022】
また、以上説明した例では、サブコードは送信の度に1ずつ加算されているが、加算に限らず減算でも良い。なお、減算とする場合は、図5のS13では、受信サブコードが記憶したサブコードより小さいことが照合OKの条件となる。また、加減算する値も1には限らず、その他の値を使用することができる。さらに、加減算に限らず、その他の規則としても良い。
【0023】
図6は、監視センタ4から操作器紛失処理のための信号を受信したときの監視装置1の処理を示す。
利用者が操作器5を紛失したとの届出を受けると、監視センタ4は、その監視装置1に紛失処理信号を送信する。
監視装置1では、携帯電話通信部27で監視センタ4から信号を受信すると、図6の処理を開始する。受信した信号が、紛失処理信号か復活処理信号かを判定する(S21)。ここで紛失処理信号の場合は、記憶部21のサブコード23を最大値にする(S22)。第三者が操作器5を取得して、不正に監視装置1の監視状態を解除状態に変更しようとした場合、操作器5から送信されるサブコードは、記憶部21に記憶したサブコード(最大値)よりも必ず小さくなる。したがって、紛失処理後は、不正操作により監視装置1の監視状態が変更されることはない。
【0024】
利用者が操作器5を取り戻した場合、又は、新たな操作器5を利用者に再発行した場合には、監視センタ4から、その監視装置1に復活処理信号を送信する。監視装置1では、S21で、復活処理信号を受信したと判定すると、サブコードを最小値に変更し(S23)、記憶部21に新しい認証コード22を書き込む(S24)。なお、紛失した操作器5が戻ってきた場合は、元の認証コードが書き込まれる。
【0025】
利用者が、取り戻した操作器5又は再交付された操作器5から指示信号を監視装置1に送信すると、既述の図5の処理が開始される。S13の判定においては、監視装置が受信したサブコードは記憶したサブコード(最小値)より必ず大きくなるので、サブコードの照合はOKとなり、解除操作器状態の変更がされる。また、記憶部21には、今回受信したサブコードが記憶される。さらに、S12の認証コードの照合では、正規の利用者が所持している操作器5のみを照合OKとするので、紛失した操作器5による不正な監視状態の変更は防止される。
【0026】
以上説明したように、操作器5を紛失したときの処理は、サブコードを利用して行われるので、監視装置1などにおける処理を簡単明確化できる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、送信器からの指示信号に対する認証システムを改善し、監視システムの安全性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した監視システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1の送信器の回路構成を示す図である。
【図3】図1の監視装置の回路構成を示す図である。
【図4】図2の操作器における処理を示すフローチャート。
【図5】図3の監視装置における指示信号受信時の処理を示すフローチャート。
【図6】図3の監視装置における操作器紛失時の処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…監視装置
2…携帯電話基地局
3…電話回線
4…監視センタ
5…送信器
11…記憶部
12…認証コード
13…サブコード
14…規則
15…指示コマンド
16…信号生成部
17…操作部
18…送信部
21…記憶部
22…認証コード
23…サブコード
24…監視状態
25…センサインターフェース
26…受信部
27…携帯電話通信部
31…制御部
32…照合部
33…状態変更部
34…サブコード変更部
35…異常判定部

Claims (2)

  1. 監視状態がセット状態又は解除状態に変更され、前記セット状態のときに車両盗難異常を検知すると監視センタに異常を通報する監視装置と、前記監視装置に対して、前記監視状態を変更するための指示信号を送信する送信器とからなる監視システムであって、
    前記送信器は、
    自己を特定する認証コードと、サブコードと、指示コマンドとを記憶する記憶手段と、
    操作手段と、
    示信号の送信毎に前記サブコードを所定の規則により変動させ、前記認証コードと、前記変動後のサブコードと、前記指示コマンドとを含む指示信号を作成する信号生成手段と、
    前記操作手段が操作されると前記作成した指示信号を前記監視装置に送信する送信手段と、
    を具備し、
    前記監視装置は、
    前記監視状態と、前記認証コードと、前記サブコードとを記憶する記憶部と、
    前記送信器から前記指示信号を受信する受信部と、
    前記受信した指示信号に含まれる認証コードと前記記憶している認証コードとが一致し、かつ、前記受信した指示信号に含まれるサブコードと前記記憶しているサブコードとが所定の関係を有するときに照合OKとする照合部と、
    前記照合部が照合OKとすると、前記受信した指示信号に含まれる指示コマンドに従って、前記監視状態をセット状態又は解除状態に変更する状態変更部と、
    前記監視センタから送信される、利用者が前記送信器を紛失したことを表す紛失処理信号を受信する通信部と、
    前記照合部が照合OKとしたときは前記記憶しているサブコードを前記受信した指示信号に含まれるサブコードに変更し、前記紛失処理信号を受信したときは前記記憶しているサブコードを前記所定の関係から逸脱する値に変更するサブコード変更部と、
    を具備すること、を特徴とする監視システム。
  2. 前記通信部は、さらに、前記監視センタから送信される、前記送信器を紛失した利用者が前記送信器を再度取得したことを表す復活処理信号を受信し、
    前記サブコード変更手段は、前記復活処理信号を受信したときは前記所定の関係から逸脱する値に変更したサブコードの値を、前記所定の関係に復帰させる請求項1に記載の監視システム。
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