JP4345433B2 - 演奏装置および演奏処理プログラム - Google Patents
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そこで本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、音楽初心者でも簡単に演奏できるようになる演奏装置および演奏処理プログラムを提供することを目的としている。
A.第1実施形態
(1)構成
図1は第1実施形態による電子楽器の構成を示すブロック図である。この図において、1は鍵盤であり、押離鍵操作に応じたキーオン/キーオフ信号、キーナンバおよび押鍵速度(強度)に対応したベロシティ情報等の演奏情報を発生する。2は楽器パネル面に配設される各種スイッチを備えるパネルスイッチ群である。このパネルスイッチ群2には、電源投入用のオンオフスイッチ、音色選択スイッチあるいはモード切替えスイッチ等が配設される。モード切替えスイッチとは、上記鍵盤1の押離鍵操作に応じて楽音形成する鍵盤モードもしくは後述するパッド3のパッド操作に応じて打楽器音を発生するパッドモードに切替えるスイッチである。
次に、図2を参照してRAM6のデータエリアに記憶される自動演奏データの構成について説明する。図2に示す自動演奏データは自動打楽器演奏に用いられるものであり、曲を形成する複数のフレーズ1〜Nに区分けされている。1つのフレーズはフレーズを形成する各打楽器音(ハイタム、ロータムおよびスネアなど)を表す音色データと、前発音時点からの経過時間で発音タイミングを指定する時間データと、フレーズ終端を表す区切りデータから構成される。こうした構成の自動演奏データは、曲進行に同期して歩進されるアドレスポインタADに応じて読み出される。
次に、上記構成による第1実施形態が電子打楽器として機能する場合の動作を図3〜図8を参照して説明する。
電源スイッチ操作に応じてパワーオンされると、CPU4は図3に示すメインルーチンを実行してステップSA1に処理を進め、RAM6のワークエリアに設けられる各種レジスタ・フラグを初期化するイニシャライズ処理を実行する。また、イニシャライズ処理では、RAM6のデータエリアに格納される自動演奏データの先頭データ(音色データ)をレジスタセットすると共に、アドレスポインタADが最初の時間データを指し示すように歩進させておく。次いで、ステップSA2では演奏情報入力処理を実行する。演奏情報入力処理では、後述するように、パッド操作に応じてパッド3が発生するパッドデータPDに基づき音色データ、キーオン信号およびベロシティを生成し、これらを音源7に送出して打楽器音を発音させると共に、自動演奏停止中の場合にはパッドデータPDから生成した音色データをレジスタNTにストアする。
上記メインルーチン実行中にCPU4はタイマ割込みにて一定周期毎に図4に示すタイマインタラプト処理を実行する。本処理の実行タイミングになると、CPU4はステップSB1に進み、タイマレジスタTMの内容をインクリメントして歩進させる。
次に、図5を参照して演奏情報入力処理の動作を説明する。上述したメインルーチンのステップSA2(図3参照)を介して本処理が実行されると、CPU4は図5に示すステップSC1に進み、パッドデータPDの入力の有無を判断する。バッド操作されず、パッドデータPDが入力されなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSC4に進み、レジスタNT(後述する)をクリアして本処理を終える。
一方、パッド操作に応じたパッドデータPDが入力されると、上記ステップSC1の判断結果は「YES」になり、ステップSC2に進む。ステップSC2では、パッドデータPDに基づき、パッド操作されたパッド面に対応付けられた打楽器音を指定する音色データ、キーオン信号およびベロシティを生成して音源7に送出する。これにより、音源7はパッド操作されたパッド面に対応付けられた打楽器音を、パッド操作の強さに応じた音量で発音する。
次に、図6を参照して自動演奏処理の動作を説明する。前述したメインルーチンのステップSA3(図3参照)を介して本処理が実行されると、CPU4は図6に示すステップSD1に進み、自動演奏フラグPFが「1」、つまり自動演奏中であるか否かを判断する。以下、自動演奏停止中および自動演奏実行中の各場合に分けて動作を説明する。
この場合、上記ステップSD1の判断結果は「NO」になり、CPU4はステップSD9に処理を進める。ステップSD9では、現在のアドレスポインタADが指し示す自動演奏データ(図2参照)と、レジスタNTに格納される音色データとが一致するか否かを判断する。つまり、自動演奏開始のトリガとなるフレーズ先頭の打楽器音がパッド操作されたかどうかを判断する。フレーズ先頭の打楽器音がパッド操作されていなければ、判断結果は「NO」になり、本処理を完了させる。
一方、フレーズ先頭の打楽器音がパッド操作されると、判断結果は「YES」になり、ステップSD10に進み、アドレスポインタADを歩進させ、続くステップSD11では、自動演奏フラグPFを「1」にセットして自動演奏を開始させる。次いで、ステップSD12では、タイマ割込みにて一定周期毎に歩進されるタイマレジスタTMの内容をゼロリセットして本処理を完了させる。
以上のようにして、自動演奏が開始された後にメインルーチンを介して本処理が実行されると、上述したステップSD1の判断結果が「YES」になり、ステップSD2に進む。ステップSD2では、上記ステップSD10にて歩進されたアドレスポインタADが指し示す時間データとタイマレジスタTMの値とが一致するか、すなわち発音タイミングに達したかどうかを判断する。発音タイミングに達していなければ、判断結果は「NO」になり、本処理を完了させる。
一方、発音タイミングに達すると、判断結果が「YES」になり、ステップSD3に進む。ステップSD3では、アドレスポインタADを歩進させ、続くステップSD4では、歩進されたアドレスポインタADに応じてRAM6のデータエリアから読み出される音色データを、キーオン信号および所定ベロシティ値と共に音源7に送出する。これにより音源7は自動演奏データ中の音色データが指定する打楽器音を発生する。
次に、図9を参照して第1実施形態と相違する、第2実施形態による自動演奏処理の動作を説明する。前述したメインルーチンのステップSA3(図3参照)を介して第2実施形態による自動演奏処理が実行されると、CPU4は図9に示すステップSE1に進み、自動演奏実行中であるか否かを判断する。以下、自動演奏停止中および自動演奏実行中の各場合に分けて動作を説明する。
この場合、上記ステップSE1の判断結果は「NO」になり、CPU4はステップSE15に処理を進める。ステップSE15では、レジスタNTに格納される音色データと一致する音色データがレジスタDTにストアされているか否かを判断する。ここで、レジスタNTに格納される音色データとはユーザのパッド操作に応じて発生する打楽器音の音色データである。また、レジスタDTには後述するようにフレーズ先頭の音色データ(自動演奏データ)が格納される。フレーズ先頭が複音同時発音する自動演奏データであると、レジスタDTにはそれら複数の音色データがストアされる。
一方、フレーズ先頭の打楽器音がパッド操作された場合には、上記ステップSE15の判断結果が「YES」になり、ステップSE16に進み、自動演奏フラグPFを「1」にセットして自動演奏を開始させる。そして、ステップSE14に進み、タイマ割込みにて一定周期毎に歩進されるタイマレジスタTMの内容をゼロリセットして本処理を完了させる。
こうして、自動演奏が開始された後にメインルーチンを介して本処理が実行されると、上述したステップSE1の判断結果が「YES」になり、ステップSE2に進む。ステップSE2では、アドレスポインタADが指し示す時間データとタイマレジスタTMの値とが一致するか、すなわち発音タイミングに達したかどうかを判断する。発音タイミングに達していなければ、判断結果は「NO」になり、本処理を完了させる。
一方、発音タイミングに達すると、判断結果が「YES」になり、ステップSE3に進み、アドレスポインタADを歩進させる。ステップSE4では、歩進されたアドレスポインタADに応じてRAM6のデータエリアから読み出される音色データを、キーオン信号および所定ベロシティ値と共に音源7に送出して音色データが指定する打楽器音を発音させる。
次に、図10〜図12を参照して第1実施形態と相違する、第3実施形態による演奏情報入力処理および自動演奏処理の各動作を説明する。
メインルーチンのステップSA2(図3参照)を介して第3実施形態による演奏情報入力処理が実行されると、CPU4は図10に示すステップSF1に進み、パッドデータPDの入力の有無を判断する。パッドデータPDが入力されなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSF7に進む。ステップSF7では、自動演奏実行中であるか否かを判断する。自動演奏停止中であると、判断結果は「NO」となり、本処理を完了させる。一方、自動演奏実行中であれば、判断結果が「YES」になり、ステップSF8に進み、レジスタNT1〜NT3をクリアして本処理を終える。なお、レジスタNT1〜NT3とは、パッド操作で生じた打楽器音(3音)の音色データを時系列順に保持するレジスタである。後述するように、レジスタNT3には今回のパッド操作で生じた打楽器音の音色データが、レジスタNT2には前回のパッド操作で生じた打楽器音の音色データが、レジスタNT1には前々回のパッド操作で生じた打楽器音の音色データがストアされるようになっている。
次に、ステップSF3では、自動演奏実行中であるか否かを判断する。自動演奏停止中であれば、判断結果は「NO」になり、ステップSF4に進む。ステップSF4〜SF6では、今回のパッド操作で新たな打楽器音の音色データが発生したのに伴い、レジスタNT1〜レジスタNT3の内容を更新する。つまり、レジスタNT2の内容を前々回の音色データとしてレジスタNT1に、レジスタNT3の内容を前回の音色データとしてレジスタNT2に、今回のパッド操作で新たな打楽器音の音色データをレジスタNT3にそれぞれストアして本処理を終える。これに対し、自動演奏実行中であると、上記ステップSF3の判断結果が「YES」になり、ステップSF8に進み、レジスタNT1〜NT3をクリアして本処理を終える。
メインルーチンのステップSA3(図3参照)を介して第3実施形態による自動演奏処理が実行されると、CPU4は図11に示すステップSG1に進み、自動演奏実行中であるか否かを判断する。以下、自動演奏停止中および自動演奏実行中の各場合に分けて動作を説明する。
この場合、上記ステップSG1の判断結果が「NO」になり、CPU4はステップSG15に処理を進める。ステップSG15〜SG17では、レジスタNT1〜NT3にそれぞれ格納される音色データと一致する音色データがレジスタDT1〜DT3に各々ストアされているか否かを判断する。ここで、レジスタNT1〜NT3には、それぞれ「前々回」、「前回」および「今回」のパッド操作で生じた打楽器音の音色データが格納されている。また、後述するように、レジスタDT1〜DT3には前フレーズの自動演奏停止の際に、次フレーズの先頭、2番目および3番目の音色データがそれぞれ格納されるようになっている。
一方、フレーズ先頭から3番目までの打楽器音が全てパッド操作された場合には、ステップSG15〜SG16の各判断結果が全て「YES」になり、ステップSG18に進み、自動演奏フラグPFを「1」にセットして自動演奏を開始させる。そして、ステップSG19に進み、タイマ割込みにて一定周期毎に歩進されるタイマレジスタTMの内容をゼロリセットして本処理を完了させる。
こうして、自動演奏が開始された後にメインルーチンを介して本処理が実行されると、図11に示すステップSG1の判断結果が「YES」になり、ステップSG2に進む。ステップSG2では、アドレスポインタADが指し示す時間データとタイマレジスタTMの値とが一致するか、すなわち発音タイミングに達したかどうかを判断する。発音タイミングに達していなければ、判断結果は「NO」になり、本処理を完了させる。
一方、発音タイミングに達すると、判断結果が「YES」になり、ステップSG3に進み、アドレスポインタADを歩進させる。ステップSG4では、歩進されたアドレスポインタADに応じてRAM6のデータエリアから読み出される音色データを、キーオン信号および所定ベロシティ値と共に音源7に送出して音色データが指定する打楽器音を発音させる。
2 パネルスイッチ群
3 パッド
4 CPU
5 ROM
6 RAM
7 音源
8 D/A変換器
9 サウンドシステム
Claims (2)
- 複数の区間に区分けされた曲の各区間毎に複数の演奏音を記憶する記憶手段と、
演奏操作に応じた演奏情報を入力する入力手段と、
前記記憶手段に記憶される各区間毎の複数の演奏音の内、前回自動演奏後に記憶保持された区間先頭から所定番目までの演奏音にそれぞれ対応した一連の演奏情報が前記入力手段によって入力された場合、該当する区間の所定番目以降の演奏音を演奏するよう指示する指示手段と、
この指示手段により演奏指示された区間の所定番目以降の演奏音を前記記憶手段から読み出して自動演奏し、その区間の所定番目以降の全ての演奏音を演奏し終えた時に演奏停止して次区間の先頭から所定番目までの演奏音を記憶保持する演奏手段と
を具備することを特徴とする演奏装置。 - 演奏操作に応じた演奏情報を入力する入力処理と、
複数の区間に区分けされた曲の各区間毎に記憶された複数の演奏音の内、前回自動演奏後に記憶保持された区間先頭から所定番目までの演奏音にそれぞれ対応した一連の演奏情報が前記入力処理にて入力された場合、該当する区間の所定番目以降の演奏音を演奏するよう指示する指示処理と、
この指示処理により演奏指示された区間の所定番目以降の演奏音を自動演奏し、その区間の所定番目以降の全ての演奏音を演奏し終えた時に演奏停止して次区間の先頭から所定番目までの演奏音を記憶保持する演奏処理と
をコンピュータで実行させることを特徴とする演奏処理プログラム。
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JP2003358765A JP4345433B2 (ja) | 2003-10-20 | 2003-10-20 | 演奏装置および演奏処理プログラム |
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