JP4344257B2 - 撮影装置及び色分解光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、被写体の分光情報の推定に用いられる撮影装置及び撮影装置に用いられる色分解光学系に関する。
物体の色を分光的に測定するためには被測定物の反射率の分光特性を何らかの方法で特定する必要がある。近年、バンド数と色推定精度のトレードオフに関連した研究(たとえば、村上ら「正確な色再現が可能なカラー画像システムの開発(カラーフォーラムJAPAN‘99、P5−P8)」など)(非特許文献1)が盛んに行われ、分光測定の推定には5バンドから10バンド程度が適当とする研究報告がなされている。
分光測定の推定に必要な複数のバンド数のマルチバンド情報を得る方法としては、大きく分けて「前分光方式」と「後分光方式」の2つの方法がある。前分光方式の例としては特開2000−292259号公報(特許文献1)などに、後分光方式の例としては特開2001−99710号公報(特許文献2)などに開示されている。これらの方式は、いずれも光源側又はバンドパスフィルタなどで波長を異ならせた複数の波長の順次切り替え、光を同じ被写体に照射して撮像するものである。これらの技術はいずれも同時に複数のバンドの光を測定することはできず、必要なバンド数だけ撮像を繰り返し行わなければならない。
このように、これらの方式では、バンド数の分だけ撮影時間が長くなり、動く被写体を撮影することが困難になる。そこで、特開平4−329322号公報(特許文献3)には、バンドパスフィルタごとに撮像素子を設け、マルチバンド画像を同時撮影する技術が開示されている。
しかし、上述したように、正確な被写体の分光反射率推定には少なくとも5バンド以上は必要であるとしている。そこで、バンドパスフィルタごとに撮像素子を設ける方式では、最低でも5つの撮像素子が必要である。さらに、撮像レンズから入力した光を5つの光路に分ける光学系が必要になり、装置サイズと重量の増大を招く。また、光学系のサイズが大きくなると、撮像レンズから撮像素子までの距離が長くなり、その結果、撮像レンズの口径の増大をも併発し、撮影装置のコストアップを引き起こす。
これらの問題に鑑みて特開2003−23643号公報(特許文献4)では、特別なバンドパス特性を持たせた撮像素子とダイクロイックミラーを利用して、1回の撮像で複数のマルチバンド画像を取得する方法が開示されている。この撮影装置は図28に示す通り、光源501から白色光を被写体500に照射し、その反射光を撮像レンズ502で集光させて色分解光学系502に入力する。色分解光学系503は、入力した光をハーフミラー507で2つの光路に分割し、一方の光から輝度撮像素子504により輝度画像を生成する一方、他方の光をダイクロイックミラー508で短波長成分と長波長成分に分割し、それぞれ短波長成分撮像素子506と長波長成分撮像素子505を用いて、短波長成分の光および長波長成分の光からそれぞれ被写体の分光情報を推定するようにしたものである。
ダイクロイックミラー508は、図29(a)に示す通り、白色光を短波長成分と長波長成分とに分割するものであり、長波長成分撮像素子505と短波長成分撮像素子506は、それぞれ図29(b)及び(c)に示すように、短波長成分に含まれる波長の光と長波長成分に含まれる範囲の光に感度を有する特別なバンドパス特性を持った4バンドの撮像素子で構成されている。したがって、それぞれの撮像素子からは、当該バンド数の撮像情報が得られ、輝度撮像素子504からの撮像情報と合わせて9バンドのマルチバンド画像を同時撮影することができる。
特開2000−292259号公報 特開2001−99710号公報 特開平4−329322号公報 特開2003−23643号公報 村上ら「正確な色再現が可能なカラー画像システムの開発(カラーフォーラムJAPAN‘99、P5−P8)」
しかし、上記装置では、特別なバンドパス特性を持った専用の撮像素子の開発が必須であり、一般的なカラーCCDなどの撮像素子を用いることはできない。特別なバンドパス特性を持たせた撮像素子を開発することは、膨大な開発費がかかり装置のコストアップにもつながり、また撮像素子開発に関する技術なしに実現することは困難である。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、特別なバンドパス特性の撮像素子が不要で、例えば一般的に広く用いられている撮像素子を用いた光学構成で実現可能であり、1回の撮像回数で被写体の分光測定に必要なバンド数を撮像することができる撮影装置を提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の撮影装置を提供する。
本発明の第1態様によれば、感度を示す感度帯域が異なりかつ異なる波長の光に感度ピークを有するような複数種類の受光セルを有する複数の同一種類の撮像素子と、
前記撮像素子が感度を示す感度帯域の波長を含む被写体からの複合光を互いに分光透過率特性が異なる複数の光路に分光し、前記分光したそれぞれの光路をそれぞれ対応する前記撮像素子に入射させる色分解光学系と、
前記色分解光学系により前記分光された光をそれぞれ受光した前記それぞれの撮像素子から出力された、波長別に分光された光に対応する色信号に基づいて前記被写体の分光情報を推定する被写体分光情報推定部と、を備える撮影装置を提供する。
上記構成において、撮像素子の各感度帯域内の光を色分解光学系により複数の光路に分解し、それぞれ分解された光を個別の撮像素子により測定する。撮像素子は、色フィルタなどを備えて複数種類の感度帯域を有するものである。また、色分解光学系により分割される光の数は、特に限定がなく、分光測定可能な範囲の数の光に分割されるものであればよい。色分解光学系としては、例えば、波長選択性を持たすことができるダイクロイック膜を蒸着させたフィルタやプリズムなどが例示できる。撮像素子により測定された信号は、分光情報推定部により分光情報の推定がなされる。
本発明の第2態様によれば、前記撮像素子は、短波長側から順に互いに異なる第1から第3の感度帯域を有する3種類の受光セルを備えたカラー撮像素子である第1態様の撮影装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記撮像素子は、RGB原色フィルタを備えたカラー撮像素子である、第2の撮影装置を提供する。
本発明の第4態様によれば前記色分解光学系は、前記撮像素子の各種類の受光セルが感度を示す感度帯域の光を含む複合光を、各種類の受光セルの感度帯域ごとについて波長別に複数の光に分光するダイクロイック層を有する第1から第3態様のいずれか1つの撮影装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記撮像素子は第1から第3の3つの撮像素子を備え、
前記ダイクロイック層は、被写体からの光を、前記第1の撮像素子に入力される光路と他の光路の2つに分光する第1ダイクロイック層と、
前記第1のダイクロイック層と間隔をおいて位置し、前記第1ダイクロイック層で分光された他の光路を、前記第2の撮像素子に入力される光路と前記第3の撮像素子に入力される光路の2つに分光する第2のダイクロイック層とで構成される第4態様の撮影装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記色分解光学系は、前記撮像素子の各種類の受光セルの感度帯域を波長別にそれぞれ3つに分割する第5態様の撮影装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記撮像素子は第1から第3の3つの撮像素子を備え、
前記色分解光学系は、
被写体からの光が入力される第1光学プリズムと、
前記第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと、
前記第2光学プリズムからの光が入力される第3光学プリズムと、
第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に位置し前記第1光学プリズムに入射した光を前記第1の撮像素子に入力される第1反射光と前記第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイック層と、
第2光学プリズムと第3光学プリズムの間に位置し前記第1透過光を前記第2の撮像素子に入力される第2反射光と前記第3の撮像素子に入力される第2透過光とに分割する第2ダイクロイック層とを備え、
前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の一方側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の他方側略3分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の他方側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の一方側略3分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過する、第6態様の撮影装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過する、第7態様の撮影装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、前記撮像素子は第1から第3の3つの撮像素子を備え、
前記色分解光学系は、被写体からの光が入力される第1光学プリズムと、
前記第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと、
前記第2光学プリズムからの光が入力される第3光学プリズムと、
第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に設けられ前記第1光学プリズムに入射した光を前記第1の撮像素子に入力される第1反射光と前記第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイック層と、
第2光学プリズムと第3光学プリズムの間に設けられ前記第1透過光を前記第2の撮像素子に入力される第2反射光と前記第3の撮像素子に入力される第2透過光とに分割する第2ダイクロイック層とを備え、
前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光及び前記第3の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過することを特徴とする、第2又は第3態様の撮影装置。
本発明の第10態様によれば、前記撮像素子は第1から第3の3つの撮像素子を備え、
前記色分解光学系は、被写体からの光が入力される第1光学プリズムと、
前記第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと、
前記第2光学プリズムからの光が入力される第3光学プリズムと、
第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に設けられ前記第1光学プリズムに入射した光を前記第1の撮像素子に入力される第1反射光と前記第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイック層と、
第2光学プリズムと第3光学プリズムの間に設けられ前記第1透過光を前記第2の撮像素子に入力される第2反射光と前記第3の撮像素子に入力される第2透過光とに分割する第2ダイクロイック層とを備え、
前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
前記第2ダイクロイック層は、前記第2の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び前記第3の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過することを特徴とする、第2又は第3態様の撮影装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、前記撮像素子は、短波長側から順に互いに異なる第1から第4の感度帯域を有する4種類の受光セルを備えたカラー撮像素子である、第1態様の撮影装置を提供する。
本発明の第12態様によれば、前記色分解光学系は、
被写体からの光が入力される第1光学プリズムと、
前記第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと、
前記第2光学プリズムからの光が入力される第3光学プリズムと、
第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に設けられ前記第1光学プリズムに入射した光を前記第1の撮像素子に入力される第1反射光と前記第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイック層と、
第2光学プリズムと第3光学プリズムの間に設けられ前記第1透過光を前記第2の撮像素子に入力される第2反射光と前記第3の撮像素子に入力される第2透過光とに分割する第2ダイクロイック層とを備え、
前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光及び前記第4の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
前記第2ダイクロイック層は、前記第2の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び前記第3の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過する、第11態様の撮影装置を提供する。
本発明の第13態様によれば、感度を示す感度帯域が異なりかつ異なる波長の光に感度ピークを有するような複数種類の受光セルを有してなる複数の同一種類の撮像素子が感度を示す感度帯域の波長を含む被写体からの複合光を複数の分光透過率特性が異なる光路に分光し、前記分光したそれぞれの光をそれぞれ対応する前記撮像素子に入射させる被写体の分光情報の推定に用いられる撮影装置用の色分解光学系を提供する。
本発明の第14態様によれば、前記撮像素子が短波長側から順に互いに異なる第1から第3の感度帯域を有する3種類の受光セルを備えたカラー撮像素子である、第13態様の色分解光学系を提供する。
本発明の第15態様によれば、前記同一種類の撮像素子の各種類の受光セルが感度を示す感度帯域の光を含む複合光を、各種類の受光セルの感度帯域ごとについて波長別に複数の光に分光するダイクロイック層を有する、第13又は第14態様の色分解光学系を提供する。
本発明の第16態様によれば、被写体からの光が入力される第1光学プリズムと、
前記第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと、
前記第2光学プリズムからの光が入力される第3光学プリズムと、
第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に位置し前記第1光学プリズムに入射した光を第1の撮像素子に入力される第1反射光と前記第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイック層と、
第2光学プリズムと第3光学プリズムの間に位置し前記第1透過光を第2の撮像素子に入力される第2反射光と第3の撮像素子に入力される第2透過光とに分割する第2ダイクロイック層とを備え、
前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の一方側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の他方側略3分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の他方側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の一方側略3分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過する、第15態様の色分光光学系を提供する。
本発明の第17態様によれば、前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過する、第16態様の色分光光学系を提供する。
本発明の第18態様によれば、被写体からの光が入力される第1光学プリズムと、
前記第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと、
前記第2光学プリズムからの光が入力される第3光学プリズムと、
第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に設けられ前記第1光学プリズムに入射した光を第1の撮像素子に入力される第1反射光と前記第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイック層と、
第2光学プリズムと第3光学プリズムの間に設けられ前記第1透過光を第2の撮像素子に入力される第2反射光と第3の撮像素子に入力される第2透過光とに分割する第2ダイクロイック層とを備え、
前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光及び前記第3の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過する、第15態様の色分解光学系を提供する。
本発明の第19態様によれば、被写体からの光が入力される第1光学プリズムと、
前記第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと、
前記第2光学プリズムからの光が入力される第3光学プリズムと、
第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に設けられ前記第1光学プリズムに入射した光を第1の撮像素子に入力される第1反射光と前記第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイック層と、
第2光学プリズムと第3光学プリズムの間に設けられ前記第1透過光を第2の撮像素子に入力される第2反射光と第3の撮像素子に入力される第2透過光とに分割する第2ダイクロイック層とを備え、
前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
前記第2ダイクロイック層は、前記第2の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び前記第3の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過する、第15態様の色分解光学系を提供する。
本発明の第1及び第13態様によれば、撮像素子の感度帯域に含まれる光を波長別に複数に分光して、それぞれ別の撮像素子により撮影を行うため、同時に異なる波長の色情報を撮影することができる。また、長波長領域及び短波長領域に分解された光に応じて撮像素子を設計する必要はなく、撮像素子により撮影可能な範囲の光を複数に分割するため、同じ感度領域を有する撮像素子であれば、その感度領域の範囲に関係なく分光情報を得ることができる。したがって、簡単な構成で特殊な撮像素子を用いることなく、一回の撮影で複数の分光情報を得ることができる。
本発明の第2、第3、第14態様によれば、例えば、RGBの3つの感度帯域を持ち、また、一般的に広く用いられているカラー撮像素子を用いることによって、それぞれR,G,Bの帯域の光について複数の波長の光に分割し、それぞれ分割された光ごとに分光情報を得ることができる。また、RGBの色情報を備えたカラー撮像素子を用いることにより、推定された分光情報に基づいて色情報に変換し、被写体の画像を出力することができる。
本発明の第4及び第15態様によれば、それぞれ感度帯域が異なる複数の受光セルを有する撮像素子に対し、それぞれの受光セルの種類ごとの感度帯域を波長に応じて分割するため、それぞれの受光セルの種類ごとに、波長に応じて分割された分光情報を得ることができる。したがって、受光セルの種類ごとに色分解光学系で分割される光の数の分光情報を得ることができ、分光測定に必要なバンド数の分光情報を簡単な構成で得ることができる。
本発明の第5態様によれば、被写体からの光を2つのダイクロイック層を通過させることにより3種類の分光特性の異なる光にすることができる。したがって、小型で簡単な構成で分光特性が異なり、また、撮像素子の感度帯域を複数に分割する光によってそれぞれ分光情報を得ることができる。
本発明の第6態様によれば、それぞれの種類の受光セルに対応した感度帯域の光を3つに分割することにより、受光セルの種類の3倍の数の分光情報を得ることができる。特に、第4態様のダイクロイック層を用いる場合は、3つに分割されるそれぞれの光にそれぞれの種類の受光セルに対応した感度帯域の光をそれぞれ含ませることができ、9バンドの分光情報を得ることができる。
本発明の第7、第8、第16、第17態様によれば、感度特性が異なる感度帯域のうち、最も短波長側の第1の感度帯域と最も長波長側の第3の感度帯域について一端側約1/3の光と第2の感度帯域の他端側を残りの光とに分割し、残り2/3の光をさらに1/3ずつ分割するように構成されているため、中央の第2の感度帯域の端側1/3と第1又は第3の感度帯域の端側とを1つのダイクロイックミラーにより同時に分割することができる。したがって、合計2枚のダイクロイックミラーにより第1から第3の感度帯域を各々3つに分割することができ、小型の構成で9バンドの分光情報を得ることができる。
本発明の第9、第10、第18及び第19態様によれば、それぞれの感度帯域を2つに分割し、それぞれ分割された感度帯域の波長の光を異なる3バンドの撮像素子により撮影することができるため、6バンドの分光情報を得ることができる。
本発明の第12態様によれば、それぞれの感度帯域を2つに分割し、それぞれ分割された感度帯域の波長の光を異なる4バンドの撮像素子により撮影することができるため、8バンドの分光情報を得ることができる。
以下、本発明の各実施形態に係る撮影装置について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態における3つの撮像素子でマルチバンド画像を同時に撮影するマルチバンドビデオカメラのシステムについて図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態における3つの撮像素子でマルチバンド画像を同時に撮影するマルチバンドビデオカメラのシステム構成図である。
被写体(図示なし)表面で反射した光Lは、撮像レンズ101を通して色分解光学系102に入る。そして、色分解光学系102は入射された光を互いに分光透過率分布の異なる第1の光路、第2の光路、および第3の光路の3光路に分割する。
第1の光路、第2の光路、および第3の光路上には、それぞれ第1撮像素子103、第2撮像素子104、及び第3撮像素子105が配置されており、それぞれの光路の光はこれらの撮像素子に入射される。第1撮像素子103、第2撮像素子104、第3撮像素子105は、いずれも同じ種類の撮像素子であり、後述するように各受光セルにそれぞれR、G、Bの色フィルタが付されたカラーCCDで構成されている。
第1撮像素子103、第2撮像素子104、第3撮像素子105は、R、G、Bフィルタを介して光を受光する。そして、受光セルごとに入射された光に対応する色信号をそれぞれの撮像素子ごとに設けられている色信号処理部106、107、108に出力する。色信号処理部106は、第1撮像素子103からの色信号から後述する補間処理によりR1画像、G1画像、B1画像を生成する。同様にして、色信号処理部107はR2画像、G2画像、B2画像を生成し、色信号処理部108はR3画像、G3画像、B3画像を生成することにより、合計で9つのマルチバンド画像を生成する。
各撮像素子に対応する色信号処理部106,107,108で生成されたマルチバンド画像はともに被写体分光情報推定部109へ供給され、被写体の分光情報が推定される。被写体の分光情報とは、被写体が自発光体である場合は、発光スペクトルの推定であり、被写体が照明の光を反射する反射物体である場合は分光反射率となる。また、被写体分光情報推定部109による推定結果の分光情報は、分光値出力部112を介してカメラ外部へ出力できる。被写体分光情報推定部109が推定した被写体の分光情報は、測色値変換部110に与えられる。
測色値変換部110は、入力された分光情報を、CIEXYZ三刺激値を経てたとえばXYZ表色系などの測色値に変換する。ただし、測色値の算出に必要な照明の分光情報は予め記憶されていて、測色値変換部110へ登録されている。測色値変換部110で変換された測色値は、原色変換部113へ入力される。また、撮像した被写体の色情報を測色値として取り出したい場合は、測色値変換部110で変換された測色値の情報を測色値出力部111を介してカメラ外部へ出力できる。測色値変換部110から出力された受光セル単位の測色値は、原色変換部113で映像表示デバイスが持つ原色系の信号へ変換され、画像出力部114を介して外部へ出力される。画像出力部114は様々な通信プロトコルに対応するために設けられていて、マルチバンドビデオカメラの撮影映像信号をディスプレイ等の受信デバイスへ定められたプロトコルに則って出力する。
次に、第1〜第3撮像素子104,105,106について、図2を用いて詳細に説明する。図2は、第1実施形態にかかる第1から第3撮像素子の受光セルと色フィルタの構造を説明する概念図である。
図2(a)は、撮像素子を側面から見た模式的構造図であり、第1から第3撮像素子104,105,106に共通する図である。基板301の上に、複数の受光セル302が並んで配置されている。複数の受光セル302上には、それぞれ分光透過率分布が互いに異なる複数の色フィルタ303が密接して配置されている。それぞれの撮像素子104,105,106は、色フィルタ303を通して、受光セル302で光を受ける。
図2(b)は、第1から第3撮像素子の色フィルタの配列を示す概念図である。それぞれの撮像素子106は、R,G,Bからなる3種類の色フィルタをセル単位で備える。各セルに付されているR,G,Bの色フィルタは、カラーCCDにおいて一般に広く用いられているものと同じものが使用される。図2(b)において、例えば2行2列目の画素位置はBしかないため、この画素位置におけるR信号は1行1列目のR、1行3列目のR、3行1列目のRおよび3行3列目のR信号を加算して4で割るという補間処理で生成される。また、G信号は1行2列目、2行1列目2行3列目および3行2列目のG信号から生成される。その他についても同様の補間処理がなされるが、広く一般的に用いられる手法であるので詳述しない。この補間処理は色信号処理部106、107、108で行われる。図3は本実施形態において用いられる撮像素子の感度特性を示す図である。第1から第3撮像素子104,105,106は、色フィルタにより受光する光の波長に応じて異なった感度特性を有する。各色フィルタを備えた受光セルは、異なる波長において感度のピークを示す感度特性であり、互いに感度を示す帯域の一部が重なる。
被写体分光情報推定部109は、R,G,Bの各色フィルタからの信号をもとに被写体の分光情報を推定する。従って、被写体分光情報推定部110は、分光情報を縦横共に受光セルの単位をブロック単位として推定し、算出する。
次に色分解光学系102について、詳細に説明する。図4Aは、第1実施形態にかかる色分解光学系の内部構造を説明する図である。
色分解光学系102は、被写体からの光を3つ光学プリズムを用いて、3つの光に分解する。分解された3つの光は、後述するように、それぞれ上記撮像素子のR,G,Bの受光セルの感度帯域を波長に応じて3つに分割して、それぞれR,G,Bの各色の分割された帯域の光を含む互いに異なる分光特性を有する。
色分解光学系102は、三角プリズムである第1光学プリズム201と、三角プリズムである第2光学プリズム202と、台形プリズムである第3光学プリズム203とから構成される。
第1光学プリズム201は、撮像レンズ101からの入射光Lに垂直に配置され、入射光Lが入射される入射面である第1面207と、第1面207の第3撮像素子105側と接続され面の法線が第1撮像素子103側に所定の角度傾いて設けられ第1ダイクロイックミラー204を備えた入射光Lのダイクロイック面(第2面)209と、第1面207の第1撮像素子103側と接続され、面法線が第1撮像素子103の方向に垂直な透過面である第3面208と、から構成される。
第1ダイクロイックミラー204は、図5に示すような波長選択性を有する。すなわち第1ダイクロイックミラー204の反射と透過の境界の波長、いわゆるカットオフ波長は、約440nm、550nm、630nmに設定されており、入射光Lを、約440nm以下及び550nm〜630nmの波長の光を含む反射光である第1反射光221と、440nm〜550nm及び約630nm以上の波長の光を含む透過光である第1透過光222の2つの光に分割する。第1ダイクロイックミラー204としては、波長選択性の異なる複数枚のダイクロイック膜を重ね合わせて用いることができる。例えば、波長が約440nm以下の光を反射するようなダイクロイック膜と、波長が約550nm〜630nmの光を反射するようなダイクロイック膜とを組み合わせたようなものを第1ダイクロイックミラーとして用いることができる。
第1反射光221は、第1ダイクロイックミラー204を備えたダイクロイック面209の法線が第1撮像素子103側に傾いているため、入射光Lに対して第1撮像素子103側に傾いて進む。そして、第1反射光221は、第1光学プリズム201の第1面207に臨界角以上で入射し、すべての第1反射光221が第1面207で反射されて、第3面208の方向に進む。そして、第1反射光221は、第3面208を透過し第1撮像素子103へ入射する(第1の光路)。
一方、第1透過光222は、第1光学プリズム201と、エアギャップ206を介して配置された第2光学プリズム202へ入射される。
第2光学プリズム202は、第1透過光222の入射される透過面であり、エアギャップ206を介して第1光学プリズム201のダイクロイック面(第2面)209と平行に配置された第1面210と、第1面210の第1撮像素子103側と接続され面の法線が第3撮像素子105側に所定の角度傾き、第2ダイクロイックミラー205を備えた第1透過光222の第2ダイクロイック面212と、第1面210の第2撮像素子104側と接続され、面法線が第2撮像素子104側に垂直な透過面である第3面211と、から構成される。
第2ダイクロイックミラー205は、図6に示すような波長選択性を有する。すなわち第2ダイクロイックミラー205の反射と透過の境界の波長、いわゆるカットオフ波長は、約490nm、560nm、670nmに設定されており、約490nm〜560nm及び670nm以上の波長の光を反射させる一方、約490nm以下及び560nm〜670nmの波長の光を透過させる。第2ダイクロイックミラー205としては、分光特性の異なる2枚のダイクロイック膜を積層して用いることができる。第2ダイクロイックミラー205には、上述のように第1ダイクロイックミラーによって波長選択された440nm〜550nm及び約630nm以上の第1透過光222が到達し、図7に示すように、第1透過光222を約490〜550nm及び670nm以上の第2反射光223及び約450nm〜490nm及び630nm〜670nmの第2透過光224に分割する。
第2反射光223は、第2光学プリズム202の第1面210に臨界角以上で入射する。第1面210と第1光学プリズム201との間にはエアギャップ206があるので、第2反射光223のすべての光が第1面210で反射されて、第3面211を介して第2撮像素子104へ入射する(第2の光路)。
第2透過光224は、第3光学プリズム203に入射される。第3光学プリズム203は、第2光学プリズム202の第2ダイクロイックミラー205と接触した透過面である第1面216と、第1面216と所定間隔をあけて、第3撮像素子105と水平に配置された第2面213と、第2面213と垂直にかつ第1面216と接触する第3面214および第4面215と、から構成されている。第2透過光224は、第3光学プリズム203の第1面216から入射し、第3光学プリズムの第2面213を透過して第3撮像素子105へ入射する(第3の光路)。
以上の構成により、被写体からの光を3つ光学プリズムを用いて、各撮像素子の色フィルタの感度帯域をそれぞれ3つに分解してそれぞれの分解された光をそれぞれの光路に含ませることができ、3つ光学プリズムの容積分だけに小型化できる。
色分解光学系としては、第2撮像素子画像が別に付加する画像処理機能により、画像反転が可能である場合や、撮像素子としてリニアセンサを用いた場合には、第1光学プリズムと第2光学プリズムとの間にエアギャップを設けない以下に示す構成の変形例のものを用いることもできる。図4Bは、第1実施形態にかかるマルチバンドビデオカメラに用いられる変形例にかかる色分解光学系の内部構成を示す図である。
色分解光学系102は、三角プリズムである第1光学プリズム201と、台形プリズムである第2光学プリズム202と、台形プリズムである第3光学プリズム203とから構成される。
第1光学プリズム201は、撮像レンズ101からの入射光Lに垂直に配置され、入射光Lが入射される入射面である第1面207と、第1面207の第3撮像素子105側と接続され面の法線が第1撮像素子103側に所定の角度傾いた入射光Lのダイクロイック面(第2面)である第1ダイクロイックミラー204と、第1面207の第1撮像素子103側と接続され、面法線が第1撮像素子103の方向に垂直な透過面である第3面208と、から構成される。
第1ダイクロイックミラー204は、図5に示すような波長選択性し、カットオフ波長は、約440nm、550nm、630nmに設定されている。したがって、入射光Lは、約440nm以下及び550nm〜630nmの波長の光を含む反射光である第1反射光221と、440nm〜550nm及び約630nm以上の波長の光を含む透過光である第1透過光222の2つの光に分割される。
第1反射光221は、第1ダイクロイックミラー204の法線が第1撮像素子103側に傾いているため、入射光Lに対して第1撮像素子103側に傾いて進む。そして、第1反射光221は、第1光学プリズム201の第1面207に臨界角以上で入射し、すべての第1反射光221が第1面207で反射されて、第3面208の方向に進む。そして、第1反射光221は、第3面208を透過し第1撮像素子103へ入射する(第1の光路)。
一方、第1透過光222は、第1光学プリズム201を透過して第2光学プリズム202へ入射される。
第2光学プリズム202は、第1光学プリズム201の第1ダイクロイックミラー204と接触した透過面である第1面210と、第1面210の第3撮像素子105側と接続され面の法線が第3撮像素子105の撮像面に垂直な透過面である第2面211と、第1面217と所定間隔をあけて、略水平に配置された第2面218と、第1面210の第1撮像素子103側と接続され面の法線が第3撮像素子105の撮像面と所定の角度傾き第2ダイクロイックミラー205を備えた第1透過光222の第2ダイクロイック面と、から構成される。
第2ダイクロイックミラー205は、図6に示すような波長選択性を有し、カットオフ波長は、約490nm、560nm、670nmに設定されている。第2ダイクロイックミラー205には、上述のように第1ダイクロイックミラーによって波長選択された440nm〜550nm及び約630nm以上の第1透過光222が到達し、図7に示すように、第1透過光222を約490〜550nm及び670nm以上の第2反射光223及び約450nm〜490nm及び630nm〜670nmの第2透過光224に分割する。
第2反射光223は、第2光学プリズム202の第1面210に到達することなく、透過面である第2面を介して第2撮像素子104へ入射する(第2の光路)。
第2透過光224は、第3光学プリズム203に入射される。第3光学プリズム203は、第2光学プリズム202の第2ダイクロイックミラー205と接触した透過面である第1面217と、第1面217と所定間隔をあけて、第3撮像素子105と水平に配置された第2面213と、第2面213と垂直にかつ第1面217と接触する第3面214および第4面215と、から構成されている。第2透過光224は、第3光学プリズム203の第1面217から入射し、第3光学プリズム203の第2面213を透過して第3撮像素子105へ入射する(第3の光路)。
以上の構成により、被写体からの光を3つ光学プリズムを用いて、各撮像素子の色フィルタの感度帯域をそれぞれ3つに分解でき、3つ光学プリズムの容積分だけに小型化できる。また、エアギャップがないため第1光学プリズムと第2光学プリズムの接触部が増えることにより、色分解光学系の強度が増す。特に製造ライン向けのFAカメラの場合、製造ラインからの振動などの影響による破損も考えられるため、用途に応じて色分解光学系を構成することが好ましい。
図8Aは第1撮像素子の感度特性及び第1反射光分光特性を示す図であり、図8Bは第1撮像素子の総合感度特性を示す図である。第1の光路を通って第1撮像素子103に入射した第1反射光221は、上述のように第1ダイクロイックミラーにより波長選択された光であるため、第1撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。したがって、図8Aに示すように、第1撮像素子103は、第1反射光221に含まれる波長についてRGBの各受光セルから3バンドの信号を出力する。すなわち、第1反射光221において、第1撮像素子103のRGBの各受光セルの感度を示す帯域の波長についてのみの信号が出力される。具体的には、図8Bに示すように、約430nm、560nm、590nmにピークを持つ3つの信号(B1,G1,R1)が出力される。第1撮像素子からの出力信号は、第1撮像素子色信号処理部106へ入力される。
図9Aは第2撮像素子の感度特性及び第2反射光分光特性を示す図であり、図9Bは第2撮像素子の総合感度特性を示す図である。第2の光路を通って第2撮像素子104に入射した第2反射光223は、上述のように第1ダイクロイックミラー204及び第2ダイクロイックミラー205により波長選択された光であるため、第2撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。また、第2反射光223に含まれる波長の光は、第1反射光221に含まれる波長の光はほとんどなく、図9Aに示すように、RGBの各色フィルタからは第1撮像素子から出力される信号とは異なるバンドの信号が出力される。すなわち、第2反射光223において、第2撮像素子104のRGBの各受光セルの感度を示す帯域の波長についてのみの信号が出力される。具体的には、図9Bに示すように、約510nm、530nm、690nmにピークを持つ3つの信号(B2,G2,R2)が出力される。第2撮像素子からの出力信号は、第2撮像素子色信号処理部107へ入力される。
図10Aは第3撮像素子の感度特性及び第2透過光分光特性を示す図である。図10Bは第3撮像素子の総合感度特性を示す図である。第3の光路を通って第3撮像素子105に入射した第2透過光224は、上述のように第1ダイクロイックミラー204及び第2ダイクロイックミラー205により波長選択された光であるため、第3撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。また、第2透過光224に含まれる波長の光は、第1反射光221及び第2反射光223に含まれる波長の光はほとんどなく、図10Aに示すように、RGBの各色フィルタからは第1及び第2撮像素子から出力される信号とは異なるバンドの信号が出力される。すなわち、第2透過光224において、第3撮像素子105のRGBの各受光セルの感度を示す帯域の波長についてのみの信号が出力される。具体的には、図10Bに示すように、約470nm、500nm、630nmにピークを持つ3つの信号(B3,G3,R3)が出力される。第3撮像素子からの出力信号は、第3撮像素子色信号処理部108へ入力される。
図11に第1から第3の撮像素子により得られる全撮像素子の総合感度特性を示す。上記のように、第1から第3撮像素子103〜105によりそれぞれ得られた3つのバンド信号は感度ピークの波長が異なる9つのマルチバンド信号となる。このようにして第1から第3撮像素子103〜105により得られた9つのマルチバンド信号に基づいて被写体分光推定部109で、被写体の分光情報を推定する。以下、分光情報として、分光反射率を取り上げて説明する。なお、被写体の分高反射率を求める方法は、様々な方法が提案されており、以下の説明は、分光推定方法を制限するものではない。本実施形態にかかる撮影装置では、分光反射率の推定方式として一般的に広く用いられるウィナー推定法を用いた例を説明する。
第1撮像素子の色信号処理部106からの出力VOUT1、第2撮像素子の色信号処理部107からの出力VOUT2、第3撮像素子の色信号処理部108からの出力VOUT3を、それぞれ列ベクトル
Figure 0004344257
、カメラ特性を行列C、被写体の分光反射率Rを列ベクトル
Figure 0004344257
とすると、V=CRの関係を持つ。なお、Tは転置行列を示す。
但し、センサー応答を表す列ベクトルVは、
Figure 0004344257
で与えられる。また、カメラ特性を示す行列Cは、C=BSで与えられる。
なお、色分解分光手段により色分解された分光特性と撮像素子に配置された色フィルタの分光透過率の総合分光特性を表す行列Bと、照明の分光分布を表す対角行列Sは次のように表される。
Figure 0004344257
Figure 0004344257
ここでの説明では、行列Bは9つの特性を用いているため、9行n列からなり、例えば、380nm〜710nmを10nm間隔とした場合には、n=41となる。また、行列Sは対角成分にn個の成分が並ぶことになる。
さて、上記の式、V=CRにおいて、センサー応答Vの次元と波長の次元が同一であればカメラ特性行列Cは、正則であるため、逆行列C-1によって、式R=S-1Vで示すように被写体の分光反射率が求まることとなる。しかし、本実施形態の場合には、正則にならないため、ウィナー推定法を用いる。
被写体の真の分光反射率rと、推定された分光反射率r’の間の平均二乗誤差Eは以下のように表される。なお、Tは転置行列、<>はアンサンブル平均を表す。
Figure 0004344257
したがって、r’=G・vの式に表すように、センサー応答ベクトルvから分光反射率を推定する推定行列Gを考えればよい。
このとき最小二乗誤差を最小とする推定行列Gは次の式で与えられることとなる。
Figure 0004344257
ここで、Rrv、Rvvは、被写体に関するそれぞれのrとvの相互関数行列、自己相関行列を示す。
Figure 0004344257
以上に示したような分光反射率推定を、被写体分光情報推定部109で演算処理する。被写体分光情報推定部109で推定された分光情報を分光値出力部112で出力することができる。
次に、上述した方法により求められた分光情報は、ブロック単位でCIEXYZ三刺激値を算出する。また、ブロック単位は、受光素子の画素単位でもよいし、複数画素をまとめた単位でもよく、ブロックサイズ、数を限定するものではない。受光セル数の増加は、分光推定精度の向上につながるが、反面、解像度の低下を導く。このため、単位ブロックを構成する受光セル数は、分光推定精度と空間解像度のバランスで決まり、各システムの色再現目標に応じて最適化されるべきである。三刺激値X,Y,Zは次の式で求められる。
Figure 0004344257
ここで、
Figure 0004344257
標準の光の分光分布の波長λにおける値をS(λ)、
XYZ表色系における等色関数の値を
Figure 0004344257
、被写体の分光反射率をR(λ)とする。
したがって、推定した被写体の分光反射率をR'(λ)とすると、求められる三刺激値X',Y',Z'は次の式で求められることとなる。
Figure 0004344257
なお、三刺激値算出に必要な情報である
Figure 0004344257
などは、予め測色値変換部110に記憶されている。また、2度視野に基づくXYZ表色系に規定するものではなく、10度視野に基づくX101010表色系でもよい。以上のように三刺激値X',Y',Z'が求まるため、その後は色度座標や、CIELAB値など、用途に応じた変換を実施すればよい。
原色変換部113は、上記のようにして求まったCIEXYZ三刺激値をRGB信号に変換する。変換式は次式によって求められる。
Figure 0004344257
ここで、RGB表色系とXYZ表色系の関係を示すと、変換ベクトルMは次のようになるので、
Figure 0004344257
RGBの各値は次の式によりもとまる。
Figure 0004344257
なお、表示デバイスとしてRGB表色系を用いるものに限定するものではなく、表示デバイスに合わせるように変換ベクトルを任意に変更することができる。また、表示デバイスがCRTなどのガンマ特性を考慮する必要がある場合には、ガンマ補正も実施することができ、その他、補正が必要な場合にも同様に必要な補正をすることができる。
本実施形態にかかる撮影装置によると、各撮像素子に異なった波長の光を入力することができるようになるため、同時に9つのマルチバンド画像を取得することが可能となる。また、色分解光学系は従来から用いられている色分解効果矩形のダイクロイックミラー特性を改良するだけでよく、撮像素子も特別な特性を持たせたものを開発することなく、一般的なカラー撮像素子を用いて構成することができるため、実現が容易で安価な構成も可能となる。
なお、上記第1実施形態の変形例として、以下の構成の撮影装置を説明する。変形例にかかる撮影装置は、色分光光学系102の波長選択性以外の構成は第1実施形態の撮影装置と共通する。
色分解光学系の第1ダイクロイックミラー204は、第1の感度帯域と第3の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光及び第2の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光を第1反射光221として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光222として透過する。また、第2ダイクロイックミラー205は、第1の感度帯域と第3の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光及び第2の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光を第2反射光223として反射する一方、残りの波長の光を第2透過光224として透過する。このような構成の色分解光学系を用いた場合であっても、第1から第3の撮像素子103、104、105においては、それぞれ3つずつのマルチバンド画像を得ることができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態にかかる撮影装置について説明する。第2実施形態にかかる撮影装置は、第1実施形態にかかる撮影装置と共通の構成部分を有し、色分解光学系のダイクロイックミラー特性を異ならせた構成である。ここでは、異なる点を主に説明する。第2実施形態にかかる撮影装置は、図1に示す撮影装置と同様に3つの撮像素子でマルチバンド画像を同時に撮影するマルチバンドビデオカメラのシステムである。
被写体(図示なし)表面で反射した光Lは、撮像レンズ101を通して色分解光学系102に入る。そして、色分解光学系102は入射された光を第1の光路、第2の光路、および第3の光路の3光路に分割する。第1の光路、第2の光路、および第3の光路上には、それぞれ第1撮像素子103、第2撮像素子104、及び第3撮像素子105が配置されており、それぞれの光路の光はこれらの撮像素子に入射される。第1撮像素子103、第2撮像素子104、第3撮像素子105は、いずれも同じ種類の撮像素子であり、各受光セルにそれぞれR、G、Bの色フィルタが付されたカラーCCDで構成されている。
色分解光学系102aは図12に示す構成であり、被写体からの光を3つ光学プリズムを用いて、3つの光に分解する。色分解光学系102aは、図4Bに示したものと同様の構成であり、ダイクロイックミラーの分光特性においてのみ異なる。色分解光学系102aは、三角プリズムである第1光学プリズム201と、台形プリズムである第2光学プリズム202と、台形プリズムである第3光学プリズム203とから構成される。
第1プリズム201は、図13Aに示すような波長選択性を持った第1ダイクロイックミラーを備えた第1ダイクロイック面を有する。第1ダイクロイックミラーは、そのカットオフ波長が、約460nm、600nmに設定されており、入射光Lを約460nm以下及び600nm以上の波長の光を含む反射光である第1反射光と、460nm〜600nmの波長の光を含む透過光である第1透過光の2つの光に分割する。第1反射光は、第1撮像素子104へ入射する(第1の光路)。一方、第1透過光は第1光学プリズム201を透過して第2光学プリズム202へ入射される。
第2プリズム202は、図13Bに示すような波長選択性を持った第2ダイクロイックミラーを備えた第2ダイクロイック面を有する。第2ダイクロイックミラーは、そのカットオフ波長が、約460nm、540nmに設定されており、入射した光を約460nm以上540nm以下の波長の光を反射光とし、460nm以下及び540nm以上の波長の光を透過光とする2つの光に分割する。第2ダイクロイックミラーには、上述のように第1ダイクロイックミラーによって波長選択された460nm〜600nmの波長の光を含む第1透過光が到達するので、約460nm以上540nm以下の波長の第2反射光と約540nm以上600nm以下の第2透過光の2つの光に分割する。第2反射光は、第2撮像素子105へ入射する(第2の光路)。一方、第2透過光は第2光学プリズム202を透過して第3光学プリズム203へ入射される。
第2透過光は、第3光学プリズム203の第1面から入射し、第3光学プリズム203により結像し、第3撮像素子105へ入射する(第3の光路)。
図14は、第1撮像素子の感度特性を示す図である。第1の光路を通って第1撮像素子103に入射した第1反射光は、上述のように第1ダイクロイックミラーにより波長選択された光であるため、第1撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。すなわち図14に示すように、約460nm、600nmにピークを持ち、Bの色フィルタを備えた受光セルの短波長側及びRの色フィルタを備えた受光セルの長波長側の2つの信号(B1,R1)が出力される。第1撮像素子からの出力信号は、第1撮像素子色信号処理部へ入力される。
図15は第2撮像素子の感度特性を示す図である。第2の光路を通って第2撮像素子104に入射した第2反射光は、上述のように第1ダイクロイックミラー204及び第2ダイクロイックミラー205により波長選択された光であるため、第2撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。また、第2反射光223に含まれる波長の光は、第1反射光221に含まれる波長の光はほとんどなく、RGBの各色フィルタからは第1撮像素子から出力される信号とは異なるバンドの信号が出力される。具体的には、図15に示すように、約460nm、540nmにピークを持ち、Bの色フィルタを備えた受光セルの長波長側及びGの色フィルタを備えた受光セルの感度帯域の短波長側の2つの信号(B2,G2)が出力される。第2撮像素子からの出力信号は、第2撮像素子色信号処理部へ入力される。
図16は第3撮像素子の感度特性を示す図である。第3の光路を通って第3撮像素子105に入射した第2透過光は、上述のように第1ダイクロイックミラー204及び第2ダイクロイックミラー205により波長選択された光であるため、第3撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。また、第2透過光に含まれる波長の光は、第1反射光及び第2反射光に含まれる波長の光はほとんどなく、RGBの各色フィルタからは第1及び第2撮像素子から出力される信号とは異なるバンドの信号が出力される。具体的には、図16に示すように、約540nm、600nmにピークを持ち、Gの色フィルタを備えた受光セルの長波長側及びBの色フィルタを備えた受光セルの感度帯域の短波長側の2つの信号(G3,B3)が出力される。第3撮像素子からの出力信号は、第3撮像素子色信号処理部へ入力される。
図17に第1から第3の撮像素子により得られる総合感度特性を示す。上記のように、第1から第3撮像素子103〜105によりそれぞれ得られたバンド信号は感度ピークの波長が異なる6つのマルチバンド信号となる。このようにして第1から第3撮像素子103〜105により得られた6つのマルチバンド信号に基づいて被写体分光推定部109で、被写体の分光情報を推定する。
なお、上記第2実施形態の変形例として、以下の構成の撮影装置を説明する。変形例にかかる撮影装置は、色分光光学系102の波長選択性以外の構成は第2実施形態の撮影装置と共通する。
色分解光学系の第1ダイクロイックミラーは、第2の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第3の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。また、第2ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を第2透過光として透過する。
また、さらなる変形例としては、色分解光学系の第1ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第2の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。また、第2ダイクロイックミラーは、第2の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第3の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を第2透過光として透過する。
また、さらなる変形例としては、色分解光学系の第1ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第2の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。また、第2ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光及び第3の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光を第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を第2透過光として透過する。
また、さらなる変形例としては、色分解光学系の第1ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光及び第3の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。また、第2ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第2の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を第2透過光として透過する。
また、さらなる変形例としては、色分解光学系の第1ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光及び第3の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。また、第2ダイクロイックミラーは、第2の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第3の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を第2透過光として透過する。
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態にかかる撮影装置について説明する。第3実施形態にかかる撮影装置は、第1実施形態にかかる撮影装置と共通の構成部分を有し、色分解光学系のダイクロイックミラー特性を異ならせた構成である。ここでは、異なる点を主に説明する。第3実施形態にかかる撮影装置は、図1に示す撮影装置と同様に3つの撮像素子でマルチバンド画像を同時に撮影するマルチバンドビデオカメラのシステムである。
被写体(図示なし)表面で反射した光Lは、撮像レンズ101を通して色分解光学系102に入る。そして、色分解光学系102は入射された光を第1の光路、第2の光路、および第3の光路の3光路に分割する。第1の光路、第2の光路、および第3の光路上には、それぞれ第1撮像素子103、第2撮像素子104、及び第3撮像素子105が配置されており、それぞれの光路の光はこれらの撮像素子に入射される。第1撮像素子103、第2撮像素子104、第3撮像素子105は、いずれも同じ種類の撮像素子であり、各受光セルにそれぞれR、G、Bの色フィルタが付されたカラーCCDで構成されている。
本実施形態にかかる撮影装置の色分解光学系は図4Bに示したものと同様の構成でありダイクロイックミラーの分光特性においてのみ異なる。
第1プリズム201は、図18Aに示すような波長選択性を持った第1ダイクロイックミラーを備えた第1ダイクロイック面を有する。第1ダイクロイックミラーは、そのカットオフ波長が、約460nmに設定されており、入射光Lを約460nm以下の波長の光を含む反射光である第1反射光と、460nm以上の波長の光を含む透過光である第1透過光の2つの光に分割する。第1反射光は、第1撮像素子104へ入射する(第1の光路)。一方、第1透過光は第1光学プリズム201を透過して第2光学プリズム202へ入射される。
第2プリズム202は、図18Bに示すような波長選択性を持った第2ダイクロイックミラーを備えた第2ダイクロイック面を有する。第2ダイクロイックミラーは、そのカットオフ波長が、約540nm、600nmに設定されており、入射した光を約540nm以上600nm以下の波長の光を反射光とし、540nm以下及び600nm以上の波長の光を透過光とする2つの光に分割する。第2ダイクロイックミラーには、上述のように第1ダイクロイックミラーによって波長選択された460nm以上の波長の光を含む第1透過光が到達するので、約540nm以上600nm以下の波長の第2反射光と約460nm以上540nm以下及び600nm以上の波長の第2透過光の2つの光に分割する。第2反射光は、第2撮像素子105へ入射する(第2の光路)。一方、第2透過光は第2光学プリズム202を透過して第3光学プリズム203へ入射される。
第2透過光は、第3光学プリズム203の第1面から入射し、第3光学プリズム203により結像し、第3撮像素子105へ入射する(第3の光路)。
図19は、第1撮像素子の総合感度特性を示す図である。第1の光路を通って第1撮像素子103に入射した第1反射光は、上述のように第1ダイクロイックミラーにより波長選択された光であるため、第1撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。すなわち図19に示すように、約460nmにピークを持ち、Bの色フィルタを備えた受光セルの短波長側の1つの信号(B1)がのみ出力される。第1撮像素子からの出力信号は、第1撮像素子色信号処理部へ入力される。
図20(は第2撮像素子の総合感度特性を示す図である。第2の光路を通って第2撮像素子104に入射した第2反射光は、上述のように第1ダイクロイックミラー204及び第2ダイクロイックミラー205により波長選択された光であるため、第2撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。また、第2反射光223に含まれる波長の光は、第1反射光221に含まれる波長の光はほとんどなく、RGBの各色フィルタからは第1撮像素子から出力される信号とは異なるバンドの信号が出力される。具体的には、図20に示すように、約540nm、600nmにピークを持ち、Gの色フィルタを備えた受光セルの長波長側及びRの色フィルタを備えた受光セルの感度帯域の短波長側の2つの信号(G2,R2)が出力される。第2撮像素子からの出力信号は、第2撮像素子色信号処理部へ入力される。
図21は第3撮像素子の総合感度特性を示す図である。第3の光路を通って第3撮像素子105に入射した第2透過光は、上述のように第1ダイクロイックミラー204及び第2ダイクロイックミラー205により波長選択された光であるため、第3撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。また、第2透過光に含まれる波長の光は、第1反射光及び第2反射光に含まれる波長の光はほとんどなく、RGBの各色フィルタからは第1及び第2撮像素子から出力される信号とは異なるバンドの信号が出力される。具体的には、図21に示すように、約460nm、540nm,600nmにピークを持ち、Bの色フィルタを備えた受光セルの感度帯域の長波長側、Gの色フィルタを備えた受光セルの短波長側及びRの色フィルタを備えた受光セルの感度帯域の長波長側の3つの信号(B3,G3,R3)が出力される。第3撮像素子からの出力信号は、第3撮像素子色信号処理部へ入力される。
図22に第1から第3の撮像素子により得られる全撮像素子の総合感度特性を示す。上記のように、第1から第3撮像素子103〜105によりそれぞれ得られたバンド信号は感度ピークの波長が異なる6つのマルチバンド信号となる。このようにして第1から第3撮像素子103〜105により得られた6つのマルチバンド信号に基づいて被写体分光推定部109で、被写体の分光情報を推定する。
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態にかかる撮影装置について説明する。第4実施形態にかかる撮影装置は4バンドのCCDを撮像素子として用いる。また、色分解光学系は、第1実施形態にかかる撮影装置と共通の構成を有し、ダイクロイックミラー特性が異なっている。第4実施形態にかかる撮影装置は、図1に示す撮影装置と同様に3つの4バンドの撮像素子でマルチバンド画像を同時に撮影するマルチバンドビデオカメラのシステムである。
被写体(図示なし)表面で反射した光Lは、撮像レンズ101を通して色分解光学系102に入る。そして、色分解光学系102は入射された光を第1の光路、第2の光路、および第3の光路の3光路に分割する。第1の光路、第2の光路、および第3の光路上には、それぞれ第1撮像素子103、第2撮像素子104、及び第3撮像素子105が配置されており、それぞれの光路の光はこれらの撮像素子に入射される。第1撮像素子103、第2撮像素子104、第3撮像素子105は、いずれも同じ種類の撮像素子であり、各受光セルにそれぞれ4種類の色フィルタが付されたカラーCCDで構成されている。ここでは、4種類の色フィルタをそれぞれ短波長側から順にA,B,C,Dとし、それぞれの特性帯域のピークにおける波長をαnm,βnm,γnm,δnmと表すこととする。
本実施形態にかかる撮影装置の色分解光学系は図4Bに示したものと同様の構成でありダイクロイックミラーの分光特性においてのみ異なる。
第1プリズム201は、図23Aに示すような波長選択性を持った第1ダイクロイックミラーを備えた第1ダイクロイック面を有する。第1ダイクロイックミラーは、そのカットオフ波長が、略αnm、δnmに設定されており、入射光Lを約αnm以下及びδnm以上の波長の光を含む反射光である第1反射光と、αnm〜δnmの波長の光を含む透過光である第1透過光の2つの光に分割する。第1反射光は、第1撮像素子104へ入射する(第1の光路)。一方、第1透過光は第1光学プリズム201を透過して第2光学プリズム202へ入射される。
第2プリズム202は、図23Bに示すような波長選択性を持った第2ダイクロイックミラーを備えた第2ダイクロイック面を有する。第2ダイクロイックミラーは、そのカットオフ波長が、約βnm、γnmに設定されており、入射した光を約βnm以上γnm以下の波長の光を反射光とし、βnm以下及びγnm以上の波長の光を透過光とする2つの光に分割する。第2ダイクロイックミラーには、上述のように第1ダイクロイックミラーによって波長選択されたαnm〜δnmの波長の光を含む第1透過光が到達するので、約βnm以上γnm以下の波長の第2反射光と約αnm以上βnm以下及びγnm以上δnm以下の第2透過光の2つの光に分割する。第2反射光は、第2撮像素子105へ入射する(第2の光路)。一方、第2透過光は第2光学プリズム202を透過して第3光学プリズム203へ入射される。
第2透過光は、第3光学プリズム203の第1面から入射し、第3光学プリズム203により結像し、第3撮像素子105へ入射する(第3の光路)。
図24は、第1撮像素子の総合感度特性を示す図である。第1の光路を通って第1撮像素子103に入射した第1反射光は、上述のように第1ダイクロイックミラーにより波長選択された光であるため、第1撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。すなわち図24に示すように、約αnm、γnmにピークを持ち、Aの色フィルタを備えた受光セルの短波長側及びDの色フィルタを備えた受光セルの長波長側の2つの信号(A1,D1)が出力される。第1撮像素子からの出力信号は、第1撮像素子色信号処理部へ入力される。
図25は第2撮像素子の総合感度特性を示す図である。第2の光路を通って第2撮像素子104に入射した第2反射光は、上述のように第1ダイクロイックミラー204及び第2ダイクロイックミラー205により波長選択された光であるため、第2撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。また、第2反射光223に含まれる波長の光は、第1反射光221に含まれる波長の光はほとんどなく、RGBの各色フィルタからは第1撮像素子から出力される信号とは異なるバンドの信号が出力される。具体的には、図25に示すように、約βnm、γnmにピークを持ち、Bの色フィルタを備えた受光セルの長波長側及びCの色フィルタを備えた受光セルの感度帯域の短波長側の2つの信号(B2,C2)が出力される。第2撮像素子からの出力信号は、第2撮像素子色信号処理部へ入力される。
図26は第3撮像素子の総合感度特性を示す図である。第3の光路を通って第3撮像素子105に入射した第2透過光は、上述のように第1ダイクロイックミラー204及び第2ダイクロイックミラー205により波長選択された光であるため、第3撮像素子のRGBの各色フィルタを備えた受光セルの感度を示す各帯域のそれぞれ一部の波長しか含まれない。また、第2透過光に含まれる波長の光は、第1反射光及び第2反射光に含まれる波長の光はほとんどなく、RGBの各色フィルタからは第1及び第2撮像素子から出力される信号とは異なるバンドの信号が出力される。具体的には、図26に示すように、約αnm、βnm、γnm、δnmにピークを持ち、Aの色フィルタを備えた受光セルの長波長側、Bの色フィルタを備えた受光セルの短波長側、Cの色フィルタを備えた受光セルの長波長側、Bの色フィルタを備えた受光セルの短波長側の4つの信号(A3,B3,C3,D3)が出力される。第3撮像素子からの出力信号は、第3撮像素子色信号処理部へ入力される。
図27に第1から第3の撮像素子により得られる全撮像素子の総合感度特性を示す。上記のように、第1から第3撮像素子103〜105によりそれぞれ得られたバンド信号は感度ピークの波長が異なる8つのマルチバンド信号となる。このようにして第1から第3撮像素子103〜105により得られた8つのマルチバンド信号に基づいて被写体分光推定部109で、被写体の分光情報を推定する。
なお、上記第4実施形態の変形例として、以下の各構成の撮影装置を説明する。変形例にかかる撮影装置は、色分光光学系102の波長選択性以外の構成は第4実施形態の撮影装置と共通する。
色分解光学系の第1ダイクロイックミラーは、第2の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第3の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。また、第2ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光及び第4の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光を第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を第2透過光として透過する。
また、さらなる変形例としては、色分解光学系の第1ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第2の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。また、第2ダイクロイックミラーは、第3の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第4の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を第2透過光として透過する。
また、さらなる変形例としては、色分解光学系の第1ダイクロイックミラーは、第3の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第4の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。また、第2ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第2の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過する。
また、さらなる変形例としては、色分解光学系の第1ダイクロイックミラーは、第2の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第3の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。また、第2ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光及び第4の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光を第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を第2透過光として透過する。
以上説明したように、上記実施形態にかかる撮影装置によれば、一般的に広く用いられているカラー撮像素子を用いた光学構成で実現可能であり、1回の撮像回数で5から10バンドの必要なバンド数を撮像することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
上記各実施形態は3つの撮像素子でマルチバンド取得するように構成されているが、これに限られるものではなく、例えば、2つの撮像素子で6バンド取得するように構成することもできる。この場合の色分解光学形の構成としては、次のものが例示できる。
被写体からの光が入力される第1光学プリズムと、第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと、第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に位置し第1光学プリズムに入射した光を第1の撮像素子に入力される第1反射光と第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイックミラーとを備える。第1ダイクロイックミラーは、第1の感度帯域と第3の感度帯域の一方側略2分の1の波長の光及び第2の感度帯域の他方側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過する。
具体的には、第1ダイクロイックミラーは、第1と第3の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光及び第2の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過するように構成することができる。
また、さらなる変形例として、第1ダイクロイックミラーは、第1と第3の感度帯域の長波長側略2分の1の波長の光及び第2の感度帯域の短波長側略2分の1の波長の光を第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を第1透過光として透過するように構成する。
例えば、撮像素子は、RGB原色フィルタを用いたものでなくてもよく、例えば、XYZの色フィルタを用いたものであってもよい。また、撮像素子としてリニアセンサを用いることもできる。
また、色分解光学系は、図4Aなどに示したプリズム形状のもののほかに、ミラー型、キューブ型のものであってもよい。また、ダイクロイック特性は、撮像素子の各感度帯域の波長を波長に応じて複数に分解できるように構成されていればよく、上記各実施形態及びその変形例にその構成例として示すようにダイクロイックミラーの組み合わせを多様に変更することが可能である。
また、色分解光学系の構成としては、第1ダイクロイック面をハーフ特性とし、第1撮像素子でRGB撮像をしてもよいし、輝度情報の精度を上げるために、第1撮像素子のみモノクロ撮像素子にして、第2、第3撮像素子で6バンドの色情報を取得するような構成としてもよい。
本発明の第1実施形態にかかるマルチバンドビデオカメラの構成を示す図である。 図1のマルチバンドビデオカメラに用いられる撮像素子の構成を示す図であり、(a)は側面から見た模式的構造図であり、(b)は画素配列を示す図である。 図1の撮像素子の感度特性を示す図である。 図1のマルチバンドビデオカメラに用いられる色分解光学系の内部構成を示す図である。 図1のマルチバンドビデオカメラに用いられる変形例にかかる色分解光学系の内部構成を示す図である。 図4A、図4Bの色分解光学系の第1ダイクロイック面の分光特性を示す図である。 図4A、図4Bの色分解光学系の第2ダイクロイック面の分光特性を示す図である。 第1ダイクロイック面を透過した光が図6の第2ダイクロイック面の分光特性を示す図である。 ダイクロイックプリズムにより分光された入射光と、第1撮像素子の感度特性及び第1反射光分光特性を示す図である。 ダイクロイックプリズムにより分光された入射光と第1撮像素子の総合感度特性を示す図である。 ダイクロイックプリズムにより分光された入射光と、第2撮像素子の感度特性及び第2反射光分光特性を示す図である。 ダイクロイックプリズムにより分光された入射光と、第2撮像素子の総合感度特性を示す図である。 ダイクロイックプリズムにより分光された入射光と、第3撮像素子の総合感度特性を示す図である。 ダイクロイックプリズムにより分光された入射光と、第3撮像素子の総合感度特性を示す図である。 全撮像素子の総合感度特性を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるマルチバンドビデオカメラに用いられる色分解光学系の内部構成を示す図である。 図12の色分解光学系の第1ダイクロイック面の分光特性を示す図である。 図12の色分解光学系の第2ダイクロイック面の分光特性を示す図である。 第1撮像素子の総合感度特性を示す図である。 第2撮像素子の総合感度特性を示す図である。 第3撮像素子の総合感度特性を示す図である。 撮像素子の総合感度特性を示す図である。 本発明の第3実施形態にかかるマルチバンドビデオカメラに用いられる色分解光学系の第1ダイクロイック面の分光特性を示す図である。 本発明の第3実施形態にかかるマルチバンドビデオカメラに用いられる色分解光学系の第2ダイクロイック面の分光特性を示す図である。 第1撮像素子の総合感度特性を示す図である。 第2撮像素子の総合感度特性を示す図である。 第3撮像素子の総合感度特性を示す図である。 撮像素子の総合感度特性を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかるマルチバンドビデオカメラに用いられる色分解光学系の第1ダイクロイック面の分光特性を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかるマルチバンドビデオカメラに用いられる色分解光学系の第2ダイクロイック面の分光特性を示す図である。 第1撮像素子の総合感度特性を示す図である。 第2撮像素子の総合感度特性を示す図である。 第3撮像素子の総合感度特性を示す図である。 撮像素子の総合感度特性を示す図である。 従来の撮影装置の構成を示す図である。 従来の撮影装置に用いられる色分光光学系のダイクロイックミラーの分光特性及び撮像素子の分光特性を示す図である。
符号の説明
102 色分解光学系
103 第1撮像素子
104 第2撮像素子
105 第3撮像素子
106 第1撮像素子色信号処理部
107 第2撮像素子色信号処理部
108 第3撮像素子色信号処理部
109 被写体分光情報推定部
201 第1光学プリズム
202 第2光学プリズム
203 第3光学プリズム
204 第1ダイクロイックミラー
205 第2ダイクロイックミラー

Claims (8)

  1. 感度を示す感度帯域が異なりかつ異なる波長の光に感度ピークを有するような複数種類の受光セルを有する複数の同一種類の撮像素子と
    前記撮像素子が感度を示す感度帯域の波長を含む被写体からの複合光を互いに分光透過率特性が異なる複数の光路に分光し、前記分光したそれぞれの光路をそれぞれ対応する前記撮像素子に入射させる色分解光学系と
    前記色分解光学系により前記分光された光をそれぞれ受光した前記それぞれの撮像素子から出力された、波長別に分光された光に対応する色信号に基づいて前記被写体の分光情報を推定する被写体分光情報推定部と
    を備え
    前記色分解光学系は、前記撮像素子の各種類の受光セルが感度を示す感度帯域の光を含む複合光を、各種類の受光セルの感度帯域ごとについて波長別に複数の光路に分光するダイクロイック層を有すると共に、
    前記撮像素子は第1から第3の3つの撮像素子を備え、
    前記ダイクロイック層は、
    被写体からの光を、前記第1の撮像素子に入力される光路と他の光路の2つに分光する第1ダイクロイック層と、
    前記第1ダイクロイック層と間隔をおいて位置し、前記第1ダイクロイック層で分光された他の光路を、前記第2の撮像素子に入力される光路と前記第3の撮像素子に入力される光路の2つに分光する第2ダイクロイック層と、
    で構成されることを特徴とする撮影装置。
  2. 前記撮像素子は、短波長側から順に互いに異なる第1から第3の感度帯域を有する3種類の受光セルを備えたカラー撮像素子であることを特徴とする、請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記撮像素子は、RGB原色フィルタを備えたカラー撮像素子であることを特徴とする、請求項2に記載の撮影装置。
  4. 前記色分解光学系は、前記撮像素子の各種類の受光セルの感度帯域を波長別にそれぞれ3つに分割することを特徴とする、請求項に記載の撮影装置。
  5. 前記撮像素子は第1から第3の3つの撮像素子を備え、
    前記色分解光学系は
    被写体からの光が入力される第1光学プリズムと
    前記第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと
    前記第2光学プリズムからの光が入力される第3光学プリズムと
    第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に位置し前記第1光学プリズムに入射した光を前記第1の撮像素子に入力される第1反射光と前記第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイック層と
    第2光学プリズムと第3光学プリズムの間に位置し前記第1透過光を前記第2の撮像素子に入力される第2反射光と前記第3の撮像素子に入力される第2透過光とに分割する第2ダイクロイック層とを備え、
    前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の一方側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の他方側略3分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
    前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の他方側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の一方側略3分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過することを特徴とする、請求項に記載の撮影装置。
  6. 前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
    前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過することを特徴とする、請求項に記載の撮影装置。
  7. 感度を示す感度帯域が異なりかつ異なる波長の光に感度ピークを有するような複数種類の受光セルを有してなる複数の同一種類の撮像素子が感度を示す感度帯域の波長を含む被写体からの複合光を複数の分光透過率特性が異なる光路に分光し、前記分光したそれぞれの光をそれぞれ対応する前記撮像素子に入射させる、被写体の分光情報の推定に用いられる撮影装置用の色分解光学系であって、
    前記撮像素子が短波長側から順に互いに異なる第1から第3の感度帯域を有する3種類の受光セルを備えたカラー撮像素子であると共に、
    前記撮像素子の各種類の受光セルが感度を示す感度帯域の光を含む複合光を、各種類の受光セルの感度帯域ごとについて波長別に複数の光に分光するダイクロイック層を有し、
    被写体からの光が入力される第1光学プリズムと、
    前記第1光学プリズムからの光が入力される第2光学プリズムと、
    前記第2光学プリズムからの光が入力される第3光学プリズムと、
    第1光学プリズムと第2光学プリズムの間に位置し前記第1光学プリズムに入射した光を第1の撮像素子に入力される第1反射光と前記第2光学プリズムに入力される第1透過光とに分割する第1ダイクロイック層と、
    第2光学プリズムと第3光学プリズムの間に位置し前記第1透過光を第2の撮像素子に入力される第2反射光と第3の撮像素子に入力される第2透過光とに分割する第2ダイクロイック層と、
    を備え、
    前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の一方側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の他方側略3分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
    前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の他方側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の一方側略3分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過することを特徴とする、被写体の分光情報の推定に用いられる撮影装置用の色分解光学系。
  8. 前記第1ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光を前記第1反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第1透過光として透過し、
    前記第2ダイクロイック層は、前記第1の感度帯域と前記第3の感度帯域の長波長側略3分の1の波長の光及び前記第2の感度帯域の短波長側略3分の1の波長の光を前記第2反射光として反射する一方、残りの波長の光を前記第2透過光として透過することを特徴とする、請求項に記載の色分解光学系。
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