JP4343915B2 - 複合金属合金の製造方法及び複合金属成形品の製造方法 - Google Patents
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また、特許文献2の技術は、半溶融状態の低融点金属材料に、強化材(カーボンナノ材)を混練することを特徴とする。
何れも、金属材料が半溶融状態であるため、添加した強化材の移動が制限され、強化材同士の凝集を阻止することができる。この結果、強化材を金属材料に均一に分散させることができる。
また、この種の処理は、金属材料が酸化することを防止するために、撹拌はアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で実施する。撹拌時間が延びると、不活性ガスが金属材料中に巻き込まれる危険性が増大し、製品の品質低下を招く。
前記Mg材料又はAl材料と前記合金材料の少なくとも一方に、前記カーボンナノ材料を混合することで混合体を得る混合工程と、
この混合体及び残余の材料を、一括して溶解する溶解工程と、からなることを特徴とする。
短い時間で溶解工程は終えることができるため、溶湯に不活性ガスが巻き込む度合いは少なく、製品の品質を高めることができる。
粉末であれば飛散が問題になるが、本発明により焼結体にすれば、飛散を防止することができ、保管時の安全性を向上させることができる。
また、混合体を焼結して焼結体を得ることで、表面積を減少させることができる。表面が小さければ酸化などを抑制することができ、品質の劣化を防止することができる。
そして、本発明は、複合金属材料を直接金属成形機に供給するため、生産効率が高まり、生産性を高めることができ、特に多量生産に好適である。
そして、本発明は、複合金属材料を固体の形態で保存し、必要なときに固体の複合金属材料を金属成形機に供給するため、生産の自由度が高まり、特に少量生産に好適である。
なお、本発明に係る金属合金は、Mg合金又はAl合金であれば種類は問わない。多数の合金中、以下の説明では、ASTM AZ91D(マグネシウム合金ダイカスト JIS H 5303 MDC1D相当品)を例に挙げる。JISで規定されるMDC1Dの化学成分は次表のとおりである。
(a):繊維径(平均値)が10nm〜200nmのカーボンナノ材料11を準備するとともに、粒径(平均値)が200μmの粉末状のMg材料12を準備する。
(f):上パンチ16をダイス15に挿入し、Mgの焼結温度(500℃程度)に保ちながら、混合体13を押し固める。
(e)これで、カーボンナノ材料を含むMgの焼結体17を得ることができる。
以上に述べた(e)及び(f)が、焼結工程に相当する。
(a):繊維径(平均値)が10nm〜200nmのカーボンナノ材料11を準備するとともに、合金材料として粒径(平均値)が200μmの粉末状のAl−Mn合金材料12Bを準備し、合金材料として粒径(平均値)が200μmの粉末状のZn材料12Cを準備する。Al−Mn合金材料12Bは、90質量%がAlで10質量%がMnであるMn系アルミニウムが好適である。
(f):上パンチ16をダイス15に挿入し、Al−Mnの焼結温度(500℃程度)又はZnの焼結温度(300℃程度)に保ちながら、混合体13を押し固める。
(e)これで、カーボンナノ材料を含むAl−Mn焼結体17Bや、カーボンナノ材料を含むZn焼結体17Cを得ることができる。
以上に述べた(e)及び(f)が、焼結工程に相当する。
(a)に示すMg焼結体17、Al−Mn焼結体17B及びZn焼結体17Cが、この図での出発材料となる。
(b)において、加熱手段21を備える溶解炉20に、Mg焼結体17、Al−Mn焼結体17B及びZn焼結体17Cを同時又は順次投入して、溶解する。これで、複合金属合金の溶湯22を、得ることができる。この溶湯22は、プラグ手段23を上昇させることで、溶解炉20から取り出すことができる。
直接法は生産能力が高く、低コストでカーボンナノ複合金属成形品を製造することができるが、材料換え等が難しいため、少品種多量生産に適している。
間接法は生産能力の点では落ちるが、生産の自由度は高く、多品種少量生産に好適である。
図4は図3の変更実施例図である。図3に対し(a)を変更した。
すなわち、図4(a)において、カーボンナノ材料を含むMgの焼結体17(図1(g)参照)と、合金材料としてAl−Mn合金のインゴット37と、合金材料としてZnのインゴット38とを準備する。インゴット37、38は合金材料の単純な鋳造品であるため、製造方法は省略する。
(b)〜(f)は図3の説明と同一であるから、ここでは省略する。
図5は図1の別実施例図である。
(a):繊維径(平均値)が10nm〜200nmのカーボンナノ材料11を準備するとともに、粒径(平均値)が200μmの粉末状のMg材料12を準備する。
(a):繊維径(平均値)が10nm〜200nmのカーボンナノ材料11を準備するとともに、合金材料として粒径(平均値)が200μmの粉末状のAl−Mn合金材料12Bを準備し、合金材料として粒径(平均値)が200μmの粉末状のZn材料12Cを準備する。Al−Mn合金材料12Bは、90質量%がAlで10質量%がMnであるMn系アルミニウムが好適である。
(a)において、Mg材料に無数のカーボンナノ材料をまぶしたような形態の混合体13(図5(d)参照)を準備し、Al−Mn合金材料12B又はZn材料12Cに無数のカーボンナノ材料11をまぶしたような形態の混合体13B又は混合体13C(図6(d)参照)を準備する。
(b)において、加熱手段21を備える溶解炉20に、混合体13、混合体13B及び混合体13Cを同時又は順次投入して、溶解する。これで、複合金属合金の溶湯22を、得ることができる。この溶湯22は、プラグ手段23を上昇させることで、溶解炉20から取り出すことができる。
図8は本発明に係る準備のためにカーボンナノ材料を表面処理するときの説明図である。
(a):カーボンナノ材料41を準備する。例えば10g。このカーボンナノ材料41は、図1(a)などに示すカーボンナノ材料11と同じであってもよいが、便宜上、符号を変えた。
(b):炭化物形成元素としてのSi粉末42を準備する。例えば1g。
(d):得られた混合物45を、アルミナ製容器46に入れ、アルミナ製蓋47を被せる。この蓋47は非密閉蓋を採用することで、容器46の内部と外部との通気を可能にする。
開始〜5時:6×10−3Paの真空度で、5時間かけて炉温を室温から300℃まで上昇させる。
9時〜19時:2.1×10−2Paの真空度、1400℃の条件で10時間保持する。
なお、保持時間が10時間と長いのは、十分撹拌し反応させることを目的とした。勿論、混合比や処理量などの条件によって、保持時間を増減することは差し支えない。
ただし、Si、Tiはともに入手が容易であり、特にSiは安価であるため、本発明方法を広く普及させる上で、好適である。
Mg、Mg合金、Al、Al合金は軽量金属であり、この金属にカーボンナノ材料を含めて機械的強度を高めることで、軽量で且つ強度、熱伝導性及び耐摩耗性に優れた構造材料を提供することができる。
第1の発明は、図1(a)、図2(a)、図4(a)、図5(a)、図6(a)を参照して、合金の母材を構成するMg材料又はAl材料と、このMg材料又はAl材料に添加する少なくとも1種の合金材料と、前記Mg材料又はAl材料に添加するカーボンナノ材料とを準備する材料準備工程と、
図1(b)〜(c)、図2(b)〜(c)、図5(b)〜(c)、図6(b)〜(c)を参照して、前記Mg材料又はAl材料と、合金材料の少なくとも一方に、前記カーボンナノ材料を混合することで混合体を得る混合工程と、
図3(b)、図4(b)、図7(b)を参照して、混合体及び残余の材料を、一括して溶解する溶解工程と、からなることを特徴とする複合金属合金の製造方法である。
Claims (7)
- 合金の母材を構成するMg材料又はAl材料と、このMg材料又はAl材料に添加する少なくとも1種の合金材料と、前記Mg材料又はAl材料に添加するカーボンナノ材料とを準備する材料準備工程と、
前記Mg材料又はAl材料と前記合金材料の少なくとも一方に、前記カーボンナノ材料を混合することで混合体を得る混合工程と、
この混合体及び残余の材料を、一括して溶解する溶解工程と、からなることを特徴とする複合金属合金の製造方法。 - 前記混合工程と溶解工程との間に、前記混合体を焼結して焼結体を得る焼結工程を追加したことを特徴とする請求項1記載の複合金属合金の製造方法。
- 前記カーボンナノ材料は、炭素と反応して化合物を生成する元素を含む炭化物形成元素を、表面に付着させてなる金属付着カーボンナノ材料を使用することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の複合金属合金の製造方法。
- 前記金属付着カーボンナノ材料は、カーボンナノ材料と炭化物形成金属とを混合し、得られた混合物を真空炉に入れ、高温真空下で前記炭化物形成金属を蒸発させ、前記カーボンナノ材料の表面に付着させることで得ることを特徴とする請求項3記載の複合金属合金の製造方法。
- 前記炭化物形成金属が、Ti又はSiであることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の複合金属合金の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の複合金属合金の製造方法で製造した複合金属合金を、直接金属成形機に供給し、半溶融状態で金型のキャビティにより成形することを特徴とする複合金属成形品の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の複合金属合金の製造方法で製造した複合金属合金を、冷却して固体の複合金属材料を得る工程と、この固体の複合金属材料を金属成形機に供給し、半溶融状態まで加熱して金型のキャビティにより成形する工程とからなることを特徴とする複合金属成形品の製造方法。
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