JP4342543B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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本発明は、センスアンプの入出力ノードであるセンスノード対上のデータを一時保持する記憶素子(これをキャッシュ用セルという)を有するダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(以下、DRAMという)等の半導体記憶装置、特にその制御回路に関するものである。
従来、半導体記憶装置の1つである例えばDRAMは、交差配置された複数のワード線と複数のビット線対との各交差箇所に接続されたデータ格納用のメモリセルがマトリクス状に配列されたメモリセルアレイと、スイッチ手段を介して前記ビット線対に接続され、前記メモリからの読出しデータを検知、増幅するセンスアンプとを、備えている。この種のDRAMでは、ロウアドレス(行アドレス)によってワード線を選択し、それに接続されたメモリセルの保持データをビット線対上に読出す。ビット線対上の読出しデータは、スイッチ手段を介してセンスアンプで検知、増幅された後、カラムスイッチ回路を介してデータバスへ出力される。
しかしながら、従来のDRAMでは、記憶容量の増大に伴い、メモリセルに対するデータの読み書きを行うアクセス速度が遅くなるという問題があった。そこで、本願出願人等は、先にDRAMの高速アクセスのために、次のような提案を行った。この先の提案では、メモリセルの保持データを複数組保持するキャッシュ用セルを、センスアンプの入出力ノードであるセンスノードに接続している。この種のDRAMでは、複数のキャッシュ用セルを設けたので、スイッチ手段によって大容量のビット線対を切り離し、キャッシュ内容を素早くリコールできる。そのため、センスアンプをキャッシュとして用いるとき、リフレッシュ時に該センスアンプのデータをキャッシュ用セルに退避しておける。また、要求データがセンスアンプになく、キャッシュ用セルのいずれかにあるとき、該センスアンプのデータをメモリセルアレイに書き戻すと共に、スイッチ手段によってビット線対を切り離し、キャッシュ用セルのデータを素早くリコールして要求データを読出せるという効果がある。
ところが、このような先の提案のDRAMにおいても、次のような技術的課題(1)〜(4)が残されている。
(1) メモリセルアレイのワード線を選択するロウアドレスに対応する該メモリセルアレイ内のメモリセルのデータへのアクセスを終えた後、該ロウアドレスの要求データを保持するキャッシュ用セルへのアクセス(即ち、キャッシュヒット)において、ビット線対とセンスアンプとの間に設けられたスイッチ手段をオフ状態にすると共に、センスアンプを非活性化する。その後、センスアンプの駆動ノードを一定電位にイコライズ(等化)すると同時にセンスノード対をイコライズする。このとき、センスアンプの駆動ノードが既に一定電位にイコライズされているため、センスノード対のイコライズ時間が長くなり、キャッシュアクセスの高速化が困難であった。
(2) いずれもキャッシュ用セルも要求されているデータ保持していない場合(即ち、キャッシュミスが生じた場合)、前記(1)の課題に加えて該キャッシュミス時のノイズ耐性が低下し、待機時(スタンバイ時)の消費電力が増加してキャッシュアクセス時の消費電力が増加する。
(3) DRAMがリフレッシュを行っている期間、キャッシュ用セルへのアクセスができない。
(4) メモリセルアレイへのデータの書き戻しが終了するまで、キャッシュ用セルのアクセスができない。特に、キャッシュ用セルに対してキャッシュミスが生じた場合、待ち時間が長い。即ち、キャッシュミスが生じた場合、まず、メモリセルアレイの先のアクセスにおいて活性化されているワード線を非活性化し、ビット線対をイコライズしてメモリセルアレイのプリチャージを行った後、新たに入力されたアドレスに対応したワード線を活性化して要求データの読出しを行う。このように、キャッシュミス時のアクセス時間が、メモリセルアレイのプリチャージ期間を含むために長くなる。従って、技術的に未だ充分満足のゆく高速アクセス可能なDRAM等の半導体記憶装置を提供することが困難であった。
第1の発明は、前記課題を解決するために、交差配置された複数のワード線と複数のビット線対との各交差箇所に接続されたデータ格納用のメモリセルがマトリクス状に配列されたメモリセルアレイと、スイッチ手段を介して前記ビット線対に接続され、前記メモリセルからの読出しデータを検知、増幅するセンスアンプとを、備えた半導体記憶装置において、次のような回路を設けている。即ち、この第1の発明では、前記センスアンプの入出力ノードであるセンスノード対に接続され、データを一時保持するための複数のキャッシュ用セルと、活性化によって前記センスノード対を一定電位に等化するセンスノード等化回路と、活性化によって前記センスアンプを駆動するセンスアンプ駆動ノード対を一定電位ノードに等化するセンスアンプ駆動ノード等化回路と、前記センスノード等化回路の活性化後の所定の遅延時間後に前記センスアンプ駆動ノード等化回路を活性化する遅延回路とを、設けている。第2の発明では、第1の発明のメモリセルアレイ、センスアンプ、複数のキャッシュ用セル、センスノード等化回路、及びセンスアンプ駆動ノード等化回路を備えた半導体記憶装置において、前記複数のワード線の内のあるワード線へのアクセスから他のワード線へのアクセスまでのプリチャージ時間が所定の時間より短いことを検出する第1の検出手段を設けている。さらに、前記プリチャージ時間が所定の時間より長いことを検出して前記センスアンプ駆動ノード等化回路を駆動する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力との論理和を求めて前記センスノード等化回路を駆動する論理和回路とを、設けている。
第3の発明では、第2の発明の第1及び第2の検出手段を次のように構成している。即ち、前記第1の検出手段は、前記メモリセルへのアクセス後の前記キャッシュ用セルへのアクセス要求と、前記キャッシュ用セルへのアクセス後の前記キャッシュ用セルへのアクセス要求とを検出する機能を有している。第2の検出手段は、前記キャッシュ用セルへのアクセス後の前記メモリセルへのアクセス要求と、前記メモリセルへのアクセス後の前記メモリセルへのアクセス要求とを検出する機能を有している。第4の発明では、交差配置された複数のワード線と複数のビット線対との各交差箇所に接続されたデータ格納用のメモリセルがマトリクス状に配列されたメモリセルアレイと、第1のスイッチ手段を介して前記ビット線対に接続され、前記メモリセルからの読出しデータを検知、増幅するセンスアンプとを、備えた半導体記憶装置において、次のような手段を講じている。即ち、前記センスアンプの入出力ノードであるセンスノード対とデータバス(例えば、リードデータ線対、ライトデータ線対)との間に接続され、アドレスで指定される該センスアンプと該データバスとの間で選択的に双方向のデータ転送を行うカラムスイッチ回路を設けている。このカラムスイッチ回路は、前記センスノード対と第2のスイッチ手段を介して接続されるキャシュデータ線対と、前記キャッシュデータ線対と接続されデータを一時保持するための複数のキャッシュ用セルとを、有している。第5の発明では、第4の発明の半導体記憶装置において、書込み用データを一時保持するライトバッファを、前記センスノード対に並設している。
第6の発明では、第4又は第5の発明の半導体記憶装置において、前記カラムスイッチ回路は、前記キャッシュデータ線対上の電位によってゲート制御され前記データバスを駆動する1組のMOSトランジスタを有している。第7の発明では、第4又は第5の発明の半導体記憶装置において、前記キャッシュ用セル及びライトバッファは、直列に接続されたスイッチ手段及び記憶素子でそれぞれ構成している。第8の発明では、第4又は第5の発明の半導体記憶装置において、前記ワード線又は前記第1のスイッチ手段の制御線は、3値出力回路からなるドライバで駆動する構成にしている。第9の発明では、第4又は第5の発明の半導体記憶装置において、前記カラムスイッチ回路を次のように構成している。即ち、前記カラムスイッチ回路は、前記キャッシュ用セルの配置されて成るキャッシュ用素子領域の一方の境界側に、前記キャッシュデータ線対の一方と前記センスノード対の一方との間に接続された第1のMOSトランジスタと、前記キャッシュデータ線対の他方と前記データバスを構成するデータ線対の一方との間に接続された第2のMOSトランジスタとを配置している。さらに、前記キャッシュ用素子領域の他方の境界側に、前記キャッシュデータ線対の一方と前記センスノード対の一方との間に接続された第3のMOSトランジスタと、前記キャッシュデータ線対の他方と前記データ線対の他方との間に接続された第4のMOSトランジスタとを配置して構成している。
第10の発明によれば、第4又は第5の発明の半導体記憶装置において、前記カラムスイッチ回路を次のように構成している。即ち、前記キャッシュ用セルの配置されて成るキャッシュ用素子領域の一方の境界側に、前記キャッシュデータ線対と前記データバスとの間に接続された第1及び第2のMOSトランジスタを配置している。さらに、前記キャッシュ用素子領域の他方の境界側に、前記キャッシュデータ線対と前記センスノード対との間に接続された第3及び第4のMOSトランジスタを配置して構成している。第11の発明によれば、第4又は第5の発明の半導体記憶装置において、前記メモリセルアレイから前記キャッシュ用セルを含む前記カラムスイッチ回路へデータ転送を行う時の該メモリセルアレイにおける前記ビット線対の充放電を制限する制御手段を、設けている。第12の発明によれば、第5の発明の半導体記憶装置において、前記メモリセルアレイと前記カラムスイッチ回路とのデータ転送において該データ転送がコピーバック動作であるか否かを検出するコピーバック動作検出手段と、前記コピーバック動作以外のデータ転送時にセンスアンプ活性化直後に前記第1のスイッチ手段をオフ状態にする制御手段とを、設けている。第13の発明によれば、第5の発明の半導体記憶装置において、リフレッシュ時にリフレッシュアドレスに対応するデータが前記キャッシュ用セルに保持されていることを検出してコピーバック動作を行うリフレッシュモード制御回路を設けている。第14の発明によれば、第7の発明の半導体記憶装置において、前記記憶素子は、1つ又は複数のキャパシタを用いて構成している。第15の発明によれば、第9又は第10の発明の半導体記憶装置において、前記キャッシュ用素子領域を次のように構成している。即ち、前記キャッシュデータ線に接続されたキャッシュ用セルと、前記センスノード上に配置され該センスノードとは電気的に接続されない前記キャッシュ用セルと同一構造のスイッチ手段及び記憶素子を有するダミーセルとを、備えている。第16の発明によれば、第13の発明の半導体記憶装置において、前記リフレッシュモード制御回路を、次のように構成している。即ち、前記リフレッシュモード制御回路は、外部から与えられるアドレスを記憶して前記キャッシュ用セルの通電状態を制御する複数のタグ回路(TAG回路)に対し、外部アドレスとリフレッシュアドレスを選択的に切り換えて該TAG回路に供給する選択手段と、前記複数のTAG回路の出力よりリフレッシュモード信号を生成するゲート手段と、前記リフレッシュモード信号に従い第1のリフレッシュタイミング信号群と第2のリフレッシュタイミング信号群のいずれか一方を選択して出力するリフレッシュモード切換回路とを、備えている。
第1の発明によれば、センスアンプの入出力ノードであるセンスノード対をイコライズするセンスノード等化回路と、センスアンプ駆動ノード等化回路と、遅延回路とを備え、センスノード等化回路を活性化してセンスノード対をイコライズした後、遅延回路で所定の遅延の後、センスアンプ駆動ノード等化回路を駆動し、センスアンプ駆動ノードをイコライズするようにしたので、センスノード対のイコライズを高速に行うことが可能となる。つまり、第1の発明によれば、以上のように半導体記憶装置を構成したので、センスアンプ駆動ノードを電源から切り離した後、該センスアンプ駆動ノードに残る電荷を利用してセンスノード対のイコライズが加速される。これにより、センスノード対のイコライズが高速に行え、キャッシュ用セルへの高速アクセスが可能となる。第2の発明によれば、第1の発明の半導体記憶装置に、ミスアクセスであることを検出する第1の検出手段と、ヒットアクセスであることを検出してセンスアンプ駆動ノード等化回路を駆動する第2の検出手段と、第1と第2の検出手段の出力の論理和を求めてセンスノード等化回路を駆動する論理和回路とを設けたので、第1の発明の効果に加え、高速なヒットアクセスが可能となり、消費電流も低減できる。さらに、ミスアクセス時のノイズ耐性の低下の抑制、及びスタンバイ時のリーク電流の増加を抑制できる。第3の発明によれば、第1の検出手段で、ミスアクセスであることを的確に検出でき、さらに第2の検出手段で、ヒットアクセスであることを的確に検出できる。このように、第2及び第3の発明によれば、キャッシュ用セルへアクセスするときのみセンスアンプ駆動ノードをイコライズせず、メモリセルへアクセスするとき及びスタンバイ時にイコライズされる。これにより、キャッシュ用セルのアクセス時の消費電流の低減化が図れると共に、メモリセルへのアクセス時のノイズ耐性の向上、及びスタンバイ時のリーク電流の抑制化が図れる。第4の発明によれば、キャッシュデータ線対とセンスノード対との間に第2のスイッチ手段を設けたので、リフレッシュ時においても、キャッシュ用セルへのアクセスができ、応答の高速な半導体記憶装置が得られる。このように、第4の発明では、第2のスイッチ手段により、センスノード対とキャッシュデータ線対とが適宜切り離されるので、リフレッシュ期間中もキャッシュ用セルへのアクセスが行える。
第5の発明によれば、センスノード対にライトバッファを併設したので、キャッシュミス時において、メモリセルアレイからキャッシュデータ線対を介したデータのアクセスと、キャッシュ用セルからメモリセルアレイへのデータのコピーバックとを同時並行して行え、高速な応答の可能な半導体記憶装置が得られる。しかも、ライトバッファ及びキャッシュ用セルは各センスノード対毎に設けられているので、一度に転送できるデータ量を増大でき、極めて高いヒット率と高速性能を両立できる。つまり、第5の発明では、キャッシュミス時に、メモリセルへ書きもどすべきデータを一時的にライトバッファに退避し、これにより、新たに要求されているデータのメモリセルアレイからの読出し動作を、前記書きもどしの動作より先行でき、アクセス時間の短縮化が図れる。次に、第6の発明によれば、ゲートがキャッシュデータ線対に接続された1組のMOSトランジスタでデータバスを駆動するようにしたので、キャッシュデータ線対上の信号の増幅の終了に先立ってキャッシュアクセスが行える。これにより、高速応答が可能となる。第7及び第14の発明によれば、キャッシュ用セルをメモリセルと同様の構造にすることにより、チップサイズの小さな半導体記憶装置が得られ、チップサイズの小型化と高集積化が図れる。第8の発明によれば、第5の発明の効果に加えて、ワード線及び第1のスイッチ手段の制御線を3値出力回路で駆動するようにしたので、コピーバック以下のメモリセルアレイとキャッシュ用セルとの間のデータ転送時におけるワード線等の不要な昇圧動作を除去でき、消費電力を低減できる。
第9の発明によれば、カラムスイッチ回路におけるスイッチ素子のレイアウトの対称性が向上するので、スイッチ素子の寸法にかかわらず、より稠密なレイアウトが可能となり、高集積化が図れる。第10の発明によれば、第9の発明と同様に、キャッシュ用素子領域の両側に各スイッチ素子が均等に分散されるので、より稠密なレイアウトが可能となる。さらに、対を成すキャッシュデータ線対及びデータバスがそれぞれ近接配置されるので、ノイズに強い半導体記憶装置が得られる。第11の発明によれば、制御手段を設け、メモリセルアレイからカラムスイッチ回路へデータ転送を行う時に、制御手段によってビット線対の充放電が制限される。さらに、第12の発明によれば、コピーバック動作検出手段により、メモリセルアレイとキャッシュ用セルのデータ転送がコピーバックでないと検出されると、制御手段により、第1のスイッチ手段をセンスアンプ活性化直後にオフするように制御したので、メモリセルアレイのプリチャージ時間とキャッシュデータ線対の信号の増幅時間を短縮して各サイクル時間を短くできる。さらに、不要なビット線対の充放電を除去して消費電力を低減できる。第13及び第16の発明によれば、リフレッシュモード制御回路により、リフレッシュ時に所定のキャッシュデータをコピーバックするようにしたので、キャッシュ用セルとしてスタンバイ状態における長時間のリフレッシュ間隔(インターバル)に耐えるデバイスを用いる必要が必須でなくなる。従って、ウエハ分離に要する寸法増大を除去でき、しかも昇圧に要する消費電力を低減できるので、チップサイズの小型化、及び消費電力の低減化が図れる。第15の発明によれば、キャッシュ用素子領域の素子ピッチ及び素子構造とその配置をメモリセルアレイと同一にできるので、その微細加工に要する製造条件の設定が容易となり、高い製造歩留りが得られる。
(第1の実施例)
図1は、本発明の第1の実施例を示す半導体記憶装置の一つであるDRAMの要部回路図である。このDRAMは、データ格納用の右側のメモリセルアレイ10L及び左側のメモリセルアレイ10Rを有している。各メモリセルアレイ10L,10Rは、交差配置された複数のワード線WLと複数の相補的なビット線対BLai/BLbi,…とを有し、それらの各交差箇所にデータ格納用のメモリセル11が接続されてマトリクス状に配列されている。各メモリセル11は、電荷転送用スイッチ手段(例えば、MOSトランジスタ)と電荷蓄積用記憶素子(例えば、キャパシタ)とで構成されている。メモリセルアレイ10L,10Rのi行目のビット線対BLai/BLbiには、スイッチ手段20L,20Rを介して、センスアンプ30iの入出力ノードである相補的なセンスノード対Sai/Sbiが接続されている。スイッチ手段20L,20Rは、制御線TGL,TGRでゲート制御される一対のNチャネル型MOSトランジスタ(以下、NMOSという)21,22でそれぞれ構成されている。センスアンプ30i は、交差接続されたPチャネル型MOSトランジスタ(以下、PMOSという)31,32及びNMOS33,34からなる差動形アンプで構成されている。差動形アンプの相補的なセンスアンプ駆動ノードP1,N1のうち、一方のノードP1が、スイッチ35を介して電源電位VCCに接続されると共に、キャパシタ37を介して接地電位VSSに接続されている。他方のノードN1は、スイッチ36を介して接地電位VSSに接続されると共に、キャパシタ38を介して接地電位VSSに接続されている。
センスノード対Sai/Sbiには、寄生容量Casi/Cbsiが存在する。このセンスノード対Sai/Sbiには、イコライズ用のセンスノード等化回路40i が接続されている。さらに、センスアンプ駆動ノードP1,N1には、それぞれ各行共通にセンスアンプ駆動ノード等化回路50が接続されている。センスノード等化回路40i は、直列に接続されたNMOS41,42で構成され、そのNMOS41,42のドレインがセンスノード対Sai/Sbiにそれぞれ接続され、さらにそのソースがスイッチ43を介して電源電位VCCと接地電位VSSの中間電位HVCCに接続されている。NMOS41,42のゲートは、共通の制御線EQSAによって制御されるようになっている。センスアンプ駆動ノード等化回路50は、3つのNMOS51,52,53で構成されている。NMOS51,52のソースは中間電位HVCCに接続され、そのNMOS51,53のドレインがセンスアンプ駆動ノードP1に接続され、さらにNMOS52のドレイン及びNMOS53のソースがセンスアンプ駆動ノードN1に接続されている。NMOS51,52,53のゲートは、共通接続されている。制御線EQSAには、例えば偶数個のインバータからなる遅延回路60が接続され、その遅延回路60の出力制御線EQSLによってスイッチ43及びNMOS51,52,53のゲートが制御されるようになっている。この遅延回路60は、センスノード等化回路40i を制御する制御線EQSAによって駆動されてから、所定の時間経過後に制御線EQSLへ出力し、センスアンプ駆動ノード等化回路50を活性化し、センスアンプ駆動ノードP1,N1を中間電位HVCCにイコライズする機能を有している。
又、センスノード対Sai/Sbiには、データを一時保持するためのキャッシュ70が接続されている。キャッシュ70は、n個のキャッシュ用セル71i1,71i2,…,71inで構成されている。各キャッシュ用セル71i1,71i2,…,71inは、例えば、メモリセル11と同様に、電荷転送用のNMOS72と電荷蓄積用のキャパシタ73とでそれぞれ構成されている。センスアンプ30i 、センスノード等化回路40i 、及びキャッシュ用セル71ij(j=1,2,3,…,n)は、列状に延設されている。j番目のキャッシュ用セル71ijの列を共通に制御する制御線SWcjは、各キャッシュ用セル71ijの保持データに対応するアドレスを記憶をしているTAG回路801〜80nに接続され、該TAG回路801 〜80n の要求データの保持の有無の判定に従って制御されるようになっている。なお、図1では、センスノード対Sai/Sbiが、右側のスイッチ手段20Rを介して右側のメモリセルアレイ10Rのビット線対BLai/BLbiに接続されているが、これらのスイッチ手段20R及びメモリセルアレイ10Rを省略してもよい。スイッチ手段20R及びメモリセルアレイ10Rを設けた場合、センスアンプ30i、センスノード等化回路40i、及びキャッシュ用セル71ij(j=1,2,3,…,n)が共用されるので、DRAMの占有面積を小さくできるという利点がある。
図2は、図1のDRAMにおけるi行目の回路の概略の動作波形図であり、この図を参照しつつ図1のDRAMの動作を説明する。図2において、アドレスADDのうちのXm0,Xci1,Xci2)は図1のワード線WL(WLm0,…)を選択するためのロウアドレス、SWcj(SWc1,SWc2,…)はTAG回路801〜80nに接続された制御線、91〜93は図1の充放電経路である。ロウアドレスXci1 の要求データを保持するキャッシュ用セル71i1へのアクセスを行う場合(キャッシュヒットの場合)、制御線TGL(TGR)を”L”に立ち下げてスイッチ手段20L(20R)をオフ状態にすると共に、センスアンプ30i 内のスイッチ35,36をオフ状態にする。この際、メモリセルアレイ10L(10R)内のロウアドレスXm0に対応するワード線WLm0を”L”に立ち下げ、ビット線対BLai/BLbiをイコライズしてプリチャージを行っている。次に、制御線EQSAを”H”に立ち上げ、センスノードSaiの寄生容量Casiに蓄積した電荷を図1に示す経路91でセンスノードSbiに充放電する。これにより、センスノードSaiのレベルが下がり、VCC−Vtp(但し、Vtp;PMOSの閾値)よりも下がると、センスアンプ30i 内のPMOS32がオンし、図1に示す経路92で充放電される。又、センスノードSbiがNMOSの閾値Vtnを越えると、センスアンプ30i 内のNMOS33がオンし、図1の経路93で充放電される。
その後、制御線EQSAに接続された遅延回路60による所定時間経過後、その出力制御線EQSLが”H”になってセンスノード等化回路40i のスイッチ43がオンすると共に、センスアンプ駆動ノード等化回路50内のNMOS51,52,53かオンし、センスノード対Sai/Sbiが中間電位HVCCにイコライズされると共に、センスアンプ駆動ノードP1,N1も中間電位HVCCにイコライズされる。このように、制御線EQSAによるセンスノード対Sai/Sbiのイコライズよりも、センスアンプ駆動ノードP1,N1のイコライズのタイミングを遅らせることにより、経路91の充放電から生じる経路92,93の充放電により、センスノード対Sai/Sbiのイコライズが加速され、次のキャッシュアクセスに高速に移ることが可能となる。次に、ロウアドレスXci2 が入力されたときのキャッシュ用セル71i2へのアクセスの場合も、前記と同様に、センスノード対Sai/Sbiを高速にイコライズしてキャッシュ用セル71i2へのアクセスに移ることが可能である。この第1の実施例のDRAMでは、遅延回路60を設け、センスノード等化回路40i を活性化した後に所定の遅延時間後、センスアンプ駆動ノード等化回路50を活性化するようにしたので、センスアンプ駆動ノードP1,N1が電源から切り離された後、該センスアンプ駆動ノードP1,N1に残る電荷を利用してセンスノード対Sai/Sbiのイコライズが加速される。従って、センスノード対Sai/Sbiのイコライズが高速に行われ、キャッシュ用セル71ijへの高速アクセスが可能となる。
(第2の実施例)
図3は、本発明の第2の実施例を示すDRAMの要部回路図であり、第1の実施例を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。このDRAMでは、図1の遅延回路60の他に検出回路100を設け、センスノード等化回路40i を活性化する制御線EQSAとセンスアンプ駆動ノード等化回路50を活性化する制御線EQSLとを該検出回路100によって駆動するようになっている点のみが第1の実施例と異なっている。図4は、図3中の検出回路100の構成例を示す回路図である。この検出回路100は、入力側に制御信号Cd1が入力され出力側に制御線EQSAMが接続された第1の検出手段101と、入力側に制御信号Cd2が入力され出力側に制御線EQSLが接続された第2の検出手段102と、入力側に制御線EQSAMとEQSLが接続され出力側に制御線EQSAが接続された論理和回路であるORゲート103とで、構成されている。第1の検出手段101は、制御信号Cd1により、メモリセル11へのアクセス又はキャッシュ用セル71(=71i1,71i2,…)又はキャッシュ用セル71へのアクセスが行われた後に該キャッシュ用セル71へのアクセスが行われる場合(これをヒットアクセスという)を検出する機能を有している。第2の検出手段102は、制御信号Cd2により、メモリセル11へのアクセス又はキャッシュ用セル71へのアクセスが行われた後に該メモリセル11へのアクセスが行われる場合(これをミスアクセスという)を検出して制御線EQSLを駆動する機能を有している。この検出回路100では、ヒットアクセスの場合に制御線EQSAのみを駆動してセンスノード対Sai/Sbiのみをイコライズし、ミスアクセスの場合には制御線EQSA及びEQSLを供に活性化してセンスノード対Sai/Sbiとセンスアンプ駆動ノード対P1,N1を共にイコライズする回路である。そのため、ヒットアクセス時は次のキャッシュアクセスに素早く移ることができ、ミスアクセス時のノイズ耐性を確保することが可能となる。
図5は、図3及び図4に示すDRAMにおけるi行目の回路のヒットアクセス時の概略の動作波形図であり、この図を参照しつつヒットアクセス時の動作を説明する。まず、ロウアドレスXm0に対応するメモリセルアレイ10L(10R)内のメモリセル110のデータを読出した後、ロウアドレスXci1の要求データを保持するキャッシュ用セル71i1へアクセスする場合(ヒットアクセスの場合)、制御線TGL(TGR)を立ち下げてスイッチ手段20L(20R)をオフ状態にすると供にセンスアンプ30i 内のスイッチ35,36をオフ状態にしてセンスアンプ駆動ノードP1,N1を電源から切り離す。次に、検出手段100によって制御線EQSAを立ち上げ、第1の実施例と同様にセンスノード対Sai/Sbiを充放電し、センスアンプ30i 内のPMOS32及びNMOS33をオン状態にしてイコライズを加速する。そして、制御線EQSAの信号を遅延回路60で遅延し、その出力によってセンスノード等化回路40i 内のスイッチ43をオン状態にしてセンスノード対Sai/Sbiを中間電位HVCCにイコライズする。このとき、センスアンプ駆動ノードP1がHVCC+Vtpのレベルまで下がった後にセンスアンプ30i 内のPMOS32がオフし、センスアンプ駆動ノードN1がHVCC−Vtnのレベルまで上がったところで、センスアンプ30i 内のNMOS33がオフする。そのため、センスアンプ駆動ノードP1はHVCC+Vtpになり、センスアンプ駆動ノードN1がHVCC−Vtnになっている。前記ヒットアクセスの場合は、センスアンプ駆動ノード対P1,N1がイコライズせず、センスノード対Sai/Sbiのイコライズが終了した時点で、TAG回路801 によって制御線SWc1を”H”にして要求データであるキャッシュ用セル71i1からの微小信号をセンスノード対Sai/Sbiに呼び出し、再びセンスアンプ30i 内のスイッチ35,36をオンし、該センスアンプ30i によってセンスノード対Sai/Sbiを増幅する。
次に、他のキャッシュ用セル71i2へのヒットアクセスの場合も、前記キャッシュ用セル71i1へのアクセスと同様、センスアンプ駆動ノードP1とN1をイコライズしないまま、要求データの呼び出し動作に移る。このようにヒットアクセスの場合は、スイッチ手段20L(20R)によってセンスノード対Sai/Sbiがビット線対BLai/BLbiと切り離されて寄生容量が小さい。そのため、キャッシュ用セル71の出力として充分大きな電位が得られ、センスアンプ駆動ノードP1とN1を中間電位HVCCにイコライズしなくても誤動作することがない。従って、センスアンプ駆動ノードP1とN1を中間電位HVCCにイコライズする必要がなく、高速に次のキャッシュアクセスに移ることが可能である。
図6は、図3及び図4に示すDRAMにおけるi行目の回路のミスアクセス時の概略の動作波形図であり、この図を参照しつつミスアクセス時の動作を説明する。まず、ロウアドレスXci3 の要求データを保持するキャッシュ用セル71i3列へのアクセスを終えた後、どのキャッシュ用セル71列も要求データを保持しないロウアドレスXm1が入力され、メモリセル111 列へアクセスする場合(ミスアクセスの場合)、TAG回路803 によって制御線SWc3を立ち下げ、センスアンプ30i 内のスイッチ35,36をオフ状態にしてセンスアンプ駆動ノードP1,N1を電源から切り離す。次に、検出回路100によって制御線EQSAを立ち上げて第1の実施例と同様にセンスノード対Sai/Sbiを充放電し、センスアンプ30i 内のPMOS32及びNMOS33をオン状態にしてイコライズを加速する。そして、制御線EQSAの信号を遅延回路60によって遅延した後、センスノード等化回路40i 内のスイッチ43をオン状態にしてセンスノード対Sai/Sbiを中間電位HVCCにイコライズする。又、検出回路100によってミスアクセスであることを検出し、制御線EQSLを”H”に立ち上げてセンスアンプ駆動ノード等化回路50内のNMOS51,52,53をオンし、センスアンプ駆動ノードP1とN1を中間電位HVCCにイコライズする。ミスアクセス(即ち、メモリセル11列へのアクセス)は、センスアンプ駆動ノードP1とN1のイコライズが終了してから、制御線TGL(TGR)を”H”に立ち上げ、予め要求データに対応するワード線WL1 を”H”に立ち上げ、ビット線対BLai/BLbiに出力しておいたメモリセル11列のデータをセンスアンプ30i 内のスイッチ35,36をオンして該センスアンプ30i によって増幅する。
次に、メモリセル111 列へのアクセス後にロウアドレスXm2の入力による他のメモリセル112 列へのアクセス(即ち、ミスアクセス)の場合も、前記と同様にメモリセル111 列へのアクセスに先立つイコライズ動作と同様、センスノード対Sai/Sbiをイコライズし、センスアンプ駆動ノードP1,N1を中間電位HVCCにイコライズした後にメモリセル112 列へのアクセスを行う。こうすることでミスアクセスの場合は、ノイズ耐性を確保できる。さらに、DRAMのスタンバイ動作の場合においては、センスノード対Sai/Sbiとセンスアンプ駆動ノードP1,N1をイコライズしておくよう制御して、リーク電流を防ぐことが可能である。この第2の実施例では、ヒットアクセスであることを検出する第1の検出手段101とミスアクセスであることを検出する第2の検出手段102とORゲート103とで構成される検出回路100を設け、該ORゲート103の出力によってセンスノード等化回路40i を駆動し、該第2の検出手段102の出力によってセンスアンプ駆動ノード等化回路50を駆動するようにしている。そのため、キャッシュ用セル71へアクセスするときのみにセンスアンプ駆動ノードP1,N1をイコライズせず、メモリセル11へアクセスするとき及びスタンバイ時にイコライズする。従って、第1の実施例の効果に加え、キャッシュ用セルアクセス時は消費電流を低減できる。さらに、メモリセル11へのアクセス時のノイズ耐性を確保し、スタンバイ時のリーク電流の増加を抑制できる。
(第3の実施例)
図7は、本発明の第3の実施例を示すDRAMの要部回路図であり、第1の実施例を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。このDRAMでは、左側のメモリセルアレイ10Lのi行目のビット線対BLai/BLbiとスイッチ手段20Lを介して接続されるセンスアンプ30i と、該センスアンプ30i の入出力ノードである相補的なセンスノード対Sai/Sbiに接続されるカラムスイッチ回路200iとを備えている。センスアンプ30iは、図1と同様にMOSトランジスタ及びイコライズ手段等で構成され、その相補的なセンスアンプ駆動ノード対P1,N1がセンスアンプ活性化信号によって活性化されるようになっている。このセンスアンプ活性化信号により制御されるイコライズ手段(例えば、NMOS)44がセンスノードSaiとSbiとの間に接続されている。カラムスイッチ回路200i は、相補的なキャッシュデータ線対Iai/Ibiを有し、そのキャッシュデータ線対Iai/Ibiと制御線SWcj(j=1,2,3,…,n)との交差箇所には、1つあるいは複数のキャッシュ用セル210ij(j=1,2,3,…,n)が接続されている。制御線SWcjは、各キャッシュ用セル210ijの保持データに対応するロウアドレスXを記憶しているTAG回路80jに接続され、該TAG回路80jによる要求データの保持の有無の判定に従って制御されるようになっている。キャッシュ用セル210ijは、スイッチ手段(例えば、電荷転送用のNMOS)211と記憶素子(例えば、電荷蓄積用のキャパシタ)212とでそれぞれ構成されている。なお、同一の制御線SWcjで制御されるキャッシュ用セル(例えば、210i1,210i2,…)を一括してキャッシュ列2101 ,…と称する。キャッシュデータ線対Iai/Ibiの一方IaiがNMOS221のゲートに、他方IbiがNMOS222のゲートにそれぞれ接続されている。NMOS221,222のドレインがNMOS219,220を介してデータバスであるリードデータ線対RDBa/RDBbにそれぞれ接続され、さらにそれらのNMOS221,222のソースが共通接続されると共に、基準電位(例えば、接地電位VSS)に接続されている。NMOS219,220のゲートは、リードカラム線RCLi に共通接続されている。
センスノード対Sai/Sbiとキャッシュデータ線対Iai/Ibiとは、制御線SWa でゲート制御されるNMOS223,224を介してそれぞれ接続されている。さらに、キャッシュデータ線対Iai/Ibiは、ライトカラム線WCLi でゲート制御されるNMOS225,226を介して、データバスであるライトデータ線対WDBa/WDBbにそれぞれ接続されている。キャッシュデータ線対Iai/Ibi間は、イコライズ手段(例えば、スイッチ)227を介して相互に接続されている。このようなカラムスイッチ回路200iは、センスアンプ30iと共に列状に配置され、さらにその各種制御線SWcj,SWa 等も列状に延設されている。なお、センスノード対Sai/Sbiは、図1と同様に右側に延設して右側のメモリセルアレイ10Rのビット線対BLai/BLbiとスイッチ手段20Rを介して接続してもよい。このようにすれば、センスアンプ30i 及びカラムスイッチ回路200i が左右のメモリセルアレイ10L,10Rで共用されるので、チップサイズを小さくできる。図8及び図9は、図7に示すDRAMの概略の動作波形図であり、この図を参照しつつDRAMの(1)ロードサイクル、(2)ヒットサイクル、(3)ミスサイクル、及び(4)リフレッシュサイクル・ヒットサイクルの動作を説明する。図8及び図9中のアドレスADDのうち、X0 ,X1 ,X2 ,…はワード線WL(=WL0 ,WL1 ,WL2 ,…)を選択するロウアドレス、Yi ,Y’i ,Y”i ,…はビット線対BLai/BLbiを選択するカラムアドレスである。DA1〜DA7はデータである。
(1) ロードサイクルアドレスADDのうちのロウアドレスX0 ,…で指定される要求データがいずれのキャッシュ列2101 ,…にもなく、かつ有効なデータを保持していないキャッシュ列(即ち、空きのキャッシュ列)2101 が存在する場合、要求データをメモリセルアレイ10Lより読出し、該キャッシュ列2101 にロードする。この場合、次のように制御される。このロードサイクルでは、制御線SWc1が活性状態の”H”、スイッチ手段20Lがオン状態である。そして、入力されるアドレスADDのうちのロウアドレスX0 に対応するワード線WL0 を”H”に立ち上げ、ビット線対BLai/BLbi上にデータDA1による微小信号を得る。この微小信号は、活性化されたセンスアンプ30i によって増幅され、センスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/Ibi上にデータDA1の信号が得られる。TAG回路801 によって制御線SWc1が”H”に立ち上がり、キャッシュ列2101 にデータDA1がロードされる。この結果、i行目のキャッシュ用セル210i1内の記憶素子212にデータDA1がロードされる。
次に、カラムアドレスYi が入力されると、i行目のカラムスイッチ回路200i 内のNMOS211,222によってリードデータ線対RDBa/RDBb上にデータDA1が送出される。キャッシュデータ線対Iai/Ibi上の信号は、リードデータ線対RDBa/RDBbを駆動するNMOS221,222で増幅されるので、この時点でセンスアンプ30i による増幅が終了していなくても、誤動作のおそれはない。カラムアドレスYi に対して書込みがあった場合、カラムスイッチ回路200i 内のNMOS225,226がオンし、ライトデータ線対WDBa/WDBb上のデータDA2がキャッシュデータ線対Iai/Ibiへ転送され、さらにキャッシュ列2101 内のキャッシュ用セル210i1とセンスノード対Sai/Sbiへ転送される。センスノード対Sai/Sbi上のデータDA2は、スイッチ手段20Lを介してビット線対BLai/BLbiに書き戻される。このとき、1度に再充放電されるビット線対BLai/BLbiは、カラムアドレスYi で選ばれた限られた組のものだけであるので、その再充放電に要する時間はロードサイクル初期におけるものより充分短い。この様な書き込みによるビット線対BLai/BLbiの再充放電(コピーバック)が終了した時点で、ロウアドレスXの更新を含む次のアクセスサイクルへ移行することができる。なお、図8では、説明の簡単化のために、i行目のビット線対BLai/BLbiへのアクセスが行われるカラムアドレスYi を仮定しているが、他のアドレスであってもよい。この場合、i行目の各回路の波形は変化しない。又、読出しと書込みの順番は、図示したものに限定されない。
(2) ヒットサイクル例えば、ロウアドレスX1 で指定される要求データがキャッシュ列2102 に保持されていると仮定する。この場合、スイッチ手段20Lをオフ状態にしてメモリセルアレイ10Lをセンスアンプ30i より切り離す。さらに、キャッシュ列2102 上のデータをキャッシュデータ線対Iai/Ibi上に転送し、それをセンスアンプ30i で増幅し(リコール)、リードデータ線対RDBa/RDBb及びライトデータ線対WDBa/WDBbとのデータ転送を行う。このヒットサイクルでも、制御線SWa を”H”に活性しておく。そして、スイッチ手段20Lをオフし、ビット線対BLai/BLbiをセンスアンプ30i から切り離す。同時に、TAG回路801 によって制御線SWc1を”L”に立ち下げる。この結果、ビット線対BLai/BLbiとキャッシュ列2101 には、共に最新のデータDA2が保持される。次に、スイッチ227及びセンスアンプ30i 内のイコライズ手段により、センスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/Ibiをイコライズする。TAG回路802 により、ロウアドレスX1 の指定する要求データを保持するキャッシュ列2102 を判定し、その制御線SWc2を”H”に立ち上げる。この結果、i行目のキャッシュ用セル210i2内の記憶素子212のデータDA3が、キャッシュデータ線対Iai/Ibi及びセンスノード対Sai/Sbiに転送される。その後、キャッシュデータ線対Iai/Ibi及びセンスノード対Sai/Sbi上のデータDA3を、センスアンプ30i によって増幅する(これをリコールと称する)。これ以降、カラムアドレスYi で指定された行のキャッシュデータ線対Iai/Ibi上のデータに対し、カラムスイッチ回路200i を介してアクセスできる。このように、ヒットサイクルにおいては、大きな寄生容量及び抵抗を有するメモリセルアレイ10Lのワード線WLやビット線対BLai/BLbiを介さずに、キャッシュ列2101 ,…から寄生容量の小さなキャッシュデータ線対Iai/Ibiに要求データをリコールして直接アクセスすることができるので、高速なアクセスが可能となる。
一方、メモリセルアレイ10Lにおいて、スイッチ手段20Lをオフした後も、ビット線対BLai/BLbi上に前ロウアドレスX0 に対するデータDA2が保持されている。そして、前ロウアドレスX0 の指定するワードWL0 を”L”に立ち下げ、図示しないが、メモリセルアレイ10L内にデータDA2を保存した後、ビット線対BLai/BLbiをイコライズする(プリチャージ)。このように、ヒットサイクルにおいては、メモリセルアレイ10Lのプリチャージ動作とキャッシュ用セル210ijへのアクセスを並行して行える。さらに、前記プリチャージ動作の後、スイッチ手段20Lをオンし、新しいロウアドレスX1 に対するワード線WL1 を”H”に立ち上げ、キャッシュデータ線対Iai/Ibi上の最新のデータDA4をメモリセルアレイ10Lに書き戻す(コピーバック)。なお、図8では、前記プリチャージ期間中に書込みがあっても、キャッシュデータ線対Iai/Ibi上のデータとキャッシュ列2102 内のキャッシュ用セル210i2のデータが、データDA3からデータDA4に更新されたものとした。
(3) ミスサイクル入力されるロウアドレスX2 で指定される要求データがいずれのキャッシュ列2101 ,…にも保持されておらず、空きのキャッシュ列がない場合、ミスサイクルとなる。この第3の実施例では、前述のごとくロウアドレス変更を含む各サイクル毎にコピーバックを行い、各キャッシュ列2101 ,…と対応するメモリセルアレイ10L内のデータとを同一化しているので、ミスサイクル開始時点ではコピーバックの必要がない。このミスサイクルにおいては、入力されるロウアドレスX2 で指定される要求データをメモリセルアレイ10Lから読出し、TAG回路80j で選ばれる所定のキャッシュ列210j (但し、j=1,2,…,n)のデータを捨てて新しいデータをロードする(データ・リプレース)。この第3の実施例では、例えば、キャッシュ列2101 のデータをリプレースするものとして説明する。このミスサイクルでも、制御線SWa は”H”にしておく。そして、スイッチ手段20Lをオフし、TAG回路802 で制御線SWc2を”L”に立ち下げる。この結果、ビット線対BLai/BLbiとキャッシュ列2102 内のキャッシュ用セル210i2に前サイクルの最新のデータD4が残る。次に、センスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/Ibi上をイコライズする。このイコライズ動作を継続した状態で、TAG回路801 で制御線SWc1を”H”に立ち上げる。すると、キャッシュ列2101 のデータが無効となるので、その上で、前記イコライズ動作を終了する。一方、メモリセルアレイ10Lにおいて、前サイクルのロウアドレスX1 に対応するワード線WL1 を”L”に立ち下げ、データDA4をメモリセルアレイ10Lに保存した後、ビット線対BLai/BLbiのイコライズ、即ち該メモリセルアレイ10Lのプリチャージを行う。その後、スイッチ手段20Lをオンし、新しいロウアドレスX2 で指定されれるワード線WL2 を”H”立ち上げ、ビット線対BLai/BLbiに要求データDA5の微小信号を読出す。この微小信号は、センスアンプ30i で増幅される。その結果、センスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/IbiへデータDA5が転送され、さらに該データDA5がキャッシュ列2101 内のキャッシュ用セル210i1に転送される。これ以降は、ヒットサイクルと同様に、直接キャッシュデータ線対Iai/Ibiをアクセスすることで、高速な応答が実現できる。なお、メモリセルアレイ10Lのビット線対BLai/BLbiの充放電が完了した後、ロウアドレス変更を含む新しいサイクルの開始ができるようになる。
(4) リフレッシュサイクル及びヒットサイクルDRAMのリフレッシュシ時においてキャッシュがヒットした場合、制御線SWa を”L”にしてスイッチ手段であるNMOS223,224をオフすることで、キャッシュデータ線対Iai/Ibiとセンスノード対Sai/Sbiを切り離す。そして、キャッシュデータ線対Iai/Ibi上の要求データを直接アクセスすると同時に、それと並行してメモリセルアレイ10L内の所定のメモリセル11のリフレッシュを行う。なお、ヒットしなかった場合、外部からのアクセスを遅延させて公知のリフレッシュ動作を行い、その終了後に、前記ミスサイクルと同様な動作を行う。ここでは、ロウアドレスX1 によってキャッシュ列2102 がヒットしたものとして以下説明する。まず、スイッチ手段20Lをオフし、メモリセルアレイ10Lのプリチャージ動作を行う。即ち、前サイクルで選ばれたワード線WL2 を”L”に立ち下げた後、ビット線対BLai/BLbiをイコライズする。一方、TAG回路801 によって制御線SWc1を”L”に立ち下げる。この結果、キャッシュデータ線対Iai/Ibi上の最新データDA5がメモリセルアレイ10Lとキャッシュ列2101内のキャッシュ用セル210i1に保存される。このプリチャージ動作と並行してセンスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/Ibiをイコライズする。その後、新しいロウアドレスX1 によってヒットしたキャッシュ列2102の制御線SWc2をTAG回路802 で”H”に立ち上げ、キャッシュ用セル210i2の保持データDA4をキャッシュデータ線対Iai/Ibiを介してセンスノード対Sai/Sbiに転送し、センスアンプ30i によってリコールする。
次に、制御線SWa を”L”に立ち下げてセンスノード対Sai/Sbiとキャッシュデータ線対Iai/Ibiとを切り離す。その後、キャッシュデータ線対Iai/Ibiに対して直接アクセスすることで、キャッシュヒットと同様に、高速な応答が可能となる。一方、制御線SWa の”L”への立ち下げ後、センスノード対Sai/Sbiをイコライズし、スイッチ手段20Lをオン状態にする。そして、メモリセルアレイ10Lのプリチャージ終了後、リフレッシュすべきメモリセル11のワード線WL3 を”H”に立ち上げてリフレッシュ動作を始める。そして、リフレッシュされるメモリセル11のデータDA7をビット線対BLai/BLbi上に読出し、センスアンプ30i で増幅する。この増幅動作が終了した時点でワード線WL3 を”L”に立ち下げ、ビット線対BLai/BLbiをイコライズしてリフレッシュ動作を終了する。この間、キャッシュデータ線対Iai/Ibiにはセンスアンプ30i が接続されていないので、図9のようにデータDA6が書込まれた場合、信号の増幅は不充分な状態になっており、またメモリセルアレイ10Lの対応するメモリセル11とも不一致となっている。但し、前述のように、キャッシュデータ線対Iai/Ibi上の信号は、カラムスイッチ回路200i 内のNMOS221,222で増幅されてリードデータ線対RDBa/RDBbに送出されるので、読出し上の問題はない。そこで、リフレッシュ動作の過程で、センスアンプ30i によるビット線対BLai/BLbiの充放電(前記増幅動作)が終了した時点でスイッチ手段20Lをオフし、センスノード対Sai/Sbiをイコライズする。次いで制御線SWa を”H”に立ち上げ、今度はキャッシュデータ線対Iai/Ibi上の信号の増幅、即ちリコールを行う。さらに、リフレッシュ動作が終了した時点でスイッチ手段20Lをオンし、キャッシュデータ線対Iai/Ibi上の最新データDA6をメモリセルアレイ10Lのビット線対BLai/BLbiに転送する。そして、キャッシュ列2102 と対応するワード線WL1 を”H”に立ち上げてコピーバックを行う。このようにしてリフレッシュサイクルを終了する。
以上のように、この第3の実施例では、次のような利点がある。
(a) スイッチ手段であるNMOS223,224をセンスノード対Sai/Sbiとキャッシュデータ線対Iai/Ibiとの間に設けたので、メモリセルアレイ10Lのリフレッシュ動作とキャッシュ列210j へのアクセスを同時並行に行うことができる。そのため、高速な応答が可能であり、平均データレートが向上する。
(b) キャッシュデータ線対Iai/Ibi上の信号を増幅してリードデータ線対RDBa /RDBb に転送するNMOS221,222を設けたので、前記リコール動作に先立ってキャッシュデータのアクセスが可能となり、高速な応答が行える。
(c) 各サイクルのメモリセルアレイ10Lのプリチャージに先立ってスイッチ手段20Lを”L”に立ち下げることで、該メモリセルアレイ10Lのプリチャージ動作とキャッシュデータ線対Iai/Ibiのリコール動作を同時平行に行っている。そのため、各サイクルの最小必要時間(ロウアドレスXの入力から次のロウアドレスXの受付け可能となるまで)を短縮できる。
(第4の実施例)
図10は、本発明の第4の実施例を示すDRAMの要部回路図であり、第3の実施例を示す図7中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。このDRAMでは、第3の実施例のセンスノードSaiとSbiとの間にライトバッファ300i を設けた点のみが異なっている。ライトバッファ300i は、センスノードSaiに接続された第1のスイッチ手段であるスイッチ301と、センスノードSbiに接続された第2のスイッチ手段であるスイッチ302と、該スイッチ301と302間に接続されたキャパシタ等の記憶素子303とで、構成されている。スイッチ301,302は、共通の制御線SWb で制御される。この制御線SWb は、センスアンプ30i の列に沿って延設され、各行のライトバッファ300i を共通に制御する構成になっている。このような構成により、少ない寸法増加で、キャッシュ用セル210ijへのアクセスとコピーバックとが同時並行して実行できる。
図11及び図12は、図10に示すDRAMにおけるi行目の回路の概略の動作波形図であり、この図を参照しつつDRAMの(1)ロードサイクル、(2)ヒットサイクル、(3)ミスサイクル、及び(4)リフレッシュサイクル・ヒットサイクルの動作について説明する。
(1) ロードサイクル入力されるロウアドレスXで指定される要求データがいずれのキャッシュ列210j (j=1,2,3,…,n)にもなく、かつ空きのキャッシュ列がある場合、メモリセルアレイ10Lより要求データを読出して空きのキャッシュ列にロードする。このロードサイクルでは、制御線SWb を”L”の非活性状態、制御線SWaを”H”の活性状態にしておく。スイッチ手段20Lをオンし、入力されるロウアドレスX0 で指定されるワード線WL0 を”H”に立ち上げ、要求データAD1をビット線対BLai/BLbi上に読み出す。読み出した微小信号をセンスアンプ30i で増幅する。このとき、特に限定されないが、スイッチ手段20Lをオフすれば、大きな寄生容量を有するビット線対BLai/BLbiがセンスノード対Sai/Sbiから切り離されるので、前記増幅動作を著しく高速化できる。その上、ビット線対BLai/BLbiに対する充放電電流を低減して動作電流を大幅に減少できると共に、後述するプリチャージ動作の高速化も可能となる。スイッチ手段20Lをオフした後、ワード線WL0 を”L”に立ち下げ、ビット線対BLai/BLbiをイコライズする。即ち、プリチャージ動作を行う。このとき、スイッチ手段20Lの制御により、ビット線対BLai/BLbi上の電位差が小さいままであるので、このプリチャージ動作が速やかに終了する。この結果、データAD1はメモリセルアレイ10Lには保存されない。一方、読出されたデータAD1は、センスアンプ30i で増幅され、センスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/Ibi上に生じる。そこで、空きのキャッシュ列2101 の制御線SWc1を”H”に立ち上げ、キャッシュ用セル210i1にデータAD1をロードする。その後、第3の実施例と同様に、キャッシュデータ線対Iai/Ibi上のデータに直接アクセスすることで、高速な応答ができる。このキャッシュアクセスをキャッシュデータ線対Iai/Ibiの振幅が小さい時点から行えることも第3の実施例と同様である。
一方、このロードサイクルにおいては、メモリセルアレイ10Lのプリチャージが高速に行える。そのため、プリチャージ終了後、ロウアドレスXの変更を含む次のアクセスサイクルを開始できる。その上、プリチャージを高速に行えるので、ビット線対BLai/BLbiの充放電まで次のサイクルを開始できない第3の実施例より、サイクル時間を短くできる。このように、メモリアレイ10Lから、キャッシュ用セル210ijを含むカラムスイッチ回路200i へデータを転送する時に、該メモリアレイ10Lのビット線対BLai/BLbiの充放電を制限する制御を行うことで、消費電力を低減し、高速化をも図れる。
(2) ヒットサイクル入力されたロウアドレスXで指定される要求データがいずれかのキャッシュ列210j に保持されている場合、キャッシュデータ線対Iai/Ibi上の最新データを前サイクル時に活性化したキャッシュ列に保存し、新たに要求されたデータを該キャッシュ列よりキャッシュデータ線対Iai/Ibi上に転送する。このヒットサイクルにおいても、制御線SWb は”L”の非活性状態、制御線SWa は”H”の活性状態である。スイッチ手段20Lはオフ状態である。活性化されたキャッシュ列2101 とは別のキャッシュ列2102 がヒットしたとすると、まず、旧キャッシュ列2101 に対応する制御線SWc1を”L”に立ち下げ、その時点でのキャッシュデータ線対Iai/Ibi上の最新データAD2(書込みによりデータAD1がデータAD2に更新されたと仮定した)をキャッシュ列2101 内のキャッシュ用セル210i1に保存する。センスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/Ibiをイコライズした後、要求データAD3を保持するキャッシュ列2102 の制御線SWc2を立ち上げ、そのデータAD3をキャッシュデータ線対Iai/Ibiを介してセンスノード対Sai/Sbiに転送し、センスアンプ30i によりリコールする。その後、第3の実施例と同様に、直接キャッシュデータ線対Iai/Ibiへのアクセスを行い、高速応答が達成される。なお、この第4の実施例では、メモリセルアレイ10L側で何の動作も行う必要がない。そのため、動作消費電力が小さく、かつサイクル時間も短くできる。
(3) ミスサイクル入力されるロウアドレスXで指定される要求データがいずれのキャッシュ列210j にもない場合、リプレースされる所定のキャッシュ列2101 の保持データをライトバッファ300i に退避させ、要求データをメモリセルアレイ10Lより読み出して前記所定のキャッシュ列2101 にロードする。その後、ライトバッファ300i の保持データをメモリセルアレイ10Lにコピーバックする。このミスサイクルの開始時点では、制御線SWa は”H”である。そして、前サイクルで活性化されたキャッシュ列2102 の制御線SWc2を立ち下げ、キャッシュデータ線対Iai/Ibi上の最新データAD4をキャッシュ列2102 内のキャッシュ用セル210i2に保存する。次に、制御線SWb を立ち上げると共に、センスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/Ibiをイコライズする。この結果、ライトバッファ300i 内の記憶素子303の各ノードが中間電位HVCCとなる。その後、リプレースするキャッシュ列2101 の制御線SWc1を立ち上げ、その保持データAD2をセンスノード対Sai/Sbiに転送してセンスアンプ30i で増幅する(リコール動作)。制御線SWb を立ち下げ、ライトバッファ300i 内にデータAD2を退避する。そして、センスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/Ibiを再度イコライズする。一方、メモリセルアレイ10L側においては、このミスサイクル開始時点で既にプリチャージが終了しており、ロウアドレスX1 の入力直後にそれに対応するワード線WL1 を立ち上げ、ビット線対BLai/BLbi上に要求データAD5を読み出すことができる。即ち、第3の実施例と比べてミス時のメモリセルアレイ10Lからの要求データの読み出しをより速い時点で実行できる。
ライトバッファ300i へのデータAD2の退避と、それに続くセンスノード対Sai/Sbi及びキャッシュデータ線対Iai/Ibiの再度のイコライズの終了後、スイッチ手段20Lをオンする。センスアンプ30i を活性化してメモリセルアレイ10Lからの読出しデータAD5を増幅する。このセンスアンプ増幅の開始直後に、スイッチ手段20Lをオフさせることで、ロードサイクルと同様に後に続く処理を高速化できる。スイッチ手段20Lをオフさせてすぐにワード線WL1 の立ち下げとビット線対BLai/BLbiのイコライズ、即ちメモリセルアレイ10Lのプリチャージを行う。前述したように、このプリチャージを短時間に終了できる。その上、センスアンプ30i による増幅動作も高速となり、消費電力も小さくなる。センスアンプ30i の増幅動作により、センスノード対Sai/Sbiを介してキャッシュデータ線対Iai/Ibi及びキャッシュ列2101 内のキャッシュ用セル210i1に要求データAD5が得られる。その後、ヒットサイクルと同様、高速なアクセスが行える。この第4の実施例では、サイクル開始時点でメモリセルアレイ10Lのプリチャージが終了しているので、要求データAD5を第3の実施例よりも速くキャッシュデータ線対Iai/Ibi上に転送できる。一方、要求データAD5の転送が終了すると、すぐに制御線SWa を立ち下げ、センスノード対Sai/Sbiをキャッシュデータ線対Iai/Ibiから切り離す。これにより、以下に説明するように、キャッシュへのアクセスとコピーバックを同時並行して行い、サイクル時間を短くできる。
即ち、センスノード対Sai/Sbiをイコライズした後に、制御線SWb を立ち上げ、退避していたデータAD2をセンスノード対Sai/Sbiに転送し、センスアンプ30i で増幅する。スイッチ手段20Lをオン状態にして前記データAD2をビット線対BLai/BLbi上に転送し、続いてリプレース前のキャッシュ列2101 のデータと対応するロウアドレスX0 で指定されるワード線WL0 を立ち上げる。このようにして、ワード線WL0 に接続されたメモリセル11に対し、ロードサイクル時に失われたデータに加え最新の更新結果を含めたデータAD2が書き戻される。ビット線対BLai/BLbiの充放電が完全に終了すると、スイッチ手段20Lがオフ状態となる。その後、メモリセルアレイ10L側では、ワード線WL0 を完全に立ち下げてから、ビット線対BLai/BLbiをイコライズしてコピーバック動作を完了する。一方、スイッチ手段20Lをオフした後、センスノード対Sai/Sbiをイコライズし、制御線SWa を立ち上げる。そして、センスアンプ30i によってキャッシュデータ線対Iai/Ibiの増幅を行う。この結果、制御線SWa が”L”のひ活性状態であるとき、書込みのあった行のキャッシュデータ線対Iai/Ibiの信号が増幅される。このようにしてミスサイクルが終了する。
(4) リフレッシュサイクル及びヒットサイクルリフレッシュシ時にキャッシュ列210j がヒットした場合、該キャッシュ列210j へのアクセスとリフレッシュを同時に行うことができる。図12のタイプ1の波形はこの動作を示している。タイプ2の波形については、次の第5の実施例に関するものなので後述する。なお、リフレッシュ時にキャッシュがミスした場合、公知のリフレッシュ動作を行い、続いて前記ミスサイクルと同一の動作を行う。ここでは、入力されたロウアドレスX1 に対してキャッシュ列2102がヒットしたものとする。このリフレッシュサイクル及びヒットサイクルでは、まず、制御線SWa と旧キャッシュ列2101 の制御線SWc1を立ち下げ、キャッシュデータ線対Iai/Ibiとセンスノード対Sai/Sbiをイコライズする。新しくヒットしたキャッシュ列2102 の制御線SWc2を立ち上げ、該キャッシュ列2102 内のデータAD4をキャッシュデータ線対Iai/Ibiに転送する。その後、ヒットサイクルと同様に、高速なアクセスができる。
一方、メモリセルアレイ10Lにおいては、既にプリチャージが終了している。そのため、すぐにリフレッシュ対象のメモリセル11のワード線WL2 を立ち上げることができ、サイクル時間を短くできる。ワード線WL2 を立ち上げることで、ビット線対BLai/BLbi上にリフレッシュすべきデータAD11が読出される。センスノード対Sai/Sbiのイコライズ後、スイッチ手段20Lをオンしてビット線対BLai/BLbi上の信号を増幅する。ビット線対BLai/BLbiの充放電終了後は、スイッチ手段20Lをオフ状態にする。その後、第3の実施例と同様に、メモリセルアレイ10Lをプリチャージすると共に、センスアンプ30i によってキャッシュデータ線対Iai/Ibiの信号を増幅する。
この第4の実施例では、ライトバッファ300i を設けて前記のような制御構成にしたので、第3の実施例に加えて次のような利点がある。
(a) ミスサイクル開始時点でメモリセルアレイ10Lがプリチャージ済みであると共に、該メモリセルアレイ10Lからの要求データの読出しを該メモリセルアレイ10Lへのコピーバックに先行できるので、高速なアクセスが可能となる。
(b) リフレッシドサイクルとヒットサイクルの開始時にも、メモリセルアレイ10Lのプリチャージが終了しているので、サイクル時間を短くできる。
(c) ヒットサイクルにおいても、メモリセルアレイ10L上の動作が不要であるので、サイクル時間が短く、しかも動作電流を低減できる。
(d) ロードサイクル及びミスサイクルの最初のスイッチ時にスイッチ手段20Lを、ビット線対BLai/BLbiの充放電の終了を待たずにオフ状態とすることで、サイクル時間を短くでき、消費電力を大幅に減らせる。
(e) 図13は、図10中のスイッチ手段20Lの制御回路の構成例を示す回路図である。スイッチ手段20Lを制御する制御線TGLに対して制御信号を供給する制御回路310には、センスアンプ活性化信号SAEが入力される。制御回路310の出力信号と、センスアンプ活性化信号SAEがインバータ311で反転された信号とが、2入力ANDゲート312に入力される。制御回路310の出力信号とANDゲート312の出力信号とが、コピーバック動作検出手段320で切換え制御される切換え手段321を介して、制御線TGLへ供給される。このように、スイッチ手段20Lの制御線TGLを、ANDゲート312の出力信号で駆動することで、前記の制御を容易かつ正確なタイミングで実行できる。
(第5の実施例)
図14は、本発明の第5の実施例を示すもので、図10の第4の実施例のDRAMに設けられるリフレッシュモード制御回路の概略の回路図である。このリフレッシュモード制御回路は、外部入力されるロウアドレスXとリフレッシュアドレスXr のいずれか一方を切換え選択して図10のTAG回路801〜80n に供給する選択手段(例えば、マルチプレクサ)410を備え、その出力側が該TAG回路801 〜80n の入力側に接続されている。各TAG回路801 〜80n の出力側に接続された制御線SWc1〜SWcnには、図10には図示されていないが、タイミングパルスTPによってタイミング調整のためのゲート手段411が接続され、そのゲート手段411の出力が図10のカラムスイッチ回路200i 内のキャッシュ列2101 ,…に供給されるようになっている。又、このリフレッシュモード制御回路には、DRAM全体を制御する中央処理装置(以下、CPUという)等で構成された中央制御回路420が設けられている。中央制御回路420内には、リフレッシュ信号Rと第1及び第2のリフレッシュタイミング信号群RT1,RT2とを発生するリフレッシュタイミング発生回路421が設けられている。この中央制御回路420の出力側とTAG回路801 〜80n の出力側には、ブロック制御手段430が接続されている。ブロック制御手段430は、TAG回路801 〜80n の出力側に接続された制御線SWc1〜SWcnの信号からリフレッシュモード信号RMを生成するゲート手段431と、該リフレッシュモード信号RMによって第1又は第2のリフレッシュタイミング信号群RT1,RT2のいずれか一方を切換え選択してセンスアンプ30i 及びカラムスイッチ回路200i に対する各種の信号CSを生成するリフレッシュモード切換回路432とで、構成されている。このようなブロック制御手段430は、センスアンプ30i 及びカラムスイッチ回路200i 列毎に設けられている。
次に、図12の動作波形図を参照しつつ、図14に示すリフレッシュモード制御回路の動作を説明する。リフレッシュアドレスXr に対応するデータがいずれのキャッシュ用セル210ijにも保持されていない場合、リフレッシュモード信号Rが”0”のため、第4の実施例で説明したタイプ1のリフレッシュ動作が行われる。一方、リフレッシュアドレスXr に対応するデータを保持するキャッシュ列(例えば、2101)が存在する場合、リフレッシュモード信号Rが”1”となり、以下に説明するタイプ2のリフレッシュ動作が行われる。タイプ2のリフレッシュ動作では、リフレッシュ対象となるメモリセル11のワード線WL0 を立ち上げると共に、対応するキャッシュ列2101 の保持データAD6をセンスノード対Sai/Sbiに転送してセンスアンプ30i で増幅し、該キャッシュ列2101 のリフレッシュを行うと共に、スイッチ手段20Lをオンしてビット線対BLai/BLbiにも転送する。即ち、コピーバックを行う。これにより、次のような利点がある。図10に示す第4の実施例では、キャッシュ用セル210ijにロードしたデータがメモリセルアレイ10L側で保存されず、キャッシュミスが生じるまで該キャッシュ用セル210ij側でのみ保持されている。そのため、キャッシュ用セル210ijをリフレッシュする必要がある。これに対し、この第5の実施例では、メモリセルアレイ10Lのリフレッシュサイクル時に、対応するキャッシュ用セル210ijのリフレッシュを行う。そのため、複数系列のリフレッシュ回路を設ける必要がなく、不必要にリフレッシュサイクルの頻度を増やす必要がない。又、同時にコピーバックを行うことで、次のような利点がある。DRAMがスタンバイ状態に入った場合、リフレッシュが一巡した時点で全てコピーバックが行われる。その時点で、TAG回路801 〜80n をリセットすることで、全キャッシュが無効となる。一般に、スタンバイ状態においては、リフレッシュ間隔を長くとることが求められるが、この第5の実施例の構成により、特にキャッシュ用セル210ijについては長時間のリフレッシュ間隔に耐えるデバイス設計をとらなくてもよい。例えば、NMOSの基板ウエル電位を負に設定せず、0Vにし、その基板ウエルをセンスアンプ30i 等の他の素子と共用して寸法を小さくできる。その上、制御線SWc1〜SWcnの活性化電位を低減することにより、昇圧に要する電力を低減できる。
(第6の実施例)
図15は、本発明の第6の実施例を示すもので、図10の第4の実施例のDRAMにおけるワード線WL及びスイッチ手段20Lの制御線TGLを駆動するドライバの構成例を示す回路図である。この回路では、デコード信号あるいはスイッチ手段20Lの制御線TGLの活性化信号を入力する入力端子450と、コピーバックモード信号CBMを出力するコピーバック動作検出手段451とを備え、それらの出力側に2入力ANDゲート452,453が接続されている。ANDゲート452の出力側には、その出力信号IN1aを反転して反転信号IN1bを出力するインバータ454が接続されている。同様に、ANDゲート453の出力側にも、その出力信号IN2aを反転して反転信号IN2bを出力するインバータ455が接続されている。ANDゲート452,453及びインバータ454,455の出力側には、本実施例の3値出力回路で構成されるドライバが接続されている。ドライバは、例えば信号IN1a,IN2a,IN1b,IN2bがそれぞれ”H”のときにオン状態となるスイッチ456,457,458,459を有している。スイッチ456は、ワード線WLあるいはスイッチ手段20Lの制御線TGLに接続される出力端子466と、第1の基準電位V1との間に接続されている。スイッチ457は、第2の基準電位V2と出力端子466との間に接続され、さらにスイッチ458,459が、出力端子466と接地電位VSSとの間に直列接続されている。このドライバにおいて、第1の基準電位V1を例えばチップ内部電源電位VCCとし、第2の基準電位V2を電源電位VCCより高い昇圧電位に接続し、コピーバックを行うときにのみスイッチ457のみをオンし、それ以外の出力活性化時にはスイッチ456のみをオンするように制御する。このようにすれば、ワード線WLやスイッチ手段20Lの制御線TGLの活性化レベルが、必要なときのみ昇圧されるので、消費電力を小さくできる。
(第7の実施例)
図16は、本発明の第7の実施例を示すもので、図7の第3の実施例あるいは図10の第4の実施例のDRAMの素子配置を示す要部構成図である。このDRAMでは、キャッシュ用素子領域210に図7又は図10の複数のキャッシュ用セル210i1〜210inが形成されている。キャッシュ用セル210i1〜210inにリードカラム線RCLi を接続するNMOS219R,219L,221,222、ライトカラム線WCLi を接続するNMOS225,226、及びセンスノード対Sai/Sbiを接続するNMOS223,224を図示するように配置している。即ち、キャッシュ用セル210i1〜210inが接続されるキャッシュデータ線Ibiとリードデータ線RDBa を接続するNMOS219L,222、該キャッシュデータ線IbiとセンスノードSbiを接続するNMOS224、及びキャッシュデータ線Iaiとライトデータ線WDBb を接続するNMOS225を、キャッシュ用セル210i1〜210inの占有するキャッシュ用素子領域210の一方の端に配置する。さらに、キャッシュ用セル210i1〜210inが接続されるキャッシュデータ線Iaiとリードデータ線RDBb を接続する219R,221、キャッシュデータ線IaiとセンスノードSaiを接続するNMOS223、及びキャッシュデータ線Ibiとライトデータ線WDBb を接続するNMOS226を、キャッシュ用素子領域210の反対の端に配置している。このような配置構造にすることにより、素子の配列がキャッシュ用素子領域210の両端で対称となり、各素子の寸法にかかわらず、稠密な配置が可能となり、高集積化に適する。
(第8の実施例)
図17は、本発明の第8の実施例を示すもので、図7の第3の実施例あるいは図10の第4の実施例のDRAMの素子配置を示す要部構成図である。このDRAMでは、キャッシュ用素子領域210に、図7又は図10に示す複数のキャッシュ用セル210i1〜210inを形成している。そして、キャッシュ用セル210i1〜210inにリードデータ線対RDBa /RDBb を接続するNMOS225,226、及びセンスノード対Sai/Sbiを接続するNMOS223,224を、図示するように幾何学的に配置している。即ち、キャッシュ用セル210i1〜210inが接続されるキャシュデータ線対Iai/Ibiとライトデータ線対WDBa /WDBb を接続するNMOS225,226を、キャッシュ用セル210i1〜210inの占有するキャッシュ用素子領域210の一方の端に配置する。さらに、キャシュデータ線対Iai/Ibiとセンスノード対Sai/Sbiを接続するNMOS223,224を、キャッシュ用素子領域210の反対の端に配置している。このような配置構造にすれば、スイッチ用素子の配列がキャッシュ用素子領域210の両端に分散され、該スイッチ用素子の寸法にかかわらず、稠密な配置が可能となり、高集積化に適する。さらに、データバスであるリードデータ線対RDBa /RDBb 及びライトデータ線対WDBa /WDBb がそれぞれ近接して配置されるので、ノイズ耐性を確保することが可能である。
(第9の実施例)
図18は本発明の第9の実施例を示すもので、図7の第3の実施例あるいは図10の第4の実施例のDRAMの要部構成図である。さらに、図19は図18中の回路部分600の部分詳細図である。この第9の実施例は、図7又は図10に示すDRAMにおけるキャッシュ用素子領域210の素子配置に関する実施例である。図18に示すように、メモリセルアレイ10Lには複数のビット線対BLa /BLb が交互に配置され、該メモリセルアレイ10Lの両側に、スイッチ手段20L及びセンスアンプ30i で構成される回路領域501,502が形成されている。回路領域501におけるビット線4本分の間隔503に相当する回路部分600の詳細な回路構成が図19に示されている。図19の回路部分600内には、センスノード対Sai/Sbi及びキャシュデータ線対Iai/Ibiが設けられ、該キャッシュデータ線対Iai/Ibiがスイッチ回路620を介してデータバスDBに接続されている。センスノードSaiとSbiとの間にはキャッシュ用素子領域210が形成され、そのキャッシュ用素子領域210内に複数のキャッシュ用セル210i1〜210in及びダミーセル610i1〜610inが設けられている。各キャッシュ用セル210i1〜210inは、スイッチ手段及び記憶素子で構成され、それらがキャッシュデータ線対Iai/Ibiに接続されている。センスノード対Sai/Sbi上には、複数のダミーセル610i1〜610inが配置されている。各ダミーセル610i1〜610inは、キャッシュ用セル210i1〜210inと同一の寸法及び形状のスイッチ手段と記憶素子で構成され、それらのスイッチ手段の端子が電気的にセンスノード対Sai/Sbi上に接続されない構造となっている。例えば、各ダミーセル610i1〜610inにおけるスイッチ手段をMOSトランジスタで構成した場合、そのドレインを記憶素子に接続すると共に、ソース側上にはコンタクト孔を開孔せずに隣接するダミーセルのMOSトランジスタのソースとのみ接続する。このような構造にすることにより、キャッシュ用セル210i1〜210inの構造及びピッチとメモリセルアレイ10Lのメモリセル11の構造及びピッチを同一にできる。そのため、このような微細な構造を製造する際の製造条件の設定が容易となり、製造上の歩留りを向上できる。なお、本発明は上記実施例に限定されない。例えば、上記実施例ではDRAMについて説明したが、回路構成や素子の変更、あるいは電源の極性等を変更することにより、図示以外のDRAMの構成に変えたり、該DRAM以外の半導体記憶装置に適用する等、種々の変形が可能である。
本願発明は、半導体記憶装置を搭載可能な製品に利用可能である。
本発明の第1の実施例を示すDRAMの要部回路図である。 図1の動作波形図である。 本発明の第2の実施例を示すDRAMの要部回路図である。 図3中の検出回路の構成例を示す回路図である。 図3のヒットアクセス時の動作波形図である。 図3のミスアクセス時の動作波形図である。 本発明の第3の実施例を示すDRAMの要部回路図である。 図7の動作波形図である。 図7の動作波形図である。 本発明の第4の実施例を示すDRAMの要部回路図である。 図10の動作波形図である。 図10の動作波形図である。 図10中のスイッチ手段の制御回路を示す回路図である。 本発明の第5の実施例を示すリフレッシュモード制御回路の回路図である。 本発明の第6の実施例を示すドライバの回路図である。 本発明の第7の実施例を示すDRAMの要部構成図である。 本発明の第8の実施例を示すDRAMの要部構成図である。 本発明の第9の実施例を示すDRAMの要部構成図である。 図18中の回路領域600の部分詳細図である。
符号の説明
10L,10R メモリセルアレイ
11 メモリセル
20L,20R スイッチ手段
30i センスアンプ
40i センスノード等化回路
50 センスアンプ駆動ノード等化回路
60 遅延回路
70 キャッシュ
71i1〜71in,71ij キャッシュ用セル
801 〜80n ,80j TAG回路
100 検出回路
101,102 第1,第2の検出手段
103 ORゲート
200i カラムスイッチ回路
210i1〜210in,210ij キャッシュ用セル
220〜226 NMOS
227 スイッチ
300i ライトバッファ
301,302,456〜459 スイッチ
303 記憶素子
310 制御回路
320 コピーバック動作検出手段
321 切換手段
410 選択手段
420 中央制御回路
421 リフレッシュタイミング発生回路
430 ブロック制御手段
431 ゲート手段
432 フレッシュモード切換回路
451 コピーバック動作検出手段
610i1〜610in ダミーセル

Claims (8)

  1. 2つのビット線から構成されたビット線対と、各々が複数のアドレス情報のいずれかに基づいて駆動可能な複数の第1のワード線と、各々が前記ビット線対のビット線及び前記複数の第1のワード線のいずれかに接続された複数のメモリセルと、各々が第1の転送信号に応答して活性化する第1の転送ゲート回路を介して前記ビット線対のビット線のいずれかと電気的に接続される2つのセンスノードから構成されたセンスノード対に接続され、駆動状態において該センスノード対における電位差を増幅するセンスアンプとを有する半導体記憶装置において、
    前記複数のアドレス情報の任意のものに基づいて駆動可能な第2のワード線と、
    2つの信号伝達線から構成された信号伝達線対と、
    前記信号伝達線対の信号伝達線及び前記第2のワード線に接続されたキャッシュ用メモリセルと、
    第2の転送信号に応答して、前記センスノード対のセンスノードと前記信号伝達線対の信号伝達線とを電気的に接続する第2の転送ゲート回路と、
    第1の制御信号に応答して、前記センスノード対の2つのセンスノード間を電気的に短絡する第1のイコライズ回路と、
    データの転送に用いられる2つのデータ線からなるデータ線対と、
    第3の転送信号に応答して、前記信号伝達線対に伝達されたデータに応じた信号を前記データ線対へ転送する第3の転送ゲート回路と、
    各々が前記信号伝達線対の信号伝達線とゲート電極とが接続され、一方の電極に基準電圧が与えられた2つのMOSトランジスタから構成された増幅手段と、
    前記センスノード対に接続され、保持信号に応答して、前記センスノード対に伝達されているデータを保持するバッファ回路と、
    を有し、前記第3の転送ゲート回路は、前記第3の転送信号に応答して、前記増幅手段を構成する2つのMOSトランジスタの他方の電極と前記データ線対とを電気的に接続するものであることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 第2の制御信号に応答して、前記信号伝達線対の2つの信号伝達線間を電気的に短絡する第2のイコライズ回路を有することを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 前記メモリセルは、第1の容量素子と、ゲート電極が前記第1のワード線に接続され、一方の電極が前記ビット線対のビット線に接続され、他方の電極が容量素子に接続されたMOSトランジスタとで構成されており、前記キャッシュ用メモリセルは、第2の容量素子と、ゲート電極が前記第2のワード線に接続され、一方の電極が前記信号伝達線対の信号伝達線に接続され、他方の電極が第2の容量素子に接続されたMOSトランジスタとで構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記半導体記憶装置は、リフレッシュサイクルを有するダイナミック・ランダム・アクセス・メモリであり、前記リフレッシュサイクルに伴って実行される、前記キャッシュ用メモリセルまたは前記キャッシュ用メモリセルに対してデータの書き戻しを行うコピーバック動作を検出する検出手段を有し、該検出手段の検出結果と、前記センスアンプを駆動させるための駆動信号とに従って、前記第1の転送信号が制御されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記半導体記憶装置は、リフレッシュサイクルを有するダイナミック・ランダム・アクセス・メモリであり、前記リフレッシュサイクル時にリフレッシュ用アドレス情報に対応するデータが、前記キャッシュ用メモリセルに保持されているか否かを検出し、検出結果に応じたリフレッシュモードを指示するモード信号を出力するリフレッシュ制御回路を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記リフレッシュ制御回路は、アドレス情報とリフレッシュ用アドレス情報とを選択的に出力する選択回路と、前記選択回路からの出力に応答して前記第2のワード線を駆動するよう制御する出力信号を発生するタグ回路と、第1のリフレッシュモードに用いられる1つ以上のタイミング信号からなる第1の信号群と、第2のリフレッシュモードに用いられる1つ以上のタイミング信号からなる第2の信号群と、前記タグ回路からの前記出力信号と前記モード信号とにより前記第1あるいは前記第2の信号群を選択的に出力する切換回路と、を有することを特徴とする請求項記載の半導体記憶装置。
  7. 前記半導体記憶装置は、前記コピーバック動作時において、前記第1の転送信号及び前記第1のワード線の電圧を、前記第1の転送信号及び前記第1のワード線に対して該コピーバック動作時以外に設定される第1の電圧より高い第2の電圧にするものであって、前記検出手段の検出結果に応じて、前記第1の転送信号及び前記第1のワード線の電圧を選択的に前記第1あるいは前記第2の電圧にする電圧設定手段を有することを特徴とする請求項記載の半導体記憶装置。
  8. 前記メモリセルと同様の構成を有し、前記センスノード対と電気的に非接続なダミーセルを設けたことを特徴とする請求項記載の半導体記憶装置。
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