JP4342329B2 - 二酸化炭素排出量削減支援システム及び方法 - Google Patents

二酸化炭素排出量削減支援システム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、エネルギ消費によって二酸化炭素を排出する複数の建物を対象にした二酸化炭素排出量削減対策を総合的に提案する処理を、コンピュータ演算処理によって実行する二酸化炭素排出量削減支援システム及び方法に関する。より詳細には、企業内における二酸化炭素排出量削減について、技術的な対策(設備更新、新システム導入等)、及び、社外での経済的対策(排出権取引(購入/販売)、社外プロジェクトの実施(CDM/JI等))の両面から、必要な二酸化炭素排出削減量を達成する為に、最適または適切な対策の選択を支援するシステム及び方法に関する。
1997年12月に気候変動に関する国際連合枠組条約第3回締約国会議(COP3)が開催され、日本を含めた先進国の温室効果ガス排出削減目標を具体的数値として約束した「京都議定書」が採択された。既に日本を始めとし、EU諸国等の多くの国々が批准をしており、近々にも京都議定書の発効が予想されている。かかる地球環境保全の世界的な動きの中で、企業レベルでの二酸化炭素排出量削減対策の重要性が認識されている。
かかる状況下において、省エネルギ(以下、適宜「省エネ」と略称する。)を実施することによる効果を、エネルギ消費量の削減量、二酸化炭素排出削減量、省エネ対策に伴うランニングコストの削減金額で表すことは、従来から提案されている。二酸化炭素排出量削減対策としての省エネ対策に対する評価手法は一応存在する。また、1つの建物を対象とし、複数の省エネ対策を施すことにより、費用対効果の高い対策から実施した場合の、全体の省エネ量及び二酸化炭素排出削減量と、ランニングコストの削減金額、イニシャルコストの増額分の関係を図示する方法が、下記の特許文献1及び特許文献2において、提案されている。
特開2000−163185号公報 特開2000−311157号公報
1つの建物に対し、将来、その建物から排出される二酸化炭素量に制限をかけられた場合、上記特許文献1または特許文献2に開示された従来方法で図示された情報から、省エネ対策を選定・実施することにより、当該排出量制限をコスト最適で達成できる可能性がある。一方、複数の建物を保有している企業で、企業全体から排出する二酸化炭素量に制限がかけられたような場合、当該企業は、どの建物で如何なる省エネ対策を実施すべきなのかを決定しなければならないが、当該従来方法は、1つの建物のみを対象とする方法であるので、建物数が少なければ、個々の建物に対する従来方法で図示された情報を見比べて、ある程度の最適な戦略を見出すことが可能であるが、建物数が多くなると、最適な戦略を見出すのに大変な手間と労力を要することになる。
また、省エネ対策を実施する場合、ある省エネに有効な対策を全社展開するような場合もあれば、対策を実施する建物を絞って、工事費用の最小化・工事実施による通常業務への支障を最小化することを優先すること等が考えられる。従って、様々な企業側の要望に対し、省エネ対策を実施する企業にとっての最適な二酸化炭素排出量削減戦略の立案を支援するシステムまたは方法が望まれている。
更に、将来、京都議定書が発効した場合、企業内で行う技術的対策に加えて、企業外で行うCDM/JI(クリーン開発メカニズム/共同実施)等のような、主に海外プロジェクトの実施による二酸化炭素排出量削減クレジットの獲得や、二酸化炭素排出権取引市場における排出権の売り買いによる経済的な削減方法が有効となる可能性がある。従って、上記二酸化炭素排出量削減戦略の立案を支援するシステムまたは方法は、企業内で行う技術的対策に加え、当該社外での経済的対策を含めた最適な二酸化炭素排出量削減戦略の立案を支援できることが望ましい。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、エネルギ消費によって二酸化炭素を排出する複数の建物を対象にした、二酸化炭素排出量削減対策の提案を効率的に支援する二酸化炭素排出量削減支援システム及び方法を提供することにある。
この目的を達成するための本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援システムの第一の特徴構成は、エネルギ消費によって二酸化炭素を排出する複数の建物を対象にした二酸化炭素排出量削減対策を提案する処理を、コンピュータ演算処理によって実行する二酸化炭素排出量削減支援システムであって、前記建物別、及び、前記各建物に対して採用可能な対策別の基準期間当りの二酸化炭素排出削減量と、前記対策を実施するのに要する単位削減量当りの対策コストを予め算出して検索可能に登録してなる建物対策別削減量データベースと、少なくとも前記基準期間当りの二酸化炭素排出削減量の目標値の入力を受け付ける入力手段と、二酸化炭素排出量削減対策の対象となる複数の建物に対して夫々登録された前記対策を、前記建物対策別削減量データベースを検索して抽出し、抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替え、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記昇順に従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出する必要対策抽出手段と、前記必要対策抽出手段が抽出した前記必要な対策と各対応する前記建物を所定の表示フォーマットで出力する出力手段と、を備えてなる点にある。
更に、上記第一の特徴構成において、前記必要対策抽出手段が抽出した前記必要な対策の前記基準期間当りの各対策コストを積算して得られる前記基準期間当りの総対策コストを算出する総対策コスト算出手段を備え、前記出力手段が、前記総対策コスト算出手段が算出した前記総対策コストを所定の表示フォーマットで出力するのが好ましい。
上記二酸化炭素排出量削減支援システムの第一の特徴構成によれば、必要対策抽出手段が、目標値を超過するまで上記昇順に従って積算することにより抽出した必要な対策は、建物対策別削減量データベースから対応する建物が判別可能に抽出されているので、出力手段は、所定の表示フォーマットでその抽出された必要な対策とその対応する建物を識別可能に表示することができる。この結果、表示された必要な対策によって、二酸化炭素排出量削減対策の前提となる複数の建物の中から、入力した目標値の二酸化炭素排出量削減をコスト最適で達成可能な対策につき、実施すべき対象の建物とその対策の内容を確認することができる。以上により、本特徴構成の二酸化炭素排出量削減支援システムにより、複数の建物を対象にした二酸化炭素排出量削減対策の提案を効率的に支援することが可能となる。また、好ましい形態では、出力手段によって総対策コストも合わせて表示されるので、二酸化炭素排出量削減に投資可能な予算との比較が可能となる。
同第二の特徴構成は、上記第一の特徴構成に加えて、前記出力手段が、第1軸を、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記昇順に従って積算した場合の積算二酸化炭素排出削減量とし、第2軸を前記単位削減量当りの対策コストとする2次元グラフ表示領域に、前記必要対策抽出手段が抽出した前記必要な対策の夫々を、前記第1軸方向と平行で長さが対応する前記対策の前記二酸化炭素排出削減量に相当する線分で表示し、前記各線分を前記第1軸の原点から前記第1軸の正方向に前記昇順に従って連続的に並べて配置するとともに、前記各線分を前記第2軸方向の前記必要な対策の夫々の前記単位削減量当りの対策コストの位置に平行移動させて配置して、階段状にグラフ表示する点にある。
上記二酸化炭素排出量削減支援システムの第二の特徴構成によれば、階段状にグラフ表示された各対策に対応する線分に、対応する建物と対策を付記することで、入力した目標値の二酸化炭素排出量削減を最適コストで達成可能な対策につき、実施すべき対象の建物とその対策の内容を確認することができるとともに、上記昇順で積算された最後の対策を講じない場合の目標値に対する未達成量と、そのときに生じる総対策コストの増減が視覚的に即座に判別でき、更には、上記最後の対策の次の対策についても線分表示する場合は、次の対策を講じた場合の二酸化炭素排出量の追加削減量とそのときに生じる総対策コストの増減が視覚的に即座に判別できるので、予算や目標値の調整時に参考となる情報が、単なる表示操作だけで簡易的に得ることができる。
同第三の特徴構成は、上記第一の特徴構成に加えて、前記入力手段が、単位排出量当りの二酸化炭素排出権の購入額の入力を受け付け、前記出力手段が、前記入力手段が受け付けた前記購入額を前記第1軸方向と平行な第2の線分で表示し、前記第2の線分を、前記2次元グラフ表示領域の前記第2軸方向の前記購入額に等しい前記単位削減量当りの対策コストの位置に、前記階段状にグラフ表示された前記必要な対策と重ねて表示する点にある。
上記二酸化炭素排出量削減支援システムの第三の特徴構成によれば、階段状にグラフ表示された必要な対策と第2の線分で表示された二酸化炭素排出権の購入額を2次元グラフ表示領域上で視覚的に比較できるため、仮に、上記昇順で積算された最後の対策の単位削減量当りの対策コストより二酸化炭素排出権の単位削減量当りの購入額が低い場合は、第2軸方向において、抽出された必要な対策の内の最後の対策に対応する線分より下側に第2の線分が配置されるので、どの対策を講じるより二酸化炭素排出権を購入した方が経済的であるかの判断が容易に可能となる。
同第四の特徴構成は、上記特徴構成の何れか一つに加えて、前記入力手段が、前記複数の建物の内の優先的に二酸化炭素排出量削減対策を施す建物に対する優先順位の入力を受け付け、前記必要対策抽出手段が、抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替える際に、同じ優先順位の前記建物を同じグループとして、先ず、前記グループ毎に前記昇順による並べ替えを行い、並べ替えられた前記各グループを前記優先順位の高い順に並べて、前記抽出した前記対策の総合的な順位付けを行い、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記順位付けに従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出可能に構成されている点にある。
上記二酸化炭素排出量削減支援システムの第四の特徴構成によれば、複数の建物を所有する企業等では、対策を実施する建物を絞って、工事費用の最小化・工事実施による通常業務への支障を最小化することを優先する場合等において、特定の建物を選択して高い優先順位を入力手段に入力することで、自動的に、高い優先順位の建物から必要な対策が割り当てられていく。従って、優先順位を高く設定された建物だけで必要な対策の割り当てが完了する場合は、当該建物内で必要な対策がコスト最適で選択されることになる。また、優先順位を高く設定された建物だけで必要な対策の割り当てが完了しない場合は、他の優先順位の低い建物も含めて必要な対策がコスト最適で選択される。従って、対策を実施する建物を絞って対策を実施する場合に対して、上記第一乃至第三の特徴構成と同様の効率的な対策提案支援が可能となる。
同第五の特徴構成は、上記第一乃至第三の特徴構成の何れか一つに加えて、前記複数の建物に対して二酸化炭素排出量削減対策を施す優先順位を所定の算定アルゴリズムにより算出する優先順位算出手段を備え、前記必要対策抽出手段が、抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替える際に、前記優先順位が同じ前記建物を同じグループとして、先ず、前記グループ毎に前記昇順による並べ替えを行い、並べ替えられた前記各グループを前記優先順位の高い順に並べて、前記抽出した前記対策の総合的な順位付けを行い、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記順位付けに従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出可能に構成されている点にある。
上記二酸化炭素排出量削減支援システムの第五の特徴構成によれば、対策を実施する建物の優先順位は不確定であるが、対策を実施する建物数を抑制して工事実施による通常業務への支障を最小化する必要がある場合に、優先順位算出手段が、所定の算定アルゴリズムにより対策を実施する建物の優先順位を決定するので、前記必要対策抽出手段が抽出する対策が優先順位の高い建物から順番に割り当てられることになるので、対策を実施する建物数を最小化することができる。また、算定アルゴリズムの設定により、対策コストを優先させたり、或いは、排出削減量を優先させたり調整が可能となる。
同第六の特徴構成は、上記第五の特徴構成に加えて、前記入力手段が、前記単位削減量当りの対策コストの許容上限値の入力を受け付け、前記優先順位算出手段が、前記許容上限値以下の前記対策だけを実施した場合における前記建物毎の前記基準期間当りの二酸化炭素排出削減量の総和を算出し、前記総和の大きい順に前記優先順位を決定する点にある。
上記二酸化炭素排出量削減支援システムの第六の特徴構成によれば、建物毎の前記基準期間当りの二酸化炭素排出削減量の総和が大きい順に建物の選択がなされるので、対策を実施する建物数を最小化でき、且つ、許容上限値を超える対策コストの対策は予め除外されることから対策コストも抑制することができる。
この目的を達成するための本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援方法の第一の特徴構成は、エネルギ消費によって二酸化炭素を排出する複数の建物を対象にした二酸化炭素排出量削減対策を提案する処理を、コンピュータ演算処理によって実行する二酸化炭素排出量削減支援方法であって、前記コンピュータ演算処理を実行するコンピュータシステムが、前記建物別、及び、前記各建物に対して採用可能な対策別の基準期間当りの二酸化炭素排出削減量と、前記対策を実施するのに要する単位削減量当りの対策コストを予め算出して検索可能に登録してなる建物対策別削減量データベースを備え、前記コンピュータシステムが、入力手段を介して、少なくとも前記基準期間当りの二酸化炭素排出削減量の目標値の入力を受け付ける工程と、二酸化炭素排出量削減対策の対象となる複数の建物に対して夫々登録された前記対策を、前記建物対策別削減量データベースを検索して抽出し、抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替え、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記昇順に従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出する工程と、抽出した前記必要な対策と各対応する前記建物を所定の表示フォーマットで出力する工程と、を含む点にある。
更に、上記二酸化炭素排出量削減支援方法の第一の特徴構成において、抽出した前記必要な対策の前記基準期間当りの各対策コストを積算して得られる前記基準期間当りの総対策コストを算出する工程と、算出した前記総対策コストを所定の表示フォーマットで出力する工程と、を含むのが好ましい。
上記二酸化炭素排出量削減支援方法の第一の特徴構成によれば、コンピュータシステムが、目標値を超過するまで上記昇順に従って積算することにより抽出した必要な対策は、建物対策別削減量データベースから対応する建物が判別可能に抽出されているので、所定の表示フォーマットでその抽出された必要な対策とその対応する建物を識別可能に表示することができる。この結果、表示された必要な対策によって、二酸化炭素排出量削減対策の前提となる複数の建物の中から、入力した目標値の二酸化炭素排出量削減をコスト最適で達成可能な対策につき、実施すべき対象の建物とその対策の内容を確認することができる。以上により、本特徴構成の二酸化炭素排出量削減支援方法により、複数の建物を対象にした二酸化炭素排出量削減対策の提案を効率的に支援することが可能となる。また、総対策コストも合わせて表示されるので、二酸化炭素排出量削減に投資可能な予算との比較が可能となる。
本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援方法の第二の特徴構成は、上記第一の特徴構成に加えて、前記コンピュータシステムが、前記入力手段を介して、前記複数の建物の内の優先的に二酸化炭素排出量削減対策を施す建物に対する優先順位の入力を受け付けた場合、抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替える際に、同じ優先順位の前記建物を同じグループとして、先ず、前記グループ毎に前記昇順による並べ替えを行い、並べ替えられた前記各グループを前記優先順位の高い順に並べて、前記抽出した前記対策の総合的な順位付けを行い、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記順位付けに従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出する点にある。
上記二酸化炭素排出量削減支援方法の第二の特徴構成によれば、複数の建物を所有する企業等では、対策を実施する建物を絞って、工事費用の最小化・工事実施による通常業務への支障を最小化することを優先する場合等において、特定の建物を選択して高い優先順位を入力手段に入力することで、自動的に、高い優先順位の建物から必要な対策が割り当てられていく。従って、優先順位を高く設定された建物だけで必要な対策の割り当てが完了する場合は、当該建物内で必要な対策がコスト最適で選択されることになる。また、優先順位を高く設定された建物だけで必要な対策の割り当てが完了しない場合は、他の優先順位の低い建物も含めて必要な対策がコスト最適で選択される。従って、対策を実施する建物を絞って対策を実施する場合に対して、上記第一の特徴構成と同様の効率的な対策提案支援が可能となる。
本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援方法の第三の特徴構成は、上記第一の特徴構成に加えて、前記コンピュータシステムが、前記複数の建物に対して二酸化炭素排出量削減対策を施す優先順位を所定の算定アルゴリズムにより算出し、
抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替える際に、前記優先順位が同じ前記建物を同じグループとして、先ず、前記グループ毎に前記昇順による並べ替えを行い、並べ替えられた前記各グループを前記優先順位の高い順に並べて、前記抽出した前記対策の総合的な順位付けを行い、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記順位付けに従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出する点にある。
上記二酸化炭素排出量削減支援方法の第三の特徴構成によれば、対策を実施する建物の優先順位は不確定であるが、対策を実施する建物数を抑制して工事実施による通常業務への支障を最小化する必要がある場合に、所定の算定アルゴリズムにより対策を実施する建物の優先順位が決定されるので、必要な対策が優先順位の高い建物から順番に割り当てられることになるので、対策を実施する建物数を最小化することができる。また、算定アルゴリズムの設定により、対策コストを優先させたり、或いは、排出削減量を優先させたり調整が可能となる。従って、対策を実施する建物を絞って対策を実施する場合に対して、上記第一の特徴構成と同様の効率的な対策提案支援が可能となる。
本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援システム及び方法(以下、夫々を適宜「本発明システム」及び「本発明方法」という。)の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
本発明システム1は、エネルギ消費によって二酸化炭素を排出する複数の建物を対象にした二酸化炭素排出量削減対策(以下、単に「対策」という。)を提案する処理を、コンピュータ演算処理によって実行する二酸化炭素排出量削減支援システムであって、コンピュータシステムによって実現される。具体的には、図1に示すように、当該コンピュータシステム上に、建物対策別削減量データベース2、入力手段3、必要対策抽出手段4、総対策コスト算出手段5、及び、出力手段6を備え、更に、建物対策別削減量データベース2、及び、上記各手段3〜6の各処理結果を格納する記憶装置7を備えて構成されている。尚、本発明システム1の上記各手段3〜6は、本発明システム1を形成するコンピュータシステムのハードウェアとそのハードウェア上で実行されるアプリケーションソフトウェアで構成されている。
次に、本発明システム1の建物対策別削減量データベース2及び各手段3〜6の機能並びにそれらの処理動作について、本発明システム1を用いて実行される本発明方法とともに説明する。
建物対策別削減量データベース2は、本発明システム1を利用する企業が所有する複数の建物に対する、建物別、及び、各建物に対して採用可能な対策別の1年(基準期間に相当)当りの二酸化炭素排出削減量(単位:t−CO/年、以下、単に「排出削減量」という。)と、各対策を実施するのに要する単位排出削減量当りの対策コスト(単位:円/t−CO、以下、「CO削減単価」という。)を予め算出して、これらを記憶装置7に検索可能に登録して形成される。
対策例としては、建物における空調(換気を含む)、照明に対する各種省エネ制御が想定される。本実施形態では、例えば、以下の対策A〜Gの7つの対策を想定する。
対策A:冷却塔ファン制御。
一般に、冷却塔の送風機の制御にはON/OFF制御が使用されており、循環水温(冷却水温)を検出して送風機をON/OFFする。これに対して、冷却塔ファン制御では、インバータ等により段階的に送風機の回転数を制御することにより、節水効果(蒸発量削減)や電気消費量を削減させる省エネ効果を発揮する。また、送風機が複数台ある場合に、必要に応じて運転台数を制御することも可能である。
対策B:変水量制御(VWV制御)。
変水量制御では、建物において冷却水循環、給水、揚水、排水等で使われるポンプについて、一定速度運転を使用水量に応じてバルブによる流量調整を可変則運転としたり、必要水量、必要圧力に合わせてポンプの回転数を制御したり、ポンプの運転台数制御をインバータ運転したり、ポンプのON/OFF制御をインバータ運転する等により、主に消費電力を低減させる。
対策C:熱源制御の最適化。
熱源機(冷凍機、ボイラー等)の運転制御法を改善(最適化)し、熱源の効率、COP(成績係数)、搬送用エネルギを含めたシステム成績係数の向上を図り、省エネ化を達成する。
対策D:変風量制御(VAV制御)。
変風量制御は、建物で空調(換気を含む)用等に使用される送風機(ファン)について、一定の送風量で送風するのではなく、空調負荷の減少と共に送風量を絞り、部分負荷時の効率を向上させ省エネ効果を発揮する。送風機の制御方式としては、回転数制御、可変ピッチ、サクションベーン、ダンパ制御、サーモスタットによる風量調節等がある。
対策E:外気CO制御。
外気CO制御では、室内の二酸化炭素濃度を監視しながら、居住人員数に合わせた外気取り入れ量をこまめに調節して外気負荷を減らす。つまり、在室人数の変動を二酸化炭素濃度の変動で捉え、これに合わせて外気取り入れ量を制御することで、外気処理に必要なエネルギを削減し、省エネを図る。具体的には、外気ダンパの開度を調節し、外気取り入れ量を調節する。
対策F:全熱交換機。
建物内の空気の温湿度と建物外(外気)の温湿度とは、一般に熱的に差があるのが普通である。空調設備では、換気の目的で新鮮外気を取り入れるとともに、この取り入れ空気量に相当するものを、換気設備を通して屋外に排気している。この排気は、取り入れる外気に比べれば、熱的に室内空気状態に近い為、取り入れ外気と排気との間で熱交換をし、外気負荷を減らすことで、省エネが図れる。
具体的には、全熱交換機を取り付けることにより、建物からの排気によって、冬朝の低温・低湿の取り入れ外気を加熱・加湿し、夏朝は冷却・脱湿する。全熱交換機により、空調負荷の25〜40%を占める外気負荷の軽減を目指し、省エネを図る。
対策G:省エネ照明制御。
省エネ照明制御では、室内に取り付けられている照明設備に関して、白色ランプや一般蛍光灯から、より高効率なHfランプに取り替え、使用ワット数を減らす、或いは、ランプ本数を減らすことにより照明用電力を節減する。また、上記に加えて、昼光を有効的に利用することや、部屋の不使用時の照明の消灯、在室人員に応じた照明設備の利用を行うことにより、更に照明での消費電力を節減する。
以上の各対策は、複数の建物に対して共通に実施できる対策もあれば、特定の建物についてのみ実施可能な対策もある。また、同じ内容の対策であっても、実施対象の建物の特性(使用している空調機器類、建物の大きさや構造等)によって対策による二酸化炭素排出量削減効果や、当該対策を実施するのに要する単位削減量当りの対策コストが、建物毎に異なる。従って、本実施形態では、企業が有する複数の建物の全部(或いは、特定の複数候補)について、各種エネルギ(電気、都市ガス、水道等)の1年当りの各使用量削減量を導出し、導出した各エネルギ使用量削減量に対応する排出削減量(t−CO/年)を、建物別及び対策別に算出する。更に、各対策の実施に伴う、イニシャルコスト(円)及び上記各エネルギ使用量削減量に対応する各エネルギ使用料の低減値の合計から求められるランニングコストの削減幅(円/年)を、建物別及び対策別に算出する。イニシャルコスト(円)を耐用年数或いは使用年数(例えば、10年)で除して、1年当りのイニシャルコスト(円/年)を算出し、ランニングコストの削減幅(円/年)を差し引き、その差を排出削減量(t−CO/年)で除すると、CO削減単価(円/t−CO)が算出される。これら導出或いは算出された値を、建物対策別削減量データベース2に、建物及び対策の別を識別可能に登録する。尚、各種エネルギ(電気、都市ガス、水道等)の1年当りの各使用量削減量から排出削減量(t−CO/年)の算出には、予め導出されている各エネルギ使用量削減量と排出削減量との相関関係を使用する。
図2(A)〜図4(A)に、建物1〜3についての対策例と、上記各導出値、算出値を表形式に示す。図2(A)〜図4(A)の何れにおいても、各対策は左から右にCO削減単価(円/t−CO)が大きくなっている。各対策の内、例えば、同じ空調設備に対して実施可能な複数の対策がある場合、その対策の効果が、同時に実施する他の対策に依存して変化する場合がある。かかる場合は、当該複数の対策の内、投資回収年数(イニシャルコスト/ランニングコスト削減幅)の小さい順に行うのが適当であるため、上記各エネルギ使用量削減量の導出においては、各対策について単独の効果を導出するものの、先に実施する対策が存在する場合は、その対策の実施を前提として導出するのが現実的である。完全に他の対策から独立して実施できる対策も含めて、投資回収年数の小さい順に対策を並べると、結果として、CO削減単価(円/t−CO)の小さい順に並ぶ傾向が強い。
図2(A)に示すように、建物1では、対策A、対策B、対策C、対策D、対策E、対策Gが実施可能で、記載の順にCO削減単価及び投資回収年数が増加する。また、図3(A)に示すように、建物2では、対策A、対策C、対策B、対策F、対策G、対策D、対策Eが実施可能で、記載の順にCO削減単価及び投資回収年数が増加する。更に、図4(A)に示すように、建物3では、対策G、対策E、対策Fが実施可能で、記載の順にCO削減単価及び投資回収年数が増加する。尚、本実施形態では、各建物1〜3において、左端から2番目以降の各対策は、それより左側の全ての対策の実施を前提としている。
また、対応する図2(B)〜図4(B)に、各対策を線分表示したグラフを示す。各図(B)のグラフは、横軸(第1軸)が各対策の排出削減量(t−CO/年)の積算値を表し、縦軸(第2軸)がCO削減単価(円/t−CO)を表す。各線分は横軸に平行に各図(A)と同じ順番で横軸正方向に並べられ、各線分の長さが対応する対策の排出削減量(t−CO/年)に相当する。また、各線分の右端の横軸座標は、それより左側の全対策を含めた排出削減量(t−CO/年)の積算値を表す。また、各線分の縦軸座標は、夫々のCO削減単価(円/t−CO)に対応する。各図(B)より建物単位で対策を実施する場合に、左側の対策から順番に実施することで、最後に実施する対策に対応する線分の右端の横軸座標に対応する排出削減量(t−CO/年)を最適コストで実施できることになる。
図2(A)〜図4(A)において、エネルギ使用量削減量とランニングコスト削減幅はプラス値が削減量を表し、マイナス値は増加量を示している。CO削減単価はプラス値が対策によるコスト増加を、マイナス値が対策によるコスト削減を示す。図2〜図4に示すように、対策による省エネによりCO削減単価がマイナスになり、対策の実施により、二酸化炭素排出量削減効果とコスト削減効果の両方を満足する対策もあれば、二酸化炭素排出量削減効果と引き換えにコスト増加となる対策もある。また、同じ対策でも、建物毎に排出削減量(t−CO/年)とCO削減単価(円/t−CO)が異なっていることが分かる。従って、同じ対策でも建物毎に、二酸化炭素排出量削減効果及び必要コストが異なるため、本発明システム1による総合的な対策提案の支援が重要となる。
次に、各手段3〜6の機能並びにそれらの処理動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
入力手段3は、排出削減量(t−CO/年)の目標値(以下、「削減目標値」という。)の入力を受け付ける(ステップ#1)。例えば、具体的には、コンピュータシステムのキーボード等の入力装置を操作して、表示画面上に出力された削減目標値の入力画面にオペレータが入力したものを処理し、一旦、所定の記憶領域に格納する。
次に、必要対策抽出手段4が、削減目標値の入力に引き続き入力される実行命令によって起動し、建物対策別削減量データベース2にアクセスして登録されている建物別の対策を、登録されている排出削減量(t−CO/年)とCO削減単価(円/t−CO)とともに抽出する(ステップ#2)。そして、抽出した対策をCO削減単価の最低値から昇順に並べ替え、抽出した対策の排出削減量を当該昇順に従って順次積算し、積算値が削減目標値を超えた時点で積算処理を終了し、当該積算処理に用いた対策を、削減目標値の達成に必要な対策として抽出し、一旦、所定の記憶領域に格納する(ステップ#3)。
次に、総対策コスト算出手段5が、ステップ#3で抽出された必要な対策の夫々のCO削減単価(円/t−CO)と排出削減量(t−CO/年)を個々に乗じた各対策の年間対策コスト(円/年)を積算して年間の総対策コスト(円/年)を算出する(ステップ#4)。
次に、出力手段6が、ステップ#3で抽出された必要な対策と各対応する建物、及び、ステップ#4で算出した総対策コスト(円/年)を所定の表示フォーマットで、コンピュータシステムの表示画面上に出力する(ステップ#5)。具体的には、図6に示すように、抽出された必要な対策を線分表示し、横軸(第1軸)が各対策の排出削減量(t−CO/年)の積算値を表し、縦軸(第2軸)がCO削減単価(円/t−CO)を表す2次元グラフ表示領域に、抽出された必要な対策を線分でグラフ表示する。当該グラフ表示は、既に図2(B)〜図4(B)における建物別の表示で説明した表示方法と表示手法自体は同じである。つまり、各線分は、長さが対応する対策の排出削減量(t−CO/年)に相当する。但し、各線分の横軸方向の並び順は、図2(B)〜図4(B)とは異なり、ステップ#3における必要な対策を抽出する際の積算順、つまり、建物を区別せずCO削減単価の低い順に左から右に並んでいる。ここで、全ての必要な対策に対応する線分の最左端の横軸座標が0(つまり、積算値0)で、最右端の横軸座標が必要な対策を全て実施した場合の排出削減量(t−CO/年)を示している。また、各線分には、対応する対策の種別と建物を識別可能な符号または名称が付されている。
図2〜図4に例示した建物1〜3の各対策に対しては、例えば、削減目標値が1200(t−CO/年)の場合、図6に示すように、必要な対策はCO削減単価の低い順に、対策A(建物1)、対策A(建物2)、対策C(建物2)、対策B(建物2)、対策B(建物1)、対策C(建物1)、対策D(建物1)、対策G(建物3)、対策E(建物1)、対策F(建物2)、対策E(建物3)、対策F(建物3)、対策G(建物1)となる。
更に、出力手段6は、ステップ#4で算出した総対策コスト(円/年)を、例えば、2次元グラフ表示領域中の所定位置(例えば、右上隅等)に表示する。
本実施形態では、出力手段6は、必要な対策を示す各線分に加えて、削減目標値を縦軸に平行な線分(図6中では、破線)を表示することで、視覚的により明確に必要な対策により削減目標値を達成できることが分かる。また、当該削減目標値を示す線分により、例えば、ステップ#3で最後に抽出された対策(図6の例では、対策G(建物1))を実施しない場合に、削減目標値に対してどの程度未達となるかが容易に判断できる。また、最後に抽出された対策のCO削減単価から、最後に抽出された対策を実施しない場合の総対策コストの増減が一目で分かる。
〈第2実施形態〉
次に、本発明システム1の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、入力手段3が削減目標値に加えて、単位排出量当りの二酸化炭素排出権の購入額の入力を受け付ける。更に、出力手段6が、図7に示すように、第1実施形態のステップ#5で線分表示した必要な対策に重ねて、入力手段3が受け付けた排出権購入額を、第1軸方向と平行な第2の線分(図7中では、一点鎖線)で表示する。当該第2の線分の表示位置は、2次元グラフ表示領域での縦軸座標値のCO削減単価と排出権購入額が等しい位置となっている。排出権購入額の入力は、第1実施形態における削減目標値の入力画面と同じ画面上で入力可能に構成されるのが好ましい。この場合、排出権購入額の入力がない場合は、第1実施形態が実施されることになる。
建物対策別削減量データベース2、必要対策抽出手段4、及び、総対策コスト算出手段5については、第1実施形態と同じであるので、重複する説明は省略する。
第2実施形態によれば、例えば、排出権購入額が3000(円/t−CO)とした場合、3000(円/t−CO)より高いCO削減単価の対策(図7の例では、対策F(建物2)以降の対策を実施する代わりに、二酸化炭素排出権を、対策F(建物2)の左端の積算値(図7では、834(t−CO/年))から削減目標値の1200(t−CO/年)までの不足分366(t−CO/年)を購入することで、コスト最適で削減目標値を達成できることが容易に把握できる。
〈第3実施形態〉
次に、本発明システム1の第3実施形態について、図8のフローチャートを参照して説明する。第3実施形態では、入力手段3が削減目標値に加えて、複数の建物の内の優先的に二酸化炭素排出量削減対策を施す建物に対する優先順位の入力を受け付ける(ステップ#11)。
また、必要対策抽出手段4が、第1実施形態のステップ#2と同じ要領で、建物別の対策を登録されている排出削減量(t−CO/年)とCO削減単価(円/t−CO)とともに抽出し(ステップ#12)、抽出した対策をCO削減単価の最低値から昇順に並べ替える際に、同じ優先順位の建物を同じグループとして、先ず、グループ毎にCO削減単価の昇順による並べ替えを行う(ステップ#13)。必要対策抽出手段4は、更に、上記昇順で並べ替えられた各グループを受け付けた優先順位の高い順に並べ、抽出した対策の総合的な順位付けを行う(ステップ#14)。第1実施形態のステップ#3と同じ要領で、抽出した対策の排出削減量を当該順位付けに従って、順次積算し、積算値が削減目標値を超えた時点で積算処理を終了し、当該積算処理に用いた対策を、削減目標値の達成に必要な対策として抽出し、一旦、所定の記憶領域に格納する(ステップ#15)。
次に、総対策コスト算出手段5が、第1実施形態のステップ#4と同じ要領で、ステップ#15で抽出された必要な対策の夫々のCO削減単価(円/t−CO)と排出削減量(t−CO/年)を個々に乗じた各対策の年間対策コスト(円/年)を積算して年間の総対策コスト(円/年)を算出する(ステップ#16)。
次に、出力手段6が、第1実施形態のステップ#5と同じ要領で、ステップ#15で抽出された必要な対策と各対応する建物、及び、ステップ#16で算出した総対策コスト(円/年)を所定の表示フォーマットで、コンピュータシステムの表示画面上に出力する(ステップ#17)。
具体的には、ステップ#11で、建物1と建物2の優先順位を共に1で入力し、建物3の優先順位を2で入力した場合を想定した場合、建物1と建物2が同じグループとして扱われ、建物1と建物2の対策間でCO削減単価の昇順での並べ替えが行われ、建物3については、建物3だけで並べ替えが実施され、並べ替えの終了した建物1と建物2のグループの次に建物3のグループを並べて、ステップ#15における積算順序の順位付けが行われる。この結果、抽出された必要な対策は、図9に示すように、対策A(建物1)、対策A(建物2)、対策C(建物2)、対策B(建物2)、対策B(建物1)、対策C(建物1)、対策D(建物1)、対策E(建物1)、対策F(建物2)、対策G(建物2)、対策G(建物1)、となり、建物1と建物2に対し優先的に対策が施される結果となる。但し、年間の総対策コストは、建物1と建物2を優先したため、建物3も含む第1実施形態の場合よりは高くなっている。
更に、図9に示すように、第3実施形態に対し、上記第2実施形態を付加する構成も好ましい。
〈第4実施形態〉
次に、本発明システムの第4実施形態について説明する。図10に示すように、第4実施形態に係る本発明システム10は、上記各実施形態の構成に加えて、複数の建物に対して二酸化炭素排出量削減対策を施す優先順位を所定の算定アルゴリズムにより算出する優先順位算出手段8を備える。従って、上記第3実施形態では、入力手段3が、複数の建物の内の優先的に二酸化炭素排出量削減対策を施す建物に対する優先順位の入力を受け付ける構成であったが、第4実施形態では、優先順位算出手段が当該優先順位を所定の算定アルゴリズムにより算出する。尚、優先順位が決定された後の処理は、基本的に第3実施形態と同じであるので、重複する説明は割愛し、以下、優先順位算出手段によって実行される優先順位の算定アルゴリズムについて説明する。尚、優先順位算出手段も、他の各手段3〜6と同様に、本発明システム1を形成するコンピュータシステムのハードウェアとそのハードウェア上で実行されるアプリケーションソフトウェアで構成されている。
先ず、優先順位算出手段8が実行する算定アルゴリズムを説明する。優先順位算出手段8は、建物対策別削減量データベース2にアクセスして登録されている建物別の対策を、登録されている排出削減量(t−CO/年)とCO削減単価(円/t−CO)とともに抽出する。そして、以下の数1で与えられる建物別の建物全体での平均的なCO削減単価(円/t−CO)を算出する。上記各実施形態で用いた建物1〜3(図2〜図4参照)について算出した平均的CO削減単価を図11の表に示す。
(数1)
平均的CO削減単価=Σ(CO削減単価×排出削減量)/Σ排出削減量
尚、数1の右辺分子のΣ(CO削減単価×排出削減量)によって、年間の建物全体の対策コスト(円/年)が算出され、数1の右辺分母のΣ排出削減量によって年間の建物全体でのCO排出削減量(t−CO/年)が算出される。算術記号Σは、建物毎の抽出された全ての対策を対象とする合計の演算を示す。
次に、優先順位算出手段8は、算出した平均的CO削減単価の低い順に優先順位を決定する。
ここで、2以上の建物で平均的CO削減単価が同じになった場合には、第3実施形態で説明した要領で、そのまま同じ優先順位を与えて、同じグループとして扱えばよい。しかし、更に対策対象の建物数を最小化したい場合は、同じグループ内の建物に対して、年間の建物全体でのCO排出削減量(t−CO/年)が大きい程優先順位を高くすればよい。
以上、第4実施形態では、図11に示す表より、建物1で優先的に対策を実施し、次に建物2、最後に建物3で対策を実施すべきことが判断できる。
〈第5実施形態〉
次に、本発明システムの第5実施形態について説明する。第5実施形態は、上記第4実施形態の一部を変更した実施形態であり、第4実施形態と同様に、優先順位算出手段8を備える。但し、優先順位算出手段8が使用する優先順位の算定アルゴリズムが第4実施形態と異なる。
第5実施形態では、入力手段3が削減目標値に加えて、各対策のCO削減単価の許容上限値(円/t−CO)の入力を受け付ける。次に、優先順位算出手段8は、建物対策別削減量データベース2にアクセスして登録されている建物別の対策を、登録されている排出削減量(t−CO/年)とCO削減単価(円/t−CO)とともに抽出するが、この際、CO削減単価が入力手段3が受け付けた許容上限値以下の対策だけを抽出する。例えば、許容上限値を1000(円/t−CO)とすると、建物1では、対策A、B、C、D、Eが抽出され、建物2では、対策A、C、Bが抽出され、建物3では、対策Gが抽出される。
次に、優先順位算出手段8は、抽出した各対策の排出削減量(t−CO/年)を建物別に合計する。当該合計排出削減量の大きい程高い優先順位を与える。上記具体例では、許容上限値を1000(円/t−CO)とすると、建物1では、764(t−CO/年)、建物2では、50(t−CO/年)、建物3では、20(t−CO/年)となり、建物1、建物2、建物3の順に優先順位が与えられる。
第5実施形態では、CO削減単価の許容上限値(円/t−CO)の入力を受け付けることで、自動的に高額の対策が必要な対策として選択されないようにでき、対策コストの高騰を抑制できる。結果として、対策対象の建物数を少なく、コスト最適な対策の選択が可能となる。また、第2実施形態で説明したような、二酸化炭素排出権の購入や後述するCDM/JIプロジェクトへの参加によって高額の対策の実施を回避できない場合の代替手段として、CO削減単価の許容上限値の設定が有効に機能する。
以下に、別の実施形態につき説明する。
〈1〉上記各実施形態において、対策例として、対策A〜対策Gを例示したが、二酸化炭素排出量削減対策はこれらに限定されるものではない。また、図2(A)〜図4(A)の各数値は、発明の説明のための例示である。
〈2〉上記各実施形態では、建物対策別削減量データベース2の説明として、図2〜図4において、各対策の排出削減量とCO削減単価を求めるための中間的な導出値や算出値も合わせて表示したが、これらの数値は、必ずしも建物対策別削減量データベース2に登録する必要はない。
〈3〉上記各実施形態では、出力手段6は、削減目標値の達成に必要な対策を、図6、図7または図9に例示するような線分でのグラフ表示出力を実行する場合を説明したが、出力表示フォーマットは、上記例示のフォーマットに限定されるものではない。例えば、棒グラフで表示することも可能である。また、グラフ表示に代えて、例えば、表形式で、必要な対策をCO削減単価の低い順に並べて、その行または列に、対応する各対策の排出削減量とCO削減単価、及び、その対策まで実施した場合の排出削減量の積算値を一覧表示しても構わない。
〈4〉上記各実施形態において、入力手段3が、入力項目として、二酸化炭素排出量削減に投資できる年間予算額(円/年)を入力可能に構成するのも好ましい。かかる構成により、出力手段6が、総対策コスト算出手段5が算出した年間の総対策コスト(円/年)と年間予算額(円/年)を並べて表示する等の方法により両者の比較が容易となる。
〈5〉上記各実施形態では、出力手段6が、必要対策抽出手段4が抽出した必要な対策だけを、例えば図6に示すように線分表示したが、図12に示すように、必要な対策の線分表示に加えて、必要な対策の最後に抽出した対策(最右端の対策)に続けて、残りの対策を、CO削減単価の昇順に同じ要領で線分表示するようにしても構わない。このように、必要な対策に続けて次候補の対策も順次表示することで、削減目標値を例えば増加させた場合に、如何なる対策がどの建物に対して必要となるかが、一目で容易に判別できる。
〈6〉上記各実施形態において、入力手段3が、入力項目として、CDM/JIプロジェクトにおける単位排出削減量当りのCO削減価格(円/t−CO)及び排出削減量(t−CO/年)の入力を受け付けて、出力手段6による必要な対策の表示上で、例えば、CDM/JIプロジェクトによる排出削減量分だけ、削減目標値を縮小して、必要な対策の抽出を実行して、総対策コスト算出手段5が算出した年間の総対策コスト(円/年)にCDM/JIプロジェクトにおける単位排出削減量当りのCO削減価格(円/t−CO)に排出削減量(t−CO/年)を乗じた年間のCO削減価格(円/年)を加算して、年間の総対策コスト(円/年)を算出するようにしても構わない。かかる構成により、CDM/JIプロジェクトにおける単位排出削減量当りのCO削減価格(円/t−CO)及び排出削減量(t−CO/年)への参加の判断が容易となる。
〈7〉更に、入力手段3が、建物対策別削減量データベース2の作成に使用した各エネルギ使用料が、燃料単価の変動等により変化する場合は、当該燃料単価変動のシナリオの入力データとして受け付けて、各エネルギ使用料を補正し、建物対策別削減量データベース2に登録されているCO削減単価(円/t−CO)を再計算して、再計算されたCO削減単価(円/t−CO)を用いて、上記各実施形態の処理を実行するようにしても構わない。
〈8〉上記各実施形態において、建物対策別削減量データベース2に登録されている建物の数は、説明の簡単のために3としたが、本発明の趣旨より、建物の数は当然に4以上の場合が含まれる。また、当然に建物の数が2の場合にも適用可能である。
〈9〉上記各実施形態において、入力手段3が、建物対策別削減量データベース2に登録された建物別の対策に対して、必要対策抽出手段4が抽出する範囲を予め制限する入力を受け付けるようにしても構わない。例えば、入力手段3が、表示画面上に建物対策別削減量データベース2に登録された建物別の対策を一覧表示するとともに、建物単位或いは対策単位で設けられた有効/無効フラグの変更入力を受け付ける。従って、必要対策抽出手段4は、建物対策別削減量データベース2から有効/無効フラグが有効な対策だけを抽出することになる。
これにより、例えば、ある建物は、何らかの理由により、二酸化炭素排出量削減対策の対象とできない場合や、ある建物において、特定のある対策は、何らかの理由により、二酸化炭素排出量削減対策の対象とできない場合に、当該建物や対策を選定対象から前以て除外することができる。
本機能を用いることで、複数年に亘る評価が容易となる。例えば、2年目に実施する対策において、1年目で実施された対策を除外することで、2年目に開始する対策による効果を独立して評価することが可能となる。
本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援システムの一実施形態を示すブロック構成図 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援システムにおける建物対策別削減量データベースの1つの建物についての構成要素を説明する表及びグラフ 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援システムにおける建物対策別削減量データベースの1つの建物についての構成要素を説明する他の表及びグラフ 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援システムにおける建物対策別削減量データベースの1つの建物についての構成要素を説明する他の表及びグラフ 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援方法の一実施形態における処理手順を示すフローチャート 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援方法における一出力例を説明する図 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援方法における他の出力例を説明する図 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援方法の他の実施形態における処理手順を示すフローチャート 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援方法における他の出力例を説明する図 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援システムの他の実施形態を示すブロック構成図 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援システムの一実施形態における建物の優先順位算出に用いる平均的CO削減単価の計算例を示す表 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援方法における他の出力例を説明する図
符号の説明
1、10: 本発明に係る二酸化炭素排出量削減支援システム
2: 建物対策別削減量データベース
3: 入力手段
4: 必要対策抽出手段
5: 総対策コスト算出手段
6: 出力手段
7: 記憶装置
8: 優先順位算出手段

Claims (11)

  1. エネルギ消費によって二酸化炭素を排出する複数の建物を対象にした二酸化炭素排出量削減対策を提案する処理を、コンピュータ演算処理によって実行する二酸化炭素排出量削減支援システムであって、
    前記建物別、及び、前記各建物に対して採用可能な対策別に、基準期間当りの二酸化炭素排出削減量と、前記対策を実施するのに要する単位削減量当りの対策コストとを予め算出して検索可能に登録してなる建物対策別削減量データベースと、
    少なくとも前記基準期間当りの二酸化炭素排出削減量の目標値の入力を受け付ける入力手段と、
    二酸化炭素排出量削減対策の対象となる複数の建物に対して夫々登録された前記対策を、前記建物対策別削減量データベースを検索して抽出し、抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替え、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記昇順に従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出する必要対策抽出手段と、
    前記必要対策抽出手段が抽出した前記必要な対策と各対応する前記建物を所定の表示フォーマットで出力する出力手段と、
    を備えてなることを特徴とする二酸化炭素排出量削減支援システム。
  2. 前記必要対策抽出手段が抽出した前記必要な対策の前記基準期間当りの各対策コストを積算して得られる前記基準期間当りの総対策コストを算出する総対策コスト算出手段を備え、
    前記出力手段が、前記総対策コスト算出手段が算出した前記総対策コストを所定の表示フォーマットで出力することを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素排出量削減支援システム。
  3. 前記出力手段が、第1軸を、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記昇順に従って積算した場合の積算二酸化炭素排出削減量とし、第2軸を前記単位削減量当りの対策コストとする2次元グラフ表示領域に、前記必要対策抽出手段が抽出した前記必要な対策の夫々を、前記第1軸方向と平行で長さが対応する前記対策の前記二酸化炭素排出削減量に相当する線分で表示し、前記各線分を前記第1軸の原点から前記第1軸の正方向に前記昇順に従って連続的に並べて配置するとともに、前記各線分を前記第2軸方向の前記必要な対策の夫々の前記単位削減量当りの対策コストの位置に平行移動させて配置して、階段状にグラフ表示することを特徴とする請求項1または2に記載の二酸化炭素排出量削減支援システム。
  4. 前記入力手段が、単位排出量当りの二酸化炭素排出権の購入額の入力を受け付け、
    前記出力手段が、前記入力手段が受け付けた前記購入額を前記第1軸方向と平行な第2の線分で表示し、前記第2の線分を、前記2次元グラフ表示領域の前記第2軸方向の前記購入額に等しい前記単位削減量当りの対策コストの位置に、前記階段状にグラフ表示された前記必要な対策と重ねて表示することを特徴とする請求項3に記載の二酸化炭素排出量削減支援システム。
  5. 前記入力手段が、前記複数の建物の内の優先的に二酸化炭素排出量削減対策を施す建物に対する優先順位の入力を受け付け、
    前記必要対策抽出手段が、抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替える際に、同じ優先順位の前記建物を同じグループとして、先ず、前記グループ毎に前記昇順による並べ替えを行い、並べ替えられた前記各グループを前記優先順位の高い順に並べて、前記抽出した前記対策の総合的な順位付けを行い、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記順位付けに従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の二酸化炭素排出量削減支援システム。
  6. 前記複数の建物に対して二酸化炭素排出量削減対策を施す優先順位を所定の算定アルゴリズムにより算出する優先順位算出手段を備え、
    前記必要対策抽出手段が、抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替える際に、前記優先順位が同じ前記建物を同じグループとして、先ず、前記グループ毎に前記昇順による並べ替えを行い、並べ替えられた前記各グループを前記優先順位の高い順に並べて、前記抽出した前記対策の総合的な順位付けを行い、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記順位付けに従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の二酸化炭素排出量削減支援システム。
  7. 前記入力手段が、前記単位削減量当りの対策コストの許容上限値の入力を受け付け、
    前記優先順位算出手段が、前記許容上限値以下の前記対策だけを実施した場合における前記建物毎の前記基準期間当りの二酸化炭素排出削減量の総和を算出し、前記総和の大きい順に前記優先順位を決定することを特徴とする請求項6に記載の二酸化炭素排出量削減支援システム。
  8. エネルギ消費によって二酸化炭素を排出する複数の建物を対象にした二酸化炭素排出量削減対策を提案する処理を、コンピュータ演算処理によって実行する二酸化炭素排出量削減支援方法であって、
    前記コンピュータ演算処理を実行するコンピュータシステムが、前記建物別、及び、前記各建物に対して採用可能な対策別の基準期間当りの二酸化炭素排出削減量と、前記対策を実施するのに要する単位削減量当りの対策コストを予め算出して検索可能に登録してなる建物対策別削減量データベースを備え、
    前記コンピュータシステムが、入力手段を介して、少なくとも前記基準期間当りの二酸化炭素排出削減量の目標値の入力を受け付ける工程と、
    二酸化炭素排出量削減対策の対象となる複数の建物に対して夫々登録された前記対策を、前記建物対策別削減量データベースを検索して抽出し、抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替え、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記昇順に従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出する工程と、
    前記必要対策抽出手段が抽出した前記必要な対策と各対応する前記建物、及び、算出した前記総対策コストを所定の表示フォーマットで出力する工程と、
    を含むことを特徴とする二酸化炭素排出量削減支援方法。
  9. 抽出した前記必要な対策の前記基準期間当りの各対策コストを積算して得られる前記基準期間当りの総対策コストを算出する工程と、
    算出した前記総対策コストを所定の表示フォーマットで出力する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項8に記載の二酸化炭素排出量削減支援方法
  10. 前記コンピュータシステムが、前記入力手段を介して、前記複数の建物の内の優先的に二酸化炭素排出量削減対策を施す建物に対する優先順位の入力を受け付けた場合、
    抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替える際に、同じ優先順位の前記建物を同じグループとして、先ず、前記グループ毎に前記昇順による並べ替えを行い、並べ替えられた前記各グループを前記優先順位の高い順に並べて、前記抽出した前記対策の総合的な順位付けを行い、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記順位付けに従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出することを特徴とする請求項8または9に記載の二酸化炭素排出量削減支援方法。
  11. 前記コンピュータシステムが、前記複数の建物に対して二酸化炭素排出量削減対策を施す優先順位を所定の算定アルゴリズムにより算出し、
    抽出した前記対策を前記単位削減量当りの対策コストの最低値から昇順に並べ替える際に、前記優先順位が同じ前記建物を同じグループとして、先ず、前記グループ毎に前記昇順による並べ替えを行い、並べ替えられた前記各グループを前記優先順位の高い順に並べて、前記抽出した前記対策の総合的な順位付けを行い、抽出した前記対策の前記各二酸化炭素排出削減量を前記順位付けに従って、少なくとも前記入力手段が受け付けた前記目標値を超過するまで積算して、前記目標値の達成に必要な対策を抽出することを特徴とする請求項8または9に記載の二酸化炭素排出量削減支援方法。
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