JP4342053B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、二次電池に関し、さらに詳しくは、電池の内部短絡や過充電に対して安全性が高く、サイクル特性や負荷特性にも優れた二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度の高い二次電池として注目されている。現在ではノート型パソコン、携帯型電話、ビデオカメラなどの電源として使われているほか、電気自動車用電池や電力貯蔵システムとしての応用も検討されている。
【0003】
リチウムイオン二次電池は、正極がリチウム含有酸化物、負極が黒鉛などの炭素系材料、電解液はリチウム塩を有機溶媒に溶解したものにより構成されている。
【0004】
このように、リチウムイオン二次電池は高い性能を示す反面、化学的に活性の高いリチウムを活物質としていること、さらに、可燃性のある有機溶媒を電解液に用いていることから、安全性の確保が必要不可欠である。特に電池内部での短絡(以下、内部短絡という)や過充電時は最も危険であり、電池内からガスが噴出するばかりか、時として発火に至ることもある。
【0005】
このような事故を防ぐために、リチウムイオン電池には、発熱などで電池内圧が上昇したときに、圧力を外部に放出するための破裂板、温度が上昇したときに電流の遮断をするPTC素子、やはり温度上昇時にセパレータが溶解して孔を閉塞させるシステム(メルトダウン)などが装備されている。
【0006】
したがって、過充電や過放電などの異常時には前記安全装置が作動するため発火などの事故は未然に防ぐことができる。ところが、内部短絡あるいは圧壊などがおきた場合に働く安全装置はない。そのため負極や正極のもつ実際容量に対して、電池に仕込む設計容量を下げて使用し、負極および正極の熱的安定性を向上させて用いるのが一般的である。
【0007】
しかし、そうすると高い電池容量を確保するのが困難になったり、負荷特性やサイクル特性が悪化するなど電池性能を著しく低下させてしまう問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、前記問題点を解決することを目的とする。すなわち、この発明は、内部短絡や過充電時の安全性を確保できるとともに、高容量、高負荷特性およびサイクル特性にも優れた二次電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記目的を達成するため、気相成長炭素繊維を含有する負極と電解液との界面における抵抗が25℃において20〜70mΩであることを特徴とする二次電池であり、また、前記負極は、比表面積が大きくとも3m2/gである炭素材料を有してなる二次電池であり、また、前記有機系電解液は、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合物を溶媒とする二次電池であり、また、前記有機系電解液は、LiPF6および/またはLiBF4を含有する二次電池である。
【0010】
【発明の実施の形態】
リチウムイオン二次電池は、リチウム含有酸化物よりなる正極と、リチウム塩を含有した有機系の電解液と、負極とを有してなる。
【0011】
この発明のリチウムイオン二次電池は、前記リチウムイオン二次電池において、前記電解液と前記負極との界面における抵抗(以下、界面抵抗という)を20〜70mΩとしたものである。このようにすることにより、内部短絡や過充電時の安全性を確保できるとともに、高容量、高負荷特性およびサイクル特性にも優れたリチウムイオン二次電池を得ることが可能となる。
【0012】
前記界面抵抗が20mΩを下回ると、内部短絡時などに負極と電解液とが激しく反応して、発煙や発火を引き起こすので好ましくない。70mΩを上回ると、抵抗が高すぎて負荷特性やサイクル特性など電池特性が悪くなるので好ましくない。さらに、前記界面抵抗が20〜40mΩであると特に好ましい。
【0013】
前記界面抵抗を前記範囲内に調整する手段(以下、「界面抵抗調整手段」という)としては、実用的に使用できれば特に制限はなく、たとえば、電池のエージングによる方法、初回の充放電効率がやや低い電解液を使用して充電する方法、電極表面を酸化処理または水酸化処理する方法、電極表面に高分子電解質を塗布する方法等が挙げられる。この中で、電池のエージングによる方法、および初回の充放電効率がやや低い電解液を使用して充電する方法が特に好適である。
【0014】
前記の電池のエージングによる方法とは、リチウム含有酸化物よりなる正極と、リチウム塩を含有した有機系の電解液と、負極とを有してなるリチウムイオン二次電池を満充電した後、特定の温度および特定の時間内で放置させる方法である。この方法は、電池の自己放電を利用したものである。この方法を行うと、負極に充電されたリチウムイオンが電解液と反応して、負極表面に被膜を生成する。すると、負極と電解液との反応性が抑制させることになり、界面抵抗を発生する。
【0015】
前記エージングの温度については、前記の被膜が生成される限り特に制限はなく、時間的な効率の点から通常は20〜80℃であることが好ましく、特に好ましくは40〜60℃である。前記エージングの時間としては、界面抵抗が前記範囲内に収まるように設定すればよく、エージング温度、電解液等との関係により適宜決定され、通常は3〜14日間の範囲内で選択される。
【0016】
前記の初回の充放電効率がやや低い電解液を用いて充電する方法とは、初回の充放電効率がやや低い電解液、たとえばホウフッ化リチウム(LiBF4)等を支持塩とした電解液を用いて、リチウム含有酸化物よりなる正極と、リチウム塩を含有した有機系の電解液と、負極とを有してなるリチウムイオン二次電池を充電する方法である。この方法によると、初期の充電時において負極表面に被膜が十分に形成されるので、エージングすることなく所定の界面抵抗を得ることができる。この方法の好適な条件を挙げると、たとえば、LiBF4の濃度としては、0.5〜2.0mol/l、充電電流としては、電池の設計容量がCmAhであるとしたときに0.05×C〜3×CmA、充電上限電圧としては、使用される正極材料の種類によって適宜選択されるが、通常は3〜4.2V、充電時間として1〜20時間である。
【0017】
前記界面抵抗調整手段により電池を処理した後に、界面抵抗値が前記範囲内にあるか否かを確認するための界面抵抗値測定方法としては、たとえば、交流インピーダンスメトリーによる方法を挙げることができる。具体的には、インピーダンスメトリーにより得られるコール・コールプロットにおいて、一定出力、一定温度の下で、周波数の所定の範囲を掃引することにより測定することができる。
【0018】
したがって、この発明のリチウムイオン二次電池を得るには、リチウム含有酸化物よりなる正極と、リチウム塩を含有した有機系の電解液と、負極とを有してなるリチウムイオン二次電池を、前記の界面抵抗調整手段のいずれかにより、前記界面抵抗測定により得られる前記界面抵抗の値が20〜70mΩとなるように適宜設定した条件の下で、調整を行えばよい。
【0019】
この発明のリチウムイオン二次電池における電解液としては、リチウム塩を含有した有機系の電解液が用いられる。
【0020】
前記電解液の有機系溶媒としては、リチウムイオン二次電池を構成可能な溶媒ならば特に制限はなく、たとえば、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合物、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソ、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等を挙げることができるが、この中で、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合物が特に好適である。環状カーボネートは、誘電率が高いが、粘度も高いことから、単独で電解液の溶媒として用いると、イオンの導電率がかえって低くなるので、また、鎖状カーボネートは、誘電率が低いので、共に単独では電解液の溶媒として適さないが、鎖状カーボネートは粘度が低いので、鎖状カーボネートを環状カーボネートに混合することにより得られる液体は、誘電率と低粘度性とがバランス良く優れた溶媒となる。このため、この混合液を電解液の溶媒として用いることにより、イオン導電率の高い電解液を得ることができる。
【0021】
前記環状カーボネートとしては、たとえば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン等を挙げることができ、また、前記鎖状カーボネートとしては、たとえば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル等を挙げることができる。これらの中で、環状カーボネートおよび鎖状カーボネートはそれぞれを1種づつ選んで混合して使用しても良いし、それぞれの2種以上を選んで混合して使用しても良い。
【0022】
環状カーボネートおよび鎖状カーボネートの中から選択する化合物の組合せには特に制限はないが、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合比としては、2〜6:8〜4(体積比)が好ましく、より好ましくは3〜5:7〜5(体積比)である。環状カーボネートおよび鎖状カーボネートの混合比が前記範囲内にあると、イオン導電率がさらに高い電解液を提供できるという利点がある。
【0023】
前記電解液のリチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、Li(CF3SO22N、LiC49SO3等を使用することができる。特に、LiPF6は、イオン導電率の高い電解液を提供できるという点で、LiBF4は、前記のように負極表面に被膜が効果的に形成されるという点で好適である。また、LiPF6とLiBF4との混合塩も、両者の利点を併せ持つ電解液が得られるので好適である。前記リチウム塩の濃度としては、0.5〜2.0mol/lであることが好ましく、より好ましくは1.2〜1.7mol/lである。
【0024】
この発明のリチウムイオン二次電池における負極としては、通常のリチウムイオン二次電池の負極として使用されている負極であれば特に制限されることなく用いることができ、たとえば、集電体としての銅箔上に炭素系材料の粉末を有機ポリマーのバインダーで固着させたもの等を使用することができる。
【0025】
前記炭素系材料としては、たとえば、黒鉛(グラファイト)、黒鉛化メソフェーズ小球体、PIC(Pseudo Isotoropic Carbon)、FMC(Fine Mosaic Carbon)、PPP(Poly(p-phenylene))の700℃焼成品、不定形炭素、メソフェーズ小球体の700℃焼成品、ポリフルフリルアルコールの焼成品、ポリシロキサンの炭化物、エポキシ−シラン化合物の炭化物等を挙げることができる。
【0026】
その中でも、放電容量が高く、また電位の平坦性があるなどの理由から黒鉛質物質が好適である。その形状、黒鉛化度等には特に制限はない。さらに、黒鉛質物質の中でも気相成長炭素繊維が好適であり、特に、高容量を得るためには黒鉛結晶の発達したものが良く、好適例として、たとえば黒鉛の面間隔距離d002が0.3354〜0.3365nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが小さくとも50nmであるものを挙げることができる。一方、長いサイクル寿命を得るためには、若干黒鉛の結晶性を落としたものが良く、好適例として、たとえば黒鉛の面間隔距離d002が0.3366〜0.3379nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが30〜50nmであるものを挙げることができる。
【0027】
また、前記負極として用いる炭素系材料は、その比表面積が大きくとも3m2/gであることが望ましい。比表面積が大きくとも3m2/gであると、被膜形成量が必要以上に増えることがなく、その被膜形成量の過剰に基づく電池の容量ロスを生じることがないので好ましい。
【0028】
この発明のリチウムイオン二次電池における正極としては、リチウム含有酸化物よりなる正極が用いられる。前記リチウム含有酸化物よりなる正極としては、通常のリチウムイオン二次電池の正極として使用されている正極であれば特に制限されることなく用いることができ、たとえば、アルミニウム箔上にリチウム含有酸化物とカーボン粉末とを有機ポリマーのバインダーで固着させたもの等を使用することができる。
【0029】
前記リチウム含有酸化物としては、たとえば、LiVO2、LiCrO2、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn24、LiV24、LiFeO2、LiTiO2、LiScO2、LiYO2等を挙げることができる。
【0030】
この発明のリチウムイオン二次電池には、短絡防止のために、セパレータを装着することができる。前記セパレータとしては、従来のリチウムイオン二次電池に使用されているセパレータを使用することができ、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の不織布等を挙げることができる。
【0031】
この発明のリチウムイオン二次電池は、公知の方法によりリチウムイオン二次電池を作製した後、前記の界面抵抗の調整手段により界面抵抗を所定の値に調整することにより製造することができる。
【0032】
【実施例】
(実施例1)
・負極用炭素系材料の作製と評価
直径2μm、長さ100μmの気相成長炭素繊維をアルゴンガス雰囲気中に3000℃で30分間黒鉛化処理をして黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。この炭素繊維100gをハイブリダイザー((株)奈良機械製作所製:NHS−1)に装填し、75m/secの周速度で羽根を回転させ、2分間高衝撃処理をして、負極用炭素系材料を得た。
【0033】
この負極用炭素系材料における黒鉛の面間隔距離d002は0.3360nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcは100nmであり、比表面積は2.1m2/gであった。
【0034】
バインダーであるPVDFの30gをNMP300gに溶解した。これに前記負極用炭素系材料を270g加え攪拌機で十分混合し、スラリーを得た。このスラリーを銅箔(厚さ10μm、幅200mm、長さ3m)の両面に塗布した。これを100℃で30分間乾燥した後、ロール式圧延機(サンク(株)製)で圧延し、3cm×3cmに切り出して、シート型電極を得た。
【0035】
これを作用極とし、金属リチウムを対極および参照極として3電極式のガラス製ビーカーセルを作成した。電解液には、LiPF6の濃度が1.5mol/lになるように、炭酸エチレンと炭酸プロピレンと炭酸ジメチルとを体積比で3:2:5に混合した溶媒にLiPF6を溶解したものを用いた。
【0036】
30mA/gの電流密度で、参照極と作用極の電位差が0Vになるまで充電した後、60℃の高温槽内で5日間エージングした。放置後、一旦参照極と作用極との電位差が2.5Vになるまで放電し、再度充電してからインピーダンス測定(ソーラトロン1286&1250)をして、界面抵抗を求めた。掃引周波数は10kHzから50mHzまでで、測定温度は25℃とした。
結果を表1に示す。
【0037】
・円筒型電池の作製
(1)負極の作製
前記のシート型電極を圧延した後、幅39mm、450mmに切り出して、これを負極として用いた。
【0038】
(2)正極の作製
バインダーであるPVDFの15gをNMP100gに溶解した。これにコバルト酸リチウム270g、アセチレンブラック15gを加え、攪拌機で十分混合し、スラリーを得た。このスラリーをアルミニウム箔(厚さ20μm、幅200mm、長さ3m)の両面に塗布した。これを100℃で30分間乾燥後、前記ロール式圧延機で圧延し、幅38mm、長さ430mmに切り出した。これを正極とした。
【0039】
(3)電池の組立て
前記の負極と正極とを用いて直系17mm、高さ50mmの円筒型リチウムイオン電池を作製した。電解液には、LiPF6の濃度が1.5mol/lになるように、炭酸エチレンと炭酸プロピレンと炭酸ジメチルとを体積比で3:2:5に混合した溶媒にLiPF6を溶解したものを用いた。800mAの電流値で充電上限電圧4.1Vでの定電流および定電圧充電(充電時間は2.5時間)をした後、60℃の恒温槽内で5日間エージングした。
放電後、800mAの電流値で電圧が2.5Vになるまで放電した。
【0040】
・円筒型電池の評価試験
(1)円筒型電池の充放電
800mAの電流値で充電上限電圧4.1Vでの定電流および定電圧充電(充電時間は2.5時間)をし、放電電流を800mA,1600mA,2400mA,3200mAでそれぞれ放電した。放電は電圧が2.5Vになるまで行った。各電流値で得られた放電容量を表2に示す。
【0041】
(2)円筒型電池のくぎさし試験
800mVの電流値で充電上限電圧4.1Vでの定電流および定電圧充電(充電時間は2.5時間)をした円筒型電池のくぎさし試験をした。
直径3mm、長さ50mmのくぎを5cm/minの速度で電池の中心部に貫通させた。そのときの発煙や発火の有無および電池の表面温度を表3に示す。なお、電池の表面温度の測定は、K型熱電対の先端を電池外側側面に貼り付けて温度を記録することにより行い、そのピーク温度を電池の表面温度とした。
【0042】
(実施例2)
・負極用炭素系材料の作製と評価
直径2μm、長さ100μmの気相成長炭素繊維をアルゴンガス雰囲気中に2800℃で30分間黒鉛化処理をして黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。この炭素繊維100gをハイブリダイザー((株)奈良機械製作所製:NHS−1)に装填し、75m/secの周速度で羽根を回転させ、2分間高衝撃処理をして、負極用炭素系材料を得た。
【0043】
この負極用炭素系材料における黒鉛の面間隔距離d002は0.3368nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcは40nmであり、比表面積は2.1m2/gであった。
【0044】
そして、電解液に1.5mol/lのLiPF6溶液(溶剤は炭酸エチレンと炭酸ジメチルとの混合溶剤で、混合比は体積比として3:7)を用いたこと、エージングは40℃で7日間行ったこと以外はすべて実施例1と同様にして、3電極式のガラス製ビーカーセルを作成した。実施例1と同様にインピーダンス測定をして、界面抵抗を求めた。結果を表1に示す。
【0045】
・円筒型電池の作製と評価試験
前記炭素系材料を負極用炭素系材料として用いたこと、電解液に1.5mol/lのLiPF6/EC+DECを用いたこと、エージングは40℃で7日間行ったこと以外はすべて実施例1と同様に円筒型電池を作製した。実施例1と同様に各電流値での放充電試験とくぎさし試験を行った。結果を表2および表3に示す。
【0046】
(実施例3)
・負極用炭素系材料の作製と評価
電解液に1.5mol/lのLiBF4溶液(溶剤は炭酸エチレンと炭酸ジメチルとの混合溶剤で、混合比は体積比として3:7)を用いたこと、エージングをしていないこと以外はすべて実施例1と同様にして、3電極式のガラス製ビーカーセルを作成した。実施例1と同様にインピーダンス測定をして、界面抵抗を求めた。結果を表1に示す。
【0047】
・円筒型電池の作製と評価試験
電解液に1.5mol/lのLiBF4/EC+DEC溶液を用いたこと、エージングをしていないこと以外はすべて実施例1と同様にして、円筒型電池を作製した。実施例1と同様に各電流値での放充電試験およびくぎさし試験を行った。結果を表2および表3に示す。
【0048】
(比較例1)
・負極用炭素系材料の作製と評価
エージングをしていないこと以外はすべて実施例1と同様にして、3電極式のガラス製ビーカーセルを作成した。実施例1と同様にインピーダンス測定をした。結果を表1に示す。
【0049】
・円筒型電池の作製と評価試験
エージングをしていないこと以外はすべて実施例1と同様にして、円筒型電池を作製した。実施例1と同様に各電流値での放充電試験とくぎさし試験を行った。結果を表2および表3に示す。
【0050】
(比較例2)
・負極用炭素系材料の作製と評価
40℃で3日間エージングをしたこと以外はすべて実施例3と同様にして、3電極式のガラス製ビーカーセルを作成した。実施例3と同様にインピーダンス測定をした。結果を表1に示す。
【0051】
・円筒型電池の作製と評価試験
40℃で3日間エージングをしたこと以外はすべて実施例3と同様にして、円筒型電池を作製した。実施例3と同様に各電流値での放充電試験とくぎさし試験を行った。結果を表2および表3に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004342053
【0053】
【表2】
Figure 0004342053
【0054】
【表3】
Figure 0004342053
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、くぎさしなどの内部短絡に対して発火、発煙等が起こることがなく、安定であり、かつ高容量で負荷特性にも優れた二次電池を提供することができる。
【0056】
また、本発明の二次電池は、従来の二次電池を所定の方法で調整することにより製造することができ、製造時に特殊な材料を要しないという利点を有する。

Claims (4)

  1. 金属酸化物よりなる正極と、気相成長炭素繊維を含有する負極と、金属塩を溶解してなる有機系電解液とを有し、25℃における前記負極と前記電解液との界面における抵抗が20〜70mΩであることを特徴とする二次電池。
  2. 負極は、比表面積が大きくとも3m2/gである炭素系材料を有してなる請求項1に記載の二次電池。
  3. 電解液は、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合物を溶媒として有する請求項1または請求項2に記載の二次電池。
  4. 電解液は、LiPF6および/またはLiBF4を含有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の二次電池。
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