JP2001126770A - 二次電池 - Google Patents

二次電池

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JP2001126770A
JP2001126770A JP30726399A JP30726399A JP2001126770A JP 2001126770 A JP2001126770 A JP 2001126770A JP 30726399 A JP30726399 A JP 30726399A JP 30726399 A JP30726399 A JP 30726399A JP 2001126770 A JP2001126770 A JP 2001126770A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部短絡や過充電時の安全性を確
保できるとともに、高容量、高負荷特性およびサイクル
特性にも優れた二次電池を提供すること。 【解決手段】 金属酸化物よりなる正極と、負極
と、金属塩を溶解してなる有機系電解液とを有し、前記
負極と前記電解液との界面における抵抗が20〜70m
であることを特徴とする二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、二次電池に関
し、さらに詳しくは、電池の内部短絡や過充電に対して
安全性が高く、サイクル特性や負荷特性にも優れた二次
電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン二次電池は、エネルギー
密度の高い二次電池として注目されている。現在ではノ
ート型パソコン、携帯型電話、ビデオカメラなどの電源
として使われているほか、電気自動車用電池や電力貯蔵
システムとしての応用も検討されている。
【0003】リチウムイオン二次電池は、正極がリチウ
ム含有酸化物、負極が黒鉛などの炭素系材料、電解液は
リチウム塩を有機溶媒に溶解したものにより構成されて
いる。
【0004】このように、リチウムイオン二次電池は高
い性能を示す反面、化学的に活性の高いリチウムを活物
質としていること、さらに、可燃性のある有機溶媒を電
解液に用いていることから、安全性の確保が必要不可欠
である。特に電池内部での短絡(以下、内部短絡とい
う)や過充電時は最も危険であり、電池内からガスが噴
出するばかりか、時として発火に至ることもある。
【0005】このような事故を防ぐために、リチウムイ
オン電池には、発熱などで電池内圧が上昇したときに、
圧力を外部に放出するための破裂板、温度が上昇したと
きに電流の遮断をするPTC素子、やはり温度上昇時に
セパレータが溶解して孔を閉塞させるシステム(メルト
ダウン)などが装備されている。
【0006】したがって、過充電や過放電などの異常時
には前記安全装置が作動するため発火などの事故は未然
に防ぐことができる。ところが、内部短絡あるいは圧壊
などがおきた場合に働く安全装置はない。そのため負極
や正極のもつ実際容量に対して、電池に仕込む設計容量
を下げて使用し、負極および正極の熱的安定性を向上さ
せて用いるのが一般的である。
【0007】しかし、そうすると高い電池容量を確保す
るのが困難になったり、負荷特性やサイクル特性が悪化
するなど電池性能を著しく低下させてしまう問題点があ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、前
記問題点を解決することを目的とする。すなわち、この
発明は、内部短絡や過充電時の安全性を確保できるとと
もに、高容量、高負荷特性およびサイクル特性にも優れ
た二次電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を
達成するため、負極と電解液との界面における抵抗が2
0〜70mであることを特徴とする二次電池であり、ま
た、前記負極は、比表面積が大きくとも3m2/gであ
る炭素材料を有してなる二次電池であり、また、前記有
機系電解液は、環状カーボネートと鎖状カーボネートと
の混合物を溶媒とする二次電池であり、また、前記有機
系電解液は、LiPF6および/またはLiBF4を含有
する二次電池である。
【0010】
【発明の実施の形態】リチウムイオン二次電池は、リチ
ウム含有酸化物よりなる正極と、リチウム塩を含有した
有機系の電解液と、負極とを有してなる。
【0011】この発明のリチウムイオン二次電池は、前
記リチウムイオン二次電池において、前記電解液と前記
負極との界面における抵抗(以下、界面抵抗という)を
20〜70mとしたものである。このようにすることに
より、内部短絡や過充電時の安全性を確保できるととも
に、高容量、高負荷特性およびサイクル特性にも優れた
リチウムイオン二次電池を得ることが可能となる。
【0012】前記界面抵抗が20mを下回ると、内部短
絡時などに負極と電解液とが激しく反応して、発煙や発
火を引き起こすので好ましくない。70mを上回ると、
抵抗が高すぎて負荷特性やサイクル特性など電池特性が
悪くなるので好ましくない。さらに、前記界面抵抗が2
0〜40mであると特に好ましい。
【0013】前記界面抵抗を前記範囲内に調整する手段
(以下、「界面抵抗調整手段」という)としては、実用
的に使用できれば特に制限はなく、たとえば、電池のエ
ージングによる方法、初回の充放電効率がやや低い電解
液を使用して充電する方法、電極表面を酸化処理または
水酸化処理する方法、電極表面に高分子電解質を塗布す
る方法等が挙げられる。この中で、電池のエージングに
よる方法、および初回の充放電効率がやや低い電解液を
使用して充電する方法が特に好適である。
【0014】前記の電池のエージングによる方法とは、
リチウム含有酸化物よりなる正極と、リチウム塩を含有
した有機系の電解液と、負極とを有してなるリチウムイ
オン二次電池を満充電した後、特定の温度および特定の
時間内で放置させる方法である。この方法は、電池の自
己放電を利用したものである。この方法を行うと、負極
に充電されたリチウムイオンが電解液と反応して、負極
表面に被膜を生成する。すると、負極と電解液との反応
性が抑制させることになり、界面抵抗を発生する。
【0015】前記エージングの温度については、前記の
被膜が生成される限り特に制限はなく、時間的な効率の
点から通常は20〜80℃であることが好ましく、特に
好ましくは40〜60℃である。前記エージングの時間
としては、界面抵抗が前記範囲内に収まるように設定す
ればよく、エージング温度、電解液等との関係により適
宜決定され、通常は3〜14日間の範囲内で選択され
る。
【0016】前記の初回の充放電効率がやや低い電解液
を用いて充電する方法とは、初回の充放電効率がやや低
い電解液、たとえばホウフッ化リチウム(LiBF4
等を支持塩とした電解液を用いて、リチウム含有酸化物
よりなる正極と、リチウム塩を含有した有機系の電解液
と、負極とを有してなるリチウムイオン二次電池を充電
する方法である。この方法によると、初期の充電時にお
いて負極表面に被膜が十分に形成されるので、エージン
グすることなく所定の界面抵抗を得ることができる。こ
の方法の好適な条件を挙げると、たとえば、LiBF4
の濃度としては、0.5〜2.0mol/l、充電電流
としては、電池の設計容量がCmAhであるとしたとき
に0.05×C〜3×CmA、充電上限電圧としては、
使用される正極材料の種類によって適宜選択されるが、
通常は3〜4.2V、充電時間として1〜20時間であ
る。
【0017】前記界面抵抗調整手段により電池を処理し
た後に、界面抵抗値が前記範囲内にあるか否かを確認す
るための界面抵抗値測定方法としては、たとえば、交流
インピーダンスメトリーによる方法を挙げることができ
る。具体的には、インピーダンスメトリーにより得られ
るコール・コールプロットにおいて、一定出力、一定温
度の下で、周波数の所定の範囲を掃引することにより測
定することができる。
【0018】したがって、この発明のリチウムイオン二
次電池を得るには、リチウム含有酸化物よりなる正極
と、リチウム塩を含有した有機系の電解液と、負極とを
有してなるリチウムイオン二次電池を、前記の界面抵抗
調整手段のいずれかにより、前記界面抵抗測定により得
られる前記界面抵抗の値が20〜70mとなるように適
宜設定した条件の下で、調整を行えばよい。
【0019】この発明のリチウムイオン二次電池におけ
る電解液としては、リチウム塩を含有した有機系の電解
液が用いられる。
【0020】前記電解液の有機系溶媒としては、リチウ
ムイオン二次電池を構成可能な溶媒ならば特に制限はな
く、たとえば、環状カーボネートと鎖状カーボネートと
の混合物、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフ
ラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキ
ソラン、4−メチル−1,3−ジオキソ、ギ酸メチル、
酢酸メチル、プロピオン酸メチル等を挙げることができ
るが、この中で、環状カーボネートと鎖状カーボネート
との混合物が特に好適である。環状カーボネートは、誘
電率が高いが、粘度も高いことから、単独で電解液の溶
媒として用いると、イオンの導電率がかえって低くなる
ので、また、鎖状カーボネートは、誘電率が低いので、
共に単独では電解液の溶媒として適さないが、鎖状カー
ボネートは粘度が低いので、鎖状カーボネートを環状カ
ーボネートに混合することにより得られる液体は、誘電
率と低粘度性とがバランス良く優れた溶媒となる。この
ため、この混合液を電解液の溶媒として用いることによ
り、イオン導電率の高い電解液を得ることができる。
【0021】前記環状カーボネートとしては、たとえ
ば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン等を
挙げることができ、また、前記鎖状カーボネートとして
は、たとえば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチ
ルメチル等を挙げることができる。これらの中で、環状
カーボネートおよび鎖状カーボネートはそれぞれを1種
づつ選んで混合して使用しても良いし、それぞれの2種
以上を選んで混合して使用しても良い。
【0022】環状カーボネートおよび鎖状カーボネート
の中から選択する化合物の組合せには特に制限はない
が、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合比と
しては、2〜6:8〜4(体積比)が好ましく、より好
ましくは3〜5:7〜5(体積比)である。環状カーボ
ネートおよび鎖状カーボネートの混合比が前記範囲内に
あると、イオン導電率がさらに高い電解液を提供できる
という利点がある。
【0023】前記電解液のリチウム塩としては、LiP
6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF
3SO3、Li(CF3SO22N、LiC49SO3等を
使用することができる。特に、LiPF6は、イオン導
電率の高い電解液を提供できるという点で、LiBF4
は、前記のように負極表面に被膜が効果的に形成される
という点で好適である。また、LiPF6とLiBF4
の混合塩も、両者の利点を併せ持つ電解液が得られるの
で好適である。前記リチウム塩の濃度としては、0.5
〜2.0mol/lであることが好ましく、より好まし
くは1.2〜1.7mol/lである。
【0024】この発明のリチウムイオン二次電池におけ
る負極としては、通常のリチウムイオン二次電池の負極
として使用されている負極であれば特に制限されること
なく用いることができ、たとえば、集電体としての銅箔
上に炭素系材料の粉末を有機ポリマーのバインダーで固
着させたもの等を使用することができる。
【0025】前記炭素系材料としては、たとえば、黒鉛
(グラファイト)、黒鉛化メソフェーズ小球体、PIC
(Pseudo Isotoropic Carbon)、FMC(Fine Mosaic
Carbon)、PPP(Poly(p-phenylene))の700℃焼
成品、不定形炭素、メソフェーズ小球体の700℃焼成
品、ポリフルフリルアルコールの焼成品、ポリシロキサ
ンの炭化物、エポキシ−シラン化合物の炭化物等を挙げ
ることができる。
【0026】その中でも、放電容量が高く、また電位の
平坦性があるなどの理由から黒鉛質物質が好適である。
その形状、黒鉛化度等には特に制限はない。さらに、黒
鉛質物質の中でも気相成長炭素繊維が好適であり、特
に、高容量を得るためには黒鉛結晶の発達したものが良
く、好適例として、たとえば黒鉛の面間隔距離d002
0.3354〜0.3365nmであり、c軸方向の黒
鉛結晶子の大きさLcが小さくとも50nmであるもの
を挙げることができる。一方、長いサイクル寿命を得る
ためには、若干黒鉛の結晶性を落としたものが良く、好
適例として、たとえば黒鉛の面間隔距離d002が0.3
366〜0.3379nmであり、c軸方向の黒鉛結晶
子の大きさLcが30〜50nmであるものを挙げるこ
とができる。
【0027】また、前記負極として用いる炭素系材料
は、その比表面積が大きくとも3m2/gであることが
望ましい。比表面積が大きくとも3m2/gであると、
被膜形成量が必要以上に増えることがなく、その被膜形
成量の過剰に基づく電池の容量ロスを生じることがない
ので好ましい。
【0028】この発明のリチウムイオン二次電池におけ
る正極としては、リチウム含有酸化物よりなる正極が用
いられる。前記リチウム含有酸化物よりなる正極として
は、通常のリチウムイオン二次電池の正極として使用さ
れている正極であれば特に制限されることなく用いるこ
とができ、たとえば、アルミニウム箔上にリチウム含有
酸化物とカーボン粉末とを有機ポリマーのバインダーで
固着させたもの等を使用することができる。
【0029】前記リチウム含有酸化物としては、たとえ
ば、LiVO2、LiCrO2、LiCoO2、LiNi
2、LiMnO2、LiMn24、LiV24、LiF
eO2、LiTiO2、LiScO2、LiYO2等を挙げ
ることができる。
【0030】この発明のリチウムイオン二次電池には、
短絡防止のために、セパレータを装着することができ
る。前記セパレータとしては、従来のリチウムイオン二
次電池に使用されているセパレータを使用することがで
き、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の不織
布等を挙げることができる。
【0031】この発明のリチウムイオン二次電池は、公
知の方法によりリチウムイオン二次電池を作製した後、
前記の界面抵抗の調整手段により界面抵抗を所定の値に
調整することにより製造することができる。
【0032】
【実施例】(実施例1) ・負極用炭素系材料の作製と評価 直径2μm、長さ100μmの気相成長炭素繊維をアル
ゴンガス雰囲気中に3000℃で30分間黒鉛化処理を
して黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。この炭素繊維10
0gをハイブリダイザー((株)奈良機械製作所製:N
HS−1)に装填し、75m/secの周速度で羽根を
回転させ、2分間高衝撃処理をして、負極用炭素系材料
を得た。
【0033】この負極用炭素系材料における黒鉛の面間
隔距離d002は0.3360nmであり、c軸方向の黒
鉛結晶子の大きさLcは100nmであり、比表面積は
2.1m2/gであった。
【0034】バインダーであるPVDFの30gをNM
P300gに溶解した。これに前記負極用炭素系材料を
270g加え攪拌機で十分混合し、スラリーを得た。こ
のスラリーを銅箔(厚さ10μm、幅200mm、長さ
3m)の両面に塗布した。これを100℃で30分間乾
燥した後、ロール式圧延機(サンク(株)製)で圧延
し、3cm×3cmに切り出して、シート型電極を得
た。
【0035】これを作用極とし、金属リチウムを対極お
よび参照極として3電極式のガラス製ビーカーセルを作
成した。電解液には、LiPF6の濃度が1.5mol
/lになるように、炭酸エチレンと炭酸プロピレンと炭
酸ジメチルとを体積比で3:2:5に混合した溶媒にL
iPF6を溶解したものを用いた。
【0036】30mA/gの電流密度で、参照極と作用
極の電位差が0Vになるまで充電した後、60℃の高温
槽内で5日間エージングした。放置後、一旦参照極と作
用極との電位差が2.5Vになるまで放電し、再度充電
してからインピーダンス測定(ソーラトロン1286&
1250)をして、界面抵抗を求めた。掃引周波数は1
0kHzから50mHzまでで、測定温度は25℃とし
た。結果を表1に示す。
【0037】・円筒型電池の作製 (1)負極の作製 前記のシート型電極を圧延した後、幅39mm、450
mmに切り出して、これを負極として用いた。
【0038】(2)正極の作製 バインダーであるPVDFの15gをNMP100gに
溶解した。これにコバルト酸リチウム270g、アセチ
レンブラック15gを加え、攪拌機で十分混合し、スラ
リーを得た。このスラリーをアルミニウム箔(厚さ20
μm、幅200mm、長さ3m)の両面に塗布した。こ
れを100℃で30分間乾燥後、前記ロール式圧延機で
圧延し、幅38mm、長さ430mmに切り出した。こ
れを正極とした。
【0039】(3)電池の組立て 前記の負極と正極とを用いて直系17mm、高さ50m
mの円筒型リチウムイオン電池を作製した。電解液に
は、LiPF6の濃度が1.5mol/lになるよう
に、炭酸エチレンと炭酸プロピレンと炭酸ジメチルとを
体積比で3:2:5に混合した溶媒にLiPF6を溶解
したものを用いた。800mAの電流値で充電上限電圧
4.1Vでの定電流および定電圧充電(充電時間は2.
5時間)をした後、60℃の恒温槽内で5日間エージン
グした。放電後、800mAの電流値で電圧が2.5V
になるまで放電した。
【0040】・円筒型電池の評価試験 (1)円筒型電池の充放電 800mAの電流値で充電上限電圧4.1Vでの定電流
および定電圧充電(充電時間は2.5時間)をし、放電
電流を800mA,1600mA,2400mA,32
00mAでそれぞれ放電した。放電は電圧が2.5Vに
なるまで行った。各電流値で得られた放電容量を表2に
示す。
【0041】(2)円筒型電池のくぎさし試験 800mVの電流値で充電上限電圧4.1Vでの定電流
および定電圧充電(充電時間は2.5時間)をした円筒
型電池のくぎさし試験をした。直径3mm、長さ50m
mのくぎを5cm/minの速度で電池の中心部に貫通
させた。そのときの発煙や発火の有無および電池の表面
温度を表3に示す。なお、電池の表面温度の測定は、K
型熱電対の先端を電池外側側面に貼り付けて温度を記録
することにより行い、そのピーク温度を電池の表面温度
とした。
【0042】(実施例2) ・負極用炭素系材料の作製と評価 直径2μm、長さ100μmの気相成長炭素繊維をアル
ゴンガス雰囲気中に2800℃で30分間黒鉛化処理を
して黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。この炭素繊維10
0gをハイブリダイザー((株)奈良機械製作所製:N
HS−1)に装填し、75m/secの周速度で羽根を
回転させ、2分間高衝撃処理をして、負極用炭素系材料
を得た。
【0043】この負極用炭素系材料における黒鉛の面間
隔距離d002は0.3368nmであり、c軸方向の黒
鉛結晶子の大きさLcは40nmであり、比表面積は
2.1m2/gであった。
【0044】そして、電解液に1.5mol/lのLi
PF6溶液(溶剤は炭酸エチレンと炭酸ジメチルとの混
合溶剤で、混合比は体積比として3:7)を用いたこ
と、エージングは40℃で7日間行ったこと以外はすべ
て実施例1と同様にして、3電極式のガラス製ビーカー
セルを作成した。実施例1と同様にインピーダンス測定
をして、界面抵抗を求めた。結果を表1に示す。
【0045】・円筒型電池の作製と評価試験 前記炭素系材料を負極用炭素系材料として用いたこと、
電解液に1.5mol/lのLiPF6/EC+DEC
を用いたこと、エージングは40℃で7日間行ったこと
以外はすべて実施例1と同様に円筒型電池を作製した。
実施例1と同様に各電流値での放充電試験とくぎさし試
験を行った。結果を表2および表3に示す。
【0046】(実施例3) ・負極用炭素系材料の作製と評価 電解液に1.5mol/lのLiBF4溶液(溶剤は炭
酸エチレンと炭酸ジメチルとの混合溶剤で、混合比は体
積比として3:7)を用いたこと、エージングをしてい
ないこと以外はすべて実施例1と同様にして、3電極式
のガラス製ビーカーセルを作成した。実施例1と同様に
インピーダンス測定をして、界面抵抗を求めた。結果を
表1に示す。
【0047】・円筒型電池の作製と評価試験 電解液に1.5mol/lのLiBF4/EC+DEC
溶液を用いたこと、エージングをしていないこと以外は
すべて実施例1と同様にして、円筒型電池を作製した。
実施例1と同様に各電流値での放充電試験およびくぎさ
し試験を行った。結果を表2および表3に示す。
【0048】(比較例1) ・負極用炭素系材料の作製と評価 エージングをしていないこと以外はすべて実施例1と同
様にして、3電極式のガラス製ビーカーセルを作成し
た。実施例1と同様にインピーダンス測定をした。結果
を表1に示す。
【0049】・円筒型電池の作製と評価試験 エージングをしていないこと以外はすべて実施例1と同
様にして、円筒型電池を作製した。実施例1と同様に各
電流値での放充電試験とくぎさし試験を行った。結果を
表2および表3に示す。
【0050】(比較例2) ・負極用炭素系材料の作製と評価 40℃で3日間エージングをしたこと以外はすべて実施
例3と同様にして、3電極式のガラス製ビーカーセルを
作成した。実施例3と同様にインピーダンス測定をし
た。結果を表1に示す。
【0051】・円筒型電池の作製と評価試験 40℃で3日間エージングをしたこと以外はすべて実施
例3と同様にして、円筒型電池を作製した。実施例3と
同様に各電流値での放充電試験とくぎさし試験を行っ
た。結果を表2および表3に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、くぎさしなどの内部短
絡に対して発火、発煙等が起こることがなく、安定であ
り、かつ高容量で負荷特性にも優れた二次電池を提供す
ることができる。
【0056】また、本発明の二次電池は、従来の二次電
池を所定の方法で調整することにより製造することがで
き、製造時に特殊な材料を要しないという利点を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H003 AA01 AA04 AA10 BB01 BB05 BB12 BD00 BD05 5H014 AA02 EE01 EE08 EE10 HH04 HH06 5H029 AJ02 AJ05 AJ12 AK02 AK03 AL06 AL07 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 HJ07 HJ20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物よりなる正極と、負極と、金
    属塩を溶解してなる有機系電解液とを有し、前記負極と
    前記電解液との界面における抵抗が20〜70mである
    ことを特徴とする二次電池。
  2. 【請求項2】 負極は、比表面積が大きくとも3m2
    gである炭素系材料を有してなる請求項1に記載の二次
    電池。
  3. 【請求項3】 電解液は、環状カーボネートと鎖状カー
    ボネートとの混合物を溶媒として有する請求項1または
    請求項2に記載の二次電池。
  4. 【請求項4】 電解液は、LiPF6および/またはL
    iBF4を含有する請求項1から請求項3のいずれか1
    項に記載の二次電池。
JP30726399A 1999-10-28 1999-10-28 二次電池 Expired - Fee Related JP4342053B2 (ja)

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