JP4341121B2 - 成形品と成形方法と筐体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コア層の周面をスキン層で覆ってなる多層樹脂成型品に関する。
【0002】
【従来の技術】
多層樹脂成形品の製造方法として例えば特許番号第2667594号公報が、窓部を有するインサート成形品とその製造方法として特開平11−188755号公報などが提案されている。
なお、最近では石油枯渇や産業廃棄物処理場の逼迫といった問題が深刻化し、樹脂材料の再利用が切望されている。
【0003】
例えば、多層構造の一部に再生材を用いたスノーボードの成形方法として特開平9−262334号公報が、また、特開平10−278105号公報に再生ペレット使用のブロー成形品が記載されている。
【0004】
しかし上記従来の提案において、多層構造の成形性、多層界面の接着強度を考慮した具体的断面形状と製造方法、さらに、スキン層またはコア層を所望の肉厚に成形する方法等については具体的に言及していない。
【0005】
前記特許番号第2667594号公報記載のサンドイッチ射出成形法は、一般的によく知られた多層樹脂構造に関する成形方法であって、ガスアシスト射出成形法と似た概念を有する。即ち、ガスアシスト射出成形法が樹脂内部にガスを注入するのに対し、特許番号第2667594号公報では樹脂内部にコア層形成樹脂を注入するものである。
【0006】
前記ガスアシスト射出成形法において成形品へのガス注入状態を見た場合、ガスチャンネルの配置により、ある程度ガス流路を制御することは可能ではあるが、実際には、ガスの入り方にばらつきを生じ極端に厚肉になっている部分と極端に薄肉になっている部分とが発生している。
この現象はサンドイッチ射出成形法でも同様に生じ、スキン層あるいはコア層を所望の肉厚に形成することが困難であった。その結果、成形品の強度および難燃性を保証できないという課題を有していた。
【0007】
さらに、前記サンドイッチ射出成形法は樹脂内部に粘性の高い樹脂を注入する構成としているので、射出成形時の成形性が悪く、樹脂の流動末端までコア層樹脂を注入することが困難であり、コア層樹脂の高い注入比率は期待できない。
また、サンドイッチ射出成形用に専用の成形機が必要であり、設備投資が大きくなるといった課題も有していた。
【0008】
前記特開平11−188755号公報記載のインサート成形法は、インサート材を金型キャビティの一方の金型内面に密着させた状態で樹脂を射出成形し、融着一体化させる方法である。
このため、インサート材の全体表面(周面)を射出樹脂で被覆した多層構造を得ることは困難である。また、インサート材としてロール状のシート部材を用いているため、成形品を取り出した後、余分なシート部材を除去する工程が必要である。
【0009】
前記特開平9−262334号公報記載のスノーボードの成形方法は、ブロー成形法により中空体を成形した後、中空部に樹脂を注入しスノーボード本体を成形する。または、サンドイッチ射出成形法により多層構造を有するスノーボードを成形するものである。
【0010】
前者のブロー成形法の場合、既に冷却固化したスキン層内部にコア層樹脂を注入するためにスキン層とコア層の相溶性が期待できず、コア層樹脂の冷却収縮により成形品に反りやひずみが生じたり、層界面での接着強度が極端に脆弱となる。また、部分に応じてスキン層の肉厚を自由に設定できないといった課題を有していた。
その結果、強度を保証するには製品全体のスキン層を最大肉厚で成形する必要があり、使用材料が多かった。また、前記スノーボードを形成するにはブロー成形機と射出成形機の両方が必要であるといった設備上の課題も有していた。
【0011】
後者のサンドイッチ成形法の場合は界面の接着強度は満足できるものの、先述のようにスキン層あるいはコア層を所望の肉厚に形成することが困難である。
【0012】
再生ペレット使用の前記特開平10−278105公報記載においても、先述のスノーボードの成形方法と同様にブロー成形法によりスキン層を成形し、中空部に再生材を注入する構成としており、スキン層を所望の肉厚に成形する方法や、スキン層とコア層の接着強度を向上させる方法について言及していない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、多層樹脂成形品において、
1)スキン層あるいはコア層の肉厚および形状を自由に設定できること。
2)コア層に強度が低い材料を用いた場合であっても前記多層樹脂成形品の強度が保証できること。
3)スキン層の肉厚が薄く、かつ、スキン層樹脂の流動性が低い、例えばポリスチレンあるいはポリスチレンとPPEの混合物などの材料を使用した場合であっても成形可能であること。
4)30%以上の高いコア層注入比率を達成できること。
5)従来の射出成形機を用い成形できること。
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の成型品と成形方法と筐体は、
1)少なくともコア層の一方の主面に配設したスキン層が射出成形時のフローリーダーとなるリブもしくは厚肉部のいずれか一方を備えた構成とした。
2)コア層に穿設した複数個の貫通穴を介しコア層の両主面に配設したスキン層を連結する構成とした。
3)スキン層にバージン材、コア層に再生材を用いた構成とした。
4)コア層を成形金型のキャビテイ内に配置したのちスキン層樹脂を射出することにより、コア層の一方の主面と側面、またはコア層の全周面にスキン層を配設する成形方法とした。
5)成型品の一対の対向する端面側にフランジ部を設け、該成形品を結合し、少なくとも一つの主面を構成した筐体とした。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明における第1の発明は、コア層の少なくとも両主面をスキン層で覆った多層樹脂成形品であって、少なくとも一方の主面のスキン層が射出成形時のフローリーダーとなるリブもしくは厚肉部のいずれか一方を備え、前記コア層に穿設した複数個の貫通穴を介し前記両主面に配設したスキン層を連結したことを特徴とする成形品としたもので、フローリーダーと前記貫通穴の作用によりスキン層を構成する樹脂の流動性が向上し充填しやすくなる。また、スキン層の薄肉化を可能とする。さらに、スキン層に設けたリブもしくは厚肉部により多層樹脂成形品の剛性が向上する。さらに、スキン層樹脂の射出圧を低くできる。さらに、複数の成形金型を要さず、一面の成形金型できる。
【0016】
第2の発明は、コア層の一方の主面に板材を添接し、前記コア層の少なくとももう一方の主面をスキン層で覆った多層樹脂成形品であって、前記スキン層が射出成形時のフローリーダーとなるリブもしくは厚肉部のいずれか一方を備え、前記コア層に穿設した複数個の貫通穴を介し前記板材と前記たスキン層とを連結したことを特徴とする成形品としたもので、第1の発明の作用に加え、一方の主面のスキン層を無くすことによってスキン層の流動性をさらに向上させ、ヒケ、ウェルドなどの外観不良を抑制する。
【0017】
第3の発明は、コア層に穿設した複数個の貫通穴は板材側で直径が大きく,スキン層側で直径が小さくし、さらに、コア層の端面を傾斜面とし板材側からスキン層側に向かって前記コア層の幅寸法が大きくなるよう構成したことを特徴とする第2の発明に記載の成型品としたもので、スキン層とコア層の剥離をさらに抑制する。
【0018】
第4の発明は、スキン層にバージン材を、コア層に再生材を用いたことを特徴とする成型品としたもので、再生材の物性劣化をバージン材で補うことにより、再生材の利用を可能とする。例えば、大幅にヤング率が低下した再生材を肉厚が3mm程度のコア層とし,バージン材によるスキン層肉厚を0.3mm程度とした場合、バージン材で約2.5mm厚さに相当する曲げ強さを得られる。その結果、スキン層の樹脂使用量を削減しコストダウンを図れる。
【0019】
第5の発明は、スキン層に難燃性樹脂を用いた成型品としたもので、コア層に安価なHB材を用いた場合や,難燃性が著しく劣化した再生材を用いた場合であっても十分な難燃性を確保できる。
【0020】
第6の発明は、成形金型の樹脂と接する面側に断熱層を備えたことを特徴とする多層樹脂成形品の成形方法としたもので、スキン層樹脂から金型への熱伝達が抑制され急激な固化層の生成がなく、スキン層樹脂の溶融状態を長時間保つことができる。その結果、スキン層が0.3mm程度の薄肉であっても良好な成形性が得られる。
【0021】
第7の発明は、コア層の周面をスキン層で覆った多層樹脂成形品であって、少なくとも一方の主面のスキン層が射出成形のフローリーダーとなるリブもしくは厚肉部のいずれか一方を備え、前記コア層に穿設した複数個の貫通穴により前記両主面に配設したスキン層を連結するとともに、前記コア層の一対の対向する端面側にフランジ部を設けたことを特徴とする成形品としたもので、該成型品を筐体の一部に結合させ主面を構成することにより、樹脂のリサイクル率向上を図れる。
【0022】
第8の発明は、コア層の一方の主面に板材を添接し、前記コア層の少なくとももう一方の主面をスキン層で覆った多層樹脂成形品であって、前記スキン層が射出成形のフローリーダーとなるリブもしくは厚肉部のいずれか一方を備え、前記コア層に穿設した複数個の貫通穴により前記板材と前記スキン層とを連結するとともに、前記コア層の一対の対向する端面側にフランジ部を設けたことを特徴とする成形品としたもので、該成型品を筐体の一部に結合させ主面を構成することにより、樹脂のリサイクル率向上を図れる。
【0023】
以下、本発明の実施の形態における成型品と成型方法と筐体について図面とともに説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図2は本発明の実施の形態1における成型品の一例の底面図、図1は図2を切断線S1−S1から見た断面図を示す。
図1,図2において、符号100は多層樹脂成型品、102はスキン層であって102Aは天面側スキン層、102Bは底面側スキン層、102Cは側面側スキン層、103はコア層、104は貫通孔、105はリブ、106は樹脂の射出ゲートを示す。
【0025】
図1、図2に示す成形品はコア層103の少なくとも両主面をスキン層で覆った多層樹脂成形品100であって、少なくとも一方の主面のスキン層が射出成形時のフローリーダーとなるリブ105もしくは厚肉部のいずれか一方を備え、前記コア層103に穿設した複数個の貫通穴104を介し前記両主面に配設したスキン層102A、102Bを連結したことを特徴とする。また、前記コア層103は概略均一な板材である。
【0026】
図1、図2において、前記コア層103には前記リブ105と対向する4カ所の位置に貫通穴104を穿設している。前記リブ105はフローリーダーの役割を果たす。
ゲート106から射出された樹脂部材は射出の初期段階ではまず、コア層103の左側から流れ始め、順次、左側の側面側スキン層102C部分とリブ105部分とに充填される。さらに、充填された樹脂は4カ所の貫通穴104を通って天面側スキン層102Aならびに右側の側面側スキン層102Cを形成する。
【0027】
図1に示す多層樹脂成型品100はリブ105および貫通穴104を設けた構成によりコア層103の表面全体(表面、裏面、4つの側面)に樹脂が流動しやすくなる。
【0028】
図3は実施の形態1におけるもう一つの成型品の断面図、図4は図3の平面図、図5は図3の底面図を示す。図3〜図5において、符号200は多層樹脂成型品、202Aは天面側スキン層、202Bは底面側スキン層、202Cは天面側スキン層、203はコア層、204は貫通穴、205はリブ、206はゲートを示す。
【0029】
この場合の成型品200は、図1の成型品100と較べ樹脂射出ゲート206の配設位置が異なる。他の構成は同一である。
即ち、コア層203に設けた貫通穴204と対応する天面側の4カ所に樹脂射出ゲート206を配設してなる。
該構成によりコア層203の主面(天面)に作用する垂直力を軽減しコア層203の変形を防止する。また、貫通穴204はコア層203の表裏面に樹脂を充填しやすくする。
【0030】
実施の形態1で示した成型品100、200において、コア層103あるいは203を概略均一な板材とし、該板材の表面を覆うスキン層とリブを形成する構成としたので樹脂射出圧を低減できる。また、スキン層が0.3mm程度の薄肉であっても充填が容易である。さらに、一つの成型金型で射出成形可能である。(後述)。
【0031】
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2における成型品の断面図、図7および図8は
図6の平面図および底面図である。図8を切断線S3−S3から見た断面形状を図6が示す。
図6〜図8において、符号302はスキン層、303はコア層板材、304はテーパー形状を有する貫通穴、305はリブ、306はゲートである。スキン層302は、天面側スキン層板材302Aと射出成形される底面側スキン層302Bおよび側面側スキン層302Cからなる。
【0032】
さらに、天面側スキン層302Aおよびコア層板材303は予め貼り合わせにより構成されている。そして、前記コア層板材303に設けられた4カ所の貫通穴304は、例えば、天面側スキン層板材302A側で直径が大きく、底面側スキン層302B側で小さい直径のテーパー状である。なお前記貫通穴304の形状はテーパー状の他に段付き穴形状等でも良い。勿論、穴形状は円形に限るものでなく楕円等任意の形状としてよい。
【0033】
さらに、コア層板材303の外周端面は天面側スキン層板材302A側で外形寸法が小さく、底面側スキン層302B側で大きくなるような傾斜面を備えた構成とした。なお、外周端面形状についても段付き形状であって良い。
【0034】
本実施の形態においては、スキン層板材302Aを用いることにより、射出成形により形成される部位はリブ305を配した底面側スキン層302Bと側面側スキン層302Cとなり、射出成形される部位(容積)は減少する。
その結果、スキン層およびリブ部の成形性が向上し、ヒケあるいはウェルドといった成形不良も軽減できる。
【0035】
貫通穴304は前記底面側スキン層302B、側面側スキン層302Cの射出成形時にフローリーダーの働きをする。また、天面側スキン層板材302Aと底面側スキン層302Bとを連結する。
さらに、貫通穴304のテーパー形状とコア層板材303の外周端面の傾斜面は、コア層板材303と底面側スキン層302Bおよび側面側スキン層302Cとの結合強度を向上させる。
【0036】
次に、実施の形態1,2におけるスキン層とコア層の樹脂部材の種類について説明する。一般に、樹脂の再生材は強度および難燃性が劣化することが知られている。これを回避するため本発明の多層樹脂成形品100においては、スキン層102をバージン材で成形し、コア層103に再生材を用いる構成とした。
バージン材からなるスキン層102で,再生材からなるコア層103を被覆することにより樹脂の物性劣化を補うことが可能となる。
【0037】
例えば、コア層103の肉厚を約3mmとし,スキン層102の肉厚を約0.3mmとした場合、バージン材の2.5mm肉厚と同程度の曲げ強さを得られる。即ち、スキン層102を0.3mm程度と大幅に薄くしても十分な強度を保証できる。
なお、前述のごとく、前記0.3mm程度のスキン層薄肉成形はコア層103に設けた複数箇所の貫通穴104と,少なくとも一方のスキン層102Bに設けたリブ形状105とにより可能となる。
【0038】
本発明の実施の形態において、もう一つの樹脂部材の構成例としてスキン層102を難燃性樹脂とした。即ち、コア層103に安価なHB材や難燃性が劣化した再生材を用い、スキン層102をバージンの難燃性樹脂とした。
さらに、本発明におけるもう一つの樹脂部材の構成例として、前記スキン層102にポリスチレン、またはポリスチレンとPPE(ポリフェニレンエーテル)との混合物の内いずれか一方を用いる構成とした。ポリスチレンは高剛性、高衝撃性に優れ安価である。
【0039】
一般に難燃剤を添加した樹脂はその流動性が劣化することが多く、また、ポリスチレン、ポリスチレンとPPE(ポリフェニレンエーテル)との混合物も流動性が低いことが知られている。
しかし、コア層103に設けた貫通穴104と底面側スキン層102Bに設けたリブ105との作用(フローリーダー)により、流動性の低い前記樹脂部材であってもスキン層102を薄肉に成形できる。
【0040】
(実施の形態3)
図9は本発明の実施の形態3における多層樹脂成形品の成型方法の概念の断面図を示す。図9において、符号2はスキン層樹脂、3はコア層板材、4は貫通穴、7は二つに分割した一対の成形金型で7Aは可動側,7Bは固定側、8はコア層板材支持ピン、9はコア層板材位置決めピンを示す。
【0041】
成型工程を簡単に説明する。図9(a)は成形金型7の型開き状態を示す。射出成形、圧縮成形、押出成形、シート成形の内いずれか一つの工法により予め作製したコア層板材3が成形金型7のキャビティ内(固定側)に配置される。コア層板材3は位置決めピン9により二次元方向の位置が規制される。
次に、図9(b)に示すように前記成形金型7を型締め状態にする。この時、前記成形金型7のキャビティ内に配置されたコア層板材3はコア層支持ピン8により挟持される。
次に、図9(c)に示すように、前記成形金型7Bを開きながらコア層板材3をスキン層形成可能にキャビティの中間位置に保持し、続いて樹脂部材を射出する。この工程でスキン層が形成される。なお、貫通穴4には位置決めピン9が嵌合しており貫通穴4内に樹脂は流れ込まない。
最後に、図9(d)に示すように、前記成形金型7Bを所定のスキン層肉厚が得られる位置まで再度、型締めし、同時に前記コア層支持ピン8と位置決めピン9とを成形金型7B内の所定位置まで引き込む。樹脂も射出される。この操作により貫通穴4内とスキン層にあいた穴内に樹脂が充填され、成型品が完成する。
【0042】
なお、樹脂射出ゲートの配置は図1または図4に示した構成、または一般的な方法で任意に実施すればよい。
【0043】
このように本発明の成型方法によれば、コア層板材3を成形金型キャビティ内で任意の位置に保持(配置)することができる。即ち、スキン層の肉厚を表裏面で異ならせたり任意の肉厚に設定できる。
また、コア層板材3を用いることにより射出成形圧が低減する。即ち、スキン層の肉厚を薄肉化できる。
さらに、サンドイッチ射出成形機といった特殊な成形機を必要とせず、従来の射出成形機により製造することが可能である。成形金型も一つでよい。
【0044】
図10は実施の形態3における射出成形方法を用いた他の多層樹脂成形品の断面図を示す。図10において、符号402はスキン層、403はコア層板材、404は貫通穴、405はリブ形状、406は樹脂射出ゲートである。
【0045】
この場合の多層樹脂成形品400はコア層板材403の表面すべてをスキン層で被覆する形状ではない。リブ405を配設したコア層板材403の裏面側ではコア層板材403の表面が露出していることを特徴とする。
層樹脂成形品400は、裏面側(底面側)にスキン層を形成していないので、キャビティ内での位置決めに際し、図9で示したコア層板材支持ピンが不要となる。
【0046】
なお、本発明の射出成形方法は、コア層板材を成形金型内または成形金型外で摂氏60度程度に予熱した後、樹脂を射出し成形するものである。
常温状態のコア層にいきなり加熱した樹脂を射出した場合、コア層板材とスキン層との温度差が大きく、反りやひずみを生じたり、界面での接着強度低下といった問題が生じる。
本発明における射出成形方法はコア層板材を予熱することによりスキン層形成樹脂との温度差を低減し、反り、ひずみ、界面での接着強度低下を防止するものである。
【0047】
また、本発明の成形方法において成形金型の温度を約60℃程度とした。これはスキン層やリブなどの固化速度を遅らせることを目的とする。射出した樹脂は金型表面で熱を奪われ冷却し、固化層を形成していく。
上記のごとく成形金型7の温度を従来の金型温度より高く設定し、固化層の形成を遅延させることにより樹脂の流動性が向上し、スキン層の薄肉化が可能となる。
【0048】
さらに、本発明の成形方法において、成形金型の樹脂と接する面側表面(キャビティ側)に図示しない断熱層を配設する構成とした。これはスキン層を形成する溶融樹脂から成形金型への熱伝達を抑制することにより固化層の形成を遅延させ、樹脂の流動性を向上させることを目的とする。この構成によりスキン層の薄肉成形が可能となる。
【0049】
(実施の形態4)
図11は本発明の実施の形態4におけるテレビジョン受信機用筐体の組立前の斜視図、図12は図11の要部拡大斜視図、図13は本発明のもう一つの筐体の組立前の斜視図を示す。図11〜図13において、符号1は予め別工程で作製した多層樹脂成型品、10、20はテレビジョン受信機用筐体、11はフランジ部、12はスリットを示す。
【0050】
図11、図13に示す筐体は多層樹脂成形品を筐体の一部に組み込み、天面、底面、側面の内、少なくとも一つの主面を構成したことを特徴とする。
前記多層樹脂成型品1は、コア層の少なくとも両主面をスキン層で覆った多層樹脂成形品であって、少なくとも一方の主面のスキン層が射出成形時のフローリーダーとなるリブもしくは厚肉部のいずれか一方を備え、前記コア層に穿設した複数個の貫通穴を介し前記両主面に配設したスキン層を連結するとともに、成型品の一対の対向する端面側にフランジ部11を設けたことを特徴とする。
【0051】
また、コア層の一方の主面に板材を添接し、前記コア層の少なくとももう一方の主面をスキン層で覆った多層樹脂成形品であって、前記スキン層が射出成形時のフローリーダーとなるリブもしくは厚肉部のいずれか一方を備え、前記コア層に穿設した複数個の貫通穴を介し前記板材と前記スキン層とを連結するとともに、成型品の一対の対向する端面側にフランジ部11を設けたことを特徴とする。
【0052】
図11、図12は筐体10の底面にスリット12を設け、該スリット12に多層樹脂成形品1を挿嵌して結合する例を示す。挿嵌後にネジまたは接着剤、溶着等の手段により固定する。勿論、スリットにフランジ部を圧入嵌合する構成としてもよい。
図13は天面、底面、両側面にそれぞれ多層樹脂成形品を挿嵌し、結合するテレビジョン受信機用筐体のもう一つの例を示す。
【0053】
上記構成により筐体への再生樹脂利用と大型サイズ筐体への展開も容易に行える。
【0054】
なお、上記各実施の形態において成型品は平板状に限るものでなく、曲面を有する部材や任意の三次元形状であってよいことは言うまでもない。また、筐体もテレビジョン受信機用に限るものでない。
さらに、多層樹脂成形品1に設けたフランジ部11は、スライドコア部を所定に備えた成型金型を用いることにより可能である。(図示せず。)
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、多層樹脂成形品の成形性を向上させ所望のスキン層肉厚を形成できる。そして耐衝撃性、難燃性、剛性等を維持できる。さらに、スキン層とコア層の接着強度も満足できる。さらに大型サイズのテレビジョン受信機等の筐体へ再生材を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における成型品の断面図
【図2】図1の底面図
【図3】本発明の実施の形態1におけるもう一つの成型品の断面図
【図4】図3の平面図
【図5】図3の底面図
【図6】本発明の実施の形態2における成型品の断面図
【図7】図6の平面図
【図8】図6底面図
【図9】本発明の実施の形態3における多層樹脂成形品の成型方法の断面図
【図10】図9の射出成形方法を用いた他の多層樹脂成形品の断面図
【図11】本発明の実施の形態4におけるテレビジョン受信機用筐体の組立前の斜視図
【図12】図11の要部拡大斜視図
【図13】本発明の実施の形態4におけるもう一つの筐体の組立前の斜視図
【符号の説明】
1 多層樹脂成形品
2 スキン層樹脂
3 コア層板材
4 貫通穴
5 リブ
6 ゲート
7A 成形金型(可動側)
7B 成形金型(固定側)
8 コア層材支持ピン
9 コア層材位置決めピン
10、20 テレビジョン受信機筐体
11 フランジ部
12 スリット
100、200、300,400 多層樹脂成形品
102A、202A 天面側スキン層
102B、202B、302B 底面側スキン層
102C、202C、302C 側面側スキン層
103、203 コア層
104、204、304、404 貫通穴
105、205、305、405 リブ
106、206、306、406 ゲート
302A 天面側スキン層板材
303、403 コア層板材
402 スキン層

Claims (15)

  1. コア層の一方の主面に板材を添接し、前記コア層の少なくとももう一方の主面をスキン層で覆った多層樹脂成形品であって、前記スキン層が射出成形時のフローリーダーとなるリブを備え、前記コア層に穿設した複数個の貫通穴を介し前記板材と前記一方の主面のスキン層とを連結したことを特徴とする成形品。
  2. コア層に穿設した複数個の貫通穴は板材側で直径が大きく、スキン層側で直径が小さいことを特徴とする請求項1記載の成形品。
  3. コア層の端面を傾斜面とし、板材側からスキン層側に向かって前記コア層の幅寸法が大きくなるよう構成したことを特徴とする請求項2記載の成形品。
  4. スキン層にバージン材、コア層に再生材を用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形品。
  5. スキン層が難燃樹脂であることを特徴とする請求項4記載の成形品。
  6. スキン層の樹脂部材をポリスチレン,またはポリスチレンとPPE(ポリフェニレンエーテル)との混合物の内いずれか一方としたことを特徴とする請求項4記載の成形品。
  7. 射出成形、圧縮成形、押出成形、シート成形の内いずれか一つの手段でコア層を形成し、前記コア層を金型内に配置した後、前記コア層を覆うごとくスキン層樹脂を射出するようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の多層樹脂成形品の成形方法。
  8. コア層を予熱した後、スキン層樹脂を射出成形することを特徴とする請求項7記載の多層樹脂成形品の成形方法。
  9. 成形金型温度を60℃以上としたことを特徴とする請求項8記載の多層樹脂成形品の成形方法。
  10. 成形金型の樹脂と接する面側に断熱層を備えたことを特徴とする請求項9記載の多層樹脂成形品の成形方法。
  11. コア層の少なくとも両主面をスキン層で覆った多層樹脂成形品であって、少なくとも一方の主面のスキン層が射出成形時のフローリーダーとなるリブを備え、
    前記コア層に穿設した複数個の貫通穴を介し前記両主面に配設したスキン層を連結するとともに、成形品の一対の対向する端面側にフランジ部を設けたことを特徴とする成形品。
  12. コア層の一方の主面に板材を添接し、前記コア層の少なくとももう一方の主面をスキン層で覆った多層樹脂成形品であって、前記スキン層が射出成形時のフローリーダーとなるリブを備え、前記コア層に穿設した複数個の貫通穴を介し前記板材と前記スキン層とを連結するとともに、成形品の一対の対向する端面側にフランジ部を設けたことを特徴とする成形品。
  13. 請求項11〜12のいずれか1項に記載の成形品を結合し少なくとも一つの主面を構成したことを特徴とする筐体。
  14. 主面を天面、底面、側面の内、いずれか1つとしたことを特徴とする請求項13記載の筐体。
  15. コア層支持ピンおよびコア層位置決めピンを貫通させリブのための窪みを備えた第1の金型と前記第1の金型に対向しコア層支持ピンのみ貫通させた第2の金型とを型開きして前記第1の金型と前記第2の金型とで構成するキャビティに、前記コア層位置決めピンを貫通させるための貫通穴を有するコア層を配置するコア層配置工程と、
    前記コア層配置工程の後に前記第1の金型と前記第2の金型とを型締めし前記コア層を前記コア層支持ピンにより挟持し前記コア層位置決めピンにより前記第1の金型および前記コア層の貫通穴を貫通させる型締め工程と、
    前記型締め工程の後に前記第1の金型と前記第2の金型をスキン層肉厚より大きな距離に型開きしキャビティ内に樹脂部材を射出する樹脂部材射出工程と、
    前記樹脂部材射出工程の後に前記第1の金型と前記第2の金型を前記スキン層肉厚が得られる位置まで再度、型締めし、前記コア層支持ピンを前記コア層から前記スキン層肉厚の距離だけ離れた位置に後退させ、前記位置決めピンを前記第1の金型から突出しない位置に後退させ、樹脂部材を前記コア層支持ピンと前記位置決めピンとの後退した穴内に充填する穴内充填工程と、
    を有する多層樹脂成形品の成形方法。
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