JP4340971B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、操作されることで前記電源が投入される操作手段であって、該操作手段が操作されて電源が投入されたことを契機として、前記遊技様態秘匿手段による遊技様態の開示の規制が解除される電源投入操作手段(電源スイッチ)をさらに備えており、前記電源投入操作手段は、遊技者側とホール側とのうちホール側のみが操作できるように、施錠を解除することで操作できる位置に設けられているものである。
請求項3に記載の遊技機は、請求項1または2に記載の遊技機において、前記遊技様態開示手段は、点灯と消灯とにより前記遊技様態を開示するLEDである。
本発明の遊技機は、所定の確率で遊技者に利益を付与すべきか否かの抽選を行うとともに、当選の場合は遊技者に対していかなる利益を付与すべきかを判別する利益判別手段を備え、この利益判別手段の判別結果に基づいて遊技者に所定の利益を付与することが可能な遊技機において、前記抽選の実行に際し、前記所定の確率を相対的に低く設定した第1遊技様態と、この低確率遊技様態よりも前記所定の確率を高く設定した第2遊技様態とのいずれかに変更可能とする当選確率変更手段と、前記利益判別手段の判別結果に基づいて遊技者に基礎的な利益を付与する基礎的利益付与手段と、前記利益判別手段の判別結果が特別の条件を満たす場合、前記基礎的な利益に加えて前記当選確率変更手段による前記第2遊技様態への変更が行われる付加価値利益を遊技者に付与する付加価値利益付与手段と、遊技様態が前記第1遊技様態または前記第2遊技様態のいずれかであるのかを遊技機が外部に向けて開示可能な遊技様態開示手段と、遊技中に継続して前記遊技様態開示手段の動作を規制することで前記第2遊技様態への変更が行われたか否かの情報を外部に開示することなく秘匿状態とする遊技様態秘匿手段と、所定の操作を契機として前記遊技様態秘匿手段による規制を解除し、前記遊技様態開示手段による遊技様態の開示を許容する開示許容手段とを具備するものである。
このため本発明の遊技機では、遊技様態がいずれかであるのかを開示する手段を有していても、遊技中は継続してその開示を規制しておき、基礎的利益または付加価値利益のいずれが付与された場合であっても、通常は第2遊技様態への変更が行われたか否かの情報を外部に開示することなく秘匿状態としている。このため遊技者は、通常は現在の遊技様態が第1遊技様態であるか第2遊技様態であるかを知ることができず、1度の当選によって基礎的な利益が付与されると、その後でもしかすると第2遊技状態になったかもしれないとの期待感を抱きながら遊技を続けることができる。
以上の構成をより詳細に規定すると、本発明の遊技機は、所定の確率で遊技者に利益を付与すべきか否かの抽選を実行するとともに、当選の場合は遊技者に対していかなる利益を付与すべきかを判別する利益判別手段を備え、この利益判別手段の判別結果に基づいて遊技者に所定の利益を付与することが可能な遊技機において、前記抽選の実行に際し、前記所定の確率を相対的に低く設定した第1遊技様態と、この第1遊技様態よりも前記所定の確率を倍以上(または2倍以上)高く設定した第2遊技様態とのいずれかに変更可能とする当選確率変更手段と、遊技者に利益を付与するための1つの動作として、所定の可動体を作動させて遊技球の受け入れを容易化させる球入賞手段と、前記利益判別手段の判別結果に基づいて前記可動体の作動による前記球入賞手段での遊技球の受け入れの容易化を提供することで遊技者に基礎的な利益を付与する基礎的利益付与手段と、前記利益判別手段の判別結果が特別の条件を満たす場合、前記当選確率変更手段による前記第2遊技様態への変更と、前記可動体の作動による前記球入賞手段での遊技球の受け入れの容易化とを合わせて提供することで遊技者に高付加価値利益を付与する高付加価値利益付与手段と、前記利益判別手段の判別結果に基づいて前記当選確率変更手段による前記第2遊技様態への変更と、前記可動体の作動による前記球入賞手段での遊技球の受け入れの容易化とを合わせて提供するとともに、前記高付加価値利益付与手段の場合と比較すると相対的に前記球入賞手段での遊技球の受け入れ度合が低くなる態様で前記可動体を作動させることにより、前記高付加価値利益よりも価値の低い低付加価値利益を遊技者に付与する低付加価値利益付与手段と、前記利益判別手段の判別結果が特定の条件を満たす場合、前記当選確率変更手段による前記第2遊技様態への変更を伴うことなく、前記低付加価値利益付与手段と同一か、もしくは近似した態様で前記可動体の作動による前記球入賞手段での遊技球の受け入れの容易化を提供することにより、前記低付加価値利益とは異なる小価値利益を遊技者に付与する小価値利益付与手段と、遊技様態が前記第1遊技様態または前記第2遊技様態のいずれかであるのかを遊技機が外部に向けて開示可能な遊技様態開示手段と、遊技中に継続して前記遊技様態開示手段の動作を規制することで前記第2遊技様態への変更が行われたか否かの情報を外部に開示することなく秘匿状態とする遊技様態秘匿手段と、所定の操作を契機として前記遊技様態秘匿手段による規制を解除し、前記遊技様態開示手段による遊技様態の開示を許容する開示許容手段とを具備したものである。
上記の解決手段1または2のいずれかにおいて、前記所定の操作は、電力供給の開始操作であるのが望ましい。
上記の解決手段1から3のいずれかにおいて、前記遊技様態開示手段は、電力供給が停止された際における遊技様態が第1遊技様態であるか第2遊技様態であるかを開示するのが望ましい。
上記の解決手段1から4のいずれかにおいて、前記第1遊技様態において記判別結果が前記特別の条件を満たす態様で前記抽選に当選する確率に比較して、前記判別結果が前記特定の条件を満たす態様で前記抽選に当選する確率が倍以上(または2倍以上)に高く設定されているとともに、前記当選確率変更手段により前記第1遊技様態から前記第2遊技様態に変更された場合、前記第1遊技様態において前記判別結果が前記特定の条件を満たす態様で前記抽選に当選する確率が変更されることなく、前記第1遊技様態において前記判別結果が前記特別の条件を満たす態様で前記抽選に当選する確率が倍以上(または2倍以上)に高く変更されるのが望ましい。
上記の解決手段1から5のいずれかにおいて、前記抽選確率変更手段により遊技様態が変更されて前記第2遊技様態になっている間、前記第2遊技様態を維持し続けるための抽選を特定の確率で実行する様態維持抽選手段と、前記様態維持抽選手段による抽選に落選した場合、遊技様態を前記第2遊技様態から前記第1遊技様態に変更させる遊技様態変更手段とをさらに備えるのが望ましい。
上記の解決手段1から6、およびこれ以降の解決手段において、前記利益判別手段は、遊技媒体の入賞(例えば始動入賞)を契機として取得された当り判定用乱数値が予め用意された当り値(数値的な範囲を有していてもよい)に該当するか否かを判断することで抽選を行う。また前記利益判別手段は、当選の場合は予め用意された複数の当選種類のうちのいずれに該当するかを判別し、その判別の結果、前記高付加価値利益(または付加価値利益)に対応した当選種類に該当している場合に前記特別の条件が満たされる。あるいは、前記利益判別手段による判別の結果、前記小価値利益に対応する当選種類に該当している場合に前記特定の条件が満たされる。
上記の解決手段1から7において、本発明の遊技機は弾球式遊技機(またはパチンコ機)である。弾球式遊技機の構成例としては、所定の操作に応じて遊技球を遊技盤内の遊技領域に発射する発射手段と、その遊技領域に配置された入賞口に遊技球が入賞したことを検出する入賞検出手段と、遊技球の入賞に応じた賞球を払い出す賞球払出手段と、その遊技球の入賞を契機として所定時間にわたり図柄を変動させた後に停止させて、停止した図柄の状態を表示する図柄表示手段と、停止した図柄が特定の図柄表示態様であった場合に特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備えている。この特別遊技状態では、遊技領域の所定位置に配置されている可動体(特定の入賞口を開閉する部材等)が開放されて遊技球の入賞が可能となり、その遊技球の入賞個数に応じて遊技者に利益が付与される。遊技者に付与される利益としては、遊技者に遊技媒体を払い出す(賞球を与える)ことを挙げることができる。またこの場合、特別遊技状態に移行することが前記基礎的な利益となる。
上記の解決手段1から7において、本発明の遊技機としては、例えば回胴式遊技機(またはスロットマシン)を挙げることができる。この回胴式遊技機の構成例としては、遊技媒体の掛け数を決定した後(遊技媒体の投入の他に、ベット操作が含まれる)、始動用操作手段(例えばレバー)の操作を契機として図柄を変動させるとともに、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作あるいは所定時間の経過を契機としてその図柄の変動を停止させて、停止した図柄の状態を表示する図柄表示手段と、停止した図柄の状態が所定の条件を満たす場合に遊技媒体を払い出す払出手段と、停止した図柄の状態が特定の条件を満たす場合に特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備えている。この特別遊技状態では、所定の時間あるいは所定の条件にわたり図柄の停止状態が遊技者に有利な状態で、遊技者が遊技を続けることができる。
上記の解決手段1から7において、本発明の遊技機は遊技媒体として遊技球を用いる回胴式遊技機(またはパロット機、パチスロット機等)であってもよい。遊技球を用いて遊技を行う回胴式遊技機は、メダルの代わりに遊技球を取り込むことで遊技価値の掛け数を決定することができる。その他の基本的な構成は、解決手段9と同様であり、始動用操作手段(例えばレバー)の操作を契機として図柄を変動させるとともに、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作あるいは所定時間の経過を契機としてその図柄の変動を停止させて停止した図柄の状態を表示する図柄表示手段と、停止した図柄の状態が所定の条件を満たす場合に遊技媒体を払い出す払出手段と、停止した図柄の状態が特定の条件を満たす場合に特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備えている。この特別遊技状態では、所定の時間あるいは所定の条件にわたり図柄の停止状態が遊技者に有利な状態で、遊技者が遊技を続けることができる。
上記の解決手段9,10において、図柄表示装置は、図柄が付されたリールの回転により図柄を変動させて図柄を変動させるリール装置を採用してもよいし、そのリールとは別に設けられ、図柄に対応するあるいは相当する擬似的な図柄を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)を採用しても良い。
2.盤面構成(図3)
3.特別図柄表示装置(図4)
4.当りの態様
5.維持抽選
6.制御構成(図5)
6−1.主基板
6−2.周辺基板
7.制御処理の例
7−1.始動入賞処理(図6)
7−2.遊技作動処理(図7)
7−3.特図変動設定処理A(図8)
7−4.可変変動設定処理(図8)
7−5.当り時変動設定処理(図9)
7−6.特図変動実行処理B(図10)
7−7.当り判定処理(図11)
7−8.大当り処理(図12)
8.遊技様態/抽選確率変更手段
9.一実施形態の特徴
10.遊技様態維持/降格判定処理
11.秘匿/秘匿解除処理
12.一実施形態の有用性の言及
13.演出処理
14.その他の実施形態への言及
図1および図2は、一実施形態となるパチンコ機1の構成を具体的に示している。パチンコ機1は枠体および遊技盤4から構成され、枠体には外枠2をはじめ本体枠3、前面枠5等が含まれている。このうち外枠2は、上下左右の枠材を矩形に組み合わせて構成されており、その前側下部には、本体枠3の下面を受けるための下受板6が備えられている。外枠2の一側縁部(この例では左側縁部)には、ヒンジ機構7を介して本体枠3の一側端部(この例では左側端部)が装着されており、図示のように本体枠3は外枠2の手前側にて開閉可能となっている。この本体枠3は、前枠体8と遊技盤装着枠9、機構装着枠10を合成樹脂材によって一体成形することで構成されている。このうち前枠体8は、本体枠3の前面側に位置して形成されており、その外形は、下受板6を除く外枠2の外郭形状に合致する大きさを有している。
図3は、上記の遊技盤4を単独で示している。図3に示されているように、遊技領域12内には多数の障害釘(参照符号なし)が所定のゲージ配列をなして設けられているほか、その途中の適宜位置に風車40が設けられている。遊技領域12のほぼ中央位置には、ひときわ大きく目を引くセンター役物42が配設されており、このセンター役物42のデザインによってパチンコ機1の機種やゲームコンセプト等が特徴付けられている。
また、本実施形態では、センター役物42の上縁部のうち、上記のキャラクタ体42aの左側に4つの多色LED52が配列されており、これらLED52の配列が特別図柄表示装置として機能することができる。また、キャラクタ体42aの右側にある4つのLED54の配列は、始動保留ランプとなっている。
次に、各当り態様の詳細は以下の通りである。
(1)「通常(非確変)大当り」は、例えば最大30秒間にわたってアタッカ装置46を一定パターンで開閉させるラウンド動作を10ラウンドまで繰り返すものであり、このようなラウンド動作の繰り返しは「大当り遊技」と称されている。遊技者は、大当り遊技の間に遊技球を大入賞口に入賞させることで、多くの賞球を獲得することができる。なお、各ラウンド動作は30秒間が経過するか、10個の入賞球がカウントされるかのいずれかの条件を満たすと終了する。また大当り遊技は、ラウンド動作が10回終わると終了となる。
本実施形態では、上記(2)の「確変大当り」、または(3)の「短開放確変当り」によって確率変動状態(高確率状態)になると、毎回の始動入賞を契機として確率変動状態の維持抽選(転落抽選)が行われるものとなっている。維持抽選は一定確率(例えば640分の1)で行われ、この維持抽選で落選すると、内部的に高確率状態から低確率状態(通常確率)へ引き戻される処理が行われる。
図5は、パチンコ機1の動作を制御するための制御構成を概略的に示している。なお、この図5においては電源に関係する構成(電源基板など)の図示を省略している。パチンコ機1の制御は、大きく分けて主基板のグループと周辺基板のグループとで分担されており、このうち主基板のグループが遊技動作(入賞検出や当り判定、特別図柄表示、賞球払出等)を制御しており、周辺基板のグループが演出動作(発光装飾や音響出力、液晶表示等)を制御している。この他にも、パチンコ機1には、電源基板や発射制御基板、インタフェース基板等が装備されているが、いずれも公知のものを適用できるため、ここでは図示とともに詳細な説明を省略する。
主基板は、主制御基板56と払出制御基板58とからなり、このうち主制御基板56は遊技盤4の裏面側に配設されている。もう一方の払出制御基板58は、賞球装置とともに本体枠3の裏面側に配設されている。主制御基板56は、CPU56cをはじめROM56eやRAM56d等の電子部品を装備しており、これら電子部品によって各種の遊技制御プログラムを実行する。このCPU56cは、ROM56eやRAM56dを内蔵した構成となっている。一方、払出制御基板58は、CPU58cをはじめROM58eやRAM58d等の電子部品を装備しており、これら電子部品によって各種の払出制御プログラムを実行する。このCPU58cは、ROM58eやRAM58dを内蔵した構成となっている。主制御基板56と払出制御基板58との間では、それぞれの入出力インタフェース56a,58aを介して双方向通信が実施されており、例えば主制御基板56が賞球コマンドを送信すると、これに応えて払出制御基板58から主制御基板56にACK信号が返される。
周辺基板には、サブ統合基板68のほかに例えば複数の電飾制御基板70,72や波形制御基板74等が含まれる。上記の主制御基板56とサブ統合基板68との間では、それぞれの入出力インタフェース56aと入力インタフェース68aとの間で一方向だけの通信が行われており、例えば主制御基板56からサブ統合基板68へのコマンドの送信はあっても、その逆は行われない。
次に、主制御基板56(CPU)で実行される制御処理の例について説明する。
先ず図6は、始動入賞処理のルーチンを示している。この始動入賞処理では、遊技中に始動入賞が有るか否かが判断される(ステップS101)。具体的には、上記の入球装置44に対応する入賞スイッチ64(始動口スイッチ)から検出信号が入力されると、始動入賞有りと判断され(YES)、特に検出信号の入力がなければ、始動入賞は無いものと判断される(NO)。
次に図7は、始動入賞に伴う遊技作動処理のルーチンを示している。この遊技作動処理では、最初に始動保留が有るか否かが判断される(ステップS201)。具体的には、保留数カウンタの数値が0でない場合、始動保留が有ると判断され(YES)、次に特別図柄が未変動状態か否かが判断される(ステップS202)。このとき特別図柄表示装置60にて未だ変動表示(LED52の点滅による変動表示)が開始されていなければ(YES)、次に保留シフト処理が実行される(ステップS203)。
次に、図7の遊技作動処理で行われる図柄変動処理(ステップS204)の詳細について説明する。
図8は、上記の図柄変動処理に含まれる特図変動設定処理Aの内容を示している。この特図変動設定処理Aでは主に、抽選結果によって特別図柄表示装置60による変動時間の設定や停止時の表示パターンの選択が行われる。具体的には、既に取得されている当り判定用乱数に基づいて抽選の結果が判断され(ステップS301)、当選(当り)であった場合(YES)は当り時変動設定処理(ステップS302)が実行される。なお、ここでいう「当選」は、上記(1)通常大当りや(2)確変大当り、(3)短開放確変当り、(4)短開放当りのいずれかに該当していることを意味する。
ここで、ステップS304の可変変動設定処理は、従来の「外れリーチ変動」の考え方に基づくものである。すなわち、基本的に抽選で外れた場合は特別図柄の変動時間が始動保留数に応じて次第に短縮されるが(ステップS307〜S309)、外れの場合であっても、ときには始動保留数に関係なく変動時間を長短に変更したり、特別図柄の停止パターンを変更したりすることで、あからさまに外れ変動であることを遊技者に気付かせにくくするものである。この可変変動設定処理では、例えば以下の表2で表されるテーブルによって変動時間が振り分けられている。
図9は、上記の当り時変動設定処理(図8中のステップS302)の内容を示している。ここでは抽選結果が当りである場合に、大きく分けて「通常大当り」の場合と「確変大当り」の場合とで変動時間の設定が共通化されるとともに、「短開放確変当り」の場合と「短開放当り」の場合とで変動時間の設定が共通化されるものとなっている。
次に図10は、上記の図柄変動処理(図7中のステップS204)に含まれる特図変動実行処理Bの内容を示している。先の特図変動設定処理Aによって特別図柄の変動が開始されると、ここでは変動期間中であるか否かが判断される(ステップS501)。具体的には、変動期間中であるか否かは上記の変動タイマを参照することで判断可能であり、変動タイマが作動していると、それによって変動期間中である(YES)と判断され、逆に変動タイマが停止していれば、変動期間中でない(NO)と判断される。
図11は、上記の遊技作動処理に含まれる当り判定処理(図7中のステップS206)の内容を示している。この当り判定処理は、抽選結果が当選の場合に実行され、抽選に外れた場合は実行されない。ここでは抽選結果が当りである場合に、その当りの種類に応じてアタッカ装置46の動作パターンが設定されるものとなっている。
図12は、上記の当り判定処理に含まれる大当り処理(図11中のステップS605)の内容を示している。内部的に条件装置が作動して大当り処理が実行されると、先ず所定のラウンドカウンタが初期化される(ステップS701)。このラウンドカウンタは例えばRAM内に確保されており、この初期化に伴ってラウンドカウンタの値はリセットされる。なお、ラウンドカウンタは大当り遊技中のラウンド数をカウントするためのものであり、その値が設定最大回数に達すると大当り処理が終了となる。
既に述べたように本実施形態のパチンコ機1では、「確変大当り」、または「短開放確変当り」による大当り遊技が終了すると、そこからの遊技様態がいわゆる「確変(高確率時)」に変更されるものとなっている(第1遊技様態→第2遊技様態)。遊技様態が「確変」にある間は、大当りの抽選確率が通常(低確率時)の5倍になるため、遊技者は次の大当りを高確率で連続的に引き当てることが可能となっている。
以上をまとめると、一実施形態のパチンコ機1における遊技には以下の特徴が見出される。
(1)通常の遊技様態(低確率時)で初めて「大当り」になったとしても、その旨が明確に報知されていないので、特別図柄の停止時の表示を見ただけでは、遊技者には果たしてそれが「通常大当り」であるか、「確変大当り」であるかの判別が容易に付かない。そして、その後も通常状態(低確率時)と確変状態(高確率時)で特別図柄の変動表示の態様(変動時間等)が同様であるため、特別図柄の変動表示を見ても遊技者が「確変中」であることを判別できない。このため遊技者は、大当り遊技の終了後に遊技様態が「確変」に移行したことを期待しつつ、次の「大当り」を引き当てるまでの期待感や遊技意欲を高く維持することができる。なお、パチンコ機1の仕様上、「確変大当り」の振り分け率が16分の12であり、「通常大当り」の振り分け率が16分の2であることに鑑みると、多くの場合は大当り後に「確変」に移行したことを期待しやすいと考えられる。
以上のように、いつの間にか遊技様態が「確変」に移行することがパチンコ機1の興趣性を高める要因となっているが、本実施形態ではさらに別の趣向が凝らされている。具体的には、内部的に遊技様態が「確変」に移行した場合、例えば毎回の始動入賞を契機として「確変」から通常の遊技様態に引き戻すか否かの抽選(いわゆる降格・転落等の抽選)が行われる(様態維持抽選手段)。
このように本実施形態におけるパチンコ機1は、遊技様態が第1遊技様態であるか或いは第2遊技様態であるかを遊技者にとってわかりにくくするとともに、何らかの挙動を遊技者が読みとって当選への期待をふくらませることで遊技意欲を高めるものであるが、その一方で遊技者やホール従業員において遊技様態を明確に知りたい場合もある。
以上のように、パチンコ機1では必要なときにいつでも遊技様態を開示できることから、以下の様々な有用性を見出すことができる。
以上は、純粋に主制御基板56による遊技動作の制御に関する処理の内容であるが、サブ統合基板68は主制御基板56から制御情報コマンドを受け取ると、これに基づいて各種の演出処理を実行することができる。
以上は一実施形態についての説明であるが、本発明の実施の形態がこれに制約されることはない。以下に、その他の実施形態についていくつか例を挙げて言及する。
4 遊技盤
42 センター役物
44 入球装置
46 アタッカ装置
46a 開閉部材
52 LED
56 主制御基板(利益判別手段、第1〜第3利益付与手段、遊技様態秘匿手段、開示許容手段)
63 LED(遊技様態表示装置、遊技様態開示手段)
Claims (3)
- 電源が投入されたことに基づいて遊技の実行が可能となる遊技機であって、
始動入賞に基づいて抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段による抽選の結果として、当選確率を相対的に低く設定した第1遊技様態と、この第1遊技様態よりも当選確率を倍以上に高く設定した第2遊技様態とを相互に変更可能とする当選確率変更手段と、
遊技様態が前記第1遊技様態と前記第2遊技様態とのうちいずれであるかが開示されうる遊技様態開示手段と、
電源が遮断されるときに、該電源が遮断されるときの遊技様態の情報を少なくとも記憶可能なバックアップ手段と、
遊技者に利益を付与するための1つの動作として、所定の可動体の作動によって遊技球の受け入れが容易化される球入賞手段と、
前記抽選手段による抽選の結果、第1当りが当選された場合、前記当選確率変更手段による前記第2遊技様態への変更と、前記可動体の作動による前記球入賞手段での遊技球の受け入れの容易化により賞球を得る機会とを提供する第1の利益を遊技者に付与する第1利益付与手段と、
前記抽選手段による抽選の結果、第2当りが当選された場合、前記当選確率変更手段による前記第2遊技様態への変更が行われることなく、前記第1利益付与手段の場合と比べて得られる賞球が少なくなるかたちで前記可動体を作動させて、前記第1の利益よりも価値の低い第2の利益を遊技者に付与する第2利益付与手段と、
前記抽選手段による抽選の結果、第3当りが当選された場合、前記第2利益付与手段と同一か、もしくは近似した態様で前記可動体を作動させて賞球を得る機会を提供するにもかかわらず、前記当選確率変更手段による前記第2遊技様態への変更を行うことで、前記第2の利益とは異なる第3の利益を付与する第3利益付与手段と
を備え、前記第2の利益と前記第3の利益とのうちいずれの利益が付与されたのかを区別し難くすることで、前記第2の利益または前記第3の利益を付与すべく前記可動体が作動されるたびに、前記第2遊技様態への変更が行なわれることの期待感を遊技者に与えうるものであり、さらに、
前記遊技様態開示手段にて遊技様態の開示が可能でありながらも、前記第2遊技様態への変更が行なわれたか否かを遊技者に知られることなく遊技が行なわれるように、前記遊技様態開示手段での遊技様態の開示を規制することで、遊技様態を秘匿状態としうる遊技様態秘匿手段と、
遊技様態が秘匿状態にあるときに電源が遮断され、再び電源が投入された場合には、前記バックアップ手段に記憶されている遊技様態の情報が前記遊技様態開示手段にて開示されるように前記遊技様態秘匿手段による遊技様態の開示の規制を解除することによって、前記遊技様態秘匿手段により遊技様態が秘匿状態にあるときには、該秘匿状態にある遊技様態の解除機会を遊技者側とホール側とのうちホール側に対してのみ付与する規制解除手段と
を備えることを特徴とする遊技機。 - 操作されることで前記電源が投入される操作手段であって、該操作手段が操作されて電源が投入されたことを契機として、前記遊技様態秘匿手段による遊技様態の開示の規制が解除される電源投入操作手段をさらに備えており、
前記電源投入操作手段は、遊技者側とホール側とのうちホール側のみが操作できるように、施錠を解除することで操作できる位置に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記遊技様態開示手段は、点灯と消灯とにより前記遊技様態を開示するLEDであることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
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