JP4340269B2 - 磁器組成物、酸素の分離装置及び化学反応装置 - Google Patents

磁器組成物、酸素の分離装置及び化学反応装置 Download PDF

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本発明は、酸素の工業的選択透過・分離プロセス、あるいは炭化水素の部分酸化用隔膜リアクター等の化学反応装置などに応用される、酸化物イオン混合伝導体の緻密質連続膜と多孔質体を主要な構成要素とする複合材料を構成するのに好適な磁器組成物に関するものである。
近年、イオン伝導材料を薄膜化し、これを用いて工業的に特定成分の分離や精製を行うプロセスは、著しく進歩・発展している。中でも、大気などの混合気体から、酸素を選択的に透過させて分離・精製するプロセスは、医学用途のための小規模な酸素ポンプから、大規模な気体発生・精製プラントにまで適用が期待されている。また最近では、イオン伝導材料の隔膜で酸素混合気体と炭化水素ガスとを隔絶し、酸素を選択的に透過させて炭化水素を部分酸化させる等、いわゆる隔膜リアクターとしての使用も検討されている。
この目的に利用できる酸化物イオン伝導性のセラミックス材料としては、酸素イオンのみを伝える酸化物イオン伝導体と、酸素イオンと電子又は正孔を同時に伝える酸化物イオン混合伝導体が知られている。中でも、酸化物イオン混合伝導体は、材料自体が電子又は正孔を伝えることができるため、酸素イオンの移動を持続させるために必要な電荷の補償を、外部電流回路の形成をしなくても行えるので、酸素分離及び隔膜リアクターの用途には、より好適であると考えられている。
即ち、酸化物イオン混合伝導体によって酸素分離を行うためには、この混合伝導体の両側の酸素ポテンシャルを異なるようにするだけでよく、酸素分圧の高い側から低い側に向かって酸素のみが混合伝導体を透過し、それ以外のガス成分は混合伝導体を透過できず、酸素の選択的な透過・分離が行える。隔膜リアクターの場合も原理は同じであって、炭化水素ガス側の酸素ポテンシャルが低いために混合伝導体を酸素成分が選択的に透過する。透過してきた酸素成分は炭化水素ガスの酸化反応により消費されるため、炭化水素ガス側の酸素ポテンシャルは極めて低く維持される。
このような酸素の選択的透過・分離プロセス、あるいは隔膜リアクターなどを実用化するためには、高い酸素イオン伝導性を有する材料が必要であり、ペロブスカイト型結晶構造を有するいくつかのセラミックス、例えば、特許文献1(特開昭56-92103号公報)に開示されている下記式(a)の磁器組成物、あるいは、特許文献2(特開昭61-21717号公報)に開示されている下記式(b)の磁器組成物などが有力な候補材料として知られている。この他に、特許文献3(特開平6-206707号公報)においては、下記式(c)で示される、極めて広い組成範囲のイオン輸送透過膜が提案されている。
[LaxSr(1-x)]CoO3-α (xは0.1〜0.9、αは0〜0.5の範囲) … (a)
[La(1-x)Srx][Co(1-y)Fey]O(3-δ) (xは0.1〜1.0、yは0.05〜1.0、δは0.5〜0の範囲) … (b)
AxA'x'A"x"ByB'y'B"y"O3-z (AおよびA"はIUPACによって採用される元素周期律表による1、2及び3族とf周期のランタナイド族からなる群から選択され、A'がSr、CaおよびMgからなる群から選択され、またB、B'およびB"がd周期の遷移金属から選択され、さらに0<x<1、0<x'<1、0<x"<1、0<y<1、0<y'<1、0<y"<1、x+x'+x"=1、y+y'+y"=1であり、zは組成物の電荷が中性であるときに与えられる数値) … (c)
一方、酸素が混合伝導体を透過するときに律速となる素過程は、混合伝導体の厚さを薄くして行くにつれて、混合伝導体中の拡散過程から(拡散律速)、混合伝導体の表面における気相との酸素交換反応過程へと(表面反応律速)変化する。従って、同一組成の混合伝導体材料を用いた場合であっても、表面反応律速になってしまうまでの範囲では、厚さを薄くすれば薄くするほど酸素の透過量を大きくすることができる。
このため実際に酸素分離を行う方法としては、酸化物イオン混合伝導体を単体のバルクとして用いるのではなくて、これを緻密質の薄膜として多孔質支持体上に形成・複合化することの方が有効と考えられている(非特許文献1(寺岡ほか、日本セラミックス協会学術論文誌、vol.97、No.4、pp467-72、1989年))。
この複合材料の機械的強度は多孔質体部によって確保されており、多孔質体は支持体としての機能を果たしている。また原料ガスから酸素を選択的に透過・分離する役割は薄膜部分が担っている。なお、本明細書において薄膜、あるいは連続相が緻密質であるとは、その膜、あるいは層を通じてのガスのリークが起きないか、実用上無視できる程度であることを示す。
この多孔質体を形成する材料の条件については、上記論文で以下の3つが挙げられている。
1) 酸化物イオン混合伝導体膜との密着性が良好なこと。
2) 酸化物イオン混合伝導体膜と反応しないか、反応したとしても生成物が酸素透過能を低下させないこと。
3) 酸化物イオン混合伝導体膜と熱膨張係数がほぼ等しいこと。
特開昭56-92103号公報 特開昭61-21717号公報 特開平6-206707号公報 特開平9-235121号公報 寺岡ほか、日本セラミックス協会学術論文誌、vol.97、No.4、pp467-72、1989年 Y. S. Touloukian et al., Thermophysical Properties of Matter., vol. 13, IFI/Plenum 寺岡ほか、日本セラミックス協会学術論文誌、vol.97、No.5、pp533-38、1989年 U. Balachandran et al., Applied Catalysis A: General, vol.133(1995)19-29
しかしながら、以上の条件は、混合伝導体膜が健全に多孔質体上に形成できるためには不可欠であるが、これら1)〜3)の条件を同時に満たす材料を見出すことは容易ではない。まず、上記3)の条件に関連し、酸化物イオン混合伝導体膜の有力な候補であるCo及び/又はFe含有ペロブスカイトは、酸化物としては異例に大きな線熱膨張係数を有するという問題がある。例えば、特許文献4(特開平9-235121号公報)に開示されている下記式(d)の酸化物と下記式(e)の酸化物の室温から800℃までの平均線熱膨張係数は、それぞれ約26ppm/℃と約20ppm/℃であるが、これに対して線熱膨張係数が大きいことで知られている酸化物のマグネシアですら13.4ppm/℃であり(非特許文献2(Y. S. Touloukian et al., Thermophysical Properties of Matter., vol. 13, IFI/Plenum))、大きくかけ離れた値である。
(La0.2Sr0.8)(Co0.8Fe0.2)O(3-δ) … (d)
(La0.2Sr0.8)(Co0.4Fe 0.4Cu0.2)O(3-δ) … (e)
(La1-xSrx)CoO(3-δ) … (f)
(La0.6Sr0.4)CoO(3-δ) … (g)
また、ペロブスカイト型酸化物は他の酸化物材料との共存性が低く、上記2)の条件も材料の選択に大きな制限を与える。例えば、代表的な酸化物材料であるアルミナやジルコニアなどを支持体とし、この上に上記式(f)の酸化物などを薄膜として焼結しようとすると、ペロブスカイト中のアルカリ土類元素が引き抜かれて膜が分解してしまったり、ペロブスカイト中に支持体からカチオンが固溶して酸素透過速度が大きく低下する問題を生じる。
このような問題を回避するために、寺岡らは上記の論文において、イオン混合伝導体膜と同一の磁器組成物で多孔質体を作製することを提案しており、別の文献(非特許文献3(寺岡ほか、日本セラミックス協会学術論文誌、vol.97、No.5、pp533-38、1989年))においては、多孔質体と混合伝導体膜が共に上記式(g)の酸化物である複合体を試作している。
この他の酸素分離に関する公開特許や論文においては、多孔質体の材料は、上記の条件の1)〜3)を満たすものならばいかなるものでもよいとされている場合が多い。しかしながら、多孔質体上に混合伝導体の緻密質膜を形成して複合材料まで作製している例は少なく、特開平8-276112号公報に開示されているように、複合材料の試作を行っている場合でも、多孔質体はやはり混合伝導体の緻密質膜と同一組成としている。このように、従来技術においての多孔質体は、求められる厳しい条件を満たすために、事実上、混合伝導体膜と同じ組成とせざるを得ない状況にあった。
一方、多孔質体と混合伝導体膜を同一の組成とした場合、多孔質体と膜の焼結性は同じである。この条件では、ガスのリークがない混合伝導体膜、即ち、密度が高く緻密な膜を多孔質体の上に焼結法などによって形成しようとすると、膜の形成過程で多孔質体の緻密化も同時に起こってしまい、多孔質体の気孔率が低下してしまう。多孔質体の気孔率が低下すると、多孔質体の中のガスの透過速度が低下し、複合体の酸素分離の性能が低下する問題を生じる。
一方、多孔質体の気孔率の低下を避けるために、膜の焼成温度を低下させたり、焼成時間を短くしたりすると、混合伝導体膜が十分に緻密化できなくなる。この場合、酸素分離過程で供給ガス成分が膜部をリークし、分離された酸素に原料のガスが混入してしまい、得られる酸素の純度が低下するなどの問題が生じる。
このように多孔質体と混合伝導体膜を同一の材料で形成する方法では、酸素分離速度の高い複合材料を製造するのは困難であったり、製造できたとしてもその製造条件の範囲が極めて狭いものとなる。混合伝導性材料の緻密質膜と、多孔質体とを組み合わせた酸素分離用及び隔膜リアクター用複合材料の製造に際し、このような技術課題があることを本発明の出願以前に開示した例は本発明者らの調査した範囲では皆無であり、従ってその解決策も知られていない。
以上は、混合伝導体隔膜を利用する、酸素の選択的透過・分離プロセス用材料及び炭化水素の部分酸化等の隔膜リアクター用材料に共通の技術課題であるが、隔膜リアクター用の材料に関しては、これらに加え、炭化水素ガス側雰囲気が低酸素委分圧となる結果、時として隔膜及び/又は多孔質支持体を構成する混合伝導体材料が還元されて体積変化を生じるために、クラックを発生し、甚だしい場合には破壊するという問題がある。それ故、隔膜プロセスを利用する化学反応装置(隔膜リアクター)用の混合伝導体材料は低酸素分圧下での破壊耐性(耐還元性)にも優れている必要がある。このような課題はイオン導電体隔膜を利用する固体酸化物燃料電池の分野では良く知られているが、混合伝導体を利用する本分野ではまだ充分には検討されていない。例えば、U. Balachandranらは、ペロブスカイト型の結晶構造を有するLa0.2Sr0.8Fe0.2Co0.8Ox組成の材料はメタンの部分酸化条件で破壊するが、結晶構造が非ペロブスカイト型でSrCo0.5FeOx組成の材料は耐還元性に優れており、メタンの部分酸化用隔膜として破壊することなく長時間使用できたと報告している(非特許文献4(U. Balachandran et al., Applied Catalysis A: General, vol.133(1995)19-29))。しかし、ペロブスカイト型結晶構造を有する混合伝導体の耐還元性を結晶構造を変えることなく向上させる方策について本発明の出願以前に開示した例は、本発明者らの調査した範囲では皆無であった。
本発明の目的は、酸素分離及び隔膜リアクター分野において多孔質体に求められる上記1)〜3)の条件を満たすために、多孔質体を緻密質連続膜と同一の材料で形成せざるをえない従来技術においては避けられなかった、酸素の透過速度の高い複合材料の製造が困難という問題の解決方法を提供し、かつ、前記問題解決に好適な新しい磁器組成物を提供することである。また、本発明の目的は、また、前記磁器組成物のうち耐還元性の特に優れた範囲を示し、隔膜リアクター用途に特に好適な材料を提供することである。
本発明の磁器組成物は、ペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物イオン混合伝導体であって、組成が下記の一般式(式1)で表される磁器組成物である。
[Ln1-aAa][BxB'yB''z]O(3-δ) ・・・ (式1)
(ここで、LnはY又はランタノイド元素から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせ。AはBa、Sr、Caの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせ。BはCo、Fe、Cr、及びGaの中からFe又はCoを必ず含んで選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせで、CrとGaのモル数の和が全B元素のモル数xに対し0%以上20%以下。B'はNb、Ta、Ti、及びZrの中からNb又はTaを必ず含んで選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせで、TiとZrのモル数の和が全B'元素のモル数yに対し0%以上20%以下。B''はCu、Ni、Zn、Li、Mgの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせ。ただし、0.8≦a≦1、0<x、0<y≦0.5、0≦z≦0.2、0.98≦x+y+z≦1.02、δは電荷中性条件を満たすように決まる値。)
本発明の磁器組成物の一態様例においては、前記(式1)において、BはCo、Fe、Cr、及びGaの中からFeを必ず含んで選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせで、Coのモル数がFeのモル数に対し0%以上10%以下、かつCrとGaモル数の和が全B元素のモル数xに対し0%以上20%以下、B''はZn、Li、Mgの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせである。
本発明の酸素の分離装置は、上記の磁器組成物を有する。
本発明の化学反応装置は、上記の磁器組成物を有する。
本発明の磁器組成物は、酸化物イオン混合伝導体による酸素の選択透過・分離プロセス、あるいは、炭化水素の部分酸化用隔膜リアクターなどの技術分野おいて、優れた酸素透過特性を発揮すると共に、製造も容易な、イオン混合伝導体の緻密質連続膜と多孔質体の複合材料の多孔質体、あるいは、緻密質薄膜用の材料として、優れている。本発明の提供する技術は、空気からの酸素分離装置、あるいは、隔膜リアクターの、高性能化と低コスト化に資するところ大である。
発明者は、多孔質体を緻密質膜と同一の材料で形成すると、酸素の透過速度の高い複合材料の製造が困難となる問題について検討する中で、従来ほとんど検討されていなかった、複合材料を構成する個々の材料の緻密化に必要な温度について着目した。そして、多孔質体を構成する酸化物材料の緻密化温度が、膜部材料の緻密化温度よりも十分に高いと、膜部の形成過程においても多孔質体の気孔率の低下が起き難く、酸素の透過速度の高い複合材料を容易に製造できることを見出した。
このような複合材料を作製する上では、以下の条件を満たす磁器組成物が多孔質体の材料として有効である。
1) 緻密化温度が高い。
2) 酸化物イオン混合伝導体膜との密着性が良好である。
3) 酸化物イオン混合伝導体膜と反応しないか、反応したとしても生成物が酸素透過能を低下させない。
4) 酸化物イオン混合伝導体膜と熱膨張係数がほぼ等しい。
5) 酸素透過速度が高い。
これらの条件の内、5)の酸素透過速度が多孔質体においても重要となる。これは、以下の理由による。
即ち、酸素透過速度の高い混合伝導体は、高い酸素イオン伝導性と共に、高い表面交換反応速度を有しており、気相の酸素と固相の酸素イオンの間の交換反応が速い。このような材料が多孔質体として混合伝導性の緻密質膜と接している場合、多孔質体の有する大きな表面積によって、緻密質膜表面での酸素の交換反応が促進される効果が期待される。この結果、同じ混合伝導体材料を緻密質膜に用いる場合であっても、多孔質体材料の酸素透過速度が高いと、より酸素分離特性の高い複合材料を得ることができるのである。
上記の磁器組成物の条件の中で、次に発明者が注目したのは、酸化物イオン混合伝導体膜と線熱膨張係数がほぼ等しくなくてはいけないという点である。前述のとおり、混合伝導体膜の候補材の線熱膨張係数は、いずれも、20〜25ppm/℃と酸化物材料としては異例に大きい。検討の結果、結局これと同じぐらい大きな熱膨張係数を持つ酸化物材料としては、BサイトにCo及び/又はFeを含むペロブスカイト型酸化物が適することを見出した。
しかしながら、BサイトにCo及び/又はFeを含むペロブスカイト型酸化物であっても、温度や酸素雰囲気によって、結晶構造が立方晶からJCPDS No.40-1018に示されている六方晶に変化してしまう場合があり、この構造変化が起きると熱膨張係数は大きく低下して、多孔質体材料として不適になってしまうことも見出した。
これらの知見に基づき、BサイトにCo及び/又はFeを含むペロブスカイト型の酸化物で、緻密化温度が高く、ペロブスカイト型構造が薄膜の形成温度から室温までの広い温度範囲、さらに、複合材料が使用される時にさらされる広い範囲の酸素分圧でも安定な材料の探索を鋭意進めた。
その結果、(1)ペロブスカイトのBサイトに、CoやFeに加えて、Nb及び/又はTaを含有させることにより、ペロブスカイト型構造をより安定化させることができると共に、焼成温度を大幅に高温化でき、熱処理しても気孔率の低下が起きにくい多孔体が得られる、(2)Co及び/又はFeの一部をCr及び/又はGaにより、Nb及び/又はTaの一部をTi及び/又はZrにより置換してもその総置換量が限界値以下であれば結晶構造、熱膨張係数、焼成温度高温化等の前記材料特性が大きく変わることはない、(3)Co、Fe、Nb、及びTaの一部をCu、Ni、Zn、Li、Mgにより置換してもその総置換量が限界値以下であれば、先と同様に、結晶構造、熱膨張係数、焼成温度高温化等の前記材料特性が大きく変わることがないばかりか、酸素透過性能が向上する、(4)Cu及びNiを含まず、Co含有量がある限界値以下の組成範囲は耐還元性に特に優れる、ことを見出した。
また、この多孔体の上に酸素透過性混合伝導体の緻密質膜を形成すると、熱膨張係数のマッチングがよく、膜の密着性も良好で、なおかつ、膜のイオン伝導度を低下させるような反応も起きず、極めて優れた多孔質体であることを確認した。
さらに、この多孔質体用に開発した磁器組成物が混合伝導体であって、これによって緻密質なバルクを作製して酸素透過速度を評価すると、酸素分離用の混合伝導体膜の代表的な材料、例えば、前記式(f)の酸化物と比較して、同等以上の高い酸素透過速度を有していることが確認された。この結果は、本発明の磁器組成物が多孔質体材料としてだけでなく、緻密質膜材料としても有用であることを示している。そこで、上記の磁器組成物で作製した多孔質体と組み合わせて、酸素分離性能の高い複合材料が得られる緻密質膜の材料を検討し、本発明を完成させるに至った。
本発明の提供する磁器組成物は、下記(式1)で表され、ペロブスカイト型の結晶構造を有している。ペロブスカイト型構造のAサイト(アニオンが12個配位するサイト)は、式1では[Ln1-aAa]で表され、LnはY又はランタノイド元素から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせであり、AはBa、Sr、Caの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせで、0.8≦a≦1の範囲である。Ba、Sr、Caのいずれを選択しても、また、これらの中から2種以上の元素を選択・組み合わせても、結晶構造安定性や酸素透過能などの特性が大きく変わることはなく、いずれも本発明の磁器組成物として用いることができる。Aサイトに導入されるLnは、導入によってペロブスカイト型結晶構造を安定化させる効果を生むが、前記範囲を超えてLnを導入すると、磁器組成物としての酸素透過能が低下してしまうため、複合材料としたときの酸素透過性能低下につながる。
[Ln1-aAa][BxB'yB''z]O(3-δ) … (式1)
本発明の磁器組成物において、ペロブスカイト型構造のBサイト(アニオンが6個配位するサイトであって、式1の[BxB'yB''z]で表されるB、B'、及びB''元素群)は、CoとFeの少なくとも一方をB元素として含んでおり、かつ、NbとTaの少なくとも一方をB'元素として必ず含んでいる必要がある。すなわち、式1においてはx及びyは0より必ず大きい。Co及び/又はFeの一部を、全B元素のモル数(すなわち式1のx)に対し0%以上20%以下までのCr及び/又はGaで置換しても材料特性が大きく変わることはない。NbとTaは単体で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいが、その総量は、0<y≦0.5の範囲である。NbとTaの量を多くすると、緻密化温度が上昇するが、この範囲を外れてNb、Taの量を多くすると、第二相が生成して線熱膨張係数が変化したり、複合材料の酸素透過性能が低下するなどの問題を生じる。また、Nb及び/又はTaの一部は、全B'元素のモル数(すなわち式1のy)に対し0%以上20%以下までのTi及び/又はZrで置換しても材料特性が大きく変わることはない。Bサイトには、この他に、B''元素としてCu、Ni、Zn、Li、Mgの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせ、を含んでもよい。これらのB''元素は、3より小さい価数を持つため、これらの元素を導入することにより酸化物に酸素欠損を生じさせ、結果として酸素透過能を高める効果を有する。ただし、あまり多くのB''元素を導入するとペロブスカイト型結晶構造が不安定になるため、0≦z≦0.2の範囲に限定される。AサイトとBサイトの比率は0.98≦x+y+z≦1.02の範囲で変化させ得るが、これによっても材料の焼結性をある程度制御することができる。しかし、AサイトとBサイトの比率がこの範囲を外れると、第二相が生成して好ましくない。
隔膜リアクター用途の場合のように、上記磁器組成物の低酸素分圧下での破壊耐性すなわち耐還元性を特に向上させる必要がある場合には、B元素のうち還元され易い元素であるCoの含有量をFeのモル数に対して10%以下にし、かつB''元素のうち還元され易いCu及びNiを含まないようにする。尚、B元素のうちCr及びGa、B'元素のNb、Ta、Ti、及びZr、B''元素のうちZn、Li、及びMgは、B元素の一つであるFeより還元され難い元素であるので含有量についての制限は変わらない。
上記の組成範囲の磁器組成物が酸素分離や隔膜リアクターなどの目的で検討・報告された例はなく、本発明によって初めて有用性が見出された新規な材料である。
本発明の提供する磁器組成物を用いた複合材料において、多孔質体用に好ましい材料は、上記(式1)の磁器組成物である。ペロブスカイトのBサイトに、CoやFeに加えて、Nb又はTaを含有させることにより、ペロブスカイト型構造を安定化させることができると共に、焼成温度を大幅に高温化でき、熱処理しても気孔率の低下が起きにくい多孔体とすることができるためである。
一方、上記(式1)の磁器組成物によって作製した多孔質体上に、緻密質連続膜として形成するのに好ましい混合伝導性の材料の一つは、組成が下記の一般式(式2)で表される。
[Ln1-aAa][BxB'y]O(3-δ) … (式2)
Aサイトは、[Ln1-aAa]で表され、LnはY又はランタノイド元素から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせであり、AはBa、Sr、Caの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせで、0.8≦a≦1の範囲である。Ba、Sr、Caのいずれを選択しても、また、これらの中から2種以上の元素を選択・組み合わせても、結晶構造安定性や酸素透過能などの特性が大きく変わることはなく、いずれも本発明の緻密質連続膜として用いることができる。Aサイトに導入されるLnは、導入によってペロブスカイト型結晶構造を安定化させる効果を生むが、前記範囲を超えてLnを導入すると、酸素透過能が低下してしまう。
Bサイトは、[BxB'y]で表され、CoとFeの少なくとも一方をB元素として含んでいる。B'はCu、Ni、Zn、Li、Mgの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせで、0≦y≦0.2の範囲である。BサイトにNb、及びTaを含まないため、前記多孔質体の緻密化温度より低い緻密化温度を有し、かつ、CoとFeの少なくとも一方を含んでいるため、前記多孔質体と同程度の線熱膨張係数である利点を有する。更に、より小さい価数を持つ元素群をBサイトに持つことによって、酸素欠損が生じ、結果として高い酸素透過能が実現されるという利点を合わせ持つ。ただし、あまり多くの元素を導入するとペロブスカイト型結晶構造が不安定になるため、B'元素の導入量は0.2以下の範囲に限定される。すなわち、式2において0≦y≦0.2である。
AサイトとBサイトの比を規定するx+yの値は0.98≦x+y≦1.02である。これは、この範囲を外れると、第二相が生成したり、酸素透過速度が低下してしまい、好ましくないためである。
緻密質連続膜として更に好ましい混合伝導性材料は、式1で表される磁器組成物である。これは、Nb及び/又はTaを含有することで、酸素透過能を損なうことなく、むしろその能力を高めつつ、より安定化された結晶構造ができるという大きな利点があるためである。
このように、本発明の磁器組成物は、純酸素、あるいは、酸素富化空気の製造装置などに応用できる。また、さらに、酸素分離以外の用途、特に酸化反応が関与する化学反応装置にも利用できる。例えば、メタンより一酸化炭素と水素からなる合成ガスを製造するメタンの部分酸化反応の反応装置に利用することができる。
従来は、メタンと酸素の混合ガスを出発原料として接触部分酸化反応(触媒反応)によって合成ガスを得る反応装置が用いられてきた。本発明の混合伝導性セラミックスを用いる隔膜リアクターでは、例えば、空気(ないし酸素を含む混合ガス)とメタンを混合伝導性セラミックスで隔てて別々に流し、メタンを流している側のセラミックス表面に、Rhなど従来の合成ガス製造用触媒を配置する。セラミックスを加熱することで、酸素のみが酸素分離と同様の原理で透過し、続いて、メタン側のセラミックス表面でメタンと反応して合成ガスを生成する。
従って、従来の方法の様に前もって酸素含有原料ガス(空気等の酸素源)から酸素を分離する必要が無く、かつ、酸素含有原料ガス中の酸素以外の成分(例えば、酸素含有原料ガスとして空気を用いる場合には窒素等、酸素以外の成分)を混入させずに合成ガスが得られる、さらに連続して反応が起こり製造装置が単純になる、などの大きな効果がある。また、メタンの部分酸化以外にも、オレフィン形成のための炭化水素の部分酸化、エタンの部分酸化、芳香族化合物の置換など、酸化反応が関与するあらゆる反応装置に利用できる。
以下に本発明を具体的に実施した実施例を説明するが、これはあくまで例示の目的のためのものであり、本発明の範囲は、この内容に限定されるものではない。
(第1の実施例)
本実施例は、発明の提供する磁器組成物が多孔質体、あるいは緻密質膜に好適なことを確認するため、緻密化温度、結晶構造、線熱膨張係数および酸素透過速度を評価した。試料の原料としてはLa2O3, CaCO3, SrCO3, BaCO3, Fe2O3, Co3O4, Nb2O5, Ta2O5, CuO, ZnO, NiO, Li2CO3, MgO, Cr2O3, Ga2O3, TiO2, ZrO2を用い、それぞれ所要量を秤量した後、イソプロピルアルコールを分散媒として、ジルコニアボールと共に24時間ボールミル混合を行った。得られたスラリーを乾燥、解砕し、MgO製の角さやに詰め、大気中で850℃12時間仮焼を行った。得られた仮焼粉を粉砕し、12mmφのダイスに詰めて錠剤状に一軸成形し、さらに氷嚢に詰めて、CIP成形を行った。得られた成形体をMgO製の角さや内で、各焼結温度にて5時間焼成を行い、約10mmφの焼結体を得た。
この焼結体を厚さ1mmまで研磨し、Al2O3管の先端に接着して、外側は空気にさらし、内側を減圧した。減圧側の酸素分圧を測定し、焼結体を通じての酸素透過がない場合の分圧値との差を元に、酸素透過速度を求めた。試料温度は750℃とした。測定値は、混合伝導体の単位表面積当たり、一分間当たりの透過酸素の、標準状態での体積で表示してあり、単位はcc/cm2・minである。試料を通してのガスのリークの有無は、外側を空気とヘリウムの混合ガスに変え、ヘリウムリークディテクターを用いて調べた。その結果、本発明の範囲内にある試料に、ガスリークは認められなかった。
試料の組成、緻密化温度、室温での粉末X線回折法による構成相の同定結果、室温から800℃までの範囲での線熱膨張係数、及び、酸素透過速度の測定値を、表1に示す。ここで、緻密化温度とは、相対密度を94%以上とするのに必要な温度である。構成相の欄で、Cは立方晶ペロブスカイト相を、HはBaNiO3型六方晶の相を含んでいたことを示す。
Figure 0004340269
表1の実施例1、2、5〜8より、Nb含有量の増大とともに緻密化温度が上昇することがわかる。また、実施例5と25〜28との比較、及び実施例18と29との比較より、CoやFeの一部をCrやGaで置換したり、NbやTaの一部をTiやZrで置換しても、本発明の範囲であれば材料特性は大きく変化しないことが分かる。
本発明の範囲内の材料は緻密化温度が高く、立方晶ペロブスカイト型構造が室温でも安定であり、線熱膨張係数が20ppm/℃以上で緻密質膜用の混合伝導体と近く、多孔質体の用途に適していることが確認された。また、この材料は酸素の透過速度も高く、緻密質膜用の材料としても十分使用可能である。
(第2の実施例)
本実施例は、発明の提供する磁器組成物の多孔質体としての特性が、成膜後でも劣化しないことを確認するため、多孔質体を作製した後、緻密質膜を形成するときと同様の温度で、さらに熱処理し、処理前後の気孔率を比較した。第1の実施例と同様の方法により作製した仮焼粉に、30wt%のPVAを添加し、ボールミルにて、2時間、混合・粉砕を行った。得られた混合粉を12mmφのダイスに詰めて錠剤状に一軸成形し、さらに、氷嚢に詰めて、CIP成形を行った。得られた成形体をMgO製の角さや内にて、450℃で5時間脱脂をし、さらに、各焼成温度で5時間焼成を行った。得られた焼結体から厚さ1mmの円盤状の多孔質体を切り出し、気孔率を測定した。さらに、この基板に対し1200℃5時間の熱処理を行い、再び気孔率を評価した。この熱処理は緻密質膜の形成とほぼ同条件であり、薄膜の形成プロセスでの多孔質体の変化を確認することができる。
試料の組成、その組成の緻密化温度、多孔質体を作製した際の焼成温度、焼成後と熱処理後の気孔率を、それぞれ、表2に示した。焼成後と熱処理後で、気孔率が共に20%よりも大きい値とならないものは、多孔質体としては不適当であると判断されるが、本発明の範囲内の材料は、この条件をクリアーしていることが確認された。
Figure 0004340269
(第1の参考例)
本参考例では、実際に複合材料を作製し、その特性確認を行った。まず、第2の実施例と同様の方法により、厚さ1mmの円盤状多孔質体を作製した。一方、第1の実施例と同様の方法で仮焼粉を作製し、これを水に分散させてスラリーとし、上記多孔質体の片面に塗布・乾燥し、大気中にて5時間の焼結を行った。この塗布と焼き付けの工程を3回以上繰り返して緻密質の混合伝導性セラミックス薄膜を形成し、複合材料を得た。形成された薄膜の厚さは、薄膜が理論密度まで緻密化していると仮定して、薄膜形成前後での試料の質量変化、試料形状より求めた薄膜面積、さらに、理論密度によって計算で求めた。得られた複合材料の酸素透過速度は、第1の実施例と同様の方法で測定した。また、複合材料のいくつかについては、薄膜部分を除去して膜部形成後の多孔質体の気孔率を評価し、本発明の範囲内の磁器組成物を用いた複合材料では、多孔質体の気孔率は、いずれも、20%以上80%以下の範囲内に保たれていることを確認した。
多孔質体と緻密質薄膜の組成、多孔質体の焼成温度、薄膜の焼結温度、薄膜の厚さ、及び、酸素透過速度の測定値を、表3に示す。
Figure 0004340269
本発明の範囲内の磁器組成物を用いた複合材料は、比較例と比較し、明らかに、優れた酸素透過特性を示し、従来の技術では困難であった酸素の透過速度の高い複合材料が、本発明により容易に製造できることが確かめられた。
(第2の参考例)
表3の参考例7、8、及び12に示した複合材料の円盤状試料を第1の参考例の方法で作製し、その膜面側を850℃の空気雰囲気、多孔体面側を850℃の50%CH4-Ar混合ガス雰囲気に晒すことで低酸素分圧下での還元破壊耐性を調べた。これらは、多孔質支持体と膜の両方の組成が耐還元性に特に優れた範囲になっているものである。本発明の磁器組成物を用いた複合材料は、前記条件下に10時間以上保持してもAr成分のリークが見られなかった。次に、膜面側を850℃の50%CH4-Ar混合ガス雰囲気、多孔体面側を850℃の空気雰囲気に変え、先と同様に還元破壊耐性を調べた。この場合にもAr成分のリークは見られなかった。50%CH4-Ar混合ガス側雰囲気は低酸素分圧になっており、膜材料及び/又は多孔体材料の還元により膜にクラックが発生すればAr成分がリークするはずであるが、リークが認められなかったことから、本発明の磁器組成物は優れた還元破壊耐性を有することがわかった。これより、本発明の範囲の磁器組成物は、隔膜リアクター用途に好適であることが確かめられた。

Claims (4)

  1. ペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物イオン混合伝導体であって、組成が一般式
    [Ln1-aAa][BxB'yB''z]O(3-δ) (I)
    (ここで、LnはY又はランタノイド元素から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせ。AはBa、Sr、Caの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせ。BはCo、Fe、Cr、及びGaの中からFe又はCoを必ず含んで選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせで、CrとGaのモル数の和が全B元素のモル数xに対し0%以上20%以下。B'はNb、Ta、Ti、及びZrの中からNb又はTaを必ず含んで選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせで、TiとZrのモル数の和が全B'元素のモル数yに対し0%以上20%以下。B''はCu、Ni、Zn、Li、Mgの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせ。ただし、0.8≦a≦1、0<x、0<y≦0.5、0≦z≦0.2、0.98≦x+y+z≦1.02、δは電荷中性条件を満たすように決まる値。)
    で表されることを特徴とする磁器組成物。
  2. 式(I)において、
    BはCo、Fe、Cr、及びGaの中からFeを必ず含んで選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせで、Coのモル数がFeのモル数に対し0%以上10%以下、かつCrとGaモル数の和が全B元素のモル数xに対し0%以上20%以下、B''はZn、Li、Mgの中から選ばれる1種又は2種以上の元素の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の磁器組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の磁器組成物を有することを特徴とする酸素の分離装置。
  4. 請求項1又は2に記載の磁器組成物を有することを特徴とする化学反応装置。
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