JP4340071B2 - 電子写真式印刷装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は連続紙への印刷を行う電子写真式印刷装置に関するものであり、特に２台の独立に稼動することが可能であるエンジンを有する印刷装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の製品（Ｉｎｆｏｐｒｉｎｔ−４０００：ＩＢＭ社製など）では、印刷装置が搭載しているＰＤＬエミュレータがモノクロ印刷しか対応していない場合には、印刷装置自体に２色印刷を行う能力がありながらも、ＰＤＬの制約により２色印刷を行えないという問題があった。ＰＤＬとは印刷データを記述するコマンド群のことであり、ＰＤＬで書かれた印刷データを解釈し印刷用の画像に変換する処理を本説明においてＰＤＬエミュレータと表記している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、印刷装置搭載のＰＤＬエミュレータが２色印刷に対応していない場合であっても、モノクロデータから容易に２色印刷を行う印刷装置を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記加地を解決するため、本発明では、先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが続けて印刷する構成が可能であり、且つ別々の色で印刷可能な２台のエンジンと、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し且つ前記各エンジンを制御する印刷制御装置を備え、
前記印刷制御装置は、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換した奇数ページを第１エンジンで、偶数ページを第２エンジンでそれぞれ連続紙の同面同ページに重ねて印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【０００５】
また、先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが続けて印刷する構成が可能であり、且つ別々の色で印刷可能な２台のエンジンと、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し且つ前記各エンジンを制御する印刷制御装置を備え、
前記印刷制御装置は、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換した偶数ページを第１エンジンで、奇数ページを第２エンジンでそれぞれ連続紙の同面同ページに重ねて印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【０００６】
また、前記印刷制御装置が前記エンジン毎にオーバレイを複数個登録する手段と、選択的に第１エンジンおよび第２エンジンが各々異なるオーバレイを印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【０００７】
また、前記重ねて印刷する手段及び通常印刷手段を有し、前記印刷制御装置が前記各印刷手段を容易に選択切換え可能な構成であることを特徴とする。
【０００８】
また、先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、前記第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが前記第１のエンジンとは別の色で続けて印刷可能な２台のエンジンを制御する印刷制御装置において、
前記印刷制御装置は、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換し、奇数ページを前記第１エンジンに、偶数ページを前記第２エンジンに送信し、且つ、前記第１エンジン及び前記第２エンジンに対し受信ページを同面同ページに重ねて印刷するように印刷指示することを特徴とする。
【０００９】
また、先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、前記第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが前記第１のエンジンとは別の色で続けて印刷可能な２台のエンジンを制御する印刷制御装置において、
前記印刷制御装置は、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換し、偶数ページを前記第１エンジンに、奇数ページを前記第２エンジンに送信し、且つ、前記第１エンジン及び前記第２エンジンに対し受信ページを同面同ページに重ねて印刷するように印刷指示することを特徴とする。
【００１０】
また、前記エンジン毎にオーバレイを複数個登録する手段と、選択的に第１エンジンおよび第２エンジンが各々異なるオーバレイを印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【００１１】
さらに、前記重ねて印刷する手段及び通常印刷手段を有し、前記各印刷手段を容易に選択切換え可能であることを特徴とする。
【００１２】
ページの割り付けを制御することにより２色印刷非対応のＰＤＬエミュレータにおいての２色印刷を可能とする。また、有用性を増すために、エンジン毎にオーバレイを貼り付ける手段と２色印刷モード中に単色の印刷を行う手段を有している。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下実施例図面を用いて本発明の説明を行う。
【００１４】
はじめに、図１を用いて本発明の印刷装置の構成を説明する。印刷装置１０２は第１エンジン１０４と第２エンジン１０５とこの２つのエンジンを制御する印刷制御装置１０３から構成される。印刷制御装置１０３を図中の白抜き矢印にて示される印刷データの流れに沿って説明する。印刷装置１０２は、上位ホスト１０１からネットワークケーブルやセントロニクスケーブルなどの通信ケーブル１１５を介して送られた印刷データを印刷制御装置１０３内の受信部１０６で受信し、受信した印刷データは印刷データ保管エリア１０７に一旦保管され、印刷命令が下されるとＰＤＬエミュレータ部１０８が印刷データを解析し、ページバッファメモリ１０９にページ画像を展開する。展開されたページ画像はデータ送信部１１１に渡され、データ送信部が第１エンジン１０４あるいは第２エンジン１０５にページデータを送信する。
【００１５】
以上がデータの流れについてであり、この一連の印刷データの処理は制御部１１０がすべて制御している。
【００１６】
また、制御部１１０は第１エンジン１０４、第２エンジン１０５、ユーザインタフェース部１１２の制御も行い、この制御部１１０が装置全体の制御を担当している。ユーザインタフェース部１１２は印刷装置の状態通知や設定値変更を可能とするために表示部１１３と入力部１１４を備える。
【００１７】
本発明の実現のために、以上の構成をとる印刷装置に対して行う制御手段を、図２〜図５のフローチャートを用いて説明を行う。本実施例では、印刷色の異なる２台のエンジンを用いて連続紙の片面に２色印刷を行う”片面２色印刷モード”の実現方法と、他に２台のエンジンを用いて連続紙への両面印刷を行う”両面印刷モード”と２台のエンジンが各々独立駆動し別々の連続紙にそれぞれが片面印刷を行う”２台独立片面印刷モード”の実現方法を説明する。本発明の核をなすものは片面２色印刷モードであるが、２台のエンジンを有する印刷装置の取り得る基本的な印刷モードである上記の２つの印刷モードを組み合わせた例を示す。
【００１８】
図２は印刷処理全体の概略を表すフローチャートである。これは、印刷モードによりその後の処理を切り替える手段を表したものである。印刷モードを分岐条件とした条件２０１および条件２０２による多重分岐を行い、片面２色印刷処理２０３、両面印刷処理２０４、２台独立片面印刷処理２０５の各処理へと移る様子を表している。この印刷処理は１ページ分のページ画像が展開される度に呼び出されるものである。
【００１９】
図３は片面２色印刷処理（図２の処理２０３）の詳細を表すフローチャートである。先に説明した通り、この処理の開始時点では１ページ分のページ画像が展開されており、まず条件３０１により分岐され、当ページに対してオーバレイの指定がされている場合には処理３０２にて展開済みのページ画像にオーバレイの貼り付けを行う。
【００２０】
次に、条件３０３にて分岐を行うが、ここでいう単色印刷とは２台独立片面印刷にて使用されるべき印刷データを、片面２色印刷モードでの印刷中に２台連続で印刷している構成を崩すことなくそのまま片方のエンジンだけを用いて片面の単色印刷を行うことである。単色印刷の指定は、図１に示したユーザインタフェース部を介して行われる。片面２色印刷モードにおいて単色印刷の指定があった場合は、処理３０５へ進み第１エンジンでのみの印刷となる。フローチャートには明記していないが、第１エンジンにのみデータが送られた場合は第１エンジンだけが用紙送りを行うわけではなく、片面２色印刷モードにおいては２台のエンジンが同期を取って動作する必要があるため、印刷を行わない第２エンジンも第１エンジンに合わせて用紙送りを行う。このとき、単色印刷を行うエンジンは第２エンジンであってもよい。単色印刷の指定がない場合は通常の片面２色印刷動作となり、条件３０４にてページ数の奇数偶数判定により第１エンジンと第２エンジンへ振り分けられる。
【００２１】
本フローチャートでは、奇数ページを第１エンジンで、偶数ページを第２エンジンで印刷することとしてあるが、逆に奇数ページを第２エンジンで、偶数ページを第１エンジンで印刷してもよく、また、印刷時にどちらの順序で印刷を行うか選択可能にしてもよい。
【００２２】
図４は、両面印刷処理（図２の処理２０４）の詳細を表すフローチャートである。片面２色印刷処理と同様に、条件４０１と処理４０２にてオーバレイの貼り付けを行い、次に、条件４０３にてデータが片面印刷用データであるかどうかを判定し、片面印刷のデータである場合には処理４０５にてページ画像が第１エンジンに送信される。このとき、片面２色印刷処理と同様に、片方のエンジンにのみデータが送信され場合でも、２台のエンジンは同期して動作を行う必要があるため、印刷を行わないエンジンも紙送り動作は必要となる。条件４０３にて両面印刷データであった場合は、条件４０４の表裏判定により表面は処理４０５にて第１エンジンにページ画像を送信し、裏面は処理４０６にて第２エンジンにページ画像を送信する。
【００２３】
図５は、２台独立印刷処理（図２の処理２０５）の詳細を表すフローチャートである。これも片面２色印刷処理と同様に、条件５０１と処理５０２にてオーバレイの貼り付けを行う。次に、条件５０３にて送信先の振り分けをし、第１エンジンであれば処理５０４を、第２エンジンであれば処理５０５を行う。２台独立印刷処理においては、印刷データを指定されたエンジンにて片面の単色印刷を行うだけであり、印刷データの種別による分岐を必要としないが、両面印刷のデータを印刷することは可能であり、その際はページ画像が表裏すべて同じエンジンに送信される。
【００２４】
図６は、片面２色印刷処理における印刷データの振り分け方法およびオーバレイの貼り付け方法を表したものである。印刷データ６０１と奇数ページのオーバレイ６０２と偶数ページのオーバレイ６０３を用いた場合の印刷例を説明する。この例の印刷データ６０１は１０ページの片面データからなることを図示しており、Ｐ１〜Ｐ１０はページ番号である。図３のフローチャート通りに片面２色印刷処理を行うと、奇数ページのデータ６０４と偶数ページデータ６０５に振り分けられる。奇数偶数で分けられると同時に、各ページに応じたオーバレイが貼り付けられ、これを重ねて印刷すると片面２色印刷結果６０６のようになる。このとき、オーバレイは全ページに貼り付けられているが、オーバレイは任意のページにのみ貼り付ける手段、あるいは１種類だけでなく複数のオーバレイを任意の順序で貼り付ける手段を加えてもよい。また、必ずしも奇数偶数どちらにもデータを用意する必要はなく、たとえば偶数ページを空白にしてデータは奇数ページだけの単色にし、偶数ページにはオーバレイを貼り付けてデータとオーバレイを別の色で印刷することも可能である。
【００２５】
【発明の効果】
本発明によれば、モノクロデータから容易に２色印刷を行うことが可能であり、特に２台のエンジンで両面印刷を行う印刷装置に対して、本制御方法を付加し、用紙パスの変更やトナー色の交換などの若干の構成変更を行うだけで、２色印刷機能を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 印刷装置の構成である。
【図２】 印刷処理全体のフローチャートである。
【図３】 片面２色印刷処理のフローチャートである。
【図４】 両面印刷処理のフローチャートである。
【図５】 ２台独立片面印刷処理のフローチャートである。
【図６】 片面２色印刷の印刷例である。
【符号の説明】
１０１は上位ホスト、１０２は印刷装置、１０３は印刷制御装置、１０４は第１エンジン、１０５は第２エンジン、１０６は受信部、１０７は印刷データ保管エリア、１０８はＰＤＬエミュレータ部、１０９はページバッファメモリ、１１０は制御部、１１１はデータ送信部、１１２はユーザインタフェース部、１１３は表示部、１１４は入力部、１１５は通信ケーブル、２０１〜２０５は印刷処理内の条件および処理、３０１〜３０６は片面２色印刷処理内の条件および処理、４０１〜４０６は両面印刷処理内の条件および処理、５０１〜５０５は２台独立片面印刷処理内の条件および処理、６０１は印刷データ、６０２は奇数ページのオーバレイ、６０３は偶数ページのオーバレイ、６０４は第１エンジンの印刷結果、６０５は第２エンジンの印刷結果、６０６は片面２色印刷の印刷結果である。
【発明の属する技術分野】
本発明は連続紙への印刷を行う電子写真式印刷装置に関するものであり、特に２台の独立に稼動することが可能であるエンジンを有する印刷装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の製品（Ｉｎｆｏｐｒｉｎｔ−４０００：ＩＢＭ社製など）では、印刷装置が搭載しているＰＤＬエミュレータがモノクロ印刷しか対応していない場合には、印刷装置自体に２色印刷を行う能力がありながらも、ＰＤＬの制約により２色印刷を行えないという問題があった。ＰＤＬとは印刷データを記述するコマンド群のことであり、ＰＤＬで書かれた印刷データを解釈し印刷用の画像に変換する処理を本説明においてＰＤＬエミュレータと表記している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、印刷装置搭載のＰＤＬエミュレータが２色印刷に対応していない場合であっても、モノクロデータから容易に２色印刷を行う印刷装置を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記加地を解決するため、本発明では、先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが続けて印刷する構成が可能であり、且つ別々の色で印刷可能な２台のエンジンと、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し且つ前記各エンジンを制御する印刷制御装置を備え、
前記印刷制御装置は、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換した奇数ページを第１エンジンで、偶数ページを第２エンジンでそれぞれ連続紙の同面同ページに重ねて印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【０００５】
また、先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが続けて印刷する構成が可能であり、且つ別々の色で印刷可能な２台のエンジンと、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し且つ前記各エンジンを制御する印刷制御装置を備え、
前記印刷制御装置は、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換した偶数ページを第１エンジンで、奇数ページを第２エンジンでそれぞれ連続紙の同面同ページに重ねて印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【０００６】
また、前記印刷制御装置が前記エンジン毎にオーバレイを複数個登録する手段と、選択的に第１エンジンおよび第２エンジンが各々異なるオーバレイを印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【０００７】
また、前記重ねて印刷する手段及び通常印刷手段を有し、前記印刷制御装置が前記各印刷手段を容易に選択切換え可能な構成であることを特徴とする。
【０００８】
また、先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、前記第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが前記第１のエンジンとは別の色で続けて印刷可能な２台のエンジンを制御する印刷制御装置において、
前記印刷制御装置は、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換し、奇数ページを前記第１エンジンに、偶数ページを前記第２エンジンに送信し、且つ、前記第１エンジン及び前記第２エンジンに対し受信ページを同面同ページに重ねて印刷するように印刷指示することを特徴とする。
【０００９】
また、先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、前記第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが前記第１のエンジンとは別の色で続けて印刷可能な２台のエンジンを制御する印刷制御装置において、
前記印刷制御装置は、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換し、偶数ページを前記第１エンジンに、奇数ページを前記第２エンジンに送信し、且つ、前記第１エンジン及び前記第２エンジンに対し受信ページを同面同ページに重ねて印刷するように印刷指示することを特徴とする。
【００１０】
また、前記エンジン毎にオーバレイを複数個登録する手段と、選択的に第１エンジンおよび第２エンジンが各々異なるオーバレイを印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【００１１】
さらに、前記重ねて印刷する手段及び通常印刷手段を有し、前記各印刷手段を容易に選択切換え可能であることを特徴とする。
【００１２】
ページの割り付けを制御することにより２色印刷非対応のＰＤＬエミュレータにおいての２色印刷を可能とする。また、有用性を増すために、エンジン毎にオーバレイを貼り付ける手段と２色印刷モード中に単色の印刷を行う手段を有している。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下実施例図面を用いて本発明の説明を行う。
【００１４】
はじめに、図１を用いて本発明の印刷装置の構成を説明する。印刷装置１０２は第１エンジン１０４と第２エンジン１０５とこの２つのエンジンを制御する印刷制御装置１０３から構成される。印刷制御装置１０３を図中の白抜き矢印にて示される印刷データの流れに沿って説明する。印刷装置１０２は、上位ホスト１０１からネットワークケーブルやセントロニクスケーブルなどの通信ケーブル１１５を介して送られた印刷データを印刷制御装置１０３内の受信部１０６で受信し、受信した印刷データは印刷データ保管エリア１０７に一旦保管され、印刷命令が下されるとＰＤＬエミュレータ部１０８が印刷データを解析し、ページバッファメモリ１０９にページ画像を展開する。展開されたページ画像はデータ送信部１１１に渡され、データ送信部が第１エンジン１０４あるいは第２エンジン１０５にページデータを送信する。
【００１５】
以上がデータの流れについてであり、この一連の印刷データの処理は制御部１１０がすべて制御している。
【００１６】
また、制御部１１０は第１エンジン１０４、第２エンジン１０５、ユーザインタフェース部１１２の制御も行い、この制御部１１０が装置全体の制御を担当している。ユーザインタフェース部１１２は印刷装置の状態通知や設定値変更を可能とするために表示部１１３と入力部１１４を備える。
【００１７】
本発明の実現のために、以上の構成をとる印刷装置に対して行う制御手段を、図２〜図５のフローチャートを用いて説明を行う。本実施例では、印刷色の異なる２台のエンジンを用いて連続紙の片面に２色印刷を行う”片面２色印刷モード”の実現方法と、他に２台のエンジンを用いて連続紙への両面印刷を行う”両面印刷モード”と２台のエンジンが各々独立駆動し別々の連続紙にそれぞれが片面印刷を行う”２台独立片面印刷モード”の実現方法を説明する。本発明の核をなすものは片面２色印刷モードであるが、２台のエンジンを有する印刷装置の取り得る基本的な印刷モードである上記の２つの印刷モードを組み合わせた例を示す。
【００１８】
図２は印刷処理全体の概略を表すフローチャートである。これは、印刷モードによりその後の処理を切り替える手段を表したものである。印刷モードを分岐条件とした条件２０１および条件２０２による多重分岐を行い、片面２色印刷処理２０３、両面印刷処理２０４、２台独立片面印刷処理２０５の各処理へと移る様子を表している。この印刷処理は１ページ分のページ画像が展開される度に呼び出されるものである。
【００１９】
図３は片面２色印刷処理（図２の処理２０３）の詳細を表すフローチャートである。先に説明した通り、この処理の開始時点では１ページ分のページ画像が展開されており、まず条件３０１により分岐され、当ページに対してオーバレイの指定がされている場合には処理３０２にて展開済みのページ画像にオーバレイの貼り付けを行う。
【００２０】
次に、条件３０３にて分岐を行うが、ここでいう単色印刷とは２台独立片面印刷にて使用されるべき印刷データを、片面２色印刷モードでの印刷中に２台連続で印刷している構成を崩すことなくそのまま片方のエンジンだけを用いて片面の単色印刷を行うことである。単色印刷の指定は、図１に示したユーザインタフェース部を介して行われる。片面２色印刷モードにおいて単色印刷の指定があった場合は、処理３０５へ進み第１エンジンでのみの印刷となる。フローチャートには明記していないが、第１エンジンにのみデータが送られた場合は第１エンジンだけが用紙送りを行うわけではなく、片面２色印刷モードにおいては２台のエンジンが同期を取って動作する必要があるため、印刷を行わない第２エンジンも第１エンジンに合わせて用紙送りを行う。このとき、単色印刷を行うエンジンは第２エンジンであってもよい。単色印刷の指定がない場合は通常の片面２色印刷動作となり、条件３０４にてページ数の奇数偶数判定により第１エンジンと第２エンジンへ振り分けられる。
【００２１】
本フローチャートでは、奇数ページを第１エンジンで、偶数ページを第２エンジンで印刷することとしてあるが、逆に奇数ページを第２エンジンで、偶数ページを第１エンジンで印刷してもよく、また、印刷時にどちらの順序で印刷を行うか選択可能にしてもよい。
【００２２】
図４は、両面印刷処理（図２の処理２０４）の詳細を表すフローチャートである。片面２色印刷処理と同様に、条件４０１と処理４０２にてオーバレイの貼り付けを行い、次に、条件４０３にてデータが片面印刷用データであるかどうかを判定し、片面印刷のデータである場合には処理４０５にてページ画像が第１エンジンに送信される。このとき、片面２色印刷処理と同様に、片方のエンジンにのみデータが送信され場合でも、２台のエンジンは同期して動作を行う必要があるため、印刷を行わないエンジンも紙送り動作は必要となる。条件４０３にて両面印刷データであった場合は、条件４０４の表裏判定により表面は処理４０５にて第１エンジンにページ画像を送信し、裏面は処理４０６にて第２エンジンにページ画像を送信する。
【００２３】
図５は、２台独立印刷処理（図２の処理２０５）の詳細を表すフローチャートである。これも片面２色印刷処理と同様に、条件５０１と処理５０２にてオーバレイの貼り付けを行う。次に、条件５０３にて送信先の振り分けをし、第１エンジンであれば処理５０４を、第２エンジンであれば処理５０５を行う。２台独立印刷処理においては、印刷データを指定されたエンジンにて片面の単色印刷を行うだけであり、印刷データの種別による分岐を必要としないが、両面印刷のデータを印刷することは可能であり、その際はページ画像が表裏すべて同じエンジンに送信される。
【００２４】
図６は、片面２色印刷処理における印刷データの振り分け方法およびオーバレイの貼り付け方法を表したものである。印刷データ６０１と奇数ページのオーバレイ６０２と偶数ページのオーバレイ６０３を用いた場合の印刷例を説明する。この例の印刷データ６０１は１０ページの片面データからなることを図示しており、Ｐ１〜Ｐ１０はページ番号である。図３のフローチャート通りに片面２色印刷処理を行うと、奇数ページのデータ６０４と偶数ページデータ６０５に振り分けられる。奇数偶数で分けられると同時に、各ページに応じたオーバレイが貼り付けられ、これを重ねて印刷すると片面２色印刷結果６０６のようになる。このとき、オーバレイは全ページに貼り付けられているが、オーバレイは任意のページにのみ貼り付ける手段、あるいは１種類だけでなく複数のオーバレイを任意の順序で貼り付ける手段を加えてもよい。また、必ずしも奇数偶数どちらにもデータを用意する必要はなく、たとえば偶数ページを空白にしてデータは奇数ページだけの単色にし、偶数ページにはオーバレイを貼り付けてデータとオーバレイを別の色で印刷することも可能である。
【００２５】
【発明の効果】
本発明によれば、モノクロデータから容易に２色印刷を行うことが可能であり、特に２台のエンジンで両面印刷を行う印刷装置に対して、本制御方法を付加し、用紙パスの変更やトナー色の交換などの若干の構成変更を行うだけで、２色印刷機能を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 印刷装置の構成である。
【図２】 印刷処理全体のフローチャートである。
【図３】 片面２色印刷処理のフローチャートである。
【図４】 両面印刷処理のフローチャートである。
【図５】 ２台独立片面印刷処理のフローチャートである。
【図６】 片面２色印刷の印刷例である。
【符号の説明】
１０１は上位ホスト、１０２は印刷装置、１０３は印刷制御装置、１０４は第１エンジン、１０５は第２エンジン、１０６は受信部、１０７は印刷データ保管エリア、１０８はＰＤＬエミュレータ部、１０９はページバッファメモリ、１１０は制御部、１１１はデータ送信部、１１２はユーザインタフェース部、１１３は表示部、１１４は入力部、１１５は通信ケーブル、２０１〜２０５は印刷処理内の条件および処理、３０１〜３０６は片面２色印刷処理内の条件および処理、４０１〜４０６は両面印刷処理内の条件および処理、５０１〜５０５は２台独立片面印刷処理内の条件および処理、６０１は印刷データ、６０２は奇数ページのオーバレイ、６０３は偶数ページのオーバレイ、６０４は第１エンジンの印刷結果、６０５は第２エンジンの印刷結果、６０６は片面２色印刷の印刷結果である。
Claims (8)
- 先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが続けて印刷する構成が可能であり、且つ別々の色で印刷可能な２台のエンジンと、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し且つ前記各エンジンを制御する印刷制御装置を備え、
前記印刷制御装置は、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換した奇数ページを第１エンジンで、偶数ページを第２エンジンでそれぞれ連続紙の同面同ページに重ねて印刷する手段を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが続けて印刷する構成が可能であり、且つ別々の色で印刷可能な２台のエンジンと、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し且つ前記各エンジンを制御する印刷制御装置を備え、
前記印刷制御装置は、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換した偶数ページを第１エンジンで、奇数ページを第２エンジンでそれぞれ連続紙の同面同ページに重ねて印刷する手段を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 前記印刷制御装置が前記エンジン毎にオーバレイを複数個登録する手段と、選択的に第１エンジンおよび第２エンジンが各々異なるオーバレイを印刷する手段を備えたことを特徴とする請求項１又は２記載の印刷装置。
- 前記重ねて印刷する手段及び通常印刷手段を有し、前記印刷制御装置が前記各印刷手段を容易に選択切換え可能な構成であることを特徴とする請求項３記載の印刷装置。
- 先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、前記第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが前記第１のエンジンとは別の色で続けて印刷可能な２台のエンジンを制御する印刷制御装置において、
前記印刷制御装置は、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換し、奇数ページを前記第１エンジンに、偶数ページを前記第２エンジンに送信し、且つ、前記第１エンジン及び前記第２エンジンに対し受信ページを同面同ページに重ねて印刷するように印刷指示することを特徴とする印刷制御装置。 - 先に第１のエンジンが連続紙への印刷を行い、前記第１のエンジンから排出された該連続紙の同面に第２のエンジンが前記第１のエンジンとは別の色で続けて印刷可能な２台のエンジンを制御する印刷制御装置において、
前記印刷制御装置は、モノクロ印刷用のＰＤＬエミュレータを有し、且つ、上位装置から片面２色印刷用として、奇数ページが１色目、偶数ページが２色目となるＰＤＬ印刷データを受信し、前記ＰＤＬエミュレータで変換し、偶数ページを前記第１エンジンに、奇数ページを前記第２エンジンに送信し、且つ、前記第１エンジン及び前記第２エンジンに対し受信ページを同面同ページに重ねて印刷するように印刷指示することを特徴とする印刷制御装置。 - 前記エンジン毎にオーバレイを複数個登録する手段と、選択的に第１エンジンおよび第２エンジンが各々異なるオーバレイを印刷する手段を備えたことを特徴とする請求項５又は６記載の印刷制御装置。
- 前記重ねて印刷する手段及び通常印刷手段を有し、前記各印刷手段を容易に選択切換え可能であることを特徴とする請求項７記載の印刷制御装置。
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