JP4339002B2 - 無線lan設計装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線LANを設置する際に、最適なアクセスポイントとクライアントの配置を容易に設計することができる無線LAN設計装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信技術の発達に伴って、建物内に無線LANを設置しようとする要求が著しく増加している。
【0003】
建物内部に無線LANを設置しようとする場合、建物の壁、天井、床、柱、仕切等の構造物の要素、及び、キャビネット、机等の器物は、電波を反射し、回折し、散乱させ、あるいは電波を透過させるなど、電波の伝播に複雑な影響を与える。
【0004】
このような電波の反射、回折、散乱、透過に起因する電波の減衰については、従来から種々の計算方法が提案されており、例えばS. Ramo, J.R.Whinner 及びT. Van Duzerらの「Fields and Waves in Communications Electronics」(John Wiley & Sons社,1967年出版)にその計算方法が詳細に説明されている。
【0005】
特開平7−288495号公報には、上記S.Ramoの手法を利用し、構造物の要素を電波の反射と透過の表面と見なしてそれらの係数に基づいて基準受信機の位置に対するRF伝播経路を把握する方法が開示されている。この技術は複数の室内通信システム設計について比較評価する目的で平均場強度値を目安として提供するものである。
【0006】
また、無線通信システムの基地局の配置設計には、複雑な電波の伝播経路をコンピューターによってシミュレーションする方法が提案されている。その解析手段としてはレイトレーシング法と呼ばれる幾何学光学的手法が提案されている。
【0007】
特開2001−94502号公報には、上記レイトレーシング法の改良として、電波の伝播特性を解析し、エラーレート分布と実効電送速度分布とを求め、電界強度と遅延特性とエラーレートと実効電送速度の閾値を定めて、無線基地局に対する通信可能エリアと無線基地局数を求める技術が提案されている。
【0008】
また、特開2001−99880号公報には、建築のCADデータから建物の構造物要素の配置、寸法、個数を抽出し、電磁界シミュレーションを行う方法が開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−288495号公報(図1乃至図5)
【特許文献2】
特開2001−94502号公報(図2)
【特許文献3】
特開2001−99880号公報(図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術は、いずれも無線基地局からの電波の伝播特性に注目するものであった。
【0011】
すなわち、特開平7−288495号公報に記載された技術は無線基地局からの電波の伝播経路を迅速に予測するための技法であり、特開2001−94502号公報に記載された技術は無線基地局からの電波による電界強度と遅延特性等を求め、無線基地局に対する通信可能エリアと無線基地局の数を求めるための手法であり、また、特開2001−99880号公報に記載された技術は同じく無線基地局からの電波の電磁界シミュレーションを行うものであった。
【0012】
ところが、実際に無線LANを設計するときは、無線基地局(本願では「アクセスポイント」という)からの電波の伝播特性(電界強度、遅延特性等)のみに注目すればよいものではなく、クライアント(無線基地局に対して送受信する機器)におけるレスポンスと、電波の干渉に注意する必要がある。
【0013】
まず、無線LANにおけるクライアントのレスポンスの問題については、以下のように従来の技術は配慮をしていない。
【0014】
無線LANにおいては複数のクライアントが同一の電波帯域を共有する。利用頻度にもよるが、一つのアクセスポイントを利用するクライアントが増えれば増えるほど1クライアントが利用できる電波帯域が少なくなり、スループットが低下する。すなわち、クライアントがアクセスした場合に、そのクライアントが受けるレスポンスタイムが長くなるのである。
【0015】
このように、無線LANの設計においては、アクセスポイントからの電波の伝播特性のみならず、アクセスポイントとクライアントの配置が密接に関係し、アクセスポイントとクライアントの双方が互いの関係において適当に配置されなければ無線LANとして良い性能を発揮することができないのである。
【0016】
次に、従来の技術は、無線LANにおけるチャンネルの干渉について配慮をしていない。
【0017】
電波の強度にのみ注目するのであれば、無線基地局の数を増やして対象エリアにくまなく配置するようにすれば、対象エリア内の各地点における電波強度が向上し、電波強度不足に伴うエラーレートが減少するように思える。しかし、無線LANにおいては、IEEE802.11b規格によると、2.4GHzの周波数帯を利用し、その範囲を14チャネルに分割して利用している。このため、前記14チャネルの周波数帯は互いに重なり合う部分があり、周波数帯が重なるアクセスポイントを近接させて使用するとその重なり合う領域のクライアントでは電波が互いに干渉し、データのエラーを生じさせる。
【0018】
このように、無線LANにおいては電波の干渉の問題についても、アクセスポイントとクライアントの配置が密接に関連し、クライアントとの関係でアクセスポイントを適当に配置しなければ無線LANとして良い性能を発揮することができないのである。
【0019】
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、クライアントにおけるレスポンスと電波の干渉の問題を考慮しつつ、最適なアクセスポイントとクライアントの配置を容易に決定することができる無線LAN設計装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明による無線LAN設計装置は、
無線LANを設置しようとする場所の建物配置図をコンピューター画面上で入力させる手段と、
前記建物配置図の電波伝播障害物となり得る物に対して電波透過率あるいは電波反射率を入力させる手段と、
前記建物配置図上で複数のアクセスポイントとクライアントを配置させる手段と、
前記建物配置図上で必要に応じてエリアを分割させ、最小電波強度と最小通信可能速度を含む通信性能条件を入力させる手段と、
前記配置したアクセスポイントとクライアントの配置から、各アクセスポイントからの電波の強度を建物配置図上の複数の点で計算し、電波強度が前記最小電波強度に達しない領域と電波が干渉する領域を表示する手段と、
各クライアントのレスポンスタイムを計算し最小通信可能速度に達しないクライアントを強調表示する手段と、
前記クライアントの全部が前記最小電波強度以上の強度の電波を受信し、かつ、アクセスポイントからの電波が干渉しないように、前記建物配置図上で各アクセスポイントの位置、電波出力、周波数帯域の少なくとも一つを調整入力させる手段と、
を有することを特徴とするものである。
【0021】
本発明によれば、無線LANを設置しようとする場所の建物配置図をコンピューター画面上で入力させ、建物の構造物の要素や器材に電波透過率あるいは電波反射率を入力させ、コンピューター画面上でアクセスポイントとクライアントを配置させることにより、無線LANを設置しようとする場所のアクセスポイントからの受信電波強度を計算することができる。計算された受信電波強度により、電波強度が最小電波強度に達しない領域と電波が干渉する領域を表示することができる。
【0022】
また、本発明による無線LAN設計装置は、
無線LANを設置しようとする場所およびその周囲の場所の建物配置図をコンピューター画面上で入力させる手段と、
前記建物配置図の電波伝播障害物となり得る物に対して電波透過率あるいは電波反射率を入力させる手段と、
前記建物配置図上でアクセスポイントとクライアントを配置させる手段と、
前記建物配置図上で必要に応じてエリアを分割させ、最小電波強度と最小レスポンスタイムを含む通信性能条件を入力させる手段と、
前記建物配置図上で必要に応じてエリアを分割させ、各エリアのセキュリティーレベルを入力させる手段と、
前記配置したアクセスポイントとクライアントの配置から、各アクセスポイントからの電波の強度を建物配置図上の複数の点で計算し、各アクセスポイントからの最小電波強度の電波が届く範囲を表示させ、電波強度が最小電波強度に達しない領域と電波が干渉する領域を表示するとともに、電波強度が前記セキュリティーレベルに対応して定められる電波強度より強い電波強度を有する領域を、必要セキュリティーレベルに達しない領域として表示する手段と、
各クライアントのレスポンスタイムを計算し最小レスポンスタイムに達しないクライアントを強調表示する手段と、
前記クライアントの全部が前記最小電波強度以上の強度の電波を受信し、アクセスポイントからの電波が干渉せず、かつ、電波強度が前記セキュリティーレベルに対応して定められる電波強度より弱くなるように、前記建物配置図上で各アクセスポイントの位置、電波出力、周波数帯域の少なくとも一つを調整入力させる手段と、
を有することを特徴とするものである。
【0023】
本発明によれば、アクセスポイントからの受信電波強度を計算することができ、これに基づいてセキュリティーレベルが必要セキュリティーレベルに達しない領域と表示することができる。
【0024】
本発明は、前記建物配置図上で各アクセスポイントにそれぞれの電波出力強度を入力させる手段と、前記建物配置図上でアクセスポイントあるいはクライアントを移動させる手段と、を有することができる。
【0025】
また、本発明は前記建物配置図上で電波の干渉を生じ得る機材あるいは電波の干渉を生じ得る外部からの電波を入力させる手段を有することができる。
【0026】
さらに本発明は、前記建物配置図にラックの位置を入力させ、前記アクセスポイントとラックの位置からケーブル長さを計算し、単価テーブルを参照して、配置コストを算出するコスト見積手段を有することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による「無線LAN設計装置」の実施形態について以下に説明する。
【0028】
図1は本発明の一実施形態による無線LAN設計装置の構成を示している。
【0029】
図1に示すように、本実施形態による無線LAN設計装置1は、建物配置図入力手段2と、電波透過率反射率入力手段3と、アクセスポイントクライアント配置手段4と、通信性能条件入力手段5と、電波強度計算表示手段6と、レスポンスタイム計算表示手段7と、電波出力強度入力手段8と、アクセスポイントクライアント移動手段9と、セキュリティーレベル入力手段10と、コスト見積手段11と、単価テーブル12とを有している。
【0030】
無線LAN設計装置1は、汎用的なコンピューターを用いて構成することができる。上記無線LAN設計装置1の各構成手段1〜12は好ましくはプログラムによって制御されたコンピューターの演算処理装置と表示装置と入力装置と記憶装置が互いに協働することによって実現される。
【0031】
図2は本実施形態による処理の流れを示している。図3〜図12は図2における処理の各段階を説明する図面である。
【0032】
図2〜12の図面と以下の説明から無線LAN設計装置1の各構成手段2〜12の機能とそれぞれの段階における処理が明らかになる。以下図2に沿って説明するが図3〜図12を随時参照する。
【0033】
本実施形態の無線LAN設計装置1を用いて無線LANを設計するには、まず無線LAN設計装置1のプログラムを起動し、建物配置図のCAD情報を入力する画面を表示し、建物配置図のCAD情報を入力する(ステップ100)。建物配置図のCAD情報を入力するには建物配置図入力手段2を使用する。
【0034】
図3はコンピューター画面上で建物配置図を入力したコンピューター画面の例を示している。
【0035】
図3に示すように、建物配置図のCAD情報は無線LANを配置しようとする場所の壁、天井、床、柱、パーティション等の構造物の要素、および、机やキャビネットや本棚等の器材を実際の寸法と実際の配置通りに入力するのが好ましい。むろん縮尺して入力することができるが、統一した縮尺によって入力しなければならない。
【0036】
これら、建物配置図の入力手段は当業者ならば実施可能な一般的なCAD技術を使用して実現することができる。なお、図3は二次元的な建物配置図を示しているが、キャビネットや本棚や机等の高さも入力できるようにするのが好ましい。図示しない階下や階上のフロアの配置図も入力し、それらとの関連で電波の干渉やセキュリティーを検討できるようにするのがよい。
【0037】
次に、上記壁、天井、床、柱、パーティション等の構造物の要素、および、机やキャビネットや本棚等の器材にそれらの電波透過率・反射率を入力する(図2:ステップ110)。構造物の要素および器材の電波透過率・反射率の入力には電波透過率反射率入力手段3が使用される。
【0038】
図3は電波透過率反射率入力手段3による構造物要素等の電波透過率や電波反射率の入力例をも示している。
【0039】
図3に示すように、本実施形態の電波透過率反射率入力手段3によれば、コンピューター画面上で壁やパーティションやキャビネットにカーソルを近づけることによって、その構造物の要素や器材のプロパティーの入力ボックスがポップアップし、構造物の要素や器材のプロパティーをユーザーに入力させるようにする。むろん、画面の横に構造物の要素や器材の一覧表を表示し、その一覧表にそれらのプロパティー(電波透過率や電波反射率)を入力させるようにしても良い。
【0040】
なお、電波透過率は、障害物を通過した電波のエネルギーをその障害物に入射した電波のエネルギーで割った値である。
【0041】
一方、電波反射率は、反射された電波のエネルギーをその障害物に入射した電波のエネルギーで割った値である。
【0042】
以上の建物配置図と構造物の要素等の電波透過率や電波反射率等の入力により、後述する電波伝播のシミュレーションが可能になる。
【0043】
次に、電波の干渉を生じ得る機材や外部からの干渉電波の状況を入力する(図2:ステップ120)。電波の干渉条件と後述する電波の通信性能条件の入力は通信性能条件入力手段5を用いて行われる。
【0044】
図4は外部からの干渉電波と電波干渉を生じる可能性がある機材(電波干渉機材)をコンピューター画面上に入力した例を示している。
【0045】
ここで入力する電波干渉は、無線LANのアクセスポイント同士の電波干渉以外の電波干渉である。
【0046】
外部からの干渉電波や電波干渉機材は実際に現場を検証、測定する必要がある。電波干渉機材には、たとえばBluetoothや電子レンジや医療用機器等がある。干渉の要因となる電波は、その周波数帯域を可能な限り実際に測定する。
【0047】
これらの電波干渉の要因は、クライアントの配置の際の参考となる。例えば、これらの情報により電波干渉が生じるおそれがある場所では、無線LANのアクセスポイントが使用する電波の周波数帯域を干渉電波の電波周波数帯域とずらしたり、あるいは、干渉電波がクライアントに届かないように、クライアントを配置変えしたり、電波干渉機材を移動させることができる。
【0048】
本実施形態の無線LAN設計装置1は、上述した電波干渉に関する情報を入力することにより、アクセスポイントやクライアントを配置した結果、電波干渉を生じる可能性がある場合には、アラートを発するようにするのが好ましい。
【0049】
次に、上記コンピューター画面上で入力された建物配置図のエリアの条件を入力する(図2:ステップ130)。エリア条件の入力は通信性能条件入力手段5とセキュリティーレベル入力手段10を用いて入力する。
【0050】
エリアの条件は、エリアの通信性能条件とセキュリティーレベルに大別される。さらにエリア通信性能条件はレスポンスタイムとエラーレートに分けられる。
【0051】
図5はコンピューター画面上で建物配置図を適当なエリアに分割し、各エリアの通信性能条件とセキュリティーレベルを入力しているところを示している。エリアのセキュリティーレベルの入力はセキュリティーレベル入力手段10を用いて行われる。
【0052】
図5の例では、無線LANを設置しようとする場所は、2面が建物外部に面し、1面が同一社内の他の区画に接し、他の1面は社外のエリアに接している。
【0053】
当然、無線LANの設置場所は通信性能がよいことが条件となる。他方、社外のエリアは通信性能よりもセキュリティーレベルが設計条件となる。これらに対して同一社内の区画は通信性能が高く要求されず、且つ、セキュリティーレベルも高く要求されない。
【0054】
このような条件の下、図5の例では、無線LAN設置エリアと社内の他区画と社外エリアの3つのエリアに区画し、それぞれのエリアにエリア通信性能条件とエリアセキュリティーレベルを入力している。通信性能条件入力手段5は、エリアを線によって囲んでエリアを区画する機能と、当該区画されたエリアに通信性能条件を入力することができるようになっている。セキュリティーレベル入力手段10は区画されたエリアにセキュリティーレベルを入力することができるようになっている。
【0055】
エリア通信性能条件は、前述したようにレスポンスタイムとエラーレートとがある。
【0056】
レスポンスタイムとは、クライアントが無線LANを使用して例えばWEBページを閲覧するときの応答時間である。
【0057】
このレスポンスタイムは、一つのアクセスポイントを利用するクライアントの数とアプリケーションによって影響される。
【0058】
すなわち、前述したように、無線LANにおいては複数のクライアントが同一の電波帯域を共有するので、一つのアクセスポイントを利用するクライアントの数が増えれば増えるほど1クライアントが利用できる電波帯域が少なくなり、その結果、スループットが低下する。すなわち、多数のクライアントがアクセスした場合に、各クライアントのレスポンスタイムが長くなるのである。
【0059】
また、利用するアプリケーションにより、たとえばアプリケーションの種類によって一回に送受信するデータ量が多くなればなるほどそのレスポンスタイムは長くなる。
【0060】
ここで、レスポンスタイムの条件と1つのアクセスポイントを利用するクライアント個数の関係を具体的に説明する。
【0061】
例えば、クライアントが利用できる最大帯域を6Mbps、一回の送受信データ量を200KBである場合に、レスポンスタイムを5秒以内と設定することにより、一つのアクセスポイントを利用することができるクライアントの個数Nは以下のように計算される。
N=6[Mbps]/(200[KB]×8[b/KB]/5[s])
=19.2[個]
【0062】
このようにレスポンスタイムは一つのアクセスポイントを利用するクライアントの個数に影響される。逆に言うと、一つのアクセスポイントを利用するクライアントを多数配置すると、レスポンスタイムがエリア通信性能条件を満たない場合が生じるということである。
【0063】
したがって、エリアの通信性能条件を入力し、アクセスポイントとクライアントを仮置きすると、ひとつのアクセスポイントを利用するクライアントの数が決まり、上記エリアの通信性能条件に満たないことが生じ得る。本発明の無線LAN設計装置1は、アクセスポイントとクライアントの配置が決まり、アクセスポイントを利用するクライアントが決まると、上記計算を行ってエリア通信条件に満たないエリアあるいはクライアントあるいはアクセスポイントを強調表示することができる。
【0064】
エラーレートは、所要受信レベルによって規定される。
【0065】
所要受信レベルは(1ビットあたりのエネルギーに対するノイズ電力密度の比)によって計算される。この所要受信レベルに対するエラーレートの算出方法は過去にいろいろな方法が提案されているので、当業者であればこれらのいずれかの方法を用いてエラーレートを算出することができる。なお、エラーレートを計算する場合、電波の干渉は無視することができないが、本発明では電波の干渉は周波数帯を相違させるなどの手段によって回避させることとして、エラーレートを主に電波強度によって評価する。
【0066】
セキュリティーレベルは、データが傍受されないようにすることを目的として設定される。
【0067】
セキュリティーレベルは電波が対象とするエリアの外部に漏れないことを第一義に考慮する。つまり、無線LANの設置対象エリア内では十分な電波強度を有し、一方、対象エリアの外部では電波がほとんど届かないことを目指してアクセスポイントを配置するのである。
【0068】
このため、後述する電波の伝播シミュレーションを行い、セキュリティーレベルを確保すべきエリアに強い電波強度の電波が漏れる場合には、入力したエリアセキュリティーレベルと照らし合わせて強調表示する。
【0069】
ただし、クライアントの配置や建物配置図の条件から、どうしても電波が無線LANの設置エリアの外部に漏れることがある。そのような場合には、暗号化の手段によってセキュリティーレベルを確保することができる。
【0070】
このように本実施形態では、後にアクセスポイントを仮置きした場合に要求する通信性能に達しないエリアや要求するセキュリティーレベルに達しないエリアを直ちに視覚的に表示できるようにするために、無線LAN設置エリアとその隣接エリアを含めて建物配置図をエリア分割し、それぞれのエリアに通信性能条件(レスポンスタイムとエラーレートの条件)とセキュリティーレベルの条件を入力するのである。
【0071】
次に、上記コンピューター画面上で入力された建物配置図上にアクセスポイントとクライアントを試みに配置する(図2:ステップ140)。このアクセスポイントとクライアントの配置はアクセスポイントクライアント配置手段4を用いるようにする。配置はアクセスポイントとクライアントのドラッグアンドドロップによって配置することができる。
【0072】
図6は建物配置図上にアクセスポイントとクライアントを仮置きしたところを示している。
【0073】
次に、上記仮置きしたアクセスポイントクライアントに基づいて電波の伝播をシミュレーションする(図2:ステップ150)。この電波の伝播シミュレーションは電波強度計算表示手段6を用いて行われる。
【0074】
電波の伝播シミュレーション方法は前述のS. Ramoの文献に記載された方法を使用することができる。
【0075】
一般に、電波の強度は、電波の伝播経路の距離に反比例する。また、電波は障害物によって反射、回折、散乱、透過を生じて減衰する。
【0076】
ところで、送信機が電波を所定の出力で送信し、その送信機から所定の距離離れた場所の受信電波強度は理論的には全ての伝播経路が考えられる。それら全伝播経路の距離、反射、透過、散乱等による損失を計算し、それらの伝播損失の総和によって受信場所の伝播強度が計算されるのが理想である。しかし、全ての伝播経路について計算することは徒にコンピューターの計算負荷を増大させ、一方で計算精度の向上にそれほど寄与しない。このため、本実施形態では直線的な伝播経路と、たとえば一回の反射を介して届く電波の伝播経路とに限って計算するようにする。なお、上記記述は電波の伝播経路について反射が一回までのものに限ることを意図したものではない。むろん、適当な複数回の反射を介して届く電波の伝播経路について計算することができる。
【0077】
電波の反射は鏡面反射と考えられるので、電波強度計算表示手段6は、所定の場所の電波受信強度を計算する場合に、アクセスポイントと受信場所を結ぶ直線的な伝播経路と、建物配置図のCAD情報に基づいて1回の反射を介して届く電波の伝播経路を計算することができる。
【0078】
電波の伝播経路が定まれば電波の伝播距離を算出することができ、算出された距離による伝播損失を計算することができる。
【0079】
また、電波が障害物を通過する場合は透過率による伝播損失を計算でき、電波が障害物によって反射されるときはその反射率による伝播損失を計算することができる。
【0080】
このような電波の伝播シミュレーションを建物配置図の各点について行うことにより、無線LAN設置場所を含めた建物配置図上の各点の受信電波強度が算出される。
【0081】
また、上記電波の伝播シミュレーションによってアクセスポイントから届く電波の強度が算出されるので、各アクセスポイントを利用するクライアントの個数も明らかになる。そこで、各クライアントについてレスポンスタイムを計算することができる(図2:ステップ160)。
【0082】
各クライアントのレスポンスタイムはレスポンスタイム計算表示手段7によって計算される。レスポンスタイムの計算は前述したとおりなので、ここで重複した説明を省略する。
【0083】
図7は上記電波の伝播シミュレーションを行った結果を説明的に示している(図2:ステップ170)。
【0084】
なお、図7では表現できないが、アクセスポイントを中心として電波強度は段階的に減少し、それらの段階的な電波強度は、たとえば色によって表示することができる。また、図7においては、電波の強度がアクセスポイントを中心として円周状に広がっているが、実際には反射等によっていびつな電波強度の広がりを有することが多い。
【0085】
上述したような電波強度の分布の表示は電波強度計算表示手段6によって表示される。
【0086】
図7に示すように、電波の伝播シミュレーションを行った結果、あるクライアントには十分な電波が届いてない場合があり、反対にあるクライアントについては複数のアクセスポイントからの電波が重なり合って届くことが明らかに分かる。これらの電波の届き方の不均衡は後述する調整作業によって調整をする必要がある。
【0087】
また、図7に示した電波の伝播シミュレーションの結果から、一部のアクセスポイントからの電波が社外エリアにまで届いていることが分かる。このように電波が届く社外エリアは、先に入力した当該エリアのセキュリティーレベルの条件を満たしていない場合が多いので、これについても調整作業によって改善する必要がある。
【0088】
そこで次に、上記電波強度の不均衡の調整作業を行う(図2:ステップ180)。
【0089】
図8は、電波が干渉する場合の調整方法を概念的に示している。
【0090】
図8に示すように、1つのクライアントに対して2つのアクセスポイントから十分な強度の電波が届くとすると、それらの電波は干渉を起こし、正確なデータを損なう。
【0091】
そこで、電波が干渉する場合には、1つのクライアントには1つのアクセスポイントからの電波だけが届くようにする。一つの方法は、図8にも示すように、1つのアクセスポイントの電波出力強度を上げ、他方のアクセスポイントの電波出力強度を下げることによって、電波が互いに重なり合わないようにすることである。
【0092】
もう一つの方法は、アクセスポイントを移動させ、1つのクライアントに1つのアクセスポイントからの電波だけが届くようにすることである。
【0093】
さらにもう一つの方法は、アクセスポイントの使用する電波周波数帯域を重ならないようにすること、すなわち電波干渉を生じないチャンネルを選択することである。
【0094】
上記調整作業は、電波出力強度入力手段8と、アクセスポイントクライアント移動手段9とを用いて行われる。
【0095】
図9は電波の干渉を調整した図を示している。
【0096】
図9に示すように、本実施形態の電波出力強度入力手段8は好ましくは、カーソルを各アクセスポイントに近づけることによってそのアクセスポイントの電波出りと周波数帯域の入力ボックスがポップアップし、ユーザーが入力できるようにする。また、ユーザーが電波出力を入力すると、上述した電波の伝播シミュレーションが電波強度計算表示手段6によって自動的に行なわれ、新たな電波強度が表示される。
【0097】
また、アクセスポイントクライアント移動手段9によれば、アクセスポイントをいわゆるドラッグアンドドロップによって移動させられ、移動した結果の電波強度分布は電波強度計算表示手段6によって自動的に計算され表示される。
【0098】
アクセスポイントの位置と電波出力強度と周波数帯域を調整することにより、例えば図8に示すように、無線LANの設置対象エリアの内部においては全部のクライアントが十分な電波強度を有し、且つ、社外エリアではデータを傍受することができる程度の電波が存在しないようにすることができる。
【0099】
仮に、クライアントの配置、建物配置の関係からやむを得ず社外エリアにデータを傍受することができる強度の電波が届く場合は、暗号化等の措置をとることができる。
【0100】
また、調整作業は、場合によっては建物のパーティションを移動するなど、CADデータ自体を変更することもあり得る。この場合は図2のステップ100の処理に戻って再度電波の伝播シミュレーションを行う。
【0101】
以上の調整作業によって無線LAN設置対象エリアを含む建物配置図の全エリアが通信性能条件とセキュリティーレベル条件を満たすことになれば(図2:ステップ190)、必要に応じてコストの見積を行う(図2:ステップ200)。
【0102】
コストの自動見積はコスト見積手段11と単価テーブル12によって行われる。
【0103】
図10はコストの見積を行っている画面を示している。
【0104】
図10に示すように、アクセスポイントの位置と個数が定まると、PPラック(建物配置図入力手段2によって入力することができる)との位置関係から、ケーブルが自動ルーティングされる。なお、ケーブルのルートは、通常は垂直と水平の組み合わせによって定められるので、容易に決定することができる。ケーブルのルーティングはユーザーの手動によって行うようにすることもできる。ケーブルのルートからケーブルの長さが自動的に算出される。
【0105】
このようにケーブル長さ、アクセスポイントの個数、ハブの個数が決定されると、図10の画面の右側に示したように、コスト見積表が表示され、単価テーブル12からそれぞれの単価が得られ、コストが計算され集計される。
【0106】
以上の処理を全て完了すると無線LAN設計装置1はその処理を終了し、処理結果を記憶し、必要に応じて出力することができる。
【0107】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、無線LANの設計において、電波の干渉とクライアントにおけるレスポンスとセキュリティーに着目し、アクセスポイントとクライアントの相互の関係を考慮して全体的な配置を行うことができる。これにより、無線LANの設置対象エリアの通信性能を確保するとともに、当該対象エリアに隣接するエリアのセキュリティーレベルを同時に満たす無線LAN(アクセスポイントとクライアントの配置、出力、周波数帯域)を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による無線LAN設計装置の構成を示す図。
【図2】本発明の一実施形態の無線LAN設計装置による処理の流れを示すフローチャート。
【図3】建物配置図のCAD情報と構造物要素や器材の電波透過率・反射率を入力したコンピューター画面の例を示す図。
【図4】外部からの電波干渉と電波干渉機器の情報を入力したコンピューター画面の例を示す図。
【図5】エリア通信性能条件とエリアセキュリティーレベルを入力したコンピューター画面の例を示す図。
【図6】アクセスポイントとクライアントを仮に配置したコンピューター画面の例を示す図。
【図7】図6で仮置したアクセスポイントとクライアントの配置に基づいて電波の伝播シミュレーションを行ったコンピューター画面の例を示す図。
【図8】電波干渉を回避する方法を概念的に示した説明図。
【図9】通信性能確保のための電波干渉の回避やセキュリティーの維持等の調整作業を行ったコンピューター画面の例を示す図。
【図10】コストの見積を行ったコンピューター画面の例を示す図。
【符号の説明】
1 無線LAN設計装置
2 建物配置図入力手段
3 電波透過率反射率入力手段
4 アクセスポイントクライアント配置手段
5 通信性能条件入力手段
6 電波強度計算表示手段
7 レスポンスタイム計算表示手段
8 電波出力強度入力手段
9 アクセスポイントクライアント移動手段
10 セキュリティーレベル入力手段
11 コスト見積手段
12 単価テーブル
Claims (3)
- 無線LANを設置しようとする場所およびその周囲の場所の建物配置図をコンピューター画面上で入力させる手段と、
前記建物配置図の電波伝播障害物となり得る物に対して電波透過率あるいは電波反射率を入力させる手段と、
前記建物配置図上でアクセスポイントとクライアントを配置させる手段と、
前記建物配置図上で必要に応じてエリアを分割させ、最小電波強度と最小レスポンスタイムを含む通信性能条件を入力させる手段と、
前記建物配置図上で必要に応じてエリアを分割させ、各エリアのセキュリティーレベルを入力させる手段と、
前記配置したアクセスポイントとクライアントの配置から、各アクセスポイントからの電波の強度を建物配置図上の複数の点で計算し、各アクセスポイントからの最小電波強度の電波が届く範囲を表示させ、電波強度が最小電波強度に達しない領域と電波が干渉する領域を表示するとともに、電波強度が前記セキュリティーレベルに対応して定められる電波強度より強い電波強度を有する領域を、必要セキュリティーレベルに達しない領域として表示する手段と、
各クライアントのレスポンスタイムを計算し最小レスポンスタイムに達しないクライアントを強調表示する手段と、
前記クライアントの全部が前記最小電波強度以上の強度の電波を受信し、アクセスポイントからの電波が干渉せず、かつ、電波強度が前記セキュリティーレベルに対応して定められる電波強度より弱くなるように、前記建物配置図上で各アクセスポイントの位置、電波出力、周波数帯域の少なくとも一つを調整入力させる手段と、
を有することを特徴とする無線LAN設計装置。 - 前記建物配置図上でクライアントを移動させる手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の無線LAN設計装置。
- 前記建物配置図上で電波の干渉を生じ得る機材あるいは電波の干渉を生じ得る外部からの電波を入力させる手段を有する請求項1記載の無線LAN設計装置。
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