JP4338128B2 - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
そして、電位センサで検出した潜像電位と、光センサで検出したトナー付着量とから、最大トナー付着量を得るための現像ポテンシャルを求める。そして、求めた現像ポテンシャルに基づいて、作像条件(帯電電位、潜像形成のための書込み光量、現像バイアス等である。)を調整する。
これによって、経時や環境変動等による画像濃度(ID)の変動が抑止される。
また、粒状性は、感光体ドラムや中間転写ベルト等の像担持体に形成されるトナー像におけるドットのバラツキが大きいときに発生する。このドットのばらつきは、ドットがくずれたり、ドットの並びが不均一になることで生じる。
A×(L/La)+(G2/G1)
で求まる値を比較するものである。
図1〜図7にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電部22との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
同様に、マゼンタ成分のレーザ光は、ミラー9〜11で反射された後に、紙面右から2番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21表面に照射されて、マゼンタ成分の静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、ミラー12〜14で反射された後に、紙面右から3番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム12表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、ミラー15で反射された後に、紙面右から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、現像工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、中間転写ベルト27との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト27の内周面に当接するように転写バイアスローラ24が設置されている。そして、転写バイアスローラ24の位置で、中間転写ベルト27上に、感光体ドラム21上に形成された各色のトナー像が、順次転写される(第1転写工程である。)。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト27表面は、不図示の中間転写ベルトクリーニング部の位置に達する。このとき、中間転写ベルトクリーニング部は中間転写ベルト27に当接する位置に移動している。そして、中間転写ベルト27上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部に回収されて、中間転写ベルト27上の一連の転写プロセスが完了する。
詳しくは、被転写材Pを収納する給紙部61から、給紙ローラ62により給送された転写紙Pが、搬送ガイド63を通過した後に、レジストローラ64に導かれる。レジストローラ64に達した被転写材Pは、中間転写ベルト27上のトナー像とタイミングを合わせて、第2転写バイアスローラ28の位置に向けて搬送される。
そして、定着工程後の被転写材Pは、排紙ローラ69によって、装置本体1外に排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2は、画像形成装置本体1の要部(プロセスカートリッジの周辺部である。)を示す構成図である。なお、装置本体1に設置される4つのプロセスカートリッジは、収納されるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を除して図示する。
そして、装置本体1には、プロセスカートリッジ20の感光体ドラム21に対向するように、光センサ41やCCDカメラ等の撮像素子45が設置されている。
なお、トナーボトル33内のトナーTは、現像部23内のトナーTの消費にともない、現像部23内に適宜に供給されるものである。現像部23内のトナーTの消費は、感光体ドラム21に対向する光センサ41によって間接的に検出される。
また、感光体ドラム21上に形成される潜像に係わる各ドットDは、図3(A)に示すように、正方形であって、複数の画素Gからなる。なお、本実施の形態1では、ドットパターンに係わる各ドットDの形状を正方形としたが、その他の形状とすることもできる。例えば、ドットDの形状を図2(B)に示すような菱形とすることもできる。
次に、撮像素子45による撮像工程がおこなわれる。
すなわち、図2に示す撮像素子45によって、感光体ドラム21上に形成されたドットパターンDPの一部又は全部が撮像される。撮像されたドットパターンDPのデータは、制御部100に送信される。なお、撮像素子45は、ドットパターンDPの解像度に合わせて、600dpiにてドットパターンDPを撮像する。
判定工程は、次にようにおこなわれる。
まず、撮像工程にて撮像されたドットパターンDPにおいて、複数のドットDを個々に分割するメッシュ領域Mが形成される。すなわち、図4に示すように、複数のドットD(厳密には、潜像に係わる入力ドットである。)を1つ1つ均等に区分する等面積のメッシュ領域M(図中の破線部である。)が形成される。そして、複数に分割されたメッシュ領域Mを切り出して、それを判定パターンHP(判定の対象となるパターンである。)とする。
なお、切り出される判定パターンHPは、1つに限定されずに、複数にすることができる。そして、複数の判定パターンHPについてドットDのくずれを判定してそれらを比較することで、ドットパターンDPにおけるドットDのくずれを全体的に把握することができる。
この2値化は、判定パターンHPを切り出した後におこなうこともできるし、判定パターンHPを切り出す前におこなうこともできる。
ドットDの形状係数は、ドットDの周囲長をLとして、ドットDの面積をSとしたときに、
L2/(4π×S)
で求まる値である。そして、この値(形状係数)を比較して、ドットDのくずれを判定する。
なお、実際に求めた形状係数は、図5の形状係数と比較せずに、予め定めた値と比較することもできる。さらには、複数のドットDについて形状係数を求めて、それらを比較することで全体的なドットのくずれを把握することもできる、
また、上式で求まる形状係数は、1に近づくほど真円に近く、1から遠ざかるほど複雑な形状になる。
こうして、判定工程が終了する。
詳しくは、調整工程は、ドットDのくずれを補正するためのものである。具体的には、図2を参照して、制御部100によって、帯電電圧供給部130、現像バイアス供給部140、露光部2が調整制御される。
このように、帯電電圧供給部130、現像バイアス供給部140、露光部2が調整制御されることで、感光体ドラム21上の作像条件(潜像の形態、現像量等である。)が最適に調整される。これによって、感光体ドラム21等の作像部材の劣化にともなうドットくずれが生じた場合であっても、粒状性の良好な出力画像を形成することができる。
図7において、横軸は画像の出力枚数(コピー枚数)を示し、横軸の右方向が出力枚数の多くなる方向である。また、縦軸は画像の粒状性を示し、縦軸の上方向が粒状性の悪化する方向である。そして、折線J1は本実施の形態1の画像形成方法によって形成した画像の粒状性変動を示す。これに対して、折線J2は本実施の形態1の画像形成方法(上述の作像工程、撮像工程、判定工程、調整工程である。)をおこなわずに形成した画像の粒状性変動を示す。
図7にて、本実施の形態1における粒状性に対する効果が確認できる。
図8にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図8は、実施の形態2における判定パターンを示す概略図であり、前記実施の形態1の図6に相当する図である。本実施の形態2の画像形成方法は、判定工程におけるドットDのくずれの判定方法が、前記実施の形態1のものと相違する。
次に、撮像工程にて撮像されたドットパターンに基づいて、制御部100にて各ドットDのくずれが判定される。
本実施の形態2における判定工程は、次にようにおこなわれる。
まず、前記実施の形態1と同様に、撮像工程にて撮像されたドットパターンDPにおいて、複数のドットDを個々に分割するメッシュ領域Mが形成される。そして、複数に分割されたメッシュ領域Mを切り出して、それを判定パターンHP(認識対象パターン)とする。ここで、判定パターンHPは、前記実施の形態1と同様に、感光体ドラム21上の地肌部とドットDとの濃度差を2値化したものである。
ドットDの形状値は、ドットDの周囲長をLとして、ドットDの凹凸周囲長をLaとして、作像工程時に形成される潜像に係わる入力ドット(図5に示すものである。)におけるドット画像数をG1として、判定パターンHPに係わるドットD(図8のものである。)におけるドット画素数をG2として、補正係数をAとしたときに、
A×(L/La)+(G2/G1)
で求まる値である。そして、この値(形状値)を比較して、ドットDのくずれを判定する。
こうして、判定工程が終了する。
最後に、判定工程にて求められた判定結果に基づいて、前記実施の形態1と同様に、感光体ドラム21上の作像条件が調整される。ドット形状が均一であれば粒状性は良好となるので、例えば、上式により求めた形状値が所定値に達しているか否かで作像条件の調整の要否を判断することができる。
図9及び図10にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図9は、実施の形態3における入力ドットを示す概略図であり、前記実施の形態1の図5に相当する図である。また、図10は、実施の形態3におけるドットパターン及び判定パターンを示す概略図であり、前記実施の形態1の図4及び図6に相当する図である。
本実施の形態3の画像形成方法は、作像工程におけるドットD形状と、判定工程における判定方法とが、前記実施の形態1のものと相違する。
次に、撮像工程にて撮像されたドットパターンに基づいて、制御部100にて各ドットD1のくずれが判定される。
まず、前記実施の形態1と同様に、撮像工程にて撮像されたドットパターンDPにおいて、複数の渦状ドットD1を個々に分割するメッシュ領域Mが形成される。そして、複数に分割されたメッシュ領域Mを切り出して、それを判定パターンHPとする。ここで、本実施の形態3では、図10に示すように4つのメッシュ領域Mを同時に切り出して判定パターンHPとしている。
すなわち、図10に示す判定パターンHPにおける渦状ドットD1の周囲長が複数比較されて、渦状ドットD1のくずれが判定される。そして、比較した結果、それらの値が近似している場合には、ドット形状が均一でドットのくずれが小さいと判定される。これに対して、それらの値が大きく異なる場合には、ドット形状が不均一でドットのくずれが大きいと判定される。
このように、ドット形状を渦状にすることで、ドットD1に僅かなトナー付着の過不足が生じても、その周囲長は大きく変動することになる。したがって、本実施の形態3の構成によれば、ドットのくずれを感度よく判定することができる。
以上説明したように、本実施の形態3においても、前記各実施の形態と同様に、ドットD1のみだれを検出して、その程度に応じて感光体ドラム21上の作像条件が最適に調整されるので、経時においても粒状性の良好な出力画像を形成することができる。
図11及び図12にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図11は、実施の形態4における入力ドットを示す概略図であり、前記実施の形態3の図9に相当する図である。また、図12は、実施の形態4におけるドットパターン及び判定パターンを示す概略図であり、前記実施の形態3の図10に相当する図である。
本実施の形態4の画像形成方法は、作像工程におけるドットD形状と、判定工程における判定方法とが、前記実施の形態3のものと相違する。
次に、撮像工程にて撮像されたドットパターンに基づいて、制御部100にて各ドットD2のくずれが判定される。
まず、前記実施の形態3と同様に、撮像工程にて撮像されたドットパターンDPにおいて、複数の十字状ドットD2を個々に分割するメッシュ領域Mが形成される。そして、複数に分割されたメッシュ領域Mを切り出して、それを判定パターンHPとする。ここで、本実施の形態4では、前記実施の形態3と同様に、図12に示すように4つのメッシュ領域Mを同時に切り出して判定パターンHPとしている。
すなわち、図12に示す判定パターンHPにおける十字状ドットD2の縦横のドット径K1、K2が複数比較されて、十字状ドットD2のくずれが判定される。そして、比較した結果、それらの値が近似している場合には、ドット形状が均一でドットのくずれが小さいと判定される。これに対して、それらの値が大きく異なる場合には、ドット形状が不均一でドットのくずれが大きいと判定される。
このように、ドット形状を十字状にすることで、ドットD2が劣化した場合にそのドット径K1、K2は大きく変動することになる。したがって、本実施の形態4の構成によれば、ドットのくずれを感度よく判定することができる。
以上説明したように、本実施の形態4においても、前記各実施の形態と同様に、ドットD2のみだれを検出して、その程度に応じて感光体ドラム21上の作像条件が最適に調整されるので、経時においても粒状性の良好な出力画像を形成することができる。
図13にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図13は、実施の形態5におけるドットパターン及び第2判定パターンを示す概略図である。なお、本実施の形態5における入力ドットは、図5に示すものと同等である。
本実施の形態5の画像形成方法は、ドットくずれに対する判定・補正に加えてドットの整列均一性に対する判定・補正をおこなう点が、前記各実施の形態のものと相違する。
次に、ドットDを等間隔に複数整列させてなるドットパターンDP(図13のものである。)が、再び感光体ドラム21上に形成される。そして、撮像素子45によって、図13に示すドットパターンDPが撮像される。
第2判定工程は、次にようにおこなわれる。
まず、前記各実施の形態における判定工程と同様に、撮像工程にて撮像されたドットパターンDPにおいて、ドットDを個々に分割するメッシュ領域Mが形成される。そして、主走査方向及び副走査方向に隣接する4つのメッシュ領域Mを1組として切り出して、それを2値化した第2判定パターンHP2とする。
すなわち、図13に示す第2判定パターンHP2におけるドットDの縦横の重心間ピッチH1、H2が複数比較されて、ドットDの整列均一性が判定される。そして、比較した結果、それらの値が近似している場合には、ドットの並びが均一であると判定される。これに対して、それらの値が大きく異なる場合には、ドットの並びが不均一であると判定される。
まず、図13に示すように、撮像したドットパターンDPの左上に位置する4つのメッシュ領域Mを第2判定パターンHP2とする。
そして、第2判定パターンHP2における上端の重心間ピッチH1を主走査方向(X方向)の基準ピッチとする。同様に、第2判定パターンHP2における左端の重心間ピッチH2を副走査方向(Y方向)の基準ピッチとする。そして、これらの基準ピッチH1、H2と、その他の第2判定パターンHP2における重心間ピッチとを比較して、全体的なドットDの整列均一性を判定する。
G(X、Y)=(ドットDのX1次Y0次のモーメント/ドットDの総画素数、ドットDのX0次Y1次のモーメント/ドットDの総画素数)
さらに、座標(i、j)における画像f(i、j)の(p、q)次のモーメントは、ΣxΣy・ip・jp・f(i、j)で求まる。
20、20Y、20M、20C、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、 22 帯電部、
23 現像部、 24 転写バイアスローラ、 25 クリーニング部、
27 中間転写ベルト、 28 第2転写バイアスローラ、 30 転写ベルト、
32、32Y、32M、32C、32BK トナー供給部、
33 トナーボトル、 41 光センサ、 45、46 撮像素子、
61 給紙部、 66 定着部、 100 制御部、
130 帯電電圧供給部、 140 現像バイアス供給部、
DP ドットパターン、 HP 判定パターン、 D ドット、
D1 渦状ドット、 D2 十字状ドット。
Claims (9)
- 像担持体上に複数のドットからなるドットパターンを作像する作像工程と、
前記ドットパターンの一部又は全部を撮像する撮像工程と、
前記撮像工程にて撮像したドットパターンに基づいて、前記ドットのくずれを判定する判定工程と、
前記判定工程の判定結果に基づいて、前記像担持体上の作像条件を調整する調整工程と、
を備え、
前記ドットパターンは、同一形状のドットがそれぞれ等間隔に整列するように形成されたものであり、
前記判定工程は、前記撮像したドットパターンにおける複数のドットを個々に分割するメッシュ領域を形成して、その分割したメッシュ領域を切り出して判定パターンとして、該判定パターンにおけるドットのくずれを判定する工程であり、
前記判定パターンにおけるドットのくずれについての判定は、ドットの周囲長をLとして、ドットの凹凸周囲長をLaとして、前記作像工程時に形成される潜像に係わる入力ドットにおけるドット画像数をG1として、前記判定パターンに係わるドットにおけるドット画素数をG2として、補正係数をAとしたときに、
A×(L/La)+(G2/G1)
で求まる値を比較するものであることを特徴とする画像形成方法。 - 前記ドットパターンにおける各ドットは、それぞれ十字状に形成されたものであり、
前記判定パターンにおけるドットのくずれについての判定は、前記十字状に形成されたドットの主走査方向のドット径と副走査方向のドット径とを算出して、それらの値を比較するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。 - 前記ドットパターンにおける各ドットは、それぞれ渦状に形成されたものであり、
前記判定パターンにおけるドットのくずれについての判定は、前記渦状に形成されたドットの周囲長を算出して、その値を比較するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。 - 前記判定パターンは、前記像担持体上の地肌部と前記ドットとの濃度差を2値化したものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記撮像したドットパターンにおける複数のドットについての整列の均一性を判定する第2判定工程をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記第2判定工程は、前記撮像したドットパターンの一部又は全部を切り出して第2判定パターンとし、該第2判定パターンにおける各ドットの重心位置のピッチを算出して、その値を比較するものであることを特徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
- 前記第2判定パターンは、前記像担持体上の地肌部と前記ドットとの濃度差を2値化したものであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
- 前記第2判定工程は、前記調整工程の後におこなわれ、
前記第2判定工程後にその判定結果に基づいて前記像担持体上の作像条件をさらに調整する第2調整工程を備えたことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の画像形成方法。 - 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成方法に基づいて画像形成をおこなうことを特徴とする画像形成装置。
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