JP4337722B2 - 高エネルギ密度ビーム溶接品、高エネルギ密度ビーム溶接方法及び高エネルギ密度ビーム溶接用溶接補助装置 - Google Patents
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Description
溶接凝固部は、溶接凝固部の溶け込み深さ方向に沿って延設されていると共に外方に露出し且つ溶接凝固部となる溶融部分を保持する当接壁体の形状が転写された露出面を備えており、
板体の縁部を溶融凝固させて形成された溶接凝固部の溶け込み深さをHAミリメートルとし、一枚の前記板体の厚みをt1ミリメートルとしたとき、HA/t1=2〜20に設定されており、
前記溶接凝固部の溶け込み深さ/板体の厚みの比が大きく設定されていることを特徴とするものである。
当接壁体は、高エネルギ密度ビームにより板体を溶融させた溶融部分を保持しつつ凝固させて溶接凝固部を形成する保持面を有しており、当接壁体の保持面は平坦状であることを特徴とするものである。このように板体の縁部が溶融されて形成された溶融部分は、当接壁体により保持され、溶融部分の流出が抑制される。
(i)レーザビーム7を用いた溶接によれば、材料が急熱されるため、第1縁部11及び第2縁部21を構成している材料が溶融し、更に蒸気化が進行するため、気相部分をもつと共にレーザビーム照射側が開口するキーホール6k(図2参照)が溶融部分6に生成され易い。レーザビーム7はキーホール6kを介して溶融部分6の深くまで到達できるため、溶融深さを深くできる。
(ii)レーザビーム7で溶融した溶融部分6は、第1当接壁体3及び第2当接壁体4により外方に流出することが抑制されている。この意味においても溶け込みを深くできる。もし溶融部分6が流出してしまえば、必然的に溶け込み深さが浅くなる。
図5は実施例1に係る試験例の溶接品の断面の写真を示す。溶接条件としては、レーザをYAGレーザとし、レーザ出力を4.5kWとし、ビーム集光径を0.6ミリメートルとし、第1板体1及び第2板体2の材質をステンレス鋼とし、第1板体1の厚みを0.6ミリメートル、第2板体2の厚みを0.6ミリメートルとし、溶接速度を3メートル/分とし、第1当接壁体3及び第2当接壁体4の材質を銅合金とした。本試験例によれば、HAは3.8ミリメートルとされている。従ってHA/t1=3.8ミリメートル/0.6ミリメートル≒6.3に設定されている。
Claims (22)
- 複数の板体の縁部をこれの厚み方向に重ね合わせた状態で、前記板体の前記縁部を高エネルギ密度ビームで溶融凝固させて形成された溶接凝固部により接合して構成された高エネルギ密度ビーム溶接品において、
前記溶接凝固部は、前記溶接凝固部の溶け込み深さ方向に沿って延設されていると共に外方に露出し且つ前記溶接凝固部となる溶融部分を保持する当接壁体の形状が転写された露出面を備えており、
前記板体の前記縁部を溶融凝固させて形成された前記溶接凝固部の溶け込み深さをHAミリメートルとし、一枚の前記板体の厚みをt1ミリメートルとしたとき、HA/t1=2〜20に設定されており、
前記溶接凝固部の溶け込み深さ/板体の厚みの比が大きく設定されていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。 - 請求項1において、前記溶接凝固部の厚み方向の幅をWとしたとき、W≧t1に設定されていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。
- 請求項1において、前記溶接凝固部の厚み方向の幅をWとしたとき、W=(t1×2)×αの関係に設定されていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。ここで、α=0.85〜1.15である。
- 請求項1〜3のうちのいずれか一項において、前記溶接凝固部は、異なる方向に指向すると共に外方に露出する少なくとも2つの前記露出面を有していることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。
- 請求項1〜4のうちのいずれか一項において、前記板体は、第1縁部を有する第1板体と、第2縁部を有する第2板体とで構成されており、
前記溶接品は、前記第1板体の前記第1縁部及び前記第2板体の前記第2縁部同士を高エネルギ密度ビームで溶融凝固させて形成された前記溶接凝固部により前記第1縁部および第2縁部同士を接合して構成されており、
前記溶接凝固部の前記露出面は、前記第1板体の厚み方向の一方側に指向する第1露出面と、外方に露出すると共に前記第2板体の厚み方向の他方側に指向する第2露出面とを有することを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。 - 請求項5において、前記溶接凝固部の前記第1露出面は前記第1板体の第1縁部の表面の延長線上に沿って設定されていると共に、前記溶接凝固部の前記第2露出面は前記第2板体の第2縁部の表面の延長線上に沿って設定されていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。
- 請求項1〜4のうちのいずれか一項において、前記板体は第1板体と第2板体とを有しており、前記第1板体の第1縁部及び前記第2板体の第2縁部同士を高エネルギ密度ビームで溶融凝固させて形成された前記溶融凝固部で前記第1縁部および第2縁部同士を接合して構成されており、
前記溶接凝固部は、前記第1板体及び前記第2板体のうちのいずれか一方において外方に露出する前記露出面を有しており、且つ、前記溶接凝固部の前記露出面に対して反対側の部位では、前記第1板体及び前記第2板体のうちの他方が露出していることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。 - 請求項5または6において、前記第1板体の厚みをt1とし、前記第2板体の厚みをt2としたときは、前記溶接凝固部の前記第1露出面は、前記溶接凝固部の厚み方向において、前記第1板体の縁部の表面の延長線に対して内方または外方にt1/5(ミリメートル)以内に設定されていると共に、
前記溶接凝固部の前記第2露出面は、前記溶接凝固部の厚み方向において、前記第2板体の縁部の表面の延長線に対して内方または外方にt2/5(ミリメートル)以内に設定されていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。 - 請求項1〜8のうちのいずれか一項において、前記溶接凝固部の前記露出面は治具により整形された跡を有することを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。
- 請求項1〜9のうちのいずれか一項において、前記板体は鉄系または非鉄系で形成されていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。
- 請求項1〜10のうちのいずれか一項において、容器に用いられることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接品。
- 複数の板体の縁部をこれの厚み方向に重ね合わせると共に、重ね合わせた前記板体の前記縁部の少なくとも片面側に当接壁体を当てがう工程、
重ね合わせた前記板体の前記縁部を高エネルギ密度ビームで加熱して溶融させて溶融部分を形成し、前記溶融部分を前記当接壁体で保持しつつ凝固させて溶接凝固部を形成し、前記溶接凝固部を介して複数の前記板体を接合させる溶接工程とを実施し、
請求項1〜11のうちのいずれか一項に係る高エネルギ密度ビーム溶接品を形成することを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接方法。 - 請求項12において、前記当接壁体は2個設けられており、重ね合わせた複数の前記板体同士を厚み方向において2個の前記当接壁体により挟持することを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接方法。
- 請求項12または13において、前記当接壁体は、前記板体の表面に接触するとともに溶融部分を保持する保持面を備えていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接方法。
- 請求項12〜14のうちのいずれか一項において、重ね合わせた複数の前記板体の前記縁部の端面の位置は、前記当接壁体の先端面の位置よりも前記板体側に退避するように設定されていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接方法。
- 請求項12〜15のうちのいずれか一項において、重ね合わせた複数の前記板体の前記縁部の高さは、同一または段差を有することを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接方法。
- 請求項12〜16のうちのいずれか一項において、前記当接壁体は、前記高エネルギ密度ビームを反射させ得る材質で形成されており、高エネルギ密度ビーム反射用案内面を備えており、前記高エネルギ密度ビームが前記高エネルギ密度ビーム反射用案内面で反射して前記板体に伝達されることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接方法。
- 請求項12〜17のうちのいずれか一項において、改質材を溶融前の前記板体または前記溶融部分に供給することを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接方法。
- 請求項1〜11に係る高エネルギ密度ビーム溶接品の製造に用いられ、重ね合わせた複数の前記板体の縁部のうち少なくとも片面側に当てがわれる当接壁体をもつ溶接補助装置であって、
前記当接壁体は、高エネルギ密度ビームにより前記板体を溶融させた溶融部分を保持しつつ凝固させて前記溶接凝固部を形成する保持面を有しており、前記当接壁体の保持面は平坦状であることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接用溶接補助装置。 - 請求項12〜18のうちの一項に係る高エネルギ密度ビーム溶接方法の実施に用いられ、重ね合わせた複数の前記板体の縁部のうち少なくとも片面側に当てがわれる当接壁体をもつ溶接補助装置であって、
前記当接壁体は、高エネルギ密度ビームで溶融させた前記板体の溶融部分を保持しつつ凝固させて前記溶接凝固部を形成する保持面を有しており、前記当接壁体の保持面は平坦状であることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接用溶接補助装置。 - 請求項19または20において、前記当接壁体は、合わせた複数の前記板体をこれの厚み方向において挟むように設けられ第1当接壁体と第2当接壁体とを備えていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接用溶接補助装置。
- 請求項19〜21のうちの一項において、前記当接壁体は、金属またはセラミックスで形成されていることを特徴とする高エネルギ密度ビーム溶接用溶接補助装置。
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