JP4337403B2 - 光回折変調装置、光回折変調素子調整装置、光回折変調素子調整方法、及び画像表示装置 - Google Patents

光回折変調装置、光回折変調素子調整装置、光回折変調素子調整方法、及び画像表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光回折変調装置、光回折変調素子調整装置、光回折変調素子調整方法および画像表示装置に関し、例えば、光を回折又は反射させる回折格子型光バルブなどの光回折変調素子を用いた二次元画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクターやプリンターなどの画像形成装置において、画像の解像度を上げるには、一次元の画像表示素子からの光束を光走査手段で走査しながら画像形成手段に投影し、二次元画像を形成する方法が知られている(米国特許第5982553号)。一次元の画像表示素子として、米国Silicon Light Machine社が開発した回折ライトバルブ(GLV: grating light valve)が知られている(特許第3164824号、米国特許第5841579号)。
GLVは光の回折を利用したマイクロマシン位相反射型回折格子より成っている。GLVは光スイッチングの作用を有し、GLVを用いれば、光の階調を電気的にコントロールすることにより画像表示が可能となる。
一次元アレイ化されたGLVを用いてスキャンミラーで走査され二次元画像を得られる。そのため、通常の二次元表示装置と比較して、GLVを用いた場合は、画面の縦方向の画素数は一次元アレイの画素数と同じになるが、横方向は少なくとも1画素幅あれば良いので、二次元画像表示に必要な画素(ピクセル)数は少なくて済む。また、GLVの光変調機能を発現する領域は、その寸法を小さく構成することが可能であり、高い解像度、高速なスイッチング速度及び広い帯域幅の表示が可能である。さらに、低い印加電圧で動作されるので、非常に小型化された表示装置を実現することが期待されている。
【0003】
次に、図13〜図17を参照して、GLVの動作原理を簡単に説明する。
図13は、一次元画像を表示するためのGLV画像素子の構造の一部を模式的に示す斜視図である。
図13に示すように、GLV素子1において、シリコン基板上のポリシリコン薄膜からなる共通電極12の上に、共通電極12と所定の間隔を保って、条帯状(ストリップ)のリボン素子10a、11a、10b、11b、10c、11c、10dが形成されている。リボン素子10a、11a、10b、11b、10c、11c、10dは、上面に反射膜(不図示)が形成されており、反射部材として作用する。
GLV素子1が動作する時は、リボン素子10a、10b、10c、10dが駆動電圧に応じて、反射面と直交する方向に移動可能であり、リボン素子10a、10b、10c、10dの反射面の高さ(たとえば、基板に対する距離)を変えられるが、リボン素子11a、11b、11cは移動せず、同じ場所に位置し、それらの反射面の高さは不変である。
移動可能なリボン素子10a、10b、10c、10dは可動リボン素子、移動しないリボン素子11a、11b、11cは固定リボン素子と呼ぶ。
【0004】
リボン素子の代表的な寸法の一例として、例えば、リボン素子の幅は3〜4μm、隣接するリボン素子間ギャップは約0.6μm、リボン素子の長さは200〜400μm程度である。
複数のリボン素子が1セットで1つの画素(ピクセル)に用いることができる。例えば、図13に示された隣接する6本のリボン素子10a、11a、10b、11b、10c、11cが1つの画素を表わすように用いることができる。この場合、1画素分の幅は約25μmである。
例えば、実用化されつつある1080画素を表示するGLVにおいては、図13の横方向に沿って、1080画素分のリボン素子が多数配置している。このようなGLVは微細半導体製造技術で作製することができる。
【0005】
GLV素子1の動作は、リボン素子10a、11a、10b、11b、10c、11c、10dと共通電極12との間に印加される電圧により階調制御される。図14は、図13においてGLV素子1の横方向の断面図であり、可動リボン素子10a、10b、10c、10dへの電圧は印加されず、固定リボン素子11a、11b、11cが接地されている。この状態はGLVのOFF状態という。
可動リボン素子10a、10b、10c、10dの駆動電圧はゼロであるので、可動リボン素子10a、10b、10c、10dが移動せず、すべてのリボン素子が共通電極12から一定の距離を保ち、同じ平面に位置する。
この状態で照明光束が入射すると、各リボン素子10a、11a、10b、11b、10c、11c、10dにおいて反射された各反射光束の全光路差は生じずに、0次(通常の反射方向)並びに後述の式(1)おいてm=±2n(n=自然数)となる回折光のみが生じる。本素子を用いたディスプレーデバイスでは1次回折光(上記式(1)においてm=±1の場合の光)のみスクリーン上に集光する構成であるため、上記のGLVのOFF状態は、画面の暗状態に対応し、表示画面が黒になる。以下特段の記載の無い限り回折光とは式(1)においてm=±1の場合の回折光を指す。
【0006】
図15においては、可動リボン素子10a、10b、10c、10dに所定の駆動電圧が印加され、固定リボン素子11a、11b、11cが接地されている。
図15に示すように、駆動電圧が印加された可動リボン素子10a、10b、10c、10dが、静電力で共通電極12側に引き下げられる。例えば、λ=532nmの入射光に対して、可動リボン素子10a、10b、10c、10dがλ/4引き下げられ(λは、入射光の波長である)場合は、可動リボン素子の移動量はλ/4=133nmとなる。可動リボン素子の移動量はλ/4となるときは、1次光の回折効率が最大となる。
この状態では照明光束が入射すると、可動リボン素子10a、10b、10c、10dで反射される光束と固定リボン素子11a、11b、11cで反射される光束間の全光路差は半波長(λ/2)となる。これにより、GLVが反射型回折格子として作用し、反射光束(0次光)同士は干渉して打ち消し合い、±1次光、±3次光など奇数次数を含む回折光が生じる。
その後、例えば、±1次光が光学系を経由して、スクリーンなどの表示画面に結像する。0次光は遮断されて、表示画面に到達しないように、光学系を構成する。
【0007】
入射角度がθiとなる平行光が上記のON状態のGLVに入射し、変調され発生したm次の回折光の回折角度θmは、次の式(1)で示される。
【0008】
【数1】
sin(θm)= sin(θi)+(mλ/D) ・・・(1)
ここで、Dは図15で示されたGLVのリボン素子のピッチである。
入射光がGLV素子に対し垂直に入射し、また、入射された光がGLV素子において変調され、射出される回折光のうち強度の一番高い±1次光の場合は、θi=0、m=1となるので、回折角度θ1は、次の式(2)となる。
【0009】
【数2】
sin(θ1)= λ/D ・・・(2)
【0010】
このような一次元画像表示素子GLVを用いた画像表示装置は、通常の二次元画像表示装置、例えば、液晶パネルなどを用いた投射型表示装置と比べて、GLV自体に画素間の境界が存在しないため、極めて滑らかで自然な画像表現が可能である。さらに、三原色である赤色、緑色、青色のレーザを光源とし、これらの光を混合することで、極めて広い、自然な色再現範囲の画像が表現できるなど、従来にない優れた表示性能を有している。例えば、GLVを用いた画像表示装置は、1000:1以上の高コントラストを実現できることが期待されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際に、例えば、1080画素のGLVをスキャンして得た1080×1920画素の画像表示装置において、良好な画像表示を全画素で実現することは容易ではない。その理由は、製造プロセスの不完全さなどにより各リボン素子の高さにはnm程度の不均一性が存在するので、1GLV素子に含まれている1080画素にはバラツキがある。例えば、リボン素子をnmレベルで移動させる駆動信号の誤差によって生じるGLVのON状態における可動リボン素子移動量のバラツキ、製造プロセスによって生じるGLVのOFF状態におけるリボン素子高さのバラツキ、およびその他歪みなどの画質を劣化させる要因がある。この影響が特に暗状態の明るさに変動を生じさせる。
【0012】
GLV素子を微細半導体製造技術で製造する時は、ポリシリコンからなる共通電極の上に、酸化シリコン(SiO)絶縁層が形成され、その絶縁層の上に約1μmのポリシリコン中間層が形成される。中間層の上に、窒化シリコン(SiN)の帯状パターンを形成し、その上にアルミニウム導電層が形成されて、リボン素子を形成する。最後に、例えば、XeFガスで中間層を除去して、GLV素子が形成される。
このような製造プロセスにおいて、リボン素子の高さにばらつきが生じる。
【0013】
図16は、実際のGLV素子のOFF状態において、リボン素子高さの変動を模式的に示す概略断面図である。
図16においては、可動リボン素子13a、13b、13c、13dへの電圧が印加されず、固定リボン素子14a、14b、14cが接地されている。即ち、GLV素子2はOFF状態である。
図16に示すように、GLV素子2はOFF状態であるにも係わらず、例えば、製造プロセス起因などによりGLV素子2のリボン素子13a、14a、13b、14b、13c、14c、13dが同じ平面に位置せず、数nm程度の僅かな高低差を生じている。
【0014】
この状態で照明光束が入射すると、GLV素子2の可動リボン素子13a、13b、13c、13dへ駆動電圧が印加されていない状態であっても、各リボン素子13a、14a、13b、14b、13c、14c、13dにおいて反射だけではなく、回折も起き、僅かな回折光を発生する。計算と実験結果に示されているように、リボン素子高さのnm程度のバラツキでも、暗状態において画面上の各画素で光の強度の大きな変動を生じる。そのため、表示画面上にコントラスト比1000:1前後の明暗の分布が生じる。
また、このようなGLV素子2を用いた画像表示装置においては、GLV素子2を走査する際、意図しない明暗の横縞を形成し、人間のもつパターン認識能力が横筋をよく認識することから、顕著な画質の劣化となる。
【0015】
図17は、GLV素子2のON状態において、リボン素子高さの変動を模式的に示す概略断面図である。
図17においては、可動リボン素子13a、13b、13c、13dへ所定の駆動電圧が印加され、固定リボン素子14a、14b、14cが接地されている。即ち、GLV素子2がON状態である。
図16に示されたように、例えば、上記製造プロセス起因などによりGLV素子2のリボン素子間に数nm程度の僅かな高低差がそのまま残った場合、OFF状態においても不必要な回折光を発生し、表示画面上のコントラストを低下させる。
また、GLV素子2がON状態の時は、上記製造プロセス起因するリボン素子の高低差により、例えば、同一の駆動信号においてもOFF状態に発生した高低差が残留し、よってON状態でもリボン素子の高低差を生じさせる要因となる。さらに、駆動信号自身にも誤差が存在するので、それもON状態のリボン素子の高低差を生じさせる。
【0016】
画面上のこのような横縞を抑える方法として、画面全体の光量あるいは画像信号にオフセットを与える、画像信号に雑音を重畳する、または、更なるリボン素子の平坦化などの方法が考えられる。しかし、それぞれ画像の黒部分における画像の劣化、プロセスの複雑化につながるため、好ましい方法とは言えなかった。さらに、図17に示すように、暗黒部分での画素間光量の変動(凹凸の変動)をもたらすリボン素子間の高低差は、可動リボン素子への電圧印加を行い、相当の回折光が生じている状態においても、リボン素子間の意図せぬ段差として残る。そのため、暗黒部分のみならず、画像を構成するすべての中間階調に対して光量の微小なずれを生み、ひいては画像に横縞として現れていた。
【0017】
本発明は、このような課題を鑑みてなされ、その第1の目的は、ノイズとして発生した不必要な回折光を最小化し、画像劣化を防ぐことができる光回折変調装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、上記の不必要な回折光を最小化するように調整を行なう光回折変調素子調整装置とその方法を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、上記の光回折変調素子を用いた画像表示装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の光回折変調装置は、それぞれ反射面を有する少なくとも2つの反射要素と、前記反射要素と対向する基板とを有し、第1の状態において、入射される光をほぼ反射し、第2の状態において、入射される光を回折光に変調する光回折変調素子と、前記第1の状態において存在する回折光に変調させる前記反射要素間の段差を低減させるように前記反射要素の基板に対する距離を調整する調整手段とを有する。
【0019】
上記の本発明の光回折変調装置においては、第1の状態において存在する回折光に変調させる反射要素間の段差を低減させるように反射要素間の基板に対する距離を調整し、隣接する反射要素間の高さの分散を低減する。
【0020】
前記課題を解決するために、本発明の光回折変調素子調整装置は、それぞれに反射面を有する少なくとも2つの反射要素と、前記反射要素と対向する基板とを有し、第1の状態において、入射される光をほぼ反射し、第2の状態において、入射される光を回折光に変調する光回折変調素子の調整装置であって、前記隣接する反射要素の変位を調整する調整手段と、前記光回折変調素子に照射光を照射する光源と、前記光回折素子から射出された回折光の光量を測定する測定手段とを有し、前記調整手段は、第1の状態において存在する、回折光に変調させる前記反射要素間の段差を低減するように前記反射要素の前記基板に対する距離を調整する。
【0021】
上記の本発明の光回折変調素子調整装置においては、第1の状態において存在する回折光を生じさせる反射要素間の基板に対する距離を調整し、隣接する反射要素間の高さの分散を低減する。
【0022】
前記課題を解決するために、本発明の光回折変調素子調整方法は、反射面を有する少なくとも2つの反射要素と、前記反射要素と対向する基板とを有し、第1の状態において、入射される光をほぼ反射し、第2の状態において、入射される光を回折光に変調する光回折変調素子の調整方法であって、前記隣接する反射要素の一方を前記基板に対して任意の距離変位させる第1の工程と、前記隣接する反射要素の他方を前記基板に対して任意の距離変位させる第2の工程と、前記光回折変調素子に照射光を照射し、前記光回折変調素子からの射出光を測定する第3の工程と、他方の前記反射要素の変位量を調整して、前記第3の工程を繰り返し、前記第1の状態において存在する、回折光を生じさせる前記反射要素間の段差を低減する他方の前記反射要素の前記変位量を求める第4の工程とを有する。
【0023】
上記の本発明の光回折変調素子調整方法においては、第1の状態において回折光を生じさせず、第2の状態において回折光を生じさせる光回折変調素子の調整方法であって、第1の状態において、隣接する反射要素の一方を任意の距離変位し、他方の反射要素を任意の距離変位し、光回折変調素子に照射光を照射し、光回折変調素子からの射出光を測定する。続いて、他方の反射要素の変位量を調節して、光回折変調素子からの射出光の測定を繰り返し、第1の状態において存在する回折光を生じさせる反射要素間の段差を低減する他方の反射要素の変位量を求める。
【0024】
また、前記課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、光源からの照射光を、1列に配置された複数の光回折変調素子に照射し、前記複数の光回折変調素子からの射出光が表示手段上に画像を形成する画像表示装置であって、
前記光回折変調素子は、それぞれ反射面を有する少なくとも2つの反射要素と、前記反射要素と対向する基板とを有し、第1の状態において、入射される光をほぼ反射し、第2の状態において、入射された光を回折光に変調する前記光回折変調素子と、前記第1の状態において存在する回折光を生じさせる前記反射要素間の段差を低減するように前記反射要素の前記基板に対する距離を調整する調整手段とを有する。
【0025】
上記の本発明の画像表示装置においては、第1の状態において存在する回折光を生じさせる反射要素間の基板に対する距離を調整し、隣接する反射要素の高さの分散を低減する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して述べる。以下の各実施形態では、光回折変調素子の一例として回折ライトバルブ(GLV)素子を用いる。
第1の実施形態
本実施形態の画像表示装置に光回折変調素子として用いられているGLV素子は、OFF状態においてGLV素子からの回折光が最小となるように可動リボン素子が設置されている。その設置方法としては、画素単位で可動リボンに電圧を変動させながら印加し、その画素に対応する回折光が最小となる電圧をもって最小回折光基準位置とする。
【0027】
図1は、本実施形態の画像表示装置の構成の一例を示す概略図である。
図1に示されている画像表示装置20は、光源21、照明光学系22、一次元画像素子GLV素子23、対物レンズ24a、空間フィルタ25、投影レンズ24b、スキャンミラー26、スクリーン27、固定リボン素子電源29a、及び可動リボン素子電源29bを有する。なお、本実施形態において、光回折変調素子に一例として、入射した入射光束を反射光あるいは回折光に変調する一次元画像素子GLV素子(以下、GLVあるいはGLV素子という)を用いる。
光源21は、例えば、半導体レーザのようなデバイスであり、三原色である赤、緑、及び青色の光束を射出する光源をそれぞれ含む。
照明光学系22は、一次元画像素子GLV素子23の形状に合わせて、光源21からの光ビームの断面の形状を変換して一次元画像素子GLV素子23に照射する。具体的に、照明光学系22から射出された光束は、図1に示された一次元GLV素子23の羅列方向(紙面内の上下方向)と直交するように照射され、かつGLV素子23の該羅列方向と直交する平面(図1において左右方向の平面)内において、一列に配置されたリボン素子の反射面に集光される。
リボン素子の反射面のサイズが小さいので、GLV素子23の羅列方向と直交する平面内に、照明光学系22から射出された光束は、リボン素子の反射面におけるビームスポットが十分小さいものでなければならない。
【0028】
GLV素子23は、例えば1080画素が一次元に配列されており、表示する画像に対応する駆動電圧の印加によって階調動作し、入射した照明光を反射又は回折し、反射光、又は、回折光を射出する。また、GLV素子は少なくとも基板と基板と所定の間隔を隔てて対向する反射要素を有する。以下、反射要素をリボン素子という。
GLV素子23は、第1の状態において、たとえば、隣接する反射要素が略同一平面に配置され、照明光学系22から入射された光をほぼ反射する。本実施形態において、上記の第1の状態をGLV素子のOFF状態という。また、第2の状態において、隣接する反射要素の一方が基板に対する距離を変位させ、他方の反射要素と所定の距離離間された段差を形成する。入射された光は回折作用により±1次回折光などの回折光28a、28cが射出され、0次光28bと異なる各方向に進行する。本実施形態において上記の第2の状態をGLV素子のON状態という。ここで、本実施形態においては、基板と平行に形成された各反射要素を用い、OFF状態において略同一平面を形成しているが、基板に対して各反射要素が所定の角度を有していてもよい。また、第1の状態において、上記のように、反射光の光路差が0となるような反射要素が略同一平面を形成する状態以外にも、光路差が入射波長λの整数倍になるように、つまりλ/4の偶数倍の段差を反射要素間において形成してもよい。さらに、第2の状態において形成される反射要素間の段差は、λ/4の奇数倍であればよい。
対物レンズ24aは、GLV素子23からの射出された反射光28b、又は、回折光28a、28cを平行光に変換して、空間フィルタ25に照射する。
対物レンズ24aから射出された平行光に含まれている±1次回折光28a、28cが空間フィルタ25を透過し、対物レンズ24aから射出された反射光又は0次光28bが空間フィルタ25に遮蔽される。
透過した±1次回折光28a、28cはさらに投影レンズ24bによってスクリーン27上に像を結ぶように結像され、途中設けられたスキャンミラー26によって走査され逐次的に一次元画像より二次元画像への展開が行われ二次元の画像を形成する。スキャンミラー26は、例えば、ガルバノミラーである。
【0029】
固定リボン素子電源29aは、固定リボン素子(例えば、32a、32b、32c)の各画素毎にオフセット電圧を印加し、後述の共通電極に対して任意の距離変位させる。このように、GLV素子23がOFF状態において固定リボン素子の位置を調整する調整手段として働く。
可動リボン素子電源29bは、可動リボン素子(たとえば、31a,31b,31c)の各画素毎にオフセット電圧を印加し、後述の共通電極に対して任意の距離変位させる。このように、GLV素子23がOFF状態およびON状態において可動リボン素子を調整する調整手段として働く。また、電圧を印加して可動リボン素子を変位させ、固定リボン素子と所定の距離離間させ、段差を形成させる。このように、可動リボン素子電源29bは、変位手段(駆動手段)としても働く。具体的には、GLV素子23がOFF状態の時は、可動リボン素子(例えば、31a、31b、31c)の各画素毎に独立にオフセット電圧を印加し、固定リボン素子と可動リボン素子の相対位置を最適化する。GLV素子23をON状態にする時は、可動リボン素子電源29bは、前述のOFF状態における画素毎のオフセット電圧の値から可動リボン素子の各画素毎に所定の駆動電圧を算出し、これを印加する。算出方法に関しては各画素における電圧と回折光量の関係をテーブルの形で保持するか、あるいはオフセット電圧、並びに所定の回折光の強度が最大となるように印加される電圧など電圧と回折光量の間を記述する近似的関数のパラメータをあらかじめ持ち合わせ本パラメータを基に駆動電圧を算出することによりこれを行なう。
【0030】
図2は、本実施形態にかかる画像表示装置20に用いられたGLV素子23の構造を示す断面図である。
図2に示すように、本実施形態において、一次元GLV素子23の1画素(ピクセル)は、複数の反射要素から構成されている。複数の反射要素として、たとえば、6本のリボン素子31a、32a、31b、32b、31c、32cで構成されている。各リボン素子は、例えば、窒化シリコン(SiN)の表面にアルミニウム膜が形成された構造を有し、アルミニウム膜は反射要素の導電層および反射面となる。ここで、例えば、リボン素子31a、31b、31cが可動リボン素子、リボン素子32a、32b、32cは固定リボン素子である。リボン素子30は、左側に隣接する画素の固定リボン素子、リボン素子33は、右側に隣接する画素の可動リボン素子である。なお、本実施形態において、反射要素を条帯状のリボン素子としているが、反射要素の形状はこれに限定されない。
また、GLV素子23の基板として、リボン素子31a、32a、31b、32b、31c、32cに対向して、図13〜18に示した共通電極12が配置されている。
【0031】
共通電極12と可動リボン素子31a、31b、31cの間に駆動電圧を印加し、電位差を有する(ON状態)と静電気力により可動リボン素子31a、31b、31cが変位して共通電極12側に引き下げられ、固定リボン素子との間に段差を形成する。その引き下げの距離により、反射型回折格子が形成され、GLV素子に入射した入射光束は回折光に変調される。変調された回折光は、図1に示された空間フィルタ25で分離される。このように、GLV素子23は、光回折変調素子として動作する。
空間フィルタ25は、リボン素子31a、31b、31cに駆動電圧を印加する時に最も効率よく発生する1次回折光を損失せずに通過させ、0次光、2次光などの回折光は十分遮蔽し、最大のコントラストが得られるように設計されている。
【0032】
GLV素子23がON状態の場合に、GLV素子23に照射された照明光束は回折されて、0次光及び±1次光などの回折光が射出される。回折作用により、0次光の強度はGLV素子23がOFF状態の場合の反射光より低くなり、±1次回折光などの回折光の強度が高くなる。
各次の回折光は、式(1)に示しているように、照明光束の波長とGLV素子23のピッチにより決定される角度方向に回折されて、0次光、及び±1次回折光などの回折光光束がそれぞれ異なる各方向に進行し、空間フィルタ25の遮光部25c、光透過部25a、25bに入射する。
【0033】
図2においては、可動リボン素子31a、31b、31c、33への電圧は印加されず、固定リボン素子30、32a、32b、32cが接地されている。即ち、GLV素子23はOFF状態である。このとき、可動リボン素子と固定リボン素子との間に段差は生じず、略同一平面を形成し、GLV素子23に入射された入射光束はほぼ反射される。
しかし、図2に示すように、OFF状態であっても、GLV素子23は、例えば、製造プロセス起因などによりGLV素子23のリボン素子30、31a、32a、31b、32b、31c、32c、33が同じ平面に位置せず、数nm程度の僅かな高低差を生じる。このとき入射光の位相が一定である任意の場所を位相基準面として、リボン素子30、31a、32a、31b、32b、31c、32c、33の該位相基準面までの距離をそれぞれd1、d2、d3、d4、d5、d6、d7、d8とする。
【0034】
照明光束がGLV素子23に入射すると、上記のリボン素子の基板に対する距離(リボン素子高さ)のばらつきにより、OFF状態であっても、各リボン素子30、31a、32a、31b、32b、31c、32c、33において僅かな回折光を発生する。このため、暗画面上に各画素の光強度の変動を生じ、意図しない明暗の横縞状ノイズを形成し、顕著な画質の劣化となる。
さらに、リボン素子の高さのばらつきは、可動リボン素子へ電圧を印加し、相当の回折光が生じている状態においても、リボン素子間の意図せぬ段差として残るため、暗黒部分のみならず、画像を構成するすべての中間階調に対して光量の微小なずれを生じる。
【0035】
そこで、本実施形態においては、GLV素子23の1画素を構成する、リボン素子31a、32a、31b、32b、31c、32cの位置を最適化することによって、上記意図しない回折光を最小限に抑える調整方法と調整装置について説明する。このような調整は、GLV素子23が動作する前に、例えば、製造段階であらかじめ行なうことが好ましい。
まずは、画素単位で、固定リボン素子に所定のオフセット電圧を印加し、共通電極に接近する方向に変位させる。
図3は、本実施形態にかかるGLV光回折変調素子において、固定リボン素子にオフセット電圧を印加した後の、リボン素子の配置を示す図である。
図3において、普段移動しない固定リボン素子32a、32b、32cに、所定のオフセット電圧V1を印加し、固定リボン素子32a、32b、32cを共通電極12に接近する方向に変位させる。即ち、固定リボン素子32a、32b、32cを下げる。移動距離はbで表わす。
【0036】
全てのリボンに電圧が印加されていない状況においてはリボン間の製造バラツキによる高低差は偶発的に生じる。そのため、固定リボン素子30、32a、32b、32cが、可動リボン素子31a、31b、31cより高い位置(共通電極から離れた位置)に座位することがよく起こる。また、リボン素子は静電気力により共通電極に引き寄せられる構造となっているため、可動リボン素子への電圧印加のみでは固定リボン素子と可動リボン素子の段差の相対位置を調整することが出来ない場合が生じる。
そこで固定リボン素子30、32a、32b、32cを変位させることによって、可動リボン素子31a、31b、31cとの相対位置の調整が可能になり、固定リボン素子30、32a、32b、32cと可動リボン素子31a、31b、31cの位置の最適化が可能になる。
このとき、固定リボン素子30、32a、32b、32cの移動距離bは、すべての固定リボン素子30、32a、32b、32cが、同じ画素内の可動リボン素子31a、31b、31cより低い位置に設置されるような値にすることが望ましい。図3は、その様子を示している。
図3において、可動リボン素子31aと固定リボン素子32cの間の境界線は、請求項10での「分離平面」に対応する。
固定リボン素子30、32a、32b、32cの移動距離bを求めるには、同画素内の固定リボン素子30、32a、32b、32cと可動リボン素子31a、31b、31cの位置をλ/100程度の精度で知ることが望ましい。それは、例えば、光干渉などの方法で、必要な精度で測定することが可能である。
【0037】
続いて、固定リボン素子にオフセット電圧V1を印加した状態で、同じ画素単位内の可動リボン素子にオフセット電圧V0を印加し、最適な可動リボン素子の位置とオフセット電圧の値を確定し、上記意図しない回折光を最小限に抑える。図4は、本実施形態にかかるGLV光回折変調素子において、可動リボン素子にオフセット電圧V0を印加した後の、リボン素子の配置を示す図である。
図4において、図3の状態の可動リボン素子31a、31b、31cにオフセット電圧V0を印加し、これによって、可動リボン素子31a、31b、31cは距離sを変位された。
オフセット電圧の値V0、あるいは、最適な移動距離sの値は、可動リボン素子31a、31b、31cに印加するオフセット電圧を変動し、固定リボン素子32a、32b、32cの高さの近傍に可動リボン素子31a、31b、31cを変位させる。この工程を繰り返し、GLV素子23がOFF状態において射出した上記意図しない回折光を最小限に抑えるようなオフセット電圧、あるいは、移動距離(変位量)を求め、最適なオフセット電圧の値V0、あるいは、最適な移動距離(変位量)sとする。
GLV素子23において、他の画素についても同じように処理する。
【0038】
図5は、本実施形態において、GLV素子23の各画素の可動リボン素子に印加される最適なオフセット電圧を測定する光回折変調素子調整装置の構成の一例を示す図である。
図5に示されている調整装置50は、光源51、照明光学系52、調整対象となるGLV素子23、対物レンズ54a、フィルタ55、投影レンズ54b、光検出器56、固定リボン素子電源57、可動リボン素子電源58、制御部59、メモリ60を有する。
【0039】
光源51は、例えば、半導体レーザなどからなる単色のコヒーレント光源である。
照明光学系52は、光源51からの光ビーム断面の形状を変換して一次元画像素子GLV素子23に画素毎に照射する。具体的に、照明光学系52から射出された光束は、図5に示された一次元GLV素子23の羅列方向(紙面内の上下方向)と直交するように照射され、GLV素子23の羅列方向と直交する平面(図5において左右方向の平面)内において、一列に配置されたリボン素子の反射面に集光される。
1画素のリボン素子のサイズが小さいので、GLV素子23の羅列方向と垂直する平面内に照明光学系52から射出された光束は、リボン素子の反射面において、ビームスポットが十分小さいものでなければならない。
固定リボン素子電源57は、固定リボン素子の各画素毎にオフセット電圧を印加し、固定リボン素子の変位を調整する調整手段として作用する。例えば、上記したオフセット電圧V1を固定リボン素子32a、32b、32cに印加する。可動リボン素子電源58は、GLV素子23がOFF状態の時は、可動リボン素子(例えば、31a、31b、31c)の画素毎にオフセット電圧を印加して、可動リボン素子の変位を調整し、GLV素子23をON状態にする時は、可動リボン素子(例えば、31a、31b、31c)の画素毎に所定の駆動電圧を印加して、可動リボン素子を変位させる。つまり、調整手段および駆動手段として作用する。
これによりGLV素子23がOFF状態において、略同一平面に配置されたリボン素子の上記数nm程度の高さのばらつきにより、GLV素子23から発生する意図しない回折光を最小化することが可能となる。
【0040】
対物レンズ54aは、GLV素子23の各画素からの射出光が形成する像を平行光に変換し、フィルタ55に入射させる。
フィルタ55は、対物レンズ54aからの回折光を光透過部55aと55bで通過させ、反射光又は0次光を遮光部55cで遮蔽する。透過した±1次回折光は投影レンズ54bによって拡大し光検出器56へ入射する。
光検出器56は、入射された回折光を測定し、回折光の光量を得て、制御部59に出力する。
【0041】
制御部59は、固定リボン素子電源57と可動リボン素子電源58とをコントロールし、例えば、可動リボン素子電源58の出力する各画素のオフセット電圧の値を指示する。可動リボン素子電源58は、制御部59の指示により各画素に対するオフセット電圧の出力を変動し、該画素からの回折光が最小となるオフセット電圧V0を決める。
メモリ60は、制御部59から、固定リボン素子電源57、及び可動リボン素子電源58の画素毎の出力電圧と、光検出器56が測定した各画素からの回折光量を受けて記憶する。特に求められた各画素の最適なオフセット電圧V0を記憶する。
なお、GLV素子23がON状態の時に、可動リボン素子31a、31b、31cに印加する画素毎の駆動電圧の値もメモリ60に記憶されている。
【0042】
図6は、以上に述べた調整装置50の動作を説明するフローチャートである。
ステップS61:
調整する画素を選択し、測定を開始する。例えば、GLV素子23の図2〜図4に示した1画素分を調整する。
ステップS62:
固定リボン素子電源57より、固定リボン素子32a、32b、32c、及び隣接する画素の固定リボン素子30に前述したオフセット電圧V1を印加し、固定リボン素子32a、32b、32c、及び30を距離b変位させる。
ステップS63:
可動リボン素子電源58より、可動リボン素子31a、31b、31cにテストのオフセット電圧を印加し、変位させる。
【0043】
ステップS64:
光検出器56により、回折光量を測定する。
ステップS65:
調整対象となる画素について、十分な測定点数が得られていない時は、ステップS63に戻って、可動リボン素子31a、31b、31cに印加したオフセット電圧を変えて、測定を繰り返す。
十分な測定点数が得られた場合は、ステップS66に進む。
【0044】
ステップS66:
1画素についての測定結果を用いて、図7に示されている可動リボン素子31a、31b、31cに印加したオフセット電圧と回折光量とのグラフを作成する。グラフにおいて、回折光量の最小点でのオフセット電圧は、調整対象となる画素の可動リボン素子31a、31b、31cの最適なオフセット電圧V0とする。
図7は、調整装置50により測定される回折光量の結果の一例を示す図である。
横軸は可動リボン素子31a、31b、31cに印加したオフセット電圧を表わし、縦軸は可動リボン素子31a、31b、31cを含む画素からの回折光の光量を表わす。
図7に示すように、回折光量の最小点Xにおけるオフセット電圧を可動リボン素子31a、31b、31cの最適なオフセット電圧V0とする。
若しくは、図7に示すように、回折光量がある許容範囲以下であれば良く、その許容範囲に対応するいずれの電圧値をオフセット電圧としても良い。
【0045】
ステップS67:
未測定の画素がある場合は、ステップS61に戻り、次の画素を選択して、以上のような測定を繰り返す。
全部の画素に対して測定が終了した場合は、該GLV素子23の調整を終了する。
このようして、GLV素子23の各画素において可動リボン素子の最適なオフセット電圧が求められ、各画素における固定リボン素子のオフセット電圧と共に、データテーブルとしてメモリ60に記憶される。
上記例においては、GLV素子23において、固定リボン素子が画素単位で独立に電圧を印加されるので、全固定リボン素子の段差の分散が最小となるよう、各画素間の電位を調整することにより、より必要な回折光を低減させることが可能となる。
【0046】
このような得られたオフセット電圧をGLV素子23に印加し、上記の画像表示装置20において、GLV素子23がOFF状態の時の意図しない回折光を最小限に抑え、表示画面上のコントラストを大幅に向上できる。
本実施形態によれば、オフセット電圧を反射要素に印加し、反射要素を変位させることで隣接する反射要素、および隣接する画素間の反射要素において高低差のばらつきを低減することができる。これにより、OFF状態における意図しない回折光を最小限に抑えることができる。
【0047】
第2の実施形態
本実施形態のGLV素子と画像表示装置の基本構成は第1の実施形態と同様である。したがって、本実施形態において、GLV素子と画像表示装置に第1の実施形態と同様の部分は記号を同じくし、説明を省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態の調整装置は、GLV素子23において、画素毎にリボン素子間の段差を測定し、OFF状態においてGLV素子23からの回折光を最小にする可動リボン素子の位置、いわゆる最小回折光基準位置を算出し、可動リボン素子をその位置に設置する。
【0048】
本実施形態において、GLV素子23の任意の1つの画素において、隣接するリボン素子の高低差(または、段差)を、光干渉計測によりあらかじめ計測する。
図8は、本実施形態において、GLV素子23のリボン素子間の段差を測定し、OFF状態でGLV素子23からの回折光を最小にする可動リボン素子の位置、いわゆる最小回折光基準位置を求める計測装置70の構成の一例を示す図である。
図8に示されている計測装置70は、調整対象となる図2に示されたGLV素子23、干渉縞測定器77、制御部78、メモリ79、固定リボン素子電源57、可動リボン素子電源58を有する。
干渉縞測定器77は、光源71、照明光学系72、半透明鏡73、光学基準面74、受光部75,及び表面高さ算出部76を有する。
【0049】
光源71は、例えば、単色のコヒーレント光源である。
照明光学系72は、光源71からの光ビームを平行光に変換し、尚且つ、ビームスポットを十分小さくして、GLV素子23の高低凹凸のあるリボン素子表面に照射する。
GLV素子23に向かう光束は半透明鏡73に分けられ、半分は上方の例えば鏡からなる光学基準面74に照射し反射されて、半透明鏡73を透過して受光部75に入射する。一方、GLV素子23に向かう光束の他方の半分は、半透明鏡73を透過し、GLV素子23に入射し、リボン素子の反射面に反射されて、さらに半透明鏡73に反射されて、受光部75に入射する。光学基準面74で反射された光束とGLV素子23の反射面で反射された光束の光路差が波長の整数倍の場合は、両光束は干渉する。
もし、半透明鏡73において光学基準面74の像74bとGLV素子23の反射面の表面が互いに平行であれば、GLV素子23のリボン素子間の予期せぬ回折光を生じさせる段差を形成する距離に対し2倍の光路差を生じ、等高線に沿った干渉縞を生じる。
【0050】
受光部75は、たとえば、光検出器であり、光の空間分布を測定することによって、干渉縞を検知する。受光部75にてこの干渉縞を検出することで、GLV素子23のリボン素子がOFF状態において回折光を生じさせる段差を検出するこができる。
表面高さ算出部76は、受光部75が測定した干渉縞データを解析し、リボン素子の表面段差を求める。
また、受光部75を一次元状のラインセンサとすることによってGLV素子23の複数のリボンに渡り一括でその段差を計測することができる。
【0051】
固定リボン素子電源57は、図5に示す調整装置50と同じように、固定リボン素子に画素毎にオフセット電圧を印加し、固定リボン素子を変位させる。
可動リボン素子電源58は、図5に示す調整装置50と同じように、画素毎に可動リボン素子にオフセット電圧、または、駆動電圧を印加し、可動リボン素子を変位させる。
制御部78は、計測装置70の動作を制御し、例えば、固定リボン素子電源57と可動リボン素子電源58とをコントロールする。具体的に、可動リボン素子電源58の出力する各画素のオフセット電圧の値を指示する。
メモリ79は、制御部78から出力されたデータを記憶する。また、制御部78から転送された干渉測定器77の出力データ、固定リボン素子電源57、及び可動リボン素子電源58の画素毎の出力電圧を記憶する。
【0052】
図9は、以上に述べた計測装置70の動作を説明するフローチャートである。ここで、図2に示したGLV素子23の1画素に対して、隣接するリボン素子間の固有の段差を測定する。すなわち、可動リボン素子31a、31b、31cと固定リボン素子32a、32b、32c、及び30に電圧を印加しない状態において、言い換えれば、図8において、固定リボン素子電源57の出力はゼロ、可動リボン素子電源58がOFFであって、すべてのリボン素子が同電位の状態において、段差を測定する。
【0053】
ステップS71:
GLV素子23において、測定を行なう画素を選択し、測定を開始する。例えば、図2に示したGLV素子23の1画素に対して測定を行なう。
ステップS72:
図2に示した1画素において、測定を行なうために隣接する2つのリボン素子を選択する。最初は、例えば、固定リボン素子30と可動リボン素子31aを選択する。
ステップS73:
固定リボン素子30と可動リボン素子31aの段差d1−d2を測定する。
【0054】
ステップS74:
次に測定する2つのリボン素子、ここで、可動リボン素子31aと固定リボン素子32aを選択し、ステップS72に戻って、段差測定を繰り返し、段差d2−d3を得る。
このように、隣接する可動リボン素子と固定リボン素子31aと32a、32aと31b、31bと32b、32bと31c、31cと32cの段差d2−d3、d3−d4、d4−d5、d5−d6、d6−d7が得られる。可動リボン素子31cと固定リボン素子32cについて測定を行なった後、同画素の全部のリボン素子が測定済みなので、ステップS75に進む。
【0055】
ステップS75:
以上の測定されたリボン間の段差により、リボン素子30、31a、32a、31b、23b、31c、32cの相対的な位置関係が得られる。そして、固定リボン素子電源57からオフセット電圧V1が印加される時は、固定リボン素子32a、32b、32c、及び30の移動距離(変位量)bを求めることができる。
第1の実施形態で示したように、固定リボン素子と可動リボン素子との相対位置を調整するために、例えば、図3に示すように、固定リボン素子30、32a、32b、32cをあらかじめある程度で下げる必要がある。また、固定リボン素子30、32a、32b、32cの移動距離bは、すべての固定リボン素子30、32a、32b、32cが、同じ画素内の可動リボン素子31a、31b、31cより低い位置に設置される値にする。このような移動距離bの値は、上記の隣接するリボン素子間の段差の測定結果から見積ることができる。
見積もった移動距離bの値、および固定リボン素子に対して、移動距離bと印加した電圧の関係から、固定リボン素子30、32a、32b、32cへのオフセット電圧V1が得られる。
【0056】
ステップS76:
以上の隣接リボン間の段差と移動距離bの結果から、GLV素子23がOFF状態の時に、GLV素子23からの回折光を最小にする可動リボン素子31a、31b、31cの移動位置(変位量)sを計算できる。
本実施形態では、この移動位置sを、図10(a)と(b)に示すように、画素内のリボン素子間の段差の2乗和を最小にする値とする。
なお、以上の演算を行なう前に、隣接リボン間の段差の測定結果を、各リボン素子に定義された位相基準面からの距離に換算する。
ステップS77:
次に測定する画素を選択し、ステップS71に戻って、次の画素内に隣接するリボン素子の段差の測定し、該画素において、固定リボン素子と可動リボン素子の移動距離bとsを求める。
このように繰り返し、全部の画素に対して測定を行った後、段差測定を終了する。
【0057】
このように、GLV素子23の全画素について、固定リボン素子の移動距離bと可動リボン素子の移動距離sが求められ、さらに、移動距離と印加する電圧の関係から、各画素における固定リボン素子へのオフセット電圧V1と可動リボン素子へのオフセット電圧V0が得られる。
このように得られた各画素のオフセット電圧の値は、メモリ76に書き込まれ、GLV素子23を動作させる時に固定リボン素子と可動リボン素子に印加される。
【0058】
以上のように、リボン素子の位置を修正した場合の、GLV素子23がOFF状態の時に発生した回折光の強度を計算した。
図11は、リボン素子の位置を修正する前と修正した後のリボン素子の高さの変動を比較した図である。図中の実線がリボン位置修正前を示し、破線が修正後のリボン素子の変位を示す。
図11において、横軸は、リボン素子の番号に相当し、縦軸はリボン素子の高さの変動を表わしている。
即ち、図11は、60リボン素子、あるいは、10画素の結果を示している。
なお、最初に固定リボン素子に印加されるオフセット電圧により移動した距離は、全リボン素子を等位相ずらすだけであるため、図11において、この部分を除去している。
リボン素子の位置を修正する前の計算結果においては、リボン素子の高さの変動がガウス分布であり、その分散σは、入射光の波長λの1/600であると仮定している。
図11において、固定リボン素子が不動、可動リボン素子は隣接3本が同距離ずつ修正されていることが判る。また、修正量が1/1000λ程度と極めて僅かである。
【0059】
図12は、図11に示すGLV素子23においてリボン素子の位置を修正する前後のスクリーン27上の回折光強度の計算結果を示す。なお、このとき、画像表示装置20のスクリーン27は暗状態、つまり、GLV素子23がOFF状態であるとする。
図12において、横軸はリボンの位置を表わし、即ち、図12は60リボン素子、あるいは、10画素の結果を示している。縦軸はGLV素子23がOFF状態の時の、GLV素子23からの回折光の強度を表わしている。
図11と同じように、リボン素子の位置を修正する前の計算結果においては、リボン素子の高さの変動がガウス分布であり、その分散σは、入射光の波長λの1/600であると仮定している。
図12に示すように、可動リボン素子の位置の僅かの修正により、暗状態において発生する回折光の最大のピークが約半分に抑制され、コントラスト比が大幅に改善された。
【0060】
本実施形態によれば、隣接する可動リボン素子と固定リボン素子の段差を光干渉計測によりあらかじめ計測し、計測した値より、可動リボン素子と隣接する固定リボン素子との段差の二乗和が最小となるよう、画素単位で可動リボン素子の段差を調整する。それにより、リボン素子間の高さの分散を低減し、GLV素子23がOFFの時に、GLV素子23から射出される回折光の光量は大幅に低減され、コントラスト比を改善する。
特に、本実施形態の方法は、段差を求める時に画素間にまたがるので、リボン素子同士の干渉の影響を軽減するのに有効である。
【0061】
以上、本発明を好ましい実施の形態に基づき説明したが、本発明は以上に説明した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の改変が可能である。
上記実施形態で説明した画像表示装置、光回折変調素子調整装置は、一例であり、その構成の各種の変更が可能である。
例えば、以上説明した画像表示装置において、交互に隣接する固定リボン素子と可動リボン素子3組、6本のリボン素子が1画素を構成しているが、1組、2組、3組以上の画素構成において、本発明も適用できる。1画素が1組の固定リボン素子と可動リボン素子から構成される場合は、本発明の調整により、全画素のリボン素子の高さを揃えることになる。また、各リボン素子をブレーズ化(ブレーズ角を持つように傾ける)してもよい。これによって、射出される回折光を+あるいは−のどちらか一方に集約することが可能となり、ダークレベルの向上および光利用効率の向上が可能となる。
【0062】
上記例では、GLV素子において、固定リボン素子が画素単位で独立に電圧を印加する構成となっているが、前述の可動リボン素子との高さの関係を満足すれば、全固定リボン素子を単一電位により駆動する構成としても良い。
また、上記実施形態の説明で、固定リボン素子をあらかじめ下げ、可動リボン素子の位置を微調整して、最適な位置を決めるようにしていたが、可動リボン素子を下げ、固定リボン素子の位置を微調整することが、本発明要旨の範囲を逸脱することではない。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、画素間の反射要素の基板に対する距離の分散を低減し、不必要な回折光を最小化し、コントラストを向上する。これによる画像劣化を防ぐことができ、画像に発生する横縞状ノイズを低減し、画質の改善を促す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置の構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置において、補正を行なう前の光回折変調素子を構成するリボン素子の配置を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置において、固定リボン素子にオフセット電圧を印加した後の光回折変調素子を構成するリボン素子の配置を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置において、固定リボン素子と可動リボン素子にオフセット電圧を印加した後の光回折変調素子を構成するリボン素子の配置を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる光回折変調素子調整装置の構成の一例を示す図である。
【図6】図5に示す本発明の第1の実施形態にかかる調整装置の動作を説明するフローチャートである。
【図7】図5に示す本発明の第1の実施形態にかかる調整装置による測定結果を例示する図である。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかる測定装置の構成の一例を示す図である。
【図9】図8に示す本発明の第2の実施形態にかかる測定装置の動作を説明するフローチャートである。
【図10】(a)および(b)は、本発明の第2の実施形態において、光回折変調素子の可動リボン素子の最適な移動距離を演算する方法を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態において、補正前と補正後の光回折変調素子のリボン素子の高低差を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態において、補正前と補正後の光回折変調素子における回折光光量の測定結果を示す図である。
【図13】従来の技術にかかる光回折変調素子の構造を説明する模式図である。
【図14】図13に続いて、従来の技術にかかる光回折変調素子の動作を説明する模式図である。
【図15】図14に続いて、従来の技術にかかる光回折変調素子の動作を説明する模式図である。
【図16】従来の技術にかかる光回折変調素子において、リボン素子間の段差により発生する問題を説明する図である。
【図17】図16に続いて、光回折変調素子において、リボン素子間の段差により発生する問題を説明する図である。
【符号の説明】
1、2…GLV、10a、10b、10c、10d、11a、11b、11c…リボン素子、12…共通電極、13a、13b、13c、13d、14a、14b、14c…リボン素子、20…画像表示装置、21…光源、22…照明光学系、23…GLV、24a…対物レンズ、24b…投影レンズ、25…空間フィルタ、25a、25b…光透過部、25c…遮光部、26…スキャンミラー、27…スクリーン、28a、28c…回折光、28b…反射光、29a…固定リボン素子電源、29b…可動リボン素子電源、30、31a、31b、31c、32a、32b、32c、33…リボン素子、50…調整装置、51…光源、52…照明光学系、54a…対物レンズ、54b…投影レンズ、55…フィルタ、55a、55b…光透過部、55c…遮光部、56…光検出器、57…固定リボン素子電源、58…可動リボン素子電源、59…制御部、60…メモリ、61、62…リボン素子、70…調整装置、71…光源、72…照明光学系、73…半透明鏡、74…光学基準面、75…受光部、76…表面高さ算出部、77…光干渉測定器、78…制御部、79…メモリ、b…固定リボン移動距離、s…可動リボン移動距離、V1…固定リボンオフセット電圧、V0…可動リボンオフセット電圧

Claims (5)

  1. 共通電極と、反射面を有し、前記共通電極と所定の間隔を隔てて対向し前記共通電極の平面に平行な方向に並ぶ複数の反射要素とを有し、第1の状態において、前記共通電極と前記反射要素とが同電位であり、入射される光を反射し、第2の状態において、前記共通電極と隣接する前記反射要素の一方である第1反射要素とが同電位であり、前記共通電極と隣接する前記反射要素の他方である第2反射要素との間に電圧が印加されて、前記第2反射要素が前記共通電極側に変位して、入射される光を回折光に変調する光回折変調素子と、
    前記第1の状態において、前記複数の反射要素から構成される画素単位ごとに前記第2反射要素より前記第1反射要素の方が前記共通電極との距離が短くなるように決定された前記第1反射要素に印加する前記第1オフセット電圧を印加して前記第1反射要素を変位させ、前記第1オフセット電圧を印加した状態において、前記光回折変調素子に光を入射させることにより生じる回折光の光量が最小となるように決定された前記第2反射要素に印加する前記第2オフセット電圧を印加して前記第2反射要素を変位させて、前記第1及び第2反射要素の前記共通電極に対する距離を調整する調整
    を有する光回折変調装置。
  2. 共通電極と、反射面を有し、前記共通電極と所定の間隔を隔てて対向し前記共通電極の平面に平行な方向に並ぶ複数の反射要素とを有し、第1の状態において、前記共通電極と前記反射要素とが同電位であり、入射される光を反射し、第2の状態において、前記共通電極と隣接する前記反射要素の一方である第1反射要素とが同電位であり、前記共通電極と隣接する前記反射要素の他方である第2反射要素との間に電圧が印加されて、前記第2反射要素が前記共通電極側に変位して、入射される光を回折光に変調する光回折変調素子について、前記光回折変調素子に照射光を照射する光源と、
    前記光回折変調素子から射出された回折光の光量を測定する測定と、
    前記第1の状態において、前記複数の反射要素から構成される画素単位ごとに前記第2反射要素より前記第1反射要素の方が前記共通電極との距離が短くなるように、前記第1反射要素に印加する前記第1オフセット電圧と、前記第1オフセット電圧を印加した状態において、前記測定部が測定した前記光回折変調素子から射出された回折光の光量が最小となるように、前記第2反射要素に印加する第2オフセット電圧とを決定する制御部と、
    前記第1オフセット電圧を印加して前記第1反射要素を変位させ、前記第2オフセット電圧を印加して前記第2反射要素を変位させて、前記第1及び第2反射要素の前記共通電極に対する距離を調整する調整
    を有する
    光回折変調素子調整装置。
  3. 前記光回折変調素子調整装置において、前記第2反射要素に電圧を印加し、前記第2反射要素を変位させる駆動部とをさらに有する
    請求項に記載の光回折変調素子調整装置。
  4. 共通電極と、反射面を有し、前記共通電極と所定の間隔を隔てて対向し前記共通電極の平面に平行な方向に並ぶ複数の反射要素とを有し、第1の状態において、前記共通電極と前記反射要素とが同電位であり、入射される光を反射し、第2の状態において、前記共通電極と隣接する前記反射要素の一方である第1反射要素とが同電位であり、前記共通電極と隣接する前記反射要素の他方である第2反射要素との間に電圧が印加されて、前記第2反射要素が前記共通電極側に変位して、入射される光を回折光に変調する光回折変調素子について、前記第1の状態において、前記複数の反射要素から構成される画素単位ごとに前記第2反射要素より前記第1反射要素の方が前記共通電極との距離が短くなるように決定された前記第1反射要素に印加する前記第1オフセット電圧を印加して前記第1反射要素を変位させる第1の工程と、
    前記第1オフセット電圧を印加した状態で前記第2反射要素に印加する前記第2オフセット電圧を印加して前記第2反射要素を変位させる第2の工程と、
    前記第1及び第2オフセット電圧を印加させた状態で、前記光回折変調素子に照射光を照射し、前記光回折変調素子から射出される回折光の光量を測定する第3の工程と、
    前記第2オフセット電圧の値を調節して前記第3の工程を繰り返し、前記第1オフセット電圧を印加した状態において前記光回折変調素子に光を入射させることにより生じる回折光の光量が最小となるように前記第2オフセット電圧を求める第4の工程と
    を有する光回折変調素子調整方法。
  5. 光源から光が照射され、共通電極と、反射面を有し前記共通電極と所定の間隔を隔てて対向し前記共通電極の平面に平行な方向に並ぶ複数の反射要素とを有し、第1の状態において、前記共通電極と前記反射要素とが同電位であり、入射される光を反射し、第2の状態において、前記共通電極と隣接する前記反射要素の一方である第1反射要素とが同電位であり、前記共通電極と隣接する前記反射要素の他方である第2反射要素との間に電圧が印加されて、前記第2反射要素が前記共通電極側に変位して、入射される光を回折光に変調する、1列に配列された複数の光回折変調素子と、
    前記第1の状態において、前記複数の反射要素から構成される画素単位ごとに前記第2反射要素より前記第1反射要素の方が前記共通電極との距離が短くなるように決定された前記第1反射要素に印加する前記第1オフセット電圧を印加して前記第1反射要素を変位させ、前記第1オフセット電圧を印加した状態において、前記光回折変調素子に光を入射させることにより生じる回折光の光量が最小となるように決定された前記第2反射要素に印加する前記第2オフセット電圧を印加して前記第2反射要素を変位させて、前記第1及び第2反射要素の前記共通電極に対する距離を調整する調整と、
    前記複数の光回折変調素子からの射出光により画像が形成される表示部と
    を有する画像表示装置。
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