JP4337294B2 - 二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、過充電を防止する機能を備えた二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
正極と負極とが多孔質セパレータを隔てて積層された電極体を容器に収容した二次電池が知られている。このような二次電池は、充電器の故障や誤使用等により過充電された場合、この過充電の程度が著しくなって電池が過熱すると多孔質セパレータが溶損して正極と負極とが短絡することがある。このような短絡の際に電池に蓄積されたエネルギー(電圧)が一気に開放されることによって電池に過大な負荷がかかる虞がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、過充電を防止する機能を備えた二次電池を提供することである。本発明の他の目的は、過充電された場合、電池に過大なエネルギーが蓄積されることを防止する機能を備えた二次電池を提供することである。本発明のさらに他の目的は、過充電された場合、電池に蓄積されたエネルギーが一気に開放されることを防止する機能を備えた二次電池を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段と作用と効果】
本発明者は、過充電の程度が著しくなる前に、正極と負極の間にかかる電圧を積極的にかつ徐々に開放する(正極と負極を積極的に微小短絡させる)ことにより、上記目的を達成し得ることを見出して本発明を完成した。
【0005】
本発明により提供される二次電池は、正極と負極が多孔質セパレータを隔てて積層された電極体と、電極体を収容する容器と、容器内に収容されており、電極体の積層方向両側に当接してその電極体の膨張を抑制する膨張抑制部材とを備える。
この膨張抑制部材は、電極体の積層方向両側に「当接」してその膨張を抑制する。ここで電極体は、初期状態(実質的に膨張していない状態)で既に膨張抑制部材に当接していてもよく、膨張する途中で膨張抑制部材に当接してもよい。電極体が膨張する途中で膨張抑制部材に当接する場合にも、電極体のそれ以上の膨張を膨張抑制部材によって抑制することができる。
【0006】
電極体が過充電等により膨張しようとするとき、電極体に当接した膨張抑制部材が電極体の膨張に抗してこの電極体の積層方向に圧縮応力を加えることにより電極体の膨張が抑制される。そして、過充電の程度が著しくなる前に、この圧縮応力により正極と負極との間に微小な電流経路を生じさせて電圧の上昇を抑えることができる。すなわち過充電の進行を抑制することができる。また、上昇した電圧を徐々に降下させて、過充電により蓄積されたエネルギーを徐々に開放することができる。
【0007】
ここで電極体の「積層方向」とは、正極と負極とがセパレータを隔てて重ねられた方向をいう。例えば、複数枚の正極シート、負極シートおよびセパレータを積み重ねてなる積層型の電極体にあっては、その電極体の厚み方向が積層方向となる。長尺状の正極シート、負極シートおよびセパレータを重ね合わせた積層シートを横断面円形の柱状に巻き上げてなる巻回型の電極体にあっては、この電極体の直径方向がいずれも積層方向に相当する。また、図5に示すように、巻回型の電極体10であって横断面が扁平な形状(長円形状、楕円形状、長方形状等;図5には横断面が長円形状の場合を示している)である場合には、その巻回中心Gを通る方向がいずれも積層方向に相当する。これらの積層方向のうち、電極体10の短径方向(厚み方向;図中矢印Sで示す)両側に当接するように膨張抑制部材(図示せず)を設けることが好ましい。
【0008】
前記膨張抑制部材は、前記電極体が過充電されたときの膨張を抑制して多孔質セパレータの孔内に電極活物質を進入させるように構成することができる。
電極体が過充電されると、この過充電によって電極体が過熱したり、電解液が分解されてガスが発生したりすることにより電極体が膨張する。このとき、膨張抑制部材が電極体の積層方向への膨張を抑制する(電極体の積層方向への圧縮応力を加える)ことにより、電極活物質層がセパレータに押し付けられる。その押し付ける力が電極活物質層の強度を上回ると、電極活物質層の構造が崩れて電極活物質がセパレータの孔内に喰い込む(進入する)。このようにセパレータ孔内に進入した電極活物質によって、正極と負極との間に微小な電流経路を形成させることができる。この電流経路を利用して過充電の進行を抑制し、また過充電により蓄積されたエネルギーを徐々に(小刻みに)開放することができる。
【0009】
なお、ここでセパレータの孔内に進入する電極活物質は、正極活物質および負極活物質のいずれか一方でもよく両方でもよい。その電極活物質の進入経路は多孔質セパレータを貫通していることが好ましい。正極活物質と負極活物質とがセパレータの両面から進入する場合には、これら両活物質の進入経路を合わせた経路がセパレータを貫通していればよい。
【0012】
本発明の二次電池における膨張抑制部材は、容器内に収容されており電極体の積層方向両側に当接してその電極体の膨張を抑制する。
【0016】
上述した本発明の二次電池において、前記膨張抑制部材は、前記電極体が過充電されたとき、その電極体の積層方向に圧縮応力が加わることにより正極と負極がセパレータの孔を通じて微小短絡するように、容器内に収容されていることが好ましい。この微小短絡は、例えば、正極活物質および負極活物質の少なくとも一方をセパレータの孔内に進入させることにより生じさせることができる。また、機械的応力(圧縮応力)によりセパレータの構造を変化させる(変形させる)ことによって微小短絡を生じさせてもよい。
この微小短絡の発生は、二次電池に電流を供給したときの電圧挙動を観察することにより確認することができる。例えば図9に模式的に示すように、微小短絡が発生すると(図中矢印Aで示す時点)、充電電流を供給し続けているにもかかわらず電圧が徐々に降下する。あるいは、微小短絡の程度によっては電圧が降下はしないもののその上昇速度が鈍ることもある。この場合にも電流の供給を止めると電圧が徐々に降下する。
なお、本発明は、非水系および水系のいずれの電解液を用いた二次電池にも適用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明は、また、下記の形態で実施することを特徴とする。
【0018】
(形態1)本発明の適用される二次電池が非水系電解液を用いた二次電池である。特に好ましくはリチウムイオン二次電池である。かかる電池においては過充電によるエネルギーが蓄積されやすく、また蓄積されたエネルギーが一気に開放されたときに電池に過大な負荷がかかりやすい。したがって、本発明を適用することによる効果がよく発揮される。
【0019】
(形態2)本発明の二次電池を構成する電極体は、正極シートと負極シートとを多孔質セパレータを介して巻回してなる巻回型の電極体である。このような電極体は、過充電されたとき、定寸の正極シートとセパレータと負極シートを積層した電極体等に比べて顕著に膨張する傾向がある。したがって、その膨張を抑制することにより正極と負極を微小短絡させるという本発明の作用を容易に実現することができる。
【0020】
(形態3)正極および負極はそれぞれシート状の集電体を備える。それらの集電体の少なくとも一方には、その多孔質セパレータに対向する面に電極活物質粉末が保持されている。このような電極体は、過充電により膨張して積層方向に圧縮応力が加わることにより、この電極活物質粉末を多孔質セパレータの孔内に進入させやすい。したがって正極と負極を微小短絡させるという本発明の作用を容易に実現することができる。
【0021】
【実施例】
(参考例1)
参考例1は、容器および外部サポートからなる膨張抑制部材を備えたリチウムイオン二次電池の一例である。
図1は、参考例1の二次電池を示す斜視図であり、図2はそのII−II線断面図である。図示するように、この二次電池1は、長円状に巻回された電極体10と、電極体10を収容する角型(平型)の容器20と、容器20を挟む外部サポート30とを備える。この容器20および外部サポート30により膨張抑制部材40が構成されている。
【0022】
まず、電極体10の構成および作製方法を説明する。
電極体10を構成する正極シート12の巻回前の状態を図3に示す。正極集電体12としては長尺状アルミニウム箔を用いた。正極活物質を含有するペーストを正極集電体12aの両面に塗布して、正極集電体12aの両面に正極活物質層12bを形成させた。このようにして正極シート12を作製した。ここで、正極シート12の一方の長辺には、いずれの面にも正極活物質層12bが形成されていない活物質未塗工部12cが設けられている。
【0023】
負極シート14の構造は正極シート12と同様であるので、この負極シート14についても図3を用いて説明する。図3において括弧内に記された符号は負極シート14に対応するものである。負極集電体14aとしては長尺状銅箔を用いた。負極活物質を含有するペーストを負極集電体14aの両面に塗布して、両面に負極活物質層14bの形成された負極シート14を作製した。負極シート14の一方の長辺には、いずれの面にも負極活物質層14bが形成されていない活物質未塗工部14cが設けられている。
【0024】
セパレータとしては多孔質ポリプロピレン樹脂シートを使用した。このセパレータの平面形状は、図3に示す正極シート12において正極活物質層12bが形成されている領域とほぼ同形状である。
図4に示すように、両シート12,14および二枚のセパレータ16を、セパレータ16、正極シート12、セパレータ16、負極シート14の順に重ね合わせる。このとき、正極シート12の活物質未塗工部12cと負極シート14の活物質未塗工部14cとがセパレータ16の一方の長辺および他方の長辺からそれぞれはみ出すように両シート12,14を配置する。次いで、重ね合わせた両シート12,14およびセパレータ16を巻回機等を用いて長辺方向に巻回する。この巻回体を径方向にプレスして、図5に示すように、横断面が長円形状の電極体10を作製する。
【0025】
なお、電極体10の製造に使用する正極活物質としては、LiMn2O4、LiCoO2、LiNiO3等の、従来のリチウムイオン二次電池に用いられる正極活物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。負極活物質としては、アモルファスカーボン、グラファイトカーボン等の、従来のリチウムイオン二次電池に用いられる負極活物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。このような活物質を含有するペーストを調製するにあたっては、従来公知の結着剤、導電化剤、溶剤等を適宜使用することができる。これらペーストの集電体への塗布は、コンマコーター、ダイコーター等を用いて行うことができる。
【0026】
図6に示すように、容器20はアルミニウム製であって、有底四角筒状の電極体ケース22と、電極体ケース22の上端開口部を封止する蓋24とを備える。この容器20は6つ(3対)の平面部201〜206からなる直方体状である。平面部201と202、平面部203と204、平面部205と206(この平面部206は蓋24により形成されている)とはそれぞれ対向している。
図2に示すように、電極体10は、その巻回中心(巻回軸)Gが横倒しとなるように容器20に収容されている。容器20の有する6つの平面部のうち最も面積の広い一対の平面部(最大平面部)201,202の内壁に、電極体10の厚み方向(積層方向の一つに相当する)の両側が当接している。この電極体10には図示しない電解液が含浸されている。電解液としては、ジエチルカーボネートとエチレンカーボネートとの7:3(重量比)混合溶媒に1mol/リットルのLiPF6を溶解させたもの等を用いることができる。また、電極体10を構成する正極シート12および負極シート14(図4参照)は、容器20から突出する正極端子26および負極端子28(図1および図6参照)にそれぞれ電気的に接続されている。
【0027】
図1および図2に示すように、外部サポート30は、容器20の最大平面部201,202を挟んで配置された二枚の拘束板32と、これらの拘束板32をその四隅で連結する四本のボルト34とを備える。各ボルト34は、円形の頭部34aと、四角柱状の脚部34bとを供える。これらのボルト34によって二枚の拘束板32が容器20側に締め付けられて、最大平面部201,202に当接している。この外部サポート30は、電極体10の膨張に十分対抗できるだけの強度を有している。
【0028】
次に、この二次電池の過充電時における作動を説明する。
過充電が進行すると、図2に示すように、電極体10がその積層方向に膨張しようとする(図中矢印P1)。一方、容器20の最大平面部201,202および外部サポート30によって、電極体10の厚み方向への膨張は抑制されている。これにより電極体10には、その膨張力P1に対する反力として、厚み方向への圧縮応力(図中矢印P2)が加わる。この圧縮応力P2によって、図7に示す模式図のように、正極シート12と負極シート14との間に挟まれたセパレータ16の両面に正極活物質層12bおよび負極活物質層14bが押し付けられる。この押し付け力は過充電の進行につれて大きくなる。例えば負極活物質層14bの強度が正極活物質層12bおよびセパレータ16よりも低い場合、この押し付け力が負極活物質層14bの強度を上回ると負極活物質層14bの構造が崩れる。これにより、図8に示すように、負極活物質層14bを構成していた負極活物質がセパレータ16の孔内に進入する(押し込まれる)。このセパレータ16内に進入した(食い込んだ)負極活物質によって正極シート12と負極シート14との間に微小な電流経路eが形成される。すなわち正極シート12と負極シート14とが微小短絡する。
【0029】
この微小短絡は、図7に示す状態から、正極活物質層12bを構成する正極活物質がセパレータ16の孔内に進入することによっても生じさせることができる。また、正極活物質と負極活物質とがセパレータ16の両面からそれぞれ進入してもよい。
【0030】
参考例1の二次電池が微小短絡を起こす際の挙動を図9に示す。この図9は、SOC(充電状態)100%を超えて充電(電流供給)を続けたときの電圧および温度の変化を模式的に示す特性図である。
過充電が進行するにつれて電圧および温度が上昇する。このとき電極体が膨張しようとする力P1も増大するので、電極体には次第に強くなる圧縮応力P2が加わる。この圧縮応力P2がある程度まで強くなると、正極シートと負極シートとが微小短絡する(図中矢印Aで示す時点)。すると、この微小短絡により電圧が徐々に開放される。
【0031】
一方、従来の二次電池において、セパレータの溶損等により正極シートと負極シートとが完全に(マクロに)短絡した場合には、図9に示す微小短絡の場合とは異なり、図10に模式的に示すように電圧が急激に低下する(図中矢印Bで示す時点)。このとき、電池に蓄積されていたエネルギーが一気に開放される。
【0032】
なお、上記参考例1では平板状の拘束板32が最大平面部201,202の全体に当接するように外部サポート30を構成したが、図11に示すように、この拘束板32の中央部に容器20側に突出する凸部32aを設けてもよい。このような構成とすることにより、容器20の外形を最大平面部201,202の中央部で拘束することができるので、容器20(電極体10)の膨張をより効率よく抑制することができる。あるいは、図12および13に示すように、最大平面部201,202の中央部を、外部サポートとしてのクランプ36によって拘束してもよい。
【0033】
また、上記参考例1では容器20の内面形状を平面状としたが、図14に示すように、最大平面部201の中央部に容器内側に突出する凸部201aを形成してもよい。また、最大平面部202の中央部にも同様の凸部を形成してもよい。このような構成とすると、膨張抑制材40によって電極体10に圧縮応力が加えられる(電極体10の膨張が抑制される)とき、その圧縮応力が電極体10の一部(凸部201aに当接する箇所)に集中して加えられる。これにより、微小短絡の発生位置および発生時期を制御しやすくなる。
【0034】
なお、上記参考例1ではリチウムイオン二次電池につき説明したが、本発明はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等の他の種類の二次電池にも適用することができる。正極および負極の活物質、集電体および端子ならびにセパレータ等の材質や電解液の組成等は、二次電池の種類に応じて適当に選択される。また、上記参考例1では正極シートと負極シートをセパレータを介して巻回した巻回型電極体を用いてリチウムイオン二次電池を製造したが、電極体の形態はこれに限定されず、例えば積層型電極体であってもよい。
【0035】
(第1実施例)
本実施例は、容器内に収容された膨張抑制部材(内部サポート)を備えるリチウムイオン二次電池の一例である。以下、参考例1に係る部材と同様の機能を果たす部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
図15に示すように、電極体10はその厚み方向への膨張が内部サポート50により抑制されている。この内部サポート50は、参考例1における外部サポート30(図1および図2参照)と同様に、電極体10を厚み方向に挟んで配置された二枚の平板状の拘束板52と、これらの拘束板52をその四隅で連結する四本のボルト54とを備える。二枚の拘束板52は、これらのボルト54によって、電極体10の厚み方向に当接するように締め付けられている。このような電極体10および内部サポート50を、参考例1と同様の容器20(図6参照)に収容して二次電池が構成されている。過充電等により電極体10がその積層方向に膨張しようとすると、内部サポート50によって電極体10の厚み方向に圧縮応力が加わる。過充電が進行すると、この圧縮応力によって参考例1と同様に電極体10が微小短絡する。
【0036】
(参考例2)
参考例2は、複数の角型電池を積層配置してなる電池群と、この電池群が積層方向に膨張することを抑制する膨張抑制部材とを備えたリチウムイオン二次電池の例である。以下、参考例1に係る部材と同様の機能を果たす部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
図17に示すように、参考例2の二次電池2は、複数の角型電池62をその最大平面部201,202において積層して形成された電池群60と、この電池群60が積層方向に膨張することを抑制する外部サポート70とを備える。
【0037】
電池群60を構成する各角型電池62は、参考例1と同様に、電極体10を容器20に収容してなる(図1および図2参照)。電極体10の積層方向両側は最大平面部201,202の内壁に当接している。各角型電池62の間には、容器20同士を絶縁するための絶縁シート64が挟み込まれている。ここでは絶縁シート64としてシリコーンゴムからなるシートを用いた。各角型電池62の上端には正極端子26および負極端子28が設けられている。隣接する角型電池62同士は、これらの端子26,28により直列に接続されている。なお、図17には6個の角型電池62を示しているが、電極群を構成する角型電池の数は例えば10〜60個程度とすることができる。
【0038】
外部サポート70は、電池群60の積層方向の両側に配置された二枚の拘束板32と、これらの拘束板32を四隅で連結する四本のボルト34とを備える。これらのボルト34によって拘束板32は、電池群60の積層方向両側に当接するように締め付けられている。
なお、この二次電池2の上方には放熱用のヒートパイプ72が配置される。このヒートパイプ72を介して二次電池2から生じる熱を外部に放出する。あるいは、二次電池2に冷却風を(例えば二次電池2の側方から)送ることにより二次電池2を冷却してもよい。
【0039】
このような構成の二次電池2において、角型電池62に備えられた電極体10(図2参照)が過充電等によりその積層方向に膨張すると、この電極体10の膨張により角型電池62の外形が積層方向に膨張する。その結果として、電池群60の全体が角型電池62の積層方向に膨張することとなる。このとき、外部サポート70によって、電池群60にはその積層方向に圧縮応力が加わる。この圧縮応力によって角型電池62内の電極体10がその積層方向への圧縮応力を受ける。過充電が進行すると、この圧縮応力によって参考例1と同様に電極体10が微小短絡する。
【0040】
(参考例3)
参考例3は、複数の角型電池を平面配置してなる電池群と、この電池群が電極体の積層方向に膨張することを抑制する膨張抑制部材とを備えたリチウムイオン二次電池の例である。以下、参考例1に係る部材と同様の機能を果たす部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
図18に示すように、参考例3の二次電池3は、複数の角型電池62をその最大平面部201が平面状に並ぶように配置してなる電池群80と、この電池群80が角型電池62の厚み方向(最大平面部201に垂直な方向)に膨張することを抑制する外部サポート90とを備える。
【0041】
電池群80を構成する各角型電池62の構成は参考例2と同様である。これらの角型電池62は、電極体10(図2参照)が横倒しとなるように、相互に間隔を開けて縦横に並べられている。各角型電池62は、正極端子26および負極端子28により直列に接続されている。
外部サポート90は、電池群80の上下(角型電池62の厚み方向両側)に配置された拘束板32と、これらの拘束板32を連結するボルト(図示せず)とを備える。電池群80の上下と拘束板32との間には絶縁用のビニールシート(図示せず)が挟み込まれている。角型電池62に備えられた電極体10(図2参照)が過充電等によりその積層方向に膨張すると、外部サポート90によって、電池群60を構成する角型電池62に、その厚み方向(電極体10の積層方向)に圧縮応力が加わる。過充電が進行すると、この圧縮応力によって参考例1と同様に電極体10が微小短絡する。
【0042】
参考例3の二次電池3は全体の体格が薄いので、例えば車両床部等への搭載性が良好である。なお、電池群80を構成する角型電池62の隙間にはスペーサ66が配置されている。このスペーサ66により拘束板32の間隔が一定以上に維持されている。これにより、電極体10の非膨張時に外部からの応力によって電池群80が押圧されることを防止している。
【0043】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1に係る二次電池を示す斜視図である。
【図2】 図1のII−II線断面図である。
【図3】 電極体を構成する正極シートを示す平面図である。
【図4】 巻回前の電極体を示す平面図である。
【図5】 電極体を示す斜視図である。
【図6】 電極体が収容された電池容器を示す斜視図である。
【図7】 電極体の積層構造を示す模式的断面図である。
【図8】 電極体に微小短絡が生じた状態を示す模式的断面図である。
【図9】 参考例1の二次電池の過充電時における挙動の一例を模式的に示す特性図である。
【図10】 従来の二次電池の過充電時における挙動の一例を模式的に示す特性図である。
【図11】 参考例1の変形例に係る二次電池を示す断面図である。
【図12】 参考例1の他の変形例に係る二次電池を示す斜視図である。
【図13】 図12のXIII−XIII線断面図である。
【図14】 参考例1のさらに他の変形例に係る二次電池を示す断面図である。
【図15】 第1実施例に係る二次電池を構成する電極体および内部サポートを示す斜視図である。
【図16】 第1実施例に係る二次電池を示す断面図である。
【図17】 参考例2に係る二次電池を示す斜視図である。
【図18】 参考例3に係る二次電池を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2,3:二次電池
10:電極体
12:正極シート(正極)
14:負極シート(負極)
16:セパレータ(多孔質セパレータ)
20:容器
201,202:最大平面部(平面部)
30,70,90:外部サポート
32:拘束板
34:ボルト
36:クランプ(外部サポート)
40:膨張抑制部材
50:内部サポート
52:拘束板
54:ボルト
60,80:電池群
62:角型電池
64:絶縁シート
Claims (4)
- 正極と負極が多孔質セパレータを隔てて積層された電極体と、
電極体を収容する容器と、
容器内に収容されており、電極体の積層方向両側に当接してその電極体の膨張を抑制する膨張抑制部材とを備える二次電池。 - 前記膨張抑制部材は、前記電極体が過充電されたときの膨張を抑制して多孔質セパレータの孔内に電極活物質を進入させるように構成されている請求項1に記載の二次電池。
- 前記電極活物質の進入経路が前記多孔質セパレータを貫通する請求項2に記載の二次電池。
- 前記膨張抑制部材は、前記電極体が過充電されたとき、その電極体の積層方向に圧縮応力が加わることにより正極と負極がセパレータの孔を通じて微小短絡するように設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池。
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