JP4337184B2 - セグメント位置決め方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド掘進機におけるセグメント位置決め方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図15〜図18は従来考案されたパラレルリンクを使用したセグメント位置決め装置を備えたシールド掘進機(実開平6−60698号公報)を示しており、図15はシールド掘進機の全体側面断面図、図16は従来のセグメント位置決め装置の側面断面図、図17は図16の正面図、図18は6軸パラレルマニピュレータの概念図である。
【0003】
図15においてSはセグメント、1はシールド掘進機のカッタフェース、2はカッタフェース1の回転中心軸、3はカッタフェース1後面の空間部、4はシールド掘進機本体、5はシールド掘進機本体4の後胴であり、このシールド掘進機本体4の後胴5は掘削円周面の土砂の崩壊を防ぐ役目を有している。
【0004】
シールド掘進機本体4にはスラスト軸受6を介してカッタフェース1が軸方向に支持され、カッタフェース1とシールド掘進機本体4との間には外軸受7及び内軸受8が円周方向に配設されている。カッタフェース1の回転中心軸2は中心軸受9を介してシールド掘進機本体4に支持されている。
【0005】
カッタフェース1にはリングギヤ10が設けられ、リングギヤ10にはピニオン11が噛み合っており、シールド掘進機本体4には、ピニオン11に接続されたモータ12が設けられており、該モータ12の駆動によりピニオン11及びリングギヤ10を介してカッタフェース1が回転中心軸2を中心に回転されるようになっている。
【0006】
シールド掘進機本体4の後部内面には、シールドジャッキ13が円周方向に沿って複数設けられ、シールドジャッキ13が伸張することにより既設のセグメントSの前部側面を押付けながらシールド掘進機本体4を前進させるようになっている。
【0007】
カッタフェース1後面の空間部3の下部には、電動機26で駆動されるスクリューコンベア25の導入口が開口され、このスクリューコンベア25は、後方へ向け右上がりに配置されて搬送方向下流端の排出口が排泥管18の上部に開口されるようになっており、又排泥管18は、図15中におけるA矢印方向に排泥するようにしている。
【0008】
図16において、シールド掘進機本体4の後胴5には、環状のエレクタ支持板31が鉛直に取付けられており、エレクタ支持板31には複数個のローラ16が後胴5の中心軸に対して円周上に配設され、該ローラ16によって環状の回転体17が回動自在に支持されている。
【0009】
回転体17は、鉛直面17aと、後胴5の中心軸と平行にフランジ状に延びる外周面17bとを備えていて、外周面17bが前記ローラ16によって支持されている。
【0010】
更に、外周面17bの内周側には、リングギヤ17cが刻設されており、又、回転体17の鉛直面17aの中心側には、前記スクリューコンベア25等を配置するための貫通口17dが設けられている。
【0011】
エレクタ支持板31にはモータ14が固定されており、該モータ14によって回転するピニオン15が、前記回転体17のリングギヤ17cに噛み合っており、前記モータ14の駆動により回転体17が旋回されるようになっている。
【0012】
回転体17には、スクリューコンベア25との干渉を回避し得るよう谷形を成す吊ビーム19が結合部材20を介して取付けられており、該吊ビーム19は、回転体17の回転によりトンネルの内周面に沿う方向に回転されるようになっている。即ち、モータ14、ピニオン15、ローラ16及び回転体17によって吊ビーム19の円周方向動作機構が構成されている。
【0013】
前記結合部材20の後方には、ガイド部材29が設けられ、軸方向ジャッキ28の作動で吊ビーム19がガイド部材29に沿いトンネル軸方向(図16において左右方向)に移動するようになっており、更に、吊ビーム19は半径方向ジャッキ27の作動でトンネル半径方向(図16、図17において上下方向)に移動するようになっている。つまり、半径方向ジャッキ27及び軸方向ジャッキ28により、夫々吊ビーム19の半径方向動作機構及び軸方向動作機構が構成されている。
【0014】
図17に示すように、吊ビーム19の下部は保持板30を構成しており、該保持板30の下面には6軸パラレルマニピュレータ21による微調装置32を介し揺動板38が連結されており、該揺動板38の下面には、新設のセグメントS0を把持するための把持装置22が装備されている。
【0015】
前記した軸方向動作機構と、半径方向動作機構と、円周方向動作機構によれば、図19に示すように、吊セグメントS0の軸方向と、半径方向と、円周方向の粗調整を行うことができる。
【0016】
更に、吊セグメントS0は、既設セグメントSに対して精度良く位置決めする必要があり、このために、微調装置32により、軸方向、半径方向、円周方向の微調整を行うと共に、トンネル軸方向に延びる軸周りの揺動(ローリング)、トンネル半径方向に延びる軸周りの揺動(ヨーイング)、トンネル周方向に延びる軸周りの揺動(ピッチング)を行って6軸方向の微調整を行っている。
【0017】
従来の微調装置32は、上記軸方向移動、半径方向移動、円周方向移動、ローリング、ヨーイング、ピッチングを行うための夫々の機構を、吊ビーム19と揺動板38との間に配置した構成としており、このために非常に複雑なものとなっており、制限されたスペース内にこのような複雑な構造を配置することは技術的に困難を伴うという問題があった。
【0018】
このため、図18に示すような6軸パラレルマニピュレータ21による微調装置32が提案された。図18は、6軸パラレルマニピュレータ21の機構を概念的に示したものである。
【0019】
6軸パラレルマニピュレータ21は、6本のシリンダ33(33a〜33f)から成り、シリンダ33a,33b、シリンダ33c,33d、シリンダ33e,33f同士が一体となって継手36により揺動板38に支持されている。シリンダ33のロッド34(34a〜34f)は、シリンダ33f,33aのロッド34f,34a、シリンダ33b,33cのロッド34b,34c、シリンダ33d,33eのロッド34d,34e同士が一体となって継手37により保持板30に支持されている。これによりシリンダ33a〜33fは側面から見た際に鋸刃状のジグザク配置となっている。各シリンダ33a〜33fには制御弁35が設けられ、図示しない油圧源から油圧をシリンダ33a〜33fの内部に個別に給排することで、ロッド34a〜34fが個別に伸縮する。
【0020】
6本のシリンダ33a〜33fは、そのストローク制御を行うことにより、揺動板38に把持装置22を介して吊下げられた吊セグメントS0を、図19に示すように軸方向移動、半径方向移動、円周方向移動、及び、ローリング、ヨーイング、ピッチングの微調整を行って、既設のセグメントSに対する吊セグメントS0の位置決めを行っている。
【0021】
次に作用を説明する。図15のシールド掘進機では、シールド掘進機本体4のシールドジャッキ13を伸張させ、既設セグメントSの前部側面を押付けながらシールド掘進機本体4を前進させる。一方、モータ12の駆動によりカッタフェース1を回転させる。これにより、シールド掘進機本体4は前方の土砂を切削しながら前進する。切削された土砂は、カッタフェース1後面の空間部3の下部に集められる。カッタフェース1後面の空間部3に集められた土砂は、スクリューコンベア25及び排泥管18によりシールド掘進機本体4の右方向に搬送され外部に排出される。
【0022】
次に、複数のシールドジャッキ13のいずれか一つを縮み方向に作動して既設のセグメントSとの間に空間を形成し、把持装置22によってセグメントS0を把持し、吊ビーム19の、軸方向作動機構、半径方向作動機構、円周方向作動機構を夫々作動させて吊ビーム19を移動させて吊セグメントS0を所定の位置に粗位置決めする。
【0023】
次に、6軸パラレルマニピュレータ21の6本のシリンダ33a〜33fの動作を組み合わせて揺動板38に軸方向移動、半径方向移動、円周方向移動、ローリング、ヨーイング、ピッチングの動きを発生させ、吊セグメントS0の軸方向端面、円周方向端面を既設セグメントSの端面に合わせると共に、吊セグメントS0の内面を既設セグメントSの内面を合致させる。
【0024】
位置決めを行った図19に示す吊セグメントS0と図15に示す既設セグメントSのボルト箱穴39のボルト孔40にピース間ボルト23及びリング間ボルト24(図15参照)を挿入し、ナットによって締め付けて既設セグメントSに吊セグメントS0を結合する。このようにしてセグメントSを1リング分組立て、この作業の繰り返しにより所定長さのトンネルを覆工する。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述したシールド掘進機では、6軸パラレルマニュプレータ21による微調装置32によって吊セグメントS0の軸方向移動、半径方向移動、円周方向移動、ローリング、ヨーイング、ピッチングの微調整を行うようにしているために、制御機構が複雑になると共に、特に1軸の方向に微調整を行うと、他の軸の方向に移動して影響を与えることになるために、制御が非常に複雑になってしまうという問題を有していた。
【0026】
本発明は、上記従来の問題点を解決するべくなしたもので、セグメントの位置決めための構成を簡略化でき、制御の容易化を図ることができるセグメント位置決め方法及び装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シールド掘進機の回転体に軸方向ジャッキと半径方向ジャッキを介して支持された吊ビームと、該吊ビームに微調装置を介して支持された揺動板とを備えて、揺動板により支持した吊セグメントを既設セグメントに対して位置決めするようにしているセグメント位置決め方法であって、吊ビームと揺動板との間に、油圧ジャッキと弾性体とが直列に接続された支持リンクを傾斜配置した6軸パラレルリンクからなる微調装置を設け、揺動板により支持した吊セグメントを既設セグメントに押付け、弾性体を変位させて既設セグメントに倣わせることにより位置決めすることを特徴とするセグメント位置決め方法、に係るものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シールド掘進機の回転体に軸方向ジャッキと半径方向ジャッキを介して支持された吊ビームと、該吊ビームに微調装置を介して支持された揺動板とを備えて、揺動板により支持した吊セグメントを既設セグメントに対して位置決めするようにしているセグメント位置決め装置であって、前記微調装置は、油圧ジャッキの先端に弾性体が直列に接続され且つ吊ビームと揺動板との間に傾斜配置されて吊セグメントの荷重を弾性体を介して支持し得るようにした支持リンクからなる6軸パラレルリンクを有しており、各支持リンクは、油圧ジャッキの反ロッド側端がボール軸受を介して前記吊ビームに連結され、前記油圧ジャッキのロッドに嵌合した案内筒がボール軸受を介して前記揺動板に連結されており、前記油圧ジャッキと案内筒との間を連結してセグメントの荷重を支持するバネからなる弾性体を有することを特徴とするセグメント位置決め装置、に係るものである。
【0029】
上記手段において、揺動板に、既設セグメントの内面に押付けて吊セグメントの半径方向位置を位置決めする半径方向位置決め部材を備えてもよく、セグメントに、半径方向位置を位置決めするための半径方向位置決め金物を予め備えてもよい。
【0030】
更に、揺動板に、既設セグメントのボルト箱穴に挿入して吊セグメントの円周方向位置を位置決めする円周方向位置決め部材を備えてもよく、又、セグメントに、円周方向位置を位置決めするための円周方向位置決め倣い部を予め備えてもよい。
【0031】
本発明によれば、油圧ジャッキの先端にバネによる弾性体を直列に接続した支持リンクを、吊ビームと揺動板との間に傾斜配置した6軸パラレルリンクによって微調装置を構成しているので、揺動板に吊下げた吊セグメントを既設セグメントに押付けるのみで位置決めすることができ、よって、セグメントの位置決めのための構成を著しく簡略化することができ、更に高精度な制御を必要としないので制御の大幅な容易化が図れる。
【0032】
揺動板に、既設セグメントの内面に押付けることにより吊セグメントの半径方向位置を位置決めする半径方向位置決め部材を備えたり、又、セグメントに、半径方向位置を位置決めするための半径方向位置決め金物を予め備えておけば、吊セグメントの半径方向位置も、吊セグメントを押付けるのみで容易に位置決めできる。
【0033】
更に、揺動板に、既設セグメントのボルト箱穴に挿入して吊セグメントの円周方向位置を位置決めする円周方向位置決め部材を備えたり、又、セグメントに、円周方向位置を位置決めするための円周方向位置決め倣い部を予め備えておけば、1リングの最初のセグメントにおける円周方向の位置も、吊セグメントを押付けるのみで位置決めできる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
【0035】
図1は本発明を実施する形態の一例を示す正面図、図2は図1のII−II方向矢視図、図3は図1のIII−III方向矢視図である。なお従来技術において説明した部分と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0036】
図15〜図17に示したように、シールド掘進機に回転可能に備えられている回転体17に、半径方向ジャッキ27及び軸方向ジャッキ28を介して吊ビーム19を取付けて、吊ビーム19の周方向動作機構、半径方向動作機構及び軸方向動作機構を構成したものにおいて、図1〜図3に示すように、吊ビーム19に対し、6軸パラレルリンク41から成る微調装置32を介して揺動板38を吊下げるようにしている。
【0037】
6軸パラレルリンク41は、吊ビーム19と揺動板38との間を連結する6本の支持リンク42によって構成されている。支持リンク42は、2本ずつ組を成し、一端は把持装置22を通る半径方向の中心線Oを中心として大きな略3角位置にて吊ビーム19に連結され、又、他端は互いに接近した小さな略3角位置にて揺動板38に連結されており、これによって各支持リンク42は、吊ビーム19から半径方向外側の揺動板38に向けて間隔が狭まる方向に傾斜配置されている。
【0038】
支持リンク42の夫々は、図4に示すように、伸縮する油圧ジャッキ43を備えており、該油圧ジャッキ43のロッド44は長く構成されており、油圧ジャッキ43の反ロッド側端には吊ビーム19に連結するためのボール軸受45が取付けられている。
【0039】
前記ロッド44には、揺動板38に連結するためにボール軸受46を一端に備えた案内筒47が嵌合している。
【0040】
油圧ジャッキ43にはバネ受座48が固定されていてバネ受座48をロッド44が貫通しており、又、案内筒47の基部にもボール軸受46と一体のバネ受座49が固定されている。バネ受座48とバネ受座49との間には、バネ50による弾性体が配置されており、バネ50の一端は固定具51により油圧ジャッキ43のバネ受座48に固定され、又、バネ50の他端は固定具52により案内筒47のバネ受座49に固定されている。
【0041】
これにより、バネ50は、油圧ジャッキ43と案内筒47との間を連結しており、このバネ50による弾性体は、支持リンク42が図1〜図3のように6本配置されることによって、若干撓んだ状態でセグメントS0の荷重を支持できる強度を有している。
【0042】
前記油圧ジャッキ43の両端に接続される油圧配管53a,53bは、伸縮調整回路54に接続されており、又油圧配管53aには切替器55が備えられており、油圧配管53a,53bを遮断したり(図4の状態)切替器55の弁体を回転させて絞り孔56を油圧配管53a,53bに連通させることにより少量の油を流せるようにして油圧ジャッキ43をダンパとして作用させ得るようにしている。
【0043】
又、図1、図3、図5〜図7に示すように、揺動板38には、既設セグメントSの内面に押付けて吊セグメントS0の半径方向位置を位置決めする半径方向位置決め部材57が固定されている。半径方向位置決め部材57は、円周方向(図1、図5では左右方向)に間隔を有して2ヶ所に設けられている。このように、半径方向位置決め部材57を円周方向2ヶ所に設けると、吊セグメントS0の半径方向の位置決めと同時に、吊セグメントS0のローリングも規制することができる。
【0044】
一方、半径方向位置決め部材57を揺動板38に備えることに代えて、図8、図9に示すように、吊セグメントS0に、既設セグメントSの内面に当接して半径方向位置を位置決めするようにした半径方向位置決め金物58を予め備えておくようにしてもよい。
【0045】
又、揺動板38には、図3、図5〜図7に示すように、既設セグメントSのボルト箱穴39に挿入して吊セグメントS0の円周方向位置を位置決めする円周方向位置決め部材59を固定している。円周方向位置決め部材59は、ボルト箱穴39に倣うように先端にテーパ状部が形成されている。この円周方向位置決め部材59は、1リングを構成する最初のセグメントS0を組み付けるときの周方向の位置決めを行うためのものであり、この円周方向位置決め部材59は、揺動板38に対して着脱可能に固定されるようになっていてもよく、又、駆動装置を備えて必要なときのみボルト箱穴39に嵌合する位置に張出されるように構成されていてもよい。
【0046】
一方、円周方向位置決め部材59を揺動板38に備えることに代えて、図10、図11に示すように、吊セグメントS0の軸方向後面において、後方に向けて三角形状を有して突出した半径方向に長い突部60aと、既設セグメントSの軸方向前面において、前記突部60aに合致するように三角形状に凹んだ凹部60bとからなる円周方向位置決め倣い部60を予め形成しておくようにしてもよい。
【0047】
以下に、上記形態例の作用を説明する。
【0048】
図1〜図3に示すように、油圧ジャッキ43の先端にバネ50による弾性体が直列に接続された支持リンク42を、吊ビーム19と揺動板38との間に傾斜配置してなる6軸パラレルリンク41によって微調装置32を構成しているので、揺動板38にてセグメントを吊下げると、吊セグメントS0の荷重は各支持リンク42のバネ50によって弾性的に支持される。
【0049】
図15〜図17に示した回転体17による周方向動作機構、半径方向ジャッキ27による半径方向動作機構、及び軸方向ジャッキ28による軸方向動作機構を介して吊ビーム19を移動させ、図7に示すようにリング状に組立てられた既設セグメントSの前側端面、及び周方向に組立てられた既設セグメントSの周方向端面と干渉しない位置になるように吊セグメントS0の粗位置を調製する。このとき、吊セグメントS0の内周面は既設セグメントSの内面より僅かに内側に位置するようにしている。
【0050】
次に、伸縮調整回路54によって6軸パラレルリンク41の各支持リンク42の油圧ジャッキ43の調整を行って、吊セグメントS0の円周方向端面が、既設セグメントSの円周方向端面に当接するように移動させるが、このとき、図4の切替器55の絞り孔56が油圧配管53a,53bに連通するように切替えておく。すると、吊セグメントS0の円周方向端面が既設セグメントSの円周方向端面に押付らけれて、バネ50が撓み、且つ絞り孔56により油圧ジャッキ43がダンパとして作用し、これによって吊セグメントS0の円周方向位置が正確に位置決めされる。
【0051】
更に、伸縮調整回路54によって6軸パラレルリンク41の各支持リンク42の油圧ジャッキ43の調整を行い、吊セグメントS0の軸方向後端面を、既設セグメントSの軸方向前端面に押付けるように移動させる。吊セグメントS0の軸方向後端面が既設セグメントSに押付けられるとバネ50が撓み、且つ絞り孔56により油圧ジャッキ43がダンパとして作用することにより、吊セグメントS0の軸方向位置が正確に位置決めされると共に、既設セグメントSの軸方向前端面に吊セグメントS0が倣うことにより吊セグメントS0のヨーイングが規制され、更に、ピッチングも規制されるようになる。
【0052】
続いて、伸縮調整回路54によって6軸パラレルリンク41の各支持リンク42の油圧ジャッキ43を同時に伸長し、吊セグメントS0を半径方向外方に移動させると、揺動板38に備えられた半径方向位置決め部材57が既設セグメントSの内面に当接してバネが撓み、且つ絞り孔56により油圧ジャッキ43がダンパとして作用し、これによって吊セグメントS0の内面が既設セグメントSの内面に正確に位置決めされる。このとき、図5、図7に示すように、半径方向位置決め部材57を円周方向2ヶ所に設けていると、吊セグメントS0の半径方向の位置決めと同時に、吊セグメントS0のローリングも規制される。このとき、半径方向の位置決めは、油圧ジャッキ43ではなく、図16、図17に示した半径方向ジャッキ27を使用してもよい。
【0053】
なお、上記では半径方向の位置決めを、揺動板38に備えた半径方向位置決め部材57にて行う場合について説明したが、セグメントS,S0に、図8、図9のような半径方向位置決め金物58を予め設けることにすれば、該半径方向位置決め金物58によって吊セグメントS0の半径方向の位置決めを行うことができる。
【0054】
1リングの最初のセグメントSを組立てるには、円周方向に既設セグメントSが無いので、円周方向の既設セグメントSに当接させて吊セグメントS0の円周方向の位置決めを行うことができない。
【0055】
このように1リングの最初の吊セグメントS0を位置決めする場合には、図5〜図7に示すように、揺動板38に円周方向位置決め部材59を固定し、この状態で吊セグメントS0を半径方向外側に移動させる。
【0056】
すると、図5〜図7に示すように、円周方向位置決め部材59のテーパ部が既設セグメントSのボルト箱穴39に嵌合し、これによって吊セグメントS0の円周方向位置が位置決めされる。この状態から、上記と同様に、吊セグメントS0の軸方向後端面を既設セグメントSの軸方向前端面に押付けるように移動させ、又、吊セグメントS0を半径方向外方に移動させて半径方向位置決め部材57を既設セグメントSの内面に押付けるように移動させると、軸方向、半径方向、円周方向の位置決めと、ピッチング、ローリング、ヨーイングの規制を行うことができる。
【0057】
なお、上記ではリングの最初のセグメントを組立てる際の円周方向の位置決めを、揺動板38に円周方向位置決め部材59を取付けて行う場合について説明したが、リングの最初に取付けるセグメントS,S0に、図10、図11のような互いに嵌合する突部60aと凹部60bとからなる円周方向位置決め倣い部60を設けて、円周方向の位置決めを行うようにしてもよい。
【0058】
又、上記では、セグメントS0の円周方向への移動・押付けと、軸方向への移動・押付けと、半径方向への移動・押付けとを別々に行う場合について説明したが、上記動作を同時に行わせるように各支持リンク42を作動させてもよい。
【0059】
位置決めされたセグメントS0は、図15に示すピース間ボルト23及びリング間ボルト24によって締結されることにより組立られる。その後、把持装置22による吊セグメントS0の把持を切り離す場合は、図4の切替器55を図示の状態に切替えて油圧ジャッキ43を固定し、半径方向ジャッキ27により行う。
【0060】
上述したように、油圧ジャッキ43の先端にバネ50による弾性体が直列に接続され支持リンク42を、吊ビーム19と揺動板38との間に傾斜配置した6軸パラレルリンク41からなる微調装置32を構成したことにより、揺動板38に吊下げた吊セグメントS0を、既設セグメントSに押付けることによって位置決めすることができる。これにより、吊セグメントS0を位置決めするための構成を著しく簡略化することができ、更に位置決めのための高精度な制御を必要としないので制御の大幅な容易化が図れる。
【0061】
図12〜図14は、本発明を実施する形態の他の例を示したもので、図12は正面図、図13は図12のXIII−XIII方向矢視図、図14は図12のXIV−XIV方向矢視図である。
【0062】
図12〜図14の構成では、6個の支持リンク42を、把持装置22を通る半径方向の中心線Oを中心として略円形になるように配置し、且つ直径方向に対向する位置の支持リンク42が、互いに×字状にクロスするように傾斜配置した場合を示している。これにより各支持リンク42は、側方から見た場合にジグザグ形状となっている。又、この例においても、図12、図14に示すように、揺動板38に半径方向位置決め部材57と、円周方向位置決め部材59を備えるようにしている。
【0063】
図12〜図14は、図1〜図3に示したものに対して、支持リンク42の傾斜方向を変えて設置した場合を示しているが、その作用は図1〜図3の場合と全く同様である。
【0064】
なお、本発明は上記形態例にのみ限定されるものではなく、図4に示すようなコイル状のバネ以外にも種々の弾性体が使用できること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えること、等は勿論である。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、油圧ジャッキの先端にバネによる弾性体を直列に接続した支持リンクを、吊ビームと揺動板との間に傾斜配置した6軸パラレルリンクによって微調装置を構成しているので、揺動板に吊下げた吊セグメントを既設セグメントに押付けるのみで位置決めすることができ、よって、セグメントの位置決めのための構成を著しく簡略化することができ、更に高精度な制御を必要としないので制御の大幅な容易化が図れるという優れた効果を奏する。
【0066】
揺動板に、既設セグメントの内面に押付けることにより吊セグメントの半径方向位置を位置決めする半径方向位置決め部材を備えたり、又、セグメントに、半径方向位置を位置決めするための半径方向位置決め金物を予め備えておけば、吊セグメントの半径方向位置も、吊セグメントを押付けるのみで容易に位置決めできる効果がある。
【0067】
更に、揺動板に、既設セグメントのボルト箱穴に挿入して吊セグメントの円周方向位置を位置決めする円周方向位置決め部材を備えたり、又、セグメントに、円周方向位置を位置決めするための円周方向位置決め倣い部を予め備えておけば、1リングの最初のセグメントにおける円周方向の位置も、吊セグメントを押付けるのみで位置決めできる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す正面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】図1のIII−III方向矢視図である。
【図4】図1における支持リンクの詳細を示す側面図である。
【図5】図3の揺動板部分の拡大図である。
【図6】図5のVI−VI方向矢視図である。
【図7】セグメントの位置決め作動状態を示す斜視図である。
【図8】セグメントに備えた半径方向位置決め金物の一例を示す平面図である。
【図9】図8のIX−IX方向矢視図である。
【図10】セグメントに備えた円周方向位置決め倣い部の一例を示す平面図である。
【図11】図10のXI−XI方向矢視図である。
【図12】本発明を実施する形態の他の例を示す正面図である。
【図13】図12のXIII−XIII方向矢視図である。
【図14】図12のXIV−XIV方向矢視図である。
【図15】シールド掘進機の全体側面断面図である。
【図16】従来のセグメント位置決め装置の側面断面図である。
【図17】図16の正面図である。
【図18】図16の6軸パラレルマニピュレータの概念図である。
【図19】吊セグメントの位置決めを説明するための斜視図である。
【符号の説明】
17 回転体
19 吊ビーム
27 半径方向ジャッキ
28 軸方向ジャッキ
32 微調装置
38 揺動板
39 ボルト箱穴
41 6軸パラレルリンク
42 支持リンク
43 油圧ジャッキ
50 バネ(弾性体)
57 半径方向位置決め部材
58 半径方向位置決め金物
59 円周方向位置決め部材
60 円周方向位置決め倣い部
S 既設セグメント
0 吊セグメント

Claims (6)

  1. シールド掘進機の回転体に軸方向ジャッキと半径方向ジャッキを介して支持された吊ビームと、該吊ビームに微調装置を介して支持された揺動板とを備えて、揺動板により支持した吊セグメントを既設セグメントに対して位置決めするようにしているセグメント位置決め方法であって、吊ビームと揺動板との間に、油圧ジャッキと弾性体とが直列に接続された支持リンクを傾斜配置した6軸パラレルリンクからなる微調装置を設け、揺動板により支持した吊セグメントを既設セグメントに押付け、弾性体を変位させて既設セグメントに倣わせることにより位置決めすることを特徴とするセグメント位置決め方法。
  2. シールド掘進機の回転体に軸方向ジャッキと半径方向ジャッキを介して支持された吊ビームと、該吊ビームに微調装置を介して支持された揺動板とを備えて、揺動板により支持した吊セグメントを既設セグメントに対して位置決めするようにしているセグメント位置決め装置であって、前記微調装置は、油圧ジャッキの先端に弾性体が直列に接続され且つ吊ビームと揺動板との間に傾斜配置されて吊セグメントの荷重を弾性体を介して支持し得るようにした支持リンクからなる6軸パラレルリンクを有しており、各支持リンクは、油圧ジャッキの反ロッド側端がボール軸受を介して前記吊ビームに連結され、前記油圧ジャッキのロッドに嵌合した案内筒がボール軸受を介して前記揺動板に連結されており、前記油圧ジャッキと案内筒との間を連結してセグメントの荷重を支持するバネからなる弾性体を有することを特徴とするセグメント位置決め装置。
  3. 揺動板に、既設セグメントの内面に押付けて吊セグメントの半径方向位置を位置決めする半径方向位置決め部材を備えたことを特徴とする請求項2記載のセグメント位置決め装置。
  4. セグメントに、半径方向位置を位置決めするための半径方向位置決め金物を予め備えたことを特徴とする請求項2記載のセグメント位置決め装置。
  5. 揺動板に、既設セグメントのボルト箱穴に挿入して吊セグメントの円周方向位置を位置決めする円周方向位置決め部材を備えたことを特徴とする請求項2又は3又は4記載のセグメント位置決め装置。
  6. セグメントに、円周方向位置を位置決めするための円周方向位置決め倣い部を予め備えたことを特徴とする請求項2又は3又は4記載のセグメント位置決め装置。
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