JP4335853B2 - 光導波路部材、その製造方法及び光モジュール - Google Patents
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実施例1に係るV溝付導波路基板の構造を図1に、その作製方法を図2、図3に示す。本基板は以下のプロセスで作製した。これらの各図の基本構成は前述した通りである。
実施例2に係るV溝付導波路基板の構造を図7に示す。本基板は接着層3とシリコン基板1の間に熱酸化シリコン膜10が設けられていることが実施例1と異なる主な点である。
本願発明の第3の実施例は1×2スプリッタモジュールの例である。この例の斜視図を図9に示す。これまでの実施例と同様の部分は同じ符号で示した。
本例は、別な1×2光スイッチの例である。本願発明の光導波路部材はこうした用途にも当然用いることが出来る。本発明に係る1×2光スイッチ構造の斜視図を図10に示す。本光スイッチの基本構成は、実施例3で作製した1×2光スプリッタのポリマ導波路表面に一対の薄膜ヒータ11−1、11−2を設けた例である。前記の一対の加熱手段は分岐した光導波路の各々に対応して設けられる。薄膜ヒータとしては、例えばCr(厚さt=0.3μm)を用いることが出来る。
本例は、光送信(または光受信)モジュールの例である。本願発明の光導波路部材はこうした用途にも当然用いることが出来る。本願発明に係る光送信(または光受信)モジュールの構造の斜視図を図11に示す。
本例は、更に多数の光ファイバを搭載したモジュールの例である。本発明に係る光送信(または光受信)モジュール用導波路基板の構造の斜視図を図12に示す。本基板の、例えばV溝2−1〜2−4に4本の光ファイバアレイを実装することで、並列光伝送(4ch)を使用する光インタコネクション用送信(または受信)モジュールを実現できる。更に、本願発明が多数のチャネルを有する光モジュ−ルに適用できることは言うまでもない。本導波路基板及びモジュールは実施例5と同様な方法で作製できるので、その詳細説明は省略する図12では、他の実施例におけるものと同様の部品は同じ符号で示した。
本例は、波長多重を用いた双方向光トランシーバモジュールの例である。本願発明に係る波長多重を用いた双方向光トランシーバモジュールの例の斜視図を図13に示す。
本例は、波長多重光送信モジュールの例である。本願発明に係る波長多重光送信モジュールの例の斜視図を図15に示す。本モジュールは、波長が異なる4つのDFBレーザ21−1〜21−4を有し、各レーザから出る4波の光信号がポリマ導波路から成る1×4合波器によって合波されて、V溝2に固定される光ファイバから出力される。
Claims (13)
- シリコン基板上の一部の領域に、コアまたはクラッドがポリマ材から構成される光導波路が設けられ、
シリコン基板上の他の領域に、前記光導波路に光ファイバを位置決め固定するためのV字型の第1の溝が設けられ、
前記V字型の第1の溝と前記光導波路との境界に前記V字型の第1の溝と垂直な方向に伸びる第2の溝がさらに設けられ、
前記光導波路を構成する下部クラッドの膜厚が、前記境界近傍で他の部分よりも薄くなっており、このことにより、前記V字型の第1の溝に光ファイバを実装した時に、前記光ファイバのコアの中心の高さが前記境界から離れた箇所での前記光導波路のコアの中心の高さよりも低く、かつ光ファイバと光導波路の間で高効率な光結合が得られる高さになるように、前記第1の溝の形状が設定されて、前記光導波路の一端部と前記光ファイバの一端部とが光学的に結合されることを特徴とする光導波路部材。 - V字型溝部と、第2の溝部と、前記V字型溝部の延在方向に、第2の溝部を挟んで前記V字型溝部と対向した平坦な領域と、を有するシリコン基板と、
前記平坦な領域の上部に、当該光導波路のコア層を構成する第1のポリマ層、及び当該光導波路の下部クラッド層を構成する第2のポリマ層と、を少なくとも有し、
前記第2のポリマ層は前記平坦な領域の前記V字型溝部と対向する端面の近傍でその厚さが減少しており、このことにより、前記V字型溝部に光ファイバを実装した時に、前記光ファイバのコアの中心の高さが、前記V字型溝から離れた膜厚がおよそ平坦な個所での光導波路のコアの中心の高さよりも低く、かつ光ファイバと光導波路の間で高効率な光結合が得られる高さになるように、前記V字型溝部の形状が設定されて、前記光導波路の一端部と前記光ファイバの一端部とが光学的に結合されることを特徴とする光導波路部材。 - V字型溝部と、第2の溝部と、前記V字型溝部の延在方向に、前記第2の溝部を挟んで前記V字型溝部と対向した平坦な領域と、を有するシリコン基板と、
前記平坦な領域の上部に、接着材の層、下部クラッド層を構成する第2のポリマ層、コア層を構成する第1のポリマ層、及び上部クラッド層を構成する第3のポリマ層と、を有する光導波路と、を有し、
前記第2及び第3の各ポリマ層は前記平坦な領域のV字型溝部と対向する端面の近傍でその厚さが減少しており、このことにより、前記V字型溝部に光ファイバを実装した時に、前記光ファイバのコアの中心の高さが、前記V字型溝から離れた膜厚がおよそ平坦な個所での光導波路のコアの中心の高さよりも低く、かつ光ファイバと光導波路の間で高効率な光結合が得られる高さになるように、前記V字型溝部の形状が設定されて、前記光導波路の一端部と前記光ファイバの一端部とが光学的に結合されることを特徴とする光導波路部材。 - 前記第2のポリマ層としてフッ素化ポリイミドを用い、前記接着材の層として、ポリイミドシリコーン、有機金属酸化膜、フッ素を含まないポリイミド、またはこれらの複合膜を用いることを特徴とする請求項3に記載の光導波路部材。
- ポリマ材を用いたコア層および下部クラッドとを有する光導波路と、前記光導波路に対して光ファイバを位置決め固定するためのV字型の第1の溝と、前記光導波路の一端部と前記第1の溝の先端の間に位置し、かつ、前記第1の溝の長手方向と直交する方向に延在する第2の溝をシリコン基板上に有し、
下部クラッドの膜厚が前記光導波路の一端部およびその近傍において他の部分よりも薄くなることによって、前記光導波路の一端部およびその近傍において前記シリコン基板表面から前記コア中心までの高さが他の部分に比べて小さく、かつ、前記V字型の第1の溝に光ファイバを実装した時に、光ファイバと光導波路の間で高効率な光結合が得られる高さになるように、前記V字型の第1の溝の形状が設定されて、前記光導波路の一端部と前記光ファイバの一端部とが光学的に結合される光導波路部材の製造方法であって、次の工程を有する光導波路部材の製造方法。
(a)前記シリコン基板に前記V字型の第1の溝を形成し、その後に、前記V字型の第1の構内部を含めた、かつ、前記シリコン基板上の全面にポリマのワニスを塗布、ベークして前記下部クラッド層および前記コア層を形成すると共に、前記V字型の近傍の前記下部クラッド層および前記コア層の前記シリコン基板表面からの厚みは前記V溝から離れた部分の前記下部クラッド層および前記コア層の前記シリコン基板からの厚みよりもそれぞれ薄くなるように、前記V字型の第1の溝近傍の前記下部クラッド層および前記コア層を形成する。
(b)前記コア層をパターニングして導波路パターンを形成する。
(c)前記(a)および前記(b)の工程の後に、前記第2の溝を形成する工程と前記V字型の第1の溝のある領域の前記下部クラッド層および前記コア層を除去する工程を行う。 - ポリマ材を用いたコア層および下部クラッドとを有する光導波路と、前記光導波路に対して光ファイバを位置決め固定するためのV字型の第1の溝と、前記光導波路の一端部と前記V字型の第1の溝の先端の間に位置し、かつ、前記V字型の第1の溝の長手方向と直交する方向に延在する第2の溝をシリコン基板上に有し、下部クラッドの膜厚が前記光導波路の一端部およびその近傍において他の部分よりも薄くなることによって、前記光導波路の一端部およびその近傍において前記シリコン基板表面から前記コア中心までの高さが他の部分に比べて小さくなっており、
前記V字型の第1の溝に前記光ファイバを実装した時、前記光導波路の一端部と前記光ファイバの一端部とが光学的に結合するものであり、かつ、次の工程を有する光導波路部材の製造方法。
(a)前記シリコン基板に前記V字型の第1の溝を形成し、その後に、前記V字型の第1の溝内部を含めた、かつ、前記シリコン基板上の全面にポリマのワニスを塗布、べ−クして前記下部クラッド層および前記コア層を形成すると共に、前記V字型の第1の溝近傍の前記下部クラッド層および前記コア層の前記シリコン基板表面からの厚みは前記V字型の第1の溝から離れた部分の前記下部クラッド層および前記コア層の前記シリコン基板からの厚みよりもそれぞれ薄くなるように、前記V字型の第1の溝近傍の前記下部クラッド層および前記コア層を形成する。
(b)前記コア層をパターニングして導波路パターンを形成する。
(c)前記(a)および前記(b)の工程の後に、前記第2の溝を形成する工程と前記第1の溝のある領域の前記下部クラッド層および前記コア層を除去する工程を行う。 - ポリマ材を用いたコア層および下部クラッドとを有する光導波路と、前記光導波路に対して光ファイバを位置決め固定するためのV字型の第1の溝と、前記光導波路の一端部と前記V字型の第1の溝の先端の問に位置し、かつ、前記V字型の第1の溝の長手方向と直交する方向に延在する第2の溝をシリコン基板上に有し、
前記コアおよび下部クラッドの膜厚が前記光導波路の一端部およびその近傍において他の部分よりも薄くなることによって、前記光導波路の一端部およびその近傍において前記シリコン基板表面から前記コア中心までの高さが他の部分に比べて小さくなっており、
前記V字型の第1の溝に前記光ファイバを実装した時、前記光導波路の一端部と前記光ファイバの一端部とが光学的に結合する光導波路部材の製造方法であって、次の工程を有する光導波路部材の製造方法。
(a)前記シリコン基板に前記V字型の第1の溝を形成し、前記V字型の第1の溝およびその両側を除く領域であって、かつ、前記前記V字型の第1の溝よりも前記光導波路寄りの部分にシリコン基板とポリマ材との接着力を強める接着層を設ける工程。
(b)前記(a)の工程の後に、前記V字型の第1の溝の内部を含めた、かつ、前記シリコン基板上または前記接着層上の全面にポリマのワニスを塗布、ベークして前記下部クラッド層および前記コア層を形成すると共に、前記V字型の第1の溝近傍の前記下部クラッド層および前記コア層の前記シリコン基板表面からの厚みは前記V字型の第1の溝から離れた部分の前記下部クラッド層および前記コア層の前記シリコン基板からの厚みよりもそれぞれ薄くなるように、前記V字型の第1の溝近傍の前記下部クラッド層および前記コア層を形成する。
(c)前記コア層をパターニングして導波路パターンを形成する。
(d)前記(a)乃至前記(c)の工程の後に、前記第2の溝を形成する工程と前記第1の溝のある領域の前記下部クラッド層および前記コア層を除去する工程を行う。 - 前記シリコン基板上に熱酸化シリコン膜が設けられていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一に記載の光導波路部材の製造方法。
- シリコン基板上の一部に光導波路が設けられ、
前記光導波路のコアおよび下部クラッドはポリマ材で構成され、
前記光導波路に対して光ファイバを位置決め固定するためのV字型の第1の溝と、
前記光導波路の一端部と前記V字型の第1の溝の先端の間に位置し、かつ、前記V字型の第1の溝の長手方向と直交する方向に延在する第2の溝とが前記シリコン基板に設けられ、
前記下部クラッドの膜厚は前記光導波路の一端部近傍で他の部分よりも薄くなっており、このことによって、前記第1の溝に前記光ファイバを実装した時の前記光ファイバのコアの中心の高さが、前記膜厚が薄くなっている光導波路の一端部近傍から離れた箇所であって、かつ、前記膜厚がおよそ平坦な箇所での前記光導波路のコアの中心の高さよりも低く、且つ、光ファイバと光導波路の間で高効率な光結合が得られる高さになるように、前記V字型の第1の溝の形状が設定されて、前記光導波路の一端部と前記光ファイバの一端部とが光学的に結合されていることを特徴とする光導波路部材。 - 前記シリコン基板上表面に無機材料膜を有し、前記無機材料膜上に前記光導波路が設けられ、前記無機材料膜が前記下部クラッド層として作用することを特徴とする請求項9記載の光導波路部材。
- 前記シリコン基板と前記光導波路との間又は前記無機材料膜と前記光導波路との間に、前記ポリマ材と前記シリコン基板との密着性を向上する接着層を有することを特徴とする請求項9乃至10のいずれか一に記載の光導波路部材。
- 前記第2の溝の幅は100μm〜220μmであることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一に記載の光導波路部材。
- 請求項9乃至12記載のいずれか一に記載の光導波路部材の前記V字型の第1の溝には光ファイバが固定されていることを特徴とする光モジュール。
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