JP4335322B2 - 1、4−ジケトピロロピロールの固溶体 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、3、6−ビス(ビフェニル)−4−イル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンとキナクリドンまたは他のピロロピロールとの新規な単相固溶体、その製造方法、ならびに顔料としてのその使用に関する。
【0002】
米国特許第4783540号明細書および第4810304号明細書から、2つの異なる1、4−ジケトピロロピロールを混合するか、または1、4−ジケトピロロピロールとキナクリドンとを混合し、ついでその混合物を、たとえば混練り、摩砕または再沈殿によって処理すると、固溶体が得られることが知られている。これらの固溶体は、そのX線回折図によって特徴ずけられる。すなわち、固溶体のX線回折図は、個々の各成分のX線回折図を合算したものとは異なる。しかしながら、それらの特許文献に記載されている生成物は多相固溶体であることが確認された;すなわち、対応するX線回折図は固溶体の新らしい線を示すだけではなく、各成分の一方および/または他方の線をも示す。
【0003】
今回、誠に驚くべきことながら、3、6−ビス(ビフェニル−4−イル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオン[従来特許文献においては、1、4−ジケト−3、6−ビス(ビフェニル−4−イル)ピロロ[3,4−c]ピロールと呼ばれていた]の存在下においては、他のピロロピロールおよびキナクリドンがその結晶格子(ホスト格子)の中にゲストとして配置されて単相固溶体が形成されることが見い出された。したがって、得られた固溶体は、3、6−ビス(ビフェニル−4−イル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンと同じ結晶格子を有し、そして対応する2つのX線回折図は実質的に同じである。
このような固溶体を形成することにより、すでに確定されている3、6−ビス(ビフェニル−4−イル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの優れた顔料特性に悪影響を及ぼすことなくきわめて有利な色のシフトを達成することが可能である。
従って、本発明は、下記式のピロロピロール
【化11】
Figure 0004335322
と、
(a)下記式のピロロピロール
【化12】
Figure 0004335322
[式中、
AとBとは互いに独立的に下記式のいずれかの基である
【化13】
Figure 0004335322
(式中、
R1とR2とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C1-C18アルキル、C1-C18アルコキシ、C1-C18アルキルメルカプト、C1-C18アルキルアミノ、C1-C18アルコキシカルボニル、C1-C18アルキルアミノカルボニル、−CN、−NO2 、トリフルオロメチル、C5-C6-シクロアルキル、−C=N−(C1-C18アルキル)、
【化14】
Figure 0004335322
イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピペラジニル、ピロリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、モルホリニル、ピペリジニルまたはピロリジニルであり、
Gは -CH2-、 -CH(CH3)- ,-C(CH32 - 、 -CH=N- -N=N- ,-O-, -S- 、 -SO- 、 -SO2-、 -CONH- または -NR7- であり、
R3とR4とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C18アルコキシまたは−CNであり、
R5とR6とは互いに独立的に水素、ハロゲンまたはC1-C6-アルキルであり、そしてR7は水素またはC1-C6-アルキルである)]、
または
(b)下記式のキナクリドン
【化15】
Figure 0004335322
(式中、R8は水素、ハロゲン、C1-C6 アルキルまたはC1-C6 アルコキシである)とからなり、I:IIの比またはI:III の比が20乃至90重量%:80乃至10重量%である固溶体に関する。
【0005】
ハロゲン置換基の例はヨウ素、フッ素、臭素、塩素、好ましくは臭素および塩素、最も好ましくは塩素である;
【0006】
1-C6-アルキルの例はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−アミル、tert−アミル、ヘキシルであり、C1-C18- アルキルの例は、さらに加えてヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシルまたはオクタデシルである;
1-C18アルコキシの例は、C1-C18アルコキシカルボニルの中においても、C1-C6 アルコキシの場合と同じく、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシであり、さらに加えてデシルオキシ、ドデシルオキシ、ヘキサデシルオキシまたはオクタデシルオキシである;
1-C18アルキルメルカプトの例はメチルメルカプト、エチルメルカプト、プロピルメルカプト、ブチルメルカプト、オクチルメルカプト、デシルメルカプト、ヘキサデシルメルカプトまたはオクタデシルメルカプトである;
1-C18アルキルアミノの例は、C1-C18アルキルアミノカルボニルの中においても、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ヘキシルアミノ、デシルアミノ、ヘキサデシウアミノまたはオクタデシルアミノである。
5-C6 シクロアルキルの例はシクロペンチルおよび好ましくはシクロヘキシルである。
【0007】
AとBとが互いに独立的に下記式のいずれかの基である式IIのピロロピロールが、好ましいピロロピロールであり
【化16】
Figure 0004335322
(式中、
R1とR2とは互いに独立的に水素、塩素、臭素、C1-C4 アルキル、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 アルキルアミノまたはCNであり、
Gは -O- 、 -NR7- 、−N=N−または -SO2-であり、
R3とR4とは水素であり、そして
R7は水素、メチルまたはエチルである)、
特に好ましいのは、式中のAとBとが下記式の基である式IIのピロロピロールである
【化17】
Figure 0004335322
(式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、メチル、tert−ブチル、塩素、臭素またはCNである)。R2は好ましくは水素であり、そしてAとBとは好ましくは同種である。
式III の中で好ましいキナクリドンは、式中のR8が水素、メチルまたは特に塩素であるキナクリドンである。
【0008】
本新規固溶体は、上記に定義した式IとIIまたは式IとIII の物理的混合物から出発して、それ自体公知である下記のいずれかの方法によって製造することができる:
−極性有機溶剤中、還流温度において、好ましくは撹拌によって、成分混合物を相互に接触させる、
−極性有機溶剤中において成分混合物をアルカリ性再沈殿させる、すなわちアルカリ金属アルコラート、アルカリ金属水酸化物または第四アンモニウム化合物の存在下において極性有機溶剤中において成分混合物を撹拌することによってアルカリ性再沈殿させる、
あるいは
−酸性再沈殿させる、すなわち、成分混合物を酸に溶解し、そして水によって希釈することによって固溶体を沈殿させる、または
−成分混合物を強力に摩砕または混練し、必要な場合には、次に水および/または有機溶剤中において再結晶する。
この方法は、たとえば米国特許第4783540号明細書に詳細に記載されている操作にしたがって実施することができる。
【0009】
さらに別の新規な製造方法として下記の方法がある。すなわち、触媒としての塩基の存在下、非プロトン有機溶剤中において、式IとIIの化合物または式IとIII の化合物を、それ自体公知の方法によって、
下記式のジカーボネート
D−O−D (IV)
または下記式トリハロアセテテート
(R93 C−D (V)
または下記式のアジド
DN3 (VI)
または下記式のカーボネート
D−OR10 (VII)
または下記式のアルキリデンイミノオキシホルメート
【化18】
Figure 0004335322
(上記各式中、
Dは下記式のいずれかの基であり
【化19】
Figure 0004335322
R9は塩素、フッ素または臭素であり、
R10 はC1-C4 アルキル、置換されていないフェニルまたはハロゲン、C1-C4 アルキル、C1-C4 アルコキシまたはCNによって置換されたフェニルであり、
R11 は−CNまたは−COOR10 であり、
R12 は置換されていないフェニルまたはハロゲン、C1-C4 アルキル、-C1-C4アルコキシまたはCNによって置換されたフェニルであり、
R13 、R14 およびR15 は互いに独立的に水素、C1-C6-アルキルまたはC2-C5 アルケニルである、ただしR13 、R14 およびR15 のうちの少なくとも2つはアルキルまたはアルケニルでなければならない)と1:2のモル比で反応させて下記式のいずれかの可溶性化合物を生成させ、
【化20】
Figure 0004335322
−この化合物IXとXまたは化合物IXとXIを、
(i)1:1のモル比、粉末形状で一般に公知の方法によって均質混合するか、または
(ii)1:1のモル比、粉末形状で一般に公知の方法によって均質混合し、続いてこの混合物を溶剤に溶解するか、または
(iii)まず最初に溶解し、そして次に1:1の比、溶液の形態で混合し、
そして次に、
−この乾燥混合物または溶解混合物から、熱処理、光分解処理または化学処理によって所望の混晶を沈殿させる。
2-C5 アルケニルとしてのR13 、R14 およびR15 の例はビニル、アリル、メタリル、n−ブテ−2−ニル、2−メチルプロペ−2−ニル、n−ペンテ−2−ニルである。
R13 およびR15 は好ましくはメチルであり、そしてR14 は好ましくはC1−C6−アルキル、特にメチルである。
式IとIIまたは式IとIII の化合物を、式IV のジカーボネートと反応させるのが好ましい。
式IV のジカーボネート、式Vのトリハロアセテート、式VI のアジド、式VIIのカーボネートおよび式VIII のアルキリデンイミノオキシホルメートは公知の物質である。もし新規化合物である場合でも、それら新規化合物は一般に公知である方法に準じて製造することができる。
【0010】
適当な非プロトン有機溶剤の例は、エーテルたとえばテトラヒドロフランまたはジオキサン、またはグリコールエーテルたとえばエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルまたはジエチレングリコールモノエチルエーテル、さらには双極性非プロトン溶剤、たとえばアセトニトリル、ベンゾニトリル、N、N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ニトロベンゼン、N−メチルピロリドン、ハロゲン化脂肪族または芳香族炭化水素たとえばトリクロロエタン、ベンゼン、あるいはアルキル、アルコキシまたはハロゲンによって置換されたベンゼン、たとえばトルエン、キシレン、アニソール、クロロベンゼン、あるいは芳香族性N−ヘテロ環式化合物たとえばピリジン、ピコリンまたはキノリンである。好ましい溶剤の例はテトラヒドロフラン、N、N−ジメチルホルムアミドおよびN−メチルピロリドンである。これら溶剤は混合物として使用することもできる。反応物の1重量部に対して溶剤5乃至20重量部を使用するのが適当である。
【0011】
触媒として適当な塩基の例はつぎのものである。リチウム、ナトリウム、カリウムのごときアルカリ金属それ自体、およびそれらの水酸化物および炭酸塩、あるいはアルカリ金属のアミドたとえばリチウムアミド、ナトリウムアミドまたはカリウムアミド、あるいはアルカリ金属水素化物たとえば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、あるいはまたアルカリ土類金属またはアルカリ金属のアルコラート。これらのアルコラートは、特に、1乃至10個の炭素原子を有する第一、第二または第三脂肪族アルコールから誘導されたものが好ましい。例示すればリチム、ナトリウムまたはカリウムのメチラート、エチラート、n−プロピラート、イソプロピラート、n−ブチラート、sec−ブチラート、tert−ブチラート、2−メチル−2−ブチラート、2−メチル−2−ペンチラート、3−メチル−3−ペンチラートおよび3−エチル−3−ペンチラートである。さらにまた有機脂肪族、芳香族または複素環式窒素塩基、たとえばジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロウンデセン、4−ジメチルアミノピリジン、およびトリアルキルアミンたとえばトリメチルアミンまたはトリエチルアミンも適当である。これら塩基の混合物を使用することもできる。
好ましいのは有機窒素塩基であり、特に例示すれば、ジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロウンデセンおよび特に4−ジメチルアミノピリジンである。
反応は10乃至100℃の温度において都合よく実施され、特に18乃至40℃、たとえば室温において、そして大気圧下において実施することができる。
【0012】
式I、IIまたはIII の化合物は、粉末形状で、一般に公知の方法で、所望の割合で混合され、そしてその混合物が溶剤に溶解されるか、あるいはまたそれら化合物が最初に溶解され、そしてそれらの溶液が所望の割合で混合される。
この場合、下記のごとき溶剤を使用するのが好都合である:
エーテルたとえばテトラヒドロフランまたはジオキサン、またはグリコールエーテルたとえばエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルまたはジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリアルコールたとえばポリエチレングリコール、ケトンたとえばアセトン、エチルメチルケトン、イソブチルメチルケトンまたはシクロヘキサノン;さらには双極性非プロトン溶剤、たとえばアセトニトリル、ベンゾニトリル、N、N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ニトロベンゼン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ハロゲン化脂肪族または芳香族炭化水素たとえばトリクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、あるいはアルキル、アルコキシまたはハロゲンによって置換されたベンゼン、たとえばトルエン、キシレン、アニソール、クロロベンゼン、あるいは芳香族性N−ヘテロ環式化合物たとえばピリジン、ピコリンまたはキノリン、あるいはデカリン、n−ドデカンまたはケロシンのごとき高沸点溶剤、ならびにこれらの混合物。好ましい溶剤の例はトルエン、ジフェニルエーテル、N−メチルピロリドン、N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドおよびキノリンである。
溶剤または溶剤系中の式I、IIおよび/またはIII の化合物の濃度は溶剤の種類に大きく依存する。溶液全体を基準にして、式I、IIおよび/またはIII の化合物を0.1乃至20重量%、好ましくは0.2乃至5重量%使用するのが好ましい。
【0013】
乾燥混合物または溶解された混合物から、式I、IIまたはIII の化合物からなる固溶体が、当該乾燥または溶解混合物を次の方法で処理することによって簡単に得ることができる:
(a)熱処理、たとえば50乃至400℃の温度、好ましくは100乃至200℃の温度に加熱するか、またはレーザー照射する;
(b)光分解処理、たとえば375nm以下の波長の光に曝露する;または、
(c)化学的処理、たとえば酢酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、塩酸または硫酸のごとき有機酸または無機酸で処理し、そして得られた生成物を常用方法で単離する。
【0014】
本新規固溶体を構成する成分間の比率は、好ましくは、式Iのピロロピロール60乃至90重量%対式IIのピロロピロール40乃至10重量%、または式Iのピロロピロール80乃至90重量%対式III のキナクリドン20乃至10重量%である。
【0015】
本新規固溶体の再結晶または熱的後処理が必要な場合には、それは顔料のために通常使用されている方法で実施される。通常その方法は、水中または有機溶剤中において、常圧または高められた圧力下における熱的後処理である。この場合、次のような有機溶剤を使用するのが好ましい:ハロゲン原子、アルキル基またはニトロ基によって置換されたベンゼン、たとえばキシレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼンまたはニトロベンゼン;ピリジン塩基たとえばピリジン、ピコリンまたはキノリン;ケトンたとえばシクロヘキサノン;アルコールたとえばイソプロパノール、ブタノールまたはペンタノール;エーテルたとえばエチレングリコールモノメチルエーテルまたはモノエチルエーテル;アミドたとえばジメチルホルムアミドまたはN−メチルピロリドン;ジメチルスルホキシドまたはスルホラン。後処理は、また常圧または高められた圧力下、有機溶剤の存在下および/または界面活性剤の添加を伴った水中において実施することもできる。
【0016】
本固溶体は、高分子有機材料を着色するための顔料として使用できる。
本新規固溶体によって着色されうる高分子有機材料の代表例は、セルロースエーテルおよびセルロースエステルたとえばエチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースまたは酪酸セルロース、天然樹脂または合成樹脂たとえば付加重合樹脂または縮重合樹脂、たとえばアミノ樹脂、特に尿素/ホルムアルデヒド樹脂およびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ABS、ポリフェニレンオキシド、ゴム、カゼイン、シリコーンおよびシリコーン樹脂である。これらは単体または混合物の形でありうる。
上記に例示した高分子有機材料は単独または混合して、プラスチック塊または溶融物として、または紡糸液、ワニス、コーティング材料または印刷インクなどの形態でありうる。意図される用途によっては、本発明の固溶体をトナーとして、または調合物の形で使用するのが有利である。
本発明の固溶体は、被着色高分子有機材料を基準にして、0.01乃至30重量%の量で、好ましくは0.1乃至10重量%の量で使用されうる。
【0017】
本発明の固溶体を使用した高分子有機材料の着色は、たとえば固溶体をそのままで、または所望の場合には、マスターバッチの形で、ローラー、ミキサーまたは摩砕器を使用して基質材料中に配合することによって実施される。着色された材料は、つぎにそれ自体公知の方法、たとえば、カレンダー加工、圧縮成形、押出し、スプリーディング、注形または射出成形によって所望の最終形状に成形加工される。多くの場合、非硬質成形品を製造するため、あるいは成形品の脆弱性を低減するために、成形前に高分子有機材料に可塑剤を配合するのが望ましい。使用されうる可塑剤の例はリン酸エステル、フタル酸エステルまたはセバシン酸エステルである。このような可塑剤は、本新規固溶体の配合前または後に、ポリマー中に配合することができる。さらに、各種の色を得るために、本固溶体のほかに、さらにフィラーおよび/または他の着色成分たとえば白色顔料、彩色顔料または黒色顔料を任意の量で高分子有機化合物に添加することもできる。
ワニス、コーティング材料および印刷インクを着色するためには、高分子有機材料と本発明の固溶体とを、所望の場合にはフィラー、他の顔料、乾燥剤、可塑剤などの任意添加物を加えて、共通の有機溶剤または溶剤混合物の中に溶解するか、または微分散する。この場合、まず各成分を個々に分散または溶解するか、あるいはいくつかの成分を一緒に分散または溶解し、しかるのちにすべての成分を一緒に集めるようにしてもよい。
【0018】
本新規固溶体はプラスチック、特にポリ塩化ビニルおよびポリオレフィンの着色のため、ならびに塗料特に自動車用塗料の着色のために格別に好適である。
たとえば、ポリ塩化ビニルまたはポリオレフィンの着色のために使用された場合、本新規固溶体は優れた全般的顔料特性を示す。たとえば良好な分散性、優れた色濃度と純度、耐マイグレーション性、耐光性、耐熱性、耐候性ならびに良好な隠蔽力を示す。
以下、実施例によって本発明を説明する。
【0019】
実施例1a) (可溶性ジケトピロロピロールの製造)
テトラヒドロフランの500ml中において、3、6−ジフェニル−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの14.75g(0.0512モル)とジ−tert−ブチルジカーボネートの27.94g(0.128モル)との混合物を4−ジメチルアミノピリジンの3.23g(0.0264g)と混合する。得られた赤色懸濁物を、大気湿分を遮断した条件下において室温で2時間撹拌する。この後、減圧下で溶剤を留去する。黄色残留物をメタノールで洗い、室温において真空乾燥して、N、N−ジ−tert−ブトキシカルボニル−3、6−ジフェニル−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの23.8g(理論値の95%)を得た。
分析: C H N
計算値 68.84% 5.78% 5.73%
測定値 68.71% 5.79% 5.71%
【0020】
実施例1b) (可溶性ジケトピロロピロールの製造)
N、N−ジメチルホルムアミドの500ml中の3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの11.01g(0.025モル)の懸濁物を4−ジメチルアミノピリジンの1.70g(0.014モル)と混合し、次にジ−tert−ブチルジカーボネートの13.64g(0.062モル)と混合する。この反応混合物を、大気湿分を遮断した条件下において室温で撹拌する。20時間後、さらにジ−tert−ブチルジカーボネートの13.64g(0.062モル)を添加し、撹拌を70時間続ける。沈殿物を濾別し、メタノールで洗い、室温で真空乾燥して、オレンジ色の生成物14.0g(理論値の87%)を得た。
分析: C H N
計算値 74.98% 5.66% 4.37%
測定値 74.22% 5.75% 4.92%
【0021】
実施例1c) (固溶体の製造)
上記1a)からの生成物0.98g(2.0ミリモル)と1b)からの生成物5.13g(8.0ミリモル)とを、トルエン200ml中において、撹拌しながら70℃に加熱する。得られた混合物にトルエン−4−スルホン酸一水和物20.0g(0.10モル)を添加し、そして110℃に加熱し、この温度において混合物を2時間撹拌し、そして室温に冷却する。生成した固体物質を濾別し、最初にメタノールで、次に水で洗い、80℃において真空乾燥して、赤色粉末3.3g(理論値の80%)を得た。
分析: C H N
計算値 80.84% 4.52% 6.83%
測定値 81.09% 4.31% 6.67%
完全X線回折図を、SIEMENS D 500 (商標)X 線回折計(CuKα照射線)を使用して常用方法で測定した。
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表1】
Figure 0004335322
ホスト格子を与える化合物、3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表2】
Figure 0004335322
比較して見ると、2つのX線回折図が実質的に一致していることがわかる。
【0022】
実施例2
3、6−ビス(4−クロロフェニル)-2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの0.80g(2.24ミリモル)、3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの2.24g(5.08ミリモル)および水酸化カリウム0.93g(16.58ミリモル)の混合物を、ジメチルスルホキシドの65ml中において、撹拌しながら50℃に加熱し、そしてこの温度において2時間撹拌する。得られたバイオレット色の溶液を、水150ml、メタノール60ml、濃硫酸0.91ml(16.63ミリモル)の20℃の混合物中に注入し、そしてこの混合物を室温において6時間撹拌する。沈殿した顔料を濾別し、最初にメタノールで、次に水で洗い、そして60℃において真空乾燥して、赤色粉末2.64g(理論値の87%)を得た。
分析: C H N Cl
計算値 76.31% 4.12% 6.74% 5.12%
測定値 74.79% 4.29% 6.57% 5.22%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表3】
Figure 0004335322
【0023】
実施例3
実施例2に記載した操作に従って、ただし対応する顔料を2、9−ジクロロキナクリドン(1.54ミリモル)と3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオン(6.02ミリモル)とに変更して、赤色粉末2.98g(理論値の92%)を得た。
分析: C H N Cl
計算値 78.46% 4.23% 6.53% 3.31%
測定値 76.92% 4.31% 6.35% 3.32%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表4】
Figure 0004335322
【0024】
実施例4
3、6−ビス(4−クロロフェニル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの1.43g(4ミリモル)、3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの2.64g(6ミリモル)および水酸化カリウム1.68gの混合物を、ジメチルスルホキシドの70ml中において60℃に加熱し、そしてこの温度において2時間半撹拌する。次に、この反応混合物を、濃硫酸0.81mlと水240mlとの溶液中に注入し、そして60℃において3時間撹拌する。この赤色懸濁物を濾過し、そして残留物を最初メタノールで、次に水で洗い、そして60℃において真空乾燥して、赤色粉末3.5g(理論値の84%)を得た。
分析: C H N Cl
計算値 73.29% 3.88% 6.96% 7.94%
測定値 74.47% 4.07% 6.87% 6.93%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表5】
Figure 0004335322
【0025】
実施例5
3、6−ビス(4−クロロフェニル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの5.7g(16ミリモル)、3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの10.6g(24ミリモル)および水酸化カリウム6.73gの混合物を、tert−アミルアルコールの250ml中において100℃に加熱し、そしてこの温度において1時間撹拌する。次に、この反応混合物を60℃に冷却し、そしてメタノール170mlと水170mlとの、0℃に冷却された溶液中に注ぎ入れる。このあと、0℃において2時間撹拌する。赤色懸濁物を濾過し、残留物をメタノールと水とで洗い、そして80℃において真空乾燥して、赤色粉末14.8g(理論値の90.8%)を得た。
分析: C H N Cl
計算値 73.29% 3.88% 6.96% 7.94%
測定値 73.48% 3.89% 6.70% 7.21%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表6】
Figure 0004335322
【0026】
実施例6
3、6−ビス(4−クロロフェニル)-2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの2.14g(6ミリモル)、3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの10.57g(24ミリモル)および水酸化カリウム5.05gの混合物を、tert−アミルアルコールの200ml中において100℃に加熱し、そしてこの温度において1時間撹拌する。次に、この反応混合物を80℃に冷却し、そして濃硫酸2.64ml、メタノール300mlおよび水300mlの、0℃に冷却された溶液中に注ぎ入れる。このあと、0℃において2時間撹拌する。赤色懸濁物を濾過し、そして残留物をメタノールと水とで洗い、80℃において真空乾燥して、赤色粉末11.85g(理論値の93%)を得た。
分析: C H N Cl
計算値 77.55% 4.22% 6.66% 3.97%
測定値 77.52% 4.41% 6.44% 3.44%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表7】
Figure 0004335322
【0027】
実施例7
実施例6に記載した操作に従って、ただし対応する顔料を、それぞれ2、9−ジクロロキナクリドン(6ミリモル)と3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオン(24ミリモル)とに変更して、赤色粉末12.6g(理論値の98%)を得た。
分析: C H N Cl
計算値 78.04% 4.19% 6.56% 3.72%
測定値 76.32% 4.13% 6.24% 3.40%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表8】
Figure 0004335322
【0028】
実施例8
2、9−ジクロロキナクリドンの0.76g(2ミリモル)、3、6−ビス(4−ビフェニリル)-2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの3.52g(8ミリモル)およびDowtherm(商標)A 120mlの混合物を250℃に加熱し、そしてこの温度において4時間撹拌する。ついで、この反応混合物を80℃に冷却する。赤色懸濁物を濾過し、残留物を最初メタノールで、次に水で洗い、80℃において真空乾燥して、赤色粉末3.85g(理論値の90%)を得た。
分析: C H N Cl
計算値 78.04% 4.19% 6.56% 3.72%
測定値 77.68% 4.07% 6.40% 3.42%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表9】
Figure 0004335322
Dowtherm(商標)A =ビフェニル/ジフェニルエーテル混合物。
【0029】
実施例9
3−フェニル−6−(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの1.09g(3ミリモル)、3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの2.64g(6ミリモル)および水酸化カリウム1.51gの混合物を、ジメチルスルホキシドの60ml中において50℃に加熱し、そしてこの温度において4時間半撹拌する。次に、この反応混合物をメタノール60mlと水240mlの溶液中に注入し、室温において4時間撹拌する。赤色懸濁物を濾過し、そして残留物を最初メタノールで、次に水で洗い、60℃において真空乾燥して、赤色粉末3.4g(理論値の91%)を得た。
分析: C H N
計算値 80.90% 4.53% 6.80%
測定値 79.52% 4.60% 6.47%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表10】
Figure 0004335322
【0030】
実施例10
3、6−ジフェニル−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,4−ジオンの0.42g(1.46ミリモル)、3、6−ビス(4−ビフェニリル)−2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオンの2.58g(5.86ミリモル)および水酸化カリウム0.91gの混合物を、ジメチルスルホキシドの90ml中において50℃に加熱し、そしてこの温度において2時間撹拌する。次に、この反応混合物を、濃硫酸0.88ml、メタノール90mlおよび水180mlの溶液中に注入し、そして60℃において3時間撹拌する。赤色懸濁物を濾過し、そして残留物を最初メタノールで、次に水で洗い、60℃において真空乾燥して、赤色粉末2.5g(理論値の82%)を得た。
分析: C H N
計算値 80.84% 4.52% 6.86%
測定値 79.95% 4.72% 6.71%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表11】
Figure 0004335322
【0031】
実施例11
実施例9に記載した操作を繰り返した。ただし、対応する顔料を、それぞれ2、9−ジメチルキナクリドン(2ミリモル)と3、6−ビス(4−ビフェニリル)-2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1、4−ジオン(8ミリモル)に変更して、赤色粉末3.8g(理論値の91%)を得た。
分析: C H N
計算値 80.97% 4.61% 6.74%
測定値 79.50% 4.75% 6.35%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表12】
Figure 0004335322
【0032】
実施例12
実施例8に記載したと同様な操作に従って、ただし2、9−ジクロロキナクリドンの0.76gの代わりに、2、9−ジメチルキナクリドンの0.68gを使用して、赤色粉末3.9g(理論値の93%)を得た。
分析: C H N
計算値 80.97% 4.61% 6.74%
測定値 80.60% 4.50% 6.39%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表13】
Figure 0004335322
【0033】
実施例13
実施例8と同様に操作を実施した。ただし、2、9−ジクロロキナクリドンの0.76gの代わりに、キナクリドンの0.62gを使用し、仕上げ操作を実施例8に記載したように実施して、赤色粉末(3.8g、理論値の92%)を得た。
分析: C H N
計算値 80.82% 4.43% 6.88%
測定値 80.82% 4.34% 6.53%
そのX線回折図は、下記の回折線によって特性化される:
【表14】
Figure 0004335322
【0034】
Figure 0004335322
得られたマストーン・ラッカー27.69gを、下塗り塗層の調合のために、下記組成のアルミニウムストック(8%)17.31gと混合した:
(商標)SILBERLINE SS 3334AR, 60%(Silberline社) 12.65g,
CAB溶液(組成は前記) 56.33g,
ポリエステル樹脂、(商標)DYNAPOL H700 20.81g,
メラミン樹脂、(商標)MAPRENAL MF650 2.60g,
(商標)SOLVESSO 150 7.59g。
この混合物をアルミパネルにスプレー塗布した(ウエット膜厚約20μm)。
室温において30分間蒸発させた後、下記組成の熱硬化性アクリルワニスをトップコート調合物としてスプレー塗布した(ウエット膜厚約50μm)。
Figure 0004335322
さらに室温で30分間蒸発させた後、130℃において30分間焼付けた。
堅牢性のきわめて優れた赤色塗装を得た。
【0035】
実施例15
実施例2の固溶体0.6gを、ポリ塩化ビニル67g,ジオクチルフタレート33g,ジブチルスズジラウリン酸エステル2gおよび二酸化チタン2gと混合し、そしてこの混合物をローラー・テーブル上で160℃において15分間加工して、薄いフィルムを製造した。得られた赤色PVCフィルムは非常に高い色濃度を有し、そしてマイグレーションおよび光に対して安定であった。
【0036】
実施例16
ポリプロピレン顆粒[(商標)DAPLEN PT-55, Chemie LINZ] 1000gと、実施例3の固溶体10gとベヘン酸マグネシウム10gとからなる50%顔料調合物20gとを、混合ドラム中において、よく混合した。このように処理された顆粒を、溶融紡糸法により、260乃至285℃において紡糸して、優れた耐光堅牢性ならびに織物堅牢性を有する赤色に着色された繊維を得た。

Claims (5)

  1. ホストとして、下記式のピロロピロール
    Figure 0004335322
    と、
    ゲストとして、下記式のキナクリドン
    Figure 0004335322
    (式中、Rは水素、ハロゲン、C1−C6アルキルまたはC1−C6アルコキシである)とからなり、I:IIIの比が20乃至90重量%:80乃至10重量%である単相固溶体。
  2. 式中のRが水素、メチルまたは塩素である式IIIのキナクリドンを含有する請求項1記載の単相固溶体。
  3. 式Iのピロロピロールと式IIIのキナクリドンとからなり、I:IIIの比が80乃至90重量%:20乃至10重量%である請求項1記載の単相固溶体。
  4. 請求項1記載の単相固溶体の製造方法において、触媒としての塩基の存在下、非プロトン有機溶剤中において式IとIIIの化合物を、それ自体公知の方法によって、
    下記式のジカーボネート
    D−O−D (IV)
    または下記式トリハロアセテテート
    (RC−D (V)
    または下記式のアジド
    DN (VI)
    または下記式のカーボネート
    D−OR10 (VII)
    または下記式のアルキリデンイミノオキシホルメート
    Figure 0004335322
    (上記各式中、
    Dは下記式のいずれかの基であり、
    Figure 0004335322
    は塩素、フッ素または臭素であり、
    10はC1−C4アルキル、置換されていないフェニルまたはハロゲン、
    1−C4アルキル、C1−C4アルコキシまたはCNによって置換されたフェニルであり、
    11は−CNまたは−COOR10であり、
    12は置換されていないフェニルまたはハロゲン、C1−C4アルキル、
    1−C4アルコキシまたはCNによって置換されたフェニルであり、
    13、R14およびR15は互いに独立的に水素、C1−C6−アルキルまたは
    −Cアルケニルである、ただしR13、R14およびR15のうちの少なくとも2つはアルキルまたはアルケニルでなければならない)と1:2のモル比で反応させ、これにより下記式のいずれかの可溶性化合物を生成させ、
    Figure 0004335322
    式IXとXIの化合物を、
    (i)1:1のモル比、粉末形状で一般に公知の方法によって均質混合するか、
    または
    (ii)1:1のモル比、粉末形状で一般に公知の方法によって均質混合し、
    続いてその混合物を溶剤に溶解するか、または
    (iii)まず最初に溶解し、そして次に1:1の比、溶液の形態で混合し、
    そして次に、
    この乾燥混合物または溶解混合物から、熱処理、光分解処理または化学処理によって所望の混晶を沈殿させることを特徴とする方法。
  5. 請求項1記載の単相固溶体を含有する高分子有機材料。
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