JP4333076B2 - 断路器と遮断器の接続装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、断路器と遮断器を直列に接続して母線から負荷へ電力を供給する給電回路における断路器と遮断器の接続装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
断路器と遮断器を直列に接続し、この直列回路の断路器を母線に接続すると共に前記遮断器に負荷を接続することで、母線から負荷へ電力を供給する給電回路が構成される。この給電回路は母線と共に配電盤に収納されるのが通常であるが、安全性が高いことやメンテナンスフリーにできること、更に据え付け面積を縮小できることなど各種の利点があるので、近年では電圧が高い場合にはこれらを絶縁性ガスと共に密閉容器に収納することが多くなっている。いわゆるガス絶縁開閉装置である。そこで以下ではガス絶縁開閉装置を例にして本発明の詳細を説明する。
【0003】
前述したように、密閉容器内には断路器と遮断器の直列回路が母線と共に収納されるのであるが、これらの各機器は、それぞれを適切な位置に取り付けたのちに、各機器間すなわち母線と断路器の電源側端子との間,断路器の負荷側端子と遮断器の電源側端子との間,遮断器の負荷側端子と外線端子との間を、銅バーなどの導体で接続することにより給電回路を完成させる。なおこの密閉容器には、収納している給電回路の状態を計測したり制御するための計測・制御用機器,例えば変流器なども収納されるが、これらは本発明と直接的な関係は無いから、その説明は省略する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ガス絶縁開閉装置は、例えばSF6 ガスのような絶縁性が高いガスを電気機器と共に密閉容器に封入するから、装置を小形化できることが利点の一つになっている。しかし密閉容器に収納している各機器相互間を銅バーなどの導体で接続するには、ある程度のスペースが必要になる。更に給電回路の電流が増加するのに従って導体の断面積も大きくなって曲げ加工や接続作業に手間がかかり、その占有スペースも増大するから、密閉容器も大形化せざるを得ない。更に大電流が流れる導体の接続作業を狭い場所で行うことは、作業の手間が増大するだけでは無く、装置の信頼性を低下させる恐れもある。
【0005】
このような密閉容器の大形化は、当該ガス絶縁開閉装置の据え付け面積を増大させるだけではなく、容器の肉厚を増加させることになって加工の手間を増大させるし、高価な絶縁性ガスの量が増えるなどの不都合も合わせて生じることになる。
そこでこの発明の目的は、給電回路を構成する機器相互間の接続箇所を減らすことで、装置の小形化と接続の手間の削減を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この本発明の断路器と遮断器の接続装置は、母線と負荷との間に断路器と遮断器を直列に接続して容器に収納している断路器と遮断器の接続装置において、前記断路器は、断路器負荷側端子と断路器電源側端子と断路器ブレードとで構成され、前記断路器電源側端子は母線側導体を介して前記母線に接続し、前記断路器負荷側端子の一方側は絶縁を施した断路器操作軸に取り付けられ、前記断路器操作軸の両端を前記容器に軸受けを介して取り付け、前記断路器ブレードは前記断路器負荷側端子の他方側に設けられ、前記遮断器は、遮断器取り付けフランジに前記容器内側に向けて設置された真空遮断バルブと遮断器負荷側端子と遮断器電源側端子とで構成され、前記遮断器電源側端子は前記真空遮断バルブの前記遮断器取り付けフランジと反対側に設けられるとともに、前記断路器負荷側端子の一方側に電気的に直接接続できる構造とし、前記遮断器取り付けフランジを前記容器器壁に開口している開口部を密閉する位置まで移動させたときに前記遮断器電源側端子と前記断路器負荷側端子の一方側とが直接接続されて電気的な回路を構成するように前記断路器の取り付け位置を定めるものとする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例を簡略して表した構造図である。この図1において、密閉容器器壁10の左側は密閉容器内部である。断路器は、断路器負荷側端子16と断路器電源側端子17と断路器ブレード18とで構成されているが、この断路器電源側端子17は母線側導体19を介して母線(図示せず)に接続し、各相の断路器ブレード18は絶縁を施した断路器操作軸23に取り付けられ、この断路器操作軸23の両端を密閉容器に軸受けを介して取り付けることで、断路器は密閉容器内で予め組み立てが完了している。
【0009】
図示していない断路器操作器と断路器操作軸23とは機械的に連結されていて、断路器ブレード18が図示の位置のときに当該断路器は断路状態であるが、断路器操作器を操作すれば断路器ブレード18は反時計方向に約90度回転し、断路器ブレード18が断路器電源側端子17に接触して当該断路器は閉路状態になる。
【0010】
遮断器は三相分の真空遮断バルブ13を横1列に並べて構成しているから、図1の実施例ではその一相分だけが見える。この真空遮断バルブ13は水平に設置されていて、その中間部分に遮断器負荷側端子14を設けており、その後端部には遮断器電源側端子15を設けている。密閉容器器壁10に開口している開口部から遮断器を挿入し、パッキングなどを介してこの開口部を遮断器取り付けフランジ12で密閉することにより、遮断器は密閉容器器壁10に取り付けられる。このとき遮断器電源側端子15と断路器負荷側端子16とが電気的に接続される構造(例えばチューリップ型接続構造)にすることで、接続用の導体を使用せずに断路器と遮断器とを接続することができる。
【0011】
図2は図1で既述の実施例において遮断器を密閉容器器壁に取り付ける前の状態を簡略して表した構造図であって、遮断器電源側端子15と断路器負荷側端子16とは接触していないから、給電回路は未完成の状態である。この図2において、遮断器取り付けフランジ12が密閉容器器壁10の開口部を密閉する位置まで遮断器を左方向へ移動させると、遮断器電源側端子15が断路器負荷側端子16に接続されるように断路器の取り付け位置を定めておく。
【0012】
図3はガス絶縁開閉装置における本発明の応用例を表した構造図であって、密閉容器には三つの位置(閉路位置,断路位置,接地位置)を選択できる断路器と真空遮断器が収納されていて、真空遮断バルブ13の後端の遮断器電源側端子15と断路器負荷側端子16とは接続された状態にある。このとき遮断器負荷側端子14も負荷側導体22に接続されている。
【0013】
【発明の効果】
断路器と遮断器を直列に接続して給電回路を構成するが、従来の給電回路では断路器の負荷側端子と遮断器の電源側端子との間は、銅バーなどの導体で接続していたために、接続作業の手間や導体敷設に余分なスペースが必要になるなどの不都合があった。特にガス絶縁開閉装置などの密閉容器に給電回路を収納する場合は、設置スペースに制限があるため、接続作業が困難であった。
【0014】
これに対して本発明では断路器を予め定めた位置に取り付けておけば、遮断器を取り付けることで断路器と遮断器との電気的接続が自動的になされる構造にしているので、場所が狭くても接続作業の手間が省略できるから、ガス絶縁開閉装置ではその効果が大きい。また接続箇所が従来の2ヵ所から1ヵ所に減ったことで設備の信頼性が向上する効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を簡略して表した構造図
【図2】図1に既述の実施例において遮断器を密閉容器器壁に取り付ける前の状態を簡略して表した構造図
【図3】ガス絶縁開閉装置における本発明の応用例を表した構造図
【符号の説明】
10 密閉容器器壁
11 遮断器操作部
12 遮断器取り付けフランジ
13 真空遮断バルブ
14 遮断器負荷側端子
15 遮断器電源側端子
16 断路器負荷側端子
17 断路器電源側端子
18 断路器ブレード
19 母線側導体
21 負荷側導体
22 断路器接地側端子
23 断路器操作軸
Claims (1)
- 母線と負荷との間に断路器と遮断器を直列に接続して容器に収納している断路器と遮断器の接続装置において、
前記断路器は、断路器負荷側端子と断路器電源側端子と断路器ブレードとで構成され、前記断路器電源側端子は母線側導体を介して前記母線に接続し、前記断路器負荷側端子の一方側は絶縁を施した断路器操作軸に取り付けられ、前記断路器操作軸の両端を前記容器に軸受けを介して取り付け、前記断路器ブレードは前記断路器負荷側端子の他方側に設けられ、
前記遮断器は、遮断器取り付けフランジに前記容器内側に向けて設置された真空遮断バルブと遮断器負荷側端子と遮断器電源側端子とで構成され、前記遮断器電源側端子は前記真空遮断バルブの前記遮断器取り付けフランジと反対側に設けられるとともに、前記断路器負荷側端子の一方側に電気的に直接接続できる構造とし、
前記遮断器取り付けフランジを前記容器器壁に開口している開口部を密閉する位置まで移動させたときに前記遮断器電源側端子と前記断路器負荷側端子の一方側とが直接接続されて電気的な回路を構成するように前記断路器の取り付け位置を定めることを特徴とする断路器と遮断器の接続装置。
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2002
- 2002-04-18 JP JP2002115586A patent/JP4333076B2/ja not_active Expired - Lifetime
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